JPH10201262A - 振動アクチュエータ - Google Patents

振動アクチュエータ

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JPH10201262A
JPH10201262A JP9000497A JP49797A JPH10201262A JP H10201262 A JPH10201262 A JP H10201262A JP 9000497 A JP9000497 A JP 9000497A JP 49797 A JP49797 A JP 49797A JP H10201262 A JPH10201262 A JP H10201262A
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JP
Japan
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vibrator
vibration
support shaft
vibration actuator
relative motion
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JP9000497A
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English (en)
Inventor
Isao Sugaya
功 菅谷
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の振動アクチュエータでは、加圧機構を
解消することはできないため、達成できる小型化には限
界がある。 【解決手段】 振動子2と、振動子2に加圧接触して振
動子2との間で相対運動を発生する移動子14と、振動
子2及び移動子14を支持する支持部材10とを備える
振動アクチュエータ1であって、支持部材10が、振動
子2と移動子14との間の加圧方向に関する弾性変形部
を支持ピン12として備えるとともに、振動子2と移動
子14との間の加圧が、支持ピン12が発生する弾性力
により、行われる。これにより、専用の加圧機構が不要
となり、その分だけ、超音波アクチュエータ1の全長を
低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動アクチュエー
タに関し、より具体的には、振動子と、振動子に加圧さ
れた状態で接触して振動子との間で相対運動を発生する
相対運動部材と、振動子及び相対運動部材を支持する支
持部材とを備える振動アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】振動アクチュエータは、小型,軽量,低
速さらには高トルク等の優れた特徴を有する。そのた
め、カメラ製品等を始めとして次々に実用化が図られて
いる。近年では、よりいっそう活発に開発が推進されて
いる。
【0003】図7は、この振動アクチュエータ100の
一例の構成を示す縦断面図である。この振動アクチュエ
ータ100は、中空円柱状の振動子101と、振動子1
01の一方の端面Dに加圧接触する相対運動部材102
(移動子)とを備えるタイプである。振動子101,相
対運動部材102は、いずれもそれぞれの中空部を貫通
する支持軸103により支持される。振動子101は、
支持軸103の大径部103aにボルト104a,10
4bがネジ止めされることにより、また相対運動部材1
02はベアリング105等を介して回転自在に、それぞ
れ支持軸103により支持される。
【0004】すなわち、この振動アクチュエータ100
では、振動子101は、中空円柱状の弾性体106と弾
性体106に装着される2種の電気機械変換素子(図示
しない。)とにより、構成される。
【0005】これら2種の電気機械変換素子に(π/
2)位相差を有する駆動電圧をそれぞれ印加して、電気
機械変換素子に発生する逆圧電効果を利用することによ
り、振動子101に、振動子101の軸方向への伸縮振
動と振動子101の軸方向に関する捩じり振動とを調和
的に発生する。
【0006】そして、振動子101の一方の端面Dに、
これらの振動の合成振動である楕円運動を発生させる。
発生した楕円運動により、この端面Dに加圧接触する相
対運動部材102が一方向に回転駆動される。
【0007】このように、この振動アクチュエータ10
0では、振動子101の端面Dに発生した楕円運動を効
率的かつ確実に相対運動部材102に、摩擦力を介して
伝達する。このためには、振動子101と相対運動部材
102との間の加圧力の値を適当な範囲に制御して摩擦
力の大きさを調整することが有効である。
【0008】そこで、この振動アクチュエータ100で
は、支持軸103の相対運動部材102側の端部に、例
えば加圧機構として皿バネ107を設け、皿バネ107
が発生するバネ力を利用して、相対運動部材102を振
動子101側に向けて付勢していた。
【0009】ところで、この振動アクチュエータ100
の「小型」という特徴を最大限に生かすためには、振動
子101及び相対運動部材102のみならず、加圧機構
の小型化も当然要請される。すなわち、前述の振動アク
チュエータ100においても、皿バネ107を小型化す
れば、振動アクチュエータ100の支持軸103の軸方
向に関する全長を低減できるからである。
【0010】そのため、加圧機構として小型化に有効な
皿バネ107を用いたり、加圧機構を相対運動部材10
2の一部に内蔵すること等により、小型化を図ってい
た。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの技術
は、加圧機構を小型化するものであって加圧機構を解消
するものではないため、達成できる小型化には限界があ
る。
【0012】また、加圧機構をできるだけ小型化するた
めに、それに対応して、振動子101や相対運動部材1
02の設計に工夫を凝らす必要もあり、振動子101や
相対運動部材102が複雑化するとともにそれらの設計
自由度が低下してしまう。
【0013】本発明の目的は、構造を複雑にすることな
く、小型化を図ることができる振動アクチュエータを提
供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
みてなされたものであり、専用の加圧機構を設けること
により相対運動部材を振動子に加圧するのではなく、支
持軸系の一部にこのような加圧機能を与えて専用の加圧
機構を廃することにより、上記課題の解決を図るもので
ある。
【0015】請求項1の発明は、振動を発生する振動子
と、振動子に加圧された状態で接触して振動子との間で
相対運動を発生する相対運動部材と、振動子及び相対運
動部材を支持する支持部材とを備える振動アクチュエー
タであって、支持部材が、振動子と相対運動部材との間
の加圧方向に関する弾性変形部を備えるとともに、振動
子と相対運動部材との間の加圧が、弾性変形部が発生す
る弾性力により、行われることを特徴とする。
【0016】請求項2の発明は、請求項1に記載された
振動アクチュエータにおいて、加圧方向に関する弾性変
形部の剛性が、前記加圧方向以外の方向に関する剛性よ
りも、低いことを特徴とする。
【0017】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載された振動アクチュエータにおいて、支持部材
が、振動子及び相対運動部材を貫通した状態で配置され
る支持軸、又は、振動子及び相対運動部材を被包する収
容体であることを特徴とする。
【0018】請求項4の発明は、請求項3に記載された
振動アクチュエータにおいて、支持部材が支持軸である
場合には、弾性変形部が、支持軸に設けられた切欠き
部、及び/又は、振動子及び支持軸を貫通する支持ピン
により、構成されることを特徴とする。
【0019】請求項5の発明は、請求項4に記載された
振動アクチュエータにおいて、支持軸における支持ピン
の貫通部分には、座ぐり穴が設けられることを特徴とす
る。
【0020】請求項6の発明は、請求項1から請求項5
までのいずれか1項に記載された振動アクチュエータに
おいて、振動子が、柱状の外形を呈して軸方向への伸縮
振動及び軸方向に関する捩じり振動を発生することを特
徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、本発明にかかる振動アクチュエ
ータの実施形態を添付図面を参照しながら詳細に説明す
る。なお、以降の実施形態の説明は、振動アクチュエー
タとして超音波の振動域を利用する超音波アクチュエー
タを例にとって、行う。
【0022】図1は、第1実施形態における超音波アク
チュエータ1の構成を示す縦断面図である。振動子2
は、駆動信号により励振される電気機械変換素子である
圧電体3と、圧電体3を接合して圧電体3の励振により
1次の縦振動と2次の捩じり振動とが発生することによ
り振動子2の駆動面Dに駆動力を発生する弾性体4とに
より、構成される。
【0023】弾性体4は、図1に示すように、その側面
に形成された3つの小径部4a,4b及び4cと、3つ
の小径部4a〜4cに区切られることにより形成される
4つの大径部4A,4B,4C及び4Dとを有する。
【0024】弾性体4は、略中心軸を含む縦面により高
さ方向に沿って2つの半弾性体5a,5bに分割されて
構成されており、これら2つの分割面それぞれに圧電体
3を挟んだ状態で保持する。
【0025】圧電体3は、それぞれ2層ずつの縦振動用
圧電体3a,捩じり振動用圧電体3bにより、構成され
る。縦振動用圧電体3aは圧電定数d31を用いる圧電体
からなり、弾性体4に発生する1次の縦振動の節を含む
位置(1箇所)に設けられる。一方、捩じり振動用圧電
体3bは圧電定数d15を用いる圧電体からなり、弾性体
4に発生する2次の捩じり振動の節位置のうちの駆動面
D側の節位置を含む位置(1箇所)に設けられる。
【0026】弾性体4の各大径部4A〜4Dそれぞれの
振動子2の長手方向略中央部には、圧電体3の積層方向
と平行な方向に、それぞれ貫通孔6a〜6dが設けられ
る。2つの半弾性体5a,5bは、これらの貫通孔6a
〜6dにボルト7a〜7dを挿入してナット8a〜8d
を締結することにより、圧電体3a,3bを挟んだ状態
で固定される。
【0027】弾性体4の小径部4bには、貫通孔6a〜
6dの形成方向と平行な方向に向けて貫通孔9が設けら
れる。振動子2の中央に振動子長手方向に形成される中
空部には、振動子2の内面と隙間を有した状態で支持軸
10が貫通する。支持軸10の長手方向略中央部には、
貫通孔9と同一の内径の貫通孔11が設けられる。振動
子2は、貫通孔9及び貫通孔11に、嵌合する支持ピン
12を嵌合させることにより、支持軸10に固定・保持
される。また、支持軸10には、ボルト7a〜7dを貫
通させるための貫通孔13a〜13dが設けられる。
【0028】すなわち、半弾性体5a,5bは、支持軸
10を所定位置に挟んだ状態で、縦振動用圧電体3a,
捩じり振動用圧電体3bを分割面に挟んで、ボルト7a
〜7d及びナット8a〜8dにより締結固定し、さら
に、支持ピン12を装着することにより、固定される。
【0029】この支持ピン12のうちの、振動子2と支
持軸10との間に位置する部分12a,12bは、振動
子2に支持軸10の長手方向への外力が作用すると、弾
性変形して撓む。すなわち、本実施形態では、支持ピン
12は、振動子2を支持するとともに、振動子2と移動
子14との間の加圧方向に関して弾性変形する弾性変形
部をなしている。
【0030】振動子2との間で相対運動を行う移動子1
4は、厚肉円環状の移動子母材14aと、移動子母材1
4aの振動子2側の端面に装着されて、振動子2の駆動
面Dに接触する円環状の摺動材14bとにより、構成さ
れる。
【0031】移動子母材14aの反振動子側の端面の内
縁部15には、ベアリング16が装着される。このベア
リング16は、支持軸10に装着される。これにより、
移動子14は、支持軸10に対して回転自在に支持され
る。
【0032】支持軸10の端部であって、ベアリング1
6装着部から露出する部分には、ネジ部10aが形成さ
れており、ベアリング16に接触する状態でナット17
をネジ部10aにネジ止めすることにより、移動子14
は、支持軸10の長手方向に位置決めされて、振動子2
の駆動面Dに加圧接触する。
【0033】このように、本実施形態の超音波アクチュ
エータ1では、振動子2と移動子14との間の加圧は、
弾性変形部である支持ピン12が発生する弾性力によ
り、行われる。
【0034】図1を用いて説明したように、本実施形態
の超音波アクチュエータ1では、移動子14を振動子2
に向けて加圧接触させるための専用の加圧機構は存在し
ない。そのため、振動子2の長手方向に関する全長を、
図7に示す従来の超音波アクチュエータよりも低減する
ことができる。
【0035】図2は、本実施形態の超音波アクチュエー
タ1で用いる振動子2の構成を示す説明図であり、図2
(a)は振動子2の中心線よりも左半分を断面で示す側
面図であり、図2(b)は図2(a)におけるA−A断
面,B−B断面及びC−C断面である。
【0036】図2(a)に示すように、弾性体4は中空
円柱状の弾性部材を縦に2分割した半弾性体5a,5b
の分割面に、圧電体3a,3bを挟み込んだ状態で保持
する。圧電体3a,3bは2群から成っており、各群は
それぞれ2層の圧電体からなる。
【0037】前述したように、2群の圧電体のうちの1
群は、弾性体4に発生する1次の縦振動の節位置を含む
位置に圧電定数d31を用いる圧電体3aが用いられる。
一方、残りの1群は、それぞれ2次の捩じり振動の節位
置を含む位置のうちの駆動面D側の端面に圧電定数d15
を用いる圧電体3bが用いられる。
【0038】なお、本実施形態では、2次の捩じり振動
の節位置を含む位置のうちの駆動面Dと反対側には、圧
電体3a,3bと同一の厚さの補強材18が装着され
る。この補強材18は、弾性体4の内部に隙間が発生す
ることを防止して、振動発生及び伝搬に悪影響を及ぶこ
とを防止する。
【0039】圧電定数d15を用いる圧電体3bは、弾性
体4の長手方向に対して剪断変位を発生する。図2
(b)のA−A断面における4枚の圧電体3bは、弾性
体4の円周方向への剪断変形が、手前方向及び反対方向
それぞれについて交互になるように、配置される。4枚
の圧電体3bがこのように配置されて、それぞれの圧電
体3bが剪断変形すると、振動子2には、2次の捩じり
変位が発生する。
【0040】後者の圧電定数d31を用いる圧電体3a
は、弾性体4の長手方向に対して伸縮変位を発生する。
図2(b)のB−B断面における4枚の縦振動用圧電体
3aは、全てある電位が印加されると、全て同じ方向へ
伸縮変位が発生するように、配置される。
【0041】以上のように、圧電定数d15を用いる捩じ
り振動用圧電体3bと、圧電定数d31を用いる縦振動用
圧電体d31とを配置すると、捩じり振動用圧電体3bに
正弦波電圧を入力することにより、振動子2にはこれに
応じて捩じり運動が発生する。一方、縦振動用圧電体3
aに正弦波電圧を入力することにより、振動子2にはこ
れに応じて伸縮運動が発生する。
【0042】図2(b)に示すように、駆動回路20
は、駆動信号を発振する発振部21と、発振された駆動
信号を(1/4)λ位相差のある信号に振り分ける移相
部22と、捩じり振動用圧電体3bに入力する駆動信号
を増幅するT増幅部23と、縦振動用圧電体3aに入力
する駆動信号を増幅するL増幅部24とから構成されて
いる。
【0043】超音波アクチュエータ1では、発振部21
は駆動信号を発振し、発振された駆動信号は移相部22
により2つの(1/4)λ位相差を有する信号に分割さ
れ、それぞれT増幅部23及びL増幅部24によって増
幅される。
【0044】T増幅部23により増幅された駆動信号
は、4枚の捩じり振動用圧電体3bに入力される。一
方、L増幅部24により増幅された駆動信号は、4枚の
縦振動用圧電体3aに入力される。
【0045】T増幅部23及びL増幅部24それぞれか
ら振動子2へ駆動信号が印加されると、縦振動用圧電体
3a及び捩じり振動用圧電体3bの励振により、振動子
2には、1次の縦振動と2次の捩じり振動とが発生す
る。
【0046】図3は、振動子2に発生する縦振動及び捩
じり振動の一例を示す説明図である。振動子2に駆動信
号が印加されると、振動子2には、図3に示すような振
動の腹及び節を有する、1次の縦振動(L1モード)と
2次の捩じり振動(T2モード)とが発生する。このと
き、捩じり振動は、捩じり剛性の弱い第1小径部4aと
第3小径部4cの二つに節が存在し、駆動面Dは腹位置
となる。一方、縦振動は、第2小径部4bに節が存在
し、駆動面Dは腹位置となる。
【0047】このとき、捩じり振動用圧電体3b及び縦
振動用圧電体3aそれぞれに印加する周期電圧の位相差
を、(1/4)λずらして設定すると、振動子2の駆動
面Dには、縦振動と捩じり振動との合成振動である楕円
運動が発生する。
【0048】図4は、このようにして振動子2の駆動面
Dに楕円運動が発生することを経時的に示す説明図であ
る。なお、図4においては駆動面Dに加圧接触する移動
子14は、説明の便宜上、省略する。
【0049】図4に示すように、角周波数をωとする
と、t=(6/4)・(π/ω)の時点では、捩じり振
動Tの変位は左側に最大であり、一方、縦振動Lの変位
は零である。この状態では、移動子は、支持軸10の有
する弾性力により、振動子2の駆動面Dに加圧接触す
る。
【0050】この状態から、t=(7/4)・(π/
ω)〜0〜(2/4)・(π/ω)までは、捩じり振動
Tは、左側の最大から右側の最大まで変位し、一方、縦
振動Lは、零から上側の最大に変位し再び零に戻る。し
たがって、振動子2の駆動面Dの定点は、移動子を押し
ながら右方向に回転し、移動子は駆動される。
【0051】次に、t=(2/4)・(π/ω)〜(6
/4)・(π/ω)までは、捩じり振動Tは、右側の最
大から左側の最大まで変位し、一方、縦振動Lは、零か
ら下側の最大に変位し再び零に戻る。したがって、振動
子2の駆動面Dの定点は、移動子を離れながら左方向に
回転するため、移動子は駆動されない。このときに、移
動子は支持軸10の有する弾性力により加圧されていて
も固有振動数が異なるため、振動子2の縮みに追従しな
い。
【0052】この捩じり振動の振動数を捩じり振動の共
振周波数に略一致させるとともに、縦振動の振動数を縦
振動の共振周波数に略一致させることにより、共振して
振動子2の駆動面Dにおいて発生する楕円運動が拡大す
る。
【0053】本実施形態の超音波アクチュエータ1で
は、振動子2単体によって、発生する縦振動及び捩じり
振動それぞれの共振周波数を略一致させることができ
る。すなわち、本実施形態の超音波アクチュエータ1で
は、振動子2だけで捩じり共振振動数と縦共振周波数と
をともに決定することができるため、移動子14の形状
を自由に設定することができる。
【0054】以上詳細に説明したように、本実施形態の
超音波アクチュエータ1では、振動子2を支持ピン12
を介して支持軸10に対して変位自在に支持するように
構成したため、振動子2を移動子14に加圧するための
専用の加圧機構を設ける必要がなくなる。したがって、
専用の加圧機構を設ける必要がなくなるため、超音波ア
クチュエータ1の加圧方向に関する全長を低減すること
ができる。
【0055】すなわち、本実施形態の超音波アクチュエ
ータ1によれば、超音波アクチュエータ1の小型化を図
りながら、確実に移動子14を振動子2に向けて加圧す
ることが可能となる。
【0056】(第2実施形態)以下、本発明の第2実施
形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、
以降の各実施形態の説明では、第1実施形態と相違する
部分だけを説明することとし、共通する部分について
は、同一の図中符号を付すことにより、重複する説明を
省略する。
【0057】図5は、本実施形態の超音波アクチュエー
タ1−1において、支持ピン12の貫通部付近を拡大し
て示す縦断面図である。図5に示すように、第1実施形
態と同様に支持ピン12により弾性変形部が構成される
が、さらに、本実施形態では、支持軸10の支持ピン1
2の貫通部に、座ぐり孔を設けて小径部10bを形成し
ている。
【0058】小径部10bを形成することにより、支持
ピン12の弾性変形量を拡大することができるため、振
動子2と移動子14との間の加圧力の設定幅を拡大する
ことが可能となる。
【0059】(第3実施形態)図6は、第3実施形態の
超音波アクチュエータ1−2において、振動子2の支持
部付近を拡大して示す縦断面図である。
【0060】本実施形態の超音波アクチュエータ1−2
は、第1実施形態及び第2実施形態とは異なり、支持軸
10への振動子2の固定には支持ピン12は用いず、図
7に示す従来の超音波アクチュエータ100と同様に、
ボルト104a,104bを用いている。また、振動子
10の長手方向略中央部に大径部10cを設けた点も超
音波アクチュエータ100と同様である。
【0061】本実施形態では、支持軸10のボルト10
4a,104b貫通部と、振動子駆動面Dとの間に、適
宜手段により切欠き部10d,10eを設けている。本
実施形態では、切欠き部10d,10eを設けた部分
が、弾性変形部として機能する。
【0062】これらの切欠き部10d,10eを形成す
ることにより、支持軸10において加圧方向(支持軸1
0の長手方向)に関する弾性変形部の剛性が、加圧方向
以外の方向に関する剛性よりも、低下する。これによ
り、支持軸10は、ボルト104a,104b貫通部よ
りも上側の部分において、その長手方向に関して弾性変
形(伸縮変形)自在となる。
【0063】すなわち、本実施形態によれば、支持軸1
0のボルト止め位置と振動子2との位置関係は固定され
るが、伸縮変形自在の支持軸10に回転自在に支持され
た移動子14と、支持軸10のボルト止め位置との関係
は可変となる。
【0064】これにより、移動子14は、振動子2に適
宜加圧力で加圧接触する。したがって、本実施形態にお
いても、支持軸10の一部に弾性変形部を設けたことに
なるため、専用の加圧機構は不要になる。
【0065】(変形形態)各実施形態の説明では、超音
波アクチュエータを用いたが、本発明にかかる振動アク
チュエータはこのような態様に限定されるものではな
く、他の振動域を利用する振動アクチュエータについて
も、等しく適用することが可能である。
【0066】また、各実施形態の説明では、電気機械変
換素子として圧電体を用いたが、本発明にかかる振動ア
クチュエータはこのような態様に限定されるものではな
く、電気エネルギを機械的変位に変換することができる
ものであれば等しく適用することができる。例えば、圧
電体以外に電歪素子を例示することができる。
【0067】また、各実施形態の説明では、中央部を貫
通する支持軸により振動子及び移動子が支持される振動
アクチュエータを例にとったが、本発明にかかる振動ア
クチュエータはこのような態様に限定されるものではな
い。
【0068】例えば、振動子と加圧接触する移動子とを
被包する収容体(ケーシング)により、振動子を固定・
支持するとともに移動子を回転自在に支持する振動アク
チュエータについても、等しく適用することが可能であ
る。この場合には、ケーシングの、振動子支持部と移動
子支持部との間に、適宜手段により、弾性変形部を形成
すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の超音波アクチュエータの構成を
示す縦断面図である。
【図2】第1実施形態の超音波アクチュエータで用いる
振動子の構成を示す説明図であり、図2(a)は振動子
の中心線よりも左半分を断面で示す側面図であり、図2
(b)は図2(a)におけるA−A断面,B−B断面及
びC−C断面である。
【図3】第1実施形態の超音波アクチュエータにおい
て、振動子に発生する縦振動及び捩じり振動の一例を示
す説明図である。
【図4】第1実施形態の超音波アクチュエータにおい
て、振動子の駆動面に楕円運動が発生することを経時的
に示す説明図である。
【図5】第2実施形態の超音波アクチュエータにおい
て、支持ピンの貫通部付近を拡大して示す縦断面図であ
る。
【図6】第3実施形態の超音波アクチュエータにおい
て、振動子の支持部付近を拡大して示す縦断面図であ
る。
【図7】従来の振動アクチュエータの構成を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
1 超音波アクチュエータ 2 振動子 3 圧電体 3a 縦振動用圧電体 3b 捩じり振動用圧電体 4 弾性体 4a〜4c 小径部 4A〜4D 大径部 5a,5b 半弾性体 6a〜6d 貫通孔 7a〜7d ボルト 8a〜8d ナット 9 貫通孔 10 支持軸 10a ネジ部 11 貫通孔 12 支持ピン 13a〜13d 貫通孔 14 移動子 16 ベアリング 17 ナット 18 補強材 20 駆動回路 21 発振部 22 移相部 23 T増幅部 24 L増幅部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動を発生する振動子と、前記振動子に
    加圧された状態で接触して前記振動子との間で相対運動
    を発生する相対運動部材と、前記振動子及び前記相対運
    動部材を支持する支持部材とを備える振動アクチュエー
    タであって、 前記支持部材は、前記振動子と前記相対運動部材との間
    の加圧方向に関する弾性変形部を備えるとともに、 前記振動子と前記相対運動部材との間の加圧は、前記弾
    性変形部が発生する弾性力により、行われることを特徴
    とする振動アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された振動アクチュエー
    タにおいて、 前記加圧方向に関する前記弾性変形部の剛性は、前記加
    圧方向以外の方向に関する剛性よりも、低いことを特徴
    とする振動アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載された振動
    アクチュエータにおいて、 前記支持部材は、前記振動子及び前記相対運動部材を貫
    通した状態で配置される支持軸、又は、前記振動子及び
    前記相対運動部材を被包する収容体であることを特徴と
    する振動アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された振動アクチュエー
    タにおいて、 前記支持部材が前記支持軸である場合には、前記弾性変
    形部は、前記支持軸に設けられた切欠き部、及び/又
    は、前記振動子及び前記支持軸を貫通する支持ピンによ
    り、構成されることを特徴とする振動アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載された振動アクチュエー
    タにおいて、 前記支持軸における前記支持ピンの貫通部分には、座ぐ
    り穴が設けられることを特徴とする振動アクチュエー
    タ。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5までのいずれか1
    項に記載された振動アクチュエータにおいて、 前記振動子は、柱状の外形を呈して軸方向への伸縮振動
    及び前記軸方向に関する捩じり振動を発生することを特
    徴とする振動アクチュエータ。
JP9000497A 1997-01-07 1997-01-07 振動アクチュエータ Pending JPH10201262A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100713087B1 (ko) * 2002-11-14 2007-04-30 유니레버 엔.브이. 에어로졸 용기의 분사버튼

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