JPH08336287A - 超音波アクチュエータ - Google Patents

超音波アクチュエータ

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JPH08336287A
JPH08336287A JP7140654A JP14065495A JPH08336287A JP H08336287 A JPH08336287 A JP H08336287A JP 7140654 A JP7140654 A JP 7140654A JP 14065495 A JP14065495 A JP 14065495A JP H08336287 A JPH08336287 A JP H08336287A
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JP
Japan
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elastic body
ultrasonic actuator
drive
vibration
plane
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Application number
JP7140654A
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English (en)
Inventor
Takatoshi Ashizawa
隆利 芦沢
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/106Langevin motors
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/0005Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing non-specific motion; Details common to machines covered by H02N2/02 - H02N2/16
    • H02N2/001Driving devices, e.g. vibrators
    • H02N2/0045Driving devices, e.g. vibrators using longitudinal or radial modes combined with torsion or shear modes

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性体の駆動面の研磨処理を容易に行うこと
ができ、正確に組み立てることができる超音波アクチュ
エータを提供する。 【構成】 支持部材7と,支持部材7の外面に設置され
るとともに圧電素子を保持し、端面である駆動面Dに駆
動力を発生する弾性体1と,支持部材7の周囲に回動自
在に設置され駆動面Dにおいて弾性体1に加圧接触され
る相対運動部材6と,支持部材7及び弾性体1を貫通し
て、支持部材7及び弾性体1を固定する固定部材13,
14とを備える超音波アクチュエータにおいて、支持部
材7は、駆動面Dと固定部材設置面Rとの間の平面とな
る位置において、第1の支持部材7a及び第2の支持部
材7bに分離自在である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば縦振動モード及
び捩り振動モードといった二つの振動モードを利用した
超音波アクチュエータに関し、特に、その組立性を改良
した超音波アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】図13は、縦−捩り振動型の超音波アク
チュエータの従来例を示した斜視図である。従来、この
種の超音波アクチュエータでは、ステータ(固定子)1
01は、2つの円柱型の振動子102,103間に捩り
振動用の圧電素子104が配置されるとともに、振動子
103の上側に縦振動用の圧電素子105が配置され
る。捩り振動用の圧電素子104は周方向に分極され、
一方、縦振動用の圧電素子105は厚み方向に分極され
る。さらに、ロータ(移動子)106は、縦振動用の圧
電素子105の上側に配置される。
【0003】ステータ101を構成する振動子102,
103及び圧電素子104,105は、シャフト107
のねじ部に螺合されて固定され、ロータ106は、ボー
ルベアリング108を介してシャフト107に回転可能
に設けられる。シャフト107の先端には、ばね109
を介してナット110が螺合し、ロータ106をステー
タ101に加圧力Fで加圧接触させる。
【0004】捩り振動用の圧電素子104と縦振動用の
圧電素子105とは、発振器111から発振される同一
周波数の電圧を、移相器112により位相制御して駆動
される。
【0005】捩り振動用の圧電素子104はロータ10
6が回転するための機械変位を与え、一方、縦振動用の
圧電素子105はステータ101とロータ106との間
に働く摩擦力を、圧電素子104による捩り振動の周期
に同期させて周期的に変動させることにより、振動を一
方向への運動に変換するクラッチ的役割を果たす。
【0006】図14は、従来例にかかるこの超音波アク
チュエータのステータを展開して示した斜視図である。
捩り振動用の圧電素子104は、周方向に分極する必要
があるため、圧電材料を図14に示すように、6〜8個
程度の扇形の小片に一旦分割し、各小片を分極した後に
再度環状に組み合わせていた。なお、符号104aは電
極である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の超音波アクチュエータでは、捩り振動用の圧電素子1
04を環状に組み合わせるときに、形状精度を出すこと
が難しかった。
【0008】一方、縦振動用の圧電素子105,及び捩
り振動用の圧電素子104の面積は、ともに、ステータ
106の断面積と略等しいか、又は、ステータ106の
断面積よりも小さかった。また、シャフト107を貫通
させるために縦振動用の圧電素子105,及び捩り振動
用の圧電素子104それぞれの中央部に孔を開ける必要
もあり、そのために、縦振動用の圧電素子105,及び
捩り振動用の圧電素子104それぞれの面積はさらに小
さくなり、超音波アクチュエータの高トルク化及び高回
転化をともに図ることが難しかった。
【0009】このような問題を解決するために、本出願
人は、既に特願平6−275022号により、高トルク
及び高回転で駆動することができ、しかも、構造及び製
造がともに容易な縦−捩り振動型の超音波アクチュエー
タを提案した。
【0010】図15は、この超音波アクチュエータの構
造を示す断面図である。同図において、中央部に大径部
201aを有する棒状の固定軸201の外周面には、円
筒状の弾性体202が、大径部201aに螺合する取付
ボルト203a,203bにより螺着される。
【0011】弾性体202は、二つの厚肉の半円管状弾
性体202a,202bを組み合わせて構成されてお
り、その接合面には、圧電定数d15が大きい捩り振動用
の圧電素子と圧電定数d31が大きい縦振動用の圧電素子
と(ともに図示しない。)がそれぞれ2枚ずつ計4枚挟
持される。
【0012】弾性体202の上端面である駆動面Dに
は、中央部に配置されたベアリング204により固定軸
201に回動自在に配置された相対運動部材である移動
子205が、接触する。
【0013】移動子205は、移動子母材205aと,
弾性体202の駆動面Dに接触する摺動材205bとか
ら構成され、内周部に嵌合されたベアリング204によ
って固定軸201に対して位置決めされる。
【0014】また、移動子205は、皿バネ,スプリン
グバネ又は板バネ等の加圧部材206により、弾性体2
02の駆動面Dに加圧接触される。このように、固定軸
201は、弾性体202等からなる固定子を固定すると
ともに移動子205を半径方向に回動自在に位置決め
し、超音波アクチュエータとして駆動する際の軸振れの
発生を防止する。この固定軸201は、先端にねじ部2
01bが形成され、加圧部材206の加圧量を調整する
ためのナット等の調整部材207が螺合する。
【0015】このように構成された超音波アクチュエー
タは、図示しない圧電素子それぞれに同じく図示しない
駆動電圧発生源から駆動電圧を印加されることにより励
振し、弾性体202には捩り振動,縦振動が発生する。
捩り振動及び縦振動それぞれの共振周波数が略一致する
と、捩り振動及び縦振動が同時に生じ(縮退)、駆動面
Dに楕円運動が発生し、この楕円運動が駆動力となっ
て、加圧接触する移動子205が回転する。
【0016】ところで、弾性体202の駆動面Dに発生
する楕円運動の軌跡の大きさは、およそ1〜2μm程度
である。そのため、弾性体202の駆動面Dに発生する
楕円運動を、加圧接触する移動子205に確実に伝達し
て移動子205を駆動するためには、弾性体202の駆
動面Dに例えばラップ加工等の研磨又は研削処理を行っ
て、所定の表面粗度に管理する必要がある。
【0017】しかし、図15に示すように、弾性体20
2は軸方向に分割された二つの半円管状弾性体202
a,202bを組み立てて構成されるため、駆動面20
2cの研磨又は研削処理は、所定の平面精度を得るため
に、弾性体202を組み立てた後に行う必要がある。
【0018】すなわち、図15に示す超音波アクチュエ
ータの弾性体202の駆動面Dの研磨又は研削処理を行
うためには、(1)4枚の圧電素子を挟持させるととも
に接着剤を介在させた状態で、固定軸201の周囲に半
円管状弾性体202a,202bを対向させて配置す
る、(2)半円管状弾性体202a,202bを、取付
ボルト203a,203bにより固定して半円管状弾性
体202a,202b及び圧電素子を接着する、(3)
接着後に、取付ボルト203a,203bを外し、弾性
体202を固定軸201から抜き出す、(4)弾性体2
02の駆動面Dの研磨又は研削処理を行う、(5)駆動
面Dの研磨又は研削処理を終了した弾性体202を固定
軸201に差し込み、取付ボルト203a,203bに
より再度固定する、(6)以下、固定軸201に移動子
205等を取り付けるという工程をとる必要があった。
【0019】また、半円管状弾性体202a,202b
及び圧電素子を接着するための接着剤が、取付ボルト2
03a,203bの周囲に回り込んで、前述の工程
(3)において取付ボルト203a,203bが取り外
すことができなくなってしまうおそれもあり、例えば、
取付ボルト203a,203bのねじ部にシリコンオイ
ル等を塗布するといった取付ボルトの接合防止策を講ず
る必要もあった。
【0020】このように、特願平6−275022号に
より提案した超音波アクチュエータでは、弾性体202
の駆動面Dの研磨又は研削処理には多大な工数を必要と
し、超音波アクチュエータの量産性を阻害する一因とな
るおそれがあった。
【0021】さらに、前述の方法で駆動面Dの研磨又は
研削後に弾性体202と支持部材201とを再度組み立
てた時に、支持部材201と駆動面Dとの間の角度を正
確に90°とすることが難しいため、駆動面Dと移動子
205との間に片当たりを生じ、駆動力や駆動効率が減
少したり異音が発生する等の問題を生じるおそれもあっ
た。
【0022】本発明の目的は、上記の課題を解決し、弾
性体の駆動面の研磨又は研削処理を容易に行うことがで
き、正確に組み立てることができ、さらに組立て精度の
向上により移動子の片当たりを生じることがない超音波
アクチュエータを提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、棒状
の支持部材と,前記支持部材の外面に設置されるととも
に、駆動信号により励振されて電気エネルギーを機械エ
ネルギーに変換する電気−機械エネルギー変換素子を保
持し、端面である駆動面に駆動力を発生する弾性体と,
前記支持部材の周囲に回動自在に設置されるとともに、
前記駆動面において前記弾性体に加圧接触される円筒状
の相対運動部材と,前記支持部材及び前記弾性体を貫通
して、前記支持部材及び前記弾性体を固定する固定部材
とを備え、前記支持部材は、前記駆動面と同一平面とな
る位置,又は前記駆動面と前記固定部材設置面との間の
平面となる位置において、分離自在であることを特徴と
する。
【0024】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記支持部材は少なくとも相対運動部材設置部が円
柱状であり、前記弾性体は2つの半円筒状の弾性体を組
合わせた円筒状であるとともに、前記電気−機械エネル
ギー変換素子の少なくとも一部は薄板状であってかつ前
記弾性体により挟持され、前記弾性体にn次の縦振動及
びm次の捩り振動が生じることによって前記駆動面に前
記駆動力が発生することを特徴とする。
【0025】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、分離される二つの前記支持部材それぞ
れの端部には、支持部材保持用の太軸部が設けられるこ
とを特徴とする。
【0026】
【作用】請求項1又は請求項2の発明は、棒状の支持部
材が、弾性体の駆動面と同一平面となる位置,又はこの
駆動面と固定部材設置面との間の平面となる位置におい
て分離自在であるため、支持部材の外周部への弾性体の
組立後に、相対運動部材側に位置する支持部材を分離す
ることにより、弾性体を支持部材から抜き出すことな
く、障害物なしに駆動面だけが同一平面上に位置するよ
うになる。
【0027】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、分離される二つの支持部材それぞれの
端部に、支持部材保持用の太軸部が設けられるため、超
音波アクチュエータの駆動時の固定トルクが増大するよ
うになる。
【0028】
【実施例】
(第1実施例)以下、図面等を参照して、実施例を挙げ
て、本発明を詳細に説明する。
【0029】図1は、本発明にかかる超音波アクチュエ
ータの第1実施例を示す断面図、図2は、図1の超音波
アクチュエータに用いる固定子である弾性体を示した斜
視図である。
【0030】固定子である弾性体1は、駆動信号により
励振され、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する
電気−機械エネルギー変換素子である圧電素子4,5
と、これらの圧電素子4,5が接合されており、その圧
電素子4,5の励振により1次の縦振動と1次の捩り振
動とが生じることによって、駆動面Dに駆動力が発生す
る半円管状弾性体2,3とから構成される。
【0031】半円管状弾性体2,3は、厚肉の円筒を縦
に2分割した形状の弾性部材であり、その分割面に圧電
素子4,5が挟み込まれる。圧電素子4,5は合計4層
から成っており、2層の圧電素子4は圧電定数d15が大
きい捩り振動用の圧電素子であり、一方、残り2層の圧
電素子5は圧電定数d31が大きい縦振動用の圧電素子で
ある。
【0032】半円管状弾性体2,3は、図2に示すよう
に、高さ方向の略中心に、圧電素子4,5の積層方向と
平行な方向を指向する貫通孔2b,3bが形成される。
この弾性体2,3は、その貫通孔2b,3bを用いて固
定部材であるボルト13,14で固定されることによ
り、圧電素子4,5を挟み込むとともに、軸方向の中心
に挿入された支持部材である棒状の固定軸7に固定され
る。なお、ボルト13,14のねじ部には接着剤が塗布
されており、締めつけられた後に完全に固定される。
【0033】相対運動部材である移動子6は、移動子母
材6−1と,弾性体1の駆動面Dに接触する摺動材6−
2とから厚肉の円環状に構成され、内周部に嵌合された
ベアリング等の位置決め部材8により固定軸7に対して
位置決めされる。
【0034】また、移動子6は、皿バネ,コイルバネ又
は板バネ等の加圧部材9により、弾性体1の駆動面Dに
加圧接触される。支持部材である固定軸7は、半円管状
弾性体2,3の軸方向に形成された中空部2a,3aを
貫通しており、半円管状弾性体2,3等からなる弾性体
1を固定するとともに、移動子6を半径方向に位置決め
する。
【0035】本実施例では、この固定軸7は、図1に示
すように、第1の固定軸7aと第2の固定軸7bとから
構成されており、これらは弾性体1の駆動面Dと固定部
材であるボルト13,14の設置面Rとの間の平面とな
る位置において、例えば螺合されて接合される。本実施
例では、固定軸7の分離面Sが駆動面Dとボルト13,
14の設置面Rとの間に位置するように構成したが、駆
動面Dと同一平面となる位置であってもよい。すなわ
ち、分離面Sは図1に示す支持部材分離面存在範囲にあ
ればよい。
【0036】なお、固定軸7のボルト13,14螺合部
近傍は大径部となっており、この大径部の外周部が半円
管状弾性体2,3の内周部と接するように構成してい
る。そのため、半円管状弾性体2,3と固定軸7とを均
一に接触させ易く、騒音低減を図れる。
【0037】第1の固定軸7の先端にはねじ部7cが形
成され、このねじ部7cに加圧部材9の加圧量を調整す
るナット等の調整部材10が螺合する。本実施例にかか
る超音波アクチュエータは、以下の工程で組立られる。
【0038】(第1工程)4枚の圧電素子4,5を挟持
させた状態で、第1の固定軸7a及び第2の固定軸7b
が螺合されて構成された固定軸7の周囲に半円管状弾性
体2,3を配置する。この際、圧電素子4,5と半円管
状弾性体2,3との接触部には接着剤を塗布しておく。
【0039】(第2工程)固定軸7を中心として、対向
するように配置された半円管状弾性体2,3を、ボルト
13,14により固定して半円管状弾性体2,3及び圧
電素子4,5を固定・接着する。なお、この際に、固定
軸7の回転軸と,半円管状弾性体2,3の中心軸とが平
行となるように、半円管状弾性体2,3と固定軸7との
位置関係を調整しておく。このようにして、固定軸7を
挿入された弾性体1が組み立てられる。
【0040】(第3工程)半円管状弾性体2,3及び圧
電素子4,5の固定・接着後に、第1の固定軸7aを回
転させて第2の固定軸7bから外す。
【0041】この時の弾性体1と第1の固定軸7bとの
位置関係を図3に示す。図3に示すように、第1の固定
軸7aと第2の固定軸7bとの分離面Sは、弾性体1の
駆動面Dと固定部材であるボルト13,14の設置面R
との間の平面となる位置に存在するために、分離面Sは
弾性体1の駆動面Dより凹んだ位置となり、駆動面Dが
障害物なしに同一平面上に位置される。
【0042】(第4工程)このように、駆動面Dが障害
物なしに同一平面上に位置されるため、このままの状態
で、換言すれば、弾性体1から第2の固定軸7bを抜き
出すことなく、駆動面Dを例えばラップ盤等により研磨
又は研削処理し所定の表面粗さとする。
【0043】(第5工程)以下、第2の固定軸7bに第
1の固定軸7aに移動子6等を取り付ける。このように
して、弾性体1の駆動面Dの研磨又は研削処理が行われ
るため、従来のように、駆動面Dの研磨又は研削処理に
際して、弾性体1の組立後に支持部材7を抜き出して再
度組み立てる必要がなくなる。そのため、低コストで組
立てを行うことができるとともに、前述の第2工程で確
保された寸法精度が維持される。また、ボルト13,1
4を組立て後に分離する必要がないため、ボルトねじ部
にシリコンオイル等を塗布する必要もなくなる。
【0044】さらに、本実施例によれば、固定軸7bの
軸線を基準として駆動面Dの研磨を行うことにより、固
定軸7bの軸線と駆動面Dとの間の垂直精度を向上する
ことができる。このため、弾性体1の駆動面Dに対して
移動子6が均一に接触しない現象である、いわゆる片当
たりが解消され、駆動力や駆動効率等が減少することや
異音の発生を低減することができる。さらに、本実施例
によれば、半円管状弾性体2,3の圧電素子4,5とを
ボルト13,14で締め付けて固定しているため、弾性
体と圧電素子との剥離等を防止することができる。ま
た、機械的な強度が向上する。
【0045】図4は、本実施例にかかる超音波アクチュ
エータの駆動回路を説明するブロック図である。本実施
例の駆動回路は、駆動信号を発振する発振部21と,そ
の駆動信号を(1/4)λ(λ:波長)位相差のある信
号に分ける移相部22と,捩り振動用の圧電素子4に入
力する駆動信号を増幅するT増幅部23と,縦振動用の
圧電素子5に入力する駆動信号を増幅するL増幅部24
等とから構成される。
【0046】また、制御回路は、捩り振動を検出する検
出部25と,検出部25の検出量に応じて発振部21の
周波数や電圧等を制御する制御部26等とから構成され
る。検出部25は、弾性体1の側面に貼られた圧電素子
25aを備えており、捩りに伴って発生する変位を検出
することにより、間接的に捩り変位を検出する。
【0047】次に、本実施例の超音波アクチュエータに
よって、弾性体の捩り振動と縦振動とを組み合わせて、
駆動面に楕円運動を生ずる駆動原理を説明する。図5
(A)は、本実施例にかかる超音波アクチュエータの固
定子を底面方向から見た図であり、図5(B)は側面方
向から見た図である。
【0048】圧電素子4,5は、2つの半円管状弾性体
2,3に挟まれた2群から成っており、圧電素子4,5
の各群は、それぞれ4層から成っていて、2層は圧電定
数d15が大きい捩り振動用の圧電素子4から、残り2層
が圧電定数d31が大きい縦振動用の圧電素子5とから構
成される。
【0049】前者の圧電素子4は圧電定数d15が大き
く、半円管状弾性体2,3の長手方向に対して剪断変位
を発生させる。圧電素子4は、図5(A)において、円
周方向に対してせん断変形が手前方向Xとその反対方向
Yとが交互になるように配置される。このときに、手前
側に最大に剪断変形する位置が点対称になり、その反対
側に最大に剪断変形する位置が点対称になると好適であ
る。
【0050】圧電素子4は、このように配置されるため
に、それぞれ剪断変形したときに、弾性体1に捩り変位
が発生し、端面である駆動面Dが捩じれる。後者の圧電
素子5は、図5(B)に示すように、圧電定数d31が大
きく、半円管状弾性体2,3の長手方向に対して伸縮変
位を発生させる。4つの縦振動用の圧電素子5は、全て
ある電位が印加された場合に同じ方向に変位が生じるよ
うに配置される。
【0051】以上のように、圧電定数d15が大きい捩り
振動用の圧電素子4と,圧電定数d31が大きい縦振動用
の圧電素子5とを配置した場合に、捩り振動用の圧電素
子4に正弦波電圧を入力することによって、それに応じ
て、弾性体1に捩り振動が発生し、縦振動用の圧電素子
5に正弦波電圧を入力することによって、それに応じ
て、弾性体1に伸縮運動が発生する。
【0052】図6は、本実施例にかかる超音波アクチュ
エータの弾性体に発生する縦振動と捩り振動とを組み合
わせて、駆動面に楕円運動を生じさせることを説明する
図である。
【0053】図6に示すように、捩り振動の周期と、伸
縮振動の周期との位相差を(1/4)λ(λ:波長)ず
らすと、駆動面D上の点Aには楕円運動が生じる。t=
(6/4)πの時点では、捩り振動Tの変位は左側に最
大であり、一方、縦振動Tの変位はゼロである。この状
態では、移動子6は、加圧部材9によって弾性体1の駆
動面Dに接触する。
【0054】この状態から、t=(7/4)π〜0〜
(2/4)πまでは、捩り振動Tは、左側の最大から右
側の最大まで変位し、一方、縦振動Tは、ゼロから上側
の最大に変位し再びゼロに戻る。したがって、弾性体1
の駆動面Dの点Aは、移動子6を押しながら右方向に回
転し、移動子6は駆動される。
【0055】次に、t=(2/4)π〜(6/4)πま
では、捩り振動Tは、右側の最大から左側の最大まで変
位し、一方、縦振動Tは、ゼロから下側の最大に変位し
再びゼロに戻る。したがって、弾性体1の駆動面Dの点
Aは、移動子6から離れながら左方向に回転するため、
移動子6は駆動されない。このときに、移動子6は、加
圧部材9により加圧されていても固有振動数が異なるた
め、弾性体1の縮みに追従できない。
【0056】ここで、図7に示すように、この捩り振動
Tの振動数T1を捩り振動Tの共振周波数ω0Tに略一致
させるとともに、縦振動Lの振動数L1を縦振動Lの共
振周波数ω0Lに略一致させると、共振して楕円運動が拡
大する。
【0057】捩り振動Tの共振周波数ω0T,及び縦振動
Lの共振周波数ω0Lの近似式を下式及びにより示
す。 捩り振動数=Ls×(G/ρ)2 /2 ・・・・・・・ 縦振動数=(Ls+Lr)×(E/ρ)2 /2 ・・・・・・・
【0058】ただし、Ls:固定子の長手方向の長さ,
Lr:移動子の長手方向の長さ,E:縦弾性率,G:横
弾性率,ρ:密度である。このように、式及びによ
れば、弾性体1の長手方向の長さを調整することによ
り、捩り振動Tの共振周波数ω0Tと,縦振動Lの共振周
波数ω0Lとを一致させることができる。
【0059】なお、本実施例では、捩り振動Tの共振周
波数ω0Tを縦振動Lの共振周波数ω0Lよりも高くなるよ
うに、弾性体1の長手方向の長さを予め調整してある。
次に、本実施例の超音波アクチュエータの動作を説明す
る。図4において、発振部21は、駆動信号を発振して
その駆動信号は移相部22により2つの(1/4)λ
(λ:波長)位相差のある信号に分割され、それぞれT
増幅部23及びL増幅部24により増幅される。
【0060】T増幅部23によって増幅された駆動信号
は、捩り振動用の圧電素子4に入力され、L増幅部24
によって増幅された駆動信号は、縦振動用の圧電素子5
に入力される。縦振動は、縦振動用の圧電素子5により
直接発生するが、捩り振動は、捩り振動用の圧電素子4
の剪断変形により発生する。
【0061】しかし、移動子6の構造上、回転軸方向の
厚さを大きくできないため、縦振動に対して捩り振動の
振幅は小さくなってしまう場合がある。したがって、T
増幅部23の増幅率をL増幅部24よりも大きくすれ
ば、捩り振動の振幅と縦振動の振幅との差が小さくな
り、好適である。
【0062】弾性体1は、駆動信号が入力された場合に
圧電素子4,5の励振により、1次の捩り振動と1次の
縦振動とが発生し、その振動を合成した楕円振動が駆動
面Dに生じる。移動子6は、弾性体1の駆動面Dに加圧
されているため、弾性体1から摩擦的に駆動力が伝達さ
れ、駆動される。
【0063】検出部25は、弾性体1の捩り振動の振幅
を検出して、制御部26に出力する。移動子6の駆動速
度や駆動トルクは、弾性体1の振幅値により推定でき
る。したがって、制御部26は、検出部25の検出結果
に基づいて、発振部21の発振子の駆動周波数や電圧を
制御する。
【0064】制御部26は、例えば、検出量が所定値よ
りも大きい場合には駆動周波数を高くしたり、電圧を小
さくしたりする制御を行う。逆に、検出量が所定の値よ
りも小さい場合には駆動周波数を低くしたり、電圧を高
くしたりする制御を行う。
【0065】本実施例では、1次の縦振動の共振周波数
より1次の捩り振動の共振周波数の方を高くしたため、
1次の捩り振動の振幅及び1次の縦振動の振幅は、とも
に、図7に示すようになる。
【0066】縦振動は、弾性体1と移動子6との間のク
ラッチ的役目を果たし、捩り振動は、移動子6に回転力
を与える役目を果たす。したがって、駆動周波数域は、
捩り振動の共振周波数より高い周波数域とし、この駆動
周波数域によって制御すれば、回転速度や駆動トルクを
制御することができる。縦振動の共振点ω0Lは、この駆
動周波数域C内に存在しないために、安定した駆動が得
られ、駆動力や駆動効率を向上させることができる。
【0067】また、縦振動の共振周波数と捩り振動の共
振周波数とを一致させる設計方法に比較すると、以下の
利点がある。すなわち、従来の方法は、加工公差により
縦振動の共振周波数<捩り振動の共振周波数となった
り、縦振動の共振周波数>捩り振動の共振周波数となっ
たりしてしまい、特に、後者の場合には、駆動周波数域
に縦振動の共振点が存在し、安定した駆動が得られない
場合があり、加工公差により性能のばらつきが発生して
いた。
【0068】しかし、本実施例のように、縦振動の共振
周波数<捩り振動の共振周波数のように設計すれば、加
工公差により、縦振動と捩り振動の共振周波数の差が縮
まる方向にずれても、縦振動の共振周波数<捩り共振周
波数の関係が保たれている範囲では、安定した駆動性能
を得ることができ、加工公差による性能の個体差を従来
よりも低減することができる。
【0069】このとき、縦振動の振幅は、捩り振動の振
幅よりも大きく発生することが多く、縦振動の共振周波
数と捩り振動の共振周波数とがある程度離れていても、
駆動面Dに楕円運動を発生させることができ、移動子6
を駆動することができる。
【0070】図8は、第1実施例の超音波アクチュエー
タを組み込んだ駆動装置の構造を示す断面図である。弾
性体1,移動子6,これらを貫通して支持するとともに
第1部分7a及び第2部分7bに分離される固定軸7等
を備える、図1に示す超音波アクチュエータは、例えば
レンズ鏡筒の固定筒のような円筒の一部を構成する機器
固定部31により保持される。
【0071】この超音波アクチュエータの固定軸7の両
端部には、支持部材保持用の太軸部7d,7eが設けら
れており、この太軸部7d,7eが、機器固定部31の
対向面に設けられた押さえ部材32a,32bに装着さ
れ、セットビス33a,33bにより固定されることに
より、超音波アクチュエータが機器固定部31により保
持される。
【0072】超音波アクチュエータの移動子母材6−1
の反弾性体側の外縁部には、ねじ部6−3が環状に設け
られており、このねじ部6−3に、回転軸lを回転中心
として保持機構(図示しない)により軸支された円筒状
の被駆動部材34の外周に設けられたねじ部34aが噛
合している。
【0073】超音波アクチュエータを駆動すると、移動
子母材6−1が回転し、移動子母材6−1の外縁部に設
けられたねじ部6−3及び被駆動部材34の外周に設け
られたねじ部34aを介して、被駆動部材34が駆動さ
れる。
【0074】このとき、本実施例の超音波アクチュエー
タは、固定軸7が2分割されているため、弾性体1や移
動子6の径に関係なく太軸部7d,7eを設け、この太
軸部7d,7eを介して機器固定部31に固定できる。
【0075】そのため、固定軸7を機器固定部31に極
めて確実に固定できる。また、固定軸7の固定トルク
(セットビス33a,33bの固定力×太軸部7d,7
eの半径)が増大し、駆動に際しても、固定軸7の振動
が低減され、安定した駆動を図ることができる。
【0076】(第2実施例)図9は、第1実施例の変形
例である。なお、以降の各実施例の説明では、同一の部
分には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略す
る。
【0077】第1実施例では、検出用の圧電素子25a
は弾性体2又は3の側面に貼付した例で説明したが、貼
付位置は弾性体2又は3の側面に限定されるものでな
く、図9に示すように、圧電素子4,5の間に挟むよう
に配置してもよい。
【0078】(第3実施例)図10は、本発明にかかる
超音波アクチュエータの第3実施例を説明する断面図で
ある。
【0079】固定子である弾性体41は、駆動信号によ
り励振される電気−機械エネルギー変換素子である圧電
素子44,45と,これらの圧電素子44、45が接合
されており、その圧電素子44、45の励振により1次
の縦振動と2次の捩り振動が生じることによって、駆動
面Eに駆動力が発生する半円管状弾性体42,43とか
ら構成される。
【0080】半円管状弾性体42,43は、第1大径部
42a,43aと、第2大径部42c,43cと,その
間に形成された小径部42b,43bとを有した厚肉の
円筒を縦に2つに分割した形状の部材であり、その分割
面に、圧電素子44,45が挟み込まれる。
【0081】第1大径部42a,43aの長さは、第2
大径部42c,43cよりも長くなっている。圧電素子
44,45は合計4層から成っており、2層の圧電素子
44は、圧電定数d15が大きい捩り振動用の圧電素子で
あり、残り2層の圧電素子55は、圧電定数d31が大き
い縦振動用の圧電素子である。
【0082】半円管状弾性体42,43は、高さ方向の
略中心に、圧電素子44,45の積層方向と平行な向き
に貫通孔が形成される。この半円管状弾性体42,43
は、その貫通孔を用いてボルト53,54とによって固
定されることにより、圧電素子44,45を挟み込むと
ともに、軸方向の中心に挿入された固定軸47に固定さ
れる。
【0083】移動子46は、移動子母材46−1と、弾
性体41の駆動面Eに接触する摺動材46−2とから構
成されており、内周部に嵌合されたベアリング等による
位置決め部材48により固定軸47に対しての位置決め
がなされる。
【0084】また、移動子46は、皿バネ,コイルバネ
又は板バネ等の加圧部材49により、弾性体41の駆動
面Eに加圧接触される。固定軸47は、前述したよう
に、第1の部分47aと第2の部分47bとが螺合する
ことにより構成されており、半円管状弾性体42,43
の軸方向に形成された中空部に貫通し、半円管状弾性体
42,43等からなる弾性体41を固定するとともに、
移動子46を半径方向に位置決めする。この固定軸47
は、先端にねじ部47cが形成されており、加圧部材4
9の加圧量を調整するナットなどの調整部材50が螺合
する。
【0085】図11は、圧電素子の励振により1次の縦
振動と2次の捩り振動とが生じることを説明する図であ
る。捩り振動と縦振動とが発生する原理は、第1実施例
で説明したものと同様である。しかし、本実施例の半円
管状弾性体42,43は、第1大径部42a,43aと
第2大径部42c,43cとの間に捩り剛性の弱い小径
部42b,43bを有しており、さらに、第1大径部4
2a,43aの長さが第2大径部42c,43cより長
い。したがって、捩り振動は、小径部42b,43bと
第1大径部42a,43aの真中とに2つの節が生じる
2次モードとなる。
【0086】一方、縦振動は、小径部42b,43bに
よる形状の影響を受け難いために、第1大径部42a,
43a及び第2大径部42c,43cと小径部42b,
43bとを含んだ長さの真中に1つの節が生じる1次モ
ードとなる。この場合に、駆動面Eは、捩り振動,縦振
動ともに振幅の大きい振動の腹となる。
【0087】このような超音波アクチュエータでは、第
2大径部42c,43cの長さの変化に対する捩り振動
の共振周波数の変化よりも縦振動の共振周波数の変化の
方が大きい。したがって、第2大径部42c,43cの
長さを変えていくことにより、図12にグラフで示すよ
うに、捩り振動Lの共振周波数ω0Lと縦振動Tの共振周
波数ω0Tとを一致させることができ、また、捩り振動L
の共振周波数ω0Lを縦振動Tの共振周波数ω0Tよりも高
くなるようにすることもできる。
【0088】次に、本実施例の超音波アクチュエータの
動作を説明する。なお、駆動回路は、図4に示す第1実
施例の駆動回路と全く同様である。発振部21は、駆動
信号を発振し、その駆動信号は移相部22により2つの
(1/4)λ(λ:波長)位相差のある信号に分割さ
れ、それぞれT増幅部23及びL増幅部24により増幅
される。T増幅部23で増幅された駆動信号は、捩り振
動用の圧電素子44に入力され、一方、L増幅部24で
増幅された駆動信号は、縦振動用の圧電素子45に入力
される。弾性体41は、駆動信号が入力された場合に、
圧電素子44,45の励振により、1次の縦振動と2次
の捩り振動とが生じ、その振動を合成した楕円運動が駆
動面Eに生じる。移動子46は、弾性体41の駆動面E
に加圧されるため、弾性体41から摩擦的に駆動力が伝
達され、駆動される。
【0089】本実施例においても、固定軸47が第1の
部分47aと第2の部分47bとに分割され、分割面S
が駆動面Eとボルト53,54の設置面Rとの間に位置
しているため、第1実施例と同様の効果が得られる。
【0090】また、本実施例では、弾性体41のみで捩
り振動の共振振動数と縦振動の共振周波数とを決定する
ことができるため、移動子46の形状を自由に設定でき
るといった利点がある。そのためには、弾性体41から
移動子46への振動の伝搬を小さくすることが必要であ
るが、例えば、振動減衰の大きな摺動材46−2を用い
たり、移動子母材46−1に減衰性の大きな材料を用い
て、移動子46自体の振動減衰を大きくすればよい。
【0091】(変形例)以上説明した実施例に限定され
ることなく、種々の変形や変更が可能であって、それら
も本発明に含まれる。
【0092】例えば、以上説明してきた実施例では、電
気−機械エネルギー変換素子として圧電素子を用いた
が、これに限定されるものではなく、電気エネルギーを
機械エネルギーに変換することができるものであればよ
い。圧電素子以外に、例えば電歪素子や磁歪素子等を例
示することができる。
【0093】また、本実施例では、弾性体1に設けた圧
電素子15aにより、振動を検出する方法を用いたが、
エンコ−ダ−等により直接回転数を検出して制御部26
に検出結果を伝達するようにしてもよい。
【0094】本実施例では、弾性体に1次の捩り振動モ
−ドと1次の縦振動モ−ドが生じるようにした場合(第
1実施例及び第2実施例)と、2次の捩り振動モードと
1次の縦振動モードが生じるようにした場合(第3実施
例)とについて説明したが、弾性体にm次の捩り振動モ
−ドとn次の縦振動モ−ドとが生じるようにしたもので
も、同様の効果が生じる。
【0095】さらに、弾性体を固定する支持部材と移動
子の移動方向以外を支持する支持部材とを共通にできる
超音波アクチュエータであれば、支持部材を、第1の支
持部材及び第2の支持部材に分離することにより、同様
の効果が得られる。
【0096】
【発明の効果】請求項1又は請求項2の発明では、棒状
の支持部材が、弾性体の駆動面と同一平面となる位置,
又はこの駆動面と固定部材設置面との間の平面となる位
置において分離自在であるため、一旦支持部材と組み立
てた弾性体を支持部材から抜き出す必要なく、駆動面の
研磨又は研削を行うことができるために、組立性が顕著
に改善され、製造コストの低減が図られる。
【0097】また、一旦支持部材と組み立てた弾性体
を、支持部材から抜き出して再度組み立てる必要がない
ため、正確な寸法精度で組み立てることができ、駆動面
と移動子との間における片当たりが解消され、駆動力や
駆動効率の低下や異音の発生が解消される。
【0098】さらに、一旦支持部材と組み立てた弾性体
を、支持部材から抜き出して再度組み立てる必要がない
ため、一旦取り付けた固定部材を外すための接合防止策
を講ずる必要がなくなり、例えばシリコンオイル塗布工
程等が省略される。
【0099】請求項3の発明では、請求項1又は請求項
2の発明において、分離される二つの支持部材それぞれ
の端部に、支持部材保持用の太軸部が設けられるため、
駆動時の超音波アクチュエータのがたつきや騒音の発生
が解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波アクチュエータの第1実施
例を示す断面図である。
【図2】図1に示す超音波アクチュエータに用いる固定
子たる弾性体を示した斜視図である。
【図3】弾性体1と第1の固定軸7bとの位置関係を示
す断面図である。
【図4】第1実施例にかかる超音波アクチュエータの駆
動回路を説明するブロック図である。
【図5】図5(A)は、第1実施例にかかる超音波アク
チュエータの固定子を底面方向から見た図であり、図5
(B)は側面方向から見た図である。
【図6】第1実施例にかかる超音波アクチュエータの弾
性体に発生する縦振動と捩り振動とを組み合わせ、駆動
面に楕円運動を生じさせることを説明する図である。
【図7】第1実施例において、振動振幅と駆動周波数と
の関係を示すグラフである。
【図8】第1実施例の超音波アクチュエータを組み込ん
だ駆動装置の全体を示す断面図である。
【図9】第2実施例の圧電素子の配置を示す説明図であ
る。
【図10】本発明にかかる超音波アクチュエータの第3
実施例を示す断面図である。
【図11】圧電素子の励振により1次の縦振動と2次の
捩り振動とが生じることを説明する図である。
【図12】第2実施例において、振動振幅と駆動周波数
との関係を示すグラフである。
【図13】縦−捩り振動型の超音波アクチュエータの従
来例を示した斜視図である。
【図14】従来例にかかる超音波アクチュエータのステ
ータを展開して示した斜視図である。
【図15】本出願人が特願平6−275022号により
提案した超音波アクチュエータの構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 弾性体(固定子) 2,3 半円管状弾性体 2a,2b 中空部 2b,3b 貫通孔 4,5 圧電素子 6 移動子(相対運動部材) 6−1 移動子母材 6−2 摺動材 6−3 ねじ部 7 固定軸(支持部材) 7a 第1の固定軸 7b 第2の固定軸 7c ねじ部 7d,7e 太軸部 8 ベアリング 9 加圧部材 10 ナット 13 ボルト 14 ボルト 21 発振部 22 移相部 23 T増幅部 24 L増幅部 25 検出部 26 制御部 31 機器固定部 32a,32b 押さえ部材 33a,33b セットビス 34 被駆動部材 34a 歯車

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状の支持部材と,前記支持部材の外面
    に設置されるとともに、駆動信号により励振されて電気
    エネルギーを機械エネルギーに変換する電気−機械エネ
    ルギー変換素子を保持し、端面である駆動面に駆動力を
    発生する弾性体と,前記支持部材の周囲に回動自在に設
    置されるとともに、前記駆動面において前記弾性体に加
    圧接触される円筒状の相対運動部材と,前記支持部材及
    び前記弾性体を貫通して、前記支持部材及び前記弾性体
    を固定する固定部材とを備え、 前記支持部材は、前記駆動面と同一平面となる位置,又
    は前記駆動面と前記固定部材設置面との間の平面となる
    位置において、分離自在であることを特徴とする超音波
    アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された超音波アクチュエ
    ータにおいて、 前記支持部材は、少なくとも相対運動部材設置部が円柱
    状であり、前記弾性体は2つの半円筒状の弾性体を組合
    わせた円筒状であるとともに、前記電気−機械エネルギ
    ー変換素子の少なくとも一部は薄板状であってかつ前記
    弾性体により挟持され、前記弾性体にn次の縦振動及び
    m次の捩り振動が生じることによって前記駆動面に前記
    駆動力が発生することを特徴とする超音波アクチュエー
    タ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載された超音
    波アクチュエータにおいて、 分離される二つの前記支持部材それぞれの端部には、支
    持部材保持用の太軸部が設けられることを特徴とする超
    音波アクチュエータ。
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