JPH10182318A - 安定化されたハロアセチレン化合物及びハロアセチレン 化合物の保存方法 - Google Patents

安定化されたハロアセチレン化合物及びハロアセチレン 化合物の保存方法

Info

Publication number
JPH10182318A
JPH10182318A JP34077196A JP34077196A JPH10182318A JP H10182318 A JPH10182318 A JP H10182318A JP 34077196 A JP34077196 A JP 34077196A JP 34077196 A JP34077196 A JP 34077196A JP H10182318 A JPH10182318 A JP H10182318A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
haloacetylene
compound
stabilized
ether
haloacetylene compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP34077196A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3910672B2 (ja
Inventor
Koji Kameda
康二 亀田
Junichi Miyake
純一 三宅
Hisao Kubota
尚生 窪田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP34077196A priority Critical patent/JP3910672B2/ja
Publication of JPH10182318A publication Critical patent/JPH10182318A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3910672B2 publication Critical patent/JP3910672B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮膚刺激性があり、人体によい影響を与えな
いエポキシ化合物などの安定化剤を添加せずとも、着色
や分解が起こることなく長期間安定してハロアセチレン
化合物を保存できるようにする。 【解決手段】 一般式(a) 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子を、R1 及びR2 は同一又は
異なって水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を、y
は0又は1の整数を示す。)で表されるハロアセチレン
化合物に、一般式(b) 【化2】 (式中、R3 は低級アルキル基を、nは2又は3の整数
を、mは2〜6の整数を示す。)で表されるグリコール
モノアルキルエーテル化合物を配合した安定化されたハ
ロアセチレン化合物を提供する。本発明によれば、溶媒
として特定のグリコールモノアルキルエーテル化合物を
用いるのみで、着色や分解が起こることなく長期間に亘
りハロアセチレン化合物を安定的に保存することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業用防カビ剤と
して有用なハロアセチレン化合物、詳しくは、安定化さ
れたハロアセチレン化合物、及びハロアセチレン化合物
の保存方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、製紙工程における用水、工業用冷
却水、あるいは金属加工用潤滑油、水性エマルジョン、
紙、木材、合板、糊、パルプ、繊維などに寄生する菌
類、細菌類、酵母、藻類などの有害微生物の発生を抑制
ないしは防除する薬剤として、3−ヨード−2−プロピ
ニルブチルカーバメートに代表されるハロアセチレン化
合物がよく知られている。
【0003】このハロアセチレン化合物は、広いpH領
域で広い抗菌、抗カビ、抗藻スペクトルを持ち、例えば
カビ、酵母、藻類などに対して少量でも効果があり、工
業用防カビ剤、防藻剤として有用に用いられている。こ
のハロアセチレン化合物は、油剤、乳化剤、懸濁剤など
の液剤として使用されているが、何れの製剤であって
も、これを長期間、比較的高い温度条件下において保存
すると、次第に着色すると共にハロアセチレン化合物が
除々に分解して、使用時には防カビ効果を奏し得ないお
それを生じる。
【0004】このようなハロアセチレン化合物の着色及
び分解を防止することを目的として、例えば、米国特許
第4276211号公報には、3−ヨード−2−プロピ
ニルブチルカーバメートとエポキシ化合物と有機溶媒と
を含有する殺菌組成物が記載されており、また、例え
ば、特開平6ー145014号公報には、3−ヨード−
2−プロピニルブチルカーバメートとエポキシ化合物と
グリコールモノアルキルエーテル類とを含有する含水殺
菌組成物が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記に記載の
殺菌組成物は、いずれもハロアセチレン化合物の安定化
剤としてエポキシ化合物を添加しており、かかる安定化
剤の添加により、ハロアセチレン化合物の着色及び分解
を防止するものである。しかるに、このエポキシ化合物
は、皮膚などに刺激性があり、人体に悪影響を及ぼすた
め、エポキシ化合物をハロアセチレン化合物へ添加する
のは、好ましくない。
【0006】また、有機溶媒を含有する非水系液剤など
では、エポキシ化合物を添加すると却って安定化を損な
う場合もあり、着色及び分解についても、上記に記載の
殺菌組成物では、未だ十分とは言い難い。本発明の目的
は、エポキシ化合物などの安定化剤を添加せずとも、着
色や分解が起こることなく長期間安定してハロアセチレ
ン化合物を保存できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み、ハロアセチレン化合物を安定的に保存すること
について、鋭意研究を行なったところ、ハロアセチレン
化合物に、特定のグリコールモノアルキルエーテル化合
物を配合したところ、驚くべきことに、エポキシ化合物
などの安定化剤を添加せずとも、長期間分解することな
く安定的に保存できる知見を見出し、本発明を完成する
に至った。
【0008】すなわち、本発明は、(1) 一般式
(a)
【0009】
【化5】
【0010】(式中、Xはハロゲン原子を、R1 及びR
2 は同一又は異なって水素原子又は炭素数1〜8のアル
キル基を、yは0又は1の整数を示す。)で表されるハ
ロアセチレン化合物に、一般式(b)
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R3 は低級アルキル基を、nは2
又は3の整数を、mは2〜6の整数を示す。)で表され
るグリコールモノアルキルエーテル化合物を配合したこ
とを特徴とする安定化されたハロアセチレン化合物、
(2) (a)で表されるハロアセチレン化合物の式
中、Xがヨウ素である前記(1)記載の安定化されたハ
ロアセチレン化合物、(3) (a)で表されるハロア
セチレン化合物が、3−ヨード−2−プロピニルブチル
カーバメートである前記(1)記載の安定化されたハロ
アセチレン化合物、(4) (b)で表されるグリコー
ルモノアルキルエーテル化合物の式中、R3がメチル基
又はエチル基である前記(1)記載の安定化されたハロ
アセチレン化合物、(5) (b)で表されるグリコー
ルモノアルキルエーテル化合物の式中、nが2であり、
mが2である前記(1)又は前記(4)記載の安定化さ
れたハロアセチレン化合物、(6) (b)で表される
グリコールモノアルキルエーテル化合物が、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテル及び/又はジエチレング
リコールモノエチルエーテルである前記(1)記載の安
定化されたハロアセチレン化合物、(7) 工業用防
カビ剤として用いられる前記(1)記載の安定化された
ハロアセチレン化合物、(8) 一般式(a)
【0013】
【化7】
【0014】(式中、Xはハロゲン原子を、R1 及びR
2 は同一又は異なって水素原子又は炭素数1〜8のアル
キル基を、yは0又は1の整数を示す。)で表されるハ
ロアセチレン化合物に、一般式(b)
【0015】
【化8】
【0016】(式中、R3 は低級アルキル基を、nは2
又は3の整数を、mは2〜6の整数を示す。)で表され
るグリコールモノアルキルエーテル化合物を配合するこ
とを特徴とするハロアセチレン化合物の保存方法に関す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明において、一般式(a)
【0018】
【化9】
【0019】(式中、Xはハロゲン原子を、R1 及びR
2 は同一又は異なって水素原子又は炭素数1〜8のアル
キル基を、yは0又は1の整数を示す。)で表されるハ
ロアセチレン化合物の式中、Xのハロゲン原子として
は、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げら
れ、好ましくは、ヨウ素が挙げられる。また、R1 及び
2 は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜8のアルキル
基を示し、炭素数1〜8のアルキル基としては、メチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
n−ペンチル、イソアミル、sec−アミル、tert
−アミル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−ヘプチ
ル、n−オクチルなどの直鎖状または分岐状のアルキル
基などが挙げられ、さらに、シクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ル、シクロオクチルなどの炭素数3〜8の環状のアルキ
ル基をも挙げることができる。好ましくは、メチル、エ
チル及びブチルが挙げられ、さらに好ましくは、ブチル
が挙げられる。
【0020】これらR1 及びR2 は、R1 及びR2 が共
に水素原子であってもよく、また、R1 及びR2 が共に
炭素数1〜8のアルキル基であってもよく、好ましく
は、R 1 又はR2 のいずれか一方が水素原子であり、他
方が炭素数1〜8のアルキル基である。さらに好ましく
は、R1 又はR2 のいずれか一方が水素原子であり、他
方がブチルである。
【0021】また、yは0又は1の整数を示し、yが0
のときは、ハロアセチレン化合物は酸アミド誘導体とな
り、yが1のときは、ハロアセチレン化合物はカーバメ
ート誘導体となる。これらのうち、yが1であるハロア
セチレン化合物のカーバメート誘導体が好ましい。
(a)で表されるハロアセチレン化合物の具体的な例と
しては、yが0のときのハロアセチレン化合物の酸アミ
ド誘導体として、例えば、3−クロロプロピオール酸ア
ミド、N−メチル−3−クロロプロピオール酸アミド、
N−エチル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−プ
ロピル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−ブチル
−3−クロロプロピオール酸アミド、N−ヘキシル−3
−クロロプロピオール酸アミド、N−オクチル−3−ク
ロロプロピオール酸アミド、N−シクロヘキシル−3−
クロロプロピオール酸アミドなどの(N−置換−)3−
クロロプロピオール酸アミド、例えば、3−ブロモプロ
ピオール酸アミド、N−メチル−3−ブロモプロピオー
ル酸アミド、N−エチル−3−ブロモプロピオール酸ア
ミド、N−プロピル−3−ブロモプロピオール酸アミ
ド、N−ブチル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N
−ヘキシル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−オ
クチル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−シクロ
ヘキシル−3−ブロモプロピオール酸アミドなどの(N
−置換−)3−ブロモプロピオール酸アミド、例えば、
3−ヨードプロピオール酸アミド、N−メチル−3−ヨ
ードプロピオール酸アミド、N−エチル−3−ヨードプ
ロピオール酸アミド、N−プロピル−3−ヨードプロピ
オール酸アミド、N−ブチル−3−ヨードプロピオール
酸アミド、N−ヘキシル−3−ヨードプロピオール酸ア
ミド、N−オクチル−3−ヨードプロピオール酸アミ
ド、N−シクロヘキシル−3−ヨードプロピオール酸ア
ミドなどの(N−置換−)3−ヨードプロピオール酸ア
ミドなどが挙げられ、好ましくは、(N−置換−)3−
ヨードプロピオール酸アミドを挙げることができ、さら
に好ましくは、N−ブチル−3−ヨードプロピオール酸
アミドを挙げることができる。
【0022】また、yが1のときのハロアセチレン化合
物のカーバメート誘導体として、例えば、3−ヨード−
2−プロピニルメチルカーバメート、3−ヨード−2−
プロピニルエチルカーバメート、3−ヨード−2−プロ
ピニルプロピルカーバメート、3−ヨード−2−プロピ
ニルブチルカーバメート、3−ヨード−2−プロピニル
ヘキシルカーバメート、3−ヨード−2−プロピニルオ
クチルカーバメート、3−ヨード−2−プロピニルシク
ロヘキシルカーバメートなどの3−ヨード−2−プロピ
ニルアルキルカーバメートなどを挙げることができ、好
ましくは、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメ
ートを挙げることができる。
【0023】これらハロアセチレン化合物は、単独又は
併用して用いることができる。本発明において、一般式
(b)
【0024】
【化10】
【0025】(式中、R3 は低級アルキル基を、nは2
又は3の整数を、mは2〜6の整数を示す。)で表され
るグリコールモノアルキルエーテル化合物は、前記のハ
ロアセチレン化合物(a)を安定化させるために配合さ
れるものであって、式中、R3で示される低級アルキル
基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソアミル、s
ec−アミル、tert−アミル、n−ヘキシル、イソ
ヘキシルなどの炭素数1〜6の直鎖状または分枝状のア
ルキル基を挙げることができ、好ましくは、炭素数1〜
4の低級アルキル基、さらに好ましくは、メチル又はエ
チルを挙げることができる。
【0026】また、nは2又は3の整数であり、nが2
であるときは、オキシエチレン基を、nが3であるとき
は、オキシイソプロピレン基、オキシ−n−プロピレン
基を挙げることができる。好ましくは、nが2であるオ
キシエチレン基を挙げることができる。さらに、mは2
〜6の整数であり、好ましくは、mは、2〜3、さらに
好ましくは、2を挙げることができる。
【0027】このような化合物(b)の具体例として
は、例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリ
コールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキ
シルエーテルなどのジエチレングリコールモノアルキル
エーテル、例えば、ジプロピレングリコールモノメチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジ
プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノヘキシルエーテルなどのジプロピレング
リコールモノアルキルエーテル、例えば、トリエチレン
グリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプ
ロピルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロ
ピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエー
テル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテルな
どのトリエチレングリコールモノアルキルエーテル、例
えば、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、
トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプ
ロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピ
レングリコールモノイソプロピルエーテル、トリプロピ
レングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレング
リコールモノヘキシルエーテルなどのトリプロピレング
リコールモノアルキルエーテルなどを挙げるこができ
る。これらは、単独又は2種類以上併用してもよく、ま
た、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、例
えば、mが4〜6のポリエチレングリコールモノメチル
エーテル(商品名:EXP−M−45、東邦化学株式会
社製)などを単独又は併せて用いてもよい。
【0028】これらのうち、好ましくは、ジエチレング
リコールモノアルキルエーテルを挙げることができ、さ
らに好ましくは、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルを挙げ
ることができる。そして、ハロアセチレン化合物が、1
〜50重量%、好ましくは、2〜30重量%の割合とな
るように、グリコールモノアルキルエーテル化合物をハ
ロアセチレン化合物に配合する。
【0029】この調製は、ハロアセチレン化合物に、グ
リコールモノアルキルエーテル化合物を所定の割合で加
えて、撹拌機などを用いて、完全に均一に溶解するまで
混合し、ハロアセチレン化合物とグリコールモノアルキ
ルエーテル化合物との混合物を液剤として得ることが好
ましい。さらに、本発明においてはその目的、用途等に
おいて、ハロアセチレン化合物の安定化を損なうことが
ない限度において、例えば、他の殺菌剤、界面活性剤、
酸化防止剤などの公知の添加剤を適宜添加してもよい。
【0030】該殺菌剤としては、1,2−ベンツイソチ
アゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イ
ソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾ
リン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル
−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−
4−イソチアゾリン−3−オン、2,2−ジブロモ−3
−ニトリロプロパンアミド、2−ブロモ−2−ニトロプ
ロパン−1,3−ジオール、メチル−2−ベンツイミダ
ゾールカーバメート及びその塩(例えば、塩酸塩、メタ
ンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩など)、
2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、3,3,
4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1
−ジオキシド、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール
−3−オン、メチレンビスチオシアネート、2−メチル
−4,5−トリメチレン−イソチアゾリン−3−オンな
どが挙げられる。
【0031】該界面活性剤としては、石鹸類、ノニオン
系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面
活性剤、両イオン界面活性剤、高分子界面活性剤など、
公知の界面活性剤が挙げられ、好ましくは、ノニオン系
界面活性剤、アニオン系界面活性剤などが挙げられる。
該ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシ
アルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル、酸化エチレンと酸化プロ
ピレンブロック共重合物などが挙げられる。
【0032】該アニオン系界面活性剤としては、例え
ば、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルキルナフ
タレンスルホン酸金属塩、ポリカルボン酸型界面活性
剤、ジアルキルスルホコハク酸エステル金属塩、ポリオ
キシエチレンジスチレン化フェニルエーテルサルフェー
トアンモニウム塩、リグニンスルホン酸金属塩などが挙
げられ、金属塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、マ
グネシウム塩などが挙げられる。
【0033】該酸化防止剤としては、例えば、2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メ
チレンビス〔4−メチル−6−t−ブチルフェノール〕
などのフェノール系酸化防止剤、アルキルジフェニルア
ミン、N,N’−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジア
ミンなどのアミン系酸化防止剤などが挙げられる。これ
ら、添加剤は、ハロアセチレン化合物とグリコールモノ
アルキルエーテルとの混合物100重量部に対して、例
えば、20〜80重量部の割合で添加することができ
る。
【0034】本発明の安定化されたハロアセチレン化合
物は、工業用防カビ剤として有効に用いることができ、
これを使用するにあたっては、対象、目的などにより異
なるが、例えば、滴下法、間欠添加法、塗布法、噴霧
法、浸漬法などの公知の方法を適宜使用し、対象となる
組成物に対してハロアセチレン化合物の最終濃度が0.
01〜5000ppm、好ましくは0.1〜1000p
pm程度となるように添加するのが好ましい。
【0035】そして、工業用防カビ剤としては、好まし
くは、合成高分子エマルション、顔料、塗料、印刷板用
処理液、接着剤、冷却用水、インキ、切削油、化粧用
品、不織布、紡糸油、皮革などの用途として用いられ、
より好ましくは、合成高分子エマルション及び塗料など
の用途として用いられる。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の安定化され
たハロアセチレン化合物は、皮膚刺激性があり、人体に
よい影響を与えないエポキシ化合物などの安定化剤を添
加しないので、安定化剤を添加するという作業が不要と
なって作業性の向上を図れ、しかも、特定のグリコール
モノアルキルエーテル化合物を配合するのみで、言換す
れば、溶媒として特定のグリコールモノアルキルエーテ
ル化合物を用いるのみで、着色や分解が起こることなく
長期間に亘りハロアセチレン化合物を安定的に保存する
ことができる。
【0037】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
より具体的に説明する。 実施例1 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート5gに
ジエチレングリコールモノメチルエーテル95gを配合
して均一に溶解するまで混合し、100gの液剤を得
た。
【0038】実施例2 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート5gに
ジエチレングリコールモノエチルエーテル95gを配合
して均一に溶解するまで混合し、100gの液剤を得
た。 実施例3 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート5gに
トリエチレングリコールモノメチルエーテル95gを配
合して均一に溶解するまで混合し、100gの液剤を得
た。
【0039】実施例4 N−ブチル−3−ヨードプロピオール酸アミド5gにジ
エチレングリコールモノメチルエーテル95gを配合し
て均一に溶解するまで混合し、100gの液剤を得た。 比較例1 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート5gに
ジエチレングリコール95gを配合して均一に溶解する
まで混合し、100gの液剤を得た。
【0040】比較例2 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート5g
に、ジエチレングリコールとジエチレングリコールモノ
メチルエーテルとの混合溶媒(ジエチレングリコール/
ジエチレングリコールモノメチルエーテル=25/75
(重量比))95gを配合して均一に溶解するまで混合
し、100gの液剤を得た。
【0041】比較例3 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート5g
に、安定化剤としてネオペンチルグリコールジグリシジ
ルエーテル(商品名:ヘロキシ68、エーシーアイケミ
カル社製)0.5gとジエチレングリコール94.5g
とを配合して均一に溶解するまで混合し、100gの液
剤を得た。
【0042】比較例4 トロイサンポリフェーズAF−1(3−ヨード−2−プ
ロピニルブチルカーバメート40重量%、エポキシ化合
物5重量%及び石油系有機溶媒55重量%からなる液
剤、トロイケミカル社の商品名)12.5gにジエチレ
ングリコール87.5gを配合して均一に溶解するまで
混合し、100gの液剤を得た。
【0043】比較例5 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート5g
に、安定化剤としてネオペンチルグリコールジグリシジ
ルエーテル(商品名:ヘロキシ68、エーシーアイケミ
カル社製)0.5gとジエチレングリコールモノメチル
エーテル94.5gとを配合して均一に溶解するまで混
合し、100gの液剤を得た。
【0044】比較例6 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート5g
に、水25gとジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル70gとを配合して均一に溶解するまで混合し、10
0gの液剤を得た。 比較例7 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート5g
に、安定化剤としてネオペンチルグリコールジグリシジ
ルエーテル(商品名:ヘロキシ68、エーシーアイケミ
カル社製)0.5gと水25gとジエチレングリコール
モノメチルエーテル69.5gとを配合して均一に溶解
するまで混合し、100gの液剤を得た。
【0045】比較例8 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート5gに
エタノール95gを配合して混合し、100gの液剤を
得た。 比較例9 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート5gに
エチレングリコールモノメチルエーテル95gを配合し
て混合し、100gの液剤を得た。
【0046】比較例10 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート5gに
ジメチルスルホキシド95gを配合して均一に溶解する
まで混合し、100gの液剤を得た。 比較例11 N−ブチル−3−ヨードプロピオール酸アミド5gにジ
エチレングリコール95gを配合したが、N−ブチル−
3−ヨードプロピオール酸アミドは、ジエチレングリコ
ールに溶解しなかった。
【0047】試験例 上記実施例及び比較例で得られた液剤を各々ガラス容器
に入れて密封し、6 0℃の恒温槽に入れて2週間後及び
4週間後に取り出し、外観の状態、特に色調について肉
眼で観察すると共に、液体クロマトグラフィーを用いて
3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート及びN
−ブチル−3−ヨードプロピオール酸アミドの残存率
(重量%)を測定した。
【0048】また、各実施例及び比較例について、臭い
の有無を確認し、併せて−5℃の冷蔵庫に入れて、濁り
や沈澱物が生じるか否かを肉眼により観察した。これら
の結果を表1にまとめて示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1より、実施例1〜4は、4週間経過後
においても、外観については変化がなく、また、3−ヨ
ード−2−プロピニルブチルカーバメート及びN−ブチ
ル−3−ヨードプロピオール酸アミドも96%以上残存
しており、さらに、臭いもなく、低温においても、濁り
や沈澱を生じなかった。一方、比較例1〜10は、着色
しているものが多く、また、いずれの比較例について
も、4週間後の3−ヨード−2−プロピニルブチルカー
バメートの残存率が実施例1〜4に比して低いことがわ
かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 269/08 C07C 269/08 271/12 271/12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(a) 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子を、R1 及びR2 は同一又は
    異なって水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を、y
    は0又は1の整数を示す。)で表されるハロアセチレン
    化合物に、一般式(b) 【化2】 (式中、R3 は低級アルキル基を、nは2又は3の整数
    を、mは2〜6の整数を示す。)で表されるグリコール
    モノアルキルエーテル化合物を配合したことを特徴とす
    る安定化されたハロアセチレン化合物。
  2. 【請求項2】 (a)で表されるハロアセチレン化合物
    の式中、Xがヨウ素である請求項1記載の安定化された
    ハロアセチレン化合物。
  3. 【請求項3】 (a)で表されるハロアセチレン化合物
    が、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートで
    ある請求項1記載の安定化されたハロアセチレン化合
    物。
  4. 【請求項4】 (b)で表されるグリコールモノアルキ
    ルエーテル化合物の式中、R3 がメチル基又はエチル基
    である請求項1記載の安定化されたハロアセチレン化合
    物。
  5. 【請求項5】 (b)で表されるグリコールモノアルキ
    ルエーテル化合物の式中、nが2であり、mが2である
    請求項1又は4記載の安定化されたハロアセチレン化合
    物。
  6. 【請求項6】 (b)で表されるグリコールモノアルキ
    ルエーテル化合物が、ジエチレングリコールモノメチル
    エーテル及び/又はジエチレングリコールモノエチルエ
    ーテルである請求項1記載の安定化されたハロアセチレ
    ン化合物。
  7. 【請求項7】 工業用防カビ剤として用いられる請求項
    1記載の安定化されたハロアセチレン化合物。
  8. 【請求項8】 一般式(a) 【化3】 (式中、Xはハロゲン原子を、R1 及びR2 は同一又は
    異なって水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を、y
    は0又は1の整数を示す。)で表されるハロアセチレン
    化合物に、一般式(b) 【化4】 (式中、R3 は低級アルキル基を、nは2又は3の整数
    を、mは2〜6の整数を示す。)で表されるグリコール
    モノアルキルエーテル化合物を配合することを特徴とす
    るハロアセチレン化合物の保存方法。
JP34077196A 1996-12-20 1996-12-20 安定化された工業用防カビ剤 Expired - Fee Related JP3910672B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34077196A JP3910672B2 (ja) 1996-12-20 1996-12-20 安定化された工業用防カビ剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34077196A JP3910672B2 (ja) 1996-12-20 1996-12-20 安定化された工業用防カビ剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10182318A true JPH10182318A (ja) 1998-07-07
JP3910672B2 JP3910672B2 (ja) 2007-04-25

Family

ID=18340156

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34077196A Expired - Fee Related JP3910672B2 (ja) 1996-12-20 1996-12-20 安定化された工業用防カビ剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3910672B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002067685A1 (en) * 2001-02-26 2002-09-06 Lonza Inc. Stable preservative formulations comprising halopropynyl compounds and butoxydiglycol solvent
EP1460899A4 (en) * 2001-12-12 2005-01-19 Isp Investments Inc LIQUID COMPOSITIONS OF IPBC IN POLYETHYLENE GLYCOL, POLYPROPYLENE GLYCOL OR GLYCERYL ESTERS OF POLYPROPYLENE GLYCOL
JP2020189792A (ja) * 2019-05-20 2020-11-26 株式会社ザイエンス 木材保存剤組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002067685A1 (en) * 2001-02-26 2002-09-06 Lonza Inc. Stable preservative formulations comprising halopropynyl compounds and butoxydiglycol solvent
EP1460899A4 (en) * 2001-12-12 2005-01-19 Isp Investments Inc LIQUID COMPOSITIONS OF IPBC IN POLYETHYLENE GLYCOL, POLYPROPYLENE GLYCOL OR GLYCERYL ESTERS OF POLYPROPYLENE GLYCOL
JP2020189792A (ja) * 2019-05-20 2020-11-26 株式会社ザイエンス 木材保存剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3910672B2 (ja) 2007-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0523036A4 (en) Anticorrosive microbicide
HU202053B (en) Stabilized isothiazolon compositions
KR0143416B1 (ko) 이소티아졸론 수성제제
KR0171601B1 (ko) 3-이소티아졸론의 안정화방법 및 안정한 3-이소티아졸론 조성물
CA2016384A1 (en) Bismuth salt stabilizers for 3-isothiazolones
JPH09263504A (ja) イソチアゾロン系化合物含有組成物及びイソチアゾロン系化合物の安定化法
JPH10182318A (ja) 安定化されたハロアセチレン化合物及びハロアセチレン 化合物の保存方法
JP3524937B2 (ja) 工業用殺菌剤
JP2002003307A (ja) 工業用殺菌剤
JPH10114605A (ja) 安定化された工業用殺菌剤
JP4621401B2 (ja) 安定化されたイソチアゾロン組成物およびイソチアゾロンの安定化方法
JPH08133913A (ja) 持続性3−イソチアゾロン系工業用殺菌防腐剤
JP2834219B2 (ja) 工業用殺菌・静菌組成物の安定化方法
US5919400A (en) Stabilized isothiazolone solution
JPH02250805A (ja) 工業用殺菌剤
JP2000053510A (ja) 工業用殺菌剤
KR100421127B1 (ko) 3-이소티아졸론및안정화제를함유한수성조성물
JP3604173B2 (ja) 殺菌剤およびそれを用いた殺菌方法
JP3817940B2 (ja) 工業用抗菌剤組成物
JP2018145158A (ja) 工業用殺菌組成物
JPH07277911A (ja) 殺菌剤組成物およびそれを用いた殺菌方法
KR100217309B1 (ko) 안정화된 이소티아졸론 용액
JP2908976B2 (ja) 工業用防菌剤
JPS62148409A (ja) 工業用防菌剤
JP2000143409A (ja) 工業用抗菌剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060801

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061031

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070125

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100202

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110202

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120202

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120202

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120202

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150202

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees