JPH10171944A - データキャリアシステム - Google Patents

データキャリアシステム

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Publication number
JPH10171944A
JPH10171944A JP8332235A JP33223596A JPH10171944A JP H10171944 A JPH10171944 A JP H10171944A JP 8332235 A JP8332235 A JP 8332235A JP 33223596 A JP33223596 A JP 33223596A JP H10171944 A JPH10171944 A JP H10171944A
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JP
Japan
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key
data
control circuit
vehicle
code
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Application number
JP8332235A
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English (en)
Inventor
Hisashi Aoki
久 青木
Takashi Mizuno
隆司 水野
Shinichi Koga
進一 古賀
Sadao Kokubu
貞雄 国分
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送受信装置に極力負担を掛けることなく、通
信性能の向上を図る。 【解決手段】 キー19Aにはトランスポンダ20が組
込まれており、車両側コントローラ12から電力信号が
送信されると、トランスポンダ20が起動して電力信号
の指令内容を判断し、車両側コントローラ12に応答信
号を送信する。この構成の場合、トランスポンダ20が
車両側コントローラ12からのデータ長を計測し、この
計測結果に基づいて自信のクロック周波数の変動を判定
しており、クロック周波数の変動を検出すると、車両側
コントローラ12にエラー信号を送信する。すると、車
両側コントローラ12がデータ長を補正してトランスポ
ンダ20に再送するので、トランスポンダ20に複雑な
時間補正機能を持たせることなく、通信性能が向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両側制御装置と
送受信装置との間でデータの通信を行うデータキャリア
システム,送受信装置とリーダ装置との間でデータの通
信を行うデータキャリアシステムに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】図25は、上記データ
キャリアシステムの従来構成を示すものである。ここ
で、車両1には車両側制御装置2が搭載されており、送
受信装置3を車両1のホルダに差込むと、車両側制御装
置2のアンテナコイルと送受信装置3のアンテナコイル
とが電磁的に非接触状態で接続される。この状態で、車
両側制御装置2のアンテナコイルから送受信装置3のア
ンテナコイルに電力信号が非接触で与えられると、送受
信装置3が起動して電力信号の指令内容を判断し、車両
側制御装置2にIDコードを送信したり、車両側制御装
置2から送信される運行データ(エンジンの始動日時
等)をメモリに記録したりする。
【0003】また、リーダ装置4にはパーソナルコンピ
ュータ5(以下、パソコン5と称する)が接続されてお
り、送受信装置3をリーダ装置4に差込むと、リーダ装
置4のアンテナコイルと送受信装置3のアンテナコイル
とが電磁的に非接触状態で接続される。この状態で、パ
ソコン5を操作すると、リーダ装置4のアンテナコイル
から送受信装置3のアンテナコイルに電力信号が非接触
で与えられ、送受信装置3が起動して電力信号の指令内
容を判断し、リーダ装置4を通してパソコン5に運行デ
ータを送信する。尚、車両側制御装置2,送受信装置
3,リーダ装置4はマイクロコンピュータを主体に構成
されたものである。
【0004】上記構成の場合、車両側制御装置2および
リーダ装置4から送受信装置3に動作電力を非接触で与
えている都合上、送受信装置3の電圧がアンテナコイル
相互間の距離,環境温度,アンテナコイルのばらつき等
で変動する。このため、送受信装置3のクロック周波数
が変動することがあるので、送受信装置3がデータを正
確に読取れず、車両側制御装置2および送受信装置3
間,リーダ装置4および送受信装置3間の通信性能が悪
化する虞れがあった。特に、送受信装置3の小形化およ
び低コスト化を図るべくCR発振回路を使用すると、ク
ロック周波数が電圧に依存して変動するので、通信性能
が悪化する虞れも高くなる。
【0005】上記不具合を対策するには、送受信装置3
のマイクロコンピュータに時間補正機能を持たせること
が考えられる。しかしながら、上記データキャリアシス
テムの場合、送受信装置3の大形化を防止するため、小
形のマイクロコンピュータが使用されている。このマイ
クロコンピュータは、一般的にROMおよびRAMの容
量が小さく且つクロック周波数が遅いため、マイクロコ
ンピュータに複雑な時間補正機能を持たせることは困難
である。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、送受信装置に極力負担を掛けること
なく通信性能の向上を図り得るデータキャリアシステム
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のデータキ
ャリアシステムは、車両に搭載され指令信号を送信する
車両側制御装置と、この車両側制御装置から動作電力が
非接触で与えられ前記指令信号を受信して前記車両側制
御装置に応答信号を送信する送受信装置とを備え、この
送受信装置が、自身のクロック周波数の変動を検出する
検出部を有し、クロック周波数の変動を検出したときに
は前記車両側制御装置にエラー信号を送信し、前記車両
側制御装置が、前記エラー信号を受信すると、データの
長さを補正して前記送受信装置に再送するところに特徴
を有する。
【0008】上記手段によれば、車両側制御装置から送
受信装置にデータが送信されると、送受信装置が自身の
クロック周波数の変動を判定し、クロック周波数が変動
しているときには車両側制御装置にエラー信号を送信す
る。すると、車両側制御装置が、データの長さを補正し
て送受信装置に再送するので、送受信装置に複雑な時間
補正機能を持たせることなく、通信性能の向上が達成さ
れる。
【0009】請求項2記載のデータキャリアシステム
は、車両データの記憶部を有する送受信装置と、外部制
御装置から指令信号が与えられることに伴い前記送受信
装置に非接触で動作電力を与えると共に前記記憶部から
車両データを読出して外部制御装置に送信するリーダ装
置とを備え、前記送受信装置が、自身のクロック周波数
の変動を検出する検出部を有し、クロック周波数の変動
を検出したときには前記リーダ装置にエラー信号を送信
し、前記リーダ装置が、前記エラー信号を受信すると、
データの長さを補正して前記送受信装置に再送するとこ
ろに特徴を有している。
【0010】上記手段によれば、リーダ装置から送受信
装置にデータが送信されると、送受信装置が自身のクロ
ック周波数の変動を判定し、クロック周波数が変動して
いるときにはリーダ装置にエラー信号を送信する。する
と、リーダ装置が、データの長さを補正して送受信装置
に再送するので、送受信装置に複雑な時間補正機能を持
たせることなく、通信性能の向上が達成される。
【0011】請求項3記載のデータキャリアシステム
は、送受信装置の検出部が、受信データの長さを計測
し、この計測結果が所定範囲内にないときにはクロック
周波数が変動していると判定するところに特徴を有す
る。
【0012】上記手段によれば、送受信装置がデータ長
を計測し、この計測結果が所定範囲内にないときには、
クロック周波数が変動していると判定する。このため、
電圧センサ等により送受信装置の動作電圧を検出し、こ
の検出結果に基づいてクロック周波数の変動を判定する
場合とは異なり、センサを用いる必要がなくなるので、
送受信装置の大形化が防止される。これと共に、データ
長に基づいてクロック周波数の変動が実測されるので、
クロック周波数の変動が正確に検出される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1〜
図24に基づいて説明する。まず、図4において、建設
車両11には、車両側制御装置に相当する車両側コント
ローラ12が搭載されている。この車両側コントローラ
12は、図11に示すように、マイクロコンピュータを
主体とする制御回路13,パワーアンプ14,検波回路
15,アンプ16,2個のアンテナコイル17a(1個
のみ図示する),2個の共振コンデンサ17b(1個の
み図示する)を有するものであり、一方のアンテナコイ
ル17aはイグニッションキーシリンダ(図示せず)に
配設され、他方のアンテナコイル17aはドアキーシリ
ンダ(図示せず)に配設されている。尚、符号17は、
アンテナコイル17aおよび共振コンデンサ17bから
なる共振回路を示している。
【0014】制御回路13,パワーアンプ14,検波回
路15,アンプ16,2個の共振コンデンサ17bは、
ボックス18(図12参照)内に収納されている。そし
て、ボックス18の前面には、図12に示すように、モ
ードスイッチ18a〜18e,セットスイッチ18f,
2個のデジスイッチ18g,LED18a1〜18e1,L
ED18hが装着されており、制御回路13は、後述す
るように、各スイッチ18a〜18gの操作内容に応じ
て機能の設定を行い、LED18a1〜18e1および18
hを点灯・点滅させることに伴い、機能の設定状態を報
知する。
【0015】通常キー19Aおよびマスターキー19B
は、図4に示すように、本体部19aとキーグリップ1
9bとから構成されたものであり、各キーグリップ19
b内にはトランスポンダ20が配設されている。このト
ランスポンダ20は送受信装置に相当するものであり、
図9に示すように、共振回路21,電源回路22,検出
部に相当する制御回路23,リセット回路24,CR発
振回路25,EEPROMからなる不揮発性メモリ26
(記憶部に相当する),検波回路27,変調回路28を
有している。
【0016】尚、通常キー19Aは、運転者が運転のた
めに携帯するキーであり、マスタキー19Bは、IDコ
ード等を登録するための専用キーである。
【0017】共振回路21は、アンテナコイル21aお
よび共振コンデンサ21bからなるものであり、キー1
9Aおよび19Bの本体部19aをイグニッションキー
シリンダあるいはドアキーシリンダに差込むと、車両側
のアンテナコイル17aと共振回路21のアンテナコイ
ル21aとが電磁的に非接触状態で接続される。
【0018】車両側の制御回路13には制御プログラム
が記憶されており、制御回路13は、制御プログラムに
基づいてパワーアンプ14をオンオフすることに伴い、
所定タイミングでレベルが低下する電力信号(図13の
aに示す搬送波信号)を各アンテナコイル17aから送
信する。
【0019】従って、キー19A,19Bの本体部19
aがイグニッションキーシリンダあるいはドアキーシリ
ンダに差込まれ、車両側のアンテナコイル17aとキー
側のアンテナコイル21aとが電磁接続された状態で
は、車両側のアンテナコイル17aからの電力信号がキ
ー側のアンテナコイル21aに非接触で与えられる。
尚、共振回路21の共振周波数は、車両側から送信され
る電力信号の周波数帯域に等しく設定されている。
【0020】電源回路22は、整流用ダイオード22
a,定電圧用ダイオード22b,平滑用コンデンサ22
c,定電圧回路22d等からなるものであり、キー側の
アンテナコイル21aが受信した電力信号を整流・平滑
することにより直流電源を作成する。また、制御回路2
3はマイクコンピュータを主体に構成されたものであ
り、電源回路22が作成した直流電源は、制御回路23
の電源端子VDDに与えられ、制御回路23は、電源回路
22からの直流電源により駆動する。
【0021】リセット回路24は、ダイオード24aお
よびコンデンサ24bからなるものであり、電源端子V
DDに与えられる直流電源が所定レベルに達するまで、制
御回路23をパワーオンリセット状態に保持する。ま
た、CR発振回路25は、抵抗25aおよびコンデンサ
25bからなるものであり、制御回路23のクロック周
波数を決定する。
【0022】不揮発性メモリ26のアドレス0〜204
7(8bit×2048番地)は、図10に示すよう
に、ページ0〜15に区切られている(左端の数字はペ
ージ0〜15の境界アドレスである)。そして、ページ
0〜15は、運行データを書込むための運行データエリ
アと、オプショナルの装着データ等のユーザーデータを
書込むためのユーザーデータエリアとに区切られ、運行
データエリアのアドレス0〜31は、システムエリアに
されており、システムエリアには、IDコードが予め記
録されている。
【0023】尚、運行データおよびユーザーデータは車
両データに相当するものである。また、システムエリア
には、IDコードの他に、下記のキー情報が格納されて
いる(各キー情報については後述する)。
【0024】システムコード,パスワード,運行データ
エリアパスワードの設定情報,ユーザーデータエリアパ
スワードの設定情報,ユーザーデータエリアライトプロ
テクトの設定情報,エリアの設定情報,記録開始ペー
ジ,R/W更新カウンタ
【0025】検波回路27は、図9に示すように、検波
用ダイオード27a,コンデンサ27b等からなるもの
であり、キー側のアンテナコイル21aが受信した電力
信号を整形すると共に、電力信号からノイズを除去し、
キー側の制御回路23に与える。図13の(a)は、検
波回路27から制御回路23に与えられる電力信号を示
すものである。
【0026】同図に示すように、キー側の制御回路23
は、Start Of Message(=4To)の検出を合図にデー
タの読込みを開始し、データ1 (=2To)およびデー
タ0(=To)の組合わせにより、車両側の制御回路1
3から送信されるデータ内容を判断する。そして、この
判断結果に基づいて不揮発性メモリ26のユーザーデー
タエリアからユーザーデータを読出したり、運行データ
エリアに運行データを書込んだりする。
【0027】この場合、キー側の制御回路23は、CR
発振回路25のクロック周波数に基づいてカウンタを加
算することに伴い、データの送信時間(長さ)を計測
し、SOM(=Start Of Message),データ1 ,データ
0 を判別しており、SOMの判別可能範囲Tは「4To
−1.2To<T<4To+1.2To」、データ1 の
判別可能範囲Tは「2To−0.6To<T<2To+
0.6To」、データ0の判別可能範囲Tは「To−
0.3To<T<To+0.3To」程度である(公差
が±30%程度である)。
【0028】尚、検波回路27の時定数は、電力信号の
整形を可能とするため、電源回路22の時定数より小さ
く設定されている。また、図13のΔTは、車両側の制
御回路13によるパワーアンプ14のオフ時間に相当す
るものである。
【0029】変調回路28は、図9に示すように、トラ
ンジスタ28aおよび抵抗28b等からなるものであ
り、キー側の制御回路23は、トランジスタ28aをオ
ンオフすることに伴い、共振回路21のインピーダンス
を変化させ、車両側の制御回路13からの指令内容に応
答する。すると、共振回路21のインピーダンス変化に
同期して、車両側のアンテナコイル17aが受信する応
答信号(図13のbに示す搬送波信号)の振幅が変化す
る。
【0030】車両側の検波回路15は、アンテナコイル
17aが受信した応答信号を整形し、アンプ16を通し
て制御回路13に与える。図13の(b)は、制御回路
13に与えられる応答信号を示すものである。同図に示
すように、制御回路13は、フレーム同期の後,SOM
の入力を検出すると、データの読込みを開始し、以後の
応答信号に基づいてキー側の制御回路23からの応答内
容を判断する。
【0031】次に、車両側コントローラ12を使用する
ための準備について説明する。<キーの登録(マスター
キー19Bを使用する場合)>マスターキー19Bをイ
グニッションキーシリンダに差込む。そして、車両11
のスタータスイッチ11a(図11参照)をOFF状態
で10秒以上経過させた後、スタータスイッチ11aを
ACCに回す。すると、車両側の制御回路13は、パワ
ーアンプ14をオンオフすることに伴い、『IDコード
を送りなさい』という電力信号をキー側の制御回路23
に送信する。
【0032】キー側の制御回路23は、電力信号を受取
ると、起動して電力信号の指令内容を判断し、不揮発性
メモリ26のシステムエリアからIDコードを読出す。
そして、変調回路28のトランジスタ28aをオンオフ
することに伴い、車両側の制御回路13にIDコードを
送信する。
【0033】車両側の制御回路13は、EEPROMか
らなる不揮発性メモリ13a(図11参照)を有してお
り、この不揮発性メモリ13aには、マスターキー19
BのIDコードが予め記憶されている。そして、制御回
路13は、キー側の制御回路23からマスターキー19
BのIDコードを受信すると、不揮発性メモリ13aか
らIDコードを読出し、キー側からのIDコードと比較
する。この場合、両者が一致しているので、LED18
a1を点滅させ、キー登録モードへ移行したこと報知す
る。
【0034】LED18a1の点滅を確認したら、スター
タスイッチ11aをOFFに回した後、10秒以内に通
常キー19Aをイグニッションキーシリンダに差込み、
ACCに回す。すると、車両側の制御回路13は、上述
の手順で通常キー19AからIDコードを読出し、不揮
発性メモリ13aに書込む。そして、LED18a1を5
秒間点灯させることに伴い、通常キー19Aの登録を報
知する。
【0035】LED18a1が消灯したら、スタータスイ
ッチ11aをOFFに回した後、10秒以内に別の通常
キー19Aをイグニッションキーシリンダに差込み、A
CCに回す。すると、車両側の制御回路13は、上述の
手順で該通常キー19AからIDコードを読出し、不揮
発性メモリ13aに書込む。そして、LED18a1を5
秒間点灯させることに伴い、該通常キー19Aの登録を
報知する。
【0036】全ての通常キー19Aに関して上述の登録
を行ったら、LED18a1が消灯するのを確認した後、
スタータスイッチ11aをSTARTに回す。すると、
車両側の制御回路13は、キー登録が終了したことを認
識し、全てのLED18a1〜18e1および18hを複数
回(例えば2回)点滅させ、キー登録の終了を報知す
る。尚、通常キー19Aの最大登録本数は3本であり、
マスターキ19Bは2本用意されている。
【0037】<マスターコードの登録>マスターコード
は、マスターキー19Bを用いずにキーの登録を行う場
合に必要なものであり、下記手順で登録する。通常キー
19Aをイグニッションキーシリンダに挿入してACC
へ回した後、モードスイッチ18a〜18eを選択的に
5回押圧操作する。ここで、車両側の制御回路13は、
モードスイッチ18a〜18eに対応して数値1〜5を
記憶しており、いずれのモードスイッチ18a〜18e
が操作されたかに応じてマスターコードを設定する。例
えば、モードスイッチ18e,18d,18c,18
b,18aが順次操作された場合、マスターコードを
「54321」に設定する。
【0038】モードスイッチ18a〜18eを選択的に
5回操作したら、セットスイッチ18fを4秒以上続け
て押圧する。すると、車両側の制御回路13は、マスタ
ーコードの入力が完了したと判断し、マスターコードを
「54321」に登録する。そして、LED18hを複
数回(例えば5回)点滅させることに伴い、マスターコ
ードの登録完了を報知する。
【0039】<キーの登録(マスターキー19Bを使用
しない場合)>通常キー19Aをイグニッションキーシ
リンダに差込み、スタータスイッチ11aをOFF状態
で10秒以上経過させた後、ACCに回し、マスターコ
ードを入力する。このマスターコードの入力は、<マス
ターコードの登録>の項で説明したのと同様の手順で行
う。
【0040】すると、車両側の制御回路13は、LED
18a1を点滅させ、キー登録モードへ移行したこと報知
する。そして、上述の手順で通常キー19AからIDコ
ードを読出し、不揮発性メモリに書込んで登録する。
尚、2本目以後のキー登録に関しては、マスターキー1
9Bを用いる場合と同じある。
【0041】<暗証コードの登録>暗証コードは、登録
キーの紛失,故障,他の理由でシステムを停止させると
きに必要なものであり、下記手順で登録する。尚、シス
テムの停止に関しては後述する。
【0042】通常キー19Aあるいはマスターキー19
Bをイグニッションキーシリンダに差込み、下記(1)
および(2)の動作を1セットとし、これを4セット行
う。 (1)キー19Aあるいは19Bを「(OFF)→AC
C→OFF」へN(Nは1〜9の整数)回だけ回す。 (2)キー19Aあるいは19Bを「(OFF)→HE
AT→OFF」へ1回だけ回す。 例えば、1セット目がN=1,2セット目がN=2,3
セット目がN=3,4セット目がN=4であった場合、
車両側の制御回路13は、暗証コードが「1234」で
あると認識する。
【0043】暗証コードを入力したら、キー19Aある
いは19BをHEATで4秒以上保持する。すると、車
両側の制御回路13は、暗証コード「1234」の登録
を終了し、LED18hを複数回(例えば5回)点滅さ
せることに伴い、暗証コードの登録完了を報知する。
【0044】<内部時計のセット>内部時計は、エンジ
ンの始動日時等の運行データを検出する基準となるもの
であり、下記手順でセットする。
【0045】通常キー19Aでスタータスイッチ11a
をACCに回した後、セットスイッチ18fを4秒以上
続けて押圧する。すると、車両側の制御回路13は、L
ED18a1〜18e1および18hを複数回(例えば3
回)点滅させた後、LED18hの点滅を停止させ、L
ED18a1〜18e1のみを点滅状態に保持し、時計セッ
トモードに移行したことを報知する。
【0046】セットスイッチ18fを操作したら、デジ
スイッチ18gの操作およびセットスイッチ18fの操
作を1セットとし、これを5セット行うことに伴い、
年,月,日,時間,分を順次入力する。すると、車両側
の制御回路13は、デジスイッチ18gからの出力信号
に基づいて内部時計の年,月,日,時間,分を設定す
る。これと共に、年,月,日,時間,分の設定が終了す
る毎にLED18a1〜18e1を順次消灯する。そして、
LED18a1〜18e1および18fを複数回(例えば2
回)点滅させることに伴い、内部時計のセット完了を報
知する。
【0047】尚、<マスターコードの登録>,<暗証コ
ードの登録>,<内部時計のセット>を行うにあたっ
て、スタータスイッチ11aをACCに回すと、車両側
の制御回路13は、『IDコードを送りなさい』という
電力信号をキー側の制御回路23に送信する。すると、
キー側の制御回路23は、不揮発性メモリ26のシステ
ムエリアからIDコードを読出し、車両側の制御回路1
3に送信する。
【0048】車両側の制御回路13は、IDコードを受
取ると、不揮発性メモリ13aから登録されているID
コードを読出し、キー側からのIDコードと比較する。
ここで、キー側からのIDコードが読出したIDコード
の中に存在している場合にのみ、<マスターコードの登
録>,<暗証コードの登録>,<内部時計のセット>を
許容する。
【0049】<作業モードをモードスイッチに割当てる
>モードスイッチ18a〜18eは、現在どの作業を行
っているかを車両側の制御回路13に認識させるための
ものであり(例えば、モード1の作業を行っているとき
にはモードスイッチ18aを操作し、制御回路13にモ
ード1の作業を行っていることを知らせる)、モードス
イッチ18a〜18eの近傍に割当てた作業モードを明
示し、モードスイッチ18a〜18eの誤操作を防止す
ることが好ましい。
【0050】次に車両側コントローラ12の機能につい
て説明する。 <ドアセキュリティー機能>ドアキーシリンダに通常キ
ー19Aを差込み、右側(ロック側)あるいは左側(ア
ンロク側)に回した後、元の位置に戻す。すると、車両
側の制御回路13は、キー側の制御回路23に『IDコ
ードを送信しなさい』という電力信号を送信し、キー側
の制御回路23から受信したIDコードが登録されてい
るかを判断する。例えば、キー側からのIDコードが登
録されている場合、ドアキーシリンダの裏側のレバーと
ドアのロック機構とをリンクさせ、ドアをアンロック可
能状態にする。従って、この状態で、通常キー19Aを
左側(アンロク側)に回せば、ドアがアンロックされ
る。
【0051】また、キー側からのIDコードが登録され
ていない場合、車両側の制御回路13は、セキュリテイ
面に異常があったことを不揮発性メモリ13aに記録す
る。これと共に、車両11のホーン(図示せず)を所定
時間(例えば30秒間)鳴動させる動作と、車両11の
ライト(図示せず)を所定時間(例えば4分間)点滅さ
せる動作とを行い、セキュリテイ面に異常があったこと
を報知する。尚、図11の符号11bは、ドアキーシリ
ンダの回動に伴いオンされるドアスイッチであり、車両
側の制御回路13は、ドアスイッチ11bからのオン信
号に基づいて通常キー19Aが回されたことを検出す
る。
【0052】<イモビライザー機能>イグニッションキ
ーシリンダに通常キー19Aを差込み、ACCあるいは
HEATに回す。すると、車両側の制御回路13は、キ
ー側の制御回路23に『IDコードを送信しなさい』と
いう電力信号を送信し、キー側の制御回路23から受信
したIDコードが登録されているかを判断する。
【0053】例えば、キー側からのIDコードが登録さ
れている場合、車両側の制御回路13は、車両11のメ
イン電源をオンし、エンジンの始動を許可する。また、
キー側からのIDコードが登録されていない場合、セキ
ュリテイ面に異常があったことを不揮発性メモリ13a
に記録する。これと共に、ホーンの鳴動,ライトの点滅
を行い、セキュリテイ面に異常があったことを報知す
る。
【0054】尚、車両側の制御回路13は、下記(1)
あるいは(2)の動作を検出すると、ホーンの鳴動およ
びライトの点滅を停止する。 (1)登録された通常キー19Aあるいはマスターキー
19Bにより、スタータスイッチ11aをHEATある
いはACCに回す。
【0055】(2)登録された通常キー19Aあるいは
マスターキー19Bにより、ドアスイッチ11bを回す
(右,左のいずれでも良い)。
【0056】<運行データの記録機能>車両側の制御回
路13は、エンジンが始動されると、キー側の制御回路
23に『運行データを記録しなさい』という電力信号,
『エンジンの始動日時』を示す電力信号を送信する。す
ると、キー側の制御回路23は、不揮発性メモリ26の
運行データエリアにエンジンの始動日,始動時刻を書込
む。この場合、運行データエリアの最初の部分にシステ
ムエリアが設けられているため、運行データの書込み
は、0ページの32番地を先頭アドレスとして行われ
る。
【0057】車両側の制御回路13は、エンジンが始動
されると、モードスイッチ18a〜18eのオン時間T
1 〜T5 ,モードスイッチ18a〜18eがいずれもオ
ンされていないオフ時間T0 を計測する。
【0058】例えば、モード1に対応するモードスイッ
チ18aを操作すると、車両側の制御回路13は、作業
時間カウンタ1を加算することに伴い、モード1の作業
時間T1 を計測する。この状態で、作業モード2に対応
するモードスイッチ18bを操作すると、作業時間カウ
ンタ2を加算することに伴い、作業モード2の作業時間
T2 を計測する。
【0059】車両側の制御回路13は、オン時間T1 〜
T5 ,オフ時間T0 を計測すると、6分間隔でキー側の
制御回路23に作業モードを送信し、単位時間毎の作業
モード(図16参照)を記録する。この作業モードは、
6分間のうちで最も作業時間が長かったものが送信され
る。例えば、モードスイッチ18aのオン時間が1分,
モードスイッチ18bのオン時間が2分,モードスイッ
チ18cのオン時間が3分であった場合、制御回路13
は、6分間の作業モードがモードスイッチ18cに対応
する「モード3」であると送信する。尚、オフ時間T0
が最も長かった場合、「モード0」を送信する。
【0060】<セキュリティの履歴機能>車両側の制御
回路13は、上述したように、エンジン停止中にセキュ
リティ面の履歴を記録しており、エンジンが始動される
と、不揮発性メモリ13aからセキュリティ面の履歴を
読出し、指令信号『データを記録しなさい』,データ
『セキュリティの履歴』を送信する。すると、キー側の
制御回路23は、不揮発性メモリ26の運行データエリ
アに『セキュリティ面の履歴』を書込む。
【0061】<システムの停止機能>通常キー19Aあ
るいはマスターキー19B(登録されていないキーでも
可)をスタータスイッチ11aに挿入し、<暗証コード
の登録>の項で説明した操作を行うことに伴い、暗証コ
ードを入力する。すると、車両側の制御回路13は、<
運行データの記録機能>,<イモビライザー機能>,<
ドアセキュリティ機能>を停止させ、LED18hを複
数回(例えば5回)点滅させることに伴い、システムダ
ウンを報知する。
【0062】尚、システムの停止は、通常キー19Aあ
るいはマスターキー19B(登録されていないキーでも
可)をドアキーシリンダに挿入し、暗証コードを入力す
ることでも実行される。この場合、暗証コードの入力
は、キー19Aあるいは19Bを「(OFF→)右(ロ
ック側)→OFF」のように回すことで行われる。ま
た、入力の確定は、「(OFF)→左(アンロック側)
→OFF」で行われる。
【0063】<システムのセットアップ>システムダウ
ン状態で通常キー19Aあるいはマスターキー19B
(登録されていないキーでも可)をスタータスイッチ1
1aに挿入し、<暗証コードの登録>の項で説明した操
作を行うことに伴い、暗証コードを入力する。すると、
車両側の制御回路13は、システムをセットアップす
る。
【0064】車両側の制御回路13およびキー側の制御
回路23は、上述した各動作を行うにあたって、次のよ
うにしてデータの長さを補正している。車両側の制御回
路13は、エンジンが始動されると、図1のステップS
1へ移行し、キー側の制御回路23に標準時間でデータ
(指令信号等)を送信する。
【0065】キー側の制御回路23は、自身のクロック
周波数に基づいてカウンタを加算することに伴い、デー
タの受信時間(長さ)を計測し、SOM,データ1 ,デ
ータ0 を判別しており、ステップS2でデータを受信す
ると、ステップS3へ移行し、カウンタの値が標準内
(上述した公差±30%の範囲内)にあるかを判断す
る。例えば、カウンタの値が標準内にある場合には、ス
テップS3からS4へ移行し、データの内容を判断す
る。そして、ステップS4からS5へ移行し、この判断
結果に基づいて変調回路28のトランジスタ28aをオ
ンオフすることに伴い、車両側の制御回路13に応答信
号を送信する。
【0066】車両側の制御回路13は、ステップS6で
キー側の制御回路23からの応答信号を受信すると、フ
レーム同期を平均化して中心値を求めた後、この中心値
に基づいて、キー側の制御回路23のクロック周波数の
ずれ率を推測する。そして、ステップS6からS7へ移
行し、クロック周波数のずれ率を考慮しながら受信信号
の内容を判断する。ここでは、受信信号が正規データ
(キー側の制御回路23に送信したデータに対する返
答)であるため、正規データに基づいて所定の処理動作
を行う(エンド)。
【0067】また、キー側の制御回路23は、ステップ
S3において、カウンタの値が標準内にないと判断する
と、クロック周波数が変動していると判定する。そし
て、ステップS3からS8へ移行し、カウンタの値が標
準より大きいかを判断する。
【0068】例えば、カウンタの値が標準より大きい場
合(キー側の制御回路23のクロック周波数が標準より
速い場合)、キー側の制御回路23は、ステップS8か
らS9へ移行し、変調回路28のトランジスタ28aを
オンオフすることに伴い、車両側の制御回路13に「受
信時間(長)エラー信号」を送信する。また、カウンタ
の値が標準より小さい場合(キー側の制御回路23のク
ロック周波数が標準より遅い場合)、ステップS8から
S10へ移行する。そして、変調回路28のトランジス
タ28aをオンオフすることに伴い、車両側の制御回路
13に「受信時間(短)エラー信号」を送信する。
【0069】車両側の制御回路13は、ステップS6で
キー側の制御回路23からの応答信号を受信すると、フ
レーム同期を平均化して中心値を求めた後、この中心値
に基づいて、キー側の制御回路23のクロック周波数の
ずれ率を推測する。そして、ステップS6からS7へ移
行し、クロック周波数のずれ率を考慮しながら受信信号
の内容を判断する。ここでは、受信信号が正規データで
ないため、ステップS7からS11へ移行する。
【0070】車両側の制御回路13は、ステップS11
へ移行すると、受信信号が「受信時間(長)エラー信
号」であるかを判断する。例えば、受信信号が「受信時
間(長)エラー信号」である場合には、ステップS11
からS12へ移行し、キー側の制御回路23に標準時間
×K1 (<1)で先のデータを再送する。また、受信信
号が「受信時間(長)エラー信号」でない場合(受信信
号が「受信時間(短)エラー信号」である場合)には、
ステップS13へ移行し、キー側の制御回路23に標準
時間×K2 (>1)で先のデータを再送する。
【0071】車両側の制御回路13からキー側の制御回
路23にデータが再送されると、キー側の制御回路23
のデータ受信時間が標準内に達するまで、上記一連の動
作が繰返される。そして、キー側の制御回路23のデー
タ受信時間が標準内に達すると、キー側の制御回路23
から車両側の制御回路13に正規データが送信されるの
で、車両側の制御回路23が正規データに基づいて所定
の処理動作を行う。
【0072】事務所29内には、図4に示すように、外
部制御装置に相当するデスクトップ形のパーソナルコン
ピュータ30(以下、パソコン30と称する)が設置さ
れており、このパソコン30には、リーダ装置に相当す
るリーダ/ライタ装置31(以下、R/W装置31と称
する)が接続されている。以下、R/W装置31につい
て詳述する。
【0073】ボックス32内には、図5に示すように、
電源回路33,マイクロコンピュータを主体に構成され
た制御回路34が配設されている。そして、ボックス3
2にはジャック32a(図8参照)および電源スイッチ
32b(図6参照)が取付けられており、図4に示すよ
うに、ジャック32aにACアダプタ35のプラグ35
aを差込み、ACアダプタ35のコンセント35bを商
用交流電源(図示せず)に差込んだ後、電源スイッチ3
2bをオンすると、電源回路33を通して制御回路34
に電源が与えられ、制御回路34が駆動する。
【0074】ボックス32には、図7に示すように、緑
色のインジケータレンズ32cが取付けられている。そ
して、ボックス32内には、図5に示すように、LED
36aが配設されており、制御回路34は、電源スイッ
チ32bがオンされると、LED36aに電源を供給す
る。これにより、インジケータレンズ32cを照明し、
電源のオンを報知する。
【0075】ボックス32内にはシリアルインターフェ
ース37が配設されている。また、ボックス32には、
図8に示すように、コネクタ32dが取付けられてお
り、図4に示すように、コネクタ32dにパソコン30
のコネクタ30bを差込むと、制御回路34およびパソ
コン30間がシリアルインターフェース37を介して接
続され、パソコン30および制御回路34間の通信がシ
リアルに行われる。
【0076】ボックス32内には、図6に示すように、
筒体38が配設されている。この筒体38は、一端面が
開口し且つ他端面が閉塞された断面長方形状をなすもの
であり、筒体38の一端面38aは、図7に示すよう
に、ボックス32の上板を貫通して外部に露出してい
る。
【0077】ボックス32内には、図6に示すように、
キー検出スイッチ39が配設されており、キー検出スイ
ッチ39のプランジャ39aは、筒体38内に配置され
ている。そして、通常キー19Aの本体部19aあるい
はマスターキー19Bの本体部19aを筒体38の一端
面38a(以下、キー差込口38aと称する)から筒体
38内に差込むと、プランジャ39aが本体部19aに
より下方へ押圧され、キー検出スイッチ39がオンされ
る。
【0078】筒体38の一端部にはアンテナコイル40
aが取付けられており、キー差込口38a内に通常キー
19Aの本体部19aあるいはマスターキー19Bの本
体部19aを差込むと、このアンテナコイル40aとキ
ー側のアンテナコイル21aとが電磁的に非接触状態で
接続される。尚、図5の符号40bは、アンテナコイル
40aと共に共振回路40を構成する共振コンデンサを
示している。
【0079】アンテナコイル40aは、図5に示すよう
に、パワーアンプ41を介して制御回路34に接続され
ており、制御回路34は、パソコン30からシリアルイ
ンターフェース37を通して送信される指令信号に基づ
いてパワーアンプ41をオンオフすることに伴い、所定
タイミングでレベルが低下する電力信号(搬送波信号)
をアンテナコイル40aからキー側のアンテナコイル2
1aに送信する。
【0080】この電力信号は、車両側の制御回路13か
らキー側の制御回路23に与えられるものと同様であ
り、キー側の検波回路27は、図13の(a)に示すよ
うに、アンテナコイル21aを通して受信した電力信号
を整形して制御回路23に与える。すると、制御回路2
3は、SOMの入力を検出することに伴いデータの読込
みを開始し、以後の電力信号に基づいて指令内容を判断
する。そして、変調回路28のトランジスタ28aをオ
ンオフすることに伴い、アンテナコイル21aからR/
W装置側のアンテナコイル40aに応答信号を送信す
る。
【0081】ボックス32内には、図5に示すように、
検波回路42およびアンプ43が配設されており、検波
回路42は、アンテナコイル40aが受信した応答信号
を整形し、アンプ43を通して制御回路34に与える。
この応答信号は、キー側の制御回路23から車両側の制
御回路13に送信される応答信号と同様のものであり、
R/W装置側の制御回路34は、図13の(b)に示す
ように、フレーム同期の後、SOMの入力を検出するこ
とに伴い応答信号の読込みを開始し、以後の応答信号に
基づいて応答内容を判断する。
【0082】ボックス32には、図7に示すように、赤
色のインジケータレンズ32dが取付けられている。ま
た、ボックス32内には、図5に示すように、LED3
6bが配設されており、R/W装置側の制御回路34
は、LED36bに電源を供給することに伴いインジケ
ータレンズ32dを照明し、R/W装置31とキー19
A(あるいは19B)との間で通信が行われていること
を報知する。
【0083】次にR/W装置31が有する機能について
説明する。 <運行データの読出し・保存機能>R/W装置31の電
源スイッチ32bをオンし、キー差込口38aに通常キ
ー19Aの本体部19aを挿入した後、パソコン30を
起動させると、パソコン30は、図14の(a)に示す
ように、表示装置30a(図4参照)に運行データ管理
キー44a,キー情報の設定キー44b,ユーザーデー
タの管理キー44c,終了キー44dを表示する。ここ
で、運行データ管理キー44aがクリックされると、図
14の(b)に示すように、データの読みだしキー45
a,集計処理キー45b,終了キー45cを表示する。
【0084】この状態で、データの読みだしキー45a
がクリックされると、パソコン30は、R/W装置側の
制御回路34に『キーの有無を検出しなさい』という指
令信号を与える。すると、R/W装置側の制御回路34
は、キー検出スイッチ39からの出力信号に基づいてキ
ーの有無を判断し、この判断結果をパソコン30に送信
する。
【0085】例えば、キー無という判断結果が与えられ
た場合、パソコン30は、表示装置30aにメッセージ
を表示し、通常キー19Aの挿入を促す。また、キー有
という判断結果が与えられた場合、R/W装置側の制御
回路34に『IDコードを読出しなさい』という指令信
号を送信する。
【0086】R/W装置側の制御回路34は、指令信号
を受信すると、パワーアンプ41をオンオフすることに
伴い、アンテナコイル40aからキー側のアンテナコイ
ル21aを通してキー側の制御回路23に『IDコード
を送りなさい』という電力信号を送信する。
【0087】キー側の制御回路23は、電力信号を受信
すると、起動して電力信号の指令内容を判断する。そし
て、『IDコードを送りなさい』という指令内容を判断
すると、不揮発性メモリ26のシステムエリアからID
コードを読出し、IDコードに基づいて変調回路28の
トランジスタ28aをオンオフすることに伴い、R/W
装置側の制御回路34にIDコードを送信する。
【0088】R/W装置側の制御回路34は、IDコー
ドを受信すると、パソコン30に送信する。すると、パ
ソコン30は、図15の(a)に示すように、『A12
345(IDコード)の運行データを読み出します。』
という確認メッセージ46a,OKキー46b,キー変
更キー46c,キャンセルキー46dを表示する。
【0089】ここで、キャンセルキー46dがクリック
されると、パソコン30は、運行データの読出しをキャ
ンセルし、画面を前の状態に戻す。また、キー変更キー
46cがクリックされると、R/W装置側の制御回路3
4に『IDコードを読出しなさい』という指令信号を与
え、上述した一連の動作を繰返すことに伴い、キー差込
口38aに新たに差込まれたキー19AのIDコードを
読出し、このIDコードに基づいて確認メッセージ46
aを書換える。
【0090】また、OKキー46bがクリックされる
と、パソコン30は、R/W装置側の制御回路34に
『運行データを読出しなさい』という指令信号を与え
る。すると、R/W装置側の制御回路34は、キー側の
制御回路23に『運行データを送りなさい』という電力
信号を与える。
【0091】キー側の制御回路23は、電力信号を受取
ると、起動して電力信号の指令内容を判断する。そし
て、不揮発性メモリ26の運行データエリアから運行デ
ータを読出し、この運行データに基づいて変調回路28
のトランジスタ28aをオンオフすることに伴い、R/
W装置側の制御回路34に運行データを送信する。する
と、R/W装置側の制御回路34は、運行データを受信
してパソコン30に転送する。
【0092】パソコン30は、R/W装置側の制御回路
34と運行データの通信を行っている間、図15の
(b)に示すように、『データ読みだし中…』というメ
ッセージ47a,グラフ47b,キャンセルキー47c
を表示し、グラフ47bの長さ寸法Hを変化させること
に伴い、通信の進行度合いを報知する。尚、図15の
(a)において、キャンセルキー46dがクリックされ
ると、パソコン30は、運行データの読出しを中止し、
画面を図14の(b)の状態に戻す。
【0093】パソコン30は、運行データの通信を終了
すると、図16に示すように、運行データ48a,保存
キー48b,終了キー48cを表示し、ここで終了キー
48cがクリックされると、処理を終了する。尚、運行
データ48aは、日付,時間,作業モード,異常記録,
セキュリティからなるものであり、『7月1日の12:
00にエンジンの始動が行われた』,『7月1日の1
2:06〜12:24はモード1の作業が行われた(単
位時間毎の作業内容)』こと等を示している。
【0094】また、図16において、保存キー48bが
クリックされると、パソコン30は、図17の(a)に
示すように、『キーのデータをファイルに保存しま
す。』というメッセージ49a,OKキー49b,キャ
ンセルキー49c,チェックボス49dを表示する。
【0095】ここで、チェックボス49d,OKキー4
9bが順次クリックされると、パソコン30は、図4の
外部記憶媒体30c(フロッピーディスクあるいはハー
ドディスク)に、運行データ48aをIDコードと対応
付けて書込む。これと共に、R/W装置側の制御回路3
4に『運行データのクリアを指令しなさい』という指令
信号を与える。すると、R/W装置側の制御回路34
は、キー側の制御回路23に『運行データをクリアしな
さい』という指令信号を与え、キー側の制御回路23
は、不揮発性メモリ26の運行データエリアに書込んで
いる運行データをクリア(初期化)する。
【0096】また、図17の(a)において、OKキー
49bが直接クリックされると、パソコン30は、キー
側の不揮発性メモリ26の運行データをクリアせず、外
部記憶媒体30cに運行データ48aを書込む。尚、キ
ャンセルキー49cがクリックされると、パソコン30
は、画面を前の状態に戻す。
【0097】パソコン30は、外部記憶媒体30cに運
行データ48aを保存すると、図17の(b)に示すよ
うに、『ファイルに保存しました。』というメッセージ
50a,OKキー50b,ファイル名50cを表示す
る。ここで、OKキー50bがクリックされると、処理
を終了する。尚、ファイル名50cは、パソコン30が
作成するものであり、Aは西暦(例えば1996年は
A,1997年はB,……,2021年はZで表す)、
2は月、A12345はキーのIDコードである。
【0098】<運行データの集計処理機能>図14の
(b)において、集計処理キー45bがクリックされる
と、パソコン30は、図18に示すように、集計処理表
51a,IDコード入力部51b,年入力部51c,月
入力部51d,OKキー51e,終了キー51fを表示
する。ここで、終了キー51fがクリックされると、処
理を終了する。
【0099】また、IDコード入力部51b,年入力部
51c,月入力部51dにIDコード,年,月が入力さ
れた後、OKキー51eがクリックされると、パソコン
30は、入力されたIDコード,年,月に対応する運行
データを外部記憶媒体30cから読出す。そして、集計
処理プログラムに基づいて運行データを処理することに
伴い、運行データをキー毎(IDコード毎),月毎,作
業内容別に集計し、図19に示すように、処理結果を集
計処理表51aの所定欄に書込む。尚、この集計処理
は、パソコン30が単独で行うものであり、R/W装置
31が接続されていなくても良い。
【0100】<キー情報の読出し機能>図14の(a)
において、キー情報の設定キー44bがクリックされる
と、パソコン30は、R/W装置側の制御回路34に
『キー情報を読出しなさい』という指令信号を与える。
すると、R/W装置側の制御回路34は、キー側の制御
回路23に『キー情報を送りなさい』という指令信号を
送信する。
【0101】キー側の制御回路23は、指令信号を受信
すると、起動して不揮発性メモリ26のシステムエリア
からキー情報を読出し、R/W装置側の制御回路34を
通してパソコン30に送信する。すると、パソコン30
は、図20に示すように、キー情報としてIDコード5
2a,次回の記録開始ページ52b,R/W更新カウン
タ52cを表示する。これと共に、チェックボス52d1
〜52f2,最終ページ入力部52g,キーへの書込みキ
ー52h,キー情報の読み出しキー52i,終了キー5
2jを表示する。
【0102】次回の記録開始ページは、キー側の不揮発
性メモリ26に対する運行データの読出開始ページを示
すものであり、次回の記録開始ページが3ページである
場合、R/W装置側の制御回路34は、3ページを開始
ページとして運行データの読書きを行う。また、最終ペ
ージ入力部52gは、運行データエリアとユーザーデー
タエリアとの境界を変更するためのものであり、図10
の場合、境界は13ページである。また、図20のR/
W更新カウンタは、キー19Aから運行データを読出し
て消去した場合に加算されるものであり、初期化の履歴
を示している。
【0103】<キー情報の変更機能1>図20のチェッ
クボス52d1および52d2は、不揮発性メモリ26の運
行データエリアから運行データを読出すにあたってパス
ワードを用いるか否かを選択するためのものであり、パ
スワードを用いる場合には、チェックボス52d1をクリ
ックし、図21に示すように、運行データエリアパスワ
ードを必要に切換えた後、キーへの書込みキー52hを
クリックする。
【0104】また、図20のチェックボス52e1および
52e2は、不揮発性メモリ26のユーザーデータエリア
からユーザーデータを読出すにあたってパスワードを用
いるか否かを選択するためのものであり、パスワードを
用いる場合には、チェックボス52e1をクリックし、図
21に示すように、ユーザーデータエリアパスワードを
必要に切換えた後、キーへの書込みキー52hをクリッ
クする。
【0105】また、図20のチェックボス52f1および
52f2は、ユーザーデータエリアを書換え可能にするか
否かを選択するためのものであり、ユーザーデータエリ
アを書換え不能にする場合には、チェックボス52f1を
クリックし、図21に示すように、ユーザーデータエリ
アライトプロテクトを必要に切換えた後、キーへの書込
みキー52hをクリックする。
【0106】パソコン30は、キーへの書込みキー52
hがクリックされると、図22の(a)に示すように、
『システムコードが必要です。システムコードを入力し
て下さい。』というメッセージ53a,OKキー53
b,キャンセルキー53c,システムコード入力部53
dを表示する。ここで、キャンセルキー53cがクリッ
クされると、画面を前の状態に戻す。
【0107】また、システムコード入力部53dにシス
テムコード(6文字以下の英数文字)が入力された後、
OKキー53bがクリックされると、パソコン30は、
R/W装置側の制御回路34を通してキー側の制御回路
23に指令を与えることに伴い、パスワードを用いて運
行データを読出すモード,パスワードを用いてユーザー
データを読出すモード,ユーザーデータエリアを書換え
不能にするモードに切換える。
【0108】パソコン30は、モードを切換えると、図
22の(b)に示すように、『下記の書込みが完了しま
した。』というメッセージ54a,『エリア設定,運行
データパスワード設定,ユーザデータエリアパスワード
設定,ライトプロテクト設定』というモードの切換内容
54b,OKキー54cを表示する。ここで、OKキー
54cがクリックされると、処理を終了する。
【0109】<キー情報の変更機能2>図20におい
て、最終ページ入力部52gに数字N(1〜15)が入
力された後、キーへの書き込みキー52hがクリックさ
れると、パソコン30は、図22の(a)に示すよう
に、メッセージ53a,OKキー53b,キャンセルキ
ー53c,システムコード入力部53dを表示する。
【0110】ここで、システムコード入力部53dにシ
ステムコードが入力された後、OKキー53bがクリッ
クされると、パソコン30は、R/W装置側の制御回路
34を通してキー側の制御回路23に指令を与えること
に伴い、入力値Nを運行データエリアの最終ぺージ,N
+1をユーザデータエリアの開始ページに設定し、図2
2の(b)に示すように、メッセージ54a,モードの
切換内容54b,OKキー54cを表示する。
【0111】<キー情報の変更機能3>図23におい
て、パスワードの変更キー55aがクリックされると、
パソコン30は、図22の(a)に示すように、メッセ
ージ53a,OKキー53b,キャンセルキー53c,
システムコード入力部53dを表示する。ここで、シス
テムコード入力部53dにシステムコードが入力された
後、OKキー53bがクリックされると、図24に示す
ように、パスワード入力部56aを表示し、入力部56
aに現在のパスワード(PASS)を表示する。
【0112】この状態で、パスワード入力部56aに変
更パスワードが入力された後、キーへの書き込みキー5
2hがクリックされると、パソコン30は、図22の
(a)に示すように、メッセージ53a,OKキー53
b,キャンセルキー53c,システムコード入力部53
dを表示する。ここで、システムコード入力部53dに
システムコードが入力された後、OKキー53bがクリ
ックされると、R/W装置側の制御回路34を通してキ
ー側の制御回路23に指令を与えることに伴い、パスワ
ードを変更する。そして、図22の(b)に示すよう
に、メッセージ54a,モードの切換内容54b,OK
キー54cを表示する。
【0113】<キー情報の変更機能4>図14の(a)
において、ユーザーデータの管理キー44cがクリック
されると、パソコン30は、通常キー19AからIDコ
ードを読出し、図15の(a)に示すように、確認メッ
セージ46a(この場合、『A12345のユーザーデ
ータを読み出します。』というメッセージになる),O
Kキー46b,キー変更キー46c,キャンセルキー4
6dを表示する。ここで、OKキー46bがクリックさ
れると、R/W装置側の制御回路34を通してキー側の
制御回路23の不揮発性メモリ26のユーザーデータエ
リアからユーザーデータを読出し、画面に表示する。
【0114】尚、パスワードを用いてユーザーデータを
読出すモードに切換わっている場合、パソコン30は、
パスワードの入力画面を表示する。そして、パスワード
が正確に入力されたことを検出すると、不揮発性メモリ
26からユーザーデータを読出して画面に表示する。
【0115】ここで、IDコード,エンジンナンバー,
オプションの装着データ,ディーラにおけるメンテナン
スデータ,給油の履歴,使用時におけるダイアグノーシ
スデータ等のユーザーデータ(ユーザー情報に相当す
る)が入力されると、パソコン30は、図22の(a)
に示すように、メッセージ53a,OKキー53b,キ
ャンセルキー53c,システムコード入力部53dを表
示する。
【0116】尚、ユーザーデータエリアを書換え不能に
するモードに切換わっている場合、パソコン30は、画
面にメッセージを表示し、ユーザーデータが書込み不可
であることを報知する。
【0117】図22の(a)において、システムコード
入力部53dにシステムコードが入力された後、OKキ
ー53bがクリックされると、パソコン30は、R/W
装置側の制御回路34を通して不揮発性メモリ26のユ
ーザーデータエリアにユーザーデータを書込んだり、ユ
ーザーデータを書換えたりした後、図22の(b)に示
すように、メッセージ54a,モードの切換内容54
b,OKキー54cを表示する。
【0118】パソコン30,R/W装置側の制御回路3
4,キー側の制御回路23は、上述した各動作を行うに
あたって、次のようにデータを通信している。図3の
(a)に示すように、パソコン30から『データ(運行
データ,ユーザーデータ等)を読みなさい』という指令
信号が出力されると、R/W装置側の制御回路34は、
(d)に示すように、パソコン(PC)30からの指令
信号を受信し、パワーアンプ41をオンオフすることに
伴い、(b)に示すように、キー側の制御回路23に
『データを読みなさい』という電力信号を出力した後、
受信状態になる。
【0119】キー側の制御回路23は、R/W装置側の
制御回路34からの電力信号を受信すると、(f)に示
すように、起動して電力信号の指令内容を判断する(受
信状態)。そして、指令内容を判断すると、送信状態に
なり、不揮発性メモリ26からデータ1,2……を読出
し、データ1,2……に基づいて変調回路28のトラン
ジスタ28aをオンオフすることに伴い、R/W装置側
の制御回路34にデータ1,2……を送信する。
【0120】R/W装置側の制御回路34は、データ
1,2……を受信すると、(c)に示すように、フレー
ム同期を取った後、まず、SOMの検出を合図にデータ
1 ,CRC1 ,EOMを検出する。次に、(d)に示す
ように、SOM,データ2 ,CRC2 ,EOMを検出し
ながら、先に受信したCRC1 とデータ1 とに基づいて
データ1の通信エラーを検出する。そして、データ1 に
誤りがない場合には、(e)に示すように、データ2 を
受信しながらデータ1 をパソコン30に送信する。
【0121】尚、CRCは誤り検出符号の1種であり、
Cyclic Redundancy Check の略称である。また、EOM
はデータの終了を示す符号の1種であり、End Of Messa
geの略称である。また、キー側の制御回路23からR/
W装置側の制御回路34への送信ビットレートは、R/
W装置側の制御回路34からパソコン30への送信ビッ
トレートより小さい。
【0122】R/W装置側の制御回路34は、データを
受信しながら先のデータの誤りを検出する動作,データ
を受信しながら先のデータをパソコン30に送信する動
作を繰返す。ここで、(d)に示すように、データm+1
を受信しながらデータm の誤りを検出すると、まず、パ
ワーアンプ41を所定時間オフすることに伴い、(b)
に示すように、ストップパルスを出力する。次に、『デ
ータm から読みなさい』という指令を送信する。
【0123】キー側の制御回路23は、ストップパルス
を受信すると、(f)に示すように、送信状態から受信
状態に切換わる。そして、電力信号の指令内容『データ
m から読みなさい(再送しなさい)』を判断し、R/W
装置側の制御回路34にデータm ,データm+1 ……を送
信する。
【0124】R/W装置側の制御回路34は、データm
,データm+1 ……を受信すると、(c)に示すよう
に、フレーム同期を取った後、まず、SOMの検出を合
図にデータm ,CRCm ,EOMを検出する。次に、
(d)に示すように、SOM,データm+1 ,CRCm+1
,EOMを受信しながらデータm の誤りを検出し、デ
ータmに誤りがない場合には、(e)に示すように、デ
ータm+1 を受信しながらデータm をパソコン30に送信
する。
【0125】R/W装置側の制御回路34は、SOM,
データm+1 ,CRCm+1 ,EOMの受信を終えると、
(d)に示すように、SOM,データm+2 ,CRCm+2
,EOMを受信しながら、データm+1 の誤りを検出
し、データm+1 に誤りがない場合には、(e)に示すよ
うに、データm+1 をパソコン30に送信する。このと
き、データm+1 からエンドマークを検出すると、パソコ
ン30に対しては、データm+1を送信して処理を終え
る。また、キー側の制御回路23に対しては、電力信号
の出力を停止して処理を終える。
【0126】尚、図3の(a)はパソコン30からR/
W装置31への指令内容、(b)はR/W装置31から
トランスポンダ20への指令内容、(c)はトランスポ
ンダ20からR/W装置31への応答内容を示す。ま
た、(d)および(e)はR/W装置31の動作、
(f)はトランスポンダ20の動作を示す。
【0127】また、R/W装置側の制御回路34および
キー側の制御回路23は、上述した各動作を行うにあた
って、図1と同様にデータの長さを補正している。即
ち、R/W装置側の制御回路34は、パソコン30から
の指令信号を受信すると、キー側の制御回路23に標準
時間でデータを送信する。
【0128】これに対してキー側の制御回路23は、自
身のクロック周波数に基づいてデータの受信時間(長
さ)を計測し、この計測結果に基づいてクロック周波数
の変動を検出する。そして、クロック周波数が変動して
いるときには、R/W側の制御回路34に「受信時間
(長)エラー信号」あるいは「受信時間(短)エラー信
号」を送信する。すると、R/W装置側の制御回路34
は、データの長さを補正してキー側の制御回路23に再
送する。
【0129】上記実施例によれば、トランスポンダ20
にクロック周波数の変動判定機能を持たせ、車両側コン
トローラ12およびR/W装置31にデータ長の補正機
能を持たせた。このため、クロック周波数の変動を判定
してデータ長を補正する複雑な時間補正機能をトランス
ポンダ20に専有させる必要がなくなるので、トランス
ポンダ20に極力負担を掛けることなく、車両側コント
ローラ12およびトランスポンダ20間,R/W装置3
1およびトランスポンダ20間通信性能が向上する。
【0130】この場合、SOM(=8To),データ1
(=4To),データ0 (=To)のように設定すれ
ば、SOM,データ1 ,データ0 を判別し易くなるた
め、クロック周波数の変動に影響されず、比較的正確に
通信を行うことができるが、通信時間が長くなってしま
う。これに対して上記実施例では、SOM(=4T
o),データ1 (=2To),データ0 (=To)のよ
うに設定できるので、通信時間が短縮される利点もあ
る。
【0131】尚、図2は、トランスポンダ20のクロッ
ク周波数と通信可能範囲との関係を示すものである。同
図に示すように、従来では、公差(±30%の標準)の
範囲内でしか通信を行うことができなかったが、本実施
例では、公差を越えた範囲でも通信を行うことができ
る。
【0132】また、車両側コントローラ12からのデー
タ長およびR/W装置31からのデータ長を計測し、こ
の計測結果が標準内にないときにクロック周波数が変動
していると判定した。このため、トランスポンダ20の
動作電圧を検出してクロック周波数の変動を判定する場
合とは異なり、電圧センサを用いる必要がなくなるの
で、トランスポンダ20の大形化が防止される。これと
共に、車両側コントローラ12からのデータ長およびR
/W装置31からのデータ長に基づいてクロック周波数
の変動が実測されるので、クロック周波数の変動が正確
に検出されるようになる。
【0133】また、トランスポンダ20からR/W装置
31への通信エラーをR/W装置31により判定し、通
信エラーが検出されない場合には、トランスポンダ20
からのデータをパソコン30に送信し、通信エラーが検
出された場合には、トランスポンダ20にデータの再送
を指令した。このため、R/W装置31からパソコン3
0に無駄なデータ(通信エラーがあるデータ)が送信さ
れることがなくなるので、通信時間が短縮される。
【0134】また、トランスポンダ20からのデータが
最終の運行データおよびユーザーデータであることをR
/W装置31が判断し、最終の運行データおよびユーザ
ーデータが検出されたときには、パソコン30への以後
のデータの送信を停止した。このため、R/W装置31
からパソコン30に無駄なデータ(初期化データ等)が
送信されることがなくなるので、この点からも通信時間
が短縮される。
【0135】また、トランスポンダ20からのデータに
通信エラーがない場合、トランスポンダ20からのデー
タを受信する動作,トランスポンダ20から先に受信し
たデータをパソコン30に送信する動作をR/W装置3
1が並行して行った。このため、トランスポンダ20か
らデータを受信して誤りを検出した後、パソコン30に
一括して送信する場合に比べ、通信時間が一層短縮され
る。
【0136】また、トランスポンダ20からのデータに
通信エラーがあった場合、R/W装置31からトランス
ポンダ20に『誤りがあったデータから再送せよ』と指
令した。このため、通信エラーが生じたデータからシリ
アルに送信が再開されるので、初期データから送信を再
開する場合に比べ、通信時間が一層短縮される。
【0137】また、キー19Aを媒体として、車両側コ
ントローラ12とR/W装置31との間で運行データの
通信を行った。このため、ICカードを媒体として運行
データの通信を行っていた従来とは異なり、キー19A
およびICカードの双方を携帯する必要がなくなるの
で、使い勝手が向上する。特に建設車両11等の特殊車
両の場合、作業現場でキー19AおよびICカードの双
方を携帯する不便さが解消されるので、使い勝手の点で
一層有利になる。
【0138】また、セキュリティ(イモビライザ,ドア
セキュリティ)を行う既存のハード構成を利用して運行
データの通信を行った。このため、登録されていないキ
ーによりエンジンが始動され、運行データが書写される
ことが防止されるので、データセキュリティの面で有利
になる。
【0139】また、パソコン30およびR/W装置31
を通してキー側の不揮発性メモリ26にユーザーデータ
を書込んだり、不揮発性メモリ26からユーザーデータ
を読出したりした。このため、ユーザーデータをICカ
ードや手帳に書込んで携帯する必要がなくなるので、使
い勝手が一層向上する。
【0140】尚、上記実施例においては、R/W装置3
1を外部電源(商用交流電源)により駆動したが、これ
に限定されるものではなく、例えばR/W装置31にバ
ッテリー等の内部電源を組込み、この内部電源により駆
動しても良い。また、上記実施例においては、外部制御
装置としてデスクトップ形のパソコン30を例示した
が、これに限定されるものではなく、例えば携帯可能な
ノートパソコン,サブノートパソコン等でも良い。
【0141】また、上記実施例においては、パソコン3
0およびR/W装置31を通してトランスポンダ20に
ユーザーデータを書込んだが、これに限定されるもので
はなく、例えばユーザーデータの書込み機能を廃止して
も良い。この構成の場合、R/W装置31は、トランス
ポンダ20から運行データを読出すリーダ専用機として
機能することになる。
【0142】また、上記実施例においては、R/W装置
31にキー検出スイッチ39を設け、キー差込部38a
にキー19Aおよび19Bが挿入されたか否かを検出す
る構成としたが、これに限定されるものではなく、例え
ばキー検出スイッチ39を廃止しても良い。この場合、
R/W装置31がトランスポンダ20と通信しようとし
ても通信できないので、この時点でキー無しを検出し、
パソコン30の画面に表示できる。
【0143】また、上記実施例においては、トランスポ
ンダ20をキー19Aおよび19Bに組込んだが、これ
に限定されるものではなく、例えば、カードに組込んで
も良い(送受信装置としてICカードを用いても良
い)。また、上記実施例においては、トランスポンダ2
0からN番目のデータを受信しながら、N−1番目のデ
ータの誤りを検出したが、これに限定されるものではな
く、例えば、N−2番目のデータの誤りを検出したり、
N−3番目のデータの誤りを検出したりしても良く、要
は、先に受信したデータの誤りを検出すれば良い。
【0144】また、上記実施例においては、トランスポ
ンダ20からN番目のデータを受信しながら、N−1番
目のデータをパソコン30に送信したが、これに限定さ
れるものではなく、例えば、N番目のデータを受信しな
がら、N−2番目のデータを送信しても良く、要は先に
受信したデータを送信すれば良い。
【0145】また、上記実施例においては、トランスポ
ンダ20からデータを受信する動作,トランスポンダ2
0から先に受信したデータをパソコン30に送信する動
作を並行して行ったが、これに限定されるものではな
く、例えば、トランスポンダ20から全てのデータを受
信して誤りを検出した後、これらのデータをパソコン3
0に一括送信しても良い。
【0146】また、上記実施例においては、本発明を建
設車両11に適用したが、これに限定されるものではな
く、例えば自動車等に適用しても良い。この場合、暗証
コードの入力は、通常キー19Aあるいはマスターキー
19Bをイグニッションキーシリンダに差込み、下記
(1)および(2)の動作を1セットとし、これを4セ
ット行う。また、キー19Aおよび19BからIDコー
ドを検出するにあたっては、スタータスイッチ11aが
ACCに回されたことを合図にIDコードを検出し、こ
のIDコードが登録されたものであるかを判定すれば良
い。 (1)キー19Aあるいは19Bを「(ACC)→ON
→ACC」へN回だけ回す。 (2)キー19Aあるいは19Bを「(ACC)→OF
F→ACC」へ1回だけ回す。
【0147】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のデータキャリアシステムは次の効果を奏する。請求項
1記載の手段によれば、クロック周波数の変動判定機能
およびデータ長の補正機能を送受信装置および車両側制
御装置に分割して持たせた。このため、複雑な時間補正
機能を送受信装置に持たせる必要がなくなるので、送受
信装置に極力負担を掛けることなく、車両側制御装置お
よび送受信装置間の通信性能が向上する。
【0148】請求項2記載の手段によれば、クロック周
波数の変動判定機能およびデータ長の補正機能を送受信
装置およびリーダ装置に分割して持たせた。このため、
複雑な時間補正機能を送受信装置に持たせる必要がなく
なるので、送受信装置に極力負担を掛けることなく、リ
ーダ装置および送受信装置間の通信性能が向上する。請
求項3記載の手段によれば、データ長を計測し、この計
測結果が所定範囲内にないときにクロック周波数が変動
していると判定した。このため、送受信装置の動作電圧
を検出してクロック周波数の変動を判定する場合とは異
なり、センサを用いる必要がなくなるので、送受信装置
の大形化が防止される。これと共に、データ長に基づい
てクロック周波数の変動が実測されるので、クロック周
波数の変動が正確に検出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図(車両側の制御回
路,R/W装置側の制御回路,キー側の制御回路の制御
内容を示すフローチャート)
【図2】トランスポンダのクロック周波数と通信可能範
囲との関係を示す図
【図3】パソコン,R/W装置,トランスポンダ間のデ
ータの通信状態を示す図
【図4】全体構成を概略的に示す図
【図5】R/W装置の電気的構成を示す図
【図6】R/W装置を一部破断して示す側面図
【図7】R/W装置を示す上面図
【図8】R/W装置を示す側面図
【図9】トランスポンダの電気的構成を示す図
【図10】不揮発性メモリのデータレイアウトを示す図
【図11】車両側コントローラの電気的構成を示す図
【図12】車両側コントローラの外観を示す図
【図13】車両側コントローラ,キー,R/W装置の通
信波形を示す図
【図14】パソコンの画面を示す図
【図15】パソコンの画面を示す図
【図16】パソコンの画面を示す図
【図17】パソコンの画面を示す図
【図18】パソコンの画面を示す図
【図19】パソコンの画面を示す図
【図20】パソコンの画面を示す図
【図21】パソコンの画面を示す図
【図22】パソコンの画面を示す図
【図23】パソコンの画面を示す図
【図24】パソコンの画面を示す図
【図25】従来例を示す図
【符号の説明】
11は建設車両(車両)、12は車両側コントローラ
(車両側制御装置)、17aはアンテナコイル、20は
トランスポンダ(送受信装置)、23は制御回路(検出
部)、26は不揮発性メモリ(記憶部)、30はパソコ
ン(外部制御装置)、31はR/W装置(リーダ装置)
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 国分 貞雄 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番地 株式会社東海理化電機製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載され、指令信号を送信する車
    両側制御装置と、 この車両側制御装置から動作電力が非接触で与えられ、
    前記指令信号を受信して前記車両側制御装置に応答信号
    を送信する送受信装置とを備え、 この送受信装置は、 自身のクロック周波数の変動を検出する検出部を有し、 クロック周波数の変動を検出したときには前記車両側制
    御装置にエラー信号を送信し、 前記車両側制御装置は、 前記エラー信号を受信すると、データの長さを補正して
    前記送受信装置に再送することを特徴とするデータキャ
    リアシステム。
  2. 【請求項2】 車両データの記憶部を有する送受信装置
    と、 外部制御装置から指令信号が与えられることに伴い、前
    記送受信装置に非接触で動作電力を与えると共に前記記
    憶部から車両データを読出して外部制御装置に送信する
    リーダ装置とを備え、 前記送受信装置は、 自身のクロック周波数の変動を検出する検出部を有し、 クロック周波数の変動を検出したときには前記リーダ装
    置にエラー信号を送信し、 前記リーダ装置は、 前記エラー信号を受信すると、データの長さを補正して
    前記送受信装置に再送することを特徴とするデータキャ
    リアシステム。
  3. 【請求項3】 送受信装置の検出部は、 受信データの長さを計測し、この計測結果が所定範囲内
    にないときにはクロック周波数が変動していると判定す
    ることを特徴とする請求項1または2記載のデータキャ
    リアシステム。
JP8332235A 1996-12-12 1996-12-12 データキャリアシステム Pending JPH10171944A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8985451B2 (en) 2005-01-31 2015-03-24 Sony Corporation Communication apparatus, communication method, and program

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8985451B2 (en) 2005-01-31 2015-03-24 Sony Corporation Communication apparatus, communication method, and program

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