JPH10171533A - 自動追尾式飼犬先導車 - Google Patents

自動追尾式飼犬先導車

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JPH10171533A
JPH10171533A JP8327216A JP32721696A JPH10171533A JP H10171533 A JPH10171533 A JP H10171533A JP 8327216 A JP8327216 A JP 8327216A JP 32721696 A JP32721696 A JP 32721696A JP H10171533 A JPH10171533 A JP H10171533A
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JP
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dog
motor
vehicle
transmitter
vehicle body
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JP8327216A
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English (en)
Inventor
Minoru Kumatoriya
稔 熊取谷
Hideaki Takagi
秀明 高木
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COSMO II C KK
Original Assignee
COSMO II C KK
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
    • G05D1/00Control of position, course, altitude or attitude of land, water, air or space vehicles, e.g. using automatic pilots
    • G05D1/02Control of position or course in two dimensions
    • G05D1/021Control of position or course in two dimensions specially adapted to land vehicles
    • G05D1/0276Control of position or course in two dimensions specially adapted to land vehicles using signals provided by a source external to the vehicle
    • G05D1/028Control of position or course in two dimensions specially adapted to land vehicles using signals provided by a source external to the vehicle using a RF signal

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 肉体的弱者である女性や高齢者が飼犬を散歩
させるとき、直接手で犬鎖や犬紐を握って犬を先導しな
くても良いようにする。 【解決手段】 先行者Hである飼主が携行する送信機3
0から送信される誘導信号を受信する左右一対の受信機
25,26を備え、その各受信機が受信する誘導信号の
強弱とその差によって送信機30の位置と方向を検知
し、前輪27を左右に操舵し且つ後輪16a,16bの
駆動速度を自動制御して、先行者Hと一定の距離を保っ
て追尾する飼犬先導車Wによって、それに犬鎖9を介し
て繋着した飼犬Dを先導し、労力をかけずに安全に飼犬
を散歩させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、犬の飼主(特に
女性や高齢者等の弱者)が携行する送信機から送信され
る誘導信号に追従して走行移動して、飼犬の散歩を先導
する自動追尾式飼犬先導車に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高齢化社会が進み、社会的のみな
らず、政治的あるいは経済的にも、この問題は無視でき
なくなりつつある。他方ペットブームもその進展が著し
く、独身女性や高齢者等の体力的弱者が犬等のペットを
飼うケースも着実に増えて来ている。
【0003】犬を飼う場合には、その犬を毎朝晩散歩さ
せる必要があり、それが飼い主の健康保持にも役立つこ
とになる。しかし、中・大型犬になると成長するに従っ
て力が強くなり、女性や高齢者が散歩させる場合に直接
犬鎖や犬紐を手に保持して、犬の歩行速度や移動方向コ
ントロールするのは体力的に困難になってくる。
【0004】また、散歩中に犬が何かの異変に驚いて暴
走したり、子供や飼い主自身が飼犬に噛みつかれて噛み
死されたり深い傷を追ったりする事例も増加してきてい
る。しかしながら、このよな労力や危険性を伴わずずに
飼犬を安全に散歩させ得るような有効な散歩補助手段が
ないのが現状である。
【0005】一方、ゴルフ場などでは既に、ゴルファが
携行する送信機からの電波信号をゴルフバッグ運搬車上
に設置した受信機で受信し、その送信機の移動方向にゴ
ルフバッグ運搬車を追尾させるようなもの提案され、試
用されているようである。
【0006】しかしながら、ゴルフコースの場合は、一
般道路のように平坦ではなく、芝生で覆われた地面も比
較的軟弱であるためと、車輌自体がゴルフバッグ等の重
量物を積載するために重いため、車輪に負荷がかかり、
操舵(ステアリング)にも比較的強い動力が必要になる
ため、左右2つの後輪を2個の別々の駆動モータで回転
させ、操舵も同じ駆動モータにそれぞれ制動を加えて、
2つの車輪の回転速度差によって方向転換させる、後輪
駆動・後輪操舵の方式が採用されている。したがって、
このようなゴルフバッグ運搬車は、大型で高価であり操
作も面倒であり、飼犬を散歩させるための先導車として
転用できるようなものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な現状に鑑みてなされたものであり、体力的に弱者であ
る女性や高齢者等でも、比較的力の強い中・大型犬であ
っても、小さな発信機を携行するだけで、直接犬鎖や犬
紐を手で保持することなく、安全に犬を散歩させること
ができるような飼犬先導車を提供することを目的とす
る。また、犬がある程度の範囲では自由に動くことがで
きるようにし、場合によってその先導車を手動で走行さ
せることも可能にしたり、異常状態の発生時には緊急停
止するようにすることなども目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、先行者が携行する送信機から送信される
誘導信号に追従して移動可能な自動追尾式飼犬先導車を
提供するものであり、それを次のように構成したことを
特徴とするものである。
【0009】すなわち、車輌走行用の後輪と操舵用の前
輪とを備えた車体と、その車体の両側方の対称な位置に
間隔をあけて設けられ、それぞれ前記誘導信号を受信す
る一対の受信機と、上記後輪を駆動する走行用駆動モー
タと、上記前輪を操舵するステアリングモータを含むス
テアリング機構と、上記走行用駆動モータ及びステアリ
ングモータに給電する電源用バッテリーと、上記一対の
各受信機がそれぞれ受信する前記誘導信号の強弱及びそ
の差により、先行する送信機の位置と移動方向を検出し
て、その検出位置に応じて走行用駆動モータの起動,停
止あるいは加減速を自動制御し、その移動方向に応じて
操舵用のステアリングモータを自動制御するモータ制御
手段と、犬の首輪に一端が繋着された犬鎖又は犬紐の他
端を前記車体に繋留するための回転自在なリングとを備
えている。
【0010】そして、先行者が携行する送信機からの誘
導信号を、上記1対の受信機により所定の受信領域内で
受信して、上記送信機の位置と移動方向を検出しながら
その誘導信号に追従して走行し、上記犬鎖又は犬紐を介
して飼い犬の散歩を先導することことができる自動追尾
式飼犬先導車である。
【0011】さらに、この自動追尾式飼犬先導車の車体
に、収納および引き出し可能であり、少なくとも走行用
駆動モータの起動および停止用スイッチを備えた手押し
ハンドルを設けるとよい。そうすれば、狭い道路や障害
物のある路上などでは、その手押しハンドルを引き出し
て、手動操蛇で運行することも可能になる。
【0012】また、上記走行用駆動モータの駆動による
車体の走行速度の標準値を、段階的にあるいは無段階に
予め可変設定する手段を設けるとよい。それによって、
飼い主が自分の歩行速度に合わせて、その車体の走行速
度の標準値(通常の走行速度)を設定しておくことがで
きる。
【0013】さらにまた、車体の表面の形状に合わせた
形状をなし、車体に着脱可能な荷物運搬用籠を設けるこ
ともできる。それによって、買い物等の荷物をその籠内
に収納して、自動追尾方式あるいは手押しハンドルによ
る手動操舵で運ぶことができ、飼犬の散歩以外にも利用
可能になる。
【0014】また、犬鎖又は犬紐を介して繋留される犬
の体格及び索引力の差異に応じて車体の重量を変化させ
得るように、車体に着脱可能な各種重量の重りを設ける
こともできる。それによって、小型犬の場合は重量を軽
くして、電源用バッテリの電力消費を節減でき、大型犬
の場合には重量を重くして、犬の引っ張り力によって車
輌が倒れたり引き動かされたりする恐れがないようにす
ることができる。
【0015】そして、犬鎖又は犬紐の他端を前記車体に
繋留するための回転自在なリングを車体に保持する部材
(実施例ではセンタポール)が予め設定した値を超える
引っ張り力を受けたときに、それを感知して走行用駆動
モータを停止させ、緊急停車させる手段を設けるのが望
ましい。それによって、飼犬が異変等に驚いて急に暴れ
出したり暴走しようとして犬鎖又は犬紐を強く引っ張る
と、回転自在なリングを車体に保持する部材が設定値を
超える力を受け、その緊急停止手段がその部材の弾性変
形等によってそれを感知して車輌を非常停止させるの
で、安全性が高くなる。
【0016】さらに、次の(a)乃至(f)のいずれか
の時にも、それを検知して作動する緊急停車させる手段
を設けるようにすれば、この自動追尾式飼犬先導車は一
層安全性の高いものとなる。
【0017】(a)送信機の電源が切られた時、(b)
車体が受信機による送信機からの誘導信号の予め設定さ
れた受信可能領域を外れて走行を始めるか、あるいは送
信機の位置に近接し過ぎるか、該送信機から離れ過ぎた
時、(c)車体の先端に設けた緩衝用バンパが動物又は
物体に衝突した時、(d)上り坂登坂中等に設定限度以
上の負荷が走行用駆動駆動モータにかかった時、(e)
下り坂降坂中等に設定限度以上の速度で走行用駆動モー
タが回転を始めた時、(f)送信機又は飼犬先導車に何
らかの故障が発生した時、
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて具体的に説明する。図1は、この発明によ
る自動追尾式飼犬先導車を使用して飼犬を散歩させてい
る状態を示す概要図である。
【0019】先行者(飼い主など)Hがバンド等によっ
て送信機30を身体に装着して歩行し、自動追尾式飼犬
先導車(以下単に「飼犬先導車」という)Wが、略一定
の距離だけ離れて追従走行する。この飼犬先導車Wの車
体1の中央部に設けた円盤型ヘッド5の下側のセンタポ
ール6に、回転自在に嵌挿された犬鎖繋留用リング8
に、飼犬Dの首輪Rに一端を繋着した長さ1.5メート
ル前後の市販の犬鎖(犬紐でもよい)9の他端を繋着し
て、飼犬Dを車体1に繋留している。
【0020】犬鎖繋留用リング8は円椎型のフットカバ
ー7の上に乗せられる形でセンタポール6に嵌挿されて
いるため、非常に円滑に回転できるので、飼犬Dは車体
1に繋留された状態でも、この先導車輌Wの周りをある
程度自由に回遊できる。この飼犬先導車Wの車体1は、
飼犬Dがその周囲で動き回っても犬鎖9がもつれたり、
車輪へのまき込みや引掛りがが発生することがないよう
に、その表面に突起などがない単純な曲面状の車体カバ
ー2で覆われている。
【0021】この車体1の両側方のセンタポール6を中
心として対称な位置に、先行者Hが携行する送信機30
から送信される誘導信号を受信する一対の受信機25,
26を備えている。また、この車体1の下部には、車両
走行用の左右2個の後輪16a,16bと、操舵用の1
個の前輪27とを備えている。
【0022】そして、この飼犬先導車Wは、先行者Hが
携行する送信機30からの誘導信号を、1対の受信機2
5,56により所定の受信領域内で受信して、送信機3
0の位置と移動方向を検出しながらその誘導信号に追従
して走行し、犬鎖9又は犬紐を介して飼い犬Dの散歩を
先導する。これは、公園内や道路上で使用することがで
きる。
【0023】このような飼犬先導車では、前述した自動
追尾式ゴルフバッグ運搬車のように、重量物運搬型で制
御が複雑な、左右2個の後輪駆動モータで操舵も兼用さ
せる方式ではなく、車輌走行用の駆動は後輪で、操舵は
前輪でそれぞれ別に行なうように単純化している。
【0024】そして、車体1上の左右両側に1台ずつ配
置した受信機25,26が別々に受信する送信機30か
らの誘導信号の強弱とその差にによって、送信機の位置
と移動方向を検知して、その位置と移動方向に応じて、
後輪駆動用のモータと前輪操舵用のモータとを自動制御
して、常に先行者から略一定の距離だけ遅れて、先行者
の歩行に追従して走行するようにしている。すなわち、
この飼犬先導車Wは先行者Hの歩行速度にほぼ合致する
一定の速度範囲内で自動追尾して走行する。
【0025】次に、この飼犬先導車Wの構造例を詳細に
説明する。図2はこの飼犬先導車Wの内部構成を透視し
た斜視図、図3はその側面図、図4はその平面図であ
る。
【0026】これらの図に示すように、この飼犬先導車
Wの車体1は、全体を突起のない曲面状の車体カバー2
で覆われている。その車体カバー2の上面には保守点検
用の前蓋3及び制御ボックス開閉用の後蓋4が、夫々蝶
番3b及び4b(図3参照)によって車体1に一片を蝶
着され、止めネジ3a及び4aによって車体1に固定さ
れており、その止めネジ3a及び4a取り外すことによ
って開蓋される。前蓋3は、バッテリー21や前輪操舵
用のステアリングモータ22を含むステアリング機構2
1等の保守点検や、図示を省略しているが車輌重量調節
用の重りを車体カバー2の内側に脱着する時に利用さ
れ、後蓋4は、制御ボックス38(図3)及び走行用駆
動モータ17等の保守点検時に利用される。
【0027】車体1の中央部には円盤型ヘッド5とそれ
を支持するセンタポール6が下端部を車体シャーシ1a
(図3)に固定されて垂直に立設されている。その円盤
型ヘッド5からは、車体1の両側方(車幅方向)に向け
て、受信機支持バー25s及び26sが張り出し、その
先端部に受信アンテナ内蔵の受信機25及び26がそれ
ぞれセンタポール6を中心に左右対称な位置に配設され
ている。
【0028】円盤型ヘッド5と車体カバー2の上面との
間のセンタポール6の露出部は、下部が円椎型フットカ
バー7で覆われ、その上に犬鎖(又は犬紐)9を繋留す
る犬鎖繋留用リング(以下単に「リング」という)8が
回転自在に嵌挿されている。このセンタポール6は、犬
鎖9によってリング8が強い力で一方向に引張られ、ど
ちらかの方向に多少傾くと、そのすぐ下部に同ポールを
囲むように設けられたリング型スイッチ24(図3)に
接触してそれをONにする。それによって、後述する電
源回路の給電路が遮断され、この飼犬先導車Wの走行用
駆動モータ17が停止してが緊急停車する。
【0029】車体カバー2の先端には緩衝用バンパ10
が装着され、動物又は物体との衝突時に直ちにマイクロ
スイッチが働らき、それによっても緊急停車するように
なっている。その緩衝用バンパ10のすぐ上部には、夜
間走行時に点灯されるヘッドライト11が設けられ、車
体1の後面には追突防止用として左右2箇所に反射型尾
灯12が装着されている。
【0030】また、車体1の後部には、手押しハンドル
13がそのハンドルバー15を車体上に頭出しした状態
で収納されており、この手押しハンドル13をハンドル
バー15を掴んで仮想線で示すように上方に引き出す
と、送信機30からの誘導信号によって作動する自動操
舵制御回路がOFFになり、ハンドルバー15上に付設
された起動用スイッチ14aを押せば走行用駆動モータ
17を起動させて手動操舵による動力走行が可能にな
り、停止用スイッチ14bを押せば走行用駆動モータ1
7を停止させて停車できる。
【0031】なお、走行用駆動モータ17およびステア
リングモータ22、ならびに制御ボックス38等は、周
囲を壁で囲んで埃りや雨水などが入らないようにするの
が望ましい。つぎに、図2乃至図4に破線で示されてい
る車体内部の構成及びその機能について説明する。
【0032】車輌の走行駆動用モータ17は、バッテリ
28の直流電源によって駆動するDCモータであり、後
述するモータ制御回路によって自動制御されるか、前述
したスイッチ14a,14bによって起動・停止され
る。このモータ17の軸回転はカウンタプーリ18を介
して後輪駆動プーリ19にベルト伝動機構によって伝え
られて、そのプーリ19と一体をなす車軸20及びタイ
ヤ付き両後輪16a及び16bを同時に回転させて車輌
を走行させる。このモータ17の回転駆動力の後輪16
a,16bへの伝達には、ベルト伝動機構に代えて、チ
ェーン伝動機構やギア伝動機構などを用いるようにして
もよい。
【0033】車輌の走行方向を転換させる操舵は、この
実施形態ではキャスタタイプの前輪27を先行者が携行
する発信機30からの誘導信号を車体1の両側部の対称
な位置に配設された2個の受信機25及び26によって
別々に捕捉し、常にその受信信号が強い受信機側の方向
にタイヤ付き前輪27を旋回させるような操舵制御によ
って行なわれる。
【0034】その前輪27の操舵は、ステアリングモー
タ22によって行なわれる。この例では、ステアリング
モータ22として、後述するモータ制御部からの正転逆
転信号と駆動パルス信号によってステップ回転するステ
ッピングモータを使用している。このステアリングモー
タ22の正・逆転回転を前輪27に伝達するために、そ
の回転軸に取り付けたモータプーリ22aと前輪27の
垂直回転軸27に取り付けたステアリングプーリ27a
との間にタイミングベルト23を張装してなるステアリ
ング機構21を備えている。
【0035】図5はこのステアリング機構21を明示す
る斜視図、図6はその側面図、図7はその正面図であ
る。これらの図に示されるように、ステアリングモータ
22の回転軸22bは、中間支持板29bを貫通して上
部支持板29aとの間でモータプーリ22aが円滑に回
転するよう中間支持板31bに嵌着されたベアリング2
2cによって支持されている。
【0036】一方、前輪27はそのフォーク27cと一
体に設けた垂直回転軸27bを上部支持板29aと中間
支持板29bの両方を垂直に貫通させ、上部支持板29
aと中間支持板29bの間でステアリングプーリ27a
を嵌着しており、その垂直回転軸27bが円滑に回転す
るように、各支持板29a,29bの貫通箇所に嵌着さ
れたベアリング27d,27eによって回転自在に支持
している。
【0037】このステアリング機構21によれば、後述
するモータ制御部からステアリングモータ22に対して
正転・逆転指令と駆動パルス信号による回転の度合い
(回転角度)指令が出されると、このステアリング22
は回転軸22bを右又は左に駆動パルス数に応じた角度
丈け回転させ、その回動はモータプーリ22aからタイ
ミングベルト23およびステアリングプーリ27aを介
して、キャスタータイプのタイヤ付き前輪27の垂直回
転軸27b及びフォーク27cに伝達され、前輪27を
操舵できるようになっている。
【0038】ここで、この飼犬先導車における操舵機能
について、その原理を図8を参照して説明する。図8に
示すように、飼犬先導車Wの中心線の両側の対称位置に
配設された一対の受信機25と26とを結ぶ線Lを底辺
として、先行者Hが携行する送信機30を頂点として、
その送信機30と受信機25と結ぶ直線と、受信機26
と結ぶ直線とによって形成される三角形が(B)に示す
ような2等辺三角形を維持している場合は、送信機30
から送信される誘導信号の電波は各受信機25及び26
に対し同じ強さで到達する。
【0039】この場合、各受信機25,26から出力さ
れる誘導信号電圧は等しく、それが後述するモータ制御
部で増幅され、電位差計を通して比較処理された後の電
圧はゼロになり、ステアリングモータ(ステッピングモ
ータ)22への駆動信号は発生されない。従って、飼犬
先導車Wの前輪27は真正面に向いたまま送信機30に
向って真直に前進を続ける。
【0040】しかしながら、送信機30を携行する先行
者Hが歩行進路を左方向に変更した場合は、上述した三
角形の2等辺形状が崩れ、図8の(A)に示すように、
送信機30と左側の受信機25との距離xが、送信機3
0と右側の受信機26との距離yより短かくなり、受信
機25の受信電波の強さが受信機26の受信電波の強さ
を上廻る。
【0041】この場合、受信機25から出力される誘導
信号電圧の方が受信機26から出力される誘導信号電圧
より大きくなり、前述のように比較処理された後の電圧
はその信号電圧の差に応じた正又は負の電圧となり、ス
テアリングモータ22に対して左方向すなわち受信機2
5側への回転方向指令と、その電圧差の大きさに応じて
異なる数の駆動パルス信号から成るモータ回転駆動信号
が出力される。この信号によってステアリングモータ2
2が回転駆動し、前述のステアリング機構21によっ
て、前輪27を送信機30の方向に追尾するよう左方向
に操舵する。
【0042】逆に、送信機30を携行する先行者Hが歩
行進路を右方向に変更した場合は、図8の(C)に示す
ように、送信機30と右側の受信機26との距離yが、
送信機30と左側の受信機25との距離xより短くな
り、受信機26の受信電波の強さが受信機25の受信電
波の強さを上廻る。
【0043】この場合は、受信機26から出力される誘
導信号電圧の方が受信機25から出力される誘導信号電
圧より大きくなり、前述のように比較処理された後の電
圧はその信号電圧の差に応じた(A)の場合とは反対極
性の電圧となり、ステアリングモータ22に対して右方
向すなわち受信機26側への回転方向指令と、その電圧
差の大きさに応じて異なる数の駆動パルス信号から成る
モータ駆動信号が出力される。この信号によってステア
リングモータ22が回転駆動し、前述のステアリング機
構21によって、前輪27を送信機30の方向に追尾す
るよう右方向に操舵する。
【0044】このように前輪27が操舵されると、飼犬
先導車Wは再び送信機30の方向に直進する態勢に戻
り、その車体1上の一対の受信機25及び26が夫々受
信する誘導信号の受信電波の強さが等しくなると、図8
の(B)に示す状態に戻り、前輪27は送信機30に向
かって真直ぐに追尾し続けるように、真正面に向いた中
立位置になる。
【0045】図9は、先行者Hが携行する送信機30の
簡単な回路構成を示すブロック回路図である。この送信
機30の大きさは、大人が着用するズボンなどの後ポケ
ット内に収められる程度のものである。
【0046】この送信機30は図9に示すように、水晶
発振子31およびトランジスタ等を含む発振回路32、
電源電池を含む制御回路33、増幅器34、および可変
コンデンサ35aやアンテナコイル35b等を含むアン
テナ回路35などから構成されており、所定の周波数を
有する誘導信号の電磁波を一定の出力で送信する。これ
は、公知の単純な一定信号を送信する送信機を使用でき
るので、詳細な説明は省略する。
【0047】図10は、車体1の左右両側方の中心線に
対して対称な位置に配設された一対の受信機25及び2
6の回路構成を示すブロック回路図である。この受信機
25と26は同一仕様であるため、ここでは受信機25
について、その概略構成を説明する。この受信機25は
図10に示すように、送信機30からの誘導信号の電磁
波を受信する受信アンテナ25a、チューニングコンデ
ンサ25b、バッファ増幅器25c、水晶発振器25d
及び増幅器25eから構成されている。
【0048】そして、先行する送信機30から送信され
る特定周波数の電磁波に共振(同調)する受信アンテナ
25aとチューニングコンデンサ25bとによって誘導
信号を受信し、その信号電圧を水晶発振器に余分な負荷
をかけないようにバッファ増幅器25cを通して水晶発
振器25dに供給し、その水晶発振器25dから増幅器
25eを介して特定周波数の信号のみを、図12に示す
モータ制御部40に、電気的ノイズを受けにくい通信用
シールドケーブル25fを通して伝達される。もう一つ
の受信機26からも、同一周波数の信号が同様に通信用
シールドケーブル26fを通してモータ制御部40にパ
ラレルに伝達される。
【0049】図11は、この飼犬先導車Wの電力供給経
路を示す電源回路図である。電源であるバッテリ28
と、そのバッテリから電力供給盤80への給電路に介挿
された、電源スイッチを兼ねた回路遮断器75などによ
って電源回路70を構成している。回路遮断器75は、
バッテリ28の陽極及び陰極から電力供給盤80への給
電路を形成する導線78,79の途中に介挿された一対
のスイッチ72,73と、電源スイッチ釦71およびソ
レノイド74からなる。電源スイッチ釦71は、車体1
の外部から操作できるように設けられる。
【0050】電源スイッチ釦71が押圧されると、一対
のスイッチ72,73を連動してONにし、図示しない
ロック機構によりその状態に保持され、再び押される
と、そのロックが解除されて一対のスイッチ72,73
がOFFになり、電源スイッチ釦71が元の位置に復帰
する。ソレノイド74は通電により励磁されると、上記
ロック機構のロックを解除させて一対のスイッチ72,
73を強制的にOFFにする。
【0051】この電源回路70のバッテリ28からソレ
ノイド72への通電回路に、車体1の先端に装備した緩
衝用バンパ10に物体が衝突した時にONになるマイク
ロスイッチ76と、車輌1中央のセンタポール6に挿入
された犬鎖繋留用のリング8が犬の暴立や暴走などによ
り強い力で引っ張ぱられた時にONになるセンタポール
6を取巻くリング型スイッチ24とが並列に挿入されて
いる。
【0052】したがって、回路遮断器75の一対のスイ
ッチ72,73がONになって電力供給盤80へ給電し
ているときに、マイクロスイッチ76かリング型スイッ
チ24のいずれかが作動してONになると、ソレイド7
2に通電して励磁するため、スイツチ72,73がOF
Fになり、電力供給盤80への電力供給が断たれる。そ
れによって車輌が緊急停車する。
【0053】スイツチ72,73がOFFになると、ソ
レノイド74が励磁されなくなるが、その後は電源スイ
ッチ釦71が再び押圧されるまで、スイッチ72,73
がONになることはない。したがって、マイクロスイッ
チ76又はリング型スイッチ24が短時間ONになった
後OFF状態に戻っても、スイッチ72,73はOFF
のままになる。77はパイロットランプで、保護抵抗R
を介して導線78,79に接続されており、スイッチ7
2,73がONになって電力供給盤80に入電された時
に点灯して、電気的エネルギーの入力を目視できるよう
にする。
【0054】この電源回路70から出力される電力は、
導線78,79を通して電力供給盤80に供給され、そ
こで各種の異なる電圧の電源が用意され、複数の出力線
81を通して受信機25,26と、走行用駆動モータ1
7及びステアリングモータ22を駆動制御するモータ制
御部40に給電される。82はバッテリ電圧低下表示回
路であり、バッテリ28の蓄電量が減少してその出力電
圧が低下し、充電を必要とする状態になると、それを検
出して表示ランプ83を点灯させて警告する。
【0055】なお、車体1の重量が軽く、しかも概して
平坦な道路上を歩行速度程度の低速で走行するため、走
行用駆動モータ17およびステアリングモータ22とも
小型モータで良く、消費電力も少ないため、バッテリ2
8は12Vタイプのモータバイク用バッテリーで充分で
ある。しかし、搭載モータの種類によって24V電源を
必要とする場合には、12Vタイプのバッテリを2台直
列に接続して使用することも可能である。この種のバッ
テリ用の充電器は低価格で市販されており、家庭で簡単
に充電することができる。
【0056】図12は、図3に示した制御ボックス38
内に設けられるモータ制御部の回路構成を示すブロック
回路図である。受信機25及び26から通信用シールド
ケーブル25f,26fを介して送られてくる信号は、
このモータ制御部40内でそれぞれ増幅器41a及び4
1bで増幅され、コンデンサ42a及び42bを経て直
流分がカットされ、検波回路43a及び43bで検波さ
れる。それにより、入力信号の振幅の大きさに比例した
DC電圧V1 及びV2 に変換される。このDC電圧V1
及びV2 は夫々検波回路43a及び43bの出力側に接
続された抵抗器44a,44bと可動接点がアースされ
た可変抵抗器45とからなるレベル調整回路によって、
図8の(B)の状態のときに、DC電圧V1 とV2 が同
電位になるようにレベル調整される。
【0057】このDC電圧V1 ,V2 はそれぞれ常閉の
スイッチ46a,46bを介して出力され、抵抗器47
a,47bを介して差動増幅器48の非反転入力端子と
反転入力端子にそれぞれ入力する。それによって差動増
幅器48は、入力される電圧V1 とV2 の差に応じた大
きさ(絶対値)で、いずれが大きいかによって異なる極
性の電圧信号Vs(Vs=V1 −V2 )を出力する。こ
の電圧信号Vsは、図8で説明した受信機25と26の
送信機との距離の差に応じた大きさでその片寄り方向に
応じた極性になる。
【0058】この電圧信号Vsをバッファ増幅器49を
介してステッピングモータ駆動制御回路50に入力さ
せ、ステッピングモータであるステアリングモータ22
を駆動制御させる。
【0059】このステッピングモータ駆動制御回路50
は、一般的にはIC化されて市販されているが、パルス
信号発振器,励磁相制御部,電力増幅部等の外、始動・
停止,発振周波数可変等の機能が組込まれている。そし
て、バッファ増幅器49を介して入力する電圧信号Vs
の極性に応じてモータの回転方向(正転又は逆転)を決
め、その大きさに応じて回転角度を設定して駆動パルス
数を決定し、位相の異なる複数の駆動パルスをステアリ
ングモータ22へ送って、それを回転駆動制御する。そ
の駆動パルスの周波数によって回転速度を制御すること
もできる。
【0060】このようにして、図8によって前述した原
理でステアリングモータ22によって前輪27を操舵
し、先行者Hの歩行する方向に飼犬先導車Wの走行方向
を変えることができる。なお、車輌の蛇行をなくすよう
に、作動増幅器48からの電圧信号Vsの変化量及び変
化方向に応じてステッピングモータ駆動制御回路50が
ステアリングモータ22を回転させるようにしてもよ
い。あるいは、上記電圧信号Vsがゼロになると、前輪
27を車体1の長手方向に平行な直進位置に自動的に復
帰させるように、弱いスプリング等によって復帰力を与
えておくようにするとよい。
【0061】検出されたDC電圧V1 ,V2 はまた、抵
抗器51a,51bを介して加算増幅器52の非反転入
力端子に入力され、加算増幅器52はそれを加算した電
圧信号Vd(Vd=V1 +V2 )を出力する。その電圧
信号Vdをバッファ増幅器53を介してDCモータ駆動
制御回路54へ入力させ、DCモータである走行用駆動
モータ(以下「DCモータ」という)17を駆動制御さ
せる。
【0062】このDCモータ駆動制御回路54も、DC
モータ17に付属して販売される一般の制御器を利用す
ることができる。このDCモータ17の回転軸にはタコ
ゼネレータ55が取り付けられており、DCモータ17
の回転数に応じた電圧を発生し、それをDCモータ駆動
制御回路54にフィードバックする。
【0063】図1に示した送信機30を携行して歩行す
る先行者Hの平均的歩行速度で、飼犬先導車Wが追従走
行するようにするには、その走行速度のときにタコゼネ
レータ55がが発生する電圧Vfに相当する電圧を、抵
抗器56と可変抵抗器57による分圧回路によって発生
させ、それを標準速度電圧V0 としてDCモータ駆動制
御回路54に設定しておく。それによって、バッファ増
幅器53から入力する電圧信号Vdが後述する基準電圧
Vxと一致している場合には、タコゼネレータ55がが
発生する電圧Vfが標準速度電圧V0 と一致する(Vf
=V0 となる)ように、DCモータ17に流す電流値を
調整してその回転を制御する。
【0064】一方、加算増幅器52から出力されてバッ
ファ増幅器53を介して入力される電圧信号Vdは、図
1における送信機30と飼犬先導車Wに取り付けられた
一対の受信機25と26の中間点とを結ぶ距離が長い程
小さく、それが短かい程大きくなる。そこで、例えば送
信機30と受信機25と26の中間点とを結ぶ距離が2
メートル(任意の距離に設定する)の場合に、電圧信号
Vdを、基準電圧VxとしてDCモータ駆動制御回路5
4内に設定しておく。
【0065】それよって、上記距離が2メートルより短
かくなる(飼犬先導車Wが先行者Hに近づく)と、入力
する電圧信号Vdが基準電圧Vxより大きくなるので、
その差分だけ先に設定した標準速度電圧V0 から減算す
ることにより、DCモータ22の目標回転速度を下げ、
飼犬先導車Wの走行速度を減速することができる。
【0066】これとは逆に、上記距離が2メートルより
長くなる(飼犬先導車Wが先行者Hから離れる)と、入
力する電圧信号Vdが基準電圧Vxより小さくなるの
で、その差分だけ先に設定した標準速度電圧V0 に加算
することにより、DCモータ22の目標回転速度を上
げ、飼犬先導車Wの走行速度を加速することができる。
【0067】上記距離が2メートルになって、入力する
電圧信号Vdが基準電圧Vxと等しくなれば、再び標準
速度電圧V0 によってDCモータ17の回転速度を制御
する状態に戻る。このようにして、飼犬先導車Wを先行
者Hとの距離を略一定に保って、先行者Hの平均的な歩
行速度に合わせて追従走行させることができる。
【0068】加算増幅器52から出力される電圧信号V
dはまた、近接制止回路58及び遠離制止回路59にも
入力される。近接制止回路58は、入力される電圧信号
Vdが予め設定した先行者と車輌との接近限に相当する
レベルを超えたとき、停止信号S1 を出力する。遠離制
止回路57は、入力される電圧信号Vdが予め設定した
先行者と車輌との遠離限(離れる限界)に相当するレベ
ルを下回ったとき、停止信号S2 を出力する。
【0069】また、タコゼネレータ55がが発生する電
圧Vfは加減速停止回路60にも入力される。それによ
って、加減速停止回路60は、タコゼネレータ55が発
生するDCモータ17の回転数に応じた電圧Vfが、下
り坂等で異常に高くなったり、或は上り坂等でモータM
Dに負荷がかかり過ぎて以上に低くなった場合に停止信
号S3 を出力する。
【0070】これらの各停止信号S1,S2,S3 は、O
Rゲート61及び逆流防止用のダイオード62を介して
DCモータ駆動制御回路54に入力し、DCモータ17
の回転を停止させると共に、DCモータ17に組込まれ
たブレーキを作動させる。それによって、飼犬先導車W
を急停車させる。コンデンサ63は、極めて短時間の停
止信号はノイズ成分として吸収するために設けられてい
る。
【0071】このように構成することにより、この飼犬
先導車が予め設定された送信機からの電波受信領域を外
れて走行を始めたり、送信機の位置に近接し過ぎるか、
又は離れ過ぎた時や、何らかの故障が送信記か車輌側に
発生した時、並びに上り坂や下り坂で走行用駆動モータ
17に負荷がかかり過ぎたり、モータの回転速度が設定
限度以上に加速し始めた時には、安全のためにこの飼犬
先導車を緊急停車させることができる。
【0072】加算増幅器52から出力される電圧信号V
dはまた、DCモータ駆動制御回路54の起動信号とし
ても用いられ、ステッピングモータ駆動制御回路50に
も入力して、その起動信号としても用いられる。すなわ
ち、図1に示した送信機30の電源スイッチがOFFに
なっている場合には、誘導信号が送信されず、受信機2
5,26は何も受信できないので、上記電圧信号Vdは
ゼロである。この状態ではDCモータ駆動制御回路54
はDCモータ17への給電回路を遮断し、ステッピング
モータ駆動制御回路50もステアリングモータ22への
駆動パルス送出回路を遮断している。
【0073】送信機30の電源スイッチがONになっ
て、送信機30が起動して誘導信号を送信し始めると、
受信機25,26がそれを受信するので、上記電圧信号
Vdが出力される。それがあるレベル以上になると、D
Cモータ駆動制御回路54はDCモータ17への給電回
路を起動させ、ステッピングモータ駆動制御回路50も
ステアリングモータ22への駆動パルス送出回路を起動
させる。このようにすれば、安全性を高め、且つ無駄な
電力消費を防ぐことができる。
【0074】さらに、DCモータ駆動制御回路54に
は、図2乃至図4に示した手押しハンドル13の引き出
し及び格納に伴なう信号と、起動用スイッチ14a,停
止用スイッチ14bにON/OFF信号も入力されてい
る。そして、手押しハンドル13を引き出すと、図示し
ないスイッチのON等による信号によって、DCモータ
駆動制御回路54が図12におけるスイッチ46a,4
6bをOFFにして、自動追尾機能を無効にする。そし
て、起動用スイッチ14aのONによってDCモータ1
7を起動させ、停止用スイッチ14bのONによって、
DCモータ17を停止させる。
【0075】次に、この発明による飼犬先導車に車輌重
量調整用の重りを車体の外部に装着する例を、図13及
び図14によって説明する。図13は飼犬先導車に重り
を装着した状態の正面図、図14は側面図である。
【0076】この例では、一対の重り90,90を2本
の平ゴムベルト91で互いに接続して、車体1の両側面
に振り分け式に装着する。2本の平ゴムベルト91は、
図14に示すようにセンタポール6の周囲のフットカバ
ー7をはさんで前後において車体カバー2の上面に密着
し、各重り90の下端部には引っ掛け用フックを備えて
おり、平ゴムベルト91を幾分引き延ばした状態で、そ
の各フックを車体カバー2の下縁に引っ掛けて固定す
る。
【0077】この重り90は鉛あるいは鋳物で作られ、
その車体カバー2に接する側の面は、車体カバー2の表
面に密着する曲面に形成され、滑り止めと車体カバー2
の表面の損傷を防ぐためにその内面がゴム又はプラスチ
ックシートなどで覆われ、外側の表面は犬鎖が引っ掛か
ったりしないように滑らかな流線形に形成されている。
この一対の重りの重量を散歩させる犬の大きさや引っ張
り力に応じて選択することにより、どのような犬を散歩
させる場合にも、この飼犬先導車Wが犬の力で倒された
り引きずられたりすることなく、安全に使用できる。
【0078】次に、この発明による飼犬先導車に荷物運
搬用籠を装着する例を、図15及び図16によって説明
する。図15は飼犬先導車に荷物運搬用籠を装着した状
態を示す正面図、図16は側面図である。
【0079】この例では、荷物運搬用籠100を車体1
の上部に、円盤型ヘッド及びそこから左右に伸びる一対
の受信機支持バー25s,26sをまたぐように装着
し、4本の脚部101の下端部102をそれぞれ車体カ
バー2の表面に密着する曲面形状に形成し、その車体カ
バー2と接する面にゴム等による滑り止めを貼り付け
て、車体カバー2の表面が傷つくことも防いでいる。こ
の各脚部101をさらにフック付き平ゴム紐などによっ
て車体1の下方に引っ張って固定するようにしてもよ
い。このように、荷物運搬用籠100を装着することに
より、この飼犬先導車Wを飼犬の散歩の先導だけでな
く、買い物などの運搬にも利用することができる。
【0080】
【発明の効果】以上説明してきたように、この飼犬先導
車に犬鎖又は犬紐を介して飼犬を繋着して使用すれば、
飼犬を耐えず先導して誘導し、飼主は犬鎖や犬紐を介す
ることなく一定の距離を保って犬を散歩させることが可
能になる。そのため、犬が物事に驚いて突発的に暴れ出
したり、犬鎖を飼主の手から振り切って暴走したり、興
奮して人を襲ったりすることも防止することができる。
【0081】また、この発明による飼犬先導車は、前輪
操舵・後輪駆動方式の採用により、構造及び電気制御系
統を単純化し、安価に提供することができる。そして、
先行する飼い主の携帯する送信機から送信する誘導信号
を車輌両側の左右対称な位置に配設された一対の受信機
で受信し、その受信信号の強弱及び差にによって先行す
る送信機の方向と距離を検出し、前輪の操舵と後輪の駆
動速度を調節して、常時発信機の方向にその移動速度ど
略同じ速度で追尾することができる。
【0082】また、この飼犬先導車は、狭い道路や橋の
上や路上の障碑物を避けるために、手押しハンドルを車
体から引き出す丈けで手動操舵走行に切り変わり、手動
操舵で動力駆動による走行を簡単に実現できる。なお、
この発明の飼犬先導車体上に、そのの凹凸に適合する荷
物積載用籠を装着すれば、買い物等を近くのスーパー等
から自宅に運ぶ動力運搬車として活用することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による自動追尾式飼犬先導車を使用し
て飼犬を散歩させている状態を示す概要図である。
【図2】図1における飼犬先導車の内部構成を透視した
斜視図である。
【図3】同じくその側面図である。
【図4】同じくその平面図である。
【図5】図2乃至図4に示した飼犬先導車におけるステ
アリング機構を明示する斜視図である。
【図6】同じくその側面図である。
【図7】同じくその正面図である。
【図8】この発明による飼犬先導車における操舵原理を
説明するための図である。
【図9】図1において先行者が携行する送信機の簡単な
回路構成を示すブロック回路図である。
【図10】図2乃至図4に示した飼犬先導車の車体の左
右両側方の対称な位置に配設された一対の受信機の回路
構成を示すブロック回路図である。
【図11】この発明による飼犬先導車の電力供給経路を
示す電源回路図である。
【図12】図3に示した制御ボックス38内に設けられ
るモータ制御部の回路構成を示すブロック回路図であ
る。
【図13】この発明による飼犬先導車に車輌重量調節用
の重りを装着した状態を示す正面図である。
【図14】同じくその側面図である。
【図15】この発明による飼犬先導車に荷物運搬用の籠
を装着した状態を示す正面図である。
【図16】同じくその側面図である。
【符号の説明】
H:先行者 W:飼犬先導車 D:飼犬 1:車体 2:車体カバー 5:円盤型ヘッド 6:センタポール 7:フットカバー 8:犬鎖繋留用リング 9:犬鎖(犬紐) 10:緩衝用パンパ 11:ヘッドライト 12:反射型尾灯 13:手押しハンドル 14a:起動用スイッチ 14b:停止用スイッチ 15:ハンドルバー 16a,16b:後輪 17:走行用駆動モータ 21:ステアリング機構 22:スイアリングモータ(ステップモータ) 24:リング型スイッチ 25,26:受信機 27:前輪 28:バッテリ 30:送信機 38:制御ボックス 40:モータ制御回路 43a,43b:検波回路 48:差動増幅器 49,53:バッファ増幅器 50:ステッピングモータ駆動制御回路 52:加算増幅器 54:DCモータ駆動制御回路 55:タコジェネレータ 56:近接制止回路 57:遠離制止回路 58:加減速停止回路 70:電源回路 75:回路遮断器 71:電源スイッチ釦 72,73:スイッチ 74:ソレノイド 76:マイクロスイッチ 80:電力供給盤 81:出力線 82:低バッテリ電圧表示回路 90:重り 91:平ゴムベルト 92:引っ掛け用フック 100:荷物運搬用籠 101:脚部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】犬を飼う場合には、その犬を毎朝晩散歩さ
せる必要があり、それが飼い主の健康保持にも役立つこ
とになる。しかし、中・大型犬になると成長するに従っ
力が強くなり、女性や高齢者が散歩させる場合に直接
犬鎖や犬紐を手に保持して、犬の歩行速度や移動方向
コントロールするのは体力的に困難になってくる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】また、散歩中に犬が何かの異変に驚いて暴
走したり、子供や飼い主自身が飼犬に噛みつかれて噛み
殺されたり深い傷を負ったりする事例も増加してきてい
る。しかしながら、このような労力や危険性を伴わず
飼犬を安全に散歩させ得るような有効な散歩補助手段が
ないのが現状である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】一方、ゴルフ場などでは既に、ゴルファー
が携行する送信機からの電波信号をゴルフバッグ運搬車
上に設置した受信機で受信し、その送信機の移動方向に
ゴルフバッグ運搬車を追尾させるようなものも提案さ
れ、試用されているようである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】すなわち、車輌走行用の後輪と操舵用の前
輪とを備えた車体と、その車体の両側方の対称な位置に
間隔をあけて設けられ、それぞれ前記誘導信号を受信す
る一対の受信機と、上記後輪を駆動する走行用駆動モー
タと、上記前輪を操舵するステアリングモータを含むス
テアリング機構と、上記走行用駆動モータ及びステアリ
ングモータに給電する電源用バッテリと、上記一対の各
受信機がそれぞれ受信する前記誘導信号の強弱及びその
差により、先行する送信機の位置と移動方向を検出し
て、その検出位置に応じて走行用駆動モータの起動,停
止あるいは加減速を自動制御し、その移動方向に応じて
操舵用のステアリングモータを自動制御するモータ制御
手段と、犬の首輪に一端が繋着された犬鎖又は犬紐の他
端を前記車体に繋留するための回転自在なリングとを備
えている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】そして、先行者が携行する送信機からの誘
導信号を、上記1対の受信機により所定の受信領域内で
受信して、上記送信機の位置と移動方向を検出しながら
その誘導信号に追従して走行し、上記犬鎖又は犬紐を介
して飼い犬の散歩を先導することができる自動追尾式飼
犬先導車である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】さらに、この自動追尾式飼犬先導車の車体
に、収納および引き出し可能であり、少なくとも走行用
駆動モータの起動および停止用スイッチを備えた手押し
ハンドルを設けるとよい。そうすれば、狭い道路や障害
物のある路上などでは、その手押しハンドルを引き出し
て、手動操舵で運行することも可能になる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】(a)送信機の電源が切られた時、(b)
車体が受信機による送信機からの誘導信号の予め設定さ
れた受信可能領域を外れて走行を始めるか、あるいは送
信機の位置に近接し過ぎるか、該送信機から離れ過ぎた
時、(c)車体の先端に設けた緩衝用バンパが動物又は
物体に衝突した時、(d)上り坂登坂中等に設定限度以
上の負荷が走行用駆動モータにかかった時、(e)下り
坂降坂中等に設定限度以上の速度で走行用駆動モータが
回転を始めた時、(f)送信機又は飼犬先導車に何らか
の故障が発生した時、
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】犬鎖繋留用リング8は円錐型のフットカバ
ー7の上に乗せられる形でセンタポール6に嵌挿されて
いるため、非常に円滑に回転できるので、飼犬Dは車体
1に繋留された状態でも、この先導車Wの周りをある程
度自由に回遊できる。この飼犬先導車Wの車体1は、飼
犬Dがその周囲で動き回っても犬鎖9がもつれたり、車
輪へのまき込みや引掛りが発生することがないように、
その表面に突起などがない単純な曲面状の車体カバー2
で覆われている。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】そして、この飼犬先導車Wは、先行者Hが
携行する送信機30からの誘導信号を、1対の受信機2
5,56により所定の受信領域内で受信して、送信機3
0の位置と移動方向を検出しながらその誘導信号に追従
して走行し、犬鎖(又は犬紐)9を介して飼い犬Dの散
歩を先導する。これは、公園内や道路上で使用すること
ができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】そして、車体1上の左右両側に1台ずつ配
置した受信機25,26が別々に受信する送信機30か
らの誘導信号の強弱とその差によって、送信機の位置と
移動方向を検知して、その位置と移動方向に応じて、後
輪駆動用のモータと前輪操舵用のモータとを自動制御し
て、常に先行者から略一定の距離だけ遅れて、先行者の
歩行に追従して走行するようにしている。すなわち、こ
の飼犬先導車Wは先行者Hの歩行速度にほぼ合致する一
定の速度範囲内で自動追尾して走行する。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】これらの図に示すように、この飼犬先導車
Wの車体1は、全体を突起のない曲面状の車体カバー2
で覆われている。その車体カバー2の上面には保守点検
用の前蓋3及び制御ボックス開閉用の後蓋4が、夫々蝶
番3b及び4b(図3参照)によって車体1に一片を蝶
着され、止めネジ3a及び4aによって車体1に固定さ
れており、その止めネジ3a及び4a取り外すことによ
って開蓋される。前蓋3は、バッテリ28や前輪操舵用
のステアリングモータ22を含むステアリング機構21
等の保守点検や、図示を省略しているが車輌重量調節用
の重りを車体カバー2の内側に脱着する時に利用され、
後蓋4は、制御ボックス38(図3)及び走行用駆動モ
ータ17等の保守点検時に利用される。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】円盤型ヘッド5と車体カバー2の上面との
間のセンタポール6の露出部は、下部が円錐型フットカ
バー7で覆われ、その上に犬鎖(又は犬紐)9を繋留す
る犬鎖繋留用リング(以下単に「リング」という)8が
回転自在に嵌挿されている。このセンタポール6は、犬
鎖9によってリング8が強い力で一方向に引張られ、ど
ちらかの方向に多少傾くと、そのすぐ下部に同ポールを
囲むように設けられたリング型スイッチ24(図3)に
接触してそれをONにする。それによって、後述する電
源回路の給電路が遮断され、この飼犬先導車Wの走行用
駆動モータ17が停止して緊急停車する。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】車輌の走行用駆動モータ17は、バッテリ
28の直流電源によって駆動するDCモータであり、後
述するモータ制御回路によって自動制御されるか、前述
したスイッチ14a,14bによって起動・停止され
る。このモータ17の軸回転はカウンタプーリ18を介
して後輪駆動プーリ19にベルト伝動機構によって伝え
られて、そのプーリ19と一体をなす車軸20及びタイ
ヤ付き両後輪16a及び16bを同時に回転させて車輌
を走行させる。このモータ17の回転駆動力の後輪16
a,16bへの伝達には、ベルト伝動機構に代えて、チ
ェーン伝動機構やギア伝動機構などを用いるようにして
もよい。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】その前輪27の操舵は、ステアリングモー
タ22によって行なわれる。この例では、ステアリング
モータ22として、後述するモータ制御部からの正転逆
転信号と駆動パルス信号によってステップ回転するステ
ッピングモータを使用している。このステアリングモー
タ22の正・逆転回転を前輪27に伝達するために、そ
の回転軸に取り付けたモータプーリ22aと前輪27の
垂直回転軸27bに取り付けたステアリングプーリ27
aとの間にタイミングベルト23を張装してなるステア
リング機構21を備えている。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】図5はこのステアリング機構21を明示す
る斜視図、図6はその側面図、図7はその正面図であ
る。これらの図に示されるように、ステアリングモータ
22の回転軸22bは、中間支持板29bを貫通して上
部支持板29aとの間でモータプーリ22aが円滑に回
転するよう中間支持板29bに嵌着されたベアリング2
2cによって支持されている。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】このステアリング機構21によれば、後述
するモータ制御部からステアリングモータ22に対して
正転・逆転指令と駆動パルス信号による回転の度合い
(回転角度)指令が出されると、このステアリング22
は回転軸22bを右又は左に駆動パルス数に応じた角度
だけ回転させ、その回動はモータプーリ22aからタイ
ミングベルト23およびステアリングプーリ27aを介
して、キャスタータイプのタイヤ付き前輪27の垂直回
転軸27b及びフォーク27cに伝達され、前輪27を
操舵できるようになっている。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】この電源回路70のバッテリ28からソレ
ノイド74への通電回路に、車体1の先端に装備した緩
衝用バンパ10に物体が衝突した時にONになるマイク
ロスイッチ76と、車輌1中央のセンタポール6に挿入
された犬鎖繋留用リング8が犬の暴立や暴走などにより
強い力で引っ張ぱられた時にONになるセンタポール6
を取巻くリング型スイッチ24とが並列に挿入されてい
る。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】したがって、回路遮断器75の一対のスイ
ッチ72,73がONになって電力供給盤80へ給電し
ているときに、マイクロスイッチ76かリング型スイッ
チ24のいずれかが作動してONになると、ソレノイド
74に通電して励磁するため、スイツチ72,73がO
FFになり、電力供給盤80への電力供給が断たれる。
それによって車輌が緊急停車する。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】この電源回路70から出力される電力は、
導線78,79を通して電力供給盤80に供給され、そ
こで各種の異なる電圧の電源が用意され、複数の出力線
81を通して受信機25,26と、走行用駆動モータ1
7及びステアリングモータ22を駆動制御するモータ制
御部40に給電される。82は低バッテリ電圧表示回路
であり、バッテリ28の蓄電量が減少してその出力電圧
が低下し、充電を必要とする状態になると、それを検出
して表示ランプ83を点灯させて警告する。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】なお、車体1の重量が軽く、しかも概して
平坦な道路上を歩行速度程度の低速で走行するため、走
行用駆動モータ17およびステアリングモータ22とも
小型モータで良く、消費電力も少ないため、バッテリ2
8は12Vタイプのモータバイク用バッテリで充分であ
る。しかし、搭載モータの種類によって24V電源を必
要とする場合には、12Vタイプのバッテリを2台直列
に接続して使用することも可能である。この種のバッテ
リ用の充電器は低価格で市販されており、家庭で簡単に
充電することができる。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】図1に示した送信機30を携行して歩行す
る先行者Hの平均的歩行速度で、飼犬先導車Wが追従走
行するようにするには、その走行速度のときにタコゼネ
レータ55が発生する電圧Vfに相当する電圧を、抵抗
器56と可変抵抗器57による分圧回路によって発生さ
せ、それを標準速度電圧V0 としてDCモータ駆動制御
回路54に設定しておく。それによって、バッファ増幅
器53から入力する電圧信号Vdが後述する基準電圧V
xと一致している場合には、タコゼネレータ55が発生
する電圧Vfが標準速度電圧V0 と一致する(Vf=V
0 となる)ように、DCモータ17に流す電流値を調整
してその回転を制御する。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】それよって、上記距離が2メートルより短
かくなる(飼犬先導車Wが先行者Hに近づく)と、入力
する電圧信号Vdが基準電圧Vxより大きくなるので、
その差分だけ先に設定した標準速度電圧V0 から減算す
ることにより、DCモータ17の目標回転速度を下げ、
飼犬先導車Wの走行速度を減速することができる。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】これとは逆に、上記距離が2メートルより
長くなる(飼犬先導車Wが先行者Hから離れる)と、入
力する電圧信号Vdが基準電圧Vxより小さくなるの
で、その差分だけ先に設定した標準速度電圧V0 に加算
することにより、DCモータ17の目標回転速度を上
げ、飼犬先導車Wの走行速度を加速することができる。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正内容】
【0068】加算増幅器52から出力される電圧信号V
dはまた、近接制止回路58及び遠離制止回路59にも
入力される。近接制止回路58は、入力される電圧信号
Vdが予め設定した先行者と車輌との接近限に相当する
レベルを超えたとき、停止信号S1 を出力する。遠離制
止回路59は、入力される電圧信号Vdが予め設定した
先行者と車輌との遠離限(離れる限界)に相当するレベ
ルを下回ったとき、停止信号S2 を出力する。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】また、タコゼネレータ55が発生する電圧
Vfは加減速停止回路60にも入力される。それによっ
て、加減速停止回路60は、タコゼネレータ55が発生
するDCモータ17の回転数に応じた電圧Vfが、下り
坂等で異常に高くなったり、或は上り坂等でモータMD
に負荷がかかり過ぎて異常に低くなった場合に停止信号
3 を出力する。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正内容】
【0071】このように構成することにより、この飼犬
先導車が予め設定された送信機からの電波受信領域を外
れて走行を始めたり、送信機の位置に近接し過ぎるか、
又は離れ過ぎた時や、何らかの故障が送信機か車輌側に
発生した時、並びに上り坂や下り坂で走行用駆動モータ
17に負荷がかかり過ぎたり、モータの回転速度が設定
限度以上に加速し始めた時には、安全のためにこの飼犬
先導車を緊急停車させることができる。
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0081
【補正方法】変更
【補正内容】
【0081】また、この発明による飼犬先導車は、前輪
操舵・後輪駆動方式の採用により、構造及び電気制御系
統を単純化し、安価に提供することができる。そして、
先行する飼い主の携帯する送信機から送信する誘導信号
を車輌両側の左右対称な位置に配設された一対の受信機
で受信し、その受信信号の強弱及び差によって先行する
送信機の方向と距離を検出し、前輪の操舵と後輪の駆動
速度を調節して、常時発信機の方向にその移動速度ど略
同じ速度で追尾することができる。
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正内容】
【0082】また、この飼犬先導車は、狭い道路や橋の
上や路上の障碑物を避けるために、手押しハンドルを車
体から引き出すだけで手動操舵走行に切り変わり、手動
操舵で動力駆動による走行を簡単に実現できる。なお、
この発明の飼犬先導車体上に、その凹凸に適合する荷物
積載用籠を装着すれば、買い物等を近くのスーパー等か
ら自宅に運ぶ動力運搬車として活用することもできる。
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 H:先行者 W:飼犬先導車 D:飼犬 1:車体 2:車体カバー 5:円盤型ヘッド 6:センタポール 7:フットカバー 8:犬鎖繋留用リング 9:犬鎖(犬紐) 10:緩衝用バンパ 11:ヘッドライト 12:反射型尾灯 13:手押しハンドル 14a:起動用スイッチ 14b:停止用スイッチ 15:ハンドルバー 16a,16b:後輪 17:走行用駆動モータ 21:ステアリング機構 22:ステアリングモータ(ステッピングモータ) 24:リング型スイッチ 25,26:受信機 27:前輪 28:バッテリ 30:送信機 38:制御ボックス 40:モータ制御部 43a,43b:検波回路 48:差動増幅器 49,53:バッファ増幅器 50:ステッピングモータ駆動制御回路 52:加算増幅器 54:DCモータ駆動制御回路 55:タコジェネレータ 58:近接制止回路59 :遠離制止回路 60:加減速停止回路 70:電源回路 75:回路遮断器 71:電源スイッチ釦 72,73:スイッチ 74:ソレノイド 76:マイクロスイッチ 80:電力供給盤 81:出力線 82:低バッテリ電圧表示回路 90:重り 91:平ゴムベルト 92:引っ掛け用フック 100:荷物運搬用籠 101:脚部
【手続補正31】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正32】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正33】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正34】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先行者が携行する送信機から送信される
    誘導信号に追従して移動可能な自動追尾式飼犬先導車で
    あって、 車輌走行用の後輪と操舵用の前輪とを備えた車体と、 その車体の両側方の対称な位置に間隔をあけて設けら
    れ、それぞれ前記誘導信号を受信する一対の受信機と、 前記後輪を駆動する走行用駆動モータと、 前記前輪を操舵するステアリングモータを含むステアリ
    ング機構と、 前記走行用駆動モータ及び前記ステアリングモータに給
    電する電源用バッテリと、 前記一対の各受信機がそれぞれ受信する前記誘導信号の
    強弱及びその差により、先行する送信機の位置と移動方
    向を検出して、その検出位置に応じて前記走行用駆動モ
    ータの起動,停止あるいは加減速を自動制御し、その移
    動方向に応じて前記操舵用のステアリングモータを自動
    制御するモータ制御手段と、 犬の首輪に一端が繋着された犬鎖又は犬紐の他端を前記
    車体に繋留するための回転自在なリングとを備え、 前記先行者が携行する送信機からの誘導信号を、前記1
    対の受信機により所定の受信領域内で受信して、前記送
    信機の位置と移動方向を検出しながらその誘導信号に追
    従して走行し、前記犬鎖又は犬紐を介して飼い犬の散歩
    を先導することを特徴とする自動追尾式飼犬先導車。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動追尾式飼犬先導車に
    おいて、前記車体に収納および引き出し可能であり、少
    なくとも前記走行用駆動モータの起動および停止用スイ
    ッチを備えた手押しハンドルを設けたことを特徴とする
    自動追尾式飼犬先導車。
  3. 【請求項3】 請求項1及び2記載の自動追尾式飼犬先
    導車において、前記走行用駆動モータの駆動による車体
    の走行速度の標準値を予め可変設定する手段を設けたこ
    とを特徴とする自動追尾式飼犬先導車。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の
    自動追尾式飼犬先導車において、前記車体の表面の形状
    に合わせた形状をなし、該車体に着脱可能な荷物運搬用
    籠を設けたことを特徴とする自動追尾式飼犬先導車。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の
    自動追尾式飼犬先導車において、犬鎖又は犬紐を介して
    繋留される犬の体格及び索引力の差異に応じて車体の重
    量を変化させ得るように、該車体に着脱可能な各種重量
    の重りを設けたことを特徴とする自動追尾式飼犬先導
    車。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の
    自動追尾式飼犬先導車において、犬鎖又は犬紐の他端を
    前記車体に繋留するための回転自在なリングを前記車体
    に保持する部材が予め設定した値を超える引っ張り力を
    受けたときに、それを感知して前記走行用駆動モータを
    停止させ、緊急停車させる手段を設けたことを特徴とす
    る自動追尾式飼犬先導車。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の
    自動追尾式飼犬先導車において、次の(a)乃至(f)
    のいずれかの時に、それを検知して前記走行用駆動モー
    タを停止させ、緊急停車させる手段を設けたことを特徴
    とする自動追尾式飼犬先導車。 (a)前記送信機の電源が切られた時、(b)前記車体
    が前記受信機による前記送信機からの誘導信号の予め設
    定された受信可能領域を外れて走行を始めるか、あるい
    は前記送信機の位置に近接し過ぎるか、該送信機から離
    れ過ぎた時、(c)前記車体の先端に設けた緩衝用バン
    パが動物又は物体に衝突した時、(d)上り坂登坂中等
    に設定限度以上の負荷が前記走行用駆動駆動モータにか
    かった時、(e)下り坂降坂中等に設定限度以上の速度
    で前記走行用駆動モータが回転を始めた時、(f)送信
    機又は飼犬先導車に何らかの故障が発生した時、
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