JPH10171402A - 映像信号の階調表示方法及びこれを用いた表示装置 - Google Patents

映像信号の階調表示方法及びこれを用いた表示装置

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JPH10171402A
JPH10171402A JP8330835A JP33083596A JPH10171402A JP H10171402 A JPH10171402 A JP H10171402A JP 8330835 A JP8330835 A JP 8330835A JP 33083596 A JP33083596 A JP 33083596A JP H10171402 A JPH10171402 A JP H10171402A
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video signal
level
conversion
subfield
light emission
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JP8330835A
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English (en)
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Kazutaka Naka
一隆 中
Akihiko Konoue
明彦 鴻上
Hiroshi Otaka
広 大高
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サブフィールド方式による階調表現に際し、
疑似輪郭ノイズによる画質劣化を低減する。 【解決手段】 入力映像信号xをレベル変換し、その変
換出力の各ビット毎に所定の応じて重み付けがなされた
サブフィールドを設定し、かかるサブフィールドを用い
て各画素の発光表示を行なって階調表示を行なう場合、
上記レベル変換のために2つの非線形変換関数fA
(x),fB(x)が設定され、かかる非線形変換関数
fA(x),fB(x)を映像信号xの画素毎に交互に
用いることにより、時空間の3次元で隣接する画素間で
互いに異なる非線形変換関数でレベル変換されるように
する。かかる非線形変換関数fA(x),fB(x)と
しては、これらの平均が映像信号xのレベルに等しく、
かつ一方が映像信号xのレベルに応じて変化するとき、
他方が最大レベルまたは最小レベルとなるものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン信号
やハイビジョン信号のような映像信号を表示する際の階
調表現方法に係り、映像信号の1フィールドをいくつか
のサブフィールドに分割して、そのサブフィールドの発
光の有無を制御することにより、発光輝度の階調を表現
する階調表示方法とこの階調表示方法を用いた表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】素子単体では発光と非発光の中間の階調
表示が困難な表示デバイスで階調表示を実現する従来の
方法として、発光素子の発光時間幅を制御する方法が知
られている。
【0003】例えば、特開平4−195188号公報に
は、フラット型表示装置の階調駆動方法として、図2に
示すようなサブフィールド方式による階調表現方法が示
されている。この方法では、1フィールドをアドレス期
間と発光期間との対からなる5つのサブフィールドSF
0〜SF4に分割し、夫々のサブフィールドの発光の有
無を制御することにより、輝度の階調を表現するもので
ある。なお、夫々のサブフィールドの発光期間の発光量
の比率は2進符号の重みと一致するようにし、入力ディ
ジタルデータの各ビットをこの発光重みに応じて対応さ
せている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のサブ
フィールド方式による階調表示の方法では、緩やかな階
調変化を有する物体を表示し、これが移動した際に、階
調の変化点に輪郭上の「疑似輪郭ノイズ」といわれる妨
害が知覚される。このような疑似輪郭ノイズは、人物が
移動した際に顔や肌などに輪郭上のノイズが激しく重畳
し、著しく画質を劣化させることになる。
【0005】かかる疑似輪郭ノイズを低減して動画像に
おける画質を改善する方法として、例えば、特開平4−
211294号公報に、サブフィールド方式による階調
表現方法において、最上位もしくは上位ビットのうち数
ビットを分割して表示する方法が示されている。
【0006】しかしながら、この方法を用いても、疑似
輪郭ノイズの低減は充分ではなく、特に、動きの速い映
像に対しては、改善効果が少ないという問題があった。
【0007】また、上位ビットの分割に伴って1フィー
ルドを構成するためのサブフィールド数が増加し、表示
素子を駆動するためのタイミングマージンが減少すると
いう問題もあった。
【0008】本発明の目的は、かかる問題を解消し、動
画像に対する疑似輪郭ノイズによる画質劣化を大幅に低
減することができるようにした階調表示方法及びこれを
用いた表示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、非線形関数fA(x),fB(x)で表
わされる2つのレベル変換特性を入力映像信号の画素毎
に交互に適用し、かつ、時空間で隣接する画素間で同じ
非線形関数を用いないようにして、該入力映像信号の輝
度レベルを変換するようにしたものである。
【0010】さらに、この映像信号の振幅を0〜1とす
ると、これら2つの非線形関数fA(x),fB(x)
は以下の数1,数2,数3に示す3つの条件を満たすよ
う構成したものである。
【0011】
【数1】
【0012】
【数2】
【0013】
【数3】
【0014】また、上記非線形関数fA(x),fB
(x)によるレベル変換により、常に0となる最下位ビ
ットをサブフィールドとして表示せず、入力映像信号の
量子化ビット数よりも1少ないサブフィールド数により
表示を行なうよう構成したものである。
【0015】あるいは、上記非線形関数fA(x),f
B(x)によるレベル変換により、常に0となる最下位
ビットをサブフィールドとして表示せず、少なくとも最
上位ビットを含む上位数ビットのサブフィールドを2分
割して表示する構成としたものである。
【0016】また、本発明によるレベル変換により入力
映像信号のエッジ部で発生するフリッカを防ぐため、該
入力映像信号からエッジ部を示すエッジ検出信号を生成
し、この信号によりレベル変換処理の変換特性を変更す
る構成としたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。図1は本発明による映像信号の階調表
示方法及びこれを用いた表示装置の一実施形態を示すブ
ロック図であって、1R,1G,1BはA/D(アナロ
グ/デジタル)変換回路、2はレベル変換回路、3はサ
ブフィールド変換回路、4はサブフィールド順次変換回
路、4Aはフレームメモリ、5は駆動回路、6はマトリ
ックスディスプレイパネル、7は制御回路である。
【0018】同図において、A/D変換回路1R,1
G,1Bは夫々、入力アナログ映像信号の各色信号R,
G,Bをディジタル信号に変換する。レベル変換回路2
は、このディジタル色信号R,G,B(以下では、これ
らを映像信号と総称する)に2つの異なる非線形関数f
A(x),fB(x)を画素毎に交互に適用し、時空間
の三次元で隣接する画素間で同じ非線形関数が適用され
ないようにして、入力映像信号の輝度レベルを変換す
る。サブフィールド変換回路3は、このレベル変換回路
2でレベル変換された2進の信号(以下、これを変換出
力という)をサブフィールドの発光の有無を表わすサブ
フィールドデータに変換する。サブフィールド順次変換
回路4は、サブフィールド変換回路3からの画素単位で
表わされるサブフィールドデータをサブフィールド単位
の面順次の形式に変換する。このサブフィールド順次変
換回路4には、ビット単位での面順次を実現するための
フレームメモリ4Aが設けられている。駆動回路5は、
このサブフィールド単位の面順次形式に変換された映像
信号に表示デバイスを駆動するのに必要なパルスを追加
挿入し、この表示デバイスを駆動するための電圧(ある
いは電流)に変換する。マトリックスディスプレイパネ
ル6は、駆動回路5によって駆動されて、サブフィール
ド方式により、階調表現による表示を行なう。制御回路
7は、入力映像信号のタイミング情報であるドットクロ
ックCKや水平同期信号H,垂直同期信号Vなどから各
ブロックに必要な制御信号を生成する。
【0019】次に、この実施形態の動作について説明す
る。
【0020】R,G,Bの入力映像信号は夫々、A/D
変換回路1R,1G,1Bにより、ディジタル映像信号
に変換される。このディジタル映像信号は一般の2進数
表記に基づくものであり、ビットd0,d1,……,d
6,d7の8ビットの信号に量子化(ディジタル化)す
る際には、b0が最下位ビットを表わし、b7が最上位
ビットを表わすものとする。
【0021】このディジタル映像信号は、レベル変換回
路2により、非線形関数fA(x),fB(x)による
特性でレベル変換が行なわれる。これらの非線形関数に
よる変換特性(以下、非線形変換特性fA(x),fB
(x)という)については後ほど詳細を示すが、これら
2種類の非線形変換特性を画素毎に交互に切り換えるこ
とにより、水平,垂直方向に隣接する画素が互いに異な
る非線形変換特性でレベル変換され、さらに、同一座標
の画素であっても、フィールド毎にこれら2つの非線形
変換特性が交互に切り換わるように制御される。
【0022】このようにレベル変換されたディジタル映
像信号は、サブフィールド変換回路3により、サブフィ
ールドの発光の有無を示すサブフィールドデータに変換
される。
【0023】このサブフィールドデータはサブフィール
ド順次変換回路4に供給され、このサブフィールド順次
変換回路4内に設けられたフレームメモリ4Aに画素単
位で書き込まれる。フレームメモリ4Aからの読出しは
サブフィールド単位で面順次に行なわれる。即ち、い
ま、1つのフィールドにおいて、先頭のサブフィールド
から順にSF0,SF1,SF2,……,SF8とする
と、サブフィールドSF0での発光の有無を示すビット
S0が1フィールド分読み出された後、サブフィールド
SF1の発光の有無を示すビットS1が読み出され、以
下順に、ビットS2,S3,……,S8の順で読み出さ
れることにより、サブフィールドが構成され、駆動回路
5で表示素子を駆動するのに必要な信号変換やパルスの
挿入などが行なわれ、マトリックスディスプレイパネル
6が駆動される。
【0024】図3は図1におけるレベル変換回路2に用
いる非線形変換特性の一具体例を示す図である。
【0025】図3(a)は非線形変換特性fA(x)
を、図3(b)は非線形変換特性fB(x)を夫々示す
ものであり、これらは画素単位で交互に切り換えて用い
る。ここで、入力映像信号の輝度レベル(入力レベル)
xを規格化して0≦x≦1とし、0は黒の輝度レベル
に、1は100%の白の輝度レベルに夫々相当する。ま
た、0≦fA(x),fB(x)x≦1としており、こ
の具体例では、 fA(x)=0 (0≦x<0.5) =2x−1(0.5≦x≦1) fB(x)=2x (0≦x<0.5) =1 (0.5≦x≦1) としている。入力映像信号を8ビットで量子化する場合
には、0〜1を階調0〜255に対応させればよい。
【0026】かかる非線形変換特性fA(x)では、入力
レベルxが0.5以下である場合には、変換出力のレベ
ルが0となっており、入力レベルxが0.5を越える
と、直線的に変換出力レベルが増加する。また、図3
(b)に示す非線形変換特性fB(x)では、入力レベル
xが0.5以上である場合には、変換出力レベルは1.0
となっており、0.5までの入力レベルxでは、変換出
力レベルが増加する。
【0027】これら非線形変換特性fA(x),fB
(x)の特徴は、同じ入力レベルxをこれらによってレ
ベル変換して得られる変換出力は夫々fA(x),fB
(x)で表わされることになるが、これら変換出力fA
(x),fB(x)の平均レベルが、次の数1に示すよ
うに、入力レベルxに等しくなるということである。即
ち、非線形関数による変換出力の平均レベルが入力レベ
ルに一対一に対応するということになる。
【0028】
【数1】
【0029】また、次の数2,数3に示すように、非線
形変換特性fA(x),fB(x)のいずれか一方が0
と1以外の中間調の値をとるときには、他方は0あるい
は1のいずれかの値をとるような特性となっている。
【0030】
【数2】
【0031】
【数3】
【0032】図4は図1におけるレベル変換回路2での
各画素に対するかかる非線形関数fA(x),fBによ
るレベル変換特性の切換え方法の一具体例を示すもので
あって、図4(a)は奇数フィールドの場合を、同図
(b)は偶数フィールドの場合を夫々示し、Aは非線形
関数fA(x)でレベル変換される画素を、また、Bは
非線形関数fB(x)でレベル変換される画素を夫々表
わしている。
【0033】図4(a),(b)に示すように、上下左
右に隣接する画素間で非直線特性fA(x),fB
(x)が交互に入れ代わるチェッカーフラグパターン
が、さらに、フィールド毎に反転するような切換パター
ンとなっている。これにより、静止画像を表示した場合
には、表示画面内の同一座標の画素がフィールド毎に非
直線特性fA(x)と非直線特性fB(x)とで交互に
切り換えられてレベル変換され、このため、人間の目に
は、その視覚特性上、非直線特性fA(x),fB
(x)の平均値が知覚される。また、動画像であって
も、平坦部では、隣接する画素間の階調がほぼ等しく、
空間周波数上で知覚されにくい高周波により非直線特性
fA(x),fB(x)が切り換えられるため、全体と
して周辺画素の平均レベルが認識される。
【0034】このように、空間周波数及び時間周波数上
で知覚されにくい高周波パターンにでもって非線形関数
fA(x),fB(x)を切り換えることにより、フリ
ッカなどの影響を少なくし、所望のレベル変換を実現す
ることができる。
【0035】以下に、この実施形態でのレベル変換によ
る疑似輪郭ノイズ低減手法の原理について簡単に説明す
る。
【0036】動く物体に視線を追従させた場合に知覚さ
れる映像は、同一画素であっても、時間的に遅れて発光
するサブフィールドが動きと反対方向の位置にずれて知
覚される傾向がある。このサブフィールドがずれて見え
る現象により、隣接画素のデータがビット(サブフィー
ルド)単位で混じり合う現象が発生し、階調の乱れが疑
似輪郭として発生する。
【0037】例えば、この実施形態のように、画素単位
でのレベル変換を適用しない場合には、例えば、階調1
27から階調128に緩やかに輝度が変化する画像が動
くとすると、階調128を表わす最上位ビットに対応す
る最も発光量の大きなサブフィールドが隣接する階調1
27の画素に混入したり、着目した画素からこの発光量
が抜けるという現象が発生し、階調の変わり目に乱れが
生ずる。さらに緩やかに階調が変化する画像では、地図
の等高線のように、表示画面内で連続した線状の領域に
階調の変化点が存在するため、この階調の変化点にノイ
ズが疑似輪郭として重畳する。
【0038】この実施形態が示すような画素単位でレベ
ル変換を行なうシステムにおいて、例えば、階調127
から階調128に緩やかに輝度が変化する画像を表示し
た場合を想定すると、2つのレベル変換のための非線形
関数fA(x),fB(x)が図3に示すように場合、
諧調127あるいは階調128の信号(x=0.5付
近)は、非線形関数fA(x)により、黒レベル近傍の
信号に変換され、また、非線形関数fB(x)により、
白100%のレベル近傍の信号に変換される。従って、
図4に示す変換パターンに従って“黒”,“白”の画素
が交互に現われ、このパターンがフィールド毎に反転す
る信号として表示される。このような水平,垂直周波数
がともに高く、かつフィールド毎に反転する時間周波数
も高い信号は、人間の視覚特性上直接認識されにくく、
通常、周辺画素及び時間的な平均値であるグレーの平坦
な信号として認識される。
【0039】先に述べたように、2つの非線形関数によ
る変換出力の平均値は入力に1対1で対応した直線状の
特性となるため、知覚される階調は127あるいは12
8の入力階調に対応したものとなる。さらに、このよう
なレベル変換処理により、階調の変化点が特定の領域に
集中せずに分散するため、動きにより階調の乱れが発生
しても、連続的な輪郭状のノイズとならず、疑似輪郭ノ
イズによる画質劣化を低減させることができる。
【0040】なお、本発明による映像信号の階調表示方
法では、諧調127,128に限ることなく、黒0%、
白100%以外のレベルの信号であれば、入力レベルよ
り高い輝度の信号と低い輝度の信号の2対の信号により
表示が行なわれるため、連続的な階調の変化点を分散さ
せることができ、これにより、疑似輪郭ノイズによる画
質劣化を低減させることができる。
【0041】また、特に、この実施形態では、非線形関
数fA(x),fB(x)の特性として、図3に示した
ように、これら特性のうち一方が中間階調にレベル変換
を行なう際には、他方が白あるいは黒のいずれかにレベ
ル変換を行なうような特性を選択しているため、全ての
階調の信号は中間階調と白との信号、あるいは中間階調
と黒との信号の組合わせによって階調が表現される。サ
ブフィールド方式で階調表示を行なう場合、黒のときに
は、どのサブフィールドも発光していない状態であり、
白(100%)のときには、全てのサブフィールドが発
光している状態である。このように、白あるいは黒レベ
ルに変換された画素はサブフィールドの構造が均質であ
るため、動きに視線が追従してサブフィールドが隣接画
素と混じり合った場合でも、発光・非発光により、特定
のサブフィールドのみが影響を受けることがない。これ
により、階調の乱れを最小限にすることができ、疑似輪
郭ノイズによる画質劣化を低減させることができる。
【0042】次に、図1における主要部の具体例につい
て説明する。
【0043】図5は図1における制御回路7の一具体例
の一部を示す回路構成図であって、701,702はE
XOR(排他的論理和)回路である。
【0044】同図において、EXOR回路701は、フ
ィールド毎に反転するフィールド反転信号FIと入力映
像信号のライン番号の奇数/偶数を示すライン奇偶信号
VLとが供給される。EXOR回路702は、EXOR
回路701の出力信号と入力映像信号の水平ドット番号
の奇数/偶数を示すドット奇偶信号HDとが供給され、
レベル変換特性選択信号ABSLを出力する。
【0045】ここで、フィールド反転信号FIは、入力
映像信号のフィールド毎に“H”(ハイレベル)、
“L”(ローレベル)とレベルの反転を繰り返す信号で
あり、ライン奇偶信号VLは、入力映像信号のライン番
号が奇数のとき“H”、偶数のとき“L”となる信号で
あって、制御回路7(図1)に設けられたラインカウン
タの計数値の最下位ビットからなるものである。また、
ドット奇偶信号HDは、入力映像信号の水平ドット番号
が奇数のとき“H”、偶数のとき“L”となる信号であ
って、制御回路7に設けられた水平ドットカウンタの計
数値の最下位ビットからなるものである。さらに、レベ
ル変換特性選択信号ABSLは、図1の制御回路7から
レベル変換回路2(図1)に出力する制御信号の1つで
あって、レベル変換のための非線形関数として関数fA
(x)を用いるとき“L”、関数fB(x)を用いると
き“H”となる論理信号である。
【0046】そこで、EXOR回路701,702の動
作により、フィールド毎に反転し、ライン毎に反転し、
さらに、ドット毎に反転する図4(a),(b)に示す
ようなレベル変換特性選択信号ABSLが生成され、図
1のレベル変換回路2に供給される。
【0047】図6は図1におけるレベル変換回路2の一
具体例を示す回路構成図であって、21,22は非線形
変換回路、23は切換回路である。かかるレベル変換回
路2にA/D変換回路1R,1Gまたは1Bからのディ
ジタル化された色信号が供給され、夫々変換処理される
のであるが、前述のように、これら色信号を総称して映
像信号xという。
【0048】同図において、非線形変換回路21は映像
信号xを図3(a)に示したような非線形関数fA(x)
でレベル変換し、また、非線形変換回路22は同じ映像
信号xを図3(b)に示したような非線形関数fB(x)
でレベル変換する。切換回路23は、図5で説明したよ
うに制御回路7で形成されたレベル変換特性選択信号A
BSLにより、非線形変換回路21でレベル変換された
映像信号(即ち、変換出力fA(x))と非線形変換回
路22でレベル変換された映像信号(即ち、変換出力f
B(x))とを画素(ドット)毎に切り換え、変換出力
Kとして出力する。
【0049】図7は図6における非線形変換回路21の
一具体例を示す回路構成図であって、211,212,
213はANDゲートである。
【0050】同図において、映像信号xは、8ビット程
度でディジタル化するのが一般的であるが、説明を簡単
にするため、ここでは、4ビットでディジタル化され、
夫々のビットをd0,d1,d2,d3とし、d0をそ
の最下位ビット(MLB)、d3がその最上位ビット
(MSB)とする。この映像信号xのレベル(即ち、階
調)は(d0,d1,d2,d3)で表わされる。
【0051】映像信号xの下位の3ビットd0,d1,
d2は夫々別々にANDゲート211,212,213
に供給され、最上位ビットd3がこれらANDゲート2
11,212,213の全てに供給される。そして、A
NDゲート211,212,213からの出力ビットa
0,a1,a2からなる3ビットのレベル変換された変
換出力fA(x)が得られる。ここで、この変換出力f
A(x)のレベル(階調)は(a0,a1,a2)で表
わされる。映像信号xの最上位ビットd3が“1”であ
るときには、 a0=d0, a1=d1, a2=d2 であり、従って、この変換出力fA(x)のレベルは
(d0,d1,d2)となるが、映像信号xの最上位ビ
ットd3が“0”のときには、 a0=a1=a3=“0” であり、変換出力fA(x)のレベルは(0,0,
0,)、即ち、値0となる。
【0052】なお、以下の説明では、( )や“ ”な
どの括弧で括った数値は2進数を表わし、それ以外の数
値は10進数を表わすものとする。
【0053】そこで、(d0,d1,d2,d3)=
(1,1,1,0)は7、(d0,d1,d2,d3)
=(0,0,0,1)は8であるから、変換出力fA
(x)のレベル、即ち、階調(a0,a1,a2)は、
映像信号xの階調が7以下のとき、0に固定され、映像
信号xの階調が8以上のときには、この映像信号xに等
しい(d0,d1,d2)となり、映像信号xが階調8
から階調15まで変化すると、変換出力fA(x)は階
調0から階調7まで変化する。
【0054】ここで、映像信号xは階調0〜15の16
階調を持ち、これを数値15で規格して図3(a)と比
較すると、変換出力fA(x)のとる階調がで0〜0.
47と半減しているが、図3(a)に示す変換特性と同
様の変換特性が得られることになる。これをさらに図3
(a)に示す変換特性に合致させるには、ANDゲート
211,212,213からの3ビットの信号(a0,
a1,a2)を2倍すればよく、従って、変換出力fA
(x)としては、“0”の最下位ビットを付加して
(0,a0,a1,a2)とすればよい。これによる
と、映像信号xの階調0.53〜1.0に対して変換出
力fA(x)の階調は0〜0.93となり、図3(a)
に示した変換特性に合致するようになる。
【0055】図8は図6における非線形変換回路22の
一具体例を示す回路構成図であって、221,222,
223はOR回路である。
【0056】同図において、図7に示した非線形変換回
路21に入力される映像信号xと同じ映像信号xが供給
され、この映像信号xの最下位ビットd0がOR回路2
21に、2番目に下位のビットd1がOR回路222
に、3番目に下位のビットd3がOR回路223に夫々
供給され、最上位ビットd3はこれらOR回路221,
222,223に供給される。そして、OR回路223
から変換出力fB(x)の最上位ビットb2が、OR回
路222から変換出力fB(x)の2番目に上位のビッ
トb1が、OR回路221から変換出力fB(x)の3
番目に上位のビットb0が夫々得られる。
【0057】かかる構成において、いま、映像信号xの
最上位ビットd3=“0”とすると、変換出力fB
(x)の夫々のビットb0,b1,b2は、 b0=d0, b1=d1, b2=d2 となり、映像信号xのレベル(d0,d1,d2,d
3)がその最大レベルの1/2よりも小さいとき、変換
出力fB(x)のレベル(b0,b1,b2)は映像信
号xの下位3ビットで表わされるレベル(d0,d1,
d2)に等しい。また、映像信号xの最上位ビットd3
=“1”のときには、 b0=b1=b2=“1” であり、従って、変換出力fB(x)のレベルは(1,
1,1)となる。
【0058】かかるレベル変換によると、映像信号xは
階調0〜15の16階調を持ち、変換出力fB(x)
は、映像信号xの階調0〜7の範囲で、この映像信号x
の階調に等しい階調をもつが、映像信号xの階調8〜1
5の範囲では、階調7と固定した信号となる。
【0059】かかるレベル変換特性は、図3(b)に示
した非直線変換特性と同様のものであるが、さらに、図
7で説明した非線形変換回路21と同様に、変換出力f
B(x)として、OR回路221,222,223から
得られるビットb0,b1,b2に“0”ビットを最下
位ビットとして追加し、(0,b0,b1,b2)の信
号とすることにより、この非線形変換回路22に図3
(b)に示した変換特性をもたせることができる。
【0060】なお、図7,図8の説明では、説明を簡単
にするために、映像信号xのビット数を4としたが、一
般的には、8ビットにディジタル化されるものであり、
この場合には、図7に示す非線形変換回路21として
は、映像信号xの下位7ビットが供給される7個のAN
Dゲートを用い、これらANDゲートに最上位ビットも
供給するようにすればよく、また、図8に示す非線形変
換回路22としても、同様に、映像信号xの下位7ビッ
トが供給される7個のOR回路を用い、これらOR回路
に最上位ビットも供給するようにすればよい。
【0061】この場合、変換出力fA(x),fB
(x)は、入力される映像信号xよりも1ビット少ない
7ビットの信号となるが、この映像信号xと等しい8ビ
ットの信号とするためには、上記のように、これら変換
出力fA(x),fB(x)に最下位ビットとしての
“0”ビットを付加すればよい。これにより、変換出力
fA(x)の特性は図3(a)に示すようになり、ま
た、変換出力fB(x)の特性も図3(b)に示すよう
になる。そして、このようなレベル変換処理を施すこと
により、かかる変換出力fA(x),fB(x)の最下
位ビットは常に“0”ビットであるから、表示に際して
発光させるものでなく、従って、これに対するサブフィ
ールドの設定が不要となる。即ち、映像信号xの量子化
ビット数より1個少ない数のサブフィールドにより階調
表現が可能となる。
【0062】図9は入力映像信号が8ビットでディジタ
ルされたときのこの実施形態での階調表示のためのサブ
フィールドの配置構成の一具体例を示す図である。
【0063】同図において、8ビットの映像信号xに対
して、上記のレベル変換回路2の変換出力K(図6)の
最下位ビットが“0”ビットであるから、この最下位ビ
ットに対するサブフィールドは設けず、1フィールド内
のサブフィールドは7個とし、これら7個のサブフィー
ルドを先頭から順にSF0,SF1,SF2,SF3,
SF4,SF5,SF6とする。
【0064】そして、これらサブフィールドに発光重み
(発光時間の割合)が割り当てられ、この割り当ては、
先頭のサブフィールドSF0から順に、2のべき乗とし
ての4(=22),16(=24),64(=26),1
28(=27),32(=25),8(=23),2(=
1)として、夫々のサブフィールドが変換出力の各ビ
ットに対応させている。即ち、いま、変換出力Kのビッ
トを最上位ビットから順にk6,k5,k4,k3,k
2,k1,k0とすると(最下位ビットは、“0”であ
るから、除く)、発光重み128のサブフィールドSF
3は変換出力Kの最上位ビットk6に対応しており、発
光重み64のサブフィールドSF2は変換出力Kの2番
目の上位ビットk5に対応しており、以下同様に、サブ
フィールドSF4,SF1,SF5,SF0,SF6の
順で上位からのビットk4,k3,k2,k1,k0に
対応している。従って、例えば、階調100を表示する
画素に対しては、100=26+25+22であるから、
サブフィールドSF0,SF2,SF4で発光する。
【0065】なお、発光重み1の最下位ビットに相当す
るサブフィールドは、このビットが“0”であって常に
非発光となるため、割り当てられていない。このため、
1フィールド内で各サブフィールドに割り当てる発光時
間を増すことができ、表示素子駆動のためのパルス幅設
定の自由度が高まって表示素子駆動波形を最適化し、表
示素子の発光を安定に制御することができる。また、サ
ブフィールドの時間幅が広がることにより、発光期間の
時間占有率を増加させることができ、これにより、輝度
及びコントラストを改善することができる。
【0066】また、この具体例では、図9に示すよう
に、最も発光重みの大きい最上位ビットのサブフィール
ドをほぼ中心とし、この中心から遠ざかるにつれて発光
重みが小さくなるようにサブフィールドが配置されてお
り、これにより、発光の重心変動を少なくすることがで
きて、疑似輪郭ノイズを低減させることができる。
【0067】このような発光の重心変動を少なくするサ
ブフィールドの配置構成は、図9に示すものに限るもの
ではなく、発光重みの大きな上位ビットに相当するサブ
フィールドを中心に配置し、中心から遠ざかるにつれて
順に発光重みが小さいサブフィールドを配置するような
配置とすればよい。具体的には、1:2:4:8:16
の2進の発光重みを有するサブフィールド配置は、1:
4:16:8:2や1:2:16:8:4,1:8:1
6:4:2(あるいは、これらの前後反転した配置)の
ように、発光重みの大きなサブフィールドを中心として
前後に単調減少するように配置するものであり、これに
より、発光の重心変動を抑圧することができ、先に示し
た非線形関数によるレベル変換処理と合わせて、効果的
に疑似輪郭ノイズを低減することができる。
【0068】図10は入力映像信号xが8ビットでディ
ジタルされたときのこの実施形態での階調表示のための
サブフィールドの配置構成の他の具体例を示す図であ
る。この具体例は、上記の非線形レベル変換処理により
削減された最下位ビットに対応するサブフィールド用い
て、最上位ビットに対応するサブフィールドを2分割す
るようにしたものである。
【0069】同図において、この具体例では、1フィー
ルドが、映像信号xのビット数に等しく、8個のサブフ
ィールドから構成されるものであり、先頭から順にサブ
フィールドSF0,SF1,SF2,SF3,SF4,
SF5,SF6,SF7が配置され、サブフィールドS
F0の発光重みが64、サブフィールドSF1の発光重
みが4、サブフィールドSF2が16、サブフィールド
SF3の発光重みが64、以下順に、サブフィールドS
F4,SF5,SF6,SF7が夫々32,8,2,6
4の発光重みを有している。
【0070】先頭と最後とに配置される2つのサブフィ
ールドSF0,SF7は変換出力Kの最上位ビットk6
に対応しており、この最上位ビットk6に対しては、本
来、発光重み128が割り当てられるのであるが、この
具体例では、これを2等分してこれらサブフィールドS
F0,SF7に64ずつ発光重みを割り当てている。こ
れら以外のサブフィールドの発光重みは2のべき乗の重
みを有しており、最上位ビットk6以外の各ビットに対
応している。即ち、発光重み64が割り当てられたサブ
フィールドSF3は変換出力Kのビットk5に対応して
おり、以下、サブフィールドSF4,SF2,SF5,
SF1,SF6が夫々ビットk4,k3,k2,k1,
k0に対応している。この場合、図9で示した具体例と
同様に、発光重み1の最下位ビットに相当するサブフィ
ールドは割り当てられていない。その代りに、最上位ビ
ットk6に対し、サブフィールドを1つ追加して2つの
サブフィールドSF0,SF7を対応させ、サブフィー
ルド数を映像信号の量子化ビット数に等しく保ったまま
最上位ビットk6を2分割するようにしている。従来か
らサブフィールドによる階調表示方式において、上位ビ
ットを分割することによって疑似輪郭ノイズを低減でき
ることが知られているが、この具体例では、新たなサブ
フィールドを追加することなく、上位ビットを分割する
ことができ、非線形レベル変換処理による疑似輪郭低減
の効果と合わせて、さらに、高画質の表示装置を実現す
ることができる。
【0071】また、このサブフィールドの配置の具体例
では、図10に示すように、分割した最上位ビットk6
に対応する2つのサブフィールドをSF0,SF7とし
てフィールドの先頭と末尾に配置し、残りのサブフィー
ルドをフィールドのこれらサブフィールド間のほぼ中央
に配置している。さらに、分割配置された最上位ビット
k6以外のビットに対応するサブフィールドは、大きい
発光重み64のサブフィールドSF3をフィールドのほ
ぼ中心に配置し、これから遠ざかるにつれて発光重みが
小さくなるように他のサブフィールドが配置されてい
る。このようなサブフィールドの配置とすることによ
り、発光の重心変動を少なくすることができ、これによ
り、疑似輪郭ノイズを低減させることができる。
【0072】なお、このような発光の重心変動の少ない
サブフィールドの配置構成は、図10に示すようなもの
のみに限るものではなく、分割した上位ビットのサブフ
ィールドを1フィールド内での前後に配置し、残りの下
位ビットのサブフィールドを、図9で示したように、中
心から遠ざかるにつれて発光重みが小さくなるようなサ
ブフィールドの配置とすればよい。
【0073】図11は入力映像信号xが8ビットでディ
ジタルされたときのこの実施形態での階調表示のための
サブフィールドの配置構成のさらに他の具体例を示す図
である。この具体例は、1フィールドを構成するサブフ
ィールド数を入力映像信号xのビット数よりも1つ増加
させて、上位2ビットに対応するサブフィールドを2分
割して表示するようにしたものである。
【0074】同図において、入力映像信号xが8ビット
のディジタル信号であるのに対し、変換出力Kの各ビッ
トに対するサブフィールドはSF0〜SF8の9個あ
り、フィールドの先頭からサブフィールドSF0に発光
重み32が、サブフィールドSF1に発光重み64が、
サブフィールドSF2に発光重み4が、サブフィールド
SF3に発光重み16が、以下順に、サブフィールドS
F4,SF5,SF6,SF7,SF8に夫々発光重み
32,8,2,64,32が割り当てられている。そし
て、2つのサブフィールドSF1,SF7は変換出力K
の最上位ビットk6に対応しており、本来、この最上位
ビットk6に対しては発光重み128のサブフィールド
が対応するものであるが、この具体例では、この発光重
み128を2等分して発光重み64ずつの2つのサブフ
ィールドSF1,SF7を対応させている。
【0075】また、先頭と最後とに配置される2つのサ
ブフィールドSF0,SF8は変換出力Kの2番目に上
位のビットk5に対応しており、このビットk5に対し
ては、本来、発光重み64のサブフィールドを対応させ
るべきであるが、この具体例では、この発光重み64を
2等分して発光重み32の2つのサブフィールドSF
0,SF8を対応させている。
【0076】以上の上位ビット以外のビットについて
は、2のべき乗の発光重みを有する1つずつのサブフィ
ールドに対応している。即ち、発光重み32のサブフィ
ールドSF4は変換出力Kのビットk4に対応してお
り、以下、サブフィールドSF3,SF5,SF2,S
F6は夫々ビットk4,k3,k2,k1,k0に対応
している。
【0077】なお、先の具体例と同様、この具体例にお
いても、変換出力Kの最下位ビット(“0”ビット)に
は、サブフィールド(発光重み1が割り当てられる)が
割り当てられていない。これに代わり、最上位ビットk
6と2番目に上位のビットk5には、対応するサブフィ
ールドを1つずつ追加することにより、サブフィールド
数を映像信号xの量子化ビット数よりも1つだけ多くす
るだけで、2つの上位ビットのサブフィールドを2分割
することができる。従来、上位ビットに対応するサブフ
ィールドを2分割することにより、疑似輪郭ノイズを低
減できることが知られているが、この具体例では、新た
なサブフィールドを1つ追加するだけで上位2つのビッ
トに対応するサブフィールドを分割することでき、図1
0に示したサブフィールドの配置構成よりもさらに高画
質の表示装置を実現することができる。
【0078】また、この具体例では、図11に示すよう
に、分割した最上位ビットを含む2つのビットに相当す
るサブフィールドをフィールドの先頭と末尾に配置し、
残りの2のべき乗の発光重みを有するサブフィールドを
ほぼ中央に配置する。さらに、分割配置された上位2ビ
ットを除いた下位のサブフィールドは、図10の構成と
同様に、発光重みが32と大きいサブフィールドSF4
をほぼ中心として、この中心から遠ざかるにつれて発光
重みが減少していくような配置としている。このような
サブフィールド配置とすることにより、発光の重心変動
を少なくすることができ、これにより疑似輪郭ノイズを
低減させることができる。
【0079】以上、図9〜図11に示したサブフィール
ドの配置構成では、入力映像信号xが8ビットのディジ
タル信号であったが、これに限ることなく、映像信号x
の量子化ビット数をこれよりも1ビット減らして7ビッ
トとしてもよい。この場合には、夫々最小の発光重みを
有するサブフィールドを削除し、この削除されたサブフ
ィールドの時間を詰めて、各サブフィールドの1フィー
ルド内の時間配分を増加させればよい。
【0080】同様に、映像信号xの量子化ビット数をさ
らに6ビットあるいは5ビットと少なくした構成とする
場合には、対応する下位のサブフィールドを削除して1
フィールド内の時間配分を変更すればよい。また、逆
に、映像信号xの量子化ビット数を1ビット増やして9
ビットとしてもよい。この場合には、現在の最小発光重
みの1/2の発光比率を有するサブフィールドを追加
し、新たに追加した最下位ビットに対応させればよい。
この場合、このサブフィールドを挿入する位置は、これ
まで示したように、2のべき乗の発光比率を有するサブ
フィールドと同様に、発光重みのの大きいサブフィール
ドを中心として、この中心から離れるにつれて発光重み
が小さくなるようなサブフィールド配置とすればよい。
【0081】また、サブフィールドの配置構成として
は、その代表的なものなものを図9,図10及び図11
で示したが、これらに限ることなく、全く別の構成であ
ってもよく、レベル変換処理によって映像信号xのデー
タビット数が1ビット削減されることにより、同じ階調
数が表現可能でありながら、サブフィールド数を1つ減
らすことができる。これにより、1フィールド内でのサ
ブフィールドの占有時間幅を広げることができて、発光
期間が長くなることによる高輝度化,高コントラスト化
を実現できる。あるいは、アドレス期間の駆動パルス幅
に時間余裕を設けることにより、安定して表示素子を駆
動させることができて、高画質の表示装置を実現でき
る。
【0082】さらに、レベル変換処理によって映像信号
xのデータビット数が1ビット削減されることにより、
サブフィールド順次変換回路4(図1)内に設けられた
フレームメモリ4Aの記憶容量を削減することができ、
回路規模縮小による小型化や低コスト化などの効果も同
時に得られる。
【0083】さらにまた、図10及び図11に示すよう
に、上位ビットに対応するサブフィールドを分割して表
示を行なう場合であっても、全てのサブフィールドが映
像信号のデータビットに対応している場合には、サブフ
ィールド変換回路3(図1)でサブフィールドの発光に
1対1で対応したサブフィールドデータへの変換を行な
わずに、サブフィールド順次変換回路4(図1)でフレ
ームメモリ4Aからのデータ読出しをサブフィールドの
構成に合わせて制御すればよい。具体的には、図10に
示したサブフィールドの配置構成では、変換出力Kの最
上位ビットk6に対応するサブフィールドは2つのサブ
フィールドSF0,SF7に分割されている。かかるサ
ブフィールドの配置構成を実現するためには、サブフィ
ールドSF0を出力する際とサブフィールドSF7を出
力する際の計2回、最上位ビットk6のデータを読み出
す構成とすればよい。このような構成とすることによ
り、サブフィールド順次変換回路4内部に設けられたフ
レームメモリ4Aの記憶容量を削減することができ、回
路規模縮小による経済的効果がある。
【0084】なお、図6に示したレベル変換回路2の回
路構成は、R,G,B3系統の色信号のうちの1系統の
処理について示したものであるが、図1のレベル変換回
路2には、R,G,Bの3系統の色信号の処理回路が含
まれている。
【0085】また、カラーディスプレイ装置において、
R,G,Bの発光特性に差がある場合には、レベル変換
回路2(図1)でのこれらR,G,Bの色信号に対する
非線形特性を異ならせるようにしてもよい。
【0086】なお、図1に示した実施形態では、入力さ
れる色信号R,G,Bはアナログ映像信号であって、こ
れらをA/D変換回路1R,1G,1Bによりディジタ
ル信号に変換するものであったが、入力映像信号がディ
ジタル信号であってもよい。この場合には、これらA/
D変換回路1R,1G,1Bは不要となり、外部からの
ディジタル映像信号はレベル変換回路2に直接供給され
る。
【0087】また、この実施形態では、回路規模を少な
くするため、レベル変換回路2として、図6〜図8に示
すように、組み合わせ論理回路により構成するものとし
たが、ROM(リードオンリメモリ)によるルックアッ
プテーブルで構成し、レベル変換するものであってもよ
い。この場合にも、図6において、2つの非線形関数f
A(x),fB(x)に相当するルックアップテーブル
の出力をレベル変換特性選択信号ABSLにより切り換
えて出力する構成とすればよい。あるいは倍の容量を有
するルックアップテーブルをROMで構成し、レベル変
換特性選択信号ABSLを最上位アドレスに入力し、ペ
ージを切り換える構成であってもよい。
【0088】さらに、このレベル変換のルックアップテ
ーブルに入力映像信号のガンマ特性を逆補正する処理を
盛り込んでもよい。このガンマ逆補正と非線形関数によ
るレベル変換を同時に行なう場合の特性を図12に示
す。
【0089】図12はγ=2.0のガンマ特性と疑似輪
郭低減のための非線形レベル変換を同時に実現する場合
の非線形変換特性の具体例を示すものであって、同図
(a)は非線形変換特性f'A(x)を、同図(b)は
非線形変換特性f'B(x)を夫々示すものである。
【0090】図3で示した非線形変換特性と同様に、こ
の具体例でも、入出力の信号レベルは0〜1.0までに
規格化して表現してあり、輝度レベル0(黒レベル)が
0、白100%のレベルが1.0に相当する。ガンマ特
性を実現するため、図3に示した非線形変換特性fA
(x),fB(x)を用いて非線形変換特性f'A
(x),f'B(x)を表わすと、夫々次の数4,数5
で示す特性となる。
【0091】
【数4】
【0092】
【数5】
【0093】また、同じ入力映像信号xに対する非線形
変換特性f'A(x)、f'B(x)の平均値は次の数6
に示すようになり、ガンマ逆補正が正しく実現できるこ
とが確かめられる。
【0094】
【数6】
【0095】以上のように、かかる非線形変換特性f'
A(x),f'B(x)を設定することにより、ガンマ
逆補正と疑似輪郭低減のための非線形レベル変換を同時
に実現することができ、回路規模縮小による経済的効果
がある。
【0096】なお、以上説明した具体例では、レベル変
換特性選択信号ABSLにより非線形変換特性を切り換
えるものであって、サブフィールドの配置は各フィール
ドで同じパターンを用いる構成であった。これを、1フ
ィールド内の時間的な配置をフィールド毎に反転させる
構成としてもよい。具体的には、図9に示したサブフィ
ールドの配置に対して、サブフィールドの発光重み配置
を重み時間的に反転した図13に示すようなサブフィー
ルドの配置を構成し、偶数フィールドでは、図9に示す
サブフィールドの配置構成とし、奇数フィールドでは、
図13に示すサブフィールドの配置構成とする。これま
での具体例で示したように、画素単位でのレベル変換は
同様に行なう。
【0097】以上のような処理により、サブフィールド
の発光・非発光を起因とする発光重心の変動がフィール
ド毎にほぼ対象に発生し、残留する疑似輪郭パターンを
フリッカ状にすることができる。これにより、残留する
疑似輪郭ノイズをさらに目立ちにくくすることができ
る。
【0098】また、非線形変換特性fA(x),fB
(x)としては、図3あるいは図12に示すものとして
説明したが、これに限ることなく、先の数1,数2,数
3の条件を満たすものであれば、どのようなものであっ
ても、疑似輪郭を低減させる効果が得られる。例えば、
図14(a),(b)に示す特性であってもよい。図1
4に示す非線形変換特性fA(x),fB(x)におい
ても、その平均は、破線で示すように、0から1まで直
線的に増加する特性となり、数1の条件を満たしてい
る。また、非線形変換特性fB(x)は常に1.0ある
いは0をとるため、数2での0<fB(x)<1となる
xが存在せず、非線形変換特性fA(x)は数1の条件
のみで決定される。このような特性に設定することによ
り、滑らかな中間階調のレベルの変化点を分散させるこ
とができ、疑似輪郭による画質劣化を低減させることが
できる。
【0099】この実施形態では、時空間で隣接する画素
間で交互に2つの非線形変換特性を切り換えてレベル変
換を行なうものであり、この特性の切換パターンは、図
4(a),(b)に示したように、水平,垂直,時間の
全てが高周波成分となるため、人間の視覚特性上検知し
にくい特性を有している。しかし、映像信号のエッジ部
や細かいパターンの表示に際しては、この高周波成分が
映像信号の高周波成分と干渉し、エッジ部のドットロー
テーションや粒状のノイズとして検知される。
【0100】図15はかかる切換パターンによる妨害を
低減することができるようにした図1におけるレベル変
換回路2の他の具体例を示す回路構成図であって、24
は変換回路、25はエッジ検出回路、26は切換回路で
あり、図6に対応する部分には同一符号をつけて重複す
る説明を省略する。
【0101】同図において、変換回路24は映像信号x
を変換特性fC(x)で変換し、エッジ検出回路25
は、映像信号xの画像内容がエッジ部や細かいパターン
であることを検出し、エッジ検出信号EDGDを出力す
る。また、切換回路26は、このエッジ検出信号EDG
Dにより、切換回路23の出力信号(変換出力)K’と
変換回路24の出力信号を切り換えて、レベル変換回路
2の変換出力Kとして出力する。
【0102】ここで、非線形変換回路21,22と切換
回路23の構成,動作については、図6に示した具体例
と同様である。従って、切換回路23の出力信号K’は
図6での変換出力Kと同様に、画素,ライン及びフィー
ルド毎に反転する制御信号ABSLにより選択された特
性により、レベル変換が行なわれて出力される。
【0103】この具体例では、これに加えてさらに、エ
ッジ検出回路25が映像信号xの画像内容に細かいパタ
ーンやエッジが含まれていることを検出し、この細かい
パターンやエッジを検出したときには、切換回路26を
制御して変換回路24の出力信号をレベル変換回路2の
変換出力Kとして出力する。従って、映像信号xのエッ
ジが検出されない滑らかに階調が変化する画像領域で
は、切換回路26は切換回路23の出力信号K’を選択
して出力する。かかる動作は図6に示した具体例と全く
同様であり、これまで説明してきたように、レベル変換
により疑似輪郭ノイズの低減が図られる。
【0104】変換回路24の変換特性fC(x)は、非
線形変換特性fA(x),fB(x)の平均の値をとる
ようにするものであり、通常、fC(x)=xである。
従って、エッジや細かいパターンが検出されたときに
は、エッジ検出信号EDGDにより、映像信号xは、変
換回路24を通り、非線形な変換処理を受けずにそのま
ま切換回路26から出力される。
【0105】以上の処理により、疑似輪郭ノイズの発生
しやすい平坦部では、非線形レベル変換によって疑似輪
郭による画質劣化を低減でき、しかも、エッジ部のドッ
トローテーションや細かいパターンでの粒状ノイズの発
生を防ぐことができる。
【0106】図15に示した非線形変換特性fA(x)
を有する非線形変換回路21及び非線形変換特性fB
(x)を有する非線形変換回路22は夫々、図7及び図
8に示した構成により実現できる。
【0107】図16は図15における変換回路24の一
具体例を示す回路構成図である。
【0108】同図において、図6などで示した映像信号
xは変換回路24に供給される。この映像信号xは、先
に説明したように、8ビット程度で量子化するのが一般
的であるが、説明を簡単にするため、ここでは、4ビッ
トで量子化され、その各ビットを最下位ビットから順に
d0,d1,d2,d3とし、この映像信号xのレベ
ル、即ち、階調を(d0,d1,d2,d3)と表現す
る。
【0109】変換特性fC(x)をもつ変換回路24か
らの変換出力をfC(x)とし、この変換出力fC
(x)の各ビットを最下位ビットから順にc0,c1,
c2とすると、これらのビットc0,c1,c2として
は、映像信号xのビットに対し、 c0=d1, c1=d2, c2=d3 の関係に設定し、これにより、変換出力fC(x)は、
映像信号xの最下位ビットd0を除いたレベルが(c
0,c1,c2)の3ビットの信号とする。
【0110】このように、この具体例では、変換出力f
C(x)を映像信号xの最下位ビットd0を除いた3ビ
ットの信号としているが、これは、非線形変換回路2
1,22からの変換出力fA(x),fB(x)が、図
7及び図8で説明したように、映像信号xの量子化ビッ
ト数から1ビット削減されたビット数の信号としている
ため、変換出力fC(x)もこれに合わせた構成として
いるのである。
【0111】この処理により、変換回路24からの変換
出力fC(x)の階調数は、滑らかな階調を有する平坦
部と比較して最下位ビットの1ビット分不足するが、変
換回路24の変換出力fC(x)が映像信号xのエッジ
部で選択されるため、大きな画質劣化とはならず、サブ
フィールド数を増加させる必要もない。
【0112】なお、図16に示した具体例では、説明を
簡単にするため、映像信号xのビット数を4としたが、
一般的な8ビットにより回路を実現する場合にも、単に
下位ビットを無視して出力する構成とすればよい。
【0113】また、図12に示したように、疑似輪郭低
減のための非線形レベル変換とガンマ逆補正とを1つの
ルックアップテーブルにより実現する場合には、エッジ
部の変換特性fC(x)として、次の数7に示すよう
に、ガンマ逆補正のみを実現する特性とすればよい。
【0114】
【数7】
【0115】また、図15に示すエッジ検出回路25と
しては、水平方向のハイパスフィルタ及び垂直方向のハ
イパスフィルタにより、エッジ情報を検出し、これらハ
イパスフィルタの出力を元にエッジ検出信号EDGDを
生成する構成とすればよい。図17はかかるエッジ検出
回路25の一具体例を示す回路構成図であって、251
はライン遅延回路、252,253は画素遅延回路、2
54はライン遅延回路、255,256は演算回路、2
57,258は判別回路、259はOR回路である。
【0116】同図において、ライン遅延回路251,2
54は夫々、入力映像信号xの1水平走査期間(以下、
1Hという)より1ドット分少ない遅延時間を有する。
画素遅延回路252,253は夫々、入力映像信号xの
1ドット分の遅延時間を有する。演算回路255,25
6は夫々、3つの入力に対して−0.5,−0.5,+
1.0の重み付けを行ない、さらにこれらを加算処理す
る。判定回路257,258は夫々、入力信号の振幅が
所定値を越えるか否かを判別する。
【0117】入力される映像信号xがライン遅延回路2
51で遅延されて遅延映像信号x1が得られ、この遅延
映像信号x1は、さらに、画素遅延回路252で遅延さ
れて遅延映像信号x’が得られる。この遅延映像信号
x’は、さらに、画素遅延回路253で遅延されて映像
信号x2が得られ、この遅延映像信号x2が、さらに、
ライン遅延回路254で遅延されて遅延映像信号x3が
得られる。ここで、画素遅延回路252から出力される
遅延映像信号x’は入力映像信号xよりも1H遅延され
たものであり、また、ライン遅延回路254から出力さ
れる遅延映像信号x3は入力映像信号xよりも2H遅延
されたものである。また、ライン遅延回路251から出
力される遅延映像信号x1は遅延映像信号x’よりも1
ドット分進んだものであり、画素遅延回路253から出
力される遅延映像信号x2は遅延映像信号x’よりも1
ドット分遅れたものである。
【0118】演算回路255では、ライン遅延回路25
1からの遅延映像信号x1に−0.5の重み付けがなさ
れ、画素遅延回路252からの遅延映像信号x’が+
1.0の重み付けがなされ、画素遅延回路253からの
遅延映像信号x2に−0.5の重み付けがなされ、この
ように重み付けされたこれら3つの遅延映像信号が加算
される。この演算回路255の出力映像信号x4は、判
別回路257に供給されて2値の論理信号に変換され
る。
【0119】また、演算回路256では、入力映像信号
xに−0.5の重み付けがなされ、画素遅延回路252
からの遅延映像信号x’に+1.0の重み付けがなさ
れ、ライン遅延回路254からの遅延映像信号x3に−
0.5の重み付けがなされ、このように重み付けされた
これら3つの遅延映像信号が加算される。この演算回路
256の出力映像信号5は、判別回路258に供給され
て2値の論理信号に変換される。
【0120】判別回路258,257の出力はOR回路
259に供給されて論理和処理がなされ、この論理和処
理の結果がエッジ判別信号EDGDとして出力される。
【0121】ここで、画素遅延回路252,253と演
算回路255とによって水平トランスバーサルフィルタ
が構成されており、タップ係数−0.5,+1.0,−
0.5により、画素のドット周波数の1/2にピークを
有するハイパスフィルタが構成されている。即ち、1ド
ット毎に白黒が反転する最も水平周波数の高いパターン
が入力されたときに最大出力となり、直流に対する出力
は0となる。
【0122】また、画素遅延回路252の出力映像信号
x’は入力映像信号xを1H遅延した信号であり、ライ
ン遅延回路254の出力映像信号x3は画素遅延回路2
52の出力映像信号x’をさらに1H遅延した信号とな
っている。これにより、入力映像信号xと画素遅延回路
252の出力映像信号x’とライン遅延回路254の出
力映像信号x3を演算回路256で係数加算することに
より、垂直方向のトランスバーサルフィルタが構成され
ている。この垂直トランスバーサルフィルタは、1ライ
ン毎に白黒が反転する最も垂直周波数の高いパターンが
入力されたときに最大出力となり、直流に対する出力は
0となる。
【0123】このような水平及び垂直のハイパスフィル
タの出力信号x4,x5は夫々判別回路257,258
に供給され、これが一定振幅以上であったとき、これら
判別回路257,258から出力される判別結果に応じ
た論理信号が“H”となる。そして、これら水平,垂直
の判別回路257,258からの論理信号がOR回路2
59で論理和処理され、これにより、画像の水平,垂直
方向の少なくともいずれかにエッジがあることを示すエ
ッジ検出信号EDGDが得られる。この場合、水平,垂
直のエッジを独立に判定し、その判定結果を論理和処理
しているので、水平方向及び垂直方向あるいは斜め方向
のエッジ検出を行なうことができる。
【0124】図17に示すエッジ検出方式では、トラン
スバーサルフィルタによる遅延時間によって検出信号E
DGDが1H遅延するが、画素遅延回路252から1H
遅延された映像信号x'が得られるので、この映像信号
x’が検出信号EDGDとタイミングが一致することに
なり、この映像信号x’を、図15において、非線形変
換回路21,22や変換回路24の入力映像信号とする
ことにより、検出信号EDGDとのタイミングずれがな
くなる。
【0125】以上のような構成により、映像信号のエッ
ジ部のドットローテーションや細かいパターンに粒状の
ノイズによる画質劣化なく、疑似輪郭妨害を低減させる
ことができる。
【0126】なお、以上説明した実施形態では、各サブ
フィールドは発光重みに比例した時間占有率を有するも
のとしたが、実際には、サブフィールドは、図2に示し
たように、発光期間とアドレス期間とから形成されてお
り、アドレス期間の時間占有率が高い場合には、サブフ
ィールドの発光間隔はほぼ等しいものになる場合があ
る。あるいは、発光期間において、一定の発光量を有す
るパルスの数や発光時間を変動させて発光量を制御する
表示素子でなくとも、1フィールド内を複数のサブフィ
ールドに分割して階調表現を行なう表示素子であれば、
本発明の階調表示方法により疑似輪郭ノイズによる画質
劣化を低減可能である。また、図2に示したように、ア
ドレス期間と発光期間とを分離せずに、アドレス処理を
行ないながらサブフィールドにより順次発光を行なう駆
動方法では、サブフィールド構成が垂直走査に従って順
次時間的にシフトするが、このような表示方法であって
も、本発明の主旨に添うものである。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
動きの速い画像においても、疑似輪郭ノイズによる画質
劣化を低減することができ、高画質の表示装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による映像信号の階調表示方法及びこれ
を用いた表示装置の一実施形態をブロック図である。
【図2】従来のサブフィールド方式による階調表現方法
の説明図である。
【図3】図1でのレベル変換回路の非線形変換特性の一
具体例を示す特性図である。
【図4】図1におけるレベル変換回路での非線形変換特
性の切換状態を示す図である。
【図5】図1における制御回路の一具体例の一部を示す
回路構成図である。
【図6】図1におけるレベル変換回路の一具体例を示す
回路構成図である。
【図7】図6における非線形変換特性fA(x)の非線
形変換回路の一具体例を示す回路構成図である。
【図8】図6における非線形変換特性fB(x)の非線
形変換回路の一具体例を示す回路構成図である。
【図9】図1に示した実施形態でのサブフィールドの配
置構成の一具体例を示す図である。
【図10】図1に示した実施形態でのサブフィールドの
配置構成の他の具体例を示す図である。
【図11】図1に示した実施形態でのサブフィールドの
配置構成のさらに他の具体例を示す図である。
【図12】図1におけるレベル変換回路の非線形変換特
性の他の具体例を示す特性図である。
【図13】図1に示した実施形態でのサブフィールドの
配置構成のさらに他の具体例を示す図である。
【図14】図1におけるレベル変換回路の非線形変換特
性のさらに他の具体例を示す特性図である。
【図15】図1におけるレベル変換回路の他の具体例を
示す回路構成図である。
【図16】図15における変換特性fC(x)の変換回
路の一具体例を示す回路構成図である。
【図17】図15におけるエッジ検出回路の一具体例を
示す回路構成図である。
【符号の説明】
1R,1G,1B A/D変換回路 2 レベル変換回路 3 サブフィールド変換回路 4サブフィールド順次変換回路 4A フレームメモリ 5 駆動回路 6 マトリックスディスプレイパネル 7 制御回路 21,22 非線形変換回路 23 切換回路 24 変換回路 25 エッジ検出回路 26 切換回路 211 ANDゲート回路 221 ORゲート回路 251 ライン遅延回路 252,253 画素遅延回路 254 ライン遅延回路 255,256 演算回路 257,258 判別回路 259 ORゲート回路 701,702 EXOR回路
フロントページの続き (72)発明者 大高 広 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所家電・情報メディア事 業部内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像信号の1フィールド期間を複数のサ
    ブフィールドに分割し、夫々のサブフィールドに定めら
    れた発光量での発光の有無を制御して階調表現を行なう
    映像信号の階調表示方法において、 2種類の異なる変換特性fA(x),fB(x)を該映
    像信号の画素毎に交互に用い、時空間の3次元で隣接す
    る画素間で異なる該変換特性を用いるようにして、該映
    像信号の輝度レベルxを変換し、 レベル変換された該映像信号の輝度レベルに従って表示
    を行なうことを特徴とする映像信号の階調表示方法。
  2. 【請求項2】請求項1の記載において、 前記変換特性fA(x),fB(x)は、これらの平均
    値が前記映像信号の輝度レベルxに関して単調増加し、
    かつ、同一の該輝度レベルxに対して、前記変換特性f
    A(x),fB(x)のうち一方が前記映像信号の輝度
    レベルxを中間階調にレベル変換する際には、他方が黒
    0%または白100%のいずれかのレベルに変換する特
    性であることを特徴とする映像信号の階調表示方法。
  3. 【請求項3】請求項1の記載において、 前記レベル変換後の前記映像信号の階調数が、前記レベ
    ル変換前の前記映像信号の階調数の約1/2となること
    を特徴とする映像信号の階調表示方法。
  4. 【請求項4】請求項3の記載において、 前記レベル変換された前記映像信号の輝度レベルに従っ
    て表示を行なうに際しては、1フレームを構成するサブ
    フィールドの数が前記レベル変換前の前記映像信号の量
    子化ビット数より1少ないことを特徴とする映像信号の
    階調表示方法。
  5. 【請求項5】請求項3の記載において、 前記レベル変換された前記映像信号の輝度レベルに従っ
    て表示を行なうに際しては、最も発光量が大きく等しい
    発光量を有するサブフィールドを少なくとも2つ含み、
    かつ、1フレームを構成するサブフィールドの数が前記
    映像信号の量子化ビット数に等しいことを特徴とする映
    像信号の階調表示方法。
  6. 【請求項6】請求項3の記載において、 前記レベル変換された前記映像信号の輝度レベルに従っ
    て表示を行なうに際しては、等しい発光量を有する2つ
    以上のサブフィールドからなるサブフィールド群をn個
    (但し、nは1以上の整数)含み、かつ、前記映像信号
    の量子化ビット数より(n−1)個多いサブフィールド
    数により1フレームが構成されていることを特徴とする
    映像信号の階調表示方法。
  7. 【請求項7】 映像信号の1フィールド期間を複数のサ
    ブフィールドに分割し、夫々のサブフィールドに定めら
    れた発光量での発光の有無を制御して階調表現を行なう
    映像信号の階調表示方法において、 2種類の互いに異なる変換特性fA(x),fB(x)
    を該映像信号の画素毎に交互に用い、時空間の3次元で
    隣接する画素間で異なる該変換特性を用いるようにし
    て、該映像信号の輝度レベルxを変換することにより、
    第1のレベル変換された映像信号を生成し、 該変換特性fA(x),fB(x)とのいずれとも異な
    る変換特性fC(x)で該映像信号の輝度レベルxを変
    換することにより、第2のレベル変換された映像信号を
    生成し、 該映像信号からエッジの有無を検出して、該エッジの有
    無に応じて該第1,第2のレベル変換された映像信号の
    いずれかを選択し、 選択された該レベル変換された映像信号の輝度レベルに
    従って表示を行なうことを特徴とする映像信号の階調表
    示方法。
  8. 【請求項8】 映像信号の1フィールド期間を複数のサ
    ブフィールドに分割し、夫々のサブフィールドに定めら
    れた発光量での発光の有無を制御して階調表現を行なう
    映像信号の階調表示装置において、 2種類の互いに異なる変換特性fA(x),fB(x)
    を該映像信号の画素毎に交互に用い、時空間の3次元で
    隣接する画素間で異なる該変換特性を用いるようにし
    て、該映像信号の輝度レベルxを変換する第1の手段
    と、 該第1の手段でレベル変換された該映像信号の輝度レベ
    ルに従って表示を行なう第2の手段とを含むことを特徴
    とする映像信号の表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項8の記載において、 前記変換特性fA(x),fB(x)は、これらの平均
    値が前記映像信号の輝度レベルxに関して単調増加し、
    かつ、同一の該輝度レベルxに対して、前記変換特性f
    A(x),fB(x)のうち一方が前記映像信号の輝度
    レベルxを中間階調にレベル変換する際には、他方が黒
    0%または白100%のいずれかのレベルに変換する特
    性であることを特徴とする映像信号の表示装置。
  10. 【請求項10】 請求項8の記載において、 前記第1の手段によるレベル変換後の前記映像信号の階
    調数がレベル変換前の前記映像信号の階調数の約1/2
    であることを特徴とする映像信号の表示装置。
  11. 【請求項11】 請求項10の記載において、 前記第2の手段により、前記レベル変換された映像信号
    の輝度レベルに従って表示を行なうに際し、1フレーム
    を構成するサブフィールドの数がレベル変換前の前記映
    像信号の量子化ビット数より1少ないことを特徴とする
    映像信号の表示装置。
  12. 【請求項12】 請求項10の記載において、 前記第2の手段により、前記レベル変換された映像信号
    の輝度レベルに従って表示を行なうに際し、最も発光量
    が大きく等しい発光量を有するサブフィールドを少なく
    とも2つ含み、1フレームを構成するサブフィールドの
    数がレベル変換前の前記映像信号の量子化ビット数に等
    しいことを特徴とする映像信号の表示装置。
  13. 【請求項13】 請求項10の記載において、 前記第2の手段により、前記レベル変換された映像信号
    の輝度レベルに従って表示を行なうに際し、等しい発光
    量を有する2つ以上のサブフィールドからなるサブフィ
    ールド群をn個(但し、nは1以上の整数)含み、レベ
    ル変換前の前記映像信号の量子化ビット数より(n−
    1)個多いサブフィールド数により1フレームが構成さ
    れることを特徴とする映像信号の表示装置。
  14. 【請求項14】 映像信号の1フィールド期間を複数の
    サブフィールドに分割し、夫々のサブフィールドに定め
    られた発光量での発光の有無を制御して階調表現を行な
    う映像信号の表示装置において、 2種類の互いに異なる変換特性fA(x),fB(x)
    を該映像信号の画素毎に交互に用い、時空間の3次元で
    隣接する画素間で異なる該変換特性を用いるようにし
    て、該映像信号の輝度レベルxを変換する第1の手段
    と、 該第1の手段でレベル変換された該映像信号の輝度レベ
    ルに従って表示を行なう第2の手段と該変換特性fA
    (x),fB(x)のいずれとも異なる変換特性fC
    (x)で該映像信号の輝度レベルを変換する第2の手段
    と、 該映像信号からエッジの有無を検出し、該エッジの有無
    に応じて該第1,第2の手段によりレベル変換された映
    像信号のいずれかを選択する第3の手段、 該第3の手段で選択された該映像信号の輝度レベルに従
    って表示を行なう第4の手段とを備えたことを特徴とす
    る映像信号の表示装置。
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