JPH10163897A - ラジオ受信機 - Google Patents

ラジオ受信機

Info

Publication number
JPH10163897A
JPH10163897A JP33024896A JP33024896A JPH10163897A JP H10163897 A JPH10163897 A JP H10163897A JP 33024896 A JP33024896 A JP 33024896A JP 33024896 A JP33024896 A JP 33024896A JP H10163897 A JPH10163897 A JP H10163897A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
signal
frequency
tuning
oscillation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP33024896A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3592469B2 (ja
Inventor
Hiroshi Miyagi
弘 宮城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSC Co Ltd
Original Assignee
Nigata Semitsu Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nigata Semitsu Co Ltd filed Critical Nigata Semitsu Co Ltd
Priority to JP33024896A priority Critical patent/JP3592469B2/ja
Publication of JPH10163897A publication Critical patent/JPH10163897A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3592469B2 publication Critical patent/JP3592469B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Circuits Of Receivers In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成部品の一部をFM受信時とAM受信時と
で共用することで、ラジオ受信機の部品コストの低減と
小型化を図る。 【解決手段】 インダクタンスとして機能するGICを
用いた同調発振回路5をラジオ受信機内部に設ける。F
M放送の受信時には、同調発振回路5を発振動作させて
ステレオ復調用の電圧制御発振回路として用いる。AM
放送の受信時には同調発振回路5を同調動作させて中間
周波フィルタとして用いる。このように、同調発振回路
5をFM受信時とAM受信時とで共用することで、ラジ
オ受信機内部の回路構成が簡略化し、部品コストの低減
と受信機の小型化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、FM放送とAM放
送を受信可能なラジオ受信機に関し、特に、FM受信部
とAM受信部とで構成部品の共有化を図るものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】スー
パーヘテロダイン方式のラジオ受信機は、選局する周波
数を変えてもバンドパスフィルタの中心周波数を変更す
る必要がないため、受信機内部の回路構成を簡略化でき
る。この種のラジオ受信機では、アンテナで受信した高
周波信号を混合回路に入力して低周波の中間周波信号に
変換した後に、中間周波増幅回路で中間周波数成分のみ
を抽出して増幅を行うのが一般的である。
【0003】中間周波増幅回路には、セラミックフィル
タを用いることが多いが、セラミックフィルタは中心周
波数がほぼ固定であり、周波数を大きく変更することは
できない。このため、FM放送とAM放送を受信可能な
ラジオ受信機では、FM用とAM用に別々にセラミック
フィルタを設けなければならず、コストアップの要因に
なるとともに、受信機の小型化を妨げる要因にもなって
いた。
【0004】また、スーパーヘテロダイン方式のFMラ
ジオ受信機では、アンテナで受信した高周波信号を中間
周波信号に変換して検波処理を行った後に、L信号とR
信号に分離再生するステレオ復調処理を行っている。こ
のステレオ復調処理では、電圧制御発振回路(VCO)
の出力をPLL制御するのが一般的であるが、上述した
中間周波信号を生成する際に用いられる局部発振回路の
内部にも電圧制御発振回路が別途必要となるため、回路
が複雑化するという問題がある。
【0005】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、構成部品の一部をFM受信時とAM受信
時とで共用することで回路構成を簡略化して小型化を図
ったラジオ受信機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1のラジオ受信機は、GICとキャパシ
タを並列接続した等価的なLC並列共振回路を内部に含
んだ同調発振回路を備える。GICは、差動増幅回路と
インピーダンス素子を用いて構成され、インピーダンス
素子として適当な素子を選択することで、インダクタと
して作用する。したがって、インダクタを別個に設けな
くて済み、ラジオ受信機の構成部品の半導体化および小
型化が容易になる。また、同調発振回路は、選択的に発
振動作と同調動作を行うため、FM受信時とAM受信時
の双方で同調発振回路を利用できる。すなわち、同調発
振回路は、FM受信時にはステレオ復調用の発振回路と
して利用でき、AM受信時には所望の周波数成分のみを
抽出する同調回路として利用でき、部品の共有化が図れ
る。
【0007】請求項2のラジオ受信機は、スーパーへテ
ロダイン方式の回路構成を有し、アンテナで受信した信
号をAM中間周波信号に変換した後に同調発振回路に入
力するため、AM中間周波信号に含まれる第2の周波数
成分のみを抽出することができる。
【0008】請求項3のラジオ受信機は、LC並列共振
回路の一端を接地し、他端に入力抵抗を接続するため、
入力抵抗の抵抗値に応じて、同調発振回路の動作状態を
切り換えることができる。例えば、同調発振回路を発振
動作させたい場合には、入力抵抗の抵抗値を所定値以上
にすればよい。
【0009】請求項4のラジオ受信機は、ステレオ複合
信号に含まれるパイロット信号に基づいて、同調発振回
路の発振出力をPLL制御するため、同調発振回路の発
振出力をパイロット信号に精度よく同期させることがで
きる。
【0010】請求項5のラジオ受信機は、LC並列共振
回路を構成するインピーダンス素子のうち少なくとも1
つを可変インピーダンス素子とし、この可変インピーダ
ンス素子のインピーダンスを調整して同調発振回路の発
振出力をPLL制御する。
【0011】請求項6のラジオ受信機は、可変インピー
ダンス素子としてスイットキャパシタを用いるため、ス
イッチトキャパシタのスイッチング周波数を可変するこ
とで、可変インピーダンス素子のインピーダンスを任意
かつ正確に調整できる。
【0012】請求項7のラジオ受信機は、FM受信時の
ステレオ復調回路の電圧制御発振器の発振周波数と、A
M受信時の同調発振回路の同調周波数とを近い値にした
ため、FM受信時とAM受信時とで回路を容易に兼用化
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用したラジオ受
信機について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0014】〔第1の実施形態〕図1はラジオ受信機の
一実施形態のブロック図である。同図に示すラジオ受信
機は、FM放送を受信するFM受信部1と、AM放送を
受信するAM受信部2とを備えている。FM受信部1
は、高周波増幅回路101、混合回路102、局部発振
回路103、選局回路104、サンプリング同調回路1
05、中間周波増幅回路106、FM検波回路107、
ステレオ復調回路108、ディエンファシス回路109
L、109R、低周波増幅回路110L、110R、お
よびスピーカ111L、111Rを含んで構成されてい
る。一方、AM受信部2は、サンプリング同調回路20
1、混合回路202、局部発振回路203、選局回路2
04、中間周波増幅回路205、AM検波回路206、
低周波増幅回路207、およびスピーカ208を含んで
構成されている。
【0015】また、図1に示すラジオ受信機は、アンテ
ナ3、クロック発生回路4、および同調発振回路5を備
えており、これらはFM受信部1とAM受信部2の双方
で利用される。
【0016】次に、FM受信部1とAM受信部2の構成
および動作について詳細に説明する。
【0017】(1)FM受信部1の構成および動作につ
いて FM受信部1の高周波増幅回路101は、アンテナ3で
受信した放送波のうち特定の帯域の放送波を選択的に増
幅する。混合回路102、局部発振回路103および選
局回路104は周波数変換器を構成しており、高周波増
幅回路101から出力される周波数fc の搬送波信号と
局部発振回路103から出力される周波数fL の局部発
振信号とを混合し、変調内容を変えずに周波数変換を行
ってfL−fc の中間周波信号を出力する。FM放送を
受信する場合には、中間周波信号の周波数は例えば1
0.7MHzに設定される。この周波数は、FM放送の
受信時は常に固定である。
【0018】図2は、局部発振回路103と選局回路1
04の詳細構成を示すブロック図であり、PLL周波数
シンセサイザー方式の電子選局を行う例を示している。
基準発振器301から出力された基準発振信号はプリス
ケーラ302で例えば4分周されて局部発振回路103
内の位相比較器303に入力される。また、局部発振回
路103内の電圧制御発振回路(VCO)304から出
力された局部発振信号は、プリスケーラ305に入力さ
れて例えば4分周された後、プログラマブルカウンタ3
06で選局周波数に応じた分周比で分周されて位相比較
器303に入力される。位相比較器303は、プリスケ
ーラ302の出力の位相とプログラマブルカウンタ30
6の出力の位相とを比較し、位相差に応じた電圧をロー
パスフィルタ307を介して電圧制御発振回路304に
入力する。
【0019】以上により、電圧制御発振回路304から
出力される局部発振信号は基準発振信号に同期するよう
に制御される。また、制御回路308は、プログラマブ
ルカウンタ306に分周比を設定するとともに、表示部
309に選局周波数などの各種情報を表示する制御を行
う。
【0020】図1に示すサンプリング同調回路105
は、混合回路102の出力に含まれる中間周波数成分の
みを抽出する。図3は、サンプリング同調回路105の
詳細構成を示す回路図である。同図に示すように、サン
プリング同調回路105は、16出力を有するリングカ
ウンタ401と、リングカウンタ401の各出力に接続
されるMOSトランジスタ402と、各MOSトランジ
スタ402のドレイン端子に接続されるコンデンサ40
3と、並列接続された抵抗404およびコンデンサ40
5とを含んで構成されている。
【0021】図4は、リングカウンタ401の出力変化
を示す波形図である。同図に示すように、リングカウン
タ401は、図1のクロック発生回路4から出力される
基準クロックの16周期に1回の割合でパルスを出力す
る。より詳細には、リングカウンタ401は各出力端子
から基準クロックの16倍の周期を有するパルスを出力
する。また、各出力端子から出力されるパルスの位相を
基準クロックの1クロック分ずつずらしている。
【0022】リングカウンタ401の各出力は、図3に
示すように、対応するMOSトランジスタ402のゲー
ト端子に入力される。リングカウンタ401の各出力端
子から出力されるパルスの位相は互いにずれているた
め、MOSトランジスタ402がオンする時期もそれぞ
れ異なっており、MOSトランジスタ402に接続され
たコンデンサ403は、MOSトランジスタ402のオ
ン・オフに応じて充放電を繰り返す。
【0023】例えば、サンプリング同調回路105に基
準クロックを16分周した信号と周波数が等しい信号V
inが入力された場合には、図3のa点の電圧は図4のよ
うに階段状に変化する。一方、基準クロックを16分周
した信号と異なる周波数の信号がサンプリング同調回路
105に入力された場合には、各周期ごとに図3のa点
の電圧が変化するため、やがてa点の電位はゼロ電位に
収束する。このように、図3のようなサンプリング同調
回路を構成することにより、基準クロックの1/16の
周波数と等しい周波数成分のみを抽出することができ
る。
【0024】なお、図3のa点のラインはインピーダン
スが高いため、入力インピーダンスが低い後段の回路に
直接接続すると出力波形をそのままの形で取り出すこと
ができない。このため、a点のラインを図3のようにF
ET406でいったん受けて、このFET406のソー
ス端子を後段の回路に接続するのが望ましい。なお、図
3のキャパシタ407は、混合回路102の出力Vinに
含まれる直流分をカットするためのものであり、抵抗4
08および409はFET406に適当なバイアスを与
えるためのものである。
【0025】このように、サンプリング同調回路105
は、リングカウンタ401やMOSトランジスタ402
などの半導体化しやすい部品のみで構成されているた
め、回路全体を容易にチップ化することができる。ま
た、図3の回路では、リングカウンタ401の出力数を
増やして1周期内のサンプリング数を増やすことによ
り、同調精度を容易に上げることができる。
【0026】なお、図1に示したサンプリング同調回路
105では、同調周波数が一定になるように制御してい
るが、同調周波数を変更したい場合には、基準クロック
の周波数を変えるだけでよく、サンプリング同調回路1
05は広範囲の周波数に対して同精度で同調処理を行う
ことができる。さらに、デジタル的に同調を行うため、
温度特性等の影響を受けることがなく、常に安定した精
度が得られる。また、増幅回路を持たないため、発振す
るおそれもない。また、図3の回路のQは、Q=πfC
RN(Cはキャパシタ403の静電容量、Rは抵抗40
4の抵抗値、Nはサンプリング数)で表され、基準クロ
ックの周波数が高くなるほどQが大きくなるため、同調
周波数が変化しても帯域幅Δf=f/Qを常に一定にす
ることができる。
【0027】上述した基準クロックは図1に示すクロッ
ク発生回路4で生成される。クロック発生回路4は、内
部に電圧制御発振回路(VCO)を備えており、この電
圧制御発振回路をPLL制御することで基準クロックの
安定化を図っている。なお、クロック発生回路4は、後
述するAM受信部2内のサンプリング同調回路201に
対しても基準クロックを供給する。基準クロックの周波
数を変更する場合は、クロック発生回路4内にプログラ
マブルカウンタを設けて、その分周比を変更すればよ
い。
【0028】サンプリング同調回路105を通過した1
0.7MHzの中間周波信号は、中間周波増幅回路10
6で増幅された後にFM検波回路107に入力される。
FM検波回路107は、中間周波信号を変調前のステレ
オ複合信号に変換する。このステレオ複合信号は、L信
号成分と、R信号成分と、19kHzのパイロット信号
とを合成したものである。このステレオ複合信号はステ
レオ復調回路108に入力されてL信号とR信号とに分
離再生される。
【0029】図5はステレオ復調回路108の詳細構成
を示すブロック図である。同図に示すように、ステレオ
復調回路108は、プリアンプ501と、位相比較器5
02と、ローパスフィルタ503と、DCアンプ504
と、分周器505〜508と、スイッチング回路509
とを含んで構成され、DCアンプ504の出力は同調発
振回路5に入力される。同調発振回路5は、後述するよ
うに所定周波数、例えば456kHzで発振動作を行
い、その発振出力は分周器505に入力される。分周器
505〜507は同調発振回路5の出力を分周して38
kHzの正弦波信号を生成し、分周器508はさらに2
分周して19kHzの正弦波信号を生成する。位相比較
器502は、ステレオ複合信号に含まれるパイロット信
号と分周器508の出力とを位相比較し、位相差に応じ
た電圧を出力する。この出力はローパスフィルタ503
を介してDCアンプ504に入力される。
【0030】図6はステレオ復調回路108内の各部の
信号波形図の一例であり、図6(a)はプリアンプ50
1に入力されるステレオ複合信号の波形、図6(b)は
分周器507の出力の波形、図6(c)は分周器507
の出力の位相を半周期ずらした信号の波形、図6(d)
はスイッチング回路509から出力されるL信号の波
形、図6(e)はスイッチング回路509から出力され
るR信号の波形を示している。
【0031】図6(a)に示すように、ステレオ復調回
路108に入力されるステレオ複合信号は、L信号とR
信号を38kHzの副搬送波で変調したものである。こ
のため、ステレオ復調回路108内部の分周器505〜
507で38kHzのスイッチング信号を生成し、生成
したスイッチング信号に同期してステレオ複合信号を取
り込むことで、図6(d)および(e)のように、L信
号とR信号を取り出すことができる。なお、図6
(d)、(e)では、説明を簡略化するために、L信号
を正弦波で、R信号を矩形波で表している。
【0032】図7は図1に示す同調発振回路5の中に含
まれるGICの動作原理を説明する原理図である。同図
に示すように、GIC600は、2個のオペアンプ60
1および602と、5個のインピーダンスZ1 〜Z5 と
で構成され、図示の1−1′間のインピーダンスZは
(1)式で表される。
【0033】 Z=(Z1 ・Z3 ・Z5 )/(Z2 ・Z4 ) …(1) インピーダンスZ2 、Z4 のいずれかにキャパシタを、
それ以外のインピーダンスに抵抗を割り当てることによ
り、図7の回路は等価的にインダクタンスと同じ性質を
示す。
【0034】図8は図1の同調発振回路5の詳細構成を
示す回路図、図9は図8の等価回路図である。図8に示
すように、抵抗605と607の間にはFET606が
接続され、このFET606のゲート電圧を制御するこ
とにより、FET606のドレイン−ソース間の抵抗値
が可変制御される。このFET606のゲート端子に
は、図1に示すスイッチSW1が接続されている。この
スイッチSW1は、FM放送を受信する場合には接点p
側に設定され、AM放送を受信する場合には接点q側に
設定される。接点p側のラインは、図5に示すようにス
テレオ復調回路108内部のDCアンプ504に接続さ
れており、同調発振回路5はFM放送の受信時にはDC
アンプ504の出力に応じて発振周波数が可変制御され
る。
【0035】また、GIC600と並列にキャパシタ6
08が接続されて等価的な並列共振回路が構成されてお
り、さらに、GIC600とキャパシタ608の一端に
は、FET609を介して入力抵抗610が接続されて
いる。FET609のゲート端子にはスイッチSW2が
接続され、このスイッチSW2は、FM放送を受信する
場合には接点r側に設定され、AM放送を受信する場合
には接点s側に設定される。
【0036】FET609として、例えばnチャネル−
エンハンスメント型のMOSFETを用いた場合には、
ゲート端子をローレベルにするとFET609はカット
オフ状態となり、図8に示す同調発振回路5の入力抵抗
610の抵抗値はみかけ上無限大になる。
【0037】ところで、図8に示す同調発振回路5のQ
は(2)式で表される。
【0038】 Q=R/(ωL) …(2) ただし、Rは入力抵抗610の抵抗値、LはGIC60
0のインダクタンスを示している。同調発振回路5を発
振動作させたい場合には、(2)式に示すQを所定値以
上に設定する必要がある。したがって、図8に示すスイ
ッチSW2を接点r側に設定して入力抵抗610の抵抗
値を無限大にすると、Qも無限大になり、同調発振回路
5は安定に発振動作を行う。したがって、FET606
のゲート電圧を制御することにより、同調発振回路5
は、FM放送の受信時には電圧制御発振回路として機能
する。
【0039】なお、図8に示す同調発振回路5では、F
ET609をオン・オフさせることにより入力抵抗61
0の抵抗値をみかけ上変化させているが、FET609
を設ける代わりに、入力抵抗610として可変抵抗を用
いてその抵抗値を調整してもよい。
【0040】また、同調発振回路5の出力Vout には、
図1に示すようにスイッチSW3が接続され、このスイ
ッチSW3はFM放送の受信時には接点t側に設定され
る。したがって、同調発振回路5の出力はスイッチSW
3の接点tを通って図5に示したステレオ復調回路10
8内部の分周回路505に入力される。
【0041】ステレオ復調回路108で分離再生された
L信号およびR信号は、図1に示すようにそれぞれ別々
にディエンファシス回路109L、109Rに入力さ
れ、高域部を減衰させてSN比の改善を図った後、低周
波増幅回路110L、110Rを経てスピーカ111
L、111Rから音声出力される。
【0042】(2)AM受信部2の構成および動作につ
いて アンテナ3で受信したAM変調信号は図1に示すサンプ
リング同調回路201に入力される。サンプリング同調
回路201は、図3に詳細構成を示すサンプリング同調
回路105と同じように構成されており、クロック発生
回路4から出力される基準クロックを16分周した周波
数成分の信号のみを抽出する。なお、FM放送を受信す
る場合は、クロック発生回路4から出力される基準クロ
ックの周波数は常に固定に設定されるが、AM放送を受
信する場合は、選局する周波数に応じて基準クロックの
周波数を変化させる必要がある。
【0043】サンプリング同調回路201の出力は、混
合回路202、局部発振回路203および選局回路20
4からなる周波数変換器に入力され、例えば450kH
zの中間周波信号に変換される。局部発振回路203
は、FM受信部1の局部発振回路103と同じように構
成され、不図示の電圧制御発振回路(VCO)から出力
される局部発振信号の周波数および位相を不図示の基準
発振器から出力される基準発振信号に同期させる処理を
行う。選局回路204は、AM放送の周波数範囲(例え
ば530〜1700kHz)の中で選局を行う。
【0044】なお、サンプリング同調回路201の同調
周波数と、局部発振信号の発振周波数とは連動して変化
し、例えば周波数fの放送波を受信する場合は、サンプ
リング同調回路201の同調周波数はfに設定され、局
部発振信号の発振周波数は例えばf+450kHzに設
定される。
【0045】混合回路202から出力された中間周波信
号は、図8に詳細を示す同調発振回路5に入力される。
AM放送の受信時には、図8に示すスイッチSW2が接
点s側に設定されてFET609がオンし、混合回路2
02からの中間周波信号は入力抵抗610を介して抵抗
603の一端に印加される。また、スイッチSW1は接
点q側に設定され、FET606のゲート端子には、抵
抗6および7の分圧比で定まる電圧が印加される。した
がって、抵抗6および7の分圧比を予め調整しておくこ
とで、図8に示した同調発振回路5は、FET609を
介して入力された信号の中から450kHzの中間周波
信号のみを抽出する同調動作を行う。
【0046】また、AM放送の受信時には、図1に示す
スイッチSW3は接点u側に設定され、同調発振回路5
を通過した信号はスイッチSW3の接点uを介して中間
周波増幅回路205に入力されてゲイン調整が行われた
後にAM検波回路206に入力される。AM検波回路2
06は、ダイオード等を用いて中間周波信号を低周波信
号に変換し、変換した低周波信号は低周波増幅回路20
7で増幅されてスピーカ208から音声出力される。
【0047】このように、図1に示すラジオ受信機は、
同調発振回路5をFM放送の受信時にはステレオ復調用
の電圧制御発振回路として用い、AM放送の受信時には
中間周波フィルタとして用いるため、電圧制御発振回路
や中間周波フィルタを別個に設ける必要がなくなり、構
成部品を削減できるとともに、受信機の小型化が可能と
なる。
【0048】〔第2の実施形態〕第1の実施形態では、
同調発振回路5の内部にFET606を設け、このFE
T606のゲート電圧を制御することで同調発振回路5
の動作を切り換えているが、FET606の代わりにス
イッチトキャパシタを設けてもよい。
【0049】図10は同調発振回路の第2の実施形態の
詳細構成を示す回路図である。図10に示す同調発振回
路5′は、図8に示したGIC600内の抵抗603、
605、606、607をそれぞれスイッチトキャパシ
タ701、702、703、704に置き換えたもので
ある。各スイッチトキャパシタ701〜704は、内部
にスイッチを備えており、これらスイッチは電圧制御発
振回路(VCO)702によって切り換え制御される。
電圧制御発振回路702は、図5に示したステレオ復調
回路5内部のDCアンプ504の出力電圧に応じた周波
数のクロックを出力し、このクロックによって各スイッ
チトキャパシタ701〜704内部のスイッチが連動し
て切り換えられる。
【0050】例えば、スイッチトキャパシタ701の抵
抗値Rは、電圧制御発振器702から出力されるクロッ
クの周波数をfCLK 、スイッチトキャパシタ701の容
量をC2 とすると、(3)式で表される。
【0051】R=1/(fCLK ・C2 ) …(3) このように、同調発振回路5の一部にスイッチトキャパ
シタ701〜704を用いれば、電圧制御発振器702
から出力されるクロックの周波数fCLK を可変すること
で、図10の2−2′間の抵抗値Rを任意かつ正確に調
整することができる。
【0052】なお、図8に示したGIC600内の抵抗
をすべてスイッチトキャパシタに置き換えるのではな
く、一部の抵抗だけをスイッチトキャパシタに置き換え
てもよい。
【0053】また、上述した第1および第2の実施形態
において、同調発振回路5、5′の回路構成は図8ある
いは図10に示したものに限定されない。各インピーダ
ンス素子にどのような部品を用いるかは任意に変更可能
である。
【0054】上述した各実施形態では、スーパーヘテロ
ダイン方式のラジオ受信機の例を説明したが、本発明
は、スーパーヘテロダイン方式以外のラジオ受信機にも
適用可能である。例えば、アンテナ3で受信したFM変
調信号を中間周波信号に変換することなく検波し、検波
して得られたステレオ復調信号をL信号とR信号に分離
する際に、図1に示した同調発振回路5を用いてもよ
い。あるいは、アンテナ3で受信したAM変調信号を、
中間周波信号に変換することなく図1に示す同調発振回
路5に入力して、所望の周波数に同調させてもよい。
【0055】なお、図3に示したサンプリング同調回路
105において、MOSトランジスタ402の代わり
に、図11に示すようにCMOS構成のトランジスタ4
02′を用いてもよい。CMOS構成のトランジスタ4
02′を用いることで、寄生容量の影響を受けにくくな
る。また、サンプリング同調回路105を構成する全素
子をCMOSプロセスで形成できるため、チップ化する
場合の製造プロセスを簡易化できる。
【0056】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、インピーダンス素子の素子定数を変えることで、
選択的に発振動作と同調動作を行うことができる同調発
振回路をラジオ受信機内部に設けるため、FM放送の受
信時にはステレオ復調用の発振回路として同調発振回路
を利用でき、AM放送の受信時には所望の周波数成分の
みを抽出する同調回路として同調発振回路を利用でき
る。したがって、ラジオ受信機の構成部品の一部をFM
受信時とAM受信時とで共用でき、ラジオ受信機内部の
回路構成を簡略化できるため、部品コストの低減と受信
機の小型化が可能となる。また、同調発振回路の内部に
は、インダクタの代わりにGICを用いた共振回路を設
けるため、構成部品の半導体化が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラジオ受信機の一実施形態のブロック図であ
る。
【図2】局部発振回路と選局回路の詳細構成を示すブロ
ック図である。
【図3】中間周波フィルタの詳細構成を示す回路図であ
る。
【図4】リングカウンタの出力変化を示す波形図であ
る。
【図5】ステレオ復調回路の詳細構成を示すブロック図
である。
【図6】(a)〜(e)はステレオ復調回路内の各部の
信号波形図である。
【図7】同調発振回路の中に含まれるGICの動作原理
を説明する原理図である。
【図8】同調発振回路の詳細構成を示す回路図である。
【図9】図8の等価回路図である。
【図10】同調発振回路の第2の実施形態の詳細構成を
示す回路図である。
【図11】サンプリング同調回路の内部で使用されるC
MOS構成のトランジスタの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 FM受信部 2 AM受信部 101 高周波増幅回路 102 混合回路 103 局部発振回路 104 選局回路 105 中間周波フィルタ 106 中間周波増幅回路 107 FM検波回路 108 ステレオ復調回路 109L、109R ディエンファシス回路 110L、110R 低周波増幅回路 111L、111R スピーカ 201 同調回路 202 混合回路 203 局部発振回路 204 選局回路 205 中間周波増幅回路 206 AM検波回路 207 低周波増幅回路 208 スピーカ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FM放送およびAM放送を受信可能なラ
    ジオ受信機であって、 差動増幅回路およびインピーダンス素子を含みインダク
    タとして機能するGIC(Generalized Inpedance Conv
    erter )とキャパシタとを並列接続した等価的なLC並
    列共振回路を含んで構成され、選択的に発振動作および
    同調動作を行う同調発振回路を備え、 FM放送の受信時には、FM検波された後のステレオ複
    合信号に含まれるパイロット信号に同期するように前記
    同調発振回路を第1の周波数で発振させ、この発振出力
    を用いて前記ステレオ複合信号をL信号とR信号とに分
    離再生し、 AM放送の受信時には、受信信号の中から第2の周波数
    成分のみが抽出されるように前記同調発振回路を同調動
    作させることを特徴とするラジオ受信機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 アンテナで受信した信号をAM中間周波信号に変換する
    AM周波数変換回路と、前記AM中間周波信号を検波し
    て音声信号を出力するAM検波回路を備え、 前記同調発振回路は、前記AM中間周波信号に含まれる
    前記第2の周波数成分を抽出し、抽出した前記第2の周
    波数成分を前記AM検波回路に入力することを特徴とす
    るラジオ受信機。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記LC並列共振回路の一端を接地し、他端に抵抗値が
    変更可能な入力抵抗を接続し、AM放送の受信時には前
    記入力抵抗を介して前記同調発振回路に前記AM中間周
    波信号を入力し、FM放送の受信時には前記入力抵抗の
    抵抗値を所定値以上に設定することを特徴とするラジオ
    受信機。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 FM放送の受信時に、前記ステレオ複合信号に含まれる
    パイロット信号と前記同調発振回路の発振出力とを位相
    比較して、前記同調発振回路の発振出力を前記パイロッ
    ト信号に同期させるPLL制御回路と、 前記同調発振回路の発振出力に基づいて前記ステレオ複
    合信号を前記L信号および前記R信号に分離再生するス
    イッチング回路とを備えることを特徴とするラジオ受信
    機。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記LC並列共振回路が有するインピーダンス素子のう
    ち少なくとも1つはインピーダンスが変更可能な可変イ
    ンピーダンス素子であり、 前記PLL制御回路は、前記同調発振回路の発振出力が
    前記パイロット信号に同期するように前記可変インピー
    ダンス素子のインピーダンスを調整することを特徴とす
    るラジオ受信機。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記可変インピーダンス素子としてスイッチトキャパシ
    タを用い、前記同調発振回路の発振出力が前記パイロッ
    ト信号に同期するように前記スイッチトキャパシタのス
    イッチング周波数を変更することを特徴とするラジオ受
    信機。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、 前記第1の周波数は456kHzであり、前記第2の周
    波数は450kHzであることを特徴とするラジオ受信
    機。
JP33024896A 1996-11-25 1996-11-25 ラジオ受信機 Expired - Fee Related JP3592469B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33024896A JP3592469B2 (ja) 1996-11-25 1996-11-25 ラジオ受信機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33024896A JP3592469B2 (ja) 1996-11-25 1996-11-25 ラジオ受信機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10163897A true JPH10163897A (ja) 1998-06-19
JP3592469B2 JP3592469B2 (ja) 2004-11-24

Family

ID=18230521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33024896A Expired - Fee Related JP3592469B2 (ja) 1996-11-25 1996-11-25 ラジオ受信機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3592469B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009004933A1 (ja) * 2007-07-05 2009-01-08 Nsc Co., Ltd. Am/fmラジオ受信機およびこれに用いる受信用半導体集積回路
JP2010288035A (ja) * 2009-06-11 2010-12-24 Casio Computer Co Ltd 電波受信装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009004933A1 (ja) * 2007-07-05 2009-01-08 Nsc Co., Ltd. Am/fmラジオ受信機およびこれに用いる受信用半導体集積回路
JP2010288035A (ja) * 2009-06-11 2010-12-24 Casio Computer Co Ltd 電波受信装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3592469B2 (ja) 2004-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7505746B2 (en) IC receiver to minimize tracking error
US7127217B2 (en) On-chip calibration signal generation for tunable filters for RF communications and associated methods
JP2007081593A (ja) 発振器、pll回路および受信機、送信機
JP2007088657A (ja) Fmトランスミッタ
JP2007096694A (ja) Fmトランスミッタ
JPS63242030A (ja) 広帯域周波数シンセサイザ受信機
JP2001186039A (ja) 受信用icおよびこれを使用した受信機
JPS61251313A (ja) 電子同調式fm受信機
JP2001044872A (ja) 受信信号処理用半導体集積回路
JP3592469B2 (ja) ラジオ受信機
JP3676527B2 (ja) ラジオ受信機
JPH0389720A (ja) ラジオ受信機
EP1505731A1 (en) Direct conversion tuner capable of receiving digital television signals in UHF band and VHF band
WO1999007091A1 (fr) Recepteur radio
KR20020004975A (ko) 무선 fm 수신기
JP3676528B2 (ja) ラジオ受信機
JP2000082779A (ja) 受信機
JP2000299646A (ja) ダブルコンバージョンチューナ
JPH0336139Y2 (ja)
JPH06164243A (ja) ダイレクトコンバージョン受信回路
Matsuzawa Digital-centric RF CMOS technology
JPH0328624Y2 (ja)
JPS61251303A (ja) 増幅回路
JP4332464B2 (ja) 地上デジタルテレビ放送受信チューナ
JPH0457134B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20040825

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080903

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees