JPH10162409A - 光学素子及び光学ピックアップ装置 - Google Patents

光学素子及び光学ピックアップ装置

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JPH10162409A
JPH10162409A JP8320461A JP32046196A JPH10162409A JP H10162409 A JPH10162409 A JP H10162409A JP 8320461 A JP8320461 A JP 8320461A JP 32046196 A JP32046196 A JP 32046196A JP H10162409 A JPH10162409 A JP H10162409A
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wavelength
light beam
optical
objective lens
light
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JP8320461A
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Yoshio Fukazawa
宣雄 深澤
Satoshi Kawakita
聡 川北
Minoru Kubo
実 久保
Hiroyuki Ueda
博之 上田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長に応じて対物レンズの開口数を変化させ
ることにより、複数種類の光学記録媒体に対して、記録
再生が行えるようにする。 【解決手段】 対物レンズ1の入射面の周縁部上の円環
状領域に波長選択性膜3を形成する。この波長選択性膜
3を透過する波長の光束については、入射面全面が開口
となり、この波長選択性膜3を透過しない波長の光束に
ついては、入射面の中央部分のみが開口となり、開口数
が変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子と、この
光学素子を用いて構成され光ディスクの如き光学記録媒
体に対して情報信号の書き込み及び読み出しを行う光学
ピックアップ装置とに関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、情報信号の記録媒体として光ディ
スクや光カードの如き光学記録媒体が提案され、また、
このような光学記録媒体に対して情報信号の書き込み及
び読み出しを行う光学ピックアップ装置が提案されてい
る。
【0003】このような光学記録媒体は、ポリカーボネ
イトの如き透明材料からなる透明基板と、この透明基板
の一主面部上に被着形成された信号記録層とを有して構
成されている。
【0004】上記光学ピックアップ装置は、光源となる
半導体レーザと、この半導体レーザより発せられた光束
が入射されるビームスプリッタ、このビームスプリッタ
を経た光束が入射される対物レンズ、及び、光検出器を
有している。上記ビームスプリッタは、反射面を、上記
半導体レーザよりの光束の光軸に対して45°の傾きと
なるように配設されている。
【0005】そして、上記対物レンズに入射された光束
は、この対物レンズにより、上記光学記録媒体の信号記
録面上に集光して照射される。このとき、この光束は、
上記光学記録媒体の透明基板側よりこの光学記録媒体に
対して照射され、該透明基板を透過して上記信号記録層
の表面部である上記信号記録面上に集光される。この対
物レンズは、2軸アクチュエータに支持されて移動操作
されることにより、常に、上記信号記録面上の情報信号
が記録される箇所(記録トラック)に上記光束を集光さ
せる。
【0006】上記光学記録媒体においては、上記対物レ
ンズを経た光束が集光されて照射されることにより、こ
の光束が照射された箇所に情報信号の記録が行われる。
【0007】上記信号記録面上に照射された光束は、こ
の信号記録面上に記録された情報信号に応じて、光量、
または、偏光方向を変調されて該信号記録面により反射
され、上記対物レンズに戻る。
【0008】上記信号記録面により反射された反射光束
は、上記対物レンズを経て、上記ビームスプリッタに至
る。この反射光束は、上記ビームスプリッタにより、上
記半導体レーザに戻る経路に対して分岐され、上記光検
出器に向かう。
【0009】上記光検出器は、フォトダイオードの如き
受光素子であって、上記ビームスプリッタを経た光束を
受光し、電気信号に変換する。この光検出器より出力さ
れる電気信号に基づいて、上記光学記録媒体に記録され
た情報信号の再生が行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な光ディスクの如き光学記録媒体においては、コンピュ
ータ用の補助記憶装置として、また、音声及び画像信号
の記録媒体として用いるために、情報信号の記録密度の
高密度化が進められている。
【0011】このように記録密度が高密度化された光学
記録媒体に対して情報信号の記録及び再生を行うには、
上記対物レンズをより開口数(NA)の大きなものとし
て、この光学記録媒体上に上記光束が集光されることに
より形成されるビームスポットを小さくする必要があ
る。
【0012】しかしながら、上記対物レンズの開口数が
大きくなると、上記光学記録媒体の傾き、この光学記録
媒体の透明基板の厚みムラ、及び、この光学記録媒体上
における上記光束のデフォーカス(焦点ずれ)に対する
許容度が減少することとなり、この光学記録媒体に対す
る情報信号の記録及び再生が困難となってしまう。
【0013】例えば、上記光学記録媒体の上記対物レン
ズの光軸に対する傾き(スキュー)が生ずると、上記信
号記録面上に集光される光束において波面収差が生じ、
上記光検出器より出力される電気信号(RF出力)に影
響が出る。
【0014】この波面収差は、上記対物レンズの開口数
の3乗と上記光学記録媒体の傾き角(スキュー角)の約
1乗に比例して発生する3次のコマ収差が支配的であ
る。したがって、上記光学記録媒体の傾きに対する許容
値は、上記対物レンズの開口数の3乗に反比例すること
となり、すなわち、この開口数が大きくなれば小さくな
る。
【0015】厚さ1.2mm、直径80mmまたは12
0mmの円盤状のポリカーボネイトにより形成された透
明基板を有して構成され、現在、一般に広く用いられて
いる光ディスク(いわゆる「コンパクトディスク」の如
きもの)においては、傾き角が±0.5°乃至±1°の
傾きが生ずることがある。
【0016】このような光ディスクにおいては、この光
ディスクに照射される光束において上述のような波面収
差が生じ、この光ディスク上におけるビームスポットが
非対称形状となり、符号間干渉が著しく生じて、正確な
信号再生が困難となる。
【0017】このような3次のコマ収差の量は、光ディ
スクの透明基板の厚さに比例する。そのため、上記透明
基板の厚さを薄くする(例えば0.6mmとする)こと
により、3次のコマ収差を半減させることができる。こ
のようにしてコマ収差を減少させることとした場合、上
記光ディスクとして、透明基板の厚さが1.2mmのも
のと、該透明基板の厚さが0.6mmのものとが混在し
て使用されることとなる。
【0018】ところで、上記対物レンズによって集光さ
れる収束光束の光路中に厚さtの平行平面板が挿入され
ると、この厚さtと該対物レンズの開口数NAに関連し
て、t×(NA)4に比例する球面収差が発生する。
【0019】上記対物レンズは、この球面収差が補正さ
れるように設計される。すなわち、上記透明基板の厚さ
が異なると発生する球面収差の量も異なるので、上記対
物レンズは、所定の透明基板の厚さに適合されたものと
して設計される。
【0020】そして、例えば0.6mmの厚さの透明基
板を有する光ディスクに適合されて設計された対物レン
ズを用いて、1.2mmの厚さの透明基板を有する光デ
ィスク(例えば、「コンパクトディスク」、追記型光デ
ィスク、光磁気ディスク)に対して情報信号の記録及び
再生を行おうとした場合には、これらの透明基板の厚さ
の違い(0.6mm)が上記光学ピックアップ装置が対
応し得る透明基板の厚さの誤差の許容範囲を大幅に越え
ていることとなる。この場合には、上記対物レンズが上
記透明基板の厚さの違いにより発生する球面収差を補正
することができず、良好な情報信号の記録及び再生が行
えない。
【0021】ここで、機械的な絞りを用いて、上記対物
レンズの開口数を上記光学記録媒体の透明基板の厚さに
応じて変化させることが考えられる。しかしながら、機
械的な絞りを設けることは、光学ピックアップ装置の構
成の複雑化、大型化を招来することとなる。
【0022】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、装置構成の複雑化、大型化を招
来することなく、透明基板の厚さが異なる光学記録媒体
に対しても、情報信号の記録及び再生が良好に行えるよ
うになされた光学ピックアップ装置の提供という課題を
解決しようとするものである。
【0023】また、本発明は、上述のように透明基板の
厚さが異なる光学記録媒体に対して情報信号の記録及び
再生が行える光学ピックアップ装置等を構成するのに好
適な光学素子の提供という課題を解決しようとするもの
である。
【0024】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る光学素子は、光束の透過面上に少なく
とも1種類の波長選択性膜を有し、一の波長の光束が透
過できる領域と他の波長の光束が透過できる領域とが、
互いに面積が異なっており、光束の波長に応じて開口面
積が選択されることとしたものである。
【0025】また、本発明は、上記光学素子を、対物レ
ンズとして構成したものである。
【0026】そして、本発明に係る光学ピックアップ装
置は、入射面及び出射面の少なくとも一方に少なくとも
1種類の波長選択性膜を有し一の波長の光束が透過でき
る領域と他の波長の光束が透過できる領域とが互いに面
積が異なっており光束の波長に応じて開口数が選択され
る対物レンズと、一の波長の光束を発する第1の光源及
び他の波長の光束を発する第2の光源の少なくも2以上
の光源とを備えて構成されたものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0028】この実施の形態は、本発明に係る光学素子
を、図1に示すように、光学ピックアップ装置用の対物
レンズとして構成したものである。この対物レンズは、
ガラス、または、透明合成樹脂材料からなるレンズ母材
1を有して構成される。このレンズ母材1の表面部は、
光束入射面となされており、非球面形状を有する凸面と
なされている。また、このレンズ母材1の裏面部は、光
束出射面となされており、非球面形状を有する凸面とな
されている。すなわち、この対物レンズは、両凸面の凸
レンズである。
【0029】光学ピックアップ装置において、この対物
レンズの表面部より平行光束が入射されると、この光束
は、上記裏面部より射出されて、光ディスク101a,
101bの如き光学記録媒体の信号記録面上に集光され
る。
【0030】そして、上記レンズ母材1の表面部(入射
面)上には、中央部分の円形の所定領域に、反射防止膜
(A膜)2が形成されている。また、この表面部上に
は、上記反射防止膜2の形成領域の周囲を囲む円環状領
域に、波長選択性膜(分光透過膜)(B膜)3が形成さ
れている。上記レンズ母材1の裏面部(出射面)には、
反射防止膜(C膜)4が形成されている。
【0031】上記反射防止膜(A膜)2は、図2に示す
ように、所定の単一波長光束に対して反射防止効果を発
揮するような、所定の材料よりなる単層の薄膜である。
この反射防止膜2は、以下の〔表1〕に示すように、例
えば、屈折率が1.38の材料により、0.4λ(λ
は、中心波長)の厚さを有して形成される(ただし、上
記レンズ母材1をなす材料の屈折率が1.52の場
合)。
【0032】
【表1】
【0033】また、上記レンズ母材1の裏面部に形成さ
れた反射防止膜(C膜)4も、レンズ母材1の表面部に
形成された反射防止膜(A膜)2と同様の膜として形成
されている。
【0034】この反射防止膜2の分光透過特性は、図3
に示すように、全域(500nm乃至900nm)に亘
って略々一定の高い透過率(95%以上)を有するもの
となっている。
【0035】そして、上記波長選択性膜(B膜)3は、
図2に示すように、所定の波長選択性(分光透過特性)
を発揮するような、所定の材料よりなる、例えば15層
程度の多層の薄膜である。この反射防止膜2は、以下の
〔表2〕に示すように、例えば、屈折率が1.38の材
料Lと屈折率が2.3の材料Hとが交互に積層されて構
成されている。
【0036】
【表2】
【0037】この例では、最もレンズ母材1側の第1層
(材料L)及び最もレンズ母材1より遠い第15層(材
料L)の厚さが0.125λ(λは、中心波長)となさ
れ、これら各層の間の第2層より第14層については、
偶数番号の層(材料H)の厚さが0.25λとなされ、
奇数番号の層(材料L)の厚さが0.25λとなされて
いる(ただし、上記レンズ母材1をなす材料の屈折率が
1.52の場合)。
【0038】この波長選択性膜3の分光透過特性は、図
4に示すように、700nm以下の領域では高い透過率
(70%乃至95%程度)を有し、800nm以上の領
域では極めて低い透過率(略々0%)を有するものとな
っている。
【0039】したがって、この対物レンズに対して、第
1の波長の光束B1として、波長が630nm乃至65
0nmの光束を入射させると、この光束B1は、図1に
示すように、この対物レンズの表面部の全面に亘って該
対物レンズ内に入射可能である。すなわち、この対物レ
ンズにおいて、第1の波長の光束B1にとっての開口
は、上記表面部の全面である。そして、この第1の波長
の光束B1は、第1の光ディスク101aの信号記録面
上に集光される。このとき、この対物レンズの開口数
(NA)は、0.6となっている。
【0040】上記第1の光ディスク101aは、透明基
板の厚さt1が、例えば0.6mmとなされて構成され
ている。このように、透明基板の厚さt1が0.6mm
であって、波長が630nm乃至650nmの光束を用
いて、開口数0.6の対物レンズを介して情報信号の記
録及び再生を行う光ディスクとしては、いわゆる「デジ
タルビデオディスク(“DVD”)」がある。
【0041】そして、この対物レンズに対して、第2の
波長の光束B2として、波長が780nmの光束を入射
させると、この光束B2は、図1に示すように、上記反
射防止膜2が形成された領域においてのみ対物レンズ内
に入射可能であり、上記波長選択性膜3が形成された領
域においては該対物レンズ内に入射できない。すなわ
ち、この対物レンズにおいて、第2の波長の光束B2
とっての開口は、上記表面部のうち反射防止膜2が形成
された領域である。そして、この第2の波長の光束B2
は、第2の光ディスク101bの信号記録面上に集光さ
れる。このとき、この対物レンズの開口数(NA)は、
0.45となっている。
【0042】上記第2の光ディスク101bは、透明基
板の厚さt2が、例えば1.2mmとなされて構成され
ている。このように、透明基板の厚さt2が1.2mm
であって、波長が780nmの光束を用いて、開口数
0.45の対物レンズを介して情報信号の再生を行う光
ディスクとしては、前述した、いわゆる「コンパクトデ
ィスク(“CD”)」がある。
【0043】すなわち、この対物レンズにおいては、入
射させる光束の波長を変えることにより、この波長の違
いに応じて開口数が変化するので、入射光束の波長を適
宜設定することにより、例えば「デジタルビデオディス
ク」及び「コンパクトディスク」のように、透明基板の
厚さが異なる複数種類の光学記録媒体に対して、情報信
号の記録再生のための最適な条件を実現することができ
る。
【0044】したがって、この対物レンズと、少なくと
も2種類の波長の光束を発する光源とを用いて、複数種
類の光学記録媒体に対して情報信号の記録再生を行うこ
とができる光学ピックアップ装置を構成することができ
る。
【0045】この光学ピックアップ装置は、図5に示す
ように、第1の波長(630nm乃至650nm)の光
束B1を発する第1の光源となる第1の半導体レーザ5
及び第2の波長(780nm)の光束B2を発する第2
の光源となる第2の半導体レーザ6を備えている。この
光学ピックアップ装置は、上記第1の光ディスク101
a及び上記第2の光ディスク101bが選択的に装着さ
れる光ディスクプレーヤにおいて使用される。この光学
ピックアップ装置においては、上記光ディスクプレーヤ
に第1の光ディスク101aが装着されたときには、第
1の半導体レーザ5を点灯させ、該光ディスクプレーヤ
に第2の光ディスク101bが装着されたときには、第
2の半導体レーザ6を点灯させて使用する。
【0046】上記第1の半導体レーザ5より発せられた
光束B1は、第1のコリメータレンズ7により平行光束
となされて、第1のビームスプリッタ8に入射される。
この光束B1は、第1のビームスプリッタ8の反射面に
より反射されて90°偏向され、第2のビームスプリッ
タ9に入射される。この光束B1は、第2のビームスプ
リッタ9を透過して、上記レンズ母材1と上記波長選択
性膜とを有する対物レンズに入射される。この光束B1
は、対物レンズにより、第1の光ディスク101aの信
号記録面上に集光される。このとき、この光束B1は、
上記第1の光ディスク101aについて記録再生を行う
のに最適な条件(光束の波長及び対物レンズの開口数)
にて、該第1の光ディスク101aの信号記録面上に集
光される。
【0047】一方、上記第2の半導体レーザ6より発せ
られた光束B2は、第2のコリメータレンズ10により
平行光束となされて、第2のビームスプリッタ9に入射
される。この光束B2は、第2のビームスプリッタ9の
反射面により反射されて90°偏向され、上記対物レン
ズに入射される。この光束B2は、対物レンズにより、
第2の光ディスク101bの信号記録面上に集光され
る。このとき、この光束B2は、上記第2の光ディスク
101bについて記録再生を行うのに最適な条件(光束
の波長及び対物レンズの開口数)にて、該第2の光ディ
スク101bの信号記録面上に集光される。
【0048】なお、この光学ピックアップ装置におい
て、上記対物レンズは、上記第1の光ディスク101a
に適合させて収差補正がなされており、上記第2の光デ
ィスク101bについては、開口数が小さくなされて
も、球面収差が生ずる。このように、第2の光ディスク
101bについて生ずる球面収差は、上記第2のコリメ
ータレンズ10において補正されるようになされてい
る。
【0049】そして、上記各光ディスク101a,10
1bの信号記録面上に集光されてこの信号記録面により
反射された光束は、上記対物レンズに戻り、この対物レ
ンズにより平行光束となされて、第2のビームスプリッ
タ9及び第1のビームスプリッタ8を透過し、検出系集
光レンズ11に至る。この検出集光レンズ11は、入射
された光束を収束させ、マルチレンズ12に入射させ
る。このマルチレンズ12は、入射面がシリンドリカル
面となされ、出射面が凹面となされたレンズである。こ
のマルチレンズ12は、入射された光束に非点収差を生
じさせるとともに、この光束の集光位置を後方側(この
マルチレンズ12より離れる方向)に移動させる作用を
有する。このマルチレンズ12を射出した光束は、フォ
トダイオードの如き光検出器13の受光面部上に集光さ
れる。
【0050】上記光検出器13は、それぞれが独立的に
光検出出力を出力する複数の領域に分割された受光面部
を有している。この光検出器13よりの光検出出力につ
いて演算処理することにより、上記各光ディスク101
a,101bよりの情報信号の読取信号や、フォーカス
エラー信号やトラッキングエラー信号の如き種々のエラ
ー信号を生成することができる。
【0051】なお、本発明に係る光学素子は、上述した
ような対物レンズに限定されることなく、透過させる光
束の波長に応じて開口面積を変化させる必要のある種々
の光学素子として構成することができる。
【0052】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る光学ピック
アップ装置においては、入射面及び出射面の少なくとも
一方に少なくとも1種類の波長選択性膜を有し一の波長
の光束が透過できる領域と他の波長の光束が透過できる
領域とが互いに面積が異なっており光束の波長に応じて
開口数が選択される対物レンズと、一の波長の光束を発
する第1の光源及び他の波長の光束を発する第2の光源
の少なくも2以上の光源とを備えている。
【0053】この光学ピックアップ装置においては、上
記波長選択性膜の作用により、上記一の波長の光束及び
上記他の波長の光束について、対物レンズの開口数が異
なることとなる。対物レンズの開口数が変わることによ
り、透明基板の厚さが異なる複数種類の光学記録媒体に
対して、情報信号の記録及び再生を良好に行うことがで
きる。
【0054】すなわち、本発明は、装置構成の複雑化、
大型化を招来することなく、透明基板の厚さが異なる複
数種類の光学記録媒体に対して、情報信号の記録及び再
生が良好に行えるようになされた光学ピックアップ装置
を提供することができるものである。
【0055】また、本発明は、上述のように透明基板の
厚さが異なる光学記録媒体に対して情報信号の記録及び
再生が行える光学ピックアップ装置等を構成するのに好
適な光学素子を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学素子であって対物レンズとし
て構成されたものの形状を示す縦断面図である。
【図2】上記光学素子における反射防止膜及び波長選択
性膜の構成を示す縦断面図である。
【図3】上記光学素子における反射防止膜(A膜)の分
光透過特性を示すグラフである。
【図4】上記光学素子における波長選択性膜(B膜)の
分光透過特性を示すグラフである。
【図5】本発明に係る光学ピックアップ装置の構成を示
す側面図である。
【符号の説明】
1 レンズ母材、3 波長選択性膜、5 第1の光源、
6 第2の光源
フロントページの続き (72)発明者 上田 博之 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光束の透過面上に少なくとも1種類の波
    長選択性膜を有し、一の波長の光束が透過できる領域と
    他の波長の光束が透過できる領域とが、互いに面積が異
    なっており、光束の波長に応じて開口面積が選択される
    こととした光学素子。
  2. 【請求項2】 対物レンズとして構成された請求項1記
    載の光学素子。
  3. 【請求項3】 入射面及び出射面の少なくとも一方に少
    なくとも1種類の波長選択性膜を有し、一の波長の光束
    が透過できる領域と他の波長の光束が透過できる領域と
    が、互いに面積が異なっており、光束の波長に応じて開
    口数が選択される対物レンズと、上記一の波長の光束を
    発する第1の光源及び上記他の波長の光束を発する第2
    の光源の少なくも2以上の光源とを備えた光学ピックア
    ップ装置。
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