JPH10158111A - 安定化された農薬固型製剤 - Google Patents

安定化された農薬固型製剤

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JPH10158111A
JPH10158111A JP31609796A JP31609796A JPH10158111A JP H10158111 A JPH10158111 A JP H10158111A JP 31609796 A JP31609796 A JP 31609796A JP 31609796 A JP31609796 A JP 31609796A JP H10158111 A JPH10158111 A JP H10158111A
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JP31609796A
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Akihiko Kunitomo
昭彦 国友
Takeshi Hirata
毅 平田
Kinji Tanizawa
欽次 谷澤
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Sankyo Co Ltd
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Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スルホニルウレア系除草活性成分と、常温で液
体又は低融点の農薬有効成分(特に塩基性下で経時的に
分解し易いもの)がともに安定である製剤処方を見出す
こと。 【解決手段】スルホニルウレア系除草活性成分の1種ま
たは2種以上、常温で液体又は低融点の農薬有効成分の
1種または2種以上、塩基性シリカ、及び生石灰を必須
成分として含有することを特徴とする安定化された農薬
固型製剤、及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スルホニルウレア
系除草活性成分の1種又は2種以上、常温で液体又は低
融点の農薬有効成分の1種又は2種以上、塩基性シリカ
及び生石灰を必須成分として含有することを特徴とす
る、安定化された農薬固型製剤及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】スルホニルウレア系除草活性成分は、多
くの多年生雑草や広葉雑草に対して低薬量で高い防除活
性を示し、広く使用されている。しかしながら、スルホ
ニルウレア系除草活性成分は、製剤中で比較的不安定
で、保存中に分解する場合が多い。この点、農薬製剤中
でのスルホニルウレア系除草活性成分の安定化につい
て、これまでいくつかの方法が提案されている。
【0003】即ち、固形製剤においては、炭酸カルシウ
ムとリン酸塩の配合による粒剤中での安定化に関するも
の(特公平6−60084号公報、特開昭62−840
04号公報、特開昭62−277306号公報)、植物
性油や高沸点溶媒又はエポキシ化植物油を配合した固形
製剤(特公平7−74129号公報、特開平8−104
603号公報)、鉄の酸化物の配合(特開平6−650
10号公報)、アルカリ性ホワイトカーボンを用いる方
法(特開平6−145015号公報、特開平7−179
304号公報、特開平7−179305号公報、特開平
7−196413号公報)、ポリアクリル酸塩及びジア
ルキルスルホコハク酸塩を用いる粒剤(特開平7−16
5507号公報)等が提案されている。また、水性懸濁
剤の分野では、特定の界面活性剤を用いるもの(特開平
5−163106号公報)、pHを酸性側に調節する方
法(特公平5−8164号公報、特開平5−10560
6号公報、特開平5−320012号公報、特開平6−
321713号公報、特開平7−157401号公報)
等が、油性懸濁剤では尿素を添加した油性ゾル(特開平
6−40823号公報)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】スルホニルウレア系除
草剤は、ヒエに対する活性が弱いという欠点を有してお
り、ヒエに対する活性の高い除草剤との混合剤にするこ
とが多い。又、イネミズゾウムシ剤等の殺虫剤との混合
剤にすることもある。このような混合剤において、配合
相手の農薬有効成分が、常温で液体又は低融点の化合物
である場合には、スルホニルウレア系除草剤がこれら液
体又は低融点の有効成分に溶解し分解するために、従来
の方法では安定化効果が不充分であった。スルホニルウ
レア系除草活性成分は、酸性条件下で不安定であるの
で、特に、配合相手の有効成分が塩基性条件下で不安定
な化合物である場合には、両者の相反する性質のため、
両化合物を共に安定化させることができず、実質上製剤
化することは困難であった。
【0005】これら常温で液体又は低融点の化合物は、
スルホニルウレア系除草活性成分を溶解し、一旦溶解し
たスルホニルウレア系除草活性成分は極めて分解し易い
ため、従来の技術では安定化することが難しかった。特
に、塩基性下で経時的に分解し易い常温で液体又は低融
点の化合物は、塩基性下で安定なスルホニルウレア系除
草活性成分とは相反する性質を有し、従来の方法では、
混合剤とすることは極めて難しかった。
【0006】このような状況下、本発明者らはスルホニ
ルウレア系除草活性成分と、常温で液体又は低融点の農
薬有効成分の双方を含有する固形製剤において、両有効
成分を共に安定に保つために鋭意検討を行った結果、塩
基性シリカ及び生石灰を配合することによって、両有効
成分が経時的に安定であることを見出し、本発明を完成
した。このように、全く相反する性質を有する化合物を
共に安定化し、特別な装置を用いることもなく、安価に
製造し得ることは驚くべきことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)〜
(4)を、場合によっては下記(5)をも含有する農薬
固型製剤、 (1)スルホニルウレア系除草活性成分の1種又は2種
以上 (2)常温で液体又は低融点の農薬有効成分の1種又は
2種以上 (3)塩基性シリカ (4)生石灰 (5)高沸点非極性有機溶剤 及び、その農薬固型製剤を、水溶性フィルム又は水溶性
容器に分包とし、さらに防湿包装で外装した水田用投げ
込み製剤、並びに、スルホニルウレア系除草活性成分及
び塩基性シリカを含有する粒核を調製する第1工程、常
温で液体又は液状化された低融点の農薬有効成分を該粒
核に含浸せしめる第2工程、該粒状物に粉末酸化カルシ
ウムを被覆せしめる第3工程よりなることを特徴とする
前記農薬固型製剤の製造方法、及び、農薬有効成分を含
有しない粒核を調製する第1工程、常温で液体又は液状
化された低融点の農薬有効成分を該粒核に吸収させる第
2工程、スルホニルウレア系除草活性成分の乾式粉砕プ
レミックスを該粒核に被覆させる第3工程よりなり、塩
基性シリカ及び生石灰を任意の工程で配合することを特
徴とする前記農薬固型製剤の製造方法である。
【0008】本発明において、スルホニルウレア系除草
活性成分とは、分子中に−SO2 NHCONH−の部分
構造を有する、除草活性化合物群である。スルホニルウ
レア系除草活性成分は、その化学構造から、加水分解を
生じ易く、水溶液中で−SO2 NH2 、−SO2 NHC
ONH2 、NH2 CONH−等の分解化合物を生じるこ
とが知られている。固形製剤中でも同様の分解が生じる
と考えられ、アルカリ条件下では比較的安定であるが、
酸性条件下では分解し易いという性質を有する。スルホ
ニルウレア系除草活性成分の中には極めて低薬量で有効
な化合物もあり、構造変換、誘導化によって、多くの作
物の除草剤として使用されている。例えば、畑地又は非
農耕地用として、クロルスルフロン、クロリムロンエチ
ル、ネオフェンスルフロンメチル、フラザスルフロン、
スルホメツロンメチル、プリミスルフロンメチル、リム
スルフロン等を、水田用として、メチル−α−(4,6
−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルフ
ァモイル)−o−トルイレート(一般名ベンスルフロン
メチル)、N−(2−クロロイミダゾ[1,2−α]ピ
リジン−3−イルスルホニル)−N’ー3−(4,6−
ジメトキシピリミジン−2−イル)ウレア(一般名イマ
ゾスルフロン)、エチル 5−(4,6−ジメトキシピ
リミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−1
−メチルピラゾール−4−カルボキシレート(一般名ピ
ラゾスルフロンメチル)、3−(4,6−ジメトキシピ
リミジン−2−イル)−1−(2−エトキシフェノキシ
スルホニル)ウレア(一般名エトキシスルフロン)、 3
−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2
−イル)−1−[2−(2−メトキシエトキシ)−フェ
ニルスルホニル]ウレア(一般名シノスルフロン)等を
挙げることができる。本発明は、これらどの化合物に対
しても有効であるが、ベンスルフロンメチル、イマゾス
ルフロン、ピラゾスルフロンメチル、エトキシスルフロ
ン、 シノスルフロン)のような、水田用スルホニルウレ
ア系除草活性成分に対して特に有用である。
【0009】これらスルホニルウレア系除草活性成分
は、固形製剤中において、一般に、アルカリ性条件下で
は比較的安定であるが、酸性条件下では分解し易い性質
を有する。
【0010】本発明において、常温で液体又は低融点の
農薬有効成分とは、融点が70℃以下の農薬有効成分で
あって、通常乾式粉砕することが難しく又たとえ乾式粉
砕しても、融点降下や気温の変化によって軟化・熔融・
晶出を繰り返すような化合物を意味する。そのような化
合物としては、例えば、ブタミホス(液状)、ピペロホ
ス(液状)、ベンシュライド(融点34.4℃)、チオ
ベンカルブ(融点3.3℃)、モリネート(液状)、プ
レチラクロール(液状)、ジメピペレート(融点38.
8〜39.3℃)、エスプロカルブ(液状)、ジメタメ
トリン(融点65℃)、シハロホップブチル(融点48
℃)、アニロホス(融点50〜52.5℃)、ベンフレ
セート(融点30.1℃)、MK243(融点60〜6
2.5℃)、MCPBのエチル又はブチルエステル(液
状)、MCPAチオエチル(融点41〜42℃)のよう
な除草活性成分、O,O−ジエチル−S−(5−メチル
−4−クロロ−3−オキソ−4’−イソオキサゾリン−
2−イル)メチル ジチオホスフェート(O,O-diethyl-
S-(5-methyl-4-chloro-3-oxo-4'-isoxazolin-2-yl)meth
yl dithio-phosphate )(以下、化合物Iという。液
状)、シクロプロトリン(液状)、エトフェンプロック
ス(融点36.4〜38℃)、ベンフラカルブ(液
状)、カルボスルファン(液状)、メチルイソキサチオ
ン(液状)、イソキサチオン(液状)、ジメトエート
(融点49℃)、チオメトン(液状)、エチルチオメト
ン(液状)、ダイアジノン(液状)、BPMC(融点3
1〜32℃)の様な殺虫有効成分、イプロベンホス(液
状)、エジフェンホス(融点−25℃)等の殺菌有効成
分を挙げることができる。
【0011】本発明は、これらの内でも塩基性下で経時
的に分解するような化合物に特に有効である。塩基性下
で経時的に分解するような化合物としては、例えば、化
合物I、メチルイソキサチオン、イソキサチオン、ジメ
トエート、チオメトン、ダイアジノン、エジフェンホ
ス、アニロホスのような有機燐系化合物である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において、スルホニルウレ
ア系除草活性成分と常温で液体又は低融点の農薬有効成
分を混合剤とし、安定な固形製剤とするためには、必須
成分として塩基性シリカと生石灰を配合する。
【0013】シリカとは、無水ケイ酸、含水ケイ酸の合
成品粉末を意味する。シリカは、天然ゴム、合成ゴムに
添加することで、良好な耐久性、高い硬度、耐磨耗性等
を付与するための補強剤として用いられる。農薬の場面
では、粉砕助剤、粉末の流動性改良剤、高吸油能を利用
して液状の有効成分を粉末化・固型化すること等に主に
利用されている。
【0014】シリカの製造方法には、水中で反応させる
湿式法シリカと、気相中で反応させる乾式法シリカがあ
るが、本願においては、これらのどちらの方法によって
得られたシリカも有効に使用することができる。
【0015】塩基性のシリカとは、後述の試験例1に記
載の方法で測定した5%の精製水分散液のpHが8以上
のシリカを示し、pHが9.0以上のものが更に好まし
い。
【0016】塩基性シリカとしては、具体的には、カー
プレックス#1120、カープレックス#100(塩野
義製薬(株)製)、ニプシールNA、ニプシールES
(日本シリカ工業(株)製)、トクシールAL−1(徳
山曹達(株)製)などを挙げることができ、カープレッ
クス#1120が特に好ましい。
【0017】塩基性シリカの配合量は、有効成分の種類
と物理性及び含量、製剤型等によって異なるが、一般に
は固形剤中に0.1〜50%、好ましくは0.5〜30
%、更に好ましくは1〜25%である。
【0018】生石灰には、粉末状、粒状、塊状のもの等
があり、本願においてはこれらのいずれも使用すること
ができるが、粉末状又は粒状のものが特に好ましい。
【0019】生石灰の製剤中の配合量は一般的には0.
5〜10%、好ましくは0.5〜5%、さらに好ましく
は0.5〜3%である。
【0020】低融点であってかつ常温で固体の農薬有効
成分は、粉砕助剤と共に乾式粉砕するか、又は水及び適
当な界面活性剤を加えて湿式粉砕してもよいが、粉砕時
に機器付着を生じ粉砕しにくかったり、湿式で粉砕する
と加水分解を生じることが多いので、高沸点非極性有機
溶剤に溶解させ、液状プレミックスとして用いるのが好
ましい。常温で液体の農薬有効成分についても、高沸点
非極性有機溶剤で希釈してもかまわない。
【0021】ここで高沸点非極性有機溶剤とは、沸点が
100℃以上であり、分子構造中にカルボン酸基、アミ
ノ基、水酸基のような極性基を有しないものを意味す
る。
【0022】高沸点非極性の有機溶剤は、常温で液体の
原体を希釈したり、低融点の原体を常温で液状にする場
合に必要に応じて配合する。従って、原体を溶解する力
があり、低毒性のものが好ましい。このような溶剤とし
ては、例えば、流動パラフィン、イソパラフィン、マシ
ン油、スピンドル油、アルキル基で置換されたベンゼン
又はナフタレン、シクロヘキセニルシクロヘキサノン等
の種々のパラフィン系、芳香族系、ナフテン系の高沸点
溶剤、フタル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸、
フマール酸、ヤシ油脂肪酸、オレイン酸、ラウリン酸等
の種々のカルボン酸のエステル類、オレイルアルコー
ル、ラウリルアルコール、オクチルアルコール等高級ア
ルコールのエステル及びエーテル類、動植物油、トリア
セチン等のグリセリン誘導体、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキシレングリ
コール等のグリコール類の水酸基をエステル又はエーテ
ル結合で封鎖した溶剤、テレピン油、リモネン、樟脳油
等の精油類、アセトフェノンの如きケトン類等を挙げる
ことができる。これらの中で、特に、マレイン酸ジn−
ブチルが好ましい。
【0023】高沸点非極性有機溶剤の製剤中の配合量と
しては、一般的には0〜50%、好ましくは0〜40
%、さらに好ましくは0〜30%である。
【0024】本製剤中には、その他の助剤として、必要
に応じて、増量剤、湿潤剤、分散剤、崩壊助剤、結合
剤、安定剤、浮力剤等を配合することができる。
【0025】増量剤は得られる製剤を使用しやすい量に
調節するために用いられるもので、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、ベントナイト、タルク、クレー、珪藻
土等の一般的に農薬のキャリアーとして用いられる鉱物
質粉末の他に、発泡シラス、発泡パーライト、焼成バー
ミキュライト、軽石等の水に浮きやすい鉱物質、グルコ
ース、砂糖、乳糖等の糖類、カルボキシメチルセルロー
ス及びその塩類、澱粉及びその誘導体、微結晶セルロー
ス、木粉、コルク、米糠、ふすま、モミガラの粉末等の
有機物、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化カリ
ウム等の水溶性無機塩類、尿素等を挙げることができ
る。
【0026】その配合量は一般的には0〜95%程度が
用いられる。
【0027】湿潤剤及び分散剤は、例えば、リグニンス
ルホン酸塩、アルキル基で置換されていても良いナフタ
レンスルホン酸塩およびその縮合物、フェノールスルホ
ン酸塩およびその縮合物、スチレンスルホン酸塩および
その縮合物、マレイン酸とスチレンスルホン酸との縮合
物の塩、アクリル酸やマレイン酸などのカルボン酸縮合
物の塩、及びこれらカルボン酸やスルホン酸、スチレン
等との共縮合物の塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、
ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルサルフェートの
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート
の塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルサル
フェートの塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリ
ン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエ
ーテルリン酸エステル塩などのアニオン性界面活性剤を
挙げることができる。これらの界面活性剤は崩壊助剤と
しても有用なものが多い。分散剤や湿潤剤はこれらに限
らず、ノニオン性やカチオン性或いは両イオン性のもの
であっても適当なものを使用できる。
【0028】その配合量は、一般的には、0〜60%、
好ましくは0.05〜40%、さらに好ましくは0.1
〜30%である。
【0029】結合剤は、粒剤を製造する際に、粒剤の硬
度を付与するために配合する低分子量のデキストリンや
ポリビニールアルコール、カルボキシメチルセルロース
の塩、アラビアゴム、メチルセルロース、ポリビニルピ
ロリドンなどを挙げることができる。リグニンスルホン
酸塩は分散剤としても有用で、比較的安価なため増量剤
としても用いることができるので特に有用である。
【0030】その配合量は、一般的には、0〜30%、
好ましくは0.1〜20%、さらに好ましくは、0.5
〜10%である。
【0031】紫外線吸収剤、酸化防止剤等のその他の安
定化剤や粒子成長防止剤は有効成分の性質に応じて必要
があれば配合する。例えば、BHTやブチルヒドロキシ
アニソール、アスコルビン酸、没食子酸エステル等の如
き酸化防止剤、各種色素やベンゾフェノン系、ベンゾト
リアゾール系、サリチル酸系等の各種紫外線防止剤を挙
げることができる。
【0032】その配合量は、一般的には、0〜5%、好
ましくは、0〜3%、更に好ましくは、0〜1%であ
る。
【0033】その他にも必要に応じて色素、苦味剤その
他の種々の補助剤を配合することができる。
【0034】本発明において、固形製剤とは、粒剤、顆
粒剤、錠剤、水和剤、顆粒水和剤、粉剤、塊状剤、又
は、これらの剤を水溶性フィルム若しくは水溶紙に分包
としたいわゆる水田投げ込み剤が挙げられる。これらの
中で、粒剤、顆粒剤、顆粒水和剤のような粒状剤及び水
田投げ込み剤の場合が特に好ましい。
【0035】水田投げ込み剤とは、省力、簡便使用者の
安全等を目的として最近開発されてきた製剤型で、一般
の均一散布する製剤とは異なり、農薬固型製剤に水面で
浮遊拡展する性質を付与し、これを振り出し口の付いた
箱や瓶等に包装し、畦畔や水口から水田中に振り込み処
理したり、或いは水溶性フィルム又は水溶性容器に小分
け分包し、得られる分包を水田に投げ込み処理する製剤
を意味する。このような製剤技術は、例えば、特開平5
−78207号公報、特開平5−194104号公報、
特開平5−194105号公報、特開平6−33640
3号公報、特開平8−99802号公報、特開平8−9
9803号公報等に開示されている。
【0036】このような製剤型及び処理方法は本発明の
良好な実施態様の1つである。このような製剤とする場
合には、粒剤を浮遊させ、水面でできるだけ広い範囲に
拡げるために、浮力剤と拡展剤を配合するのが望まし
い。
【0037】浮力剤は、粒を水面に浮かせる必要がある
場合に、浮力剤そのものを粒核にしたり、造粒する粒核
内に配合したりする。
【0038】浮力剤としては、コルク、焼成バーミキュ
ライト、発泡シラス、パーライト等が挙げられ、その製
剤中の配合量は、一般的には3〜80%、好ましくは5
〜60%、さらに好ましくは、10〜60%である。
【0039】拡展剤は、アセチレン系界面活性剤、フッ
素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤等の各種界面活
性剤、テレピン油や樟脳油または松脂のような樹脂油、
ウッドロジン類、オレイン酸やラウリン酸またはトール
油のような高級脂肪酸及びそれらの塩、鉱物油等を挙げ
ることができる。これらの中でアセチレン系界面活性剤
は最も好ましい拡展剤である。
【0040】その配合量は、一般的には0〜40%、好
ましくは0.1〜30%、さらに好ましくは0.2〜3
0%である。本発明の農薬固形製剤の製造法は、最終的
な固形製剤中に、スルホニルウレア系除草活性成分、常
温で液体又は液状化された低融点の農薬有効成分、塩基
性シリカ、生石灰を含んでいれば、特に限定されない
が、生石灰は水と反応し、安定化効果を失うため、例え
ば生石灰を他の成分と混合して湿式造粒するような方法
は避けなければならない。また、両有効成分は共に熱、
水、pHにより分解しやすい化合物が多いので、有効成
分を含む他の助剤との混合物を水と共に練合造粒し、高
温で乾燥するような製造方法は避ける方が望ましい。
【0041】水和剤や粉剤のような粉末製剤は、通常の
方法、すなわち全原料を混合した後、適当な粉砕機を用
いて粉砕するという方法で製剤することができる。錠剤
や塊状剤の場合は、全部又は一部の原料を混合した後、
必要があれば、適当な粉砕機を用いて粉砕したのち、打
錠機やブリケッテイングマシン等の成型機を用いて成型
する。
【0042】粒剤、顆粒剤、顆粒水和剤の製造方法とし
ては、例えば、以下に示す方法を挙げることができる。
【0043】常温で液体又は液状化された低融点の農
薬有効成分、スルホニルウレア系除草活性成分及び塩基
性シリカを含有する粒核を調製し、該粒状物に生石灰を
被覆または混合する方法。
【0044】常温で液体又は液状化された低融点の農
薬有効成分及びスルホニルウレア系除草活性成分を含有
する粒核を調製した後、該粒状物に塩基性シリカを被覆
し、それと同時又は引き続いて、生石灰を被覆または混
合する方法。
【0045】常温で液体又は液状化された低融点の農
薬有効成分を含有する粒核を調製した後、該粒状物にス
ルホニルウレア系除草活性成分の乾式粉砕プレミックス
を被覆したのち、塩基性シリカを被覆し、それと同時又
は引き続いて、生石灰を被覆または混合する方法。
【0046】スルホニルウレア系除草活性成分及び塩
基性シリカを含有する粒核を調製し、該粒核に常温で液
体又は液状化された低融点の農薬有効成分を含浸させた
後、それと同時又は引き続いて、該粒状物に生石灰を被
覆または混合する方法。
【0047】スルホニルウレア系除草活性成分を含有
する粒核を調製し、該粒核に常温で液体又は液状化され
た低融点の農薬有効成分を含浸させた後、該粒状物に塩
基性シリカを被覆し、それと同時又は引き続いて、生石
灰を被覆または混合する方法。
【0048】農薬有効成分を含有しない粒核を調製
し、該粒核に常温で液体又は液状化した低融点の農薬有
効成分を吸収させた後、スルホニルウレア系除草活性成
分の乾式粉砕プレミックスを被覆する方法。但し、その
任意の工程で、塩基性シリカ及び生石灰を配合すること
を必須とする。
【0049】これらの方法の内、及びの方法は安全
且つ簡便で、且つ経済的な製造方法である。
【0050】本発明の農薬製剤は、水田、畑作、農耕
地、非農耕地等特に使用場面を選ばない。散布の方法に
ついても、手蒔き散布、箱や瓶に入れての振り込み散
布、水口よりの流し込み処理、機械散布等、特に手段を
選ばない。また、該粒剤、顆粒剤、粉剤、錠剤等を水溶
性フィルムあるいは水溶紙に5〜200g、好ましくは
20〜100gに分包したもの、あるいは1塊が0.1
〜200g、好ましくは20〜100gである塊状固型
製剤等については、該分包又は塊を畦畔から直接手で投
げ込む方法も、水田用省力施用の農薬製剤として、有力
な処理方法である。
【0051】以下に実施例、比較例、試験例を挙げて、
本発明の実施の態様をより具体的に説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。なお、以下におい
て、「部」とは重量%を表す。
【0052】
【実施例】
【0053】
【実施例1】 ベンスルフロンメチル原体 24.88部 カープレックス#1120(塩野義製薬(株)製) 52.43部 サーフィノール104(日信化学(株)製) 5.15部 エマルスター#30A(松谷化学(株)製) 17.54部 上記成分を混合し、ジェットオーマイザー0101型
(セイシン企業(株)製)で粉砕してベンスルフロンメ
チル24.88%を含有する粉末プレミックスを得た。
【0054】 化合物Iの原体 44.5部 サーフィノール420(日信化学(株)製) 5.0部 マレイン酸ジn−ブチル(試薬) 50.5部 上記成分を混合溶解し、化合物Iを44.5%含有する
オイルプレミックスを得た。
【0055】 ヒノクロア原体 85.0部 カープレックス#1120 5.0部 炭酸カルシウム粉末(足立石灰工業( 株) 製) 10.0部 上記成分を混合し、ジェットオーマイザー0101型で
粉砕してメフェナセット85%を含有する粉末プレミッ
クスを得た。
【0056】 ヒノクロアプレミックス 29.15部 コルク粒(0.2〜0.5mm区分) 22.00部 セロゲン5A(第一工業製薬(株)製) 6.00部 ベントナイト(豊順鉱業(株)製、穂高印) 28.00部 木粉(ネオライト興産( 株) 製) 13.35部 サーフィノール104S(日信化学(株)製) 1.50部 上記成分をニーダーに仕込み混合後、混合物100部に
対して練合水80部の割合で加え練合した。練合物をス
クリーン目開き1.2mmφのバスケット型造粒機で造
粒した。造粒品を乾燥、整粒してメフェナセット24.
78%含有する粒核を得た。
【0057】得られた、粒核70.61部に対してオイ
ルプレミックス22.47部を含浸させ、さらにその上
からベンスルフロンメチルの粉末プレミックス3.42
部、サーフィノール104Sの1.50部、CaO粉末
2.00部の順に被覆し、ベンスルフロンメチルを0.
85%、メフェナセットを17.50%、化合物Iを1
0.0%含有する粒剤を得た。この粒剤600g中には
ベンスルフロンメチルを5.1g、メフェナセットを1
05g、化合物Iを60g含有する
【0058】
【実施例2】実施例1のカープレックス#1120の代
わりに、カープレックス#100(塩野義製薬(株)
製)を用いて、他は実施例1と全く同様にして、ベンス
ルフロンメチルを0.85%、メフェナセットを17.
50%、化合物Iを10.0%含有する粒剤を得た。
【0059】
【実施例3】実施例1のカープレックス#1120の代
わりに、ニプシールNA(日本シリカ工業(株)製)を
用いて、他は実施例1と全く同様にして、ベンスルフロ
ンメチルを0.85%、メフェナセットを17.50
%、化合物Iを10.0%含有する粒剤を得た。
【0060】
【実施例4】実施例1のカープレックス#1120の代
わりに、ニプシールES(日本シリカ工業(株)製)を
用いて、他は実施例1と全く同様にして、ベンスルフロ
ンメチルを0.85%、メフェナセットを17.50
%、化合物Iを10.0%含有する粒剤を得た。
【0061】
【実施例5】実施例1のカープレックス#1120の代
わりに、トクシールAL−1(徳山曹達(株)製)を用
いて、他は実施例1と全く同様にして、ベンスルフロン
メチルを0.85%、メフェナセットを17.50%、
化合物Iを10.0%含有する粒剤を得た。
【0062】
【実施例6】実施例1のマレイン酸ジn−ブチルの代わ
りに、ソルベッソ150(エクソン化学(株)製)を用
いた他は、実施例1と全く同様にして、ベンスルフロン
メチルを0.85%、メフェナセットを17.50%、
化合物Iを10.0%含有する粒剤を得た。
【0063】
【実施例7】実施例1のマレイン酸ジn−ブチルの代わ
りに、エキセパールMC(花王(株)製)を用いた他
は、実施例1と全く同様にして、ベンスルフロンメチル
を0.85%、メフェナセットを17.50%、化合物
Iを10.0%含有する粒剤を得た。
【0064】
【実施例8】実施例1のマレイン酸ジn−ブチルの代わ
りに、フタル酸ジブチル(試薬)を用いた他は、実施例
1と全く同様にして、ベンスルフロンメチルを0.85
%、メフェナセットを17.50%、化合物Iを10.
0%含有する粒剤を得た。
【0065】
【実施例9】実施例1のマレイン酸ジn−ブチルの代わ
りに、シクロヘキセニルシクロヘキサノン(関東電化工
業(株)製)を用いた他は、実施例1と全く同様にし
て、ベンスルフロンメチルを0.85%、メフェナセッ
トを17.50%、化合物Iを10.0%含有する粒剤
を得た。
【0066】
【実施例10】実施例1のマレイン酸ジn−ブチルの代
わりに、ジエチレングリコールジブチルエーテル(試
薬)を用いた他は、実施例1と全く同様にして、ベンス
ルフロンメチルを0.85%、メフェナセットを17.
50%、化合物Iを10.0%含有する粒剤を得た。
【0067】
【実施例11】実施例1の生石灰粉末の代わりに開口径
0.5〜3.0mmのふるいで整粒した粒状の生石灰
2.0部を混合した他は、実施例1と全く同様にして、
ベンスルフロンメチルを0.85%、メフェナセットを
17.50%、化合物Iを10.0%含有する粒剤を得
た。
【0068】
【実施例12】 ジメトエート原体 37.5部 プレチラクロール原体 10.0部 サーフィノール420(日信化学(株)製) 5.0部 ソルベッソ200(エクソン化学( 株) 製) 47.5部 上記成分を混合、溶解し、オイルプレミックスを得た。
【0069】別に、 ベンスルフロンメチル原体 10.0部 カープレックス#1120 65.0部 サーフィノール104 5.0部、 エマルスター#30A 20.0部 を混合し、エックサンプルミル(不二パウダル( 株)
製)により粉砕し、粉末プレミックスを得た。
【0070】また、別に コルク粒(0.2〜0.5mm区分) 25.0部 セロゲン7A(第一工業製薬(株)製) 12.0部 カープレックス#1120 10.0部 ベントナイト(豊順鉱業(株)製) 15.0部 ロカヘルプB409(三井金属鉱山( 株) 製) 15.0部 炭酸カルシウム粉末(足立石灰工業( 株) 製) 23.0部 を混合後、実施例1と全く同様にして、農薬有効成分を
含有しない粒核を得た。
【0071】得られた粒核51.4部に対してオイルプ
レミックス40.0部を含浸させ、さらにその上から粉
末プレミックス5.1部、サーフィノール104Sの
1.5部、CaO粉末2.0部の順に被覆し、ベンスル
フロンメチル0.51%、ジメトエート15.0%、プ
レチラクロール4.0%を含有する粒剤を得た。
【0072】
【実施例13】 イソキサチオン原体 50.0部 プレチラクロール原体 20.0部 サーフィノール104(日信化学(株)製) 8.0部 エキセパールMC(花王( 株) 製) 22.0部 上記成分を混合し、均一な溶液とした。
【0073】実施例12の粒核51.9部に対して、上
記溶液20.0部を含浸させ、さらにその上から実施例
12の粉末プレミックス5.1部、サーフィノール10
4Sの1.0部、CaO粉末2.0部の順に被覆し、イ
ソキサチオン12.5%、プレチラクロール5.0%、
ベンスルフロンメチル0.64%を含有する粒剤を得
た。本粒剤800g中には、イソキサチオン100g、
プレチラクロール40g、ベンスルフロンメチル5.1
gを含有する。
【0074】
【実施例14】 イソキサチオン原体 50.0部 プレチラクロール原体 20.0部 サーフィノール104 8.0部 上記成分を混合して、均一な溶液とした。
【0075】実施例12の粒核56.3部に対して、上
記溶液15.6部を含浸させ、以下実施例13と全く同
様にして、イソキサチオン12.5%、プレチラクロー
ル5.0%、ベンスルフロンメチル0.64%を含有す
る粒剤を得た。
【0076】
【比較例】
【0077】
【比較例1】実施例1のカープレックス#1120の代
わりに、カープレックス#80を用いた他は、実施例1
と全く同様にして、ベンスルフロンメチルを0.85
%、メフェナセットを17.50%、化合物Iを10.
0%含有する粒剤を得た。
【0078】
【比較例2】実施例1のカープレックス#1120の代
わりに、カープレックス#67(塩野義製薬(株)、非
塩基性シリカ)を用いた他は、実施例1と全く同様にし
て、ベンスルフロンメチルを0.85%、メフェナセッ
トを17.50%、化合物Iを10.0%含有する粒剤
を得た。
【0079】
【比較例3】実施例1のカープレックス#1120の代
わりに、ソーレックスCM(徳山曹達(株)製、ケイ酸
カルシウム粉末)を用いた他は、実施例1と全く同様に
して、ベンスルフロンメチルを0.85%、メフェナセ
ットを17.50%、化合物Iを10.0%含有する粒
剤を得た。
【0080】
【比較例4】実施例1のカープレックス#1120の代
わりに、炭酸カルシウム粉末(足立石灰工業(株)、カ
ルフィン600)を用いた他は、実施例1と全く同様に
して、ベンスルフロンメチルを0.85%、メフェナセ
ットを17.50%、化合物Iを10.0%含有する粒
剤を得た。
【0081】
【比較例5】実施例1のカープレックス#1120の代
わりに、ジークライト粉末(ジークライト鉱業(株)
製、カオリナイトクレー)を用いた他は、実施例1と全
く同様にして、ベンスルフロンメチルを0.85%、メ
フェナセットを17.50%、化合物Iを10.0%含
有する粒剤を得た。
【0082】
【比較例6】実施例1の生石灰粉末の代わりにカープレ
ックス#1120を用いた他は、実施例1と全く同様に
して、ベンスルフロンメチルを0.85%、メフェナセ
ットを17.50%、化合物Iを10.0%含有する粒
剤を得た。
【0083】
【比較例7】実施例11の粒状生石灰の代わりに無水芒
硝(試薬)を用いた他は、実施例11と全く同様にし
て、ベンスルフロンメチルを0.85%、メフェナセッ
トを17.50%、化合物Iを10.0%含有する粒剤
を得た。
【0084】
【比較例8】実施例11の粒状生石灰の代わりに乾燥用
シリカゲルを用いた他は、実施例11と全く同様にし
て、ベンスルフロンメチルを0.85%、メフェナセッ
トを17.50%、化合物Iを10.0%含有する粒剤
を得た。
【0085】
【比較例9】実施例1のマレイン酸ジn−ブチルの代わ
りに、乳酸ブチルを用いた他は、実施例1と全く同様に
して、ベンスルフロンメチルを0.85%、メフェナセ
ットを17.50%、化合物Iを10.0%含有する粒
剤を得た。
【0086】
【比較例10】実施例1のマレイン酸ジn−ブチルの代
わりに、プロピレングリコールを用いた他は、実施例1
と全く同様にして、ベンスルフロンメチルを0.85
%、メフェナセットを17.50%、化合物Iを10.
0%含有する粒剤を得た。
【0087】
【比較例11】実施例1のマレイン酸ジn−ブチルの代
わりに、エチレングリコールモノブチルエーテルを用い
た他は、実施例1と全く同様にして、ベンスルフロンメ
チルを0.85%、メフェナセットを17.50%、化
合物Iを10.0%含有する粒剤を得た。
【0088】
【比較例12】実施例1のマレイン酸ジn−ブチルの代
わりに、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを用
いた他は、実施例1と全く同様にして、ベンスルフロン
メチルを0.85%、メフェナセットを17.50%、
化合物Iを10.0%含有する粒剤を得た。
【0089】
【比較例13】実施例1のマレイン酸ジn−ブチルの代
わりに、ヘキシレングリコールを用いた他は、実施例1
と全く同様にして、ベンスルフロンメチルを0.85
%、メフェナセットを17.50%、化合物Iを10.
0%含有する粒剤を得た。
【0090】
【比較例14】実施例1のマレイン酸ジn−ブチルの代
わりに、n−ヘキサノールを用いた他は、実施例1と全
く同様にして、ベンスルフロンメチルを0.85%、メ
フェナセットを17.50%、化合物Iを10.0%含
有する粒剤を得た。
【0091】
【比較例15】実施例1のマレイン酸ジn−ブチルの代
わりに、トリエタノールアミンを用いた他は、実施例1
と全く同様にして、ベンスルフロンメチルを0.85
%、メフェナセットを17.50%、化合物Iを10.
0%含有する粒剤を得た。
【0092】
【比較例16】実施例1のマレイン酸ジn−ブチルの代
わりに、マレイン酸モノブチルを用いた他は、実施例1
と全く同様にして、ベンスルフロンメチルを0.85
%、メフェナセットを17.50%、化合物Iを10.
0%含有する粒剤を得た。
【0093】
【比較例17】実施例12のCaO粉末の代わりに、カ
ープレックス#1120を用いた他は、実施例12と全
く同様にして、ベンスルフロンメチル0.51%、ジメ
トエート15.0%、プレチラクロール4.0%を含有
する粒剤を得た。
【0094】
【比較例18】実施例12のカープレックス#1120
の代わりに、炭酸カルシウム粉末を用いた他は、実施例
12と全く同様にして、ベンスルフロンメチル0.51
%、ジメトエート15.0%、プレチラクロール4.0
%を含有する粒剤を得た。
【0095】
【比較例19】実施例13のCaO粉末の代わりに、カ
ープレックス#1120を用いた他は、実施例13と全
く同様にして、イソキサチオン12.5%、プレチラク
ロール5.0%、ベンスルフロンメチル0.64%を含
有する粒剤を得た。
【0096】
【比較例20】実施例13のカープレックス#1120
の代わりに、炭酸カルシウム粉末を用いた他は、実施例
13と全く同様にして、イソキサチオン12.5%、プ
レチラクロール5.0%、ベンスルフロンメチル0.6
4%を含有する粒剤を得た。
【0097】
【試験例】
【0098】
【試験例1】 (シリカ5%懸濁液のpH)各種シリカの懸濁液のpH
を測定し、結果を表1に示した。測定法は以下によっ
た。
【0099】(測定法)シリカ試料5gを200mlの
ビーカーに秤り取り、精製水100mlを加えて混合
し、pHメーターにより懸濁液のpHを測定した。
【0100】
【表1】
【0101】
【試験例2】 (粒剤中有効成分の経時安定性)実施例1〜13及び比
較例1〜16で得た粒剤を20gずつガラス瓶にいれ、
40℃の恒温器に保存し、一定期間終了後の各有効成分
の残存率を調べた。結果を表2に示す。
【0102】
【表2】 ───────────────────────────────── サンプルNo. 40℃、3ケ月経時後各有効成分の残存率(%) ───────────────────────────────── ベンスルフロンメチル 化合物I メフェナセット ───────────────────────────────── 実施例1 100.0 99.3 100.1 2 97.7 97.7 97.8 3 96.7 97.4 100.2 4 96.4 96.8 98.8 5 96.6 96.3 99.2 6 97.2 96.7 100.5 7 98.9 96.5 100.1 8 97.0 97.1 97.6 9 98.3 96.4 99.3 10 94.5 95.2 98.5 11 99.5 100.0 99.9 (ジメトエート)(プレチラクロール) 12 99.3 98.9 100.0 (イソキサチオン)(プレチラクロール) 13 100.2 99.8 99.5 14 99.8 97.7 98.6 ──────────────────────────────────── 比較例1 58.1 96.6 98.6 2 42.1 91.3 101.1 3 33.0 65.2 99.6 4 62.1 90.4 97.6 5 43.2 92.7 98.2 6 82.0 42.1 98.4 7 43.2 55.2 96.5 8 38.7 50.3 99.4 9 0 60.2 98.1 10 10.2 69.7 99.2 11 15.2 71.6 99.7 12 20.2 62.5 98.7 13 12.9 57.2 96.8 14 11.2 45.4 98.3 15 2.6 6.8 94.1 16 0 40.3 98.2 (ジメトエート)(プレチラクロール) 17 99.9 74.3 98.2 18 58.6 99.3 99.6 (イソキサチオン)(プレチラクロール) 19 98.7 82.6 98.7 20 49.3 98.6 99.2 ──────────────────────────────────── 本発明の組成物(実施例1〜14)は、いずれも経時期
間中の有効成分の安定性は良好であり、40℃、3月経
過後にも大きな分解は見られなかったが、塩基性シリカ
を用いなかったサンプル(比較例1〜5、18、2
0)、生石灰を用いなかったサンプル(比較例6、1
7、19)、生石灰以外の乾燥剤を用いたサンプル(比
較例7、8)、極性基を有する高沸点溶剤を用いたサン
プル(比較例9〜16)は不安定で、いずれかの有効成
分に分解が見られた。
【0103】
【発明の効果】本発明により、従来困難であったスルホ
ニルウレア系除草活性成分と常温で液体又は低融点の農
薬有効成分、特に塩基性条件下で不安定な常温で液体又
は低融点の農薬有効成分との配合剤の安定化が可能とな
り、農業の発展に寄与するところが大きい。
【0104】スルホニルウレア系除草活性成分及び常温
で液体又は低融点の農薬有効成分を含有する農薬固型製
剤において、特に常温で液体または低融点の農薬有効成
分が塩基性条件下で不安定な化合物の場合に於いてさえ
も、両農薬有効成分を共に安定に保つことが可能となっ
た。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(1)〜(4)を含有する農薬固型製
    剤。 (1)スルホニルウレア系除草活性成分の1種又は2種
    以上 (2)常温で液体又は低融点の農薬有効成分の1種又は
    2種以上 (3)塩基性シリカ (4)生石灰
  2. 【請求項2】(2)の農薬有効成分が、塩基性条件下で
    不安定な化合物である、請求項1に記載の農薬固型製
    剤。
  3. 【請求項3】(2)の農薬有効成分が、有機リン化合物
    である、請求項1に記載の農薬固型製剤。
  4. 【請求項4】さらに、(5)高沸点非極性有機溶剤を含
    有する、請求項1乃至3に記載の農薬固型製剤。
  5. 【請求項5】(5)の有機溶剤が、マレイン酸ジn−ブ
    チルである、請求項4に記載の農薬固型製剤。
  6. 【請求項6】農薬固型製剤が粒剤の形態である、請求項
    1乃至5に記載の農薬固型製剤。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6に記載の農薬固型製剤を、
    水溶性フィルム又は水溶性容器に分包とし、さらに防湿
    包装で外装した水田用投げ込み製剤。
  8. 【請求項8】スルホニルウレア系除草活性成分及び塩基
    性シリカを含有する粒核を調製する第1工程、常温で液
    体又は液状化された低融点の農薬有効成分を該粒核に含
    浸せしめる第2工程、該粒状物に粉末酸化カルシウムを
    被覆せしめる第3工程よりなることを特徴とする請求項
    6記載の農薬固型製剤の製造方法。
  9. 【請求項9】農薬有効成分を含有しない粒核を調製する
    第1工程、常温で液体又は液状化された低融点の農薬有
    効成分を該粒核に吸収させる第2工程、スルホニルウレ
    ア系除草活性成分の乾式粉砕プレミックスを該粒核に被
    覆させる第3工程よりなり、塩基性シリカ及び生石灰を
    任意の工程で配合することを特徴とする請求項6記載の
    農薬固型製剤の製造方法。
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