JPH10147141A - ヒートポンプ式自動車用空気調和装置 - Google Patents

ヒートポンプ式自動車用空気調和装置

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JPH10147141A
JPH10147141A JP30493796A JP30493796A JPH10147141A JP H10147141 A JPH10147141 A JP H10147141A JP 30493796 A JP30493796 A JP 30493796A JP 30493796 A JP30493796 A JP 30493796A JP H10147141 A JPH10147141 A JP H10147141A
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JP
Japan
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compressor
heat exchanger
temperature
refrigerant
air
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JP30493796A
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English (en)
Inventor
Yoshitoshi Noda
圭俊 野田
Hiroyuki Yamaguchi
博之 山口
Toshio Ohashi
利男 大橋
Kaoru Kamiyama
薫 神山
Tadayoshi Tajima
唯好 田島
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Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンプレッサ1のオン−オフ制御に圧力スイ
ッチを使用せず、ドライバビリティの向上とエアコンシ
ステムの保護を図りつつ、安価で信頼性の高い「ヒート
ポンプ式自動車用空気調和装置」を提供する。 【解決手段】 第2ユニット20の吹込空気温度が所定
温度になるとコンプレッサ1の駆動を停止するようにし
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車室内を
エンジン冷却水と冷媒を用いて冷暖房するようにしたヒ
ートポンプ式自動車用空気調和装置に関し、特にコンプ
レッサのオン−オフの頻度が少ないデュアル型ヒートポ
ンプ式自動車用空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高級車や車室内空間が大きいワンボック
スカー等に組み込まれているデュアルタイプのヒートポ
ンプ式の自動車用空気調和装置は、暖房運転の場合、運
転開始と同時に暖かい空気が吹き出る状態にはならず、
いわゆる即暖性に欠け、暖房性能も不足気味となる傾向
がある。
【0003】したがって、本件出願人は、このような課
題を解消すべく、エンジン冷却水の熱を利用して冷媒を
加熱し、等エントロピー変化した冷媒を使用し、より高
い暖房性能を発揮するようにしたヒートポンプ式自動車
用空気調和装置を提案した(特願平7−271,621
号参照)。
【0004】この自動車用空気調和装置は、図3に示す
ように、リヤーユニット20の第2熱交換器22から流
出した冷媒をサブ熱交換器30に流入させ、このサブ熱
交換器30でエンジン冷却水により冷媒を加熱するよう
にしたものである。
【0005】図3中、「3」は第1コンデンサ、「5
a」は第1膨張弁、「5b」は第2膨張弁、「10」は
フロントユニット、「11」はヒータコア、「11a,
11b」は温水コック、「12」は第1熱交換器、「2
1」は第2コンデンサ、「W」は温水回路(図中破線で
示す)である。
【0006】従来では低温のため空気と熱交換しても直
ちに暖房用としては使用できなかったエンジン冷却水
を、サブ熱交換器30において、極めて低温の冷媒と熱
交換させることにより、エンジン冷却水が保有する熱を
有効に冷媒に取り込んだ後に、コンプレッサ1に戻し、
再度これを加圧することになるので、当該コンプレッサ
1から吐出された冷媒は、高温のエンタルピー変化した
冷媒となって第2コンデンサ21に供給することがで
き、この結果、第2コンデンサ21において熱交換され
た空気は、より高温となり、高い暖房性能を発揮し、即
暖性も向上することになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように構成された
自動車用空気調和装置では、暖房運転になるとサブ熱交
換器30において、エンジン冷却水の熱を冷媒に移動す
ることになるので、冷媒は蒸発して比較的高圧になり、
これがコンプレッサ1に戻されると、さらに高圧な冷媒
となって吐出されることになる。
【0008】ここにおいて、コンプレッサ1のオン−オ
フ制御は、コンプレッサ保護の観点からコンプレッサ1
の吐出圧力を圧力スイッチにより感知し、コンプレッサ
1とエンジン2との間に設けられた電磁クラッチ40を
オン−オフし、エンジン2の駆動力がコンプレッサ1に
伝達されないようにしている。
【0009】ところが、コンプレッサ1のオン−オフ制
御をコンプレッサ1の吐出圧力に基づいて行なうと、制
御は俊敏で応答性の良いものが得られるものの、前述し
たように、暖房運転になると必然的にエンジン冷却水に
より加熱され比較的高圧になった冷媒を、さらにコンプ
レッサ1で加圧して高圧な冷媒にして吐出すれば、冷房
運転時のみでなく暖房運転時も電磁クラッチ40のオン
−オフが頻繁になる虞れがあり、エアコンシステム保護
の観点からすれば、あまり好ましいとはいえない。特
に、電磁クラッチ40のオン−オフは、コンプレッサ1
とエンジン2との「接続」と「遮断」であるため、この
断続状態は乗員に伝わりやすく、乗員のドライバビリテ
ィを低下させる虞れがある。
【0010】また、前記圧力スイッチは、コスト的にも
高価なことから、これを使用することなく、コンプレッ
サ1の制御ができれば好ましいという要請もある。
【0011】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、コンプレッサのオン−オフ
制御に圧力スイッチを使用せず、ドライバビリティの向
上とエアコンシステムの保護を図りつつ、安価で信頼性
の高いヒートポンプ式の自動車用空気調和装置を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に記載の本発明に係るヒートポンプ式の自動
車用空気調和装置は、第1ユニットに、エンジンからの
エンジン冷却水が流通されるヒータコアと、前記エンジ
ンと電磁クラッチを介して連結されたコンプレッサやそ
の他第1コンデンサ等とともに冷房サイクルを構成する
第1熱交換器とを配置し、第2ユニットに、前記冷房サ
イクルの冷媒の一部が導入されるように開閉弁を介して
前記第1熱交換器と並列的に接続された第2コンデンサ
及び第2熱交換器を配置し、当該第2熱交換器から流出
された冷媒を前記第1及び第2ユニット外に設けられた
サブ熱交換器に導き、当該サブ熱交換器内の冷媒を前記
エンジン冷却水の一部で加熱し前記コンプレッサに帰還
させるようにしたヒートポンプ式自動車用空気調和装置
において、前記第2ユニットの吹込空気温度が所定温度
になると、前記電磁クラッチ(C)を切りコンプレッサの
駆動を停止するようにしたことを特徴とする。
【0013】実験によれば、第2ユニットの吹込空気温
度とコンプレッサの吐出圧力との間には相関関係が存在
することが判明した。これは、吐出圧によってコンプレ
ッサのオン−オフ制御しなくても第2ユニットの吹込空
気温度に基づいてコンプレッサを制御しても何等問題は
ないことを意味する。
【0014】したがって、本発明では、第2ユニットの
吹込空気温度に基づいてコンプレッサを制御することに
より、当該第2ユニットの吹込空気温度を所定温度以下
に抑制すると、圧力スイッチによりコンプレッサのオン
−オフ制御するよりもオン−オフの頻度が少なくでき
る。しかも、温度に基づいてコンプレッサを制御すれ
ば、俊敏で応答性の良い制御ではないが、電磁クラッチ
のオン−オフのサイクルタイムが長くなり、コンプレッ
サとエンジンとの断続状態が乗員に伝わる頻度が少なく
なり、ドライバビリティが向上し、エアコンシステム保
護の観点からも好ましいものとなる。さらに、圧力スイ
ッチを使用しないことからコスト的にも有利となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。
【0016】図1は本発明に係るヒートポンプ式自動車
用空気調和装置の実施の形態を示す概略構成図であり、
図2は第2ユニットの吹込空気温度とコンプレッサの吐
出圧との間の関係を示す図である。なお、図3と共通す
る部材には同一の符号を付してあり、また、図中白抜き
矢印は空気の流れを、実線矢印は冷媒の流れを、破線矢
印はエンジン冷却水の流れを示している。
【0017】本実施の形態のヒートポンプ式の自動車用
空気調和装置は、図1に示すように、図示しないインテ
ークユニットから選択的に取り入れられた内外気を空気
調和して前席を対象に吹き出すための第1ユニットであ
るフロントユニット10と、内気を空気調和して後席を
対象に吹き出すための第2ユニットであるリヤーユニッ
ト20とを有する、いわゆるデュアルエアコンである。
【0018】フロントユニット10は、ケーシングによ
り形成された風路10f内に、白抜き矢印で示す空気の
流れ方向上流側から順に、車室内外の空気を選択的に導
入するインテークユニット、インテークドアとブロワモ
ータ(いずれも図示せず)、そして、第1熱交換器1
2、エアミックスドア(図示せず)及びヒータコア11
が配置され、また空気の流れ方向下流側には、図示しな
い車室内への吹出口が設けられている。
【0019】なお、当該フロントユニット10には、ヒ
ータコア11の前面にエアーミックスドア(図示せず)
を設け、温風と冷風の比率を調節してヒータコア11の
下流域で所定温度の空気を作ったり、あるいはヒータコ
ア11内に空気が流通しないようにしている。
【0020】一方、リヤーユニット20は、ケーシング
により形成された風路20f内に、白抜き矢印で示す空
気の流れ方向上流側から順に、車室内の空気を導入する
ブロワ(図示せず)、第2熱交換器22及び第2コンデ
ンサ21が配置されている。
【0021】なお、当該リヤーユニット20も、第2コ
ンデンサ21の前面にエアーミックスドア(図示せず)
を設け、温風と冷風の比率を調節して第2コンデンサ2
1の下流域で所定温度の空気を作ったり、あるいは第2
コンデンサ21内に空気が流通しないように構成してい
る。
【0022】これらフロントユニット10およびリヤユ
ニット20に設けられた第1熱交換器12、第2コンデ
ンサ21および第2熱交換器22を構成部品として、本
実施の形態では、コンプレッサ1、第1コンデンサ3、
リキッドタンク4a、第1開閉弁V1、第1膨張弁5
a、第1熱交換器12が冷媒配管で接続された第1の冷
房サイクルと、この第1熱交換器12に対して並列的
に、第2開閉弁V2、第2コンデンサ21、リキッドタ
ンク4b、第2膨張弁5b、第2熱交換器22、サブ熱
交換器30が冷媒配管で接続された第2の冷房サイクル
とを有している。この第1の冷房サイクルと第2の冷房
サイクルへの切り替えは、第1開閉弁V1および第2開
閉弁V2の開閉動作の組み合わせによって行われる。
【0023】また、冷房運転と暖房運転とを同じサイク
ルで実現できるように、コンプレッサ1から吐出された
冷媒が、第1コンデンサ3を迂回するためのバイパス回
路3Bが設けられている。そして、第1コンデンサ3と
バイパス回路3Bとの切り替えは、四方弁7によって行
われ、コンプレッサ1からの吐出冷媒は、暖房運転時に
は、バイパス回路3Bへ導かれ、冷房運転時には、第1
コンデンサ3へ導かれる。
【0024】ここに、四方弁7は、密閉ケース8に1つ
の入口ポートPiと3つの出口ポートPoが設けられ、
当該密閉ケース8内に前記3つの出口ポートPoの内2
つの出口ポートPoを連通するスライド部材Sが設けら
れ、当該スライド部材Sが選択した出口ポートPo以外
の出口ポートPoは入口ポートPiと連通するように構
成されている。したがって、スライド部材Sをセットす
る位置により入口ポートPiと連通される出口ポートP
oが選択されることになる。
【0025】四方弁7を使用しているのは、戻し回路R
を設けるためである。つまり、暖房始動時に外気温度が
低く、エンジン冷却水が暖房用として使用できない程度
の場合に、第1コンデンサ3等に滞留している大量の、
いわゆる寝込み冷媒をコンプレッサ1に一旦戻し、多量
の冷媒を用いて性能の高い暖房ができるようにすること
が好ましいが、このためには第1コンデンサ3とコンプ
レッサ1とを連通する前記戻し回路Rを形成する必要が
あることから、ここに四方弁7を使用している。
【0026】フロントユニット10における冷媒の流れ
は、暖房運転時には、コンプレッサ1から吐出された冷
媒が、四方弁7→第1コンデンサ3のバイパス回路3B
→リキッドタンク4a→第1開閉弁V1 →膨張弁5a→
第1熱交換器12と流れて、コンプレッサ1に帰還する
ようになっており、冷房運転時には、コンプレッサ1か
ら吐出された冷媒が、四方弁7→第1コンデンサ3と流
れて、前記暖房運転と同様の経路を通ってコンプレッサ
1に帰還するようになっている。
【0027】また、前記ヒータコア11には、温水回路
Wの温水コック11aを開放することによりエンジン2
から流出したエンジン冷却水が導入されるようになって
いる。
【0028】リヤーユニット20側の冷媒の流れは、冷
暖房時ともにメインの冷房サイクルのリキッドタンク4
aを出た冷媒が、メインの冷房サイクルから分岐された
後に、第2開閉弁V2 →第2コンデンサ21→リキッド
タンク4b→冷媒膨張部材5b→第2熱交換器22→サ
ブ熱交換器30と流れて、前記メインの冷房サイクルに
戻され、コンプレッサ1に帰還するようになっている。
【0029】また、前記サブ熱交換器30は、フロント
ユニット10及びリヤーユニット20の風路10f,2
0f外に設けられている。このサブ熱交換器30には、
内部を流れる冷媒と熱交換を行なうためのエンジン冷却
水が、前記エンジン1から温水コック11bを開放する
ことによりが導入されている。このサブ熱交換器30に
おいては、内部を流通する冷媒がエンジン冷却水により
加熱されことになり、これにより等エントロピー変化し
た冷媒をコンプレッサ1に戻し、より高い暖房性能を発
揮させるようにしている。
【0030】前記コンプレッサ1は、電磁クラッチ40
を介してエンジン2と連結されているが、この電磁クラ
ッチ40のオン−オフは、第2ユニット20の吹込み空
気の温度(以下吸気温度)を感知する温度センサーSE
1 からの信号が入力される制御部40により制御され
る。つまり、暖房時に当該温度センサーSE1 が、第2
ユニット20の吸気温度が所定温度(例えば、30℃)
以上であることを検知すると、制御部Cにより電磁クラ
ッチ40をオフするようにしている。
【0031】実験によれば、図2に示すように、第2ユ
ニットの吸気温度と冷房サイクルの高圧圧力との間に
は、エンジン2の回転数(図2では800rpm ,150
0rpm,3000rpm の場合を示している)により多少
相違するが、比例関係が存在することが判明した。これ
は、コンプレッサ1のオン−オフ制御は、コンプレッサ
1から吐出された吐出冷媒の圧力により行なっても、第
2ユニット20の吸気温度により行なっても良いことを
意味する。
【0032】ところが、第2ユニット20の吸気温度に
基づいてコンプレッサ1を制御すれば、圧力により制御
する場合に比し、俊敏で応答性の良い制御にはならない
が、電磁クラッチ40のオン−オフのサイクルタイムが
長くなり、コンプレッサ1とエンジン2との断続状態が
乗員に伝わる頻度が少なくなり、ドライバビリティが向
上し、また、エンジン2との断続頻度が少ないというこ
とは、圧力変動も少なく、エアコンシステム自体の保護
の観点からも好ましいものとなる。
【0033】したがって、本実施の形態では、第2ユニ
ット20の吸気温度が所定温度になると、コンプレッサ
1の駆動を停止し、第2ユニット20における暖房運転
を停止するようにしている。
【0034】次に、作用を説明する。暖房運転の初期 暖房運転の開始時に、外気温度が低い場合(例えば、−
10℃〜+5℃程度)には、エンジン冷却水温も低く、
これを直ちに暖房用として使用することは難しく、また
冷媒も第1コンデンサ3等の内部に寝込んでおり、コン
プレッサ1にはあまり存在していない。この状態で前後
席共に暖房する場合には、まず第1開閉弁V1 及び第2
開閉弁V2 を開放するとともに、四方弁7を図1に示す
状態にセットする。
【0035】そして、コンプレッサ1を作動すると、主
として第1コンデンサ3等の内部に寝込んでいる冷媒
は、四方弁7及び戻し回路Rを通ってコンプレッサ1の
吸込側に導かれ回収され、コンプレッサ1からは、多量
の冷媒が吐出されることになる。コンプレッサ1から吐
出された高温高圧の冷媒は、四方弁7→バイパス回路B
→リキッドタンク4a→第1開閉弁V1 →膨張弁5a→
第1熱交換器12と流れる。
【0036】また、エンジン1の始動によりヒータコア
11にもある程度温度上昇したエンジン冷却水が流通す
るが、この時点のエンジン冷却水はまだ十分温度上昇し
ていない状態であるため、暖房用として使用することは
好ましくない。したがって、このような状態のときは、
温水コック11aを閉鎖し、ヒータコア11にエンジン
冷却水が流入しないようにするかあるいは図外のドアに
より空気がヒータコア11内を通過しないようにするこ
とが好ましい。ただし、サブ熱交換器30の温水コック
11bは開放し、エンジン冷却水を流通させておく。
【0037】これによりインテークユニットからフロン
トユニット10の内部に導入された空気は、内部に高温
高圧の冷媒が流れている、コンデンサとして機能する第
1熱交換器12において冷媒と熱交換され加熱された
後、流下し、各吹出口から車室内に吹き出される。
【0038】一方、リヤーユニット20では、前記メイ
ンの冷房サイクルにおいて、リキッドタンク4aを流出
した後に分岐された高温高圧の冷媒が、第2開閉弁V2
より第2コンデンサ21に入る。ここで車室内空気と熱
交換し、空気を加熱した後に凝縮し、中温高圧の冷媒と
なり、第2膨張弁5bで断熱膨張され、より低い温度で
低圧の冷媒となり、エバポレータとして機能する第2熱
交換器22に入る。ここで車室内空気と熱交換し、空気
を冷却した後に蒸発し、低温低圧の冷媒となってサブ熱
交換器30へと流れる。
【0039】したがって、車室内空気は、まず第2熱交
換器22において、除湿されかつ冷却された後に、第2
コンデンサ21で加熱される。
【0040】なお、暖房中に第2熱交換器22において
空気が冷却されることは好ましくないので、当該第2熱
交換器22の前面にドアを配置し、空気が第2熱交換器
22内を流通しないようにしても良い。
【0041】前記サブ熱交換器30を流れる低温低圧の
冷媒は、このサブ熱交換器30においてエンジン冷却水
の熱を取り込み、温度上昇し、等エントロピー変化した
冷媒をコンプレッサ1に戻し、これを再度圧縮すること
になるので、コンプレッサ1から吐出される冷媒の温度
は上昇する。この場合、コンプレッサ1に戻される冷媒
は、第2熱交換器22で空気により加熱されるととも
に、サブ熱交換器30でエンジン冷却水により加熱され
る、いわば2段階加熱方式となるので、高い暖房性能が
発揮でき、即暖性が向上することになる。しかも、この
加熱された後の冷媒がコンプレッサ1により再度圧縮さ
れると、冷媒の温度上昇はさらに加速され、再度第1及
び第2熱交換器12,22に至ると、ここで再度加熱さ
れ、より高温となり、より高い暖房性能を発揮し、高温
空気を車室内に吹き出すことになる。この傾向は時間が
経過するにしたがって増幅され、いわゆる即暖性が向上
することになる。
【0042】また、この運転を暫く継続して行なってい
る間にエンジン冷却水温が温度上昇して来ると、フロン
トユニット10においては、ヒータコア11の加熱能力
が高まるとともにサブ熱交換器30による冷媒の加熱能
力も高まるので、これらの相乗的効果により相当高温の
空気が吹き出されることにもなる。
【0043】また、リヤーユニット20においても、第
2コンデンサ21による加熱能力が高まるので、ここで
も相当高温の空気が吹き出されることになる。なお、こ
のようにして第2コンデンサ21による加熱能力が高ま
ると、前記第2熱交換器22の前面を閉鎖していたドア
(図示せず)は開放しても良く、これにより除湿した空
気を加熱する除湿暖房が可能となる。これにより後席の
窓も曇りがなくなり、運転の安全性がより確保される。
【0044】暖房運転の安定期 エンジン冷却水温もある程度上昇し、車室内もある程度
温度上昇すると、サブ熱交換器30の温水コック11b
を閉じ、サブ熱交換器30にエンジン冷却水が流入しな
いようにする。これにより不必要に冷媒が加熱されるこ
とはなくなり、通常の暖房運転が行われることになる。
【0045】また、本実施の形態では、第2ユニット2
0の吸気温度が所定温度以上になると、温度センサーS
E1がこれを検知し、制御部Cにより電磁クラッチ40
をオフする。これにより圧力感知による制御に比し、俊
敏で応答性の良い制御にはならないが、電磁クラッチ4
0のオン−オフのサイクルタイムが長くなり、コンプレ
ッサ1とエンジン2との断続状態が乗員に伝わる頻度が
少なくなり、ドライバビリティが向上し、エアコンシス
テム自体の保護にもなる。
【0046】冷房運転 前後席共に冷房する場合には、まず第1開閉弁V1 及び
第2開閉弁V2 を開放し、四方弁7のスライド部材Sを
移動する。
【0047】この状態でコンプレッサ1を作動すると、
メインの冷房サイクルでは、コンプレッサ1から吐出さ
れた冷媒は、四方弁7→第1コンデンサ3→リキッドタ
ンク4a→第1開閉弁V1 →第1膨張弁5a→第1熱交
換器12へと流れる。
【0048】また、リキッドタンク4aを流出した後に
分岐された冷媒は、第2開閉弁V2→第2コンデンサ2
1→第2膨張弁5b→第2熱交換器22→サブ熱交換器
30へと流れる。
【0049】これによりインテークユニットからフロン
トユニット10の内部に導入された空気は、エバポレー
タとして機能する第1熱交換器12において、低温低圧
の冷媒と熱交換して除湿された低温空気となる。
【0050】この空気は、図外のエアーミックスドアに
よりヒータコア11側とバスパス通路側に分配され、当
該ヒータコア11の下流域において冷風と温風がミック
スされ所定の温度にされてあるいはミックスされること
なく、車室内に向けて吹き出される。
【0051】一方、リヤーユニット20では、第2熱交
換器22に第2膨張弁5bにより減圧された冷媒が流入
するので、ここで冷却された空気は、エアーミックスド
アにより第2コンデンサ21側とバスパス通路側に分配
され、当該第2コンデンサ21の下流域において冷風と
温風がミックスされ所定の温度にされてあるいはミック
スされることなく、車室内に向けて吹き出される。
【0052】この第2熱交換器22を出た冷媒は、サブ
熱交換器30に入るが、冷房運転時は、温水コック11
bを閉じ、エンジン冷却水がサブ熱交換器30に流入し
ないので、そのままの状態でコンプレッサ1に戻され
る。
【0053】なお、前席のみを冷暖房する場合には、開
閉弁V2 を閉じればよく、後席のみを冷暖房する場合に
は、開閉弁V1 を閉じればよい。
【0054】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変す
ることができる。
【0055】例えば、実施の形態では、四方弁7と戻し
回路Rを設け寝込み冷媒をコンプレッサ1に戻すように
しているが、本発明は、必ずしも寝込み冷媒をコンプレ
ッサ1に戻すことなく運転を行ってもよい。この場合に
は、四方弁7を使用せず、図3のように開閉弁V3 ,V
4 あるいは逆止弁等を用いて構成すればよい。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に記載され
ている発明は、第2ユニットの吹込空気温度が所定温度
になると、コンプレッサの駆動を停止するようにしてい
るので、コンプレッサのオン−オフの頻度が少なく、ド
ライバビリティが向上し、エアコンシステム保護の観点
からも好ましいものとなる。さらに、圧力スイッチを使
用しないことからコスト的にも有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す概略構成図であ
る。
【図2】 第2ユニットの吹込空気温度と冷房サイクル
の高圧圧力との間には相関関係を示す図である。
【図3】 従来の自動車用空気調和装置の概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1…コンプレッサ、 2…エンジン、 3…第1コンデンサ、 10…フロントユニット(第1ユニット)、 11…ヒータコア、 12…第1熱交換器、 20…リヤーユニット(第2ユニット)、 21…第2コンデンサ、 22…第2熱交換器、 30…サブ熱交換器、 40…電磁クラッチ、 C…制御部、 SE1 …温度センサー、 V…開閉弁。
フロントページの続き (72)発明者 神山 薫 東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソ ニック株式会社内 (72)発明者 田島 唯好 東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソ ニック株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1ユニット(10)に、エンジン(2)から
    のエンジン冷却水が流通されるヒータコア(11)と、前記
    エンジン(2)と電磁クラッチ(40)を介して連結されたコ
    ンプレッサ(1)やその他第1コンデンサ(3)等とともに
    冷房サイクルを構成する第1熱交換器(12)とを配置し、
    第2ユニット(20)に、前記冷房サイクルの冷媒の一部が
    導入されるように開閉弁(V)を介して前記第1熱交換器
    (12)と並列的に接続された第2コンデンサ(21)及び第2
    熱交換器(22)を配置し、当該第2熱交換器(22)から流出
    された冷媒を前記第1及び第2ユニット(10,20) 外に設
    けられたサブ熱交換器(30)に導き、当該サブ熱交換器(3
    0)内の冷媒を前記エンジン冷却水の一部で加熱し前記コ
    ンプレッサ(1)に帰還させるようにしたヒートポンプ式
    自動車用空気調和装置において、 前記第2ユニット(20)の吹込空気温度が所定温度になる
    と、前記電磁クラッチ(40)を切りコンプレッサ(1)の駆
    動を停止するようにしたことを特徴とするヒートポンプ
    式自動車用空気調和装置。
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