JPH10146924A - 積層材、およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器 - Google Patents

積層材、およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器

Info

Publication number
JPH10146924A
JPH10146924A JP8322188A JP32218896A JPH10146924A JP H10146924 A JPH10146924 A JP H10146924A JP 8322188 A JP8322188 A JP 8322188A JP 32218896 A JP32218896 A JP 32218896A JP H10146924 A JPH10146924 A JP H10146924A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
film
resin layer
resin
laminated material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8322188A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3789573B2 (ja
Inventor
Akira Hayashi
亮 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP32218896A priority Critical patent/JP3789573B2/ja
Publication of JPH10146924A publication Critical patent/JPH10146924A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3789573B2 publication Critical patent/JP3789573B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高湿度下においても、容器の表面に、カビ、
細菌、雑菌等が付着して繁殖することなく、極めて衛生
的な、不快感を与えないラミネ−トチュ−ブ容器を提供
することを目的とするものである。 【解決手段】 少なくとも、表面樹脂層、中間層、およ
び内面樹脂層を順次に積層してなる積層材において、表
面樹脂層の少なくとも表層部に、抗菌性を有する無機化
合物を含有していることを特徴とする積層材、およびそ
れを使用したラミネ−トチュ−ブ容器に関するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層材、およびそ
れを使用したラミネ−トチュ−ブ容器に関し、更に詳し
くは、例えば、練り歯磨き、食品、化粧品、医薬品、そ
の他等の内容物の充填包装に適するラミネ−トチュ−ブ
容器形成用積層材、およびそれを使用した押し出しラミ
ネ−トチュ−ブ容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ラミネ−トチュ−ブ容器として
は、通常、少なくとも、表面樹脂層、中間層、および内
面樹脂層を順次に積層してなる積層材を使用し、該積層
材の両端部の表面樹脂層と内面樹脂層の面を重ね合わせ
てその対向面をヒ−トシ−ルして筒状胴部を製造し、更
に、該筒状胴部の一方の開口部に口部、肩部を形成し、
これにキャップを螺合させてラミネ−トチュ−ブ容器を
製造している。而して、上記のようなラミネ−トチュ−
ブ容器を使用し、該ラミネ−トチュ−ブ用の他方の開口
部から、練歯磨き、クリ−ム等の内容物を充填し、しか
る後該開口部を密閉シ−ルして底部シ−ル部を形成し
て、ラミネ−トチュ−ブ容器を使用した包装製品を製造
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ラミネ−トチュ−ブ容器を使用した包装製品において
は、使用時に高湿度下に置かれる場合があり、例えば、
練りは磨き、洗顔クリ−ム等を充填包装した包装製品
は、一般に、洗面所、浴室等に置かれる場合がある。所
で、このような場所は、一般に、湿気、水分等に富み、
カビ、細菌、雑菌等が発生し易く、そのように発生した
カビ、細菌、雑菌等は、ラミネ−トチュ−ブ容器の表面
に付着し易く、而して、それらがラミネ−トチュ−ブ容
器の表面に付着すると、次第に繁殖することになり、ラ
ミネ−トチュ−ブ容器を著しく不衛生にするという問題
点がある。しかも、ラミネ−トチュ−ブ容器の表面に、
カビ、細菌、雑菌等が付着して繁殖すると、ラミネ−ト
チュ−ブ容器の表面自体が変色し、使用者に著しく不快
感を与え、場合によっては、未だ内容物を全部使用する
ことなく、途中で廃棄し、著しく不経済であるという問
題点もある。そこで本発明は、高湿度下においても、容
器の表面に、カビ、細菌、雑菌等が付着して繁殖するこ
となく、極めて衛生的な、不快感を与えないラミネ−ト
チュ−ブ容器を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点を解決すべく鋭意研究した結果、抗菌性を有す
る無機化合物に着目し、少なくとも、表面樹脂層、中間
層、および内面樹脂層を順次に積層してなる積層材にお
いて、表面樹脂層の少なくとも表層部に、抗菌性を有す
る無機化合物を含有する積層材を製造し、次に、該積層
材を使用し、該積層材の両端部の表面樹脂層と内面樹脂
層の面を重ね合わせてその対向面をヒ−トシ−ルして筒
状胴部を製造し、更に、該筒状胴部の一方の開口部に口
部、肩部を形成し、これにキャップを螺合させてラミネ
−トチュ−ブ容器を製造し、而して、該ラミネ−トチュ
−ブ容器の他方の開口部から練状歯磨き、クリ−ム等の
内容物を充填し、しかる後該開口部を密閉シ−ルして底
部シ−ル部を形成して、ラミネ−トチュ−ブ容器を使用
した包装製品を製造したところ、洗面所、浴室等の高湿
度下においても、容器の表面に、細菌、雑菌等が付着し
て繁殖した痕跡がなく、しかも、カビ等の発生も認めら
れず、極めて衛生的な、不快感を与えない抗菌性を有す
るラミネ−トチュ−ブ容器を製造し得ることを見出して
本発明を完成したものである。
【0005】すなわち、本発明は、少なくとも、表面樹
脂層、中間層、および内面樹脂層を順次に積層してなる
積層材において、表面樹脂層の少なくとも表層部に、抗
菌性を有する無機化合物を含有していることを特徴とす
る積層材、およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容
器に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】上記の本発明について以下に更に
詳しく説明する。まず、本発明にかかる積層材の構成に
ついて図面を用いて説明すると、図1、図2および図3
は、本発明にかかる積層材の層構成の一例を示す概略的
断面図である。まず、本発明にかかる積層材Aとして
は、図1に示すように、外側から、少なくとも、表面樹
脂層1、中間層2、および内面樹脂層3を順次に積層し
たラミネ−トチュ−ブ容器形成用積層材4において、表
面樹脂層1の少なくとも表層部に、抗菌性を有する無機
化合物5を含有していることを特徴とする積層構成から
なるものである。更に詳述すると、本発明にかかる積層
材Bとしては、図2に示すように、外側から、少なくと
も、表面樹脂層1、中間層2、および内面樹脂層3を順
次に積層したラミネ−トチュ−ブ容器形成用積層材4に
おいて、表面樹脂層1の少なくとも表層部に、銀イオン
を徐々に溶出させる銀イオン含有無機化合物5aを含有
している積層構成からなるものである。更には、本発明
にかかる積層材Cとしては、図3に示すように、外側か
ら、少なくとも、表面樹脂層1、中間層2、および内面
樹脂層3を順次に積層したラミネ−トチュ−ブ容器形成
用積層材4において、表面樹脂層1の少なくとも表層部
に、銀イオン含有溶解ガラス5bを含有している積層構
成からなるものである。
【0007】本発明において、積層材としては、上記の
ような構成からなる積層材に限定されるものではなく、
種々の形態の積層材を使用することができる。図示しな
いが、本発明にかかる積層材としては、その使用目的、
充填する内容物、用途、その他等によって、更に、他の
材料を積層することができ、また、抗菌性を有する無機
化合物は、表面樹脂層の少なくとも表層部にあればよ
く、従って、例えば、表面樹脂層の全体に含有していて
もよく、更に、中間層、あるいは他の材料で積層した層
中に併せて含有していてもよい。しかし、本発明におい
ては、内容物側には、抗菌性を有する無機化合物が溶出
しないようにバリア層を設けることが望ましい。
【0008】次に、本発明において、上記のような積層
材を使用して、本発明にかかるラミネ−トチュ−ブ容器
を製造する一例を挙げれば、図4は、上記の図1に示す
ラミネ−トチュ−ブ容器形成用積層材Aを使用して製造
した本発明にかかるラミネ−トチュ−ブ容器の構成を示
す概略的半断面図である。図4に示すように、まず、上
記の図1に示す積層材Aを使用し、まず、該積層材Aを
丸めて、その端縁を重ね合わせ、その重合端部を溶着し
て溶着部6を形成して筒状胴部7を製造し、該筒状胴部
7をラミネ−トチュ−ブ容器を構成する筒状胴部とする
ものである。次いで、本発明においては、上記の筒状胴
部7の一方の開口部の上部に、ラミネ−トチュ−ブ容器
を構成する肩部8、口部9等の頭部を常法に従って形成
し、更に該口部9に密閉するキャップ10を取り付け
て、本発明にかかるラミネ−トチュ−ブ容器Rを製造す
るものである。而して、上記で製造したラミネ−トチュ
−ブ容器Rは、筒状胴部7の他方の開口部の下端部よ
り、例えば、練り歯磨き等の内容物11を適量分だけ充
填包装し、しかる後該開口部を溶着して底溶着部12を
形成して、内容物11を充填包装したラミネ−トチュ−
ブ容器からなる包装製品を製造することができる。上記
に挙げた例は、本発明にかかる積層材、およびそれを使
用したラミネ−トチュ−ブ容器の一例を例示したにしか
過ぎないものであり、これによって本発明は限定される
ものではない。
【0009】次に、本発明において、上記のような積層
材、ラミネ−トチュ−ブ容器等を構成する材料について
説明する。まず、本発明において、表面樹脂層を構成す
る材料としては、前述のように、積層材を丸めてその重
合端部を溶着して筒状胴部を製造することから、内面樹
脂層と、加熱により溶融して相互に融着することができ
るヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムないしシ−ト
を使用することが好ましい。具体的には、例えば、低密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹
脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合
体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン
−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリ
ブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等
のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸、無水マレイン
酸、その他の不飽和カルボン酸を使用して酸変性した酸
変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポ
リ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、そ
の他等の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することが
できる。而して、上記のフィルムないしシ−トは、その
樹脂を含む組成物によるコ−ティング膜の状態で使用す
ることができる。その膜もしくはフィルムないしシ−ト
の厚さとしては、10μmないし200μm位、好まし
くは、30μmないし150μm位が望ましい。
【0010】次に、本発明において、中間層を構成する
材料としては、例えば、ラミネ−トチュ−ブ容器を構成
する基本素材としての、機械的、物理的、化学的、その
他等において優れた性質を有し、特に、強度を有して強
靱であり、かつ耐熱性を有する樹脂のフィルムないしシ
−トを使用することができる。具体的には、例えば、ポ
リエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系
樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹
脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の
強靱な樹脂のフィルムないしシ−ト、その他等を使用す
ることができる。而して、上記の樹脂のフィルムないし
シ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向ま
たは二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのもの
でも使用することができる。そのフィルムの厚さとして
は、5μmないし100μm位、好ましくは、10μm
ないし50μm位が望ましい。なお、本発明において
は、上記のような基材フィルムには、例えば、文字、図
形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷
法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷等が施されていても
よい。
【0011】次にまた、本発明において、上記の中間層
を構成する材料としては、例えば、紙層を構成する各種
の紙基材を使用することができ、具体的には、本発明に
おいて、紙基材としては、賦型性、耐屈曲性、剛性等を
持たせるものであり、例えば、強サイズ性の晒または未
晒の紙基材、あるいは純白ロ−ル紙、クラフト紙、板
紙、加工紙等の紙基材、その他等を使用することができ
る。上記において、紙層を構成する紙基材としては、坪
量約80〜600g/m2位のもの、好ましくは、坪量
約100〜450g/m2 位のものを使用することが望
ましい。勿論、本発明においては、紙層を構成する紙基
材と、上記に挙げた基材フィルムとしての各種の樹脂の
フィルムないしシ−ト等を併用して使用することができ
る。
【0012】次に、本発明において、内面樹脂層を構成
する材料としては、前述のように、積層材を丸めてその
重合端部を溶着して筒状胴部を製造することから、表面
樹脂層と、加熱により溶融して相互に融着することがで
きるヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムないしシ−
トを使用することが好ましい。具体的には、例えば、低
密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−
樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アク
リル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合
体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン
−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリ
ブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等
のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸、無水マレイン
酸、その他の不飽和カルボン酸を使用して酸変性した酸
変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポ
リ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、そ
の他等の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することが
できる。更に、本発明においては、例えば、二塩化ジル
コノセンとメチルアルモキサンの組み合わせによる触媒
等のメタロセン錯体とアルモキサンとの組み合わせによ
る触媒、すなわち、メタロセン触媒を使用して重合して
なるエチレン−α・オレフィン共重合体を使用すること
ができる。具体的には、三菱化学株式会社製の商品名
「カ−ネル」、三井石油化学工業株式会社製の商品名
「エボリュ−」、米国、エクソン・ケミカル(EXXO
N CHEMICAL)社製の商品名「エクザクト(E
XACT)」、米国、ダウ・ケミカル(DOW CHE
MICAL)社製の商品名「アフィニティ−(AFFI
NITY)、商品名「エンゲ−ジ(ENGAGE)」等
のメタロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレ
フィン共重合体を使用することができる。而して、上記
のフィルムないしシ−トは、その樹脂を含む組成物によ
るコ−ティング膜の状態で使用することができる。その
膜もしくはフィルムないしシ−トの厚さとしては、10
μmないし200μm位、好ましくは、30μmないし
150μm位が望ましい。
【0013】次にまた、本発明において、表面樹脂層の
少なくとも表層部に含有させる抗菌性を有する無機化合
物としては、例えば、銀イオンを一定速度で溶出させる
ことが可能な銀イオン含有溶解性ガラスを使用すること
ができる。この溶解性ガラスは、抗菌剤として使用され
るものであり、制御された溶解速度を持つように、ガラ
スの物理的、化学的特性を考慮して組成を調節したガラ
スの総称であり、それ自体は既に知られているものであ
る。本発明においては、銀化合物を添加した銀イオン含
有溶解性ガラスでは、数時間から数年間の任意の期間に
渡って決められた一定速度で銀イオンを溶出させること
ができ、この溶出した銀イオンが、抗菌性を示し、カビ
や雑菌、細菌等に対し抗菌作用を発揮することになるも
のである。
【0014】本発明において、上記の銀イオン含有溶解
性ガラスの粒子径としては、約0.1μm〜200μm
位、好ましくは、1μm〜40μm位のものを使用する
ことが望ましい。上記において、0.1μm以下である
と、粒子が小さすぎて表面樹脂層中に埋もれてしまうこ
とから好ましくなく、また、200μm以上であると、
表面樹脂層を構成する樹脂中に均一に分散することが極
めて困難になり好ましくないものである。また、本発明
において、上記の銀イオン含有溶解性ガラスが、表面樹
脂層の少なくとも表面部に含有する量としては、0.0
05重量%〜15重量%位が好ましい。上記において、
0.005重量%以下であると、溶出する銀イオンによ
る抗菌効果が不充分となって好ましくなく、また、15
重量%以上であると、表面樹脂層を構成する樹脂中への
混入、分散が困難になり、望ましくない。
【0015】次に、本発明において、表面樹脂層の少な
くとも表面部に銀イオン含有溶解性ガラスを分散、含有
させる方法について説明すると、かかる方法としては、
次のような方法を採用することができる。まず、バンバ
リ−型ミキサ−やロ−ラ−型ミキサ−等を用いて、熱可
塑性樹脂に上記の銀イオン含有溶解性ガラス、その他、
所要の添加剤等を任意に添加して、充分に混合、混練し
てマスタ−バッチを製造し、次に該マスタ−バッチを表
面樹脂層を構成する樹脂と混合し、充分に混練し、しか
る後、従来公知のTダイ法やインフレ−ション法を利用
して製膜化して、銀イオン含有溶解性ガラスを分散、含
有するフィルムないしシ−トを製造することによって、
表面樹脂層の少なくとも表面部に銀イオン含有溶解性ガ
ラスを分散、含有させることができる。上記において、
特に、Tダイ法やインフレ−ション法を用いて、共押し
出し法により共押し出しフィルムないしシ−トを製造す
る場合、その共押し出ししたフィルムないしシ−トの一
方のフィルムないしシ−トにのみ銀イオン含有溶解性ガ
ラスを含むフィルムないしシ−トを製造することがで
き、これにより、表面樹脂層を構成する表面部に銀イオ
ン含有溶解性ガラスを含有、分散させることができ、し
かも、その際に、共押し出しした他方のフィルムないし
シ−トは、強度やバリア性等の機能も持つフィルムない
しシ−トとすることができるものである。
【0016】次にまた、本発明においては、上記の中間
層を構成する材料としては、例えば、種々のバリア性を
有する基材等を使用することもでき、而して、かかるバ
リア性を有する基材としては、太陽光等の光を遮光する
性質、あるいは水蒸気、水、ガス等を透過しない性質等
を有する材料を使用することができ、これは、単体の基
材でもよく、あるいは二種以上の基材を組み合わせてな
る複合基材等であってもよい。具体的には、例えば、遮
光性、酸素あるいは水蒸気等に対しバリア性を有するア
ルミニュウム箔またはその蒸着膜を有する樹脂のフィル
ム、酸素あるいは水蒸気等に対するバリア性を有する酸
化珪素、酸化アルミニュウム等の無機酸化物の蒸着膜を
有する樹脂のフィルム、水蒸気、水等に対するバリア性
を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂のフ
ィルムないしシ−ト、酸素等のガスに対するバリア性を
有するポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコ−ル、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等の樹脂のフィル
ムないしシ−ト、樹脂に顔料等の着色剤を、その他、所
望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性
を有する各種の着色樹脂のフィルムないしシ−ト等を使
用することができる。これらの材料は、一種ないしそれ
以上を組み合わせて使用することができる。上記のフィ
ルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通
常、5μmないし300μm位、更には、10μmない
し100μm位が望ましい。更に、上記において、アル
ミニュウム箔としては、5μmないし30μm位の厚さ
のもの、また、アルミニュウムまたは無機酸化物の蒸着
膜としては、厚さ100Åないし3000Å位のものを
使用することができる。また、上記の蒸着膜を支持する
樹脂のフィルムとしては、例えば、ポリエステルフィル
ム、ポリアミドフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポ
リ塩化ビニルフィルム、ポリカ−ボネ−トフィルム、ポ
リ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコ−ルフィ
ルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィル
ム、その他等を使用することができる。
【0017】更に、上記において、上記の無機酸化物の
蒸着膜層を構成する無機酸化物としては、例えば、ケイ
素酸化物(SiOx )、酸化アルミニウム、酸化インジ
ウム、酸化スズ、酸化ジルコニウム等を使用することが
できる。更に、本発明においては、無機酸化物として
は、一酸化ケイ素と二酸化ケイ素との混合物、あるいは
ケイ素酸化物と酸化アルミニウムとの混合物であっても
よい。而して、本発明において、無機酸化物の薄膜層を
形成する方法としては、イオンビ−ム法、電子ビ−ム法
等の真空蒸着法、スパッタリング法等によって蒸着膜を
構成することによって形成することができる。上記にお
いて、無機酸化物の薄膜層の厚さとしては、十分なバリ
ア性を得るために、通常、500Å〜2000Å位であ
ることが好ましい。上記において、無機酸化物の薄膜層
の厚さが、500Å以下であるとその効果を期待するこ
とが困難であり、また、2000Åを超えると、無機酸
化物の薄膜層にクラック等が入りやすくなり、そりによ
りバリア性が低下するという危険性があると共に、材料
コストが高くなるという問題点であるので好ましくはな
い。
【0018】ところで、通常、ラミネ−トチュ−ブ容器
は、物理的にも化学的にも過酷な条件におかれることか
ら、ラミネ−トチュ−ブ容器を構成する積層材には、厳
しい包装適性が要求され、変形防止強度、落下衝撃強
度、耐ピンホ−ル性、耐熱性、密封性、品質保全性、作
業性、衛生性、その他等の種々の条件が要求され、この
ために、本発明においては、上記のような材料の他に、
上記のような諸条件を充足するその他の材料を任意に使
用することができ、具体的には、例えば、低密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線
状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ア
イオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合
体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン系樹脂、ポリ
塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビ
ニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合
体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリ
ル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−ス
チレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブ
タジェン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエ
ステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系
樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹
脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニト
ロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂のフィルムないし
シ−トから任意に選択して使用することができる。その
他、例えば、セロハン等のフィルム、合成紙等も使用す
ることができる。本発明において、上記のフィルムない
しシ−トは、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸された
もの等のいずれのものでも使用することができる。ま
た、その厚さは、任意であるが、数μmから300μm
位の範囲から選択して使用することができる。更に、本
発明においては、フィルムないしシ−トとしては、押し
出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等の
いずれの性状の膜でもよい。
【0019】次に、上記の本発明において、上記のよう
な材料を使用して、本発明にかかる積層材を製造する方
法について説明すると、かかる方法としては、通常の包
装材料をラミネ−トする方法、例えば、ウエットラミネ
−ション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤型ドライ
ラミネ−ション法、Tダイ押し出し成形法、Tダイ共押
し出し成形法、押し出しラミネ−ション法、共押し出し
ラミネ−ション法、インフレ−ション法、多層インフレ
−ション法、その他等で行うことができる。而して、本
発明においては、上記のラミネ−トを行う際に、必要な
らば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフ
ィルムに施すことができ、また、例えば、イソシアネ−
ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタ
ジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ティング剤、
あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステ
ル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、
その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知のアンカ−コ−
ト剤、接着剤等を使用することができる。
【0020】ところで、上記のような積層材の製造法に
おいて、押し出しラミネ−トする際の接着性樹脂層を構
成する押し出し樹脂としては、例えば、ポリエチレン、
エチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、
ポリブテン、ポリイソブテン、ポエイソブチレン、ポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−メタクリル酸
共重合体、あるいはエチレン−アクリル酸共重合体等の
エチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、あるいは酸
変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、その他等を使用することができる。また、本
発明において、ドライラミネ−トする際の接着剤層を構
成する接着剤としては、具体的には、ドライラミネ−ト
等において使用される2液硬化型ウレタン系接着剤、ポ
リエステルウレタン系接着剤、ポリエ−テルウレタン系
接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポ
リアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、エボキシ
系接着剤、ゴム系接着剤、その他等を使用することがで
きる。
【0021】次に、本発明においては、本発明にかかる
ラミネ−トチュ−ブ容器を製造するに際し、例えば、筒
状胴部を製造する際のヒ−トシ−ルする方法としては、
例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−
ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル、
火炎シ−ル等の公知の方法で行うことができる。
【0022】次に本発明においては、上記で製造した積
層材を使用し、まず、それを丸めてその重合端部を溶着
して押し出しラミネ−トチュ−ブ容器を構成する筒状胴
部を製造し、次にその上方に、例えば、高密度ポリエチ
レン等を射出成形、その他の成形法で成形溶着して肩部
および口部等の頭部を形成し、しかる後その口部にキャ
ップを取り付けて、本発明にかかる押し出しラミネ−ト
チュ−ブ容器を製造する。而して、本発明においては、
上記で製造した押し出しラミネ−トチュ−ブ容器の下端
部の開口部から充填包装する内容物を充填し、次いでそ
の開口部をヒ−トシ−ルして底溶着部を形成して、チュ
−ブ状包装製品を製造することができる。上記におい
て、充填包装する内容物としては、例えば、練り歯磨
き、化粧品、糊、練りがらし、練りわさび、クリ−ム、
絵の具、軟膏、医薬品、その他等を挙げることができ
る。上記において、ラミネ−トチュ−ブ容器の肩部、頭
部等を構成する材料として、上記のような高密度ポリエ
チレンの他に、更に、前述のメタロセン触媒を使用して
重合したエチレン−α・オレフィン共重合体等を使用す
ることもできる。
【0023】
【実施例】次に本発明について実施例を挙げて更に具体
的に本発明を説明する。 実施例1 低密度ポリエチレン(三井石油化学工業株式会社製、商
品名、ミラソン16)80重量部を加熱溶融した後、銀
イオン含有溶解性ガラス(石塚硝子株式会社製、商品
名、イオンピュアWA11i)20重量部を添加し、充
分に混合して、銀イオン含有溶解性ガラス含有量が20
重量%のマスタ−バッチを製造した。次に、上記で製造
したマスタ−バッチ15重量部と線状低密度ポリエチレ
ン(三井石油化学工業株式会社製、商品名、ウルトゼッ
クス3021F)85重量部とを混合したものを第1層
とし、第2層として線状低密度ポリエチレン(出光石油
化学株式会社製、商品名、モアテック0238N)を用
いて、多層インフレ−ション法により、厚さ40μmの
ヒ−トシ−ル性を有する多層フィルムを製造した。上記
の多層フィルムにおいて、第1層は、厚さ10μmの抗
菌性を有する線状低密度ポリエチレン層であり、第2層
は、厚さ30μmの線状低密度ポリエチレン層であっ
た。次に、所望の印刷模様を施した厚さ25μmの2軸
延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムと、厚さ70
μmの乳白ポリエチレンフィルムとを、低密度ポリエチ
レンを使用して厚さ20μmに押し出してサンドラミネ
−ション法で貼り合わせ、更に、乳白ポリエチレンフィ
ルム面に、厚さ10μmのアルミニウム箔を、エチレン
−メタクリル酸共重合体を使用し厚さ25μmに押し出
してサンドラミネ−ション法により貼り合わせて、中間
積層材を製造した。次いで、上記で製造した多層フィル
ムを表面樹脂層として使用し、その第1層目の厚さ10
μmの抗菌性を有する線状低密度ポリエチレン層が最表
面となり、その第2層目の厚さ30μmの線状低密度ポ
リエチレン層面に、上記で製造した中間積層材の2軸延
伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面を対向させ
て、2液硬化型ウレタン系接着剤を使用してドライラミ
ネ−トし、更に、上記の中間積層材のアルミニウム箔面
に、厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルムを、エ
チレン−メタクリル酸共重合体を使用し厚さ40μmに
押し出してサンドラミネ−ション法で貼り合わせて、下
記の層構成からなる本発明にかかる積層材を製造した。
厚さ10μmの抗菌性を有する線状低密度ポリエチレン
層・厚さ30μmの線状低密度ポリエチレン層/接着剤
層/厚さ25μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−
トフィルム/印刷模様層/厚さ20μmの低密度ポリエ
チレン層/厚さ70μmの乳白ポリエチレンフィルム/
厚さ25μmのエチレン−メタクリル酸共重合体層/厚
さ10μmのアルミニウム箔/厚さ40μmのエチレン
−メタクリル酸共重合体層/厚さ50μmの低密度ポリ
エチレンフィルム
【0024】実施例2 上記の実施例1と同様にして、所望の印刷模様を施した
厚さ25μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフ
ィルムと、厚さ70μmの乳白ポリエチレンフィルムと
を、低密度ポリエチレンを使用して厚さ20μmに押し
出してサンドラミネ−ション法で貼り合わせ、更に、乳
白ポリエチレンフィルム面に、厚さ10μmのアルミニ
ウム箔を、エチレン−メタクリル酸共重合体を使用し厚
さ25μmに押し出してサンドラミネ−ション法により
貼り合わせて、中間積層材を製造した。他方、低密度ポ
リエチレン(三井石油化学工業株式会社製、商品名、ミ
ラソン16)80重量部を加熱溶融した後、銀イオン含
有溶解性ガラス(石塚硝子株式会社製、商品名、イオン
ピュアWA11i)20重量部を添加し、充分に混合、
混練して、銀イオン含有溶解性ガラス含有量が20重量
%のマスタ−バッチを製造した。次に、上記で製造した
マスタ−バッチ15重量部を線状低密度ポリエチレン
(三井石油化学工業株式会社製、商品名、ミラソン1
1)85重量部と混合したものを第1層とし、第2層と
して線状低密度ポリエチレン(三井石油化学工業株式会
社製、商品名、ミラソン11)を用いて、多層エクスト
ル−ジョン法により、その第1層が最表面層を構成し、
第2層が、上記で製造した中間積層材の2軸延伸ポリエ
チレンテレフタレ−トフィルム面と対向するようにし
て、共押し出して厚さ60μmのヒ−トシ−ル性を有す
る多層フィルムを形成した。上記の多層フィルムにおい
て、第1層は、厚さ10μmの抗菌性を有する線状低密
度ポリエチレン層であり、第2層は、厚さ50μmの線
状低密度ポリエチレン層であった。次いで、上記で多層
フィルムと中間積層材とを積層した後、更に、上記の中
間積層材のアルミニウム箔面に、厚さ50μmの低密度
ポリエチレンフィルムを、エチレン−メタクリル酸共重
合体を使用し厚さ40μmに押し出してサンドラミネ−
ション法で貼り合わせて、下記の層構成からなる本発明
にかかる積層材を製造した。厚さ10μmの抗菌性を有
する線状低密度ポリエチレン層・厚さ50μmの線状低
密度ポリエチレン層/厚さ25μmの2軸延伸ポリエチ
レンテレフタレ−トフィルム/印刷模様層/厚さ20μ
mの低密度ポリエチレン層/厚さ70μmの乳白ポリエ
チレンフィルム/厚さ25μmのエチレン−メタクリル
酸共重合体層/厚さ10μmのアルミニウム箔/厚さ4
0μmのエチレン−メタクリル酸共重合体層/厚さ50
μmの低密度ポリエチレンフィルム
【0025】比較例1 線状低密度ポリエチレン(三井石油化学工業株式会社
製、商品名、ウルトゼックス3021F)を第1層と
し、第2層として線状低密度ポリエチレン(出光石油化
学株式会社製、商品名、モアテック0238N)を用い
て、多層インフレ−ション法により、厚さ40μmのヒ
−トシ−ル性を有する多層フィルムを製造した。上記の
多層フィルムにおいて、第1層は、厚さ10μmの線状
低密度ポリエチレン層であり、第2層は、厚さ30μm
の線状低密度ポリエチレン層であった。上記で製造した
多層フィルムを使用し、以下、上記の実施例1と同様に
して、下記の層構成からなる積層材を製造した。厚さ1
0μmの線状低密度ポリエチレン層・厚さ30μmの線
状低密度ポリエチレン層/接着剤層/厚さ25μmの2
軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム/印刷模様
層/厚さ20μmの低密度ポリエチレン層/厚さ70μ
mの乳白ポリエチレンフィルム/厚さ25μmのエチレ
ン−メタクリル酸共重合体層/厚さ10μmのアルミニ
ウム箔/厚さ40μmのエチレン−メタクリル酸共重合
体層/厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルム
【0026】比較例2 上記の実施例2で使用した中間積層材を使用し、その2
軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、線状
低密度ポリエチレン(三井石油化学工業株式会社製、商
品名、ミラソン11)を第1層とし、第2層として線状
低密度ポリエチレン(三井石油化学工業株式会社製、商
品名、ミラソン11)を用いて、多層エクストル−ジョ
ン法により、その第1層が最表面層を構成し、第2層
が、上記の中間積層材の2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レ−トフィルム面と対向するようにして、共押し出しし
て厚さ60μmのヒ−トシ−ル性を有する多層フィルム
を積層した。上記の多層フィルムにおいて、第1層は、
厚さ10μmの線状低密度ポリエチレン層であり、第2
層は、厚さ50μmの線状低密度ポリエチレン層であっ
た。以下、上記の実施例2と同様して、下記の層構成か
らなる積層材を製造した。厚さ10μmの線状低密度ポ
リエチレン層・厚さ50μmの線状低密度ポリエチレン
層/厚さ25μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−
トフィルム/印刷模様層/厚さ20μmの低密度ポリエ
チレン層/厚さ70μmの乳白ポリエチレンフィルム/
厚さ25μmのエチレン−メタクリル酸共重合体層/厚
さ10μmのアルミニウム箔/厚さ40μmのエチレン
−メタクリル酸共重合体層/厚さ50μmの低密度ポリ
エチレンフィルム
【0027】実験例 上記の実施例1〜2、および比較例1〜2で製造した積
層材を使用し、まず、各積層材を打ち抜き加工し、ブラ
ンク板を製造し、次いで、該ブランク板を丸めてその端
部の重合部分を熱溶融し、直径35mm、高さ150m
mのラミネ−トチュ−ブ容器を構成する胴部となる円筒
体を製造した。次いで、上記ので製造した円筒体をチュ
−ブ容器成形用のマンドレルに装着し、次に該円筒体の
一方の端部に、常法により円錐台形状の肩部とそれに連
続する細首の口頸部からなる頭部を、乳白顔料を1.5
重量%添加した高密度ポリエチレンを使用し、樹脂温度
245℃で圧縮成形法で成形した。次に、上記の頭部を
有する円筒体の口頸部に、キャップを螺旋し、次いで該
円筒体をマンドレルからはずし、しかる後該円筒体の他
方の開口部から、市販の歯磨きこ135gを充填し、次
いで、該円筒体の開口部を熱溶着して封緘した。次に、
上記で製造した各チュ−ブ包装体の表面に、枯草菌芽胞
と大腸菌を一本あたり、103 個ずつスプレ−して付着
させ、そのまま20℃、70%の条件下に3日間保管
し、その後菌数を測定した。その結果を下記の表1に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】上記の結果より明らかなように、実施例1
〜2のものは、比較例1〜2のものと比較して、付着し
た菌数が死滅していることが確認された。
【0030】
【発明の効果】本発明は、以上の説明で明らかなよう
に、抗菌性を有する無機化合物に着目し、少なくとも、
表面樹脂層、中間層、および内面樹脂層を順次に積層し
てなる積層材において、表面樹脂層の少なくとも表層部
に、抗菌性を有する無機化合物を含有する積層材を製造
し、次に、該積層材を使用し、該積層材の両端部の表面
樹脂層と内面樹脂層の面を重ね合わせてその対向面をヒ
−トシ−ルして筒状胴部を製造し、更に、該筒状胴部の
一方の開口部に口部、肩部を形成し、これにキャップを
螺合させてラミネ−トチュ−ブ容器を製造し、而して、
該ラミネ−トチュ−ブ容器の他方の開口部から練状歯磨
き、クリ−ム等の内容物を充填し、しかる後該開口部を
密閉シ−ルして底部シ−ル部を形成して、ラミネ−トチ
ュ−ブ容器を使用した包装製品を製造して、洗面所、浴
室等の高湿度下においても、容器の表面に、細菌、雑菌
等が付着して繁殖した痕跡がなく、しかも、カビ等の発
生も認められず、極めて衛生的な、不快感を与えない抗
菌性を有するラミネ−トチュ−ブ容器を製造し得ること
ができるというものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる積層材の層構成の一例を示す概
略的断面図である。
【図2】本発明にかかる積層材の層構成の一例を示す概
略的断面図である。
【図3】本発明にかかる積層材の層構成の一例を示す概
略的断面図である。
【図4】上記の図1に示す積層材を使用して製造した本
発明にかかるラミネ−トチュ−ブ容器の構成を示す概略
的半断面図である。
【符号の説明】
1 表面樹脂層 2 中間層 3 内面樹脂層 4 ラミネ−トチュ−ブ容器形成用積層材 5 抗菌性を有する無機化合物 5a 銀イオン含有無機化合物 5b 銀イオン含有溶解性ガラス 6 溶着部 7 筒状胴部 8 肩部 9 口部 10 キャップ 11 内容物 12 底溶着部 A 積層材 B 積層材 C 積層材 R ラミネ−トチュ−ブ容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B65D 35/08 B65D 35/08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、表面樹脂層、中間層、およ
    び内面樹脂層を順次に積層してなる積層材において、表
    面樹脂層の少なくとも表層部に、抗菌性を有する無機化
    合物を含有していることを特徴とする積層材。
  2. 【請求項2】 抗菌性を有する無機化合物が、銀イオン
    を徐々に溶出させる銀イオン含有無機化合物であること
    を特徴とする上記の請求項1に記載する積層材。
  3. 【請求項3】 銀イオン含有無機化合物が、銀イオン含
    有溶解ガラスであることを特徴とする上記の請求項2に
    記載する積層材。
  4. 【請求項4】 少なくとも、表面樹脂層、中間層、およ
    び内面樹脂層を順次に積層してなる積層材において、表
    面樹脂層の少なくとも表層部に、抗菌性を有する無機化
    合物を含有している積層材を使用し、該積層材の両端部
    の最外層と最内層の面を重ね合わせてその対向面をヒ−
    トシ−ルした筒状胴部からなり、更に、該筒状胴部の一
    方の開口部に、肩部、口部からなる頭部を設けてなるこ
    とを特徴とするラミネ−トチュ−ブ容器。
  5. 【請求項5】 抗菌性を有する無機化合物が、銀イオン
    を徐々に溶出させる銀イオン含有無機化合物であること
    を特徴とする上記の請求項4に記載するラミネ−トチュ
    −ブ容器。
  6. 【請求項6】 銀イオン含有無機化合物が、銀イオン含
    有溶解ガラスであることを特徴とする上記の請求項5に
    記載するラミネ−トチュ−ブ容器。
JP32218896A 1996-11-19 1996-11-19 積層材、およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器 Expired - Fee Related JP3789573B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32218896A JP3789573B2 (ja) 1996-11-19 1996-11-19 積層材、およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32218896A JP3789573B2 (ja) 1996-11-19 1996-11-19 積層材、およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10146924A true JPH10146924A (ja) 1998-06-02
JP3789573B2 JP3789573B2 (ja) 2006-06-28

Family

ID=18140932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32218896A Expired - Fee Related JP3789573B2 (ja) 1996-11-19 1996-11-19 積層材、およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3789573B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100371799B1 (ko) * 1999-08-18 2003-02-11 주식회사 선양 항균제가 첨가된 식품 포장용 폴리스틸렌 필름의 제조방법
JP2004181652A (ja) * 2002-11-29 2004-07-02 Yoshino Kogyosho Co Ltd 抗菌・防カビ性を有する合成樹脂製の積層体
KR100614186B1 (ko) * 2005-12-22 2006-08-22 권혁탁 항균 용기
KR100746196B1 (ko) 2005-03-30 2007-08-03 박미선 극미세 요철부가 형성된 튜브용기 및 그 제조방법
JP2008024345A (ja) * 2006-07-21 2008-02-07 Yoshino Kogyosho Co Ltd チューブ容器
JP2008068877A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Ma Packaging:Kk 抗菌性包装材料およびその包装体もしくは保管方法
JP2011161818A (ja) * 2010-02-10 2011-08-25 Kracie Home Products Ltd 多層樹脂成形体

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100371799B1 (ko) * 1999-08-18 2003-02-11 주식회사 선양 항균제가 첨가된 식품 포장용 폴리스틸렌 필름의 제조방법
JP2004181652A (ja) * 2002-11-29 2004-07-02 Yoshino Kogyosho Co Ltd 抗菌・防カビ性を有する合成樹脂製の積層体
KR100746196B1 (ko) 2005-03-30 2007-08-03 박미선 극미세 요철부가 형성된 튜브용기 및 그 제조방법
KR100614186B1 (ko) * 2005-12-22 2006-08-22 권혁탁 항균 용기
JP2008024345A (ja) * 2006-07-21 2008-02-07 Yoshino Kogyosho Co Ltd チューブ容器
JP2008068877A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Ma Packaging:Kk 抗菌性包装材料およびその包装体もしくは保管方法
JP2011161818A (ja) * 2010-02-10 2011-08-25 Kracie Home Products Ltd 多層樹脂成形体

Also Published As

Publication number Publication date
JP3789573B2 (ja) 2006-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20080046083A (ko) 포장 필름용 박리가능 복합 열가소성 밀봉재
JPH09234832A (ja) 酸素吸収多層フィルム及びその製造方法
JPH10146924A (ja) 積層材、およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器
JP2002301786A (ja) 共押出多層フィルムおよび容器の蓋材
JP4268230B2 (ja) ラミネ−トチュ−ブ容器形成用積層材およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器
JP2001225409A (ja) 透明バリア性フィルムおよびそれを使用した積層材
JP4249370B2 (ja) ラミネ−トチュ−ブ容器
JP2007076698A (ja) チューブ容器
JPH11198950A (ja) チュ−ブ容器
JPH11105190A (ja) 透明バリア性フィルム、それを使用した積層体および包装用容器
JP5915211B2 (ja) 蓋材
JP2001301071A (ja) ラミネ−トチュ−ブ容器
JP2000281094A (ja) チュ−ブ容器
JP3776553B2 (ja) ラミネ−トチュ−ブ容器
JP4156054B2 (ja) ラミネ−トチュ−ブ容器形成用積層材およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器
JP2000233479A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用容器
JP6051527B2 (ja) 蓋材
JPH0789533A (ja) 包材及びその製造方法
JP5994260B2 (ja) 蓋材
JPH10167292A (ja) ラミネ−トチュ−ブ容器
JPH11138697A (ja) ラミネ−トチュ−ブ容器形成用積層材およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器
JP6041123B2 (ja) ガラス容器用易貫通性蓋材
JP2002087445A (ja) ラミネ−トチュ−ブ容器
JPH10166496A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用容器
JP2017165432A (ja) 蓋材

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050615

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050810

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050908

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051028

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20051214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060329

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090407

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100407

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110407

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110407

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120407

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130407

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140407

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees