JPH11198950A

JPH11198950A - チュ−ブ容器

Info

Publication number: JPH11198950A
Application number: JP10018296A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Matsuzaki; 弘松嵜
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1998-01-16
Filing date: 1998-01-16
Publication date: 1999-07-27

Abstract

(57)【要約】【課題】耐アルカリ性等の耐薬品性、酸素、香料等に
対するバリア−性等に優れ、更に、デラミ現象を起こさ
ず、かつ、内容物等の漏洩等も認められず、染毛剤、染
色剤、医薬品、化粧品、練り歯磨き、食料品、その他等
の内容物、特に、アルカリ性内容物の充填包装に適する
押し出しチュ−ブ容器を提供することである。【解決手段】下端部が閉塞されている筒状の容器胴部
と、該筒状の容器胴部の上端部に連接している円錐台形
状の肩部と、該肩部に連接している口部とからなるチュ
−ブ容器において、上記の肩部と口部の内面に、ポリフ
ェニレンサルファイド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
イミド系樹脂、または、ポリアミドイミド系樹脂を成形
原料として使用して成形したロンデル成形体を成形溶着
させてなることを特徴とするチュ−ブ容器に関するもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、チュ−ブ容器に関
し、更に詳しくは、耐アルカリ性等の耐薬品性、ガスバ
リア−性等に優れ、染毛剤、染色剤、医薬品、化粧品、
練り歯磨き、食料品、その他等の内容物、特に、アルカ
リ性内容物の充填包装に適する押し出しチュ−ブ容器に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、チュ−ブ容器としては、種々のも
のが開発され、提案されているが、通常、チュ−ブ容器
は、外層、中間層、および、内層とからなる積層材を製
造し、これを丸めて端部を重ね合わせその重合部分を溶
着して筒状の容器胴部を形成し、更に、その上端部に、
該上端部に連接する円錐台形状の肩部と、該肩部に連接
する口部等を形成し、かつ、該口部にキャップ等を着脱
自在に螺合し、他方、その下端部の開口部から内容物を
充填し、しかる後、その開口部を閉塞して構成されてい
る。而して、上記の筒状の容器胴部の上端部に連接する
肩部、該肩部に連接する口部等は、例えば、高密度ポリ
エチレン等の樹脂を使用し、これを成形原料として使用
して射出成形あるいはコンプレッション成形等により形
成している。また、上記の筒状の容器胴部を構成する積
層材においては、中間層として、例えば、アルミニウム
箔、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物フィル
ム、ポリ塩化ビニリデン樹脂コ−ティング樹脂フィル
ム、酸化ケイ素あるいは酸化アルミニウム等の無機酸化
物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム等の酸素ガスバリア
−性基材等を使用することによって、酸素ガス、水蒸気
等の透過性を防止し、更に、内容物の保香性等に優れ、
種々の粘体状物等を充填包装に適するチュ−ブ容器とし
て広く使用されているものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなチュ−ブ容器において、その口部、肩部等の頭部
は、通常、高密度ポリエチレン等の樹脂を使用し、これ
を射出成形あるいはコンプレッション成形して形成され
るものであるが、この場合、高密度ポリエチレン等の樹
脂は、防湿性には優れているが、酸素ガスバリア−性、
香料成分のバリア−性等に劣るという問題点があり、特
に高酸素ガスバリア−性を必要とする内容物に対して
は内容物が変質してしまうという問題点がある。そのた
め、筒状の容器胴部をバリア−性基材等を使用して構成
しても、口部、肩部等において、酸素バリア−性、香料
成分のバリア−性、耐アルカリ性等の耐薬品性等に劣る
ことから、容器全体としての酸素バリア−性、香料成分
のバリア−性、耐アルカリ性等の耐薬品性等が著しく低
下するという問題点を有するものである。そのため、現
在、耐アルカリ性等の耐薬品性容器としては、通常、ガ
ラス製容器、あるいは、金属製容器等が、一般的に使用
されているのが実状であるが、しかし、これらは、軽量
性、表面装飾等の印刷適正、取り扱い性等に劣るという
問題点がある。また、高密度ポリエチレン等の樹脂を使
用して口部、肩部等の頭部を構成する場合には、該高密
度ポリエチレン等の樹脂が、脂溶性に富む香気成分、薬
効成分等を吸着し、官能劣化、薬効低下等を引き起こす
という問題点もある。そこで本発明は、耐アルカリ性等
の耐薬品性、酸素、香料等に対するバリア−性等に優
れ、更に、デラミ現象を起こさず、かつ、内容物等の漏
洩等も認められず、染毛剤、染色剤、医薬品、化粧品、
練り歯磨き、食料品、その他等の内容物、特に、アルカ
リ性内容物の充填包装に適する押し出しチュ−ブ容器を
提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点を解決すべく種々研究した結果、ポリフェニレ
ンサルファイド系樹脂、ポリアミド系樹脂（ナイロン系
樹脂）、ポリイミド系樹脂、または、ポリアミドイミド
系樹脂等の酸素、香料等に対するバリア−性、耐アルカ
リ性等の耐薬品性に優れている樹脂に着目し、而して、
チュ−ブ容器を構成する筒状の容器胴部の上端部に連接
している円錐台形状の肩部と、該肩部に連接している口
部の内面に、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、または、ポリアミド
イミド系樹脂を成形原料として使用して成形したロンデ
ル成形体を成形密着させてチュ−ブ容器を製造し、該チ
ュ−ブ容器内に染毛剤等の内容物を充填包装したとこ
ろ、耐アルカリ性等の耐薬品性、酸素等に対するガスバ
リア−性、内容物の保香性等に優れ、更に、デラミ現象
も起こさず、かつ、内容物等の漏洩等も認められず、染
毛剤、染色剤、医薬品、化粧品、練り歯磨き、食料品、
その他等の内容物、特に、アルカリ性内容物の充填包装
に適する押し出しチュ−ブ容器をを製造し得ることを見
出して本発明を完成したものである。

【０００５】すなわち、本発明は、下端部が閉塞されて
いる筒状の容器胴部と、該筒状の容器胴部の上端部に連
接している円錐台形状の肩部と、該肩部に連接している
口部とからなるチュ−ブ容器において、上記の肩部と口
部の内面に、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、または、ポリアミド
イミド系樹脂を成形原料として使用して成形したロンデ
ル成形体を成形密着させてなることを特徴とするチュ−
ブ容器に関するものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】上記の本発明について以下に更に
詳しく説明する。まず、本発明にかかるチュ−ブ容器の
構成について図面を用いて更に詳しく説明すると、図１
は、本発明にかかるチュ−ブ容器の構成の一例を示す概
略的切断半断面図であり、図２、図３、図４および図５
は、図１に示すチュ−ブ容器の製造法の一例を示す各工
程の構成を示す概略的工程図である。

【０００７】上記の図１に示すように、本発明にかかる
チュ−ブ容器Ａは、下端部の開口部から内容物（図示せ
ず）を充填した後、例えば、ヒ−トシ−ル等により下端
シ−ル部１を形成して閉塞されている筒状の容器胴部２
からなり、かつ、該筒状の容器胴部２の上端部に連接し
ている円錐台形状の肩部３と、該肩部３に連接している
口部４等からなる頭部５を構成しているチュ−ブ容器で
あり、更に、上記の肩部３と口部４の内面に、ポリフェ
ニレンサルファイド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイ
ミド系樹脂、または、ポリアミドイミド系樹脂を成形原
料として使用して成形したロンデル成形体６を成形密着
させた構成からなるものである。なお、図中、７は、螺
条ネジ８、８ａ等で螺合しているキャップを表す。上記
の例示は、本発明にかかるチュ−ブ容器の一例を例示し
たものであり、これによって、本発明は、限定されるも
のではなく、本発明は、チュ−ブ容器を構成する肩部と
口部の内面に、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、または、ポリアミ
ドイミド系樹脂を成形原料として使用して成形したロン
デル成形体を成形密着させたことを基本構成とするもの
であり、例えば、チュ−ブ容器の形態としては、丸型、
楕円型等のいずれのものでもよいものである。

【０００８】次に、上記のような構成からなる本発明に
かかるチュ−ブ容器の製造法について説明すると、本発
明においては、図２に示すように、まず、少なくとも、
外層１１、中間層１２、および、内層１３を順次に積層
した構成からなる積層材１４を製造する。次いで、本発
明においては、図３に示すように、上記で製造した積層
材１４を使用し、これを丸めて、その端縁を重ね合わ
せ、その外層と内層との重合端部を溶着して溶着部１５
を形成して、チュ−ブ容器を構成する筒状の容器胴部２
を製造する。他方、本発明においては、図４に示すよう
に、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリイミド系樹脂、または、ポリアミドイミド系
樹脂を成形原料として使用し、これに、必要ならば、所
望の添加剤を任意に添加し、充分に混練してなる樹脂組
成物を製造し、次いで、該樹脂組成物を使用して、例え
ば、射出成形、圧縮成形等により成形して、上記のチュ
−ブ容器の肩部、口部等の内面に成形密着し得る形状か
らなるロンデル成形体６を成形する。而して、本発明に
おいては、図５に示すように、成形装置の詳細な図面は
略すが、上記で製造した筒状の容器胴部２を、公知の射
出成形あるいはコンプレッション成形等の成形金型１
６、１６（コアとキャビティ−）内に裁置し、更に、該
筒状の容器胴部２の上端部に、上記のロンデル成形体６
を裁置し、しかる後、例えば、高密度ポリエチレン等の
樹脂を使用し、これに、必要ならば、例えば、乳白顔
料、その他所望の添加剤を任意に添加し、これを成形原
料として使用して射出成形あるいはコンプレッション成
形等により成形して、上記の筒状の容器胴部２を、溶融
した高密度ポリエチレン等の樹脂で密接着して一体化し
つつ上記の筒状の容器胴部２の上端部に連接する肩部
３、該肩部３に連接する口部４等からなる頭部５を成形
し、かつ、該筒状の容器胴部２と、ロンデル成形体６
と、肩部３、該肩部３に連接する口部４等からなる頭部
５とを成形密着させ、更に、成形後、前述の図１に示す
ように、該頭部５を構成する口部４を密閉するキャップ
７を螺条ネジ８、８ａ等で螺合させて、本発明にかかる
チュ−ブ容器Ａを製造するものである。而して、上記で
製造した押し出しチュ−ブ容器は、図示しないが、その
下端部の開口部より、例えば、染毛剤、染色剤、医薬
品、化粧品、練り歯磨き、食料品、化学品、その他、種
々の粘体状物等の内容物を適量分だけ充填包装し、しか
る後、その開口部を溶着して下端シ−ル部１等を形成し
て、内容物を充填包装した本発明にかかるチュ−ブ容器
からなるチュ−ブ包装体を製造することができるもので
ある。

【０００９】上記に挙げた例は、本発明にかかるチュ−
ブ容器の製造法の一例を例示したにしか過ぎないもので
あり、これによって本発明は限定されるものではない。
本発明においては、図示しないが、例えば、上記の筒状
の容器胴部として、上記のように積層材を丸めてその端
部を重ね合わせてヒ−トシ−ルしてなるラミネ−トチュ
−ブ胴部に代えて、樹脂の一種ないしそれ以上を筒状に
単独あるいは共押し出し成形してなる押し出しチュ−ブ
胴部を使用することができる。具体的には、筒状の容器
胴部として、例えば、ポリエチレン系樹脂またはポリプ
ロピレン系樹脂と、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケ
ン化物とを組み合わせ、インフレ−ション成形法により
成形して、ポリエチレン系樹脂またはポリプロピレン系
樹脂層／エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物層／
ポリエチレン系樹脂またはポリプロピレン系樹脂層の３
層からなる押し出しチュ−ブ胴部を使用することができ
る。

【００１０】次に、本発明において、上記のようなチュ
−ブ容器等を構成する材料、その製造法等について説明
する。まず、本発明において、筒状の容器胴部を形成す
る外層、および、内層を構成する材料としては、前述の
ように、積層材を丸め、その重合端部を熱溶着して筒状
の容器胴部を製造することから、加熱により溶融して相
互に融着することができるヒ−トシ−ル性を有する樹脂
のフィルムないしシ−トを使用することができる。具体
的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、直鎖状（線状）低密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−
メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル
共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペン
テンポリマ−、ポリブテンポリマ−、ポリエチレンまた
はポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル
酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマ
−ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で酸変性した
酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、
ポリ（メタ）アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、
その他等の樹脂のフィルムないしシ−トを使用すること
ができる。而して、上記のフィルムないしシ−トは、そ
の樹脂を含む組成物によるコ−ティング膜の状態で使用
することができる。その膜もしくはフィルムないしシ−
トとしては、単層、あるいは、例えば、共押し出し等に
より２種以上から構成した多層のものでもよく、その膜
厚さとしては、５μｍないし２００μｍ位、好ましく
は、１０μｍないし１００μｍ位が望ましい。

【００１１】更に、本発明においては、上記の外層、お
よび、内層を構成する材料として、メタロセン触媒を使
用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体を使
用することができる。上記のメタロセン触媒を用いて重
合したエチレン−α・オレフィン共重合体としては、例
えば、二塩化ジルコノセンとメチルアルモキサンの組み
合わせによる触媒等のメタロセン錯体とアルモキサンと
の組み合わせによる触媒、すなわち、メタロセン触媒を
使用して重合してなるエチレン−α・オレフィン共重合
体を使用することができる。メタロセン触媒は、現行の
触媒が、活性点が不均一でマルチサイト触媒と呼ばれて
いるのに対し、活性点が均一であることからシングルサ
イト触媒とも呼ばれているものである。具体的には、三
菱化学株式会社製の商品名「カ−ネル」、三井石油化学
工業株式会社製の商品名「エボリュ−」、米国、エクソ
ン・ケミカル（ＥＸＸＯＮＣＨＥＭＩＣＡＬ）社製の
商品名「エクザクト（ＥＸＡＣＴ）」、米国、ダウ・ケ
ミカル（ＤＯＷＣＨＥＭＩＣＡＬ）社製の商品名「ア
フィニティ−（ＡＦＦＩＮＩＴＹ）、商品名「エンゲ−
ジ（ＥＮＧＡＧＥ）」等のメタロセン触媒を用いて重合
したエチレン−α・オレフィン共重合体を使用すること
ができる。而して、本発明において、上記のようなメタ
ロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン
共重合体の樹脂層としては、そのフィルムないしシ−
ト、あるいはその共重合体を含む組成物によるコ−ティ
ング膜等の状態で使用することができ、それによって、
表面樹脂層または内面樹脂層、もしくはその両者の層を
構成するヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムないし
シ−トとして機能するものである。その膜もしくはフィ
ルムないしシ−トの厚さとしては、５μｍないし２００
μｍ位、好ましくは、１０μｍないし１００μｍ位が望
ましい。

【００１２】次に、本発明において、中間層を構成する
材料としては、例えば、チュ−ブ容器を構成する基本素
材としての、機械的、物理的、化学的、その他等におい
て優れた性質を有する樹脂のフィルムないしシ−トを使
用することができる。具体的には、例えば、ポリエステ
ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ
アミドイミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフ
ィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリアセタ−ル
系樹脂、フッ素系樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合
体、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−ト、そ
の他等を使用することができる。而して、上記の樹脂の
フィルムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、ある
いは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等
のいずれのものでも使用することができる。そのフィル
ムの厚さとしては、３μｍないし２００μｍ位、好まし
くは、５μｍないし１５０μｍ位が望ましい。なお、本
発明においては、上記のような基材フィルムには、例え
ば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄
を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷等が施
されていてもよい。

【００１３】次にまた、本発明において、上記の中間層
を構成する材料としては、例えば、紙層を構成する各種
の紙基材を使用することができ、具体的には、本発明に
おいて、紙基材としては、賦型性、耐屈曲性、剛性等を
持たせるものであり、例えば、強サイズ性の晒または未
晒の紙基材、あるいは純白ロ−ル紙、クラフト紙、板
紙、加工紙等の紙基材、その他等を使用することができ
る。上記において、紙層を構成する紙基材としては、坪
量約８０〜６００ｇ／ｍ²位のもの、好ましくは、坪量
約１００〜４５０ｇ／ｍ²位のものを使用することが望
ましい。勿論、本発明においては、紙層を構成する紙基
材と、上記に挙げた基材フィルムとしての各種の樹脂の
フィルムないしシ−ト等を併用して使用することができ
る。

【００１４】次にまた、本発明において、中間層を構成
する材料として、例えば、耐アルカリ性等の耐薬品性に
優れている樹脂のフィルム、例えば、パラジクロロベン
ゼンと硫化ナトリウムとを使用し、芳香族求核置換反応
等により合成されるポリフェニレンスルフィド系樹脂の
フィルムないしシ−ト、その構造中に酸アミド結合を有
する重合体、例えば、ナイロン６、ナイロン６６、ナイ
ロン６１０、ナイロン１１等の各種のポリアミド系樹脂
のフィルムないしシ−ト、あるいは、その分子主鎖骨格
中に環状イミド基を有する高分子、具体的には、芳香族
テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの重縮合
により合成されるポリイミド系樹脂のフィルムないしシ
−ト、更に、その分子中に主鎖骨格中に環状イミド基と
酸アミド結合とを有する高分子、具体的には、芳香族ト
リカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの重縮合によ
り合成されるポリアミドイミド系樹脂のフィルムないし
シ−ト等を使用することができる。而して、本発明にお
いて、上記のようなポリフェニレンサルファイドフィル
ム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、あるい
は、ポリアミドイミドフィルム等としては、ｐＨ．８以
上のアルカリ性条件下で不溶解性の熱可塑性樹脂のフィ
ルムないしシ−トであることが望ましく、また、その膜
厚としては、内容物中に含まれるアルカリ成分等の浸透
を防止し、耐アルカリ性等の耐薬品性の効果奏するため
に、約７〜１２０μｍ位、好ましくは、約１０〜８０μ
ｍ位が望ましいものである。

【００１５】更にまた、本発明において、中間層を構成
する材料として、例えば、太陽光等の光を遮光する性
質、あるいは、水蒸気、水、酸素ガス等を透過しないバ
リア−性等の性質、更に、保香性等の性質等を有する材
料を使用することができ、これは、単体の基材でもよ
く、あるいは、二種以上の基材を組み合わせてなる複合
基材等であってもよい。具体的には、例えば、遮光性、
ガスバリア−性、保香性等を有するアルミニュウム箔ま
たはその蒸着膜を有する樹脂のフィルム、ガスバリア−
性、保香性等を有する酸化珪素、酸化アルミニュウム等
の無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム、水蒸
気、水等に対するバリア−性を有する低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状
低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体等の樹脂のフィルムないしシ−ト、ガス
バリア−性を有するポリ塩化ビニリデン、ポリビニルア
ルコ−ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等の
樹脂のフィルムないしシ−ト、樹脂に顔料等の着色剤
を、その他、所望の添加剤を加えて混練してフィルム化
してなる遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムない
しシ−ト等を使用することができる。これらの材料は、
一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができ
る。上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意
であるが、通常、５μｍないし３００μｍ位、更には、
１０μｍないし１５０μｍ位が望ましい。更に、上記に
おいて、アルミニュウム箔としては、５μｍないし３０
μｍ位の厚さのもの、また、アルミニュウムまたは無機
酸化物の蒸着膜としては、厚さ１００Åないし２０００
Å位のものを使用することができる。また、上記の蒸着
膜を支持する樹脂のフィルムとしては、例えば、ポリエ
ステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリオレフィン
フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカ−ボネ−ト
フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルア
ルコ−ルフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物フィルム、その他等を使用することができる。

【００１６】更に、上記において、上記の無機酸化物の
蒸着膜層を構成する無機酸化物としては、例えば、ケイ
素酸化物（ＳｉＯ_x）、酸化アルミニウム、酸化インジ
ウム、酸化スズ、酸化ジルコニウム等を使用することが
できる。更に、本発明においては、無機酸化物として
は、一酸化ケイ素と二酸化ケイ素との混合物、あるいは
ケイ素酸化物と酸化アルミニウムとの混合物であっても
よい。而して、本発明において、無機酸化物の薄膜層を
形成する方法としては、イオンビ−ム法、電子ビ−ム法
等の真空蒸着法、スパッタリング法等によって蒸着膜を
構成することによって形成することができる。上記にお
いて、無機酸化物の薄膜層の厚さとしては、十分なバリ
ア−性を得るために、通常、１００Å〜２０００Å位で
あることが好ましく、特に、本発明においては、１５０
Å〜１５００Å位が望ましい。上記において、無機酸化
物の薄膜層の厚さが、１５００Åを超えると、特に、２
０００Åを超えると、無機酸化物の薄膜層にクラック等
が入りやすくなり、そりによりバリア−性が低下すると
いう危険性があると共に、材料コストが高くなるという
問題点であるので好ましくはなく、また、１５０Å、更
には、１００Å未満になると、その効果を期待すること
が困難であることから好ましくないものである。

【００１７】ところで、通常、チュ−ブ容器は、物理的
にも化学的にも過酷な条件におかれることから、かかる
容器を構成する積層材には、厳しい包装適性が要求さ
れ、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホ−ル性、耐
熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等
の種々の条件が要求され、このために、本発明において
は、上記のような材料の他に、上記のような諸条件を充
足するその他の材料を任意に使用することができ、具体
的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸
またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ
−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢
酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニ
ル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ（メタ）アクリル系
樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体（ＡＳ系樹
脂）、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合
体（ＡＢＳ系樹脂）、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−
ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、
フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公
知の樹脂のフィルムないしシ−トから任意に選択して使
用することができる。その他、例えば、セロハン等のフ
ィルム、合成紙等も使用することができる。本発明にお
いて、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸な
いし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使
用することができる。また、その厚さは、任意である
が、数μｍから３００μｍ位の範囲から選択して使用す
ることができる。更に、本発明においては、フィルムな
いしシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション
成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。

【００１８】次に、上記の本発明において、上記のよう
な材料を使用して、本発明にかかるチュ−ブ容器形成用
積層材を製造する方法について説明すると、かかる方法
としては、通常の包装材料を製造するときに使用するラ
ミネ−トする方法、例えば、ウエットラミネ−ション
法、ドライラミネ−ション法、無溶剤型ドライラミネ−
ション法、押し出しラミネ−ション法、Ｔダイ共押し出
し成形法、共押し出しラミネ−ション法、インフレ−シ
ョン法、その他等の任意の方法で行うことができる。而
して、本発明においては、上記のラミネ−トを行う際
に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の
前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、イ
ソシアネ−ト系（ウレタン系）、ポリエチレンイミン
系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−
ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル
系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、
セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知
のアンカ−コ−ト剤、接着剤等を任意に使用することが
できる。

【００１９】ところで、上記のような積層材の製造法に
おいて、押し出しラミネ−トする際の接着性樹脂層を構
成する押し出し樹脂としては、例えば、ポリエチレン、
エチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、
ポリブテン、ポリイソブテン、ポエイソブチレン、ポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−メタクリル酸
共重合体、あるいはエチレン−アクリル酸共重合体等の
エチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、あるいはそ
れらを変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、その他等を使用することが
できる。また、本発明において、ドライラミネ−トする
際の接着剤層を構成する接着剤としては、具体的には、
ドライラミネ−ト等において使用される２液硬化型ウレ
タン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエ
−テルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエス
テル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系
接着剤、エボキシ系接着剤、ゴム系接着剤、その他等を
使用することができる。

【００２０】次に、本発明においては、本発明にかかる
チュ−ブ容器を製造するに際し、例えば、筒状の容器胴
部を製造する際に、ヒ−トシ−ルする方法としては、例
えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、
インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル、火炎
シ−ル等の公知の各種の方法で行うことができる。

【００２１】次に、本発明においては、ロンデル成形体
を構成するポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、または、ポリアミドイ
ミド系樹脂について説明すると、まず、ポリフェニレン
サルファイド系樹脂としては、例えば、パラジクロロベ
ンゼンと硫化ナトリウムとを使用し、芳香族求核置換反
応等により合成されるポリフェニレンサルファイド系樹
脂、あるいは、該ポリフェニレンサルファイド系樹脂の
ガラス繊維強化樹脂、または、無機フィラ−充填強化樹
脂等を使用することができる。また、上記において、ポ
リアミド系樹脂としては、例えば、その構造中に酸アミ
ド結合を有する重合体、例えば、ナイロン４６、ナイロ
ン６、ナイロン６６、ナイロン６１０、ナイロン６１
２、ナイロン１１、ナイロン１２等の各種のポリアミド
系樹脂、あるいは、該ポリアミド系樹脂の混合物ないし
共重合体、該ポリアミド系樹脂と上記のポリフェニレン
スルフィド系樹脂とのポリマ−アロイ、エチレンとプロ
ピレン共重合体ゴムを無水マレイン酸で変性し、更に、
これを上記のポリアミド系樹脂とブレンドしたもの等を
使用することができる。また、上記において、ポリイミ
ド系樹脂としては、その分子主鎖骨格中に環状イミド基
を有する高分子、具体的には、芳香族テトラカルボン酸
二無水物と芳香族ジアミンとの重縮合により合成される
ポリイミド系樹脂等を使用することができる。また、上
記において、ポリアミドイミド系樹脂としては、その分
子中に主鎖骨格中に環状イミド基と酸アミド結合とを有
する高分子、具体的には、芳香族トリカルボン酸二無水
物と芳香族ジアミンとの重縮合により合成されるポリア
ミドイミド系樹脂等を使用することができる。本発明に
おいて、上記のポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、または、ポリアミ
ドイミド系樹脂は、プレポリマ−の状態で使用すること
もできるものである。而して、本発明において、上記の
ようなポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリイミド
系樹脂等は、ｐＨ．８以上のアルカリ性条件下で不溶解
性の熱可塑性樹脂であることが望ましい。

【００２２】ところで、本発明においては、上記のよう
にポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリイミド系樹脂、または、ポリアミドイミド系樹
脂を成形原料として射出成形、あるいは、圧縮成形等に
より、ロンデル成形体を製造することができるが、更に
は、上記のポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、または、ポリアミドイ
ミド系樹脂からなる樹脂のフィルムないしシ−トを使用
し、必要ならば、これに更に他の樹脂のフィルムないし
シ−トを積層し、それを打ち抜き成形加工して、肩部お
よび口部等の頭部に溶着し得るロンデル成形体を製造
し、これをチュ−ブ容器を構成する筒状の容器胴部の上
端部に成形溶着することも可能である。

【００２３】

【実施例】次に本発明について実施例を挙げて更に具体
的に本発明を説明する。実施例１厚さ８０μｍの低密度ポリエチレンフィルムからなる表
面樹脂層面と、酸化珪素の蒸着膜を有する１５μｍの２
軸延伸ポリアミドフィルムからなる中間層の非酸化珪素
の蒸着膜面とを、２液硬化型ウレタン系接着剤を使用し
てドライラミネ−ション法を利用して積層し、次に、中
間層としての酸化珪素の蒸着膜面に、厚さ１２０μｍの
低密度ポリエチレンフィルムからなる裏面樹脂層面を２
液硬化型ウレタン系接着剤を使用してドライラミネ−シ
ョン法を利用して積層して押し出しラミネ−トチュ−ブ
容器用積層シ−トを製造した。次に、上記で製造したラ
ミネ−トチュ−ブ容器用積層シ−トを打ち抜き加工した
ブランク板を使用し、これを丸めてその重合部分の背貼
り部を２１０℃、３秒、３Ｋｇ／ｃｍ²の熱溶着によっ
て、上記の積層シ−トの裏面樹脂層が内周面層となる直
径３５ｍｍ、高さ１５０ｍｍのチュ−ブ本体となる筒状
の容器胴部を製造した。他方、ポリフェニレンサルファ
イド系樹脂１００重量部を射出成型法により射出成形し
て、円錐台形状の肩部とそれに連続する口頚部とからな
る頭部の形状に合致するロンデル成形体を成形した。次
に、上記で製造した筒状の容器胴部をチュ−ブ容器成型
用のマンドレルに装着し、更に、該筒状の容器胴部の上
方に、上記で製造したロンデル成形体を装着し、しかる
後、筒状の容器胴部の上方の端部に、高密度ポリエチレ
ン系樹脂９５重量部、乳白顔料（酸化チタン）５重量部
からなるブレンド物を射出成型法により射出成形して、
円錐台形状の肩部とそれに連続する口頚部とからなる頭
部を成形すると共に、上記の筒状の容器胴部とロンデル
成形体と円錐台形状の肩部とそれに連続する口頚部とか
らなる頭部とを成形溶着し、更に、上記の頭部を構成す
る口頸部にキャップを螺合して、本発明にかかるチュ−
ブ容器を製造した。

【００２４】実施例２上記の実施例１において、ポリフェニレンサルファイド
系樹脂を使用する代わりに、ナイロン６６を使用し、そ
れ以外は、上記の実施例１と同様にして、同様な本発明
にかかるチュ−ブ容器を製造した。

【００２５】実施例３上記の実施例１において、ポリフェニレンサルファイド
系樹脂を使用する代わりに、ポリイミド系樹脂を使用
し、それ以外は、上記の実施例１と同様にして、同様な
本発明にかかるチュ−ブ容器を製造した。

【００２６】実施例４上記の実施例１において、ポリフェニレンサルファイド
系樹脂を使用する代わりに、ポリアミドイミド系樹脂を
使用し、それ以外は、上記の実施例１と同様にして、同
様な本発明にかかるチュ−ブ容器を製造した。

【００２７】実施例５厚さ８０μｍの低密度ポリエチレンフィルムからなる表
面樹脂層面と、酸化珪素の蒸着膜を有する１５μｍの２
軸延伸ポリアミドフィルムからなる中間層の非酸化珪素
の蒸着膜面とを、２液硬化型ウレタン系接着剤を使用し
てドライラミネ−ション法を利用して積層し、次に、中
間層としての酸化珪素の蒸着膜面に、厚さ１００μｍの
ポリフェニレンサルファイド系樹脂のフィルムを２液硬
化型ウレタン系接着剤を使用してドライラミネ−ション
法を利用して積層し、しかる後、該ポリフェニレンサル
ファイド系樹脂のフィルム面に、厚さ１２０μｍの低密
度ポリエチレンフィルムからなる裏面樹脂層面を２液硬
化型ウレタン系接着剤を使用してドライラミネ−ション
法を利用して積層して押し出しラミネ−トチュ−ブ容器
用積層シ−トを製造した。以下、上記の実施例１と同様
にして、同様な本発明にかかるチュ−ブ容器を製造し
た。

【００２８】比較例１上記の実施例１において、ポリフェニレンサルファイド
系樹脂からなるロンデル成形体を使用しないで、それ以
外は、上記の実施例１と同様にして、同様なチュ−ブ容
器を製造した。

【００２９】比較例２上記の実施例１において、ポリフェニレンスルフィド系
樹脂を使用する代わりに、ポリエチレンテレフタレ−ト
樹脂を使用し、それ以外は、上記の実施例１と同様にし
て、同様なチュ−ブ容器を製造した。

【００３０】実験例上記で製造した実施例１〜５、および、比較例１〜２の
各チュ−ブ容器を使用し、その下端部の開口部から、５
％アンモニア水溶液と３０％アンモニア水溶液をそれぞ
れに充填し、次いで、該開口部を、２１０℃、３秒間、
３Ｋｇ／ｃｍ²の熱溶着条件で、ヒ−トシ−ルした。次
に、上記で製造した各チュ−ブ包装体について、４０℃
で１ヶ月間保存し、しかる後、その保存試験を行った。
保存試験は、チュ−ブ包装体について、頭部のデラミネ
−ションの有無を目視で観察した。その結果を下記の表
１に示す。

【００３１】

【表１】表１において、◎は、デラミネ−ションなしを意味し、
×は、デラミネ−ションありを意味する。

【００３２】上記の表１の結果より明らかなように、本
発明にかかるものは、いずれも良好な結果を示し、デラ
ミネ−ションは、認められなかった。

【００３３】

【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明
は、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリアミド系
樹脂（ナイロン系樹脂）、ポリイミド系樹脂、または、
ポリアミドイミド系樹脂等の酸素、香料等に対するバリ
ア−性、耐アルカリ性等の耐薬品性に優れている樹脂に
着目し、而して、チュ−ブ容器を構成する筒状の容器胴
部の上端部に連接している円錐台形状の肩部と、該肩部
に連接している口部の内面に、ポリフェニレンサルファ
イド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ま
たは、ポリアミドイミド系樹脂を成形原料として使用し
て成形したロンデル成形体を成形溶着させてチュ−ブ容
器を製造し、該チュ−ブ容器内に染毛剤等の内容物を充
填包装して、耐アルカリ性等の耐薬品性、酸素等に対す
るガスバリア−性、内容物の保香性等に優れ、更に、デ
ラミ現象も起こさず、かつ、内容物等の漏洩等も認めら
れず、染毛剤、染色剤、医薬品、化粧品、練り歯磨き、
食料品、その他等の内容物、特に、アルカリ性内容物の
充填包装に適する押し出しチュ−ブ容器をを製造し得る
ことができるというものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかるチュ−ブ容器の構成の一例を示
す概略的半断面図である。

【図２】上記の図１に示す本発明にかかるチュ−ブ容器
の製造法の一例について各工程の構成を示す概略的工程
図である。

【図３】上記の図１に示す本発明にかかるチュ−ブ容器
の製造法の一例について各工程の構成を示す概略的工程
図である。

【図４】上記の図１に示す本発明にかかるチュ−ブ容器
の製造法の一例について各工程の構成を示す概略的工程
図である。

【図５】上記の図１に示す本発明にかかるチュ−ブ容器
の製造法の一例について各工程の構成を示す概略的工程
図である。

【符号の説明】

１下端シ−ル部２筒状の容器胴部３肩部４口部５頭部６ロンデル成形体７キャップ８、８螺条ネジ１１外層１２中間層１３内層１４積層材１５溶着部１６成形金型Ａチュ−ブ容器

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】下端部が閉塞されている筒状の容器胴部
と、該筒状の容器胴部の上端部に連接している円錐台形
状の肩部と、該肩部に連接している口部とからなるチュ
−ブ容器において、上記の肩部と口部の内面に、ポリフ
ェニレンサルファイド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
イミド系樹脂、または、ポリアミドイミド系樹脂を成形
原料として使用して成形したロンデル成形体をしたこと
を特徴とするチュ−ブ容器。
【請求項２】筒状の容器胴部が、積層材を丸めてその
端部を重ね合わせてヒ−トシ−ルしてなるラミネ−トチ
ュ−ブ胴部からなることを特徴とする上記の請求項１に
記載するチュ−ブ容器。
【請求項３】筒状の容器胴部が、樹脂の一種ないしそ
れ以上を筒状に押し出し成形してなる押し出しチュ−ブ
胴部からなることを特徴とする上記の請求項１に記載す
るチュ−ブ容器。