JPH10138384A - 易剥離層を含む多層複合フィルム - Google Patents

易剥離層を含む多層複合フィルム

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JPH10138384A
JPH10138384A JP33268296A JP33268296A JPH10138384A JP H10138384 A JPH10138384 A JP H10138384A JP 33268296 A JP33268296 A JP 33268296A JP 33268296 A JP33268296 A JP 33268296A JP H10138384 A JPH10138384 A JP H10138384A
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JP
Japan
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film
layer
easily peelable
polyethylene
sheet
Prior art date
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Pending
Application number
JP33268296A
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English (en)
Inventor
Shigemichi Hiraoka
重道 平岡
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SANWA INSATSU KOGYO KK
Original Assignee
SANWA INSATSU KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多層複合フィルムの両面に紙又はプラスチック
シートにて熱接着させることにより、従来の郵便はがき
や、郵便書簡、その他の事務用書類などの書き込み情報
量を飛躍的に増大させることができ、且つ多くの情報量
をコンパクト化する易剥離層を含む多層複合フィルムを
提供する。 【解決手段】透明なプラスチックフィルムを3層若しく
はそれ以上を積層した中の一層間のみが易剥性密着層を
有し、且つ、その積層フィルムの両側面に紙又はプラス
チックシート等を熱加圧で接着する樹脂を塗布した層を
有する易剥離層を含む多層複合フィルムとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、易剥離層を含む
多層複合フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、郵便はがきの情報量を多
くするべく、一辺で連結した郵便はがき大の二倍の大き
さを有するものを連結辺で半折し、連結辺と対向する側
に糊で接着し、該部を開封し易くするために切取りミシ
ン目を入れたもの、又は、個人的に極秘の情報を伝達す
るために、郵便はがきの文字を外部から見えないように
多層フィルムにより目隠しシールを施して、名宛人に届
け、受取人が目隠しシールを剥がすことによって、隠さ
れた極秘の情報内容を見るといったような、親展形式の
郵便はがきなどがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような、従来の二
重性のはがきでは、切取りミシン目を入れた部分ちは情
報を盛り込むことができないと共に、目隠しシールを施
したはがきにおいては、秘匿性に重点を置いたものであ
って、これ自体書き込み情報量を増大させるものではな
かった。
【0004】本発明の目的とするところは、多層複合フ
ィルムの両面に紙、プラスチックシート、又はその他の
シート材等を熱接着させることにより、従来の郵便はが
きや、郵便書簡、その他の事務用書類などの書き込み情
報量を飛躍的に増大ことができ、且つ多くの情報量をコ
ンパクト化する易剥離層を含む多層複合フィルムを提供
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、透明なプラスチックフィルムを3層若しくはそれ
以上を積層した中の一層間のみが易剥離性密着層を有
し、且つ、その積層フィルムの両側面に紙、プラスチッ
クシート、又はその他のシート材等を熱加圧で接着する
樹脂を塗布した層を有する易剥離層を含む多層複合フィ
ルムとした。更に、易剥離性密着層は、二枚の透明プラ
スチックフィルムの一方の透明プラスチックフィルムの
貼合面をコロナ放電処理と接着促進させるアンカーコー
トを施し、ポリエチレン塗工膜を押し出し、他方の透明
プラスチックフィルムは無処理として押し出すことによ
り、一方の透明プラスチックフィルムの貼合面では、強
力な接着力を有するようにすると同時に他方の透明プラ
スチックフィルムは無処理側面ではポリエチレンの持つ
ホットタック性のみによる密着程度の易剥離層を含む多
層複合フィルムとしてある。
【0006】
【発明の実施の形態】易剥離性を有する易剥離層を含む
多層複合フィルムを得る方法として、次の方法がある。
二枚の透明プラスチックフィルム、例えば、透明ポリエ
ステルフィルム1、1を積層貼り合わせする場合、一方
の透明ポリエステルフィルム1の貼合面を塗工膜ポリエ
チレンとの接着を促進するためにコロナ放電処理をし
て、貼合塗工面の濡れ性を向上させ、更に有機チタネー
ト系もし〈はポリエチレンイミン系などのアンカーコー
ト処理を施し、他方の透明ポリエステルフィルム1は全
く処理をほどこさないで押し出しラミネート機でポリエ
チレン樹脂を接着層として、ポリエステルフィルム2層
をサンド積層貼合して、ポリエステルフィルム1とポリ
エチレン塗工膜2とポリエステルフィルム1とからなる
3層フィルムとし、その3層フィルムの両面を一方の透
明ポリエステルフィルム1の貼合面と同様に塗工ポリエ
チレンとの接着を促進するそれぞれの処理を施し、それ
ぞれを押し出しラミネートで、ポリエチレン樹脂を塗工
して、ポリエチレン塗工膜5と、ポリエステルフィルム
1と、ポリエチレン塗工膜2と、ポリエステルフィルム
1と、ポリエチレン塗工膜2の構成からなるほぼ厚さア
ンカーコートを施し、それぞれポリエチレン塗工して、
ポリエチレン塗工膜5とポリエステルフィルム1とポリ
エチレン塗工膜2とポリエステルフィルム1とポリエチ
レン塗工膜5の構成からなるほぼ厚さ160μ程度のポ
リエステル無処理面での易剥離層を有する5層複合フィ
ルムAを作り、この5層複合フィルムAを二枚の紙の間
に挟み、熱加圧することによって、5層フィルムの表面
のポリエチレン塗工膜5がそれぞれの紙と接着すれば、
5層複合フィルムの両側面に紙が接着した状態で一体化
する。この状態で適所に非接着部を設けておき、非接着
部から前記5層複合フィルムは無処理貼合面から容易に
剥離する。
【0007】即ち、情報を書き込んだ郵便はがき大の二
枚分あるいは三枚分の紙のようなシートの各間に、本発
明に係る5層複合フィルムを郵便はがき大の寸法より若
干小さ目の寸法に切り揃えてそれぞれの紙等のシート片
6と別の紙等のシート片7との間に配置し、一側から約
250°C 〜260°C の温度で熱加圧すれば郵便
はがき大の二枚分(或いは三枚分)が一体化した郵便は
がき大の複合シート10が得られる。
【0008】情報が書き込まれた書簡は、非接着部の離
脱部より容易に剥がすことができ、書簡に書き込まれた
情報が透明のポリエステルフィルム1を透して見ること
が出来る。
【0009】以上のように、1層が易剥離性を有する多
層複合フイルムの両面が熱圧着するポリエチレン塗工し
たフイルムであるために書簡などの間に交互に何枚も挟
み込んで一体化し、一枚として取り扱えるした後に剥離
層を剥がせるようにしたことにより、複数枚を重ね合わ
された後、元の枚数に戻すことが出来る。このように多
量な情報をコンパクトにして、送付伝達できると同時に
書簡の表裏以外は外部から見られることもない。又、送
付された書簡は、受取人側で多層フィルムを剥がされた
面を通して、読み取ることになり、それぞれの書簡は多
層フィルムを補強されたことになる。
【0010】本発明の透明プラスチックフィルムの材質
として、ポリエステル、延伸ポリプロピレン、ポリカー
ボネート、アクリルなどの樹脂フィルムを使用し、特に
同材質のフィルム同志を選んで貼合しなければならない
理由はない。又フィルムの積層貼合方法は押し出しラミ
ネート機で、ポリエチレン系樹脂を接着層として、フィ
ルムサンド加工とし、同種、又は異種の透明プラスチッ
クフィルムを組み合わせて、ポリエチレン系樹脂層を含
めて3層以上の多層フィルムが本発明の基材フィルムと
なる。更に、本発明の基材フィルムの両面には紙などと
熱圧着で接着できるように低融点で溶けるアイオノマ
ー、酢ビ系ポリエチレンなどを使用するのが有効であ
る。
【0011】ここで、本発明の作用について説明すれ
ば、本発明は透明なプラスチックフィルムを3層若しく
はそれ以上を積層した中の一層間のみが易剥離性密着層
を有し、且つ、その積層フィルムの両側面に紙又はプラ
スチックシート等を熱加圧で接着する樹脂を塗布した層
を有する易剥離層を含む多層複合フィルムとしてあるた
め、種々の情報を書き込んで加熱処理すれば、紙、多層
複合フィルム、紙からなる構成の一枚の複合多層シート
を容易に形成できる。
【0012】このように得られた複合多層シートは、任
意に剥離できる密着面を剥がすことにより、書き込まれ
た情報は、剥がされた複合多層フィルムの透明フィルム
を通して、鮮明に読み取ることができる。同時に紙の表
面に透明フィルムが接着されているため、紙の補強効果
がある。更には、枚葉の紙面の間に挟み込んで一枚の複
合多層シートに形成した後に、多層フィルムの密着面を
剥がすと、各枚葉の紙面に代わる数倍の紙面一枚に情報
を書き込んでからその紙面を折り畳んで、その折り畳ん
だ紙面の間に本発明の多層シートを挟み込んで一体化し
た後に、多層シートの密着面を剥がせば、連なった状態
で書き込んだ情報を透明プラスチックフィルムを通して
得ることも出来る。以上のように、本発明の複合多層フ
ィルムは任意の大きさの紙と、任意の枚数に情報を書き
込んだものを一枚のシート状にコンパクトに形成し、そ
の情報シートを任意の人に送付し、送付された所で、一
枚のシートを剥がして容易に多量の情報を受け取ること
が出来という意味で、情報化時代に適合するものであ
る。
【0013】
【実施例1】厚さ30μの延伸ポリプロピレンフィルム
の600m/m巾と、厚さ25μのポリエステルフィル
ムの600m/m巾を、押し出しラミネート機でポリエ
チレン樹脂を接着剤として、フィルムサンド加工して、
30μの延伸ポリプロピレン、15μのポリエチレン
層、25μのポリエステルフィルムの3層からなる多層
フィルムを作成した。前記3層フィルムの形成に際し
て、ポリエステルフィルムの両面はコロナ放電処理を施
し、更にポリエチレンイミン系のアンカー剤を塗布、乾
燥させた直後にポリエチレン塗工をし、30μの延伸ポ
リプロピレンは無処理のまま、ポリエチレン塗工膜に加
圧積層した。
【0014】このように形成した、3層フィルムは、2
5μのポリエステルフィルム、ポリエチレン塗工膜の層
間は強固な接着力を呈し、簡単には剥がすことができな
いが、30μの延伸ポリプロピレンフィルム、ポリエチ
レン塗工膜の層間は容易に剥がすことができる3層を呈
し、未接着部8を牽引すれば簡単剥がすことができた。
【0015】以上のようにして、形成した多層フィルム
の両面に、更にアイオノマー樹脂を各30μの厚さで塗
工し、30μアイオノマー塗膜、前記3層フィルム、3
0μアイオノマー塗膜の5層のフィルムを形成した。
【0016】このように形成した五層のフィルムをはが
き大の大きさより、縦横それぞれ5mm小さい寸法に切
断し、はがき二枚の間に前記のように切断した5層フィ
ルムを挟んで加圧、加熱して、全体を一体化した。5層
フィルムの縦横55mmづつ小さくした、二枚のはがき
の未接着部分から二枚のはがきをはがすことができた。
もちろん、それぞれのはがきのフィルムの接着面には5
層フィルムが剥離したフィルムでカバーされたような光
沢を呈していた。
【0017】
【実施例2】厚さ30μの延伸ポリプロピレンフィルム
の600m/m巾と、厚さ25μのポリエステルフィル
ムの600m/m巾を、押し出しラミネート機でポリエ
チレン樹脂を接着剤として、フィルムサンド加工して、
30μの延伸ポリプロピレン、15μのポリエチレン
層、25μのポリエステルフィルムの3層からなる多層
フィルムを作成した。前記3層フィルムの形成に際し
て、実施例1の場合と同様に、一方のポリエチレン塗工
側面には強固に接着するように処理を施し、他方のポリ
エチレン塗工側面は無処理のままポリエチレン塗工膜に
加圧積層した。無処理面の層間は易剥離層として形成す
ることができた。
【0018】以上のように形成した、30μ延伸ポリプ
ロピレンフィルム、15μポリエチレン塗工膜、30μ
延伸ポリプロピレンフィルム、の3層フィルムの両面に
同じく実施例1と同様に、30μのアイオノマー樹脂を
それぞれ塗工し、5層のフィルムを形成した。この5層
のフィルムを。実施例1と同様、切断し、はがき2枚の
間にはさみ加熱、加圧して、一体化されるように貼り合
わせた後、、それぞれのはがきの未接着部分からをし剥
がした結果、実施例1の場合と同様にはがきのフィルム
の接着面はフィルムでカバーされたような光沢を呈して
いた。
【0019】
【発明の効果】請求項1の易剥離層を含む多層複合フィ
ルムでは、透明なプラスチックフィルムを3層若しくは
それ以上を積層した中の一層間のみが易剥離性密着層を
有し、且つ、その積層フィルムの両側面に紙、プラスチ
ックシート、又はその他のシート材等を熱加圧で接着す
る樹脂を塗布した層を有する易剥離層を含む多層複合フ
ィルムとして或るので、押し出しラミネーター機を利用
して、易剥離層を設けるために、特別な処理を施さない
で、易剥離層を設けることが可能であり、安定した易剥
離層を形成することができる。又、本発明は書簡、その
他の情報ををコンパクトにすることはもちろん、それ以
外に種々の形状に切断切り抜きなどのフィルム加工が簡
単で部分的に熱圧着して剥離させるような用途などにも
利用できるなど、非常に取扱いやすく利用度の高いフィ
ルムとして提供し得る効果がある。請求項2の易剥離層
を含む多層複合フィルムでは、易剥離性密着層は、二枚
の透明ポリエステルフィルムの一方の透明ポリエステル
フィルム1の貼合面をコロナ放電処理と接着促進のアン
カーコートを施し、他方の透明ポリエステルフィルムは
無処理として押し出した多層複合フィルムとしてあるの
で、この複合フィルムの上下面に紙、プラスチックシー
ト、又はその他のシート材等を熱加圧で接着した場合、
該シート材を剥離方向に牽引すれば極めて簡単に易剥離
性密着層が剥がれることになるから、秘匿性のある情
報、文書、書類に有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基材となる3層フィルムの一部省略拡
大断面図
【図2】本発明の多層複合フィルムの一部省略拡大断面
【図3】本発明の多層複合フィルムを紙と紙との間には
さんで熱加圧接着した状態を表す一部省略拡大断面図
【図4】本発明の多層複合フィルムの易剥離層を剥がし
た状態を表す一部省略拡大断面図
【符号の説明】
1...透明プラスチックフィルム 2...ポリエチレン塗工膜 3...剥離面 4...接着面 5..ポリエチレン系樹脂の塗工膜 6...紙等のシート片 7...紙等のシート片 8...未接着部 10...複合シート A...多層複合シート
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 易剥離層を含む多層複合フィルム
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、易剥離層を含む
多層複合フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、郵便はがきの情報量を多
くするべく、一辺で連結した郵便はがき大の二倍の大き
さを有するものを連結辺で半折し、連結辺と対向する側
に糊で接着し、該部を開封し易くするために切取りミシ
ン目を入れたもの、又は、個人的に極秘の情報を伝達す
るために、郵便はがきの文字を外部から見えないように
多層フィルムにより目隠しシールを施して、名宛人に届
け、受取人が目隠しシールを剥がすことによって、隠さ
れた極秘の情報内容を見るといったような、親展形式の
郵便はがきなどがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような、従来の二
重性のはがきでは、切取りミシン目を入れた部分情報
を盛り込むことができないと共に、目隠しシールを施し
たはがきにおいては、秘匿性に重点を置いたものであっ
て、これ自体書き込み情報量を増大させるものではなか
った。
【0004】本発明の目的とするところは、多層複合フ
ィルムの両面に紙、プラスチックシート、又はその他の
シート材等を熱接着させることにより、従来の郵便はが
きや、郵便書簡、その他の事務用書類などの書き込み情
報量を飛躍的に増大させることができ、且つ多くの情報
量をコンパクト化する易剥離層を含む多層複合フィルム
を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、透明なプラスチックフィルムを3層若し〈はそれ
以上を積層した中の一層間のみが易剥離性密着層を有
し、且つ、その積層フィルムの両側面に紙、プラスチッ
クシート、又はその他のシート材等を熱加圧で接着する
樹脂を塗布した層を有する易剥離層を含む多層複合フィ
ルムとした。更に、易剥離性密着層は、二枚の透明プラ
スチックフィルムの一方の透明プラスチックフィルムの
貼合面をコロナ放電処理と接着促進させるアンカーコー
トを施し、ポリエチレン塗工膜を押し出し、他方の透明
プラスチックフィルムは無処理として押し出すことによ
り、一方の透明プラスチックフィルムの貼合面では、強
力な接着力を有するようにすると同時に他方の透明プラ
スチックフィルムは無処理側面ではポリエチレンの持つ
ホットタック性のみによる密着程度の易剥離層を含む多
層複合フィルムとしてある。
【0006】
【発明の実施の形態】易剥離性を有する易剥離層を含む
多層複合フィルムを得る方法として、次の方法がある。
二枚の透明プラスチックフィルム、例えば、透明ポリエ
ステルフィルム1、1を積層貼り合わせする場合、一方
の透明ポリエステルフィルム1の貼合面を塗工膜ポリエ
チレンとの接着を促進するためにコロナ放電処理をし
て、貼合塗工面の濡れ性を向上させ、更に有機チタネー
ト系もしくはポリエチレンイミン系などのアンカーコー
ト処理を施し、他方の透明ポリエステルフィルム1は全
く処理をほどこさないで押し出しラミネート機でポリエ
チレン樹脂を接着層として、ポリエステルフィルム2層
をサンド積層貼合して、ポリエステルフィルム1とポリ
エチレン塗工膜2とポリエステルフィルム1とからなる
3層フィルムとし、その3層フィルムの両面を一方の透
明ポリエステルフィルム1の貼合面と同様に塗工ポリエ
チレンとの接着を促進するそれぞれの処理を施し、それ
ぞれを押し出しラミネート機で、ポリエチレン樹脂を塗
工して、ポリエチレン塗工膜5と、ポリエステルフィル
ム1と、ポリエチレン塗工膜2と、ポリエステルフィル
ム1と、ポリエチレン塗工膜5の構成からなるほぼ厚さ
160μ程度のポリエステル無処理面での易剥離層を有
する5層複合フィルムAを作り、この5層複合フィルム
Aを二枚の紙の間に挟み、熱加圧することによって、5
層フィルムの表面のポリエチレン塗工膜5がそれぞれの
紙と接着すれば、5層複合フィルムの両側面に紙が接着
した状態で一体化する。この状態で適所に非接着部を設
けておき、非接着部から前記5層複合フィルムは無処理
貼合面から容易に剥離する。
【0007】即ち、情報を書き込んだ郵便はがき大の二
枚分あるいは三枚分の紙のようなシートの各間に、本発
明に係る5層複合フィルムを郵便はがき大の寸法より若
干小さ目の寸法に切り揃えてそれぞれの紙等のシート片
6と別の紙等のシート片7との間に配置し、両側から約
250゜C 〜260゜C の温度で熱加圧すれば郵便
はがき大の二枚分(或いは三枚分)が一体化した郵便は
がき大の複合シート(図示を略す)が得られる。
【0008】情報が書き込まれた書簡は、非接着部の離
脱部より容易に剥がすことができ、書簡に書き込まれた
情報が透明のポリエステルフィルム1を透して見ること
が出来る。
【0009】以上のように、1層が易剥離性を有する多
層複合フイルムの両面が熱圧着するポリエチレン塗工し
たフイルムであるために書簡などの間に交互に何枚も挟
み込んで一体化し、一枚として取り扱えるようにした
に剥離層を剥がせるようにしたことにより、複数枚を重
ね合わされた後、元の枚数に戻すことが出来る。このよ
うに多量な情報をコンパクトにして、送付伝達できると
同時に書簡の表裏以外は外部から見られることもない。
又、送付された書簡は、受取人側で多層フィルムを剥が
された面を通して、読み取ることになり、それぞれの書
簡は多層フィルムを補強されたことになる。
【0010】本発明の透明プラスチックフィルムの材質
として、ポリエステル、延伸ポリプロピレン、ポリカー
ボネート、アクリルなどの樹脂フィルムを使用し、特に
同材質のフィルムを選んで貼合しなければならない理由
はない。又フィルムの積層貼合方法は押し出しラミネー
ト機で、ポリエチレン系樹脂を接着層として、フィルム
サンド加工とし、同種、又は異種の透明プラスチックフ
ィルムを組み合わせて、ポリエチレン系樹脂層を含めて
3層以上の多層フィルムが本発明の基材フィルムとな
る。更に、本発明の基材フィルムの両面には紙などと熱
圧着で接着できるように低融点で溶けるアイオノマー、
酢ビ系ポリエチレンなどを使用するのが有効である。
【0011】ここで、本発明の作用について説明すれ
ば、本発明は透明なプラスチックフィルムを3層若しく
はそれ以上を積層した中の一層間のみが易剥離性密着層
を有し、且つ、その積層フィルムの両側面に紙又はプラ
スチックシート等を熱加圧で接着する樹脂を塗布した層
を有する易剥離層を含む多層複合フィルムとしてあるた
め、種々の情報を書き込んで加熱処理すれば、紙、多層
複合フィルム、紙からなる構成の一枚の複合多層シート
を容易に形成できる。
【0012】このように得られた複合多層シートは、任
意に剥離できる密着面を剥がすことにより、書き込まれ
た情報は、剥がされた複合多層フィルムの透明フィルム
を通して、鮮明に読み取ることができる。同時に紙の表
面に透明フィルムが接着されているため、紙の補強効果
がある。更には、枚葉の紙面の間に挟み込んで一枚の複
合多層シートに形成した後に、多層フィルムの密着面を
剥がすと、各枚葉の紙面に代わる数倍の紙面一枚に情報
を書き込んでからその紙面を折り畳んで、その折り畳ん
だ紙面の間に本発明の多層シートを挟み込んで一体化し
た後に、多層シートの密着面を剥がせば、連なった状態
で書き込んだ情報を透明プラスチックフィルムを通して
得ることも出来る。以上のように、本発明の複合多層フ
ィルムは任意の大きさの紙と、任意の枚数に情報を書き
込んだものを一枚のシート状にコンパクトに形成し、そ
の情報シートを任意の人に送付し、送付された所で、一
枚のシートを剥がして容易に多量の情報を受け取ること
が出来という意味で、情報化時代に適合するものであ
る。
【0013】
【実施例1】厚さ30μの延伸ポリプロピレンフィルム
の600m/m巾と、厚さ25μのポリエステルフィル
ムの600m/m巾を、押し出しラミネート機でポリエ
チレン樹脂を接着剤として、フィルムサンド加工して、
30μの延伸ポリプロピレン、15μのポリエチレン
層、25μのポリエステルフィルムの3層からなる多層
フィルムを作成した。前記3層フィルムの形成に際し
て、ポリエステルフィルムの両面はコロナ放電処理を施
し、更にポリエチレンイミン系のアンカー剤を塗布、乾
燥させた直後にポリエチレン塗工をし、30μの延伸ポ
リプロピレンは無処理のまま、ポリエチレン塗工膜に加
圧積層した。
【0014】このように形成した、3層フィルムは、2
5μのポリエステルフィルム、ポリエチレン塗工膜の層
間は強固な接着力を呈し、簡単には剥がすことができな
いが、30μの延伸ポリプロピレンフィルム、ポリエチ
レン塗工膜の層間は容易に剥がすことができる3層を呈
し、未接着部8を牽引すれば簡単剥がすことができた。
【0015】以上のようにして、形成した多層フィルム
の両面に、更にアイオノマー樹脂を各30μの厚さで塗
工し、30μアイオノマー塗膜、前記3層フィルム、3
0μアイオノマー塗膜の5層のフィルムを形成した。
【0016】このように形成した5層のフィルムをはが
き大の大きさより、縦横それぞれ5mm小さい寸法に切
断し、はがき二枚の間に前記のように切断した5層フィ
ルムを挟んで加圧、加熱して、全体を一体化した。5層
フィルムの縦横55mmづつ小さ〈した、二枚のはがき
の未接着部分から二枚のはがきをはがすことができた。
もちろん、それぞれのはがきのフィルムの接着面には5
層フィルムが剥離したフィルムでカバーされたような光
沢を呈していた。
【0017】
【実施例2】厚さ30μの延伸ポリプロピレンフィルム
の600m/m巾と、厚さ25μのポリエステルフィル
ムの600m/m巾を、押し出しラミネート機でポリエ
チレン樹脂を接着剤として、フィルムサンド加工して、
30μの延伸ポリプロピレン、15μのポリエチレン
層、25μのポリエステルフィルムの3層からなる多層
フィルムを作成した。前記3層フィルムの形成に際し
て、実施例1の場合と同様に、一方のポリエチレン塗工
側面には強固に接着するように処理を施し、他方のポリ
エチレン塗工側面は無処理のままポリエチレン塗工膜に
加圧積層した。無処理面の層間は易剥離層として形成す
ることができた。
【0018】以上のように形成した、30μ延伸ポリプ
ロピレンフィルム、15μポリエチレン塗工膜、30μ
延伸ポリプロピレンフィルム、の3層フィルムの両面に
同じく実施例1と同様に、30μのアイオノマー樹脂を
それぞれ塗工し、5層のフィルムを形成した。この5層
のフィルムを実施例1と同様、切断してはがき2枚の間
にはさみ加熱、加圧して、一体化されるように貼り合わ
せた後、それぞれのはがきの未接着部分からをし剥がし
た結果、実施例1の場合と同様にはがきのフィルムの接
着面はフィルムでカバーされたような光沢を呈してい
た。
【0019】
【発明の効果】請求項1の易剥離層を含む多層複合フィ
ルムでは、透明なプラスチックフィルムを3層若しくは
それ以上を積層した中の一層間のみが易剥離性密着層を
有し、且つ、その積層フィルムの両側面に紙、プラスチ
ックシート、又はその他のシート材等を熱加圧で接着す
る樹脂を塗布した層を有する易剥離層を含む多層複合フ
ィルムとして或るので、押し出しラミネーター機を利用
して、易剥離層を設けるために、特別な処理を施さない
で、易剥離層を設けることが可能であり、安定した易剥
離層を形成することができる。又、本発明は書簡、その
他の情報ををコンパクトにすることはもちろん、それ以
外に種々の形状に切断切り抜きなどのフィルム加工が簡
単で部分的に熱圧着して剥離させるような用途などにも
利用できるなど、非常に取扱いやすく利用度の高いフィ
ルムとして提供し得る効果がある。請求項2の易剥離層
を含む多層複合フィルムでは、易剥離性密着層は、二枚
の透明ポリエステルフィルムの一方の透明ポリエステル
フィルム1の貼合面をコロナ放電処理と接着促進のアン
カーコートを施し、他方の透明ポリエステルフィルムは
無処理として押し出した多層複合フィルムとしてあるの
で、この複合フィルムの上下面に紙、プラスチックシー
ト、又はその他のシート材等を熱加圧で接着した場合、
該シート材を剥離方向に牽引すれば極めて簡単に易剥離
性密着層が剥がれることになるから、秘匿性のある情
報、文書、書類に有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基材となる3層フィルムの一部省略拡
大断面図
【図2】本発明の多層複合フィルムの一部省略拡大断面
【図3】本発明の多層複合フィルムを紙と紙との間には
さんで熱加圧接着した状態を表す一部省略拡大断面図
【図4】本発明の多層複合フィルムの易剥離層を剥がし
た状態を表す一部省略拡大断面図
【符号の説明】 1...透明プラスチックフィルム 2...ポリエチレン塗工膜 3...剥離面 4...接着面 5..ポリエチレン系樹脂の塗工膜 6...紙等のシート片 7...紙等のシート片 8...未接着部 A...多層複合シート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明なプラスチックフィルムを3層若しく
    はそれ以上を積層した中の一層間のみが易剥離性密着層
    を有し、旦つ、その積層フィルムの両側面に紙、プラス
    チックシート、又はその他のシート材等を熱加圧で接着
    する樹脂を塗布した層を有する易剥離層を含むことを特
    徴とする多層複合フィルム。
  2. 【請求項2】易剥離性密着層は、二枚の透明ポリエステ
    ルフィルムの一方の透明ポリエステルフィルムの貼合面
    をコロナ放電処理と接着促進させるアンカーコートを施
    し、他方の透明ポリエステルフィルムは無処理として押
    し出したことを特徴とする請求項1記載の易剥離層を含
    む多層複合フィルム。
JP33268296A 1996-11-07 1996-11-07 易剥離層を含む多層複合フィルム Pending JPH10138384A (ja)

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Cited By (2)

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