JPH101364A - 圧電磁器材料 - Google Patents
圧電磁器材料Info
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- JPH101364A JPH101364A JP8156559A JP15655996A JPH101364A JP H101364 A JPH101364 A JP H101364A JP 8156559 A JP8156559 A JP 8156559A JP 15655996 A JP15655996 A JP 15655996A JP H101364 A JPH101364 A JP H101364A
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- mno
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- piezoelectric ceramic
- mol
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 電気機械結合係数Kp=0.3〜0.6 ,誘電率ε≧
500 ,機械的品質係数Qm≧500 ,共振周波数Tkfr≦100p
pm/ ℃,及びQm の温度変化ΔQm/Qm ≦50% の特性を実
現し,特に,従来において得られなかった機械的品質係
数の温度安定性と共振周波数の温度安定性とを両立させ
た圧電磁器材料を提供すること。 【解決手段】 圧電磁器材料は,一般式a・PbTiO
3 +b・PbZrO3 (但し,a=47.0〜50.0
mol%,b=50.0〜53.0mol%,a+b=
100mol%)で示される組成を有する主成分に,一
般式c・MnO+d・Sm2 O3 で示される組成を有す
る副成分(但し,主成分と副成分との合量を重量で10
0%としたとき,c=0.07〜0.50wt%,d=
0.11〜1.00wt%,d/c=1.5〜2.0)
を含む。
500 ,機械的品質係数Qm≧500 ,共振周波数Tkfr≦100p
pm/ ℃,及びQm の温度変化ΔQm/Qm ≦50% の特性を実
現し,特に,従来において得られなかった機械的品質係
数の温度安定性と共振周波数の温度安定性とを両立させ
た圧電磁器材料を提供すること。 【解決手段】 圧電磁器材料は,一般式a・PbTiO
3 +b・PbZrO3 (但し,a=47.0〜50.0
mol%,b=50.0〜53.0mol%,a+b=
100mol%)で示される組成を有する主成分に,一
般式c・MnO+d・Sm2 O3 で示される組成を有す
る副成分(但し,主成分と副成分との合量を重量で10
0%としたとき,c=0.07〜0.50wt%,d=
0.11〜1.00wt%,d/c=1.5〜2.0)
を含む。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,圧電磁器材料に関
し,特に圧電振動ジャイロに使用される圧電磁器材料に
関するものである。
し,特に圧電振動ジャイロに使用される圧電磁器材料に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年,圧電振動子を用いた小型で低価格
のジャイロが市場に提供されるようになり携帯ビデオカ
メラ及び携帯カメラの手ぶれ防止や自動車のナビゲーシ
ョンシステム,ABSシステムに活用されている。これ
らの圧電ジャイロは,現在大まかに分類すると,次の4
つの方式がある。
のジャイロが市場に提供されるようになり携帯ビデオカ
メラ及び携帯カメラの手ぶれ防止や自動車のナビゲーシ
ョンシステム,ABSシステムに活用されている。これ
らの圧電ジャイロは,現在大まかに分類すると,次の4
つの方式がある。
【0003】まず,第1の方式は,恒弾性金属の音叉に
圧電セラミックを貼りつけた振動子で直行する2方向の
振動モードを利用して一方を駆動,他方を角速度で発生
するコリオリ力で誘起する直交方向の振動から角速度を
検出に用いる方式である。
圧電セラミックを貼りつけた振動子で直行する2方向の
振動モードを利用して一方を駆動,他方を角速度で発生
するコリオリ力で誘起する直交方向の振動から角速度を
検出に用いる方式である。
【0004】また,第2の方式は,恒弾性金属の4角柱
に圧電セラミックを接合し棒の屈曲振動を発生させコリ
オリ力で発生する直交した屈曲振動を別の圧電セラミッ
クで検出する方式である。
に圧電セラミックを接合し棒の屈曲振動を発生させコリ
オリ力で発生する直交した屈曲振動を別の圧電セラミッ
クで検出する方式である。
【0005】また,第3の方式は,圧電セラミックの円
柱に交差指電極を表面に長さ方向に形成し分極してなる
振動子で一組の電極で一方向の屈曲振動を発生させ,他
の二組の電極で発生電圧を検出する構成でコリオリ力に
応じて発生する直交方向の振動の効果で検出側の出力の
アンバランスから出力電圧差を検出し角速度を検出する
方式である。
柱に交差指電極を表面に長さ方向に形成し分極してなる
振動子で一組の電極で一方向の屈曲振動を発生させ,他
の二組の電極で発生電圧を検出する構成でコリオリ力に
応じて発生する直交方向の振動の効果で検出側の出力の
アンバランスから出力電圧差を検出し角速度を検出する
方式である。
【0006】更に,第4の方式は,第2の方式と第3の
方式との折衷方式であり,恒弾性金属の三角柱の側面に
圧電セラミック板を三枚接合し一つを駆動用他の二つを
検出用に用いる方式である。
方式との折衷方式であり,恒弾性金属の三角柱の側面に
圧電セラミック板を三枚接合し一つを駆動用他の二つを
検出用に用いる方式である。
【0007】これらの方式の内,上記第3の方式(以
下,セラミック丸棒方式と呼ぶ)は,接着工程を必要と
せず構成が単純で信頼性が高い利点を有する。一方,振
動子特性の全てが圧電セラミックの材質特性で決定され
るため使用できる材料の選択範囲は著しく限定されてし
まうことになる。
下,セラミック丸棒方式と呼ぶ)は,接着工程を必要と
せず構成が単純で信頼性が高い利点を有する。一方,振
動子特性の全てが圧電セラミックの材質特性で決定され
るため使用できる材料の選択範囲は著しく限定されてし
まうことになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したセラミック丸
棒方式による振動ジャイロの特性は,圧電セラミックの
材料特性に密接に関連する。
棒方式による振動ジャイロの特性は,圧電セラミックの
材料特性に密接に関連する。
【0009】まず,第1に,機械的品質係数Qmは感度
の大きさと比例するが一般に圧電セラミックの機械的品
質係数の温度係数は大きく中には使用温度領域内で数百
%になる材質もある。この場合感度の温度変化も大きく
なり実用上の問題が発生する。これに対する対策とし
て,駆動電圧にQmの温度変化と逆の温度特性を持たせ
感度の温度変化を補正することで出力の温度変動を抑制
できる。
の大きさと比例するが一般に圧電セラミックの機械的品
質係数の温度係数は大きく中には使用温度領域内で数百
%になる材質もある。この場合感度の温度変化も大きく
なり実用上の問題が発生する。これに対する対策とし
て,駆動電圧にQmの温度変化と逆の温度特性を持たせ
感度の温度変化を補正することで出力の温度変動を抑制
できる。
【0010】しかしながら,この場合,駆動電圧が温度
によって変動することになり安定な動作が得られにくく
なる。特に,カーナビゲーションへの応用の場合,ヌル
電圧の変動が位置精度の誤差要因となる実用上の問題が
あるが,駆動電圧が変動することはこのヌル電圧変動の
大きな要因となる。
によって変動することになり安定な動作が得られにくく
なる。特に,カーナビゲーションへの応用の場合,ヌル
電圧の変動が位置精度の誤差要因となる実用上の問題が
あるが,駆動電圧が変動することはこのヌル電圧変動の
大きな要因となる。
【0011】また,第2に,共振周波数の温度変化も駆
動周波数の変動要因となり感度及びヌル電圧の変動要因
になる。更に感度を決める要素としてQmの絶対値と電
気機械結合係数がある。基本的にはQmが大きく電気機
械結合係数も大きい方が好ましい。
動周波数の変動要因となり感度及びヌル電圧の変動要因
になる。更に感度を決める要素としてQmの絶対値と電
気機械結合係数がある。基本的にはQmが大きく電気機
械結合係数も大きい方が好ましい。
【0012】従って,一定値以上のQmを有し,その温
度変化が少なく共振周波数の温度変化も少ない圧電磁器
組成物を提供する事が必要である。
度変化が少なく共振周波数の温度変化も少ない圧電磁器
組成物を提供する事が必要である。
【0013】そこで,ジャイロ特性と材料特性との関連
を把握するために種々の特性を有する圧電磁器で丸棒型
のジャイロを試作した結果を下記表1に示す。
を把握するために種々の特性を有する圧電磁器で丸棒型
のジャイロを試作した結果を下記表1に示す。
【0014】
【表1】 上記表1の各特性項目の内容については,下記表2,表
3に詳細にまとめる。
3に詳細にまとめる。
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】上記表1から材料特性とジャイロ特性の関
連について以下(イ)〜(ホ)のように結論づけられ
る。
連について以下(イ)〜(ホ)のように結論づけられ
る。
【0018】(イ)感度SはQmに強く支配され,Qm
が同じ程度の場合Kpが大きいほうが感度が高い傾向に
あるが,60%以上の場合も充分な感度が得られていな
い。
が同じ程度の場合Kpが大きいほうが感度が高い傾向に
あるが,60%以上の場合も充分な感度が得られていな
い。
【0019】(ロ)感度Sは誘電率に依存する。
【0020】(ハ)感度変化率ΔS/SはQmの変化率
ΔQm/Qmが支配され,ΔQm/Qmが小さいほど感
度の変化は小さくなる。
ΔQm/Qmが支配され,ΔQm/Qmが小さいほど感
度の変化は小さくなる。
【0021】(ニ)ヌル電圧変動ΔNは共振周波数の温
度変動Tkfrに強く支配されTkfrが小さいほどヌ
ル電圧変動の少ない材料が得られる。
度変動Tkfrに強く支配されTkfrが小さいほどヌ
ル電圧変動の少ない材料が得られる。
【0022】(ホ)S/N比は感度に比例して感度が大
きいほど良好になる。
きいほど良好になる。
【0023】以上の実験結果を踏まえてカーナヒゲーシ
ョンに使用できる感度が高くてその温度変動も少なく,
またヌル電圧の変動の少ない丸棒型圧電ジャイロを実現
するための丸棒型圧電セラミックジャイロの基準スペッ
クとして表4の値を設けた。
ョンに使用できる感度が高くてその温度変動も少なく,
またヌル電圧の変動の少ない丸棒型圧電ジャイロを実現
するための丸棒型圧電セラミックジャイロの基準スペッ
クとして表4の値を設けた。
【0024】
【表4】
【0025】上記表1の実験結果と上記表4の基準スペ
ックとを対照させた結果,カーナビゲーションに対応で
きる丸棒型圧電セラミックを実現できる圧電セラミック
を提供するためには圧電セラミックの基本特性として下
記表5の要求条件を実現する事が必要であることが分か
った。
ックとを対照させた結果,カーナビゲーションに対応で
きる丸棒型圧電セラミックを実現できる圧電セラミック
を提供するためには圧電セラミックの基本特性として下
記表5の要求条件を実現する事が必要であることが分か
った。
【0026】
【表5】
【0027】従って,本発明の技術的課題は,上記表5
の特性を実現し,特に,従来において得られなかった機
械的品質係数の温度安定性と共振周波数の温度安定性と
を両立させた圧電磁器材料を提供することにある。
の特性を実現し,特に,従来において得られなかった機
械的品質係数の温度安定性と共振周波数の温度安定性と
を両立させた圧電磁器材料を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題を解決す
るため,種々の検討を行った結果,本発明者らは,一般
式a・PbTiO3 +b・PbZrO3 (但し,a=4
7.0〜50.0mol%,b=50.0〜53.0m
ol%,a+b=100mol%)で示される組成を有
する主成分に,一般式c・MnO+d・Sm2 O3 で示
される組成を有する副成分(但し,主成分と副成分との
合量を重量で100%としたとき,c=0.07〜0.
50wt%,d=0.11〜1.00wt%,d/c=
1.5〜2.0)を含むことにより,温度安定性が高い
ジャイロを提供できる圧電磁器材料が得られることを見
いだし,本発明を為すに至ったものである。
るため,種々の検討を行った結果,本発明者らは,一般
式a・PbTiO3 +b・PbZrO3 (但し,a=4
7.0〜50.0mol%,b=50.0〜53.0m
ol%,a+b=100mol%)で示される組成を有
する主成分に,一般式c・MnO+d・Sm2 O3 で示
される組成を有する副成分(但し,主成分と副成分との
合量を重量で100%としたとき,c=0.07〜0.
50wt%,d=0.11〜1.00wt%,d/c=
1.5〜2.0)を含むことにより,温度安定性が高い
ジャイロを提供できる圧電磁器材料が得られることを見
いだし,本発明を為すに至ったものである。
【0029】即ち,本発明によれば,一般式a・PbT
iO3 +b・PbZrO3 (但し,a=47.0〜5
0.0mol%,b=50.0〜53.0mol%,a
+b=100mol%)で示される組成を有する主成分
に,一般式c・MnO+d・Sm2 O3 で示される組成
の副成分(但し,主成分と副成分との合量を重量で10
0%としたとき,c=0.07〜0.50wt%,d=
0.11〜1.00wt%,d/c=1.5〜2.0)
を含むことを特徴とする圧電磁器材料が得られる。
iO3 +b・PbZrO3 (但し,a=47.0〜5
0.0mol%,b=50.0〜53.0mol%,a
+b=100mol%)で示される組成を有する主成分
に,一般式c・MnO+d・Sm2 O3 で示される組成
の副成分(但し,主成分と副成分との合量を重量で10
0%としたとき,c=0.07〜0.50wt%,d=
0.11〜1.00wt%,d/c=1.5〜2.0)
を含むことを特徴とする圧電磁器材料が得られる。
【0030】ところで,ジャイロ用の材料は,前述のよ
うにQmが500以上であること,ΔQm/Qmが50
%以下であること(−30〜+80℃),Kpが30%
〜60%であること,εrが500以上であること,そ
して,Tkfrが100ppm/℃以下であること(−
30〜+80℃)が必要である。
うにQmが500以上であること,ΔQm/Qmが50
%以下であること(−30〜+80℃),Kpが30%
〜60%であること,εrが500以上であること,そ
して,Tkfrが100ppm/℃以下であること(−
30〜+80℃)が必要である。
【0031】ここで,主成分であるPbTiO3 −Pb
ZrO3 の固溶体(二成分系PZTセラミック)は,M
PB近傍で優れた圧電的特性を示すが,Qmが500未
満と低くジャイロ用材料としては適していない。そこ
で,副成分として,Mnの添加物を加えることによりQ
mレベルが上がり,その結果ジャイロ感度を向上させる
ことができたものである。ここで,添加するMnO量が
0.07〜0.50wt%のときにQm≧500,ΔQ
m/Qm≦50%となり,ジャイロ材料として望ましい
特性が得られる。
ZrO3 の固溶体(二成分系PZTセラミック)は,M
PB近傍で優れた圧電的特性を示すが,Qmが500未
満と低くジャイロ用材料としては適していない。そこ
で,副成分として,Mnの添加物を加えることによりQ
mレベルが上がり,その結果ジャイロ感度を向上させる
ことができたものである。ここで,添加するMnO量が
0.07〜0.50wt%のときにQm≧500,ΔQ
m/Qm≦50%となり,ジャイロ材料として望ましい
特性が得られる。
【0032】加えて,MnOを添加したのみではTkf
rが大きく,ジャイロ感度及びヌル電圧の温度安定性が
悪い。
rが大きく,ジャイロ感度及びヌル電圧の温度安定性が
悪い。
【0033】そこで,本発明では,さらにSm2 O3 を
添加することによりTkfrが改善されて,よりジャイ
ロ特性の温度変化を小さくすることが可能となることを
見いだしたものである。
添加することによりTkfrが改善されて,よりジャイ
ロ特性の温度変化を小さくすることが可能となることを
見いだしたものである。
【0034】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態につい
て説明する。
て説明する。
【0035】主成分及び副成分の原料として,PbO,
TiO2 ,ZrO2 ,MnCO3 ,Sm2 O3 を目的の
組成となるように秤量した。この原料粉をジルコニアボ
ールとともにアクリルポット中に入れ,20時間湿式混
合した。この混合粉を脱水乾燥後,アルミナこう鉢中で
800℃,2時間の予焼を行った。この予焼粉をアクリ
ルポット中ジルコニアボールにて15時間湿式粉砕し
た。続いて蒸発乾燥し,得られた予焼粉砕粉にバインダ
を混合して加圧し,直径20mm,厚さ15mmに成形
した。この成形体を1200℃〜1260℃で2時間焼
成し,得られた焼結体を1mmの厚さに加工した後,両
面に銀ペーストを塗布し,450℃で焼き付けて電極を
形成し,試料とした。このようにして得られた試料を,
100℃,4kV/mm,15分で分極処理をし,比誘
電率εr,電気機械結合係数Kp,機械的品質係数Qm
を測定した。さらにこの試料を2×10mmの矩形板に
切断し,−30℃〜+80℃の温度範囲でQmと共振周
波数frを測定し,ΔQm/Qm及びTkfrを求め
た。その測定結果を下記表6に示す。
TiO2 ,ZrO2 ,MnCO3 ,Sm2 O3 を目的の
組成となるように秤量した。この原料粉をジルコニアボ
ールとともにアクリルポット中に入れ,20時間湿式混
合した。この混合粉を脱水乾燥後,アルミナこう鉢中で
800℃,2時間の予焼を行った。この予焼粉をアクリ
ルポット中ジルコニアボールにて15時間湿式粉砕し
た。続いて蒸発乾燥し,得られた予焼粉砕粉にバインダ
を混合して加圧し,直径20mm,厚さ15mmに成形
した。この成形体を1200℃〜1260℃で2時間焼
成し,得られた焼結体を1mmの厚さに加工した後,両
面に銀ペーストを塗布し,450℃で焼き付けて電極を
形成し,試料とした。このようにして得られた試料を,
100℃,4kV/mm,15分で分極処理をし,比誘
電率εr,電気機械結合係数Kp,機械的品質係数Qm
を測定した。さらにこの試料を2×10mmの矩形板に
切断し,−30℃〜+80℃の温度範囲でQmと共振周
波数frを測定し,ΔQm/Qm及びTkfrを求め
た。その測定結果を下記表6に示す。
【0036】
【表6】
【0037】上記表6からは,本発明の圧電材料に関し
て組成範囲を決定する理由として,排除されるべき以下
の(1)〜(3)の不適事項を列挙することができる。
即ち,εr≧500,30%≦Kp≦60%,Qm≧5
00,ΔQm/Qm≦50%/℃,Tkfr≦100p
pm/℃を満たさない場合,本発明の範囲から除外する
こととした。
て組成範囲を決定する理由として,排除されるべき以下
の(1)〜(3)の不適事項を列挙することができる。
即ち,εr≧500,30%≦Kp≦60%,Qm≧5
00,ΔQm/Qm≦50%/℃,Tkfr≦100p
pm/℃を満たさない場合,本発明の範囲から除外する
こととした。
【0038】(1)PbTiO3 量aが47.0mol
%未満,及びPbZrO3 量bが53.0mol%を越
えると,εrが低下するため好ましくない。(例えば,
表6中の試料No.1) また,aが50.0mol%を越え,bが50.0mo
l%未満では,Kpが低い値となるため好ましくない。
(例えば,表6中の試料No.4) (2)MnO量cが0.07wt%未満では,Qmレベ
ルが低く適さない。(例えば,表6中の試料No.5) また0.50wt%を越えると,ΔQm/Qmが大きく
なるので好ましくない。(例えば,表6中の試料No.
10) (3)Sm2 O3 量dが0.11〜1.00の範囲外で
は,Tkfrが100ppm/℃以上となり,適さない
(例えば,表6中の試料No.6,試料No.9)。
%未満,及びPbZrO3 量bが53.0mol%を越
えると,εrが低下するため好ましくない。(例えば,
表6中の試料No.1) また,aが50.0mol%を越え,bが50.0mo
l%未満では,Kpが低い値となるため好ましくない。
(例えば,表6中の試料No.4) (2)MnO量cが0.07wt%未満では,Qmレベ
ルが低く適さない。(例えば,表6中の試料No.5) また0.50wt%を越えると,ΔQm/Qmが大きく
なるので好ましくない。(例えば,表6中の試料No.
10) (3)Sm2 O3 量dが0.11〜1.00の範囲外で
は,Tkfrが100ppm/℃以上となり,適さない
(例えば,表6中の試料No.6,試料No.9)。
【0039】上記の理由により,一般式a・PbTiO
3 +b・PbZrO3 (但し,a=47.0〜50.0
mol%,b=50.0〜53.0mol%,a+b=
100mol%)で示される組成を備えた主成分と,一
般式c・MnO+d・Sm2O3 で示される組成を有す
る副成分(但し,主成分と副成分との合量を重量で10
0%としたとき,c=0.07〜0.50wt%,d=
0.11〜1.00wt%,d/c=1.5〜2.0)
とを含むジャイロ用圧電磁器材料が得られることを見い
だしたものである。
3 +b・PbZrO3 (但し,a=47.0〜50.0
mol%,b=50.0〜53.0mol%,a+b=
100mol%)で示される組成を備えた主成分と,一
般式c・MnO+d・Sm2O3 で示される組成を有す
る副成分(但し,主成分と副成分との合量を重量で10
0%としたとき,c=0.07〜0.50wt%,d=
0.11〜1.00wt%,d/c=1.5〜2.0)
とを含むジャイロ用圧電磁器材料が得られることを見い
だしたものである。
【0040】本発明の実施の形態による材料について,
ジャイロ特性を評価した一例を下記表7に示す。
ジャイロ特性を評価した一例を下記表7に示す。
【0041】
【表7】
【0042】
【発明の効果】以上の説明のように,本発明による圧電
磁器を丸棒型圧電振動ジャイロに使用した場合,適度の
電気機械結合係数,及び機械的品質係数により高い感度
を示すと同時に共振周波数の安定性からヌル電圧変動が
抑制される。
磁器を丸棒型圧電振動ジャイロに使用した場合,適度の
電気機械結合係数,及び機械的品質係数により高い感度
を示すと同時に共振周波数の安定性からヌル電圧変動が
抑制される。
【0043】また,機械的品質係数の温度安定性から感
度の温度安定性が得られ温度補正回路が不用となる。こ
の場合駆動電圧の安定性が得られるのでヌル電圧変動の
他の要因も改善できる。以上の結果ヌル電圧の安定性が
得られカーナビゲーションにも対応できる高精度で安価
な圧電振動ジャイロが提供できる。
度の温度安定性が得られ温度補正回路が不用となる。こ
の場合駆動電圧の安定性が得られるのでヌル電圧変動の
他の要因も改善できる。以上の結果ヌル電圧の安定性が
得られカーナビゲーションにも対応できる高精度で安価
な圧電振動ジャイロが提供できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式a・PbTiO3 +b・PbZr
O3 (但し,a=47.0〜50.0mol%,b=5
0.0〜53.0mol%,a+b=100mol%)
で示される組成を有する主成分に,一般式c・MnO+
d・Sm2 O3 で示される組成を有する副成分(但し,
主成分と副成分との合量を重量で100%としたとき,
c=0.07〜0.50wt%,d=0.11〜1.0
0wt%,d/c=1.5〜2.0)を含むことを特徴
とする圧電磁器材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8156559A JPH101364A (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | 圧電磁器材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8156559A JPH101364A (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | 圧電磁器材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH101364A true JPH101364A (ja) | 1998-01-06 |
Family
ID=15630448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8156559A Withdrawn JPH101364A (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | 圧電磁器材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH101364A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003101946A2 (de) * | 2002-05-29 | 2003-12-11 | Siemens Aktiengesellschaft | Piezokeramische zusammensetzung, piezokeramischer körper mit der zusammensetzung und verfahren zum herstellen der zusammensetzung und des körpers |
CN115894021A (zh) * | 2022-12-26 | 2023-04-04 | 西安创研电子科技有限公司 | 一种高机械品质因数硬性压电陶瓷材料及其制备方法 |
-
1996
- 1996-06-18 JP JP8156559A patent/JPH101364A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003101946A2 (de) * | 2002-05-29 | 2003-12-11 | Siemens Aktiengesellschaft | Piezokeramische zusammensetzung, piezokeramischer körper mit der zusammensetzung und verfahren zum herstellen der zusammensetzung und des körpers |
WO2003101946A3 (de) * | 2002-05-29 | 2005-10-27 | Siemens Ag | Piezokeramische zusammensetzung, piezokeramischer körper mit der zusammensetzung und verfahren zum herstellen der zusammensetzung und des körpers |
CN115894021A (zh) * | 2022-12-26 | 2023-04-04 | 西安创研电子科技有限公司 | 一种高机械品质因数硬性压电陶瓷材料及其制备方法 |
CN115894021B (zh) * | 2022-12-26 | 2024-01-16 | 西安创研电子科技有限公司 | 一种高机械品质因数硬性压电陶瓷材料及其制备方法 |
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