JPH10120367A - 建設機械の振れ止め制御装置 - Google Patents

建設機械の振れ止め制御装置

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JPH10120367A
JPH10120367A JP27965796A JP27965796A JPH10120367A JP H10120367 A JPH10120367 A JP H10120367A JP 27965796 A JP27965796 A JP 27965796A JP 27965796 A JP27965796 A JP 27965796A JP H10120367 A JPH10120367 A JP H10120367A
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JP
Japan
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rope
suspended load
rope length
predetermined value
length
Prior art date
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Application number
JP27965796A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Udagawa
勉 宇田川
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロープ吊荷系の固有振動数を加味する建設機
械の振れ止め制御装置において、ロープ長さが短くなっ
て振れ止め制御が機能しなくなる状態となったことをオ
ペレータに認識させる。 【解決手段】 ロープ長さLが、振れ止め制御が機能し
なくなる所定値L0となったことをコントローラ6によ
り検出して、警報器30および警報ランプ31より警報
を発し、オペレータに振れ止め制御が機能しなくなった
ことを認識させる。ロープ長さLが所定値L0となる前
に振れ止め制御を停止してもよく、また巻上ロープの巻
き取りを停止してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブームなどにロー
プにより吊り下げられた吊荷の振動を抑制する建設機械
の振れ止め制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、クレーンに吊り下げられた吊
荷が振れないようにクレーンを旋回させたり移動させた
りするための種々の方式が提案されている。例えば、
「日本機械学会講演論文集 No948−3(199
4.11.5、p298〜300)」には、工場内など
において天井を移動させる天井クレーンにおいて、吊荷
を吊り下げるための巻上ロープの振れ角θを検出しつ
つ、予め定められた加速度パターンにしたがって吊荷を
移動させるようにしたクレーンの振れ止め制御方式が記
載されている。この方式においては、以下のように制御
が行われる。
【0003】理想的な加速度パターンでは、初期振れ角
度θ(0)=0、初期角速度θ(0)/dt=0であ
り、目的地における残留振れ角度θ(R)=0、残留振
れ速度θ(R)/dt=0である。このような理想的加
速度パターンにおいて吊荷を走行させたときに得られる
理想的な振れ角と角速度を、実際に振れ角センサにより
検出された実際の振れ角とこの検出値から演算された実
際の角速度と比較して、理想的な振れ角および角速度と
なるように走行加速度を効果的なタイミングにより変化
させて、振れ止めフィードバック制御を行うものであ
る。
【0004】ところで、巻上ロープにより吊り下げられ
ている吊荷が振れる際の固有振動数(振れ周期)は、吊
荷の重量が大きく巻上ロープの質量が無視できる場合お
よび吊荷の重量が小さく巻上ロープの質量が無視できな
い場合のそれぞれにおいて、下記の式(1)、(2)に
より表される。
【0005】
【数1】
【0006】このように、ロープ長さにより定められる
固有振動数により、吊荷の振れの周期が変動するため、
固有振動数を考慮して振れ止め制御を行うことが必要で
ある。上記天井クレーンの振れ止め制御方式において
は、天井クレーンの巻上ロープの長さが略一定であるこ
とから固有振動数を考慮した制御を行わなくとも、ロー
プ長さの変動に基づく固有振動数の変動が生じないため
問題はないものである。しかしながら、屋外で作業を行
う移動式クレーンにおいては、巻上ロープの長さが変動
するため、ロープ長さに基づく固有振動数を加味した振
れ止め制御を行わないと、吊荷の振れを確実に抑制する
ことができない。このため、吊荷の重量およびロープ長
さに基づく固有振動数を考慮して、吊荷の振れ止め制御
を行う振動抑制装置を備えた振れ止め制御装置が提案さ
れている(例えば特開平3−18596号公報)。
【0007】このような吊荷の振れ止め制御装置におい
ては、振動抑制装置は、吊荷の振れの固有振動数に基づ
いて、クレーンの上部旋回体の旋回角速度を変化させ
て、吊荷の振れを抑制するようにしている。例えば、吊
荷が振れている場合には、その振れを低減させるような
角速度にて上部旋回体を回転させてその振れを低減す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記固
有振動数を考慮した吊荷の振れ止め制御装置において
は、ロープ長さが短くなって固有振動数が大きくなる
と、上部旋回体の回転がその固有振動数に追従できなく
なるため、ロープ長さがある一定値以下となると、振動
抑制装置により吊荷の振れが低減できなくなってしま
う。したがって、吊荷を巻き上げている最中に、ロープ
長さが一定値以下となって振れ止め制御が機能しなくな
ると、急に吊荷が振れ出すおそれがあるため、オペレー
タは作業中にロープ長さに注意を払いながら作業を行う
必要があり、オペレータの負担が大きい。
【0009】本発明の目的は、オペレータに負担をかけ
ることなく、ロープ長さが一定値以下となる状態を認識
させることができる建設機械の振れ止め制御装置を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図1
〜図3を参照して説明すると、請求項1の発明は、基体
61と、基体61に設けられた上部旋回体62と、上部
旋回体62を旋回駆動する旋回駆動手段2と、上部旋回
体62に起伏可能に設けられた俯仰部材63と、俯仰部
材63に架け回された巻上ロープ67により吊荷66を
昇降する昇降手段68と、俯仰部材63の先端から吊り
下げられた吊荷66の重量および俯仰部材63の先端か
ら吊荷66までのロープ長さLにより定められる吊荷系
の固有振動数に基づいて、吊荷66の振動を抑制するよ
う旋回駆動手段2を駆動する振動抑制手段6とを備えた
建設機械の振れ止め制御装置に適用され、ロープ長さL
が旋回駆動手段2の最大トルクにより決定される所定値
L0となったときに、警報を発生する警報発生手段3
0,31をさらに備えたことにより上記目的を達成す
る。
【0011】請求項2の発明は、警報発生手段30、3
1は、ロープ長さLが所定値L0となる前に警報を発生
する。請求項3の発明は、ロープ長さLが所定値L0と
なったときに、振動抑制手段6の駆動を停止する振動抑
制停止手段を備える。請求項4の発明は、振動抑制停止
手段は、ロープ長さLが所定値L0となる前から振動抑
制手段6の駆動を徐々に停止する。請求項5の発明は、
ロープ長さLが所定値L0となる前あるいは所定値L0
となったときに、昇降手段68の駆動を停止する昇降停
止手段6をさらに備える。
【0012】請求項6の発明は、基体61と、基体61
に設けられた上部旋回体62と、上部旋回体62を旋回
駆動する旋回駆動手段2と、上部旋回体62に起伏可能
に設けられた俯仰部材63と、俯仰部材63に架け回さ
れた巻上ロープ67により吊荷66を昇降する昇降手段
68と、俯仰部材63の先端から吊り下げられた吊荷6
6の重量および俯仰部材63の先端から吊荷66までの
ロープ長さLにより定められる吊荷66の固有振動数に
基づいて、吊荷66の振動を抑制するよう旋回駆動手段
2を駆動する振動抑制手段6とを備えた建設機械の振れ
止め制御装置に適用され、ロープ長さLが旋回駆動手段
2の最大トルクにより決定される所定値L0となる前あ
るいは所定値L0となったときに、昇降手段68の駆動
を停止する昇降停止手段6をさらに備えたことにより上
記目的を達成する。
【0013】請求項1の発明によれば、振動抑制手段6
は吊荷66の振れが減少する方向に旋回駆動手段2を駆
動するが、ロープ長さLが所定値L0となり、吊荷系の
固有振動数が吊荷66の振れが旋回駆動手段2の駆動に
よっても低減できないほどの大きな振動数となったとき
は、警報発生手段30,31により警報が発せられる。
【0014】請求項2の発明によれば、ロープ長さLが
所定値L0となる前に警報が発せられる。請求項3の発
明によれば、ロープ長さLが所定値L0となったとき
に、振動抑制停止手段が振動抑制手段6の駆動を停止す
るため、吊荷66が揺れ始め、オペレータはロープ長さ
Lが所定値L0以下となったことを認識することができ
る。請求項4の発明によれば、ロープ長さLが所定値L
0となる前から、振動抑制停止手段により振動抑制手段
6の駆動が徐々に停止されるため、吊荷66が徐々に振
れ始め、オペレータはロープ長さLが所定値L0に近づ
いたことを認識することができる。
【0015】請求項5および請求項6の発明によれば、
ロープ長さLが所定値L0となる前あるいは所定値L0
となったときに、昇降停止手段6により昇降手段68の
駆動が停止されるため、振動抑制手段による振動抑制効
果を維持することができる。
【0016】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0017】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態− 以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明す
る。図1は本発明の第1の実施の形態に係る振れ止め制
御装置を用いたクレーンの構成を示す側面図である。図
1に示すように、このクレーンは基体としての下部走行
体61上に上部旋回体62を垂直軸線周りに旋回可能に
有している。上部旋回体62にはブーム63が俯仰可能
に設けられている。ブーム63の先端にはシーブ64が
取り付けられており、シーブ64には巻上ロープ67が
架け回されている。巻上ロープ67は巻上ドラム68に
より巻き上げあるいは繰り出される。巻上ロープ67の
先端にはフック65が取り付けられており、フック65
には吊荷66が吊り下げられる。
【0018】図2は、第1の実施の形態に係る振れ止め
制御装置の油圧回路図である。図2に示すように、第1
の実施の形態に係る振れ止め制御装置の油圧回路は、原
動機100と、この原動機100によって駆動される油
圧ポンプ3と、油圧ポンプ3から吐出される圧油によっ
て旋回駆動する旋回モータ2と、油圧ポンプ3から旋回
モータ2に供給される圧油の流れを制御する旋回用制御
弁1と、オペレータが旋回指令を入力する操作レバー5
と、吊荷66の振れ状態を検出する荷振れ状態検出器9
と、操作レバー5からの旋回指令値と荷振れ状態検出器
9の振れ量とから次回出力値を演算、算出、および出力
するコントローラ6と、コントローラ6からの指令を旋
回用制御弁1へのパイロット圧力に変換する電磁比例減
圧弁7A,7Bと、パイロット用油圧源8とを備えてい
る。また、コントローラ6には、後述する警報器30お
よび警報ランプ31が接続されている。
【0019】また、シーブ64から吊荷66までの長
さ、すなわちロープ長さLを検出するためにロープ移動
量を検出するロータリエンコーダ10と、現在の吊り荷
重Wを検出するためのロードセル11とを備えている。
そして、ロータリエンコーダ10からの信号に基づいて
検出されるロープ長さLおよびロードセル11からの信
号に基づいて検出される吊り荷重Wをコントローラ6に
おける演算のための情報として用いている。ロープ長さ
Lの検出は、フック65がブーム63の先端に当接する
まで巻上ロープ67を巻き上げ、この状態においてリセ
ットスイッチ12をオンとして、シーブ64に設けられ
たエンコーダ10からのパルスカウンタをカウントする
コントローラ36内のリセットする。そして巻上ロープ
67を繰り出していくことにより、パルスカウンタがカ
ウントアップされ、このカウント値に基づいてロープ長
さLを検出するものである。
【0020】図1に示すようにクレーンの旋回トルク
は、旋回モータ2に作用する圧力によって定まり、その
圧力は旋回用制御弁1により制御される。また、圧力の
上限はリリーフ弁4により制限され、これによりクレー
ンの旋回トルクはリリーフ弁4の設定値により制限され
る。
【0021】図3はコントローラ6内において行われる
処理を説明するためのブロック図である。図3に示すよ
うに、コントローラ6は、検出されたロープ長さLおよ
び検出された吊り荷重Wに基づいて、後述するゲインK
を発生するゲイン−関数発生器12と、荷振れ状態検出
器9からの振れ角θおよびゲインKに基づいて、電磁比
例減圧弁7A,7Bの開度を制御する信号を出力する出
力演算器13と、ロープ長さLを予め定められたロープ
長さL0と比較する比較器14と、比較器14による比
較結果に基づいて、L<L0となったときに、音声によ
り警報する警報器30および光により警報する警報ラン
プ31とを備えている。
【0022】次いで、第1の実施の形態の動作について
説明する。上部旋回体62を旋回させる場合には、操作
レバー5をa方向またはb方向に切り換えて電磁比例減
圧弁7Aまたは7Bを開き、パイロット用油圧源8から
の圧油を方向制御弁1のパイロットポート1Aまたは1
Bに供給し、方向制御弁1をb位置またはa位置に切り
換える。これにより、油圧ポンプ3からの圧油が方向制
御弁1を経て旋回モータ2に供給されて、旋回モータ2
が回転し、上部旋回体62が旋回する。
【0023】一方、巻上ドラム68が駆動されて巻上ロ
ープ67が巻き取られると、吊荷66が上昇する。そし
て、このように吊荷66を巻き上げる作業を行いつつ上
部旋回体62を旋回させると吊荷66が振れる。ここ
で、本実施の形態においては、ロープ長さLおよび吊荷
荷重Wとに基づいてゲイン−関数発生器12において得
られるゲインKと、吊荷66の振れ角θとに基づいて、
出力演算器13において電磁比例減圧弁7A,7Bを制
御する制御信号を出力し、吊荷66の振れが小さくなる
ように、電磁比例減圧弁7A,7Bの開度を変化させて
旋回モータ2を駆動し、上部旋回体62を旋回させる。
【0024】ここで、上記式(1),(2)に示すよう
に、吊荷荷重Wが小さいときは、巻上ロープ67の質量
が無視できなくなり、吊荷66を振り子と考えた場合の
重心点が、支点側すなわちブーム63の先端側に移動す
る。このため、吊荷66の固有振動数は小さくなり振れ
周期が大きくなる。逆に、吊荷荷重Wが大きいときは、
巻上ロープ67の質量が無視できるため、振り子の重心
点が吊荷66の近傍まで移動し、吊荷66の固有振動数
が小さくなり、振れ周期が大きくなる。したがって、吊
荷荷重Wが大きくなることは巻上ロープ67が長くなる
ことと等価なものであり、巻上ロープ67が長くなると
固有振動数は小さくなり、振れ周期は大きくなる。すな
わち、巻上ロープ67が長くなり、吊荷66の慣性モー
メントが大きくなると、大きな操作量が必要となる。こ
のように、吊荷66の振れの際の固有振動数などの運動
特性は、巻上ロープ67のロープ長さLの変動により影
響されるものである。
【0025】ここで、ロープ長さLと吊荷66の振れと
の関係について説明する。吊荷66の振れを抑制するた
めには、振れ角θと適切なゲインKにより電磁比例減圧
弁7A,7Bの開度を制御する必要がある。図4にロー
プ長さLに対するゲインKの関係を示す。図4に示すよ
うに、ロープ長さLが短いほどゲインKが大きく、ロー
プ長さLが長いほどゲインKが小さくなっている。この
値は、上部旋回体62の慣性モーメント(上部旋回体6
2の周波数応答)などに拘わらず略同様の傾向にある。
したがって、ロープ長さLが長く吊荷66の固有振動数
が小さい領域においてはそれほど大きなゲインKを必要
としないが、ロープ長さLが短く吊荷66の固有振動数
が大きい領域においては大きいゲインKが必要であるこ
とが分かる。すなわち、吊荷66の振動数が小さいとき
は上部旋回体62自体に必要とされる応答が十分である
ため、小さなゲインKでも上部旋回体62は十分に追従
して旋回することができるが、吊荷66の振動数が大き
いときは、上部旋回体62自体の応答が不十分となり、
満足する応答を得るためには、大きなゲインKが必要と
なる。また、吊荷荷重Wが大きくなるにつれて、図5に
示すように、ロープ長さLとゲインKとの関係を変更す
る必要がある。
【0026】このため、ゲイン−関数発生器12はロー
プ長さLが小さくなるにしたがって、ゲインKを大きく
するが、実際にはゲインKを大きく設定しても、旋回モ
ータ2の出力トルクはリリーフ弁4により制限されてし
まうため、旋回モータ2はリリーフ弁4により定められ
るトルク以上の出力トルクにて回転することができな
い。例えば、図6に示すように、ロープ長さLがある一
定値L0以下となると、旋回モータ2のリリーフ弁4に
よるトルク上限を越えてしまい、それ以上は、ゲインK
を大きくしても、旋回モータ2のトルクを制御できない
ものである。
【0027】そこで、本実施の形態においては、コント
ローラ6においてロープ長さLを検出し、このロープ長
さLが所定値L0となったときに、警報器30および警
報ランプ31から警報を発し、吊荷66の振れ止め制御
を行うことができない状況となったことをオペレータに
知らしめるようにしたものである。このため、オペレー
タは警報が発せられたときには、吊荷66の振れ止め制
御が機能しない状態にあることを認識することができ、
これにより巻上ロープ67を繰り出したり、操作に注意
を促せるため、ロープ長さを観察しつつ作業を行う必要
がなくなって、オペレータの労力を軽減することができ
る。
【0028】−第2の実施の形態− 上記第1の実施の形態においては、ロープ長さLが所定
値L0以下となったときに警報器30および警報ランプ
31から警報を発するようにしているが、ロープ長さL
が図6に示すL1となり所定値L0に近づいたときに、
警報器30および警報ランプ31より警報を発するよう
にしてもよい。これにより、オペレータは、ロープ長さ
LがL0に近づいて振れ止め制御がまもなく機能しなく
なることを認識することができる。
【0029】なお、この場合は、ロープ長さLがL0と
なったときおよびL1となったときとで、警報器30の
警報音あるいは警報ランプ31のランプの色を異なるも
のとすることにより、オペレータはその違いを容易に認
識することができる。また、上記第1および第2の実施
の形態においては、警報器30および警報ランプ31の
双方により警報を発しているが、警報器30および警報
ランプ31のいずれか一方から警報を発してもよい。
【0030】−第3の実施の形態− 次いで、本発明の第3の実施の形態について図7により
説明する。図7に示す7ように、第3の実施の形態で
は、出力値演算器13と電磁比例減圧弁7A,7Bとの
間に、ロープ長さL<L0となったときに開き、L≧L
0となったときに閉じるスイッチ16を設ける。上記第
1の実施の形態においては、ロープ長さLがL0となっ
たときに、警報器30および警報ランプ31により警報
を発するようにしているが、ロープ長さLがL0となっ
たときに、図3に示すスイッチ16をオフとしてゲイン
Kの出力を停止して振れ止め制御を停止する。これによ
り、ロープ長さLがL0となり、振れ止め制御が機能し
なくなると、吊荷66が振れ始めるため、オペレータは
振れ止め制御を行うことができない状態にあることを認
識することができる。したがって、巻上ロープ67を繰
り出したり、操作に注意を払うことができるため、ロー
プ長さを観察しつつ作業を行う必要がなくなって、オペ
レータの労力を軽減することができる。
【0031】なお、第3の実施の形態においては、ロー
プ長さLがL0となったときに、振れ止め制御を停止す
るのみならず、さらに上記第1または第2の実施の形態
のように、警報器30および警報ランプ31により警報
を発するようにしてもよい。
【0032】−第4の実施の形態− 上記第3の実施の形態においては、ロープ長さLが所定
値L0以下となったときに、振れ止め制御を停止してい
るが、ロープ長さがL1となり所定値L0となるまで
に、徐々に振れ止め制御を停止してもよい。第4の実施
の形態におけるコントローラ6内において行われる処理
を説明するためのブロック図を図8に示す。図8に示す
ように、第4の実施の形態においては、ロープ長さLが
L1からL0となるにつれて1からゼロまで徐々に小さ
くなる係数Rを表すテーブル17と、出力値演算器13
から出力された制御信号に係数Rを乗算する乗算器18
とを設け、制御信号の値をロープ長さLがL1からL0
に向かうにつれて徐々に小さくし、電磁比例減圧弁7
A,7Bの開度を徐々に小さくする。これにより、上部
旋回体62の旋回による振れ止め制御はロープ長さLが
L1となった時点から徐々に機能しなくなるり、吊荷6
6が徐々に振れ出すこととなる。このため、オペレータ
は吊荷66の振れを感知して、まもなく振れ止め制御が
機能しない状態にあることを認識することができ、巻上
ロープ67を繰り出したり、操作に注意を促せるため、
ロープ長さを観察しつつ作業を行う必要がなくなって、
オペレータの労力を軽減することができる。
【0033】なお、第4の実施の形態においては、ロー
プ長さLがL0となったときに、振れ止め制御を停止す
るのみならず、さらに上記第1または第2の実施の形態
のように、警報器30および警報ランプ31により警報
を発するようにしてもよい。
【0034】−第5の実施の形態− 上記第4の実施の形態においては、ロープ長さLが所定
値L0以下となったときに、振れ止め制御を停止してい
るが、巻上ロープ67の巻き取りを停止してもよい。図
9に示すように、比較器14の出力によって巻上回路も
しくは巻上パイロット回路を閉じる開閉弁19を駆動す
るようにしてもよい。これにより、ロープ長さLが所定
値L0以下となり、振れ止め制御が機能しなくなる状態
となったときに巻上ロープ67の巻き取りが停止するた
め、オペレータは振れ止め制御を行うことができない状
態にあることを認識することができ、巻上ロープ67を
繰り出したり、操作に注意を促せるため、ロープ長さを
観察しつつ作業を行う必要がなくなって、オペレータの
労力を軽減することができる。また、ロープ長さLが所
定値L1(>L0)のときに巻き上げロープ67の巻き
取りを停止するようにしてもよい。
【0035】なお、第5の実施の形態においては、ロー
プ長さLがL0となったときに、巻上ロープ67の巻き
取りを停止するのみならず、上記第1または第2の実施
の形態のように、警報器30および警報ランプ31によ
り警報を発するようにしてもよい。
【0036】以上の実施の形態と請求項との対応におい
て、旋回モータ2が旋回駆動手段を、ブーム63が俯仰
部材を、コントローラ6が振動抑制手段および昇降停止
手段を、警報器30および警報ランプ31が警報発生手
段を、巻上ドラム68が昇降手段をそれぞれ構成する。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1の
発明によれば、ロープ長さが短くなり、吊荷系の固有振
動数が吊荷の振れが旋回駆動手段の駆動によっても低減
できないほどの大きな値となったときは、警報発生手段
により警報が発せられるため、オペレータはこの警報に
より、吊荷の振れ止め制御が機能しない状態となったこ
とを認識することができ、旋回駆動手段により吊荷の振
れを低減することができる程度まで昇降手段を駆動して
ロープ長さLを長くするなどの動作を行うことができ
る。そしてこれにより、ロープ長さを観察しつつ作業を
行う必要がなくなって、オペレータの労力を軽減するこ
とができる。
【0038】請求項2の発明によれば、ロープ長さが所
定値となる前に警報発生手段より警報を発するようにし
たため、オペレータはロープ長さが所定値に近づいて振
れ止め制御がまもなく機能しなくなることを認識するこ
とができる。請求項3の発明によれば、ロープ長さが短
くなり、吊荷系の固有振動数が吊荷の振れが旋回駆動手
段の駆動によっても低減できないほどの大きな値となっ
たときは、振動抑制停止手段により振動抑制手段の駆動
を停止する。これにより、振動抑制手段により振動が抑
制できない状況において、無駄な振動制御が行われるこ
とが防止される。請求項4の発明によれば、ロープ長さ
が所定値となる前に、振動抑制停止手段により振動抑制
手段が徐々に停止されるため、これにより、振れ止め制
御はロープ長さが所定値となる前から徐々に機能しなく
なり、吊荷が徐々に振れ出すこととなる。このため、オ
ペレータは吊荷の振れを感知して、まもなく振れ止め制
御を行うことができない状態にあることを認識すること
ができ、ロープを繰り出したり、操作に注意を促せるた
め、ロープ長さを観察しつつ作業を行う必要がなくなっ
て、オペレータの労力を軽減することができる。
【0039】請求項5および請求項6の発明によれば、
ロープ長さが所定値となる前あるいは所定値となったと
きに、昇降手段の駆動を停止するようにしたため、オペ
レータは振れ止め制御を行うことができない状態にある
ことを認識することができ、ロープを繰り出したり、操
作に注意を促せるため、ロープ長さを観察しつつ作業を
行う必要がなくなって、オペレータの労力を軽減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る振れ止め制御
装置を用いたクレーンの構成を示す側面図
【図2】第1の実施の形態に係る振れ止め制御装置の油
圧回路図
【図3】第1の実施の形態によるコントローラ6内にお
いて行われる処理を説明するためのブロック図
【図4】ロープ長さLに対するゲインKの関係を示すグ
ラフ
【図5】ロープ長さLに対するゲインKの関係を示すグ
ラフ
【図6】ロープ長さLに対するゲインKの関係を示すグ
ラフ
【図7】第3の実施の形態によるコントローラ6内にお
いて行われる処理を説明するためのブロック図
【図8】第4の実施の形態によるコントローラ6内にお
いて行われる処理を説明するためのブロック図
【図9】第5の実施の形態によるコントローラ6内にお
いて行われる処理を説明するためのブロック図
【符号の説明】 1 旋回用制御弁 2 旋回モータ 3 油圧ポンプ 4 リリーフ弁 5 操作レバー 6 コントローラ 7A,7B 電磁比例減圧弁 8 パイロット用油圧源 9 荷振れ状態検出器 10 ロータリエンコーダ 11 ロードセル 30 警報器 31 警報ランプ 61 下部走行体 62 上部旋回体 63 ブーム 64 シーブ 65 フック 66 吊荷 67 巻上ロープ 68 昇降手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体と、該基体に設けられた上部旋回体
    と、該上部旋回体を旋回駆動する旋回駆動手段と、該上
    部旋回体に起伏可能に設けられた俯仰部材と、該俯仰部
    材に架け回されたロープにより吊荷を昇降する昇降手段
    と、前記俯仰部材の先端から吊り下げられた吊荷の重量
    および該俯仰部材の先端から前記吊荷までのロープ長さ
    により定められる吊荷系の固有振動数に基づいて、該吊
    荷の振動を抑制するよう前記旋回駆動手段を駆動する振
    動抑制手段とを備えた建設機械の振れ止め制御装置にお
    いて、 前記ロープ長さが、前記旋回駆動手段の最大トルクによ
    り決定される所定値となったときに、警報を発生する警
    報発生手段をさらに備えたことを特徴とする建設機械の
    振れ止め制御装置。
  2. 【請求項2】 前記警報発生手段は、前記ロープ長さが
    前記所定値となる前に警報を発生することを特徴とする
    請求項1記載の建設機械の振れ止め制御装置。
  3. 【請求項3】 前記ロープ長さが前記所定値となったと
    きに、前記振動抑制手段の駆動を停止する振動抑制停止
    手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2
    記載の建設機械の振れ止め制御装置。
  4. 【請求項4】 前記振動抑制停止手段は、前記ロープ長
    さが前記所定値となる前から前記振動抑制手段の駆動を
    徐々に停止することを特徴とする請求項1、2または3
    記載の建設機械の振れ止め制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ロープ長さが前記所定値となる前に
    あるいは該所定値となったときに、前記昇降手段の駆動
    を停止する昇降停止手段をさらに備えたことを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1項記載の建設機械の振れ止
    め制御装置。
  6. 【請求項6】基体と、該基体に設けられた上部旋回体
    と、該上部旋回体を旋回駆動する旋回駆動手段と、該上
    部旋回体に起伏可能に設けられた俯仰部材と、該俯仰部
    材に架け回されたロープにより吊荷を昇降する昇降手段
    と、前記俯仰部材の先端から吊り下げられた吊荷の重量
    および該俯仰部材の先端から前記吊荷までのロープ長さ
    により定められる吊荷系の固有振動数に基づいて、該吊
    荷の振動を抑制するよう前記旋回駆動手段を駆動する振
    動抑制手段とを備えた建設機械の振れ止め制御装置にお
    いて、 前記ロープ長さが前記旋回駆動手段の最大トルクにより
    決定される所定値となる前あるいは所定値となったとき
    に、前記昇降手段の駆動を停止する昇降停止手段をさら
    に備えたことを特徴とする建設機械の振れ止め制御装
    置。
JP27965796A 1996-10-22 1996-10-22 建設機械の振れ止め制御装置 Pending JPH10120367A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019066018A1 (ja) * 2017-09-29 2019-04-04 株式会社タダノ クレーン
WO2019066016A1 (ja) * 2017-09-29 2019-04-04 株式会社タダノ クレーン

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JP2019064795A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 株式会社タダノ クレーン
CN111132922A (zh) * 2017-09-29 2020-05-08 株式会社多田野 起重机

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