JPH0710469A - クレーンの鉛直地切り制御装置 - Google Patents

クレーンの鉛直地切り制御装置

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JPH0710469A
JPH0710469A JP14951593A JP14951593A JPH0710469A JP H0710469 A JPH0710469 A JP H0710469A JP 14951593 A JP14951593 A JP 14951593A JP 14951593 A JP14951593 A JP 14951593A JP H0710469 A JPH0710469 A JP H0710469A
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真人 大嶋
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Yoshihiro Hamazaki
義弘 浜崎
Hiroshi Goto
普司 後藤
Akira Ishio
章 石尾
Masatsuna Kuchiki
聖綱 朽木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地切り時の荷振れが有効に抑止されるように
する。 【構成】 オペレータの操作によって制御開始指令信号
S1および制御終了指令信号S2を発信する指令信号発
信器5と、ブームの姿勢を検出しこの検出値を発信する
ブーム姿勢検出センサ6とが設けられ、上記指令信号発
信器5から制御開始指令信号S1が入力されると稼働し
制御終了指令信号S2が発信されると停止するコントロ
ーラ7が設けられ、このコントローラ7は上記制御開始
指令信号S1が入力されると上記ブーム姿勢検出センサ
6から入力された検出値に応じてブーム3の作業半径を
鉛直地切りが実現するように修正させるための作業半径
修正指令信号S4を上記第一油圧系統81に発信するよ
うに構成され、この作業半径修正指令信号S4には上記
第一油圧系統81が最低限作動するのに必要な大きさの
バイアス値が予め付加されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、起伏可能なブームを有
するクレーンを対象とし、このクレーンが吊荷を鉛直に
吊り上げるために適用されるいわゆるクレーンの鉛直地
切り制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブームを有するクレーンは、通常、駆動
機構が内蔵された基台と、この基台の水平軸回りに回動
自在に軸支されたブームと、このブームの先端から垂下
される巻上げワイヤとから基本構成されている。ブーム
の先端部には伸縮自在にジブが設けられ、このジブによ
ってブーム全体の長さを調節することができるようにな
っているものもある。
【0003】このようなブームは、基台に内蔵された駆
動機構を駆動させることによって任意に水平軸回り上下
方向に回動可能(起伏可能)に構成されているととも
に、駆動機構に連結されたドラムを正逆回転させること
によってそれに巻き付けられているワイヤをブームの先
端から上下動させるように構成されている。そして、巻
上げワイヤの先端部には滑車を介してフックが付設され
ており、このフックに吊荷を懸けて吊り上げるようにな
っている。
【0004】ところで、通常、吊荷は当初グランドレベ
ルに載置されており、このグランドに載置された吊荷を
ブームの水平軸回りの上方に向かう回動で吊り上げるこ
とが行われる。そのためにまず吊荷の直上にブームの先
端部を位置せしめてから巻上げワイヤを垂下させ、フッ
クに吊荷を懸けてワイヤを引き上げる操作が行われる
が、ワイヤを徐々に巻上げると、吊荷の荷重が漸次ブー
ムの先端に伝えられ、この荷重の増大に応じてブームの
先端部は徐々に下方に撓んでくる。
【0005】そして、吊荷がグランドから上方に吊り上
げられた直後のいわゆる地切り時には上記撓みは最大に
なり、ブームの先端部は当初の位置から相当前方に突出
した状態になっている。従って、ブームの先端と吊荷と
を結ぶ巻上げワイヤは上記突出量に相当する傾斜が形成
されており、このような状態でワイヤを巻き上げると、
上記傾斜が災いして、地切り時に吊荷は前後に揺動する
いわゆる荷振れ現象が発生する。
【0006】このような荷振れ現象を未然に防止するた
めに、従来オペレータが地切り速度を極めて緩慢なもの
にする等の熟練を要する操作を行ったり、あらかじめブ
ームの先端位置よりも前方のグランドレベルに吊荷を載
置しておく等の調節が行われていたが、このような操作
自体甚だ煩雑であり、かつ、吊荷の重量によって調節度
合いが異なるため、実質的には適正に荷振れ現象を防止
することはできないのが実情であった。
【0007】そのようなことから、近年、上記のような
クレーンの地切り操作時に、吊荷の荷振れを自動的に抑
制する制御方式について種々研究されている。例えば特
開平1−256496号公報によって開示されたもの
は、地切り時にブームの先端に徐々に加わる荷重によっ
て発生するブームの撓みに起因したブームの作業半径増
大量(ΔR)を、その都度検出されたブームの仰角
(θ)、ブームの長さ(L)およびブームにかかる荷重
(F)から予め設定された関係式 ΔR=f(θ、L、F) を基に逐一算出して予め予測し、この予測した作業半径
増加量(ΔR)が0になるようにブームを起仰させると
ともに、ワイヤを巻き上げるように操作するように構成
されている。
【0008】そして、実際に微小量だけ吊り上げたとき
の実際の作業半径Rxと、初期作業半径(その時点での
ブーム先端部直下の作業半径)Rx0とが比較演算され、 Rx≧Rx0 のとき、すなわち実際の作業半径(Rx)の方が初期作
業半径(Rx0)よりも大きいときのみさらに所定の微小
量だけブームを起仰させてブームの仰角を補正するよう
に構成されている。
【0009】このような制御を行うことにより、ブーム
の先端から垂下しているワイヤを巻き上げて吊荷の地切
りを行った場合、ブームの撓みによる作業半径(Rx
の増大分(ΔR)は常に修正され、地切り時の吊荷の荷
振れは有効に抑止されると説明されている。
【0010】以上特開平1−256496号公報によっ
て開示された地切り時の制御方式はブームの仰角を調節
することによって実際の作業半径(Rx)を初期作業半
径(Rx0)に逐一修正するものであるが、特開平1−2
56497号公報においては、ブームを伸縮させること
によって実際の作業半径(Rx)を初期作業半径
(Rx 0)に逐一修正するものが開示されている。両者
は、修正の方法がブームの回動とブームの伸縮という点
のみで相違しているが、基本的な制御に関する技術的思
想は両者まったく同一である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そして、上記特開平1
−256496号公報および特開平1−256497号
公報によって開示された装置においては、上記(Rx
x0)なる条件が成立したときにはそれが検出され、そ
のときの撓みによるブームの作業半径増加量に見合う長
さだけ作業半径を短くするために、ブームを起仰させた
り(特開平1−256496号)、縮めたり(特開平1
−256497号)することが行われるが、そのために
所定の信号がブームの駆動機構に伝達されるようになっ
ている。
【0012】また、一般的には上記信号を受けた駆動機
構は、信号の内容に応じた強さの電流を電動モータに供
給し、電動モータは上記電流の強さに応じた駆動を行
い、油圧機構等を介してブームを動かすようになってい
る。
【0013】ところが、上記ブームの作業半径増加量が
微小である場合は、それに見合って電動モータにはわず
かな電流しか供給されないため、電動モータの駆動力は
やはりそれに見合って小さいものになる。電動モータの
駆動力が小さいと、ブームを動かすだけの力を発揮する
ことができないため、結局ブームは動くことはできず、
ブームが相当撓んで作業半径増加量が所定の長さに到達
するまで現在の設定位置を維持した状態になる。このよ
うに所定の電流値にまで到達しないと目的物が作動しな
い特性を非線形特性といい、目的物が作動しない電流値
の範囲を不感帯という。この不感帯の範囲はブームの負
荷に比例し、負荷が大きくなればそれに従って不感帯の
範囲も広がるという関係を有している。
【0014】従って、上記作業半径増加量がさらに増加
し、それに比例して電流の強さがある程度大きくなって
からやっと電動モータの駆動によってブームが動きだす
ということになるため、ブームの微少な動きに対しては
全く制御が働かないばかりか、働いたときには応答遅れ
が発生し、結局地切りに要する数秒の間にブームの撓み
による作業半径の増加を相殺することができず、その結
果制御は行われているにも拘らず地切り時の荷振れを有
効に抑止することができなかったのである。
【0015】以上要すれば、従来の鉛直地切りの制御方
式においては、たとえ種々の方策が講じられたとして
も、上記不感帯の存在の故に、吊荷が吊り下げ開始から
グランドレベルを離れるまでの極めて短時間の間に発生
する荷振れを有効に抑止することができなかったのであ
る。
【0016】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、地切り時の荷振れが有効に
抑止されるクレーンの鉛直地切り制御装置を提供するこ
とを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
クレーンの鉛直地切り制御装置は、油圧機構の作動によ
って起伏および伸縮が自在に構成されたブームとこのブ
ームの先端部から上記作動によって昇降自在に垂下され
るワイヤとが設けられ、このワイヤの先端に吊荷を吊設
してワイヤを巻き上げることにより吊荷が吊り上げられ
るように構成されているクレーンの鉛直地切り制御装置
であって、この制御装置には上記ブームの起伏または伸
縮と、ワイヤの上昇速度とを制御するコントローラが設
けられ、このコントローラは、地切り時のブームの撓み
による作業半径の変化量を修正させるとともに、この修
正に同期してワイヤの上昇速度を設定上昇速度に修正さ
せる指令信号を上記油圧機構に発信するように構成され
ていることを特徴とするものである。
【0018】本発明の請求項2記載のクレーンの鉛直地
切り制御装置は、第一油圧系統の作動によって起伏およ
び伸縮が自在に構成されたブームの先端部から鉛直に垂
下されるワイヤの先端に吊荷を吊設し、上記ワイヤを巻
き上げることにより吊荷が吊り上げられるように構成さ
れているクレーンの鉛直地切り制御装置であって、制御
開始指令信号および制御終了指令信号を発信する指令信
号発信器と、ブームの姿勢を検出しこの検出値を発信す
るブーム姿勢検出センサとが設けられ、上記指令信号発
信器から制御開始指令信号が入力されると稼働し制御終
了指令信号が発信されると停止するコントローラが設け
られ、このコントローラには上記制御開始指令信号が入
力されると上記ブーム姿勢検出センサから入力された検
出値に応じてブームの作業半径を鉛直地切りが実現する
ように修正させるための作業半径修正指令信号を上記第
一油圧系統に発信する作業半径修正制御手段が設けら
れ、上記作業半径修正指令信号には上記第一油圧系統が
最低限作動するのに必要な大きさのバイアス値が予め付
加されていることを特徴とするものである。
【0019】本発明の請求項3記載のクレーンの鉛直地
切り制御装置は、第一油圧系統の作動によって起伏およ
び伸縮が自在に構成されたブームの先端部から鉛直に垂
下される、第二油圧系統の作動によって上下動可能に構
成されたワイヤの先端に吊荷を吊設し、上記ワイヤを巻
き上げることにより吊荷が吊り上げられるように構成さ
れているクレーンの鉛直地切り制御装置であって、オペ
レータの操作によって制御開始指令信号および制御終了
指令信号を発信する指令信号発信器と、ブームの姿勢を
検出しこの検出値を発信するブーム姿勢検出センサとが
設けられ、上記指令信号発信器から制御開始指令信号が
入力されると稼働し制御終了指令信号が発信されると停
止するコントローラが設けられ、このコントローラには
上記制御開始指令信号が入力されると上記ブーム姿勢検
出センサから入力された検出値に応じてブームの作業半
径を鉛直地切りが実現するように修正させるための作業
半径修正指令信号を上記第一油圧系統に発信する作業半
径修正制御手段、および、地切り時のブーム先端部の上
昇速度が減算されることにより設定されたワイヤの上昇
速度を実現させるワイヤ制御信号を上記第二油圧系統に
発信するワイヤ上昇速度制御手段が設けられていること
を特徴とするものである。
【0020】本発明の請求項4記載のクレーンの鉛直地
切り制御装置は、請求項2または3記載のクレーンの鉛
直地切り制御装置において、上記ブーム姿勢検出センサ
はブームに加わる吊荷の負荷を検出する負荷センサと、
ブームの長さを検出するブーム長センサと、ブームの角
度を検出するブーム角度センサとから構成されているこ
とを特徴とするものである。
【0021】本発明の請求項5記載のクレーンの鉛直地
切り制御装置は、請求項2または3記載のクレーンの鉛
直地切り制御装置において、上記ブーム姿勢検出センサ
はブームの長さを検出するブーム長センサと、ブームの
角度を検出するブーム角度センサとから構成されている
ことを特徴とするものである。
【0022】
【作用】上記請求項1記載のクレーンの鉛直地切り制御
装置によれば、この制御装置には上記ブームの起伏また
は伸縮と、ワイヤの上昇速度とを制御するコントローラ
が設けられ、このコントローラは、地切り時のブームの
撓みによる作業半径の変化量を修正させるとともに、こ
の修正に同期してワイヤの上昇速度を設定上昇速度に修
正させる指令信号を上記油圧機構に発信するように構成
されているため、コントローラからの上記指令信号を受
けたは油圧機構は、ブームの撓みによる作業半径の変化
量を修正させるとともに、この修正に同期してワイヤの
上昇速度を設定上昇速度に修正させるように作動し、そ
の結果地切り時にブームに加わる荷重が漸次増加しこの
増加に伴って漸次ブームが撓み、この撓みによって作業
半径が増加しても即座に修正され、常にブームの先端か
ら吊荷に向かってワイヤが鉛直に垂下した状態になって
おり、荷振れは有効に防止される。
【0023】同時にワイヤの巻き上げ速度が上記ブーム
先端の動きに影響されて設定値から外れることが抑止さ
れるため、上記ブームの作業半径の修正との相乗効果で
さらに確実に地切り時の荷振れを有効に抑止することが
可能になる。
【0024】上記請求項2記載のクレーンの鉛直地切り
制御装置によれば、オペレータは地切り操作時に適宜指
令信号発信器を操作して制御指令信号または制御終了信
号をコントローラに入力することにより、クレーンの地
切り操作時にコントローラの介在を任意に選択すること
ができる。すなわち、コントローラを介在させないとき
は、オペレータは従来通りのマニュアル運転操作で吊荷
の吊り上げを行うことができ、コントローラを介在させ
たときは、介在させている間だけ制御装置に吊り上げ操
作を委ねることができるため、吊荷の状況に応じて任意
に手動、自動の切り換えを行い、荷振れが生じないより
適切な地切り操作が実現する。
【0025】そして、制御指令信号をコントローラに入
力してそれを稼働させたときには、コントローラはブー
ム姿勢検出センサから逐一入力されるブームの姿勢に関
する検出値から所定の演算を行い、ブームの作業半径を
鉛直地切りが実現するように修正させる(具体的には吊
荷の荷重で撓んだ結果増加したブームの作業半径の増加
分をなくすようにブームの起仰させたり縮めたりするよ
うに修正させる)作業半径修正指令信号を第一油圧系統
に発信するため、この指令信号に基づいて第一油圧系統
は作動し、ブームの作業半径は修正されて荷振れのない
地切り操作が行われる。
【0026】この際、上記作業半径修正指令信号には上
記第一油圧系統が最低限作動するのに必要な大きさのバ
イアス値が予め付加されているため、上記信号が発信さ
れているにも拘らず、信号の値が微少であることに起因
する第一油圧機構の非作動は回避され、信号の値が如何
に微少であっても常に作動するように制御の応答性が改
善され、その結果より確実に地切り時の荷振れが抑止さ
れる。
【0027】上記請求項3記載のクレーンの鉛直地切り
制御装置によれば、上記請求項2記載の制御装置による
ブームの作業半径の修正操作に加え、ワイヤの巻上げ速
度が適切に制御され、より確実に地切り時の荷振れが抑
制される。
【0028】すなわち、制御開始指令信号をコントロー
ラに入力してそれを稼働させたときには、コントローラ
のワイヤ上昇速度制御手段はブーム姿勢検出センサから
逐一入力されるブームの姿勢に関する検出値から所定の
演算を行ってブーム先端部の上昇速度を演算し、この上
昇速度がオペレータにょる入力操作等によって予め設定
されたワイヤの上昇速度から減算され、この減算された
巻取り速度が実現するようにワイヤ制御信号が第二油圧
系統に向けて発信される。
【0029】従って、これを受けた第二油圧系統はこの
ワイヤ制御信号で指示された巻き取り速度でワイヤを巻
き取り、吊荷を吊り上げるため、地切り時にワイヤの上
昇速度が速すぎることによる負荷の急激な増加が回避さ
れ、有効に吊荷の荷振れが抑止される。
【0030】上記請求項4記載のクレーンの鉛直地切り
制御装置によれば、ブーム姿勢検出センサはブームに加
わる吊荷の負荷を検出する負荷センサと、ブームの長さ
を検出するブーム長センサと、ブームの角度を検出する
ブーム角度センサとから構成されているため、このブー
ム姿勢検出センサによって検出される上記各検出値を基
に所定の演算を行って、適正に上記作業半径修正指令信
号、ワイヤ制御信号および上昇速度修正指令信号を得る
ことができる。
【0031】上記請求項5記載のクレーンの鉛直地切り
制御装置によれば、ブーム姿勢検出センサはブームの長
さを検出するブーム長センサと、ブームの角度を検出す
るブーム角度センサとから構成されているため、ブーム
に加わる吊荷の負荷を検出する負荷センサが省略され、
その分設備費が削減される。なお、吊荷の負荷について
は、微少時間ごとのブーム長およびブームの角度の変化
から所定の関係式を用いて演算可能である。
【0032】
【実施例】図1は、本発明の制御装置が適用されるクレ
ーンを例示する側面略図である。この図に示すように、
本実施例においては、クレーン10は、基礎車体1と、
この基礎車体1の上部に垂直軸21回りに水平面上で回
動自在に軸支された上部旋回体2と、この上部旋回体2
に水平軸31回りに垂直面上で回動自在に軸支されたブ
ーム3と、このブーム3の先端部から垂下された巻上げ
ワイヤ4とから基本構成されている。
【0033】上記基礎車体1の内部には、当該クレーン
10の各駆動部分を駆動させる油圧機構8が内装されて
いる。この油圧機構8には上記ブーム3を起伏させるた
めの第一油圧系統81および上記巻上げワイヤ4を昇降
させるための第二油圧系統82が備えられている。上記
ブーム3の基端部には油圧シリンダ32が付設されてお
り、この油圧シリンダ32に第一油圧系統81を介して
油圧が供給される。この油圧供給量が適宜調節されるこ
とによってブーム3は起伏するようになっている。
【0034】上記ブーム3は、基端側から第一ブーム3
0a、第二ブーム30bおよび第三ブーム30cが互い
に摺動自在に嵌合されて形成されている。これらのブー
ム30a、30b、30cは第一油圧系統81からの油
圧供給を受けてブーム3の延びる方向にそれぞれ正逆移
動し、ブーム3の長さが伸縮するようになっている。
【0035】上記巻上げワイヤ4はその二本がブーム3
の先端部から垂下され、その下端部の折り返し部分で滑
車41に掛け回されている。この滑車41にフック42
が取り付けられ、このフックに吊荷Wが装着されるよう
になっている。このような巻上げワイヤ4は筒状のブー
ム3の中心孔に挿通され、それらの内の一方は固定され
ているとともに、他方は図外のドラムに巻き取られてい
る。このドラムを上記第二油圧系統82を介して正逆回
転させることにより、巻上げワイヤ4の先端に設けられ
たフック42は上下動するようになっている。
【0036】図2は、グランドレベルの載置面Gに載置
された吊荷Wを吊り上げる当初のいわゆる地切り時のブ
ームの撓み状態を例示する説明図である。この図に示す
ように、吊荷Wをクレーン10で吊り上げるには、まず
載置面G上に載置された吊荷Wの重心W1と巻上げワイ
ヤ4とが同一垂直線上に位置するようにブーム3が水平
軸31回りに回動操作され所定のブーム角(θB)が設
定される。この角度が設定されたブーム3の先端部から
巻上げワイヤ4が垂下させられる。そして、吊荷Wが上
記フック42に装着される。
【0037】以上のように巻上げワイヤ4が垂下してい
る下端部に吊荷Wの重心W1が位置するように吊荷Wは
巻上げワイヤ4に装着されているため、上記第二油圧系
統82を稼働させて巻上げワイヤ4を巻き上げると、吊
荷Wは左右に揺動するいわゆる荷振れを発生させること
なく上昇するはずであるが、実際は、吊荷Wの重量によ
って吊荷Wが載置面Gを離れる前に順次巻上げワイヤ4
の張力が増大してゆき、この巻上げワイヤ4の張力に応
じてブーム3は当初の実線で示す状態から、二点鎖線で
示すように撓んだ状態になるとともに、巻上げワイヤ4
は垂下していた状態から二点鎖線で示すように斜めにな
る。すなわちブーム3の作業半径Rは、作業半径増加量
ΔR分だけ増加して(R+ΔR)になっているのであ
る。
【0038】そして、巻上げワイヤ4の張力が吊荷Wの
重力に到達し、吊荷Wが載置面Gから離れた瞬間には、
一点鎖線で示すように、吊荷Wは撓んだブーム3の先端
部から垂下される鉛直線に向かって移動し、以後この鉛
直線を中心線として左右に揺動するようになる。本発明
は、このような鉛直地切り時に上記吊荷Wの揺動が発生
しないように制御する制御装置を提供するものである。
【0039】以下図3を基に、本発明のクレーンの鉛直
地切り制御装置の実施例について詳細に説明する。図3
は、本発明に係る制御装置の制御方式の一例を示すブロ
ック図である。この図に示すように、制御装置Cは、オ
ペレータが任意に入力操作を行うための指令信号発信器
5と、ブーム3の姿勢を検出するブーム姿勢検出センサ
6と、上記指令信号発信器5からの入力信号およびブー
ム姿勢検出センサ6からのブーム姿勢に関する検出値が
入力され、これらの信号を基に地切り時に荷振れが発生
しないブーム3の姿勢を演算するコントローラ7と、こ
のコントローラ7からの上記演算結果に基づく信号を得
てブーム3を水平軸31回りに回動させたり伸縮させる
ように作動する油圧機構8とから構成されている。
【0040】上記指令信号発信器5には、各種の操作レ
バーや操作ボタンが設けられており、オペレータが上記
操作レバー等を操作することによってクレーン10を運
転することができるようになっている。このようなレバ
ー等の中にコントローラ7による地切り時の制御を開始
させるための制御開始指令信号S1を発信する制御開始
レバー51、および同制御を終了させるための制御終了
指令信号S2を発信する制御終了レバー52が設けられ
ている。
【0041】そして、これらのレバー51、52の操作
によって制御開始指令信号S1および制御終了指令信号
S2がコントローラ7に入力されるようになっている。
また、これらのレバー51、52の他にマニュアル操作
で巻上げワイヤ4の巻き上げ、巻き下げをマニュアル操
作で行うためのワイヤ用レバー53が指令信号発信器5
に設けられており、このワイヤ用レバー53の操作によ
ってワイヤ駆動信号S3が発信されるようになってい
る。
【0042】以上のレバーの他に、従来からある通常の
クレーン運転操作のためのレバー等(マニュアル操作で
ブーム3を起伏させたり、垂直軸21回りに水平方向に
回動させたりするレバー等)も設けられており、このよ
うな通常のレバー等は、原則として、制御開始レバー5
1から制御開始指令信号S1が発信され、その後制御終
了レバー52から制御終了指令信号S2が発信されるま
での間、すなわち地切り時に鉛直地切り操作を制御装置
Cに委ねている間に操作されても、その効力は及ばない
ようになっている。
【0043】上記姿勢検出センサ6は、地切り時に刻々
変化する吊荷Wの負荷を検出する負荷センサ61と、ブ
ーム3の長さを検出するブーム長センサ62と、ブーム
3の根本部分の角度を検出するブーム角度センサ63と
から構成されている。
【0044】上記負荷センサ61は、ブーム3の基端部
に付設された油圧シリンダ32の油圧を微少時間毎に検
出することにより、刻々変化する吊荷Wによるブーム3
の負荷を検出するようになっており、ブーム長センサ6
2は、基礎車体1内に設けられたブーム3を伸縮させる
機構からブーム3の長さを取り出すようになっている。
また、ブーム角度センサ63は、ブーム3の基端部に設
けられた水平軸31にロータリーエンコーダのような角
度検出器から発信される信号によってブーム3の角度を
検出するようになっている。これらの姿勢検出センサ6
が検出した検出値、すなわち負荷センサ61からの吊荷
負荷信号T、ブーム長センサ62からのブーム長信号L
およびブーム角度センサ63からのブーム角度信号θB
は、それぞれ後続のコントローラ7に入力されるように
なっている。
【0045】上記コントローラ7は指令信号発信器5お
よび姿勢検出センサ6から入力された各種信号に基づい
て、荷振れが生じないようにブーム3の作業半径を修正
するための演算、および巻上げワイヤ4の上昇速度の演
算を行い、それらの演算結果から所定の制御信号を発信
する制御機器であり、このコントローラ7内には、入力
装置71と、作業半径修正制御手段72と、ワイヤ上昇
速度制御手段73と、信号処理手段74とが備えられて
いる。
【0046】そして、上記入力装置71には、指令信号
発信器5から制御開始指令信号S1、制御終了指令信号
S2が入力され、姿勢検出センサ6から吊荷負荷信号
T、ブーム長信号Lおよびブーム角度信号θBがそれぞ
れ入力されるようになっている。入力されたこれらの信
号は、入力装置71において後続の作業半径修正制御手
段72およびワイヤ上昇速度制御手段73が所定の演算
処理ができるように、例えばアナログ信号をディジタル
信号に変換する等の処理が行われる。
【0047】また、この入力装置71においては、指令
信号発信器5からの制御開始指令信号S1および制御終
了指令信号S2が、姿勢検出センサ6からの吊荷負荷信
号T、ブーム長信号Lおよびブーム角度信号θBよりも
優先されるようになっており、制御開始レバー51が操
作されて制御開始指令信号S1が入力されてから、制御
終了レバー52が操作されて制御終了指令信号S2が入
力されるまでの間のみ上記姿勢検出センサ6からの信号
が後続の作業半径修正制御手段72およびワイヤ上昇速
度制御手段73に伝達され、地切りに関する制御装置C
による制御が行われるようになっている。
【0048】上記作業半径修正制御手段72において
は、入力装置71を介して上記負荷センサ61から入力
された吊荷負荷信号Tと、締結状態判別手段62から入
力されたブーム長信号Lと、ブーム角度センサ63から
入力されたブーム角度信号θBとを基にして、地切り時
のブーム目標角度が演算され、この演算された目標角度
と現状の実際の角度との比較演算が行われ、両者の差に
応じたブーム起伏制御信号が算出されるようになってい
る。
【0049】上記ブーム目標角度については、作業半径
修正制御手段72の中に予め入力されているブーム目標
角度θBTを算出するための計算式、 θBT=f(T,L,θB0) によって算出される。ここにTは負荷センサ61によっ
て検出された吊荷負荷の値、Lはブーム長センサ62に
よって検出されたブーム長の値、θB0はブーム角度セン
サ63によって検出されたブーム角度の初期値である。
【0050】なお、本実施例においては、θBTを算出す
るための要因に吊荷負荷Tを含めているが、吊荷負荷T
は他のブーム長Lおよびブーム角度θBの関数として表
すことが可能であるため、特に負荷センサ61を設けて
吊荷負荷Tを検出しなくても検出されたブーム長Lとブ
ーム角度θBとから計算によって得ることができる。こ
うすることによって負荷センサ61の設置費用を削減す
ることができる。
【0051】そして、上記ブーム目標角度θBTは、図2
に示す地切り時のブーム3の増加作業半径ΔRを相殺す
るように水平軸31回りに反時計方向に回動された状態
における角度である。
【0052】そして、この算出されたブーム目標角度θ
BTと現に今ブーム角度センサ63が検出しているブーム
角θBとが比較され、 ΔθB=θBT−θB によって算出されたΔθBに所定の制御ゲインが乗じら
れてイニシャルの指令信号(制御信号)が得られるよう
になっている。
【0053】ところで、本発明においては、上記のよう
にして得られたイニシャルの指令信号はそのまま後続の
油圧機構8に伝達されるのではなく、油圧機構8が即座
に応答するような信号に変換されるいわゆる非線形補償
がおこなわれるのである。この非線形補償は重要であ
る。以下本発明における非線形補償について説明する。
【0054】図4は、油圧機構に供給される指令信号
(入力電流)に関し、ブームが応答しない不感帯の範囲
を説明するためのグラフであり、(イ)は油圧機構に導
入された入力電流値とブーム回動(伸縮)速度との関係
を示し、電流値がi1〜i2の範囲に不感帯が存在してい
ることを表している。(ロ)はブーム回動(伸縮)速度
が0のときの荷重と不感帯の範囲との関係を示し、荷重
が増加すると不感帯の範囲が広くなることを表してい
る。
【0055】図5は、油圧機構に供給される指令信号
(入力電流)を先に非線形補償回路で変換し、ブームが
応答しない不感帯をなくすようにしたことを説明するた
めのグラフであり、(イ)は入力電流と出力電流との関
係を示し、(ロ)は荷重と出力電流との関係を示してい
る。
【0056】まず、図4の(イ)に示すように、上記Δ
θBに所定の制御ゲインが乗じられたイニシャルの指令
信号は、電流の強さでもってその大きさを表現してい
る。なお、グラフの交点を境にして電流のながれる方向
が逆になっており、交点の左側はブーム3が水平軸31
回りに時計方向に回動するための電流であり、交点の右
側は反時計方向に回動するための電流である。
【0057】そして、このような電流において、i1
2の範囲は、電流が供給されているにも拘らずブーム
3が全く作動しない範囲であり、この範囲は吊荷負荷T
によって変動し、図3の(ロ)に示すように、同負荷T
が大きくなるに伴って、上記範囲が増大するのである。
このようなイニシャル指令信号が所定範囲内で全くその
効力を発生させない特性を非線形特性という。
【0058】本発明においては、このようなイニシャル
指令信号の非線形特性をなくすために非線形補償という
方法が採用されているのであり、この非線形補償によっ
て応答遅れのない的確な制御が実現するのである。この
非線形補償のために、作業半径修正制御手段72に図略
の非線形補償回路が備えられている。この非線形補償回
路は、入力されたイニシャル指令信号の電流値(入力電
流)が上記i1〜i2の範囲内にあるときには、その電流
値にi1またはi2のバイアスを加算し、この加算された
電流を出力電流としてアウトプットする機能を備えてい
る。
【0059】このことを示したのが上記図5であり、
(イ)において縦軸に設定されたイニシャル指令信号に
相当する入力電流に対応して横軸に出力電流が表されて
おり、この出力電流はi1、i2のバイアス分が加算され
たi3およびi4から出力されるようになっている。すな
わち入力電流が0でない限り、ブーム3が作動するのに
必要な最小の電流値であるi3およびi4よりも大きな電
流が出力されるため、作業半径修正指令信号が発信され
れば、必ずブーム3は作動するため、応答性は極めて良
好なものになる。なお、出力電流についても、図5の
(ロ)に示すように、図4の(ロ)のグラフに対応して
吊荷負荷Tの増加に伴いi3およびi4の絶対値の値が増
加するように設定されている。
【0060】このようにして上記出力電流である作業半
径修正指令信号S4が作業半径修正制御手段72から発
信されることになる。
【0061】一方、ワイヤ上昇速度制御手段73におい
ては、入力装置71を介して上記負荷センサ61から入
力された吊荷負荷信号Tと、締結状態判別手段62から
入力されたブーム長信号Lと、ブーム角度センサ63か
ら入力されたブーム角度信号θBとを基にして、地切り
時のブーム先端部3aと載置面Gとの間の距離すなわち
ブーム先端部高さHが下記関係式を基に演算されるよう
になっている。
【0062】H=g(T,L,θB) そして、このHが時間で微分されてブーム先端部3aの
上昇速度が計算される。具体的には、微少時間ごとのブ
ーム先端部高さHが刻々と演算され、得られたHの値の
差が逐一計算され、この計算結果が設定された微少時間
で除されてその時点でのブーム先端部3aの上昇速度d
H/dtが得られるのである。
【0063】ところで、本制御装置Cにおいては、基本
的にワイヤ4を巻き上げることによる吊荷Wの吊り上げ
操作はオペレータが指令信号発信器5のワイヤ用レバー
53を操作することによって行われるようになってい
る。そして、このワイヤ駆動信号S3によってワイヤ4
の巻き上げ、巻き下げ、およびそれらの速度が設定され
るるようになっており、このワイヤ駆動信号S3は信号
処理手段74に入力されるようになっている。
【0064】そして、本発明においては、上記ワイヤ駆
動信号S3によって設定された巻上げワイヤ4の上昇速
度から、上記ブーム先端部3aの上昇速度dH/dtが
引き去られてワイヤ4の巻き取り速度が算出され、ワイ
ヤ4はこの算出された巻き取り速度で巻き取られるた
め、結局実際の吊荷Wの上昇する速度は、オペレータが
指令信号発信器5のワイヤ用レバー53で設定した速度
になるのである。
【0065】上記ワイヤ4の巻き上げ速度がワイヤ制御
信号(上昇速度指令信号)S5として採用され、信号処
理手段74を介して油圧機構8に入力されるようになっ
ている。
【0066】上記信号処理手段74は一種の中継器であ
って、上記作業半径修正制御手段72から入力された作
業半径修正指令信号S4は所定の制御ゲインが乗じられ
て油圧機構制御用の作業半径修正指令信号S4’にな
り、ワイヤ上昇速度制御手段73から入力されたブーム
先端部3aの上昇速度dH/dtを示すワイヤ制御信号
S5はワイヤ用レバー53から入力されたワイヤ4の上
昇速度の減算に用いられ、その結果得られたワイヤ巻き
上げ速度の信号に所定の制御ゲインが乗じられてワイヤ
制御信号S5’になり、後続の油圧機構8に入力される
ことになる。
【0067】従って、地切り操作時にオペレータがワイ
ヤ用レバー53を操作して所望の吊荷Wの上昇速度を設
定すれば、地切り時のブーム3の起仰による上記上昇速
度のアップが修正され、常にオペレータが望んだ吊荷W
の上昇速度が得られ、急激な荷重の増加による荷振れが
有効に抑止されることになる。
【0068】上記油圧機構8には、公知のブーム3を起
伏させるための第一油圧系統81と、ワイヤ4を巻き上
げるための第二油圧系統82とがそれぞれ備えられてい
る。上記第一油圧系統81は、上記作業半径修正指令信
号S4’が入力される電磁比例減圧弁81aと、この減
圧弁81aの作動によって開閉するブーム起伏伸縮用コ
ントロールバルブ81bと、このコントロールバルブ8
1bを介して駆動する油圧モータ81cとから構成され
ている。
【0069】そして、上記電磁比例減圧弁81aは、作
業半径修正指令信号S4’に応じた油圧信号(パイロッ
ト圧)をブーム起伏伸縮用コントロールバルブ81bに
出力するようになっており、その結果コントロールバル
ブ81bは上記パイロット圧に応じてスプールストロー
クが制御され、このスプールストロークの制御によって
図外の油圧源から油圧モータ81cに供給される流入油
量が制御され、所定の油圧モータ81cの回転速度が得
られるようになっている。
【0070】また、上記第二油圧系統82は、上記ワイ
ヤ制御信号S5’が入力される電磁比例減圧弁82a
と、この減圧弁82aの作動によって開閉するワイヤ巻
上げ用コントロールバルブ82bと、このコントロール
バルブ82bを介して駆動する油圧モータ82cとから
構成されている。
【0071】そして、上記電磁比例減圧弁82aは、ワ
イヤ制御信号S5’に応じた油圧信号(パイロット圧)
をワイヤ巻上げ用コントロールバルブ82bに出力する
ようになっており、その結果コントロールバルブ82b
は上記パイロット圧に応じてスプールストロークが制御
され、このスプールストロークの制御によって図外の油
圧源から油圧モータ82cに供給される流入油量が制御
され、所定の油圧モータ82cの回転速度が得られるよ
うになっている。
【0072】そして、両油圧モータ81c、82cの回
転駆動はクレーン10の駆動メカニズムを構成している
クレーンメカニカル系統9に伝達され、このクレーンメ
カニカル系統9を介してブーム3は被制御状態で水平軸
31回りに回動して起伏し、巻上げワイヤ4は上下動す
ることになる。
【0073】本発明のクレーンの鉛直地切り制御装置は
以上のように構成されているので、オペレータが指令信
号発信器5の制御開始レバー51をONに操作すると、
この制御開始レバー51から制御開始指令信号S1がコ
ントローラ7の入力装置71に入力され、この入力装置
71によってクレーン10の運転はマニュアル操作モー
ドから自動制御モードに切り換えられる。
【0074】一方、姿勢検出センサ6からは、負荷セン
サ61が検出した吊荷負荷信号T、姿勢検出センサ6に
が検出したブーム長信号L、およびブーム角度センサ6
3が検出したブーム角度信号θBが発信され、入力装置
71を介して作業半径修正制御手段72およびワイヤ上
昇速度制御手段73に入力される。
【0075】そして、まず上記作業半径修正制御手段7
2においては、姿勢検出センサ6が検出した上記吊荷負
荷信号T、ブーム長信号Lおよびブーム角度信号θB
基に、先に詳述したように、ブームの目標角度が演算さ
れ、目標角度と実際の角度との偏差が演算され、これら
の演算結果に基づいてブーム起伏制御信号の演算が行わ
れ、最後に非線形補償が行われて作業半径修正指令信号
S4が信号処理手段74に発信される。
【0076】このような作業半径修正制御手段72にお
ける制御信号の形成と並行して、ワイヤ上昇速度制御手
段73においては、上記吊荷負荷信号T、ブーム長信号
Lおよびブーム角度信号θBを基に、先に詳述したよう
に、現在動いているブーム先端部3aの鉛直方向の速度
が演算される。
【0077】上記信号処理手段74においては、所定の
信号変換が行われて油圧機構8用の作業半径修正指令信
号S4’およびワイヤ制御信号S5’が得られ、これら
の信号は後続の油圧機構8に入力される。上記ワイヤ制
御信号S5’は、オペレータの設定したワイヤ4の上昇
速度からブーム先端部3aの鉛直方向の速度が減算され
たものである。
【0078】そして、油圧機構8内の第一油圧系統81
は上記作業半径修正指令信号S4’を得て電磁比例減圧
弁81aおよびブーム起伏伸縮用コントロールバルブ8
1bを介して被制御状態で油圧モータ81cを回転駆動
させ、この回転駆動がクレーンメカニカル系統9に伝達
され、このクレーンメカニカル系統9の駆動によってブ
ーム3は吊荷Wの荷重で撓んだ作業半径の増加分を修正
するように起仰(縮小)駆動する。
【0079】一方、油圧機構8内の第二油圧系統82
は、第一油圧系統81の制御と互いに独立した状態で、
かつ、同時にワイヤ制御信号S5’によって稼働し、電
磁比例減圧弁82aおよびワイヤ巻上げ用コントロール
バルブ82bを介して油圧モータ82cを回転駆動させ
て巻上げワイヤ4の上昇速度を調節する。
【0080】従って、上記第一油圧系統81と第二油圧
系統82との相乗作用で鉛直地切り操作が実現し、吊荷
Wの荷振れは有効に抑止される。そして、吊荷Wの地切
りが終われば、指令信号発信器5の制御終了レバー52
を操作してコントローラ7による地切り制御を終了させ
ることにより、以後はワイヤ用レバー53による通常の
マニュアル操作を行って吊荷Wは吊り上げられる。な
お、制御終了レバー52によってコントローラ7による
制御を終了させない間にワイヤ用レバー53による割込
みが行われても、この割込みは信号処理手段74で拒絶
されるようになっているため、コントローラ7に制御を
委ねている地切り時は、オペレータによるオーバーアク
ションは有効に阻止される。
【0081】以上のように、本発明のクレーンの鉛直地
切り制御装置が適用されると、吊荷の地切り操作を行う
に際しては、クレーン10のオペレータは、ブーム3の
先端から鉛直に垂下された巻上げワイヤ4に、フック4
2を介して吊荷Wを懸けた後、指令信号発信器5の制御
開始レバー51をONに操作し、ワイヤ4を巻き上げる
操作を行うだけで、後は自動的にブーム3は荷振れがな
いように起伏し、巻上げワイヤ4はこのブーム3の起伏
に対応して荷振れが起こらない状態、つまり巻き上げ速
度がオーバーアクションにならない状態で巻き上げら
れ、地切り時の荷振れが有効に抑止されるのである。
【0082】なお、以上詳述した図3に示す制御方式の
例においては、指令信号発信器5はオペレータが操作す
るタイプのものが用いられているが、本発明の指令信号
発信器5はこのようなオペレータが操作するタイプのも
のに限定されるものではなく、予めコントローラ7の中
に電子回路的に組み込まれものであってもよい。
【0083】図6は、本発明の制御装置がタワークレー
ンやジブクレーンに適用された状態を例示する説明図で
ある。この図に示すように本発明は、上記図1に示すよ
うなブーム3だけが動くクレーン(ラフテレンクレー
ン)10に限らず、タワークレーンやジブクレーン等の
複数関節クレーン10’に適用することができる。そし
て、複数関節クレーン10’に本発明の制御装置を適用
するに際しては、タワー30の高さ(タワー長)を
T、タワー角度をθT、ブーム3の起仰角度をθj、ブ
ーム3の長さ(ブーム長)をLjとした場合、ブーム3
の先端部とタワー30の基端部との間の図6で点線で表
された距離をL’、上記点線と水平線との間の角度を
θ’とおけば、 L’=√{HT 2+Lj 2+2HT・Lj(sinθT・si
nθj+cosθT・cosθj)} θ’=arctan{HT・sinθT+Lj・sin
θj)/(HT・cosθT+Lj・cosθj)} の関係が成立する。従って、このL’を図1に示すブー
ム3の長さLとみなすととみに、θ’を同ブーム角度θ
Bとみなし、 L =L’ θB=θ’ とおくことによって、タワー長HT、タワー角度θT、ブ
ーム3の起仰角度θj、およびブーム長Ljを検出すれ
ば、本発明と同様にして複数関節クレーン10’の鉛直
地切り制御を行うことができる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載のクレーンの鉛直地切り制御装置は、油圧機構の作
動によって起伏および伸縮が自在に構成されたブームと
このブームの先端部から上記作動によって昇降自在に垂
下されるワイヤとが設けられ、このワイヤの先端に吊荷
を吊設してワイヤを巻き上げることにより吊荷が吊り上
げられるように構成されているクレーンの鉛直地切り制
御装置であって、この制御装置には上記ブームの起伏ま
たは伸縮と、ワイヤの上昇速度とを制御するコントロー
ラが設けられ、このコントローラは、地切り時のブーム
の撓みによる作業半径の変化量を修正させるとともに、
この修正に同期してワイヤの上昇速度を設定上昇速度に
修正させる指令信号を上記油圧機構に発信するように構
成されてなるものである。
【0085】従って、コントローラからの上記指令信号
を受けたは油圧機構は、ブームの撓みによる作業半径の
変化量を修正させるとともに、この修正に同期してワイ
ヤの上昇速度を設定上昇速度に修正させるように作動す
るため、地切り時にブームに加わる荷重が漸次増加しこ
の増加に伴って漸次ブームが撓み、この撓みによって作
業半径が増加しても即座に修正され、常にブームの先端
から吊荷に向かってワイヤが鉛直に垂下した状態になっ
ており、荷振れは有効に防止される。
【0086】同時にワイヤの巻き上げ速度が上記ブーム
先端の動きに影響されて設定値から外れることが抑止さ
れるため、上記ブームの作業半径の修正との相乗効果で
さらに確実に地切り時の荷振れを有効に抑止することが
可能になる。
【0087】本発明の請求項2記載のクレーンの鉛直地
切り制御装置は、第一油圧系統の作動によって起伏およ
び伸縮が自在に構成されたブームの先端部から鉛直に垂
下されるワイヤの先端に吊荷を吊設し、上記ワイヤを巻
き上げることにより吊荷が吊り上げられるように構成さ
れているクレーンの鉛直地切り制御装置であって、制御
開始指令信号および制御終了指令信号を発信する指令信
号発信器と、ブームの姿勢を検出しこの検出値を発信す
るブーム姿勢検出センサとが設けられ、上記指令信号発
信器から制御開始指令信号が入力されると稼働し制御終
了指令信号が発信されると停止するコントローラが設け
られ、このコントローラは上記制御開始指令信号が入力
されると上記ブーム姿勢検出センサから入力された検出
値に応じてブームの作業半径を鉛直地切りが実現するよ
うに修正させるための作業半径修正指令信号を上記第一
油圧系統に発信するように構成され、この作業半径修正
指令信号には上記第一油圧系統が最低限作動するのに必
要な大きさのバイアス値が予め付加されてなるものであ
る。
【0088】従って、オペレータは地切り操作時に適宜
指令信号発信器を操作して制御指令信号または制御終了
信号をコントローラに入力することにより、クレーンの
地切り操作時にコントローラの介在を任意に選択するこ
とができる。すなわち、コントローラを介在させないと
きは、オペレータは従来通りのマニュアル運転操作で吊
荷の吊り上げを行うことができ、コントローラを介在さ
せたときは、介在させている間だけ制御装置に吊り上げ
操作を委ねることができるため、吊荷の状況に応じて任
意に手動、自動の切り換えを行い、荷振れが生じないよ
り適切な地切り操作が実現する。
【0089】そして、制御指令信号をコントローラに入
力してそれを稼働させたときには、コントローラはブー
ム姿勢検出センサから逐一入力されるブームの姿勢に関
する検出値から所定の演算を行い、ブームの作業半径を
鉛直地切りが実現するように修正させる(具体的には吊
荷の荷重で撓んだ結果増加したブームの作業半径の増加
分をなくすようにブームの起仰させたり縮めたりするよ
うに修正させる)作業半径修正指令信号を第一油圧系統
に発信するため、この指令信号に基づいて第一油圧系統
は作動し、ブームの作業半径は修正されて荷振れのない
地切り操作が行われる。
【0090】この際、上記作業半径修正指令信号には上
記第一油圧系統が最低限作動するのに必要な大きさのバ
イアス値が予め付加されているため、上記信号が発信さ
れているにも拘らず、信号の値が微少であることに起因
する第一油圧機構の非作動は回避され、信号の値が以下
に微少であっても常に作動するように制御の応答性が改
善され、その結果より確実に地切り時の荷振れが抑止さ
れ好都合である。
【0091】上記制御装置のコントローラに地切り時の
ブーム先端部の上昇速度が減算されることにより設定さ
れたワイヤの上昇速度を実現させるワイヤ制御信号を上
記第二油圧系統に発信するワイヤ上昇速度制御手段を設
けるようにすれば、ワイヤの巻上げ速度が適切に制御さ
れ、より確実に地切り時の荷振れが抑制される。
【0092】すなわち、制御開始指令信号をコントロー
ラに入力してそれを稼働させたときには、コントローラ
のワイヤ上昇速度制御手段はブーム姿勢検出センサから
逐一入力されるブームの姿勢に関する検出値から所定の
演算を行ってブーム先端部の上昇速度を演算し、この上
昇速度がオペレータによる入力操作等によって予め設定
されたワイヤの上昇速度から減算され、この減算された
巻取り速度が実現するようにワイヤ制御信号が第二油圧
系統に向けて発信される。
【0093】従って、これを受けた第二油圧系統はこの
ワイヤ制御信号で指示された巻き取り速度でワイヤを巻
き取り、吊荷を吊り上げるため、地切り時にワイヤの上
昇速度が速すぎることによる負荷の急激な増加が回避さ
れ、有効に吊荷の荷振れが抑止される。
【0094】ブーム姿勢検出センサとして、ブームに加
わる吊荷の負荷を検出する負荷センサと、ブームの長さ
を検出するブーム長センサと、ブームの角度を検出する
ブーム角度センサとから構成すれば、このブーム姿勢検
出センサによって検出される上記各検出値を基に所定の
演算を行って、適正に上記作業半径修正指令信号および
上記上昇速度修正指令信号を得ることができる。
【0095】また、吊荷の負荷については、微少時間ご
とのブーム長およびブームの角度の変化から所定の関係
式を用いて演算可能であるため、ブーム姿勢検出センサ
としては、ブームの長さを検出するブーム長センサと、
ブームの角度を検出するブーム角度センサのみとするこ
とも可能である。こうすることによって負荷センサが省
略され、その分設備費を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御装置が適用されるクレーンを例示
する側面略図である。
【図2】ブームの撓み状態を例示する説明図である。
【図3】本発明に係る制御装置の制御方式の一例を示す
ブロック図である。
【図4】ブームが応答しない不感帯の範囲を説明するた
めのグラフであり、(イ)は油圧機構に導入された入力
電流値とブーム回動(伸縮)速度との関係を示し、
(ロ)はブーム回動(伸縮)速度が0のときの荷重と不
感帯の範囲との関係を示している。
【図5】ブームが応答しない不感帯をなくすようにした
ことを説明するためのグラフであり、(イ)は入力電流
と出力電流との関係を示し、(ロ)は荷重と出力電流と
の関係を示している。
【図6】本発明の制御装置がタワークレーンやジブクレ
ーンに適用された状態を例示する説明図である。
【符号の説明】
1 基礎車体 2 上部旋回体 21 垂直軸 3 ブーム 3a ブーム先端部 30a 第一ブーム 30b 第二ブーム 30c 第三ブーム 31 水平軸 32 油圧シリンダ 4 巻上げワイヤ 41 滑車 42 フック C 制御装置 5 指令信号発信器 51 制御開始レバー 52 制御終了レバー 53 ワイヤ用レバー 6 姿勢検出センサ 61 負荷センサ 62 締結状態判別手段 63 ブーム角度センサ 7 コントローラ 71 入力装置 72 作業半径修正制御手段 73 ワイヤ上昇速度制御手段 74 信号処理手段 8 油圧機構 81 第一油圧系統 82 第二油圧系統 9 クレーンメカニカル系統
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 普司 兵庫県明石市大久保町八木740番地 株式 会社神戸製鋼所大久保建設機械工場内 (72)発明者 石尾 章 兵庫県明石市大久保町八木740番地 株式 会社神戸製鋼所大久保建設機械工場内 (72)発明者 朽木 聖綱 兵庫県明石市大久保町八木740番地 株式 会社神戸製鋼所大久保建設機械工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧機構の作動によって起伏および伸縮
    が自在に構成されたブームとこのブームの先端部から上
    記作動によって昇降自在に垂下されるワイヤとが設けら
    れ、このワイヤの先端に吊荷を吊設してワイヤを巻き上
    げることにより吊荷が吊り上げられるように構成されて
    いるクレーンの鉛直地切り制御装置であって、この制御
    装置には上記ブームの起伏または伸縮と、ワイヤの上昇
    速度とを制御するコントローラが設けられ、このコント
    ローラは、地切り時のブームの撓みによる作業半径の変
    化量を修正させるとともに、この修正に同期してワイヤ
    の上昇速度を設定上昇速度に修正させる指令信号を上記
    油圧機構に発信するように構成されていることを特徴と
    するクレーンの鉛直地切り制御装置。
  2. 【請求項2】 第一油圧系統の作動によって起伏および
    伸縮が自在に構成されたブームの先端部から鉛直に垂下
    されるワイヤの先端に吊荷を吊設し、上記ワイヤを巻き
    上げることにより吊荷が吊り上げられるように構成され
    ているクレーンの鉛直地切り制御装置であって、制御開
    始指令信号および制御終了指令信号を発信する指令信号
    発信器と、ブームの姿勢を検出しこの検出値を発信する
    ブーム姿勢検出センサとが設けられ、上記指令信号発信
    器から制御開始指令信号が入力されると稼働し制御終了
    指令信号が発信されると停止するコントローラが設けら
    れ、このコントローラには上記制御開始指令信号が入力
    されると上記ブーム姿勢検出センサから入力された検出
    値に応じてブームの作業半径を鉛直地切りが実現するよ
    うに修正させるための作業半径修正指令信号を上記第一
    油圧系統に発信する作業半径修正制御手段が設けられ、
    上記作業半径修正指令信号には上記第一油圧系統が最低
    限作動するに必要な大きさのバイアス値が予め付加され
    ていることを特徴とするクレーンの鉛直地切り制御装
    置。
  3. 【請求項3】 第一油圧系統の作動によって起伏および
    伸縮が自在に構成されたブームの先端部から鉛直に垂下
    される、第二油圧系統の作動によって上下動可能に構成
    されたワイヤの先端に吊荷を吊設し、上記ワイヤを巻き
    上げることにより吊荷が吊り上げられるように構成され
    ているクレーンの鉛直地切り制御装置であって、オペレ
    ータの操作によって制御開始指令信号および制御終了指
    令信号を発信する指令信号発信器と、ブームの姿勢を検
    出しこの検出値を発信するブーム姿勢検出センサとが設
    けられ、上記指令信号発信器から制御開始指令信号が入
    力されると稼働し制御終了指令信号が発信されると停止
    するコントローラが設けられ、このコントローラには上
    記制御開始指令信号が入力されると上記ブーム姿勢検出
    センサから入力された検出値に応じてブームの作業半径
    を鉛直地切りが実現するように修正させるための作業半
    径修正指令信号を上記第一油圧系統に発信する作業半径
    修正制御手段、および、地切り時のブーム先端部の上昇
    速度が減算されることにより設定されたワイヤの上昇速
    度を実現させるワイヤ制御信号を上記第二油圧系統に発
    信するワイヤ上昇速度制御手段が設けられていることを
    特徴とするクレーンの鉛直地切り制御装置。
  4. 【請求項4】 上記ブーム姿勢検出センサはブームに加
    わる吊荷の負荷を検出する負荷センサと、ブームの長さ
    を検出するブーム長センサと、ブームの角度を検出する
    ブーム角度センサとから構成されていることを特徴とす
    る請求項2または3記載のクレーンの鉛直地切り制御装
    置。
  5. 【請求項5】 上記ブーム姿勢検出センサはブームの長
    さを検出するブーム長センサと、ブームの角度を検出す
    るブーム角度センサとから構成されていることを特徴と
    する請求項2または3記載のクレーンの鉛直地切り制御
    装置。
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