JPH10114899A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物

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JPH10114899A
JPH10114899A JP8287667A JP28766796A JPH10114899A JP H10114899 A JPH10114899 A JP H10114899A JP 8287667 A JP8287667 A JP 8287667A JP 28766796 A JP28766796 A JP 28766796A JP H10114899 A JPH10114899 A JP H10114899A
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JP
Japan
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carbon atoms
integer
ether
weight
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JP8287667A
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English (en)
Inventor
Masami Shirota
真美 代田
Eiji Nagoshi
英二 名越
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】精密部品等の狭間隙等のはんだフラックス、は
んだペースト、液晶、油脂、機械油や切削油などに用い
られているナフテン系鉱油、グリース等の汚れを速やか
に低物理力で洗浄、除去しうる洗浄剤組成物を提供する
こと。 【解決手段】(A)炭化水素系溶剤、(B)一般式
(I): 【化1】 (式中、R1 及びR2 は炭素数1〜6のアルキル基又は
炭素数2〜6のアルケニル基、mは2〜4の整数、nは
1〜4の整数、n個のCm 2mOは同一又は異なる)で
表されるポリオキシアルキレンジアルキルエーテル化合
物、並びに(C)一般式(II): 【化2】 (式中、R3 は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又
は炭素数2若しくは3のアルケニル基、pは0〜2の整
数、qは2〜4の整数、rは0〜4の整数、r個のCq
2qOは同一又は異なる)で表される芳香族単環化合物
を含有する洗浄剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄剤組成物に関
する。さらに詳しくは、精密部品、治工具類等の表面に
存在する汚れ物質の除去性に優れ、火災に対する安全性
が高い洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、精密部品や組立加工工程に用いら
れている治工具類の表面に存在する、はんだフラック
ス、はんだペースト、液晶、油脂、機械油、切削油、グ
リース等の有機物を主要成分とする汚れ物質の除去に
は、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩
素系溶剤、トリクロロトリフルオロエタン等のフロン系
溶剤、オルソケイ酸ソーダや苛性ソーダに界面活性剤や
ビルダーが配合されたアルカリ性の水系洗浄剤などが使
用されている。
【0003】しかしながら、塩素系溶剤およびフロン系
溶剤は、いずれも火災に対する安全性、毒性、環境汚染
性等に劣り、またアルカリ性の水系洗浄剤は、精密部品
等に用いた場合には、被洗浄物表面に残存しているとプ
ラスチック部品等に悪影響を与えるという欠点がある。
【0004】近年、精密部品のプリント基板分野では、
新しい実装法として、いわゆるBGA(ball grid arra
y)法や、CSP(chip size package)法等が開発され、
精密部品の実装密度が急速に高くなりつつある。それに
伴って、精密部品の間隙が1mm以下とより一層狭くな
り、洗浄作業が困難になりつつある。また、組立加工工
程に用いられる治工具類の形状が複雑化するとともに小
型化し、しかも一度に大量の部品を洗浄しなければなら
ないような状況が増大しつつある。このため、例えば、
小形電子部品、ボルトやナット等の金属加工品、その他
の小型ワーク等の部品同士の間隙が狭くなったり、部品
同士が重なりあうという、洗浄にとっては極めて悪条件
となりつつある。
【0005】このような部品の洗浄には、フロン系溶剤
の代替品として、グリコールエーテル系洗浄剤や炭化水
素系溶剤が用いられている。
【0006】しかしながら、これらグリコールエーテル
系洗浄剤や炭化水素系溶剤を用いた場合には、間隙の狭
い部分を十分に洗浄することが困難であり、洗浄に長時
間を要したりシャワー圧力を高くしなければならなくな
ったり、あるいは洗浄の際には、超音波を強くかけなけ
ればならないため、部品に悪影響を与えるという欠点が
ある。さらには、グリコールエーテル系洗浄剤は、油脂
汚れの洗浄性に劣り、また炭化水素系溶剤は、洗浄によ
り除去が可能なフラックス等の汚れ物質の種類が極めて
限定されるという欠点がある。
【0007】そこで、近年、炭化水素と、ポリオキシア
ルキレングリコールアルキルエーテル等のグリコールエ
ーテルとを組み合わせた洗浄剤が提案されている(特開
平5−306481号公報、特開平5−306482号
公報)。
【0008】しかしながら、前記洗浄剤は、いずれも部
品同士の狭間隙を洗浄するには十分な洗浄性を有しない
という欠点ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、精密部品等の狭間隙等
のはんだフラックス、はんだペースト、液晶、油脂、機
械油や切削油などに用いられているナフテン系鉱油、グ
リース等の汚れを速やかに低物理力で洗浄、除去しうる
洗浄剤組成物を提供することを第1の目的とする。
【0010】また、本発明は、火災に対する安全性に優
れた洗浄剤組成物を提供することを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、(A)
炭化水素系溶剤、(B)一般式(I):
【0012】
【化3】
【0013】(式中、R1 およびR2 はそれぞれ炭素数
1〜6のアルキル基または炭素数2〜6のアルケニル
基、mは2〜4の整数、nは1〜4の整数を示し、n個
のCm 2mOはそれぞれ同一であってもよくまたは異な
っていてもよい)で表わされるポリオキシアルキレンジ
アルキルエーテル化合物、ならびに(C)一般式(I
I):
【0014】
【化4】
【0015】(式中、R3 は水素原子、炭素数1〜3の
アルキル基または炭素数2もしくは3のアルケニル基、
pは0または1〜2の整数、qは2〜4の整数、rは0
または1〜4の整数を示し、r個のCq 2qOはそれぞ
れ同一であってもよくまたは異なっていてもよい)で表
わされる芳香族単環化合物を含有してなる洗浄剤組成物
に関する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の洗浄剤組成物は、前記し
たように、(A)炭化水素系溶剤、(B)一般式
(I):
【0017】
【化5】
【0018】(式中、R1 およびR2 はそれぞれ炭素数
1〜6のアルキル基または炭素数2〜6のアルケニル
基、mは2〜4の整数、nは1〜4の整数を示し、n個
のCm 2mOはそれぞれ同一であってもよくまたは異な
っていてもよい)で表わされるポリオキシアルキレンジ
アルキルエーテル化合物、ならびに(C)一般式(I
I):
【0019】
【化6】
【0020】(式中、R3 は水素原子、炭素数1〜3の
アルキル基または炭素数2もしくは3のアルケニル基、
pは0または1〜2の整数、qは2〜4の整数、rは0
または1〜4の整数を示し、r個のCq 2qOはそれぞ
れ同一であってもよくまたは異なっていてもよい)で表
わされる芳香族単環化合物を含有したものである。
【0021】本発明に用いられる炭化水素系溶剤は、精
密部品の狭い間隙を充分に洗浄することができるように
するための成分である。
【0022】前記炭化水素系溶剤の炭素数は、引火性を
低くするために、10以上、なかんづく12以上である
ことが好ましく、また狭い間隙を充分に洗浄することが
できるようにするために、18以下、なかんづく14以
下であることが好ましい。特に好ましい炭素数は、12
〜14である。また、その25℃における動粘度は、引
火性を低くするために、0.7cSt以上、なかんづく
1cSt以上であることが好ましく、また狭い間隙を充
分に洗浄することができるようにするために、5cSt
以下、なかんづく3cSt以下であることが好ましい。
特に好ましい動粘度は、1〜3cStである。
【0023】前記炭化水素系溶剤の代表例としては、例
えば、前記炭素数を有する直鎖状または分岐鎖状のアル
カン、前記炭素数を有する直鎖状または分岐鎖状のアル
ケン等があげられる。
【0024】前記炭化水素系溶剤の具体例としては、例
えば、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テ
トラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカ
ン、オクタデカン等の直鎖状または分岐鎖状のアルカ
ン;デセン、ウンデセン、ドデセン、トリデセン、テト
ラデセン、ペンタデセン、ヘキサデセン、ヘプタデセ
ン、オクタデセン等の直鎖状または分岐鎖状のアルケン
等があげられる。これらの炭化水素系溶剤は、それぞれ
単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これ
らの中では、デセン、ウンデセン、ドデセン、トリデセ
ンおよびテトラデセンに代表される炭素数10〜14の
モノオレフィンは、特に洗浄性に優れたものであるの
で、本発明においては好適に使用しうるものである。ま
た、炭素数12〜14のモノオレフィンは、引火性がよ
り低くなる点および洗浄性がより向上する点から、特に
好ましいものである。
【0025】前記炭化水素系溶剤の洗浄剤組成物中にお
ける含有量は、精密部品間の狭い間隙等を充分に洗浄す
ることができるようにするために、30重量%以上、な
かんづく50重量%以上とすることが好ましく、また種
々の汚れに対する溶解性を向上させるために80重量%
以下、なかんづく70重量%以下とすることが好まし
い。
【0026】本発明に用いられるポリオキシアルキレン
ジアルキルエーテル化合物は、前記炭化水素系溶剤と同
様に、精密部品間の狭い間隙等を充分に洗浄することが
できるようにするための成分である。
【0027】前記ポリオキシアルキレンジアルキルエー
テル化合物としては、一般式(I):
【0028】
【化7】
【0029】(式中、R1 およびR2 はそれぞれ炭素数
1〜6のアルキル基または炭素数2〜6のアルケニル
基、mは2〜4の整数、nは1〜4の整数を示し、n個
のCm 2mOはそれぞれ同一であってもよくまたは異な
っていてもよい)で表わされるものが用いられる。
【0030】前記一般式(I)において、R1 およびR
2 は、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基または炭素数
2〜6のアルケニル基である。
【0031】前記アルキル基の代表例としては、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチ
ル基、ヘキシル基、イソヘキシル基等があげられる。
【0032】また、前記アルケニル基の代表例として
は、例えば、ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル
基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、イソ
ペンテニル基、ヘキセニル基、イソヘキセニル基等があ
げられる。
【0033】前記R1 およびR2 のなかでは、炭素数1
〜4のアルキル基は、低粘度で洗浄性に優れるので、本
発明においては、特に好適に使用しうるものである。
【0034】前記一般式(I)において、mは2〜4の
整数であるが、好ましくは2または3である。Cm 2m
Oは、mが2である場合にはオキシエチレン基であり、
またmが3である場合にはオキシプロピレン基である。
nは、1〜4の整数であるが、好ましくは2または3で
ある。また、n個のCm 2mOは、それぞれ同一であっ
てもよくまたは異なっていてもよい。
【0035】前記一般式(I)で表わされるポリオキシ
アルキレンジアルキルエーテル化合物の具体例として
は、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレ
ングリコールメチルプロピルエーテル、ジエチレングリ
コールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチル
ブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルプロピル
エーテル、ジエチレングリコールメチルペンチルエーテ
ル、ジエチレングリコールエチルブチルエーテル、ジエ
チレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリ
コールメチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコール
エチルペンチルエーテル、ジエチレングリコールプロピ
ルブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルヘキシ
ルエーテル、ジエチレングリコールプロピルペンチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル;それ
らに対応するトリエチレングリコールジアルキルエ−テ
ルまたはテトラエチレングリコールジアルキルエーテ
ル;それらに対応するジプロピレングリコールジアルキ
ルエーテル、トリプロピレングリコールジアルキルエー
テルまたはテトラプロピレングリコールジアルキルエー
テル等があげられる。これらのポリオキシアルキレンジ
アルキルエーテル化合物の中では、ジエチレングリコー
ルメチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールジエ
チルエーテル、ジエチレングリコールメチルブチルエー
テル、ジエチレングリコールエチルプロピルエーテル、
ジエチレングリコールエチルブチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコー
ルプロピルブチルエーテル、ジエチレングリコールジブ
チルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等は、洗
浄性に優れ、かつ引火性が低い観点から、本発明におい
ては、特に好適に使用しうるものである。
【0036】前記一般式(I)で表わされるポリオキシ
アルキレンジアルキルエーテル化合物の洗浄剤組成物中
における含有量は、精密部品間の狭い間隙を十分に洗浄
することができるようにするために、10重量%以上、
なかんづく12重量%以上とすることが好ましく、また
種々の汚れに対する溶解性を向上させるために、50重
量%以下、なかんづく20重量%以下とすることが好ま
しい。
【0037】本発明に用いられる芳香族単環化合物は、
種々の汚れに対する溶解性を洗浄剤組成物に付与するた
めの成分である。
【0038】前記芳香族単環化合物は、前記したよう
に、一般式(II):
【0039】
【化8】
【0040】(式中、R3 は水素原子、炭素数1〜3の
アルキル基または炭素数2もしくは3のアルケニル基、
pは0または1〜2の整数、qは2〜4の整数、rは0
または1〜4の整数を示し、r個のCq 2qOはそれぞ
れ同一であってもよくまたは異なっていてもよい)で表
わされるものである。
【0041】前記一般式(II)において、R3 は、水
素原子、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数2もし
くは3のアルケニル基である。
【0042】前記アルキル基としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基およびイソプロピル基があげられる。
【0043】また、前記アルケニル基としては、ビニル
基、プロペニル基およびイソプロペニル基があげられ
る。
【0044】一般式(II)において、R3 が水素原子で
ある芳香族単環化合物は、低粘度で洗浄性に優れるの
で、本発明においては、特に好適に使用しうるものであ
る。
【0045】一般式(II)において、pは0または1〜
2の整数であるが、好ましくは0または1である。qは
2〜4の整数である。qは好ましくは2または3であ
り、Cq 2qOは、qが2である場合にはオキシエチレ
ン基であり、またqが3である場合にはオキシプロピレ
ン基である。rは0または1〜4の整数であり、好まし
くは0または1である。r個のCq 2qOはそれぞれ同
一であってもよくまたは異なっていてもよい。
【0046】前記芳香族単環化合物の具体例としては、
例えば、フェノール、エチレングリコールフェニルエー
テル、ジエチレングリコールフェニルエーテル、トリエ
チレングリコールフェニルエーテル、ベンジルアルコー
ル、エチレングリコールベンジルエーテル、ジエチレン
グリコールベンジルエーテル、トリエチレングリコール
ベンジルエーテル、メチルベンジルアルコール、エチル
ベンジルアルコール、イソプロピルベンジルアルコール
等があげられる。これらの中では、ベンジルアルコール
およびエチレングリコールフェニルエーテル、特にベン
ジルアルコールは、種々の汚れに対する溶解性が高い点
から、本発明においては、好適に使用しうるものであ
る。
【0047】前記芳香族単環化合物の洗浄剤組成物にお
ける含有量は、種々の汚れに対する溶解性を洗浄剤組成
物に付与するためおよび炭化水素系溶剤と一般式(I)
で表わされるポリオキシアルキレンジアルキルエーテル
化合物との相溶性を向上させ、均一な洗浄剤組成物とす
るために、5重量%以上、なかんづく7重量%以上とす
ることが好ましく、また得られる洗浄剤組成物の粘度が
高くなりすぎないようにするために、50重量%以下、
なかんづく30重量%以下とすることが好ましい。
【0048】なお、本発明においては、ケン化作用によ
り、得られる洗浄剤組成物により一層の優れた洗浄性を
付与するために、アミン化合物を用いることが好まし
い。
【0049】前記アミン化合物の代表例としては、例え
ば、チッ素原子数が1〜5で、分子量が50〜300の
アミン化合物があげられる。なお、チッ素原子数を1〜
5とするのが好ましいのは、汚れの可溶化を促進するた
めである。また、その分子量を50以上とするのが好ま
しいのは、得られる洗浄剤組成物の臭気を抑制しうるか
らであり、300以下とするのが好ましいのは、洗浄性
をより一層向上させることができるからである。
【0050】前記アミン化合物の具体例としては、例え
ばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエ
タノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジブチル
エタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、メ
チルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等の
アルカノールアミン類;3−(2−エチルヘキシルオキ
シ)プロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3
−メトキシプロピルアミン等のアルコキシプロピルアミ
ン類;モルホリン、メチルモルホリン、エチルモルホリ
ン、3−アミノプロピルモルホリン等のモルホリン類;
ピペラジン、トリエチルジアミン、ペンタメチルジエチ
レントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等が
あげられる。これらのアミン系化合物は、単独でまたは
2種以上を混合して用いることができる。また、本発明
においては、前記アミン系化合物として、例えばエチレ
ンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等
のアルキレンオキシドを付加させた化合物を好適に使用
することができる。
【0051】前記アミン化合物の洗浄剤組成物中におけ
る含有量は、得られる洗浄剤組成物にケン化作用による
洗浄性を十分に付与するために、0.1重量%以上、な
かんづく0.5重量%以上とすることが好ましく、また
ケン化作用の付与の点から、5重量%以下、なかんづく
3重量%以下とすることが好ましい。
【0052】本発明の洗浄剤組成物には、本発明の目的
が阻害されない範囲内で、必要により、通常洗浄剤に用
いられている成分、例えば、界面活性剤、ヒドロキシエ
チルアミノ酢酸、ヒドロキシエチルイミノ2酢酸、エチ
レンジアミンテトラ酢酸等のアミノカルボン酸塩等のキ
レート力を有する化合物、防腐剤、防錆剤、シリコーン
等の消泡剤、酸化防止剤等を適宜配合してもよい。
【0053】本発明の洗浄剤組成物は、非水系で用いて
もよく、また適当な濃度に水で希釈して用いてもよい。
【0054】前記水としては、本発明の洗浄剤組成物の
目的を阻害しないものであれば、特に限定がない。かか
る水の具体例としては、例えば、超純水、純水、イオン
交換水、蒸留水、通常の水道水等があげられる。また、
前記水の量は、特に限定がないが、火災に対する安全性
および洗浄性の観点から、洗浄剤組成物100重量部に
対して3〜15重量部、なかんづく5〜12重量部であ
ることが好ましい。
【0055】本発明の洗浄剤組成物の動粘度は、精密部
品の狭い間隙を充分に洗浄することができるようにする
ために、25℃において、5cSt以下、なかんづく3
cSt以下であることが好ましい。なお、25℃におけ
る動粘度は、分子量が小さく、動粘度が低い化合物から
なる組成物の引火性が高くなるので、0.7cSt以上
であることが好ましい。
【0056】本発明の洗浄剤組成物は、火災に対する安
全性を高めるために、70℃以上、なかんづく80℃以
上の引火点を有することが好ましい。かかる引火点は、
例えば、炭化水素系溶剤、ポリオキシアルキレンジアル
キルエーテル化合物および芳香族単環化合物の種類と配
合量等を調整することにより、所望の引火点となるよう
に調節することができる。
【0057】本発明の洗浄剤組成物は、有機物を主体と
する汚れに適用しうるものである。かかる有機物を主体
とする汚れとしては、例えば、はんだフラックス、はん
だペースト、液晶、油脂、機械油、切削油、グリース等
があげられる。とりわけ、本発明の洗浄剤組成物は、1
mm以下の狭間隙に入り込んだはんだフラックス、はん
だペースト、液晶、油脂、機械油、切削油等を洗浄する
のに好適に使用しうるものである。
【0058】従って、本発明の洗浄剤組成物は、例え
ば、精密部品、治工具類等の表面に存在する汚れ物質の
除去に好適に使用しうるものである。
【0059】本発明の洗浄剤組成物を用いて洗浄を行な
う方法には特に限定がないが、例えば、本発明の洗浄剤
組成物を用いて超音波洗浄または浸漬洗浄をしたのち、
溶剤または温水でリンスする操作を連続的に行なう方法
は、効率よく、洗浄を行なうことができるので、本発明
において好適に採用しうる方法である。また、かかる方
法の他にも、例えば、振動法、液中法、気中スプレー法
等の洗浄方法は、本発明において好適に採用しうる方法
である。
【0060】
【実施例】次に、本発明の洗浄剤組成物を実施例に基づ
いてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例
のみに限定されるものではない。
【0061】実施例1〜19および比較例1〜4 表1に示す各成分を表1に示す割合で混合し、洗浄剤組
成物を調製した。
【0062】次に得られた洗浄剤組成物の汚れ物質の除
去性、ならびにその物性として25℃における動粘度お
よび引火点を以下の方法に基づいて調べた。その結果を
表2に示す。
【0063】(A)汚れ物質の除去性 20mm×25mm×1mm(厚さ)のガラス板に20
0μmのスペーサーを設け、これにもう1枚の同じ大き
さのガラス板をかぶせ、両ガラス板の間隙が200μm
の狭ピッチのセルを作製する。
【0064】次に、このセルの間隙に、以下に示す汚れ
物質を充填したのち、このセルを得られた洗浄液組成物
中に浸漬し、超音波洗浄機(シャープ(株)製、品番:
UT−305、条件:35kHz、200W/8.6
L)を用いて40℃で5分間洗浄を行なう。
【0065】<汚れ物質> フラックス フラックスを用いる場合、230℃で5分間焼成する。 フラックスA:BGA用フラックス フラックスB:BGA用フラックス フラックスC:クリームペースト ナフテン系鉱油 ナフテン系鉱油A:「ユニクエンチ」(日本石油(株)
製) ナフテン系鉱油B:「ユニカットテラミ」(日本石油
(株)製)
【0066】次に、セルのガラス板上およびセルの周囲
の汚れ残渣を拡大鏡(240倍)を用いて観察し、以下
の評価基準に基づいて評価する。
【0067】(評価基準) ◎:汚れ物質の残渣がない ○:汚れ物質の残渣がほとんどない △:汚れ物質の残渣がわずかにある ×:汚れ物質の残渣が多い
【0068】(B)25℃における動粘度 キャノンフェンスケ粘度計((株)草野科学器械製作所
製)を用い、25℃における動粘度を測定する。
【0069】(C)引火点 JIS K 2265に規定のクリーブランドオープンカップ(Cl
eaveland Open Cup)法に準じて測定する。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】表2に示された結果から、実施例1〜19
で得られた洗浄剤組成物は、いずれもフラックス、ナフ
テン系鉱油および液晶の除去性に優れたものであり、な
かでも実施例1、3、5、6、8、10、11および1
3で得られた洗浄剤組成物には、アミン化合物が用いら
れているので、これらの除去性に特に優れたものである
ことがわかる。
【0073】また、実施例1〜19で得られた洗浄剤組
成物は、いずれも動粘度が低く、流動性に優れ、従っ
て、汚れの溶解速度が高いものであることがわかる。
【0074】さらに、実施例1〜19で得られた洗浄剤
組成物は、いずれも引火点が70℃以上であるので、火
災等に対する安全性にも優れたものであることがわか
る。
【0075】
【発明の効果】本発明の洗浄剤組成物は、精密部品等の
狭間隙のはんだフラックス、はんだペースト、機械油や
切削油等に用いられているナフテン系鉱油等の汚れを速
やかに低物理力で洗浄、除去するという優れた効果を奏
する。中でも、アミン系化合物が用いられた本発明の洗
浄剤組成物は、これらの汚れに対して、特に優れた洗浄
性を呈するという効果を奏する。
【0076】また、本発明の5cSt以下の低粘度を有
する洗浄剤組成物は、流動性に優れるので、汚れを速や
かに除去するという効果を奏する。
【0077】さらに、引火点が70℃以上である本発明
の洗浄剤組成物は、保管時における火災に対する安全性
や、加熱して洗浄する際に引火のおそれが小さいので、
火災等に対する安全性に優れるという効果を奏する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)炭化水素系溶剤、(B)一般式
    (I): 【化1】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ炭素数1〜6のアル
    キル基または炭素数2〜6のアルケニル基、mは2〜4
    の整数、nは1〜4の整数を示し、n個のCm 2mOは
    それぞれ同一であってもよくまたは異なっていてもよ
    い)で表わされるポリオキシアルキレンジアルキルエー
    テル化合物、ならびに(C)一般式(II): 【化2】 (式中、R3 は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基ま
    たは炭素数2もしくは3のアルケニル基、pは0または
    1〜2の整数、qは2〜4の整数、rは0または1〜4
    の整数を示し、r個のCq 2qOはそれぞれ同一であっ
    てもよくまたは異なっていてもよい)で表わされる芳香
    族単環化合物を含有してなる洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 炭化水素系溶剤30〜80重量%、ポリ
    オキシアルキレンジアルキルエーテル化合物10〜50
    重量%および芳香族単環化合物5〜50重量%からなる
    請求項1記載の洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 (D)アミン化合物をさらに含有してな
    る請求項1または2記載の洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 アミン化合物がチッ素原子数1〜5およ
    び分子量50〜300を有する請求項3記載の洗浄剤組
    成物。
  5. 【請求項5】 アミン化合物の含有量が0.1〜5重量
    %である請求項3または4記載の洗浄剤組成物。
  6. 【請求項6】 25℃における動粘度が5cSt以下で
    ある請求項1〜5いずれか記載の洗浄剤組成物。
  7. 【請求項7】 引火点が70℃以上である請求項1〜6
    いずれか記載の洗浄剤組成物。
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