JPH10113697A - 有機性汚泥の処理方法 - Google Patents

有機性汚泥の処理方法

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JPH10113697A
JPH10113697A JP28472696A JP28472696A JPH10113697A JP H10113697 A JPH10113697 A JP H10113697A JP 28472696 A JP28472696 A JP 28472696A JP 28472696 A JP28472696 A JP 28472696A JP H10113697 A JPH10113697 A JP H10113697A
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sludge
slurry
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gasification
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Hajime Matsumoto
肇 松本
Tomohisa Hosokawa
朋久 細川
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  • Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機性汚泥を低粘度スラリーとしてこれに化
石燃料を直接粉砕混合してガス化させ、有機性汚泥のガ
ス化処理への適用を実現化する。 【解決手段】 有機性汚泥を加熱、加圧した後、脱圧す
ることにより汚泥を膨化処理することにより膨化汚泥ス
ラリーを生成し、これに化石燃料を混合してガス化原料
スラリーを得て、当該ガス化原料スラリーを部分酸化処
理することにより可燃性ガスを生成させる方法である。
前記有機性汚泥を加熱、加圧する反応槽に接続した循環
ライン上にて循環流動させつつ加熱し、脱圧後に膨化汚
泥をミキシングすることにより流動性に優れた低粘度汚
泥スラリーを生成する。当該低粘度汚泥スラリーを前記
部分酸化処理に要求される含水率となるようガス化原料
スラリーにおける有機性汚泥の混合率に設定して部分酸
化処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機性汚泥の処理方
法に係り、特に工場廃水や都市下水などのように有機物
を溶存する廃水の処理によって得られた有機性汚泥を有
効活用するための処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機性汚泥としては、パルプ、繊維、化
学、食品などの工場廃水処理から排出される汚泥の他
に、生活廃水処理から大量に排出される下水汚泥が代表
的なものとされている。このような有機性汚泥を環境汚
染することなく有効処分するために、従来、下水汚泥に
関してであるが、汚泥の熱処理を行った後にフラッシュ
蒸発させ、補助燃料と混合して部分酸化処理する方法が
提案されている(特開平6−246297号公報)。
【0003】上記従来の方法は、石炭あるいは石油コー
クスなどの固定炭素質原料をガス化するための技術の応
用であって、脱水した下水汚泥を加圧下において加熱
し、脱炭酸と脱水を行って水性下水汚泥スラリーを生成
し、しかる後にフラッシュ蒸発を行うことにより水分を
分離させ、30〜70重量%の固形物含有量を有するポ
ンプ輸送可能な脱水下水汚泥スラリーを用いるようにし
ている。そして、この脱水下水汚泥スラリーに石炭また
は石油コークスなど補助燃料のスラリーを混合し、固形
物含有量が50〜70重量%の水性下水汚泥−石炭スラ
リーを生成し、これを酸素含有気体等のガス化剤ととも
にガス化炉内に供給し、これをガス化剤の酸素により部
分酸化するように構成したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通常、部分酸化による
ガス化処理は、微粉砕した石炭等の化石燃料をスラリー
状にして流動性をもたせる媒体として水が用いられてい
るが、流動性の観点から含水率が高いほどスラリー粘度
が低くなり好ましいものの、燃焼の観点からは、発熱量
が低くなって好ましくないという背反的な問題を抱えて
いる。化石燃料のガス化処理においては、許容される流
動性はバーナに連続的に供給させる必要性やスラリース
クリーン透過の必要性から制限がおかれており、一般的
には1000cpが限度とされている。したがって、ガス
化原料スラリーとして許容される流動性の範囲内ででき
るだけ含水率を低下させる方法が模索されているのであ
る。これに対し、上記従来の処理方法では、下水汚泥を
加熱後のフラッシュ蒸発処理において生成し水分を分離
したスラリーの粘性は高く、ポンプ輸送することができ
ず、したがってガス化炉への送給が極めて困難であると
いう問題を抱えている。この点につき、上記従来方法で
は克服されているとしているが、その具体的方法は提示
されていない。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に着目してな
されたものである。すなわち、有機性汚泥の大部分が微
生物などの細胞で構成されており、その内部に存在する
多量の水分を含む炭水化物や蛋白質が細胞膜により保護
されているとの観点から、水分内包の細胞膜を加熱・加
圧処理した後、これを瞬時に減圧すると、細胞膜が破壊
され、水分の溶出、細胞膜の微細化により流動性の高い
汚泥とすることができるとの知見を更に進めて、有機性
汚泥の膨化により得られるスラリーの粘性を更に低下さ
せることにより、部分酸化処理が可能な範囲で有機性汚
泥の処理量を増大させることができるとともに、有機性
汚泥を有効利用することができるようにした有機性汚泥
の処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る有機性汚泥の処理方法は、第1に、有
機性汚泥を加熱、加圧した後、脱圧して汚泥を膨化処理
することにより膨化汚泥スラリーを生成し、これに化石
燃料を混合してガス化原料スラリーを得て、当該ガス化
原料スラリーを部分酸化処理することにより可燃性ガス
を生成させる方法において、前記有機性汚泥を加熱、加
圧する反応槽に接続した循環ライン上にて循環流動させ
つつ加熱し、脱圧後に膨化汚泥をミキシングすることに
より流動性に優れた低粘度汚泥スラリーを生成し、当該
低粘度汚泥スラリーを前記部分酸化処理に要求される含
水率となるようガス化原料スラリーにおける有機性汚泥
の混合率に設定してガス化炉にて部分酸化処理すること
を特徴としている。
【0007】第2には、有機性汚泥を加熱、加圧した
後、脱圧して汚泥を膨化処理することにより膨化汚泥ス
ラリーを生成し、これに化石燃料を混合してガス化原料
スラリーを得て、当該ガス化原料スラリーを部分酸化処
理することにより可燃性ガスを生成させる方法におい
て、前記有機性汚泥を加熱、加圧する反応槽に接続した
循環ライン上にて循環流動させつつ加熱し、脱圧後に膨
化汚泥をミキシングすることにより流動性に優れた低粘
度汚泥スラリーを生成し、ガス化原料スラリーにおける
有機性汚泥の混合率を一定にして低粘度汚泥スラリーに
より含水率を低下させガス化炉にて部分酸化することを
特徴としている。
【0008】
【作用】上記第1の構成によれば、膨化処理後に膨化汚
泥のミキシングを行うことで、単に膨化処理のみを行っ
た場合に比較して、粘度のより低い膨化汚泥スラリーを
得ることができる。このため、ガス化原料スラリーにお
ける有機性汚泥の混合率の増加を可能にすることができ
るのである。
【0009】また、第2の構成によれば、膨化処理後に
膨化汚泥のミキシングを行うことで、単に膨化処理のみ
を行った場合に比較して、粘度のより低い膨化汚泥スラ
リーを得ることができ、特にガス化原料スラリーにおけ
る有機性汚泥の添加率を従来と同様にしても、より濃
度、発熱量の高い膨化汚泥スラリーを得ることができる
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る有機性汚泥
の処理方法の具体的実施形態を図面を参照して詳細に説
明する。
【0011】図1は有機性汚泥の処理方法の実施形態を
示すフローチャートである。工場廃水や生活廃水の処理
の残渣として発生する有機性汚泥は廃水処理施設からの
輸送ハンドリングのために脱水処理され、通常の含水率
は78〜83重量%を有するものとなっている。この脱
水汚泥は、大部分が微生物細胞で構成され、汚泥粒子は
水分を内包する細胞膜で覆われている。この細胞膜は単
純な脱水処理によっては破壊されず、したがって上記含
水率以下に汚泥を脱水することが困難であり、含水率は
多いものの粘性が高い汚泥ケーキとして本発明の処理シ
ステムに導入するようにしている。
【0012】このようなケーキ態様を示す有機性汚泥を
一次的に貯溜するバンカ10が設けられており、バンカ
下部の排出部に設置されたスクリュウポンプ12によっ
て下流の処理システムに圧送供給できるようにしてい
る。スクリュウポンプ12からの汚泥送給ライン14に
は予熱器16が介装され、搬送する汚泥を加圧状態で加
熱する1次汚泥膨化反応槽18へ導入する前に加熱し、
1次汚泥膨化反応槽18での熱負荷を小さくしている。
【0013】1次汚泥膨化反応槽18は、導入された有
機性汚泥を加熱、加圧処理するものであり、これは密閉
容器として構成されているが、この1次汚泥膨化反応槽
18には並列に汚泥循環ライン20が接続され、反応槽
18の下部排出口から槽上部に向けて汚泥を還流しつつ
循環流動させるようにしている。循環のために圧送ポン
プ22が循環ライン20に設けられており、前記汚泥送
給ライン14を圧送ポンプ22の入口に接続し、スクリ
ューポンプ12から圧送されてくる汚泥を強制循環させ
るようにしている。また、この循環ライン20に加熱器
24を設け、汚泥が循環する過程でこれを160〜17
0℃程度まで加熱昇温させるようにしている。この1次
汚泥膨化反応槽18および循環ライン20から構成され
る循環流路を汚泥が加熱流動する過程で昇圧し、これを
ほぼ7kg/cm2に維持するように1次汚泥膨化反応槽18
には調圧バルブ(図示せず)が装備されている。この実
施形態では、スクリューポンプ12から連続的に圧送さ
れてくる汚泥は、循環流路を流動するが、このとき1次
汚泥膨化反応槽18の汚泥量レベルが一定になるように
調整しつつ、この加熱汚泥を次段の2次汚泥膨化反応槽
に連続的に排出させるものとしている。もちろん、バッ
チ処理をするために、循環流路を閉流路とすべく、反応
槽18と循環ライン20のユニットの上流側と下流側の
流路、並びに循環ライン20のポンプ出側に接続された
排出流路を遮断する複数の流路遮断弁を設け、このユニ
ット内に一定量の汚泥を導入した状態で加熱し、加熱・
加圧するようにしてもよい。
【0014】循環流路を流動する間に加熱、加圧された
加熱汚泥の細胞破壊をなすため、前記循環ライン20の
圧送ポンプ22の出側(もしくは1次汚泥膨化反応槽1
8の下端部)には排出管26が接続され、これを2次汚
泥膨化反応槽28に連結している。ここで、加圧されて
いる加熱汚泥を排出管26を通じて2次汚泥膨化反応槽
28に排出する際、加圧汚泥の圧力を瞬時に大気圧まで
開放してフラッシュさせるためのフラッシュ弁30を排
出管26に設けている。したがって、循環流路のポンプ
22から加圧状態で圧送されてくる加熱汚泥は、フラッ
シュ弁30を通過することにより、大気圧まで圧力が瞬
時に開放され、この脱圧により汚泥細胞内に存在する水
が急激に気化膨張し、この作用により汚泥粒子の細胞膜
の破壊が促進され、水分の溶出と汚泥細胞膜の微細化に
より流動性が極めて高い状態の膨化汚泥スラリーが生成
され、2次汚泥膨化反応槽28に収容される。
【0015】ここで、当該実施形態では、2次汚泥膨化
反応槽28の排出側にはミキサー32が装備されてい
る。これは図1に示しているように、ミキシング槽33
の縦中心軸に多段に取付けられた回転翼34と、ミキシ
ング槽33の内壁側に固定され、前記回転翼34の間に
介在するように配置された多段の静止翼36とから構成
されている。各段の回転翼34はミキシング槽の内壁面
に近接するように放射状に延長された複数の翼刃からな
り、回転翼34の回転に伴って収容されている汚泥に剪
断力を与える刃部を有している。したがって、ミキシン
グ槽33内に導入された汚泥は、静止翼36と回転翼3
4による剪断作用を受け、フラッシュ蒸発された膨化汚
泥は、槽内を流下する際にミキシング攪拌されるものと
なっている。
【0016】なお、上記ミキサー32は脱圧された汚泥
に作用するものであればよく、したがって、直接2次汚
泥膨化反応槽28の内部の装備してもよい。この場合に
は2次汚泥膨化反応槽28をミキシング槽33として利
用し、2次汚泥膨化反応槽28の内部に回転翼34と静
止翼36とを配設することで実現できる。このように構
成することで、設備負荷を小さくすることができる。
【0017】このようなことから、1次汚泥膨化反応槽
18に予熱された汚泥を導入し、この反応槽18と循環
ライン20との間の循環流路を循環流動させる過程で、
汚泥は加熱器24により加熱され、加圧状態で循環さ
れ、汚泥が均一な温度状態となる。循環流動で、汚泥は
160〜170℃に均一加熱され、熱変質により汚泥細
胞膜の一部が破壊され、同時に汚泥中の水分が蒸発して
気液平衡状態における圧力を得ることができ、循環流路
内圧力が7kg/cm2程度に達するのである。そして脱圧さ
れ2次汚泥膨化反応槽28から排出された汚泥は、ミキ
サー32の剪断作用により、汚泥フロックは微細化さ
れ、汚泥粒子細胞単位もしくはそれらの小集合体まで細
分化されるものとなる。
【0018】このようにして得られた膨化汚泥スラリー
は、部分酸化反応によるガス化処理に供するために、ミ
キシング槽33から汚泥スラリー供給管40を通じてス
ラリータンク42に供給されるようになっている。ま
た、スラリータンク42にはガス化主原料としての石油
コークススラリーを導入可能としており、これは粉砕機
44により微粉砕して直接スラリータンク42に供給
し、また流動性調整のための水を供給できるようにし、
前記膨化汚泥スラリーと混合し、ガス化原料スラリーと
するようにしている。
【0019】ここで膨化汚泥スラリーは循環流路中での
加熱、加圧、およびフラッシュ操作の後、膨化汚泥のミ
キシング作用をなしているため、粘度が1000cp以
下、最大でも3500cp以下の流動性のよい低粘度スラ
リーである。したがって、膨化汚泥スラリーに石油コー
クスや石炭などの化石燃料粉末を混合して、ガス化原料
スラリーとすることができる。このとき、ガス化炉では
スラリースクリーンやバーナへの供給条件から、現在で
はガス化原料スラリーの粘度は1000cp以下であるこ
とが要求されている。本実施形態では、有機性汚泥の膨
化後にミキシングを施してそのスラリー粘度を極めて低
下させることができるため、ガス化に要求される含水率
(37〜40重量%)を維持してガス化原料スラリーに
おける膨化汚泥スラリーの混合率をウェットベースで最
大約10重量%まで高めることができる。また、逆にガ
ス化原料スラリーにおける膨化汚泥スラリーの混合率が
10重量%とするなど一定の値に設定して、ミキシング
工程で粘度を大幅に低下させた膨化汚泥スラリーを混合
して、ガス化原料スラリーに要求される流動性を維持し
つつ、化石燃料自体のスラリー化に必要な含水率を大き
く低減することができる。スラリータンク42には攪拌
機46が装備され、スラリータンク42内で膨化汚泥ス
ラリーと粉砕石油コークスの混合攪拌がなされ、ガス化
原料が生成され、ここに一次的に貯溜される。
【0020】前記スラリータンク42よりガス化原料ス
ラリーをスラリーポンプ48によってガス化炉50に送
るようにしている。ガス化炉50は頂部にバーナ52が
取付けられており、ここでガス化原料である有機物と石
油コークス混合物の理論燃焼酸素量の40〜60%の量
の酸素とともに、ガス化炉50に噴霧供給し、1250
〜1450℃の温度で部分酸化によるガス化を行うよう
にしている。この場合、ガス化炉50内の圧力は20〜
80気圧程度に設定するようにしている。
【0021】ガス化炉50の上部は耐火物54で内張り
されて反応室56が形成されている。また、ガス化炉5
0の下部には急冷室58が設けられ、反応室56と急冷
室58とをスロート部60で連通している。急冷室58
にはガス急冷用の水を送る水ライン62が開口され、適
宜な水位となるように水を供給するようにしている。こ
の冷却水には下端部が水に没する筒状のディップチュー
ブ64およびドラフトチューブ66が同軸的に設けられ
ている。したがって、反応室56で発生したガスは、ス
ロート部60およびディップチューブ64を通過し、急
冷室58内の水中に吹き込まれ、その後、急冷室58の
水面の上方域に設けられたガス排出口68からガスライ
ン70を通って後続するガス合成処理設備等に送給させ
るようにしている。
【0022】このように構成された有機性汚泥の処理方
法では、工場廃水や生活廃水の処理によって生じた有機
性汚泥がハンドリングのために78〜83重量%の含水
率とされるまで脱水して本システム内に導入され、これ
が1次汚泥膨化反応槽18と汚泥循環ライン20からな
る閉流路を循環する間に加熱、加圧され、この加熱汚泥
が循環流路から排出される際にフラッシュ弁30を通し
て2次汚泥膨化反応槽28に導入されて瞬時に大気圧ま
で開放され、この膨化汚泥スラリーを更にミキシング処
理させるものとなっており、生成される膨化汚泥スラリ
ーの粘度は極めて低い値を示すものとなる。このミキシ
ングされた膨化汚泥スラリーの粘度の調査結果を図2に
示している。比較例として、単純に有機性汚泥を気液平
衡状態まで加熱し、これをフラッシュさせて得られた通
常の膨化処理による汚泥スラリー粘度(同図左)と、予
め汚泥を擂り潰して膨化しフラッシュさせた汚泥スラリ
ー粘度(同図中央)とを示している。実施形態に係る汚
泥の粘度(同図右)では、粘度が都市下水汚泥の場合で
3000cp以下、ケミカル工場の活性余剰汚泥の場合で
1000cp以下となっており、通常膨化処理の場合は同
じく20000cp、15000cp、擂り潰し膨化処理の
場合はそれぞれ8500cp、6000cpとなっているの
に比較して、本願発明による場合の効果が明白である。
【0023】このため、実施形態の膨化汚泥スラリーに
対し、石油コークス等の化石燃料粉末の水性スラリーと
混合してガス化原料として用いることができる。したが
って有機性汚泥をガス化原料として利用することによ
り、有機性汚泥に含有されている炭素質の有効活用を図
ることができるとともに、有機性汚泥の膨化処理によっ
て生じた低粘度スラリーにガス化に必要な最低発熱量と
なるような化石燃料の投入量で足るものとなり、有機性
汚泥を利用したガス化処理の効率化を図ることができ
る。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る有機
性汚泥の処理方法は、有機性汚泥を循環加熱させること
を併用して膨化処理した後にミキシングを行って低粘度
スラリーを生成することができ、これとコークス等の化
石燃料を混合することによりガス化原料スラリーとし、
このガス化原料スラリーを部分酸化処理することにより
可燃性ガスを生成させるように構成したので、ガス化原
料スラリーの含水率を低下しつつ流動性を確保すること
ができ、特にガス化原料スラリーにおける有機性汚泥の
混合率を従来よりも増加させることができ、あるいは有
機性汚泥の添加率を従来と同様にしてもより濃度、発熱
量を高くすることができ、もって有機性汚泥のガス化処
理への適用が実現化できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のシステム構成ブロック図である。
【図2】膨化汚泥スラリーの粘度特性の比較図である。
【符号の説明】
10 バンカ 12 スクリュウポンプ 14 汚泥送給ライン 16 予熱器 18 1次汚泥膨化反応槽 20 汚泥循環ライン 22 圧送ポンプ 24 加熱器 26 排出管 28 2次汚泥膨化反応槽 30 フラッシュ弁 32 ミキサー 33 ミキシング槽 34 回転翼 36 静止翼 40 汚泥スラリー供給管 42 スラリータンク 44 粉砕機 46 攪拌機 48 スラリーポンプ 50 ガス化炉 52 バーナ 54 耐火物 56 反応室 58 急冷室 60 スロート部 62 水ライン 64 ディップチューブ 66 ドラフトチューブ 68 ガス排出口 70 ガスライン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性汚泥を加熱、加圧した後、脱圧し
    て汚泥を膨化処理することにより膨化汚泥スラリーを生
    成し、これに化石燃料を混合してガス化原料スラリーを
    得て、当該ガス化原料スラリーを部分酸化処理すること
    により可燃性ガスを生成させる方法において、 前記有機性汚泥を加熱、加圧する反応槽に接続した循環
    ライン上にて循環流動させつつ加熱し、脱圧後に膨化汚
    泥をミキシングすることにより流動性に優れた低粘度汚
    泥スラリーを生成し、当該低粘度汚泥スラリーを前記部
    分酸化処理に要求される含水率となるようガス化原料ス
    ラリーにおける有機性汚泥の混合率に設定してガス化炉
    にて部分酸化することを特徴とする有機性汚泥の処理方
    法。
  2. 【請求項2】 有機性汚泥を加熱、加圧した後、脱圧し
    て汚泥を膨化処理することにより膨化汚泥スラリーを生
    成し、これに化石燃料を混合してガス化原料スラリーを
    得て、当該ガス化原料スラリーを部分酸化処理すること
    により可燃性ガスを生成させる方法において、 前記有機性汚泥を加熱、加圧する反応槽に接続した循環
    ライン上にて循環流動させつつ加熱し、脱圧後に膨化汚
    泥をミキシングすることにより流動性に優れた低粘度汚
    泥スラリーを生成し、ガス化原料スラリーにおける有機
    性汚泥の混合率を一定にして低粘度汚泥スラリーにより
    含水率を低下させガス化炉にて部分酸化することを特徴
    とする有機性汚泥の処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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