JPH10104516A - 小型の変倍光学系 - Google Patents

小型の変倍光学系

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JPH10104516A
JPH10104516A JP8278726A JP27872696A JPH10104516A JP H10104516 A JPH10104516 A JP H10104516A JP 8278726 A JP8278726 A JP 8278726A JP 27872696 A JP27872696 A JP 27872696A JP H10104516 A JPH10104516 A JP H10104516A
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JP
Japan
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lens
lens group
negative
positive
optical system
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JP8278726A
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English (en)
Inventor
Motoyuki Otake
基之 大竹
Akihiko Kohama
昭彦 小浜
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易構成で且つ高性能な、小型の変倍光学系
を提供すること。 【解決手段】 正レンズ群G1と、その像側に配置され
た負レンズ群G2とから構成され、正レンズ群G1と負
レンズ群G2との間には開口絞りSが配置されている。
正レンズ群G1は、物体側から順に、負レンズL1と、
負レンズL2と、正レンズL3とから構成されている。
正レンズ群G1と負レンズ群G2との空気間隔を変化さ
せることによって、光学系全体の焦点距離を変化させ、
条件式(1)を満足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型の変倍光学系に
関し、特にレンズシャッター式のカメラに好適な小型の
変倍光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のレンズシャッター式のカメラ用の
撮影レンズにおいては、ズームレンズが主流となりつつ
あり、レンズ系の構成が簡単な正負2群ズームレンズに
関して種々の提案がなされている。正負2群ズームレン
ズは、正レンズ群とその像側に配置された負レンズ群と
で構成され、正レンズ群と負レンズ群との間隔を変化さ
せることによってレンズ系全体の焦点距離を変化(変
倍)させている。このような正負2群ズームレンズは、
例えば、特開平2−73322号公報に開示されてい
る。
【0003】ズームレンズが一般的になるにつれて、小
型化および低コスト化を図ったズームレンズに関する提
案が種々なされている。例えば、特開平3−12700
9号公報や特開平5−257063号公報には、所定の
変倍比を確保しながらコストの低減化を図ったレンズ系
が開示されている。これらの公報に開示のレンズ系で
は、レンズ構成枚数を減らすことやプラスチック材料を
用いることによって、コストの低減化を図っている。一
般に、プラスチック材料はガラス材料に比べて融点が低
いので、モールド成型が容易であり、製造コストの低減
化が可能である。
【0004】特開平3−127009号公報に開示のレ
ンズ系では、正レンズ群が負レンズと正レンズとの2枚
で構成されている。そして、負レンズの物体側の面が収
斂作用を像側の面が発散作用をそれぞれ奏し、且つ負レ
ンズの両面を非球面状に形成することによって軸上収差
と軸外収差とを補正している。また、負部分群を1枚の
レンズで構成することによって、レンズ構成枚数を減ら
している。一方、特開平5−257063号公報に開示
のレンズ系では、正レンズ群と負レンズ群とにそれぞれ
1枚のプラスチックレンズを用いて、低コスト化を図っ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
3−127009号公報によるレンズ系では、正レンズ
群中の負レンズの物体側の面が強い正屈折力、像側の面
が強い負屈折力を有し、双方の面がいずれも非球面であ
ったため、製造時に発生する偏心に起因する性能劣化が
著しかった。特開平5−257063号公報によるレン
ズ系では、プラスチックレンズの導入により低コスト化
を図っている。しかしながら、正レンズ群が4枚のレン
ズで構成されているため、レンズ構成枚数の低減の点で
充分ではなかった。また、最も物体側に配置されたレン
ズが物体側に凸面を向けているので、広角端における正
の歪曲収差の補正が充分とは言えなかった。
【0006】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、ズーム比が2倍を越える簡易構成で且つ高性
能な小型の変倍光学系を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、第1の発明においては、正の屈折力を有する正レン
ズ群G1と、該正レンズ群G1の像側に配置された負の
屈折力を有する負レンズ群G2とから構成され、前記正
レンズ群G1と前記負レンズ群G2との間の光路中には
開口絞りSが配置され、前記正レンズ群G1は、物体側
から順に、負屈折力の第1レンズL1と、負屈折力の第
2レンズL2と、正屈折力の第3レンズL3とから構成
され、前記正レンズ群G1と前記負レンズ群G2との空
気間隔を変化させることによって光学系全体の焦点距離
を変化させ、前記第2レンズL2の像側の面の曲率半径
をr22とし、前記第2レンズL2の像側の面と前記開口
絞りSとの間の光軸に沿った距離をDとしたとき、 1.5<r22/D<4 (1) の条件を満足することを特徴とする小型の変倍光学系を
提供する。
【0008】また、第2の発明によれば、物体側から順
に、正の屈折力を有する正レンズ群G1と、負の屈折力
を有する負レンズ群G2とから構成され、前記正レンズ
群G1と前記負レンズ群G2との空気間隔を変化させる
ことによって光学系全体の焦点距離を変化させ、前記正
レンズ群G1の焦点距離をf1とし、前記負レンズ群G
2の焦点距離をf2とし、広角端状態における光学系全
体の焦点距離をfwとし、望遠端状態における光学系全
体の焦点距離をftとしたとき、 0.5<(f1+|f2|)/(fw・ft)1/2 <1.2 (5) の条件を満足することを特徴とする小型の変倍光学系を
提供する。
【0009】さらに、第3の発明によれば、物体側から
順に、正の屈折力を有する正レンズ群G1と、負の屈折
力を有する負レンズ群G2とから構成され、前記正レン
ズ群G1と前記負レンズ群G2との空気間隔を変化させ
ることによって光学系全体の焦点距離を変化させ、広角
端状態におけるバックフォーカスをBfwとし、望遠端
状態におけるレンズ全長をTLtとし、広角端状態にお
ける光学系全体の焦点距離をfwとし、望遠端状態にお
ける光学系全体の焦点距離をftとしたとき、 (Bfw/TLt)・(ft/fw)<0.4 (6) の条件を満足することを特徴とする小型の変倍光学系を
提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】一般的に、正負2群ズームレンズ
では、広角端状態から望遠端状態へレンズ位置状態が変
化する際に、正レンズ群と負レンズ群との間隔が減少す
るように各レンズ群が物体側へ移動する。また、開口絞
りは、正レンズ群と負レンズ群との間に配置され、レン
ズ位置状態が変化する際に正レンズ群と一体的に、ある
いは各レンズ群と独立に移動する。
【0011】レンズ系の小型化を図るには、正レンズ群
の屈折力および負レンズ群の屈折力をそれぞれ強めるこ
とが効果的である。しかしながら、この場合、広角端状
態における屈折力配置が著しく非対称となるため、正の
歪曲収差の補正が難しくなる。また、レンズ系の小型化
のために望遠端状態におけるレンズ全長の短縮化を図る
と、広角端状態で充分なバックフォーカスを得ることが
できない。その結果、開口絞りから離れて配置されたレ
ンズ群を通過する軸外光束が光軸から離れ、レンズ径が
大型化しやすい。
【0012】本発明では、正レンズ群G1を負部分群G
1aとその像側に配置された正部分群G1bとで構成するこ
とにより、正の歪曲収差を良好に補正するとともに、広
角端状態で充分なバックフォーカスを得ている。
【0013】例えば、特開平2−73322号公報に開
示されたズームレンズでは、負部分群を正レンズ成分と
負接合レンズ成分とで構成しているので、レンズ構成枚
数が多かった。前述のように、特開平3−127009
号公報に開示されたズームレンズでは、負部分群を1枚
の負レンズで構成しているが、この負レンズの両側の面
を非球面状に形成しているので、偏心時の性能劣化が非
常に大きいという製造上の不都合があった。本発明で
は、負部分群G1aを2枚の負レンズL1およびL2で構
成することにより、偏心時の性能劣化を極力抑えること
ができる。
【0014】また、負部分群を正レンズと負レンズとで
構成すると、負部分群の主点位置が像面寄りに位置する
ので、負部分群と正部分群との主点間隔が狭くなる。そ
の結果、正レンズ群G1で所定の屈折力を得ようとする
と、負部分群と正部分群の屈折力が強まって、相互偏心
による性能劣化が大きくなってしまう。本発明では、負
部分群G1aを2枚の負レンズL1およびL2で構成する
ことにより、負部分群G1aの主点位置を物体寄りに移動
させ、負部分群G1aと正部分群G1bの屈折力をそれぞれ
弱めることにより、相互偏心による性能劣化を抑えるこ
とができる。特に、本発明では、負部分群G1aと正部分
群G1bとの間隔を適切に設定することにより、負部分群
G1aと正部分群G1bの屈折力をそれぞれ弱めて相互偏心
による性能劣化を抑えている。
【0015】また、本発明においては、広角端状態から
望遠端状態への変倍に際して、正レンズ群G1と負レン
ズ群G2との間隔が減少する。このため、望遠端状態へ
近づくにつれて、負レンズ群G2を通過する軸上光束が
光軸から離れて、正の球面収差が増大する傾向がある。
本発明では、負レンズ群G2を物体側に配置された正レ
ンズL2P(第4レンズL4)と像側に配置された負レン
ズL2N(第5レンズL5)とで構成することにより、負
レンズL2Nにおいて発生する正の球面収差を正レンズL
2Pにおいて発生する負の球面収差で相殺して、広角端状
態から望遠端状態への変倍に伴う球面収差の変動を抑え
ている。また、広角端状態から望遠端状態への変倍に伴
い、負レンズ群G2を通過する軸外光束の高さが光軸に
近づくので、正レンズL2Pの物体側の面を非球面状に形
成することによって、広角端状態から望遠端状態への変
倍に伴うコマ収差の変動を良好に抑えるようにしてい
る。
【0016】本発明の変倍光学系は、以上のような技術
的背景に基づいてなされたものであり、物体側から順
に、正の屈折力を有する正レンズ群G1と、負の屈折力
を有する負レンズ群G2とから構成され、正レンズ群G
1と負レンズ群G2との空気間隔を変化させることによ
って光学系全体の焦点距離を変化させる。また、第1の
発明では、正レンズ群G1は、物体側から順に、負屈折
力の第1レンズL1と、負屈折力の第2レンズL2と、
正屈折力の第3レンズL3とから構成され、所定の条件
式(1)を満足することにより、小型化および低コスト
化を図った高性能の変倍光学系を達成している。
【0017】以下、本発明の各条件式について述べる。
第1の発明においては、次の条件式(1)を満足する。 1.5<r22/D<4 (1) ここで、 r22:第2レンズL2の像側の面の曲率半径 D :第2レンズL2の像側の面と開口絞りSとの間の
光軸に沿った距離
【0018】条件式(1)は、負レンズL2の像側のレ
ンズ面の曲率半径について適切な範囲を規定している。
第1の発明においては、正レンズ群G1が2枚の負レン
ズL1およびL2からなる負部分群G1aと、その像側に
配置された1枚の正レンズL3からなる正部分群G1bと
で構成される。このような構成により、広角端状態にお
いて十分なバックフォーカスを確保してレンズ径の小型
化を図るとともに、正の歪曲収差を良好に補正すること
ができる。また、負レンズL2の像側のレンズ面は、負
部分群G1aの最も像側のレンズ面であり、軸外収差の発
生を抑えるために開口絞り側に凹面を向けている。
【0019】条件式(1)の上限値を上回った場合、負
レンズL2の像側のレンズ面において発生する正の球面
収差が不足するため、正レンズ群G1全体で発生する負
の球面収差を良好に補正することが困難となる。逆に、
条件式(1)の下限値を下回った場合、広角端状態にお
いて下方軸外光束に対するコマ収差が補正過剰となって
しまうため、画面全体において良好な結像性能を得るこ
とができない。
【0020】また、第1の発明においては、レンズ系の
小型化と高性能化とのバランスを図るために、以下の条
件式(2)を満足することが望ましい。 0.02<D23/|f1a|<0.08 (2) ここで、 D23:第2レンズL2と第3レンズL3との軸上空気間
隔 f1a:第1レンズL1と第2レンズL2との合成焦点距
【0021】条件式(2)は、正レンズ群G1中におい
て負レンズL1とL2とからなる負部分群G1aの焦点距
離f1aについて適切な範囲を規定している。条件式
(2)の上限値を上回った場合、負部分群G1aによる発
散作用が強まり、望遠端状態においてレンズ全長の短縮
化を図ることができなってしまう。一方、条件式(2)
の下限値を下回った場合、負部分群G1aによる発散作用
が弱まり、正部分群G1bで発生する負の球面収差を良好
に補正することが困難となってしまう。
【0022】また、さらに高い結像性能を得るために
は、負レンズ群G2中に非球面を導入することが望まし
い。この場合、特に負レンズ群G2の最も物体側の面を
非球面状に形成することが望ましい。負レンズ群G2中
を通過する軸上光束と軸外光束との高さの差が大きいた
め、負レンズ群G2に非球面を導入することにより、広
角化および小型化を図りつつさらに高い結像性能を得る
ことができる。また、前述のように、負レンズ群G2に
おいて発生する正の球面収差を良好に補正するために、
負レンズ群G2を物体側に配置された正レンズL2P(第
4レンズL4)と像側に配置された負レンズL2N(第5
レンズL5)とで構成することが望ましい。
【0023】第1の発明においては、正レンズ群G1お
よび負レンズ群G2においてそれぞれ発生する軸上収差
を良好に補正して高性能化と高変倍化とを両立させるた
めに、負レンズ群G2が、物体側から順に、正屈折力の
第4レンズL4と負屈折力の第5レンズL5とから構成
され、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。 0.08<D45/|f2|<0.40 (3) ここで、 D45:第4レンズL4と第5レンズL5との軸上空気間
隔 f2:負レンズ群G2の焦点距離
【0024】条件式(3)は、負レンズ群G2中の第4
レンズL4と第5レンズL5との軸上空気間隔D45につ
いて適切な範囲を規定している。条件式(3)の上限値
を上回った場合、望遠端状態において正レンズ群G1と
負レンズ群G2との軸上空気間隔を所定量以上確保しよ
うとすると、広角端状態において第5レンズL5が開口
絞りSから離れる。その結果、第5レンズL5を通過す
る軸外光束が光軸から離れて、レンズ径の小型化を図る
ことができなくなってしまう。逆に、条件式(3)の下
限値を下回った場合、第4レンズL4の屈折力および第
5レンズL5の屈折力がそれぞれ強まり、軸上収差と軸
外収差とを同時に補正することが困難となってしまう。
【0025】また、第1の発明においては、広角端状態
において発生する正の歪曲収差を良好に補正し、且つ望
遠端状態におけるレンズ全長の短縮化を図るために、以
下の条件式(4)を満足することが望ましい。 0.1<f2/f1a<0.5 (4) 条件式(4)の下限値を下回った場合、広角端状態にお
いて正の歪曲収差を良好に補正することが難しくなって
しまう。一方、条件式(4)の上限値を上回った場合、
望遠端状態におけるレンズ全長が大型化してしまう。
【0026】ところで、本発明の別の観点にしたがう第
2の発明においては、レンズ径の小型化および望遠端状
態におけるレンズ全長の短縮化を実現するために、条件
式(5)を満足する。 0.5<(f1+|f2|)/(fw・ft)1/2 <1.2 (5) ここで、 f1:正レンズ群G1の焦点距離 fw:広角端状態における光学系全体の焦点距離 ft:望遠端状態における光学系全体の焦点距離
【0027】条件式(5)は、正レンズ群G1の焦点距
離と負レンズ群G2の焦点距離の絶対値との和について
適切な範囲を規定している。条件式(5)の上限値を上
回った場合、広角端状態から望遠端状態まで変倍に際し
て各レンズ群の移動量が非常に大きくなり、特に望遠端
状態におけるレンズ全長が大型化してしまう。逆に、条
件式(5)の下限値を下回った場合、広角端状態におい
て開口絞りを挟んだ屈折力配置が極端に非対称となるた
め、正の歪曲収差を良好に補正することができなくなっ
てしまう。
【0028】さらに、本発明の別の観点にしたがう第3
の発明においては、レンズ系の小型化と高変倍化とを同
時に達成するために、以下の条件式(6)を満足する。 (Bfw/TLt)・(ft/fw)<0.4 (6) ここで、 Bfw:広角端状態におけるバックフォーカス TLt:望遠端状態におけるレンズ全長 なお、バックフォーカスとは、光学系において最も像側
の面と像面との間の光軸上距離であり、レンズ全長と
は、光学系において最も物体側の面と像面との間の光軸
上距離である。
【0029】前述のように、広角端状態におけるバック
フォーカスが短くなると、負レンズ群G2を通過する軸
外光束が光軸から離れて、レンズ径の大型化を招く。従
って、広角端状態における光学系全体の焦点距離に対す
るバックフォーカスの比を大きくすることが望ましい。
また、望遠端状態においては、望遠比(光学系全体の焦
点距離に対するレンズ全長の比)を小さくすることが光
学系全体の小型化に直接結びつく。条件式(6)の値
は、(Bfw/fw)/(TLt/ft)に変形するこ
とができる。したがって、条件式(6)の値が大きいこ
とは、広角端状態におけるバックフォーカスが大きく、
望遠端状態におけるレンズ全長が短いことを意味する。
条件式(6)の上限値は、光学性能とのバランスを図る
ために設定した値である。
【0030】条件式(6)の上限値を上回った場合、広
角端状態におけるバックフォーカスが大きくなりすぎ
て、軸上収差と軸外収差とを独立に補正することが難し
くなってしまう。なお、光学系の小型化をさらに図るに
は、条件式(6)の下限値を0.15に設定することが
望ましい。この下限値を下回ると、光学系が極端に大型
化してしまう。
【0031】また、第1の発明から第3の発明では、広
角端状態において発生する正の歪曲収差を良好に補正
し、且つ望遠端状態においてレンズ全長の短縮化を図る
には、以下の条件式(7)を満足することが好ましい。 1<|f1a|/(fw・ft)1/2 <4 (7) 条件式(7)は、正レンズ群G1を構成する負部分群G
1aの焦点距離について適切な範囲を規定している。条件
式(7)の上限値を上回ると、広角端状態において発生
する正の歪曲収差を良好に補正することができなくなっ
てしまう。一方、条件式(7)の下限値を下回ると、望
遠端状態においてレンズ全長が極端に大型化してしま
う。
【0032】ところで、前述のように、本発明において
は、プラスチックレンズを導入することにより、大量生
産時の低コスト化や軽量化を図ることができる。プラス
チック材料は、ガラス材料に比べて成型温度が低いた
め、低コスト化に適しており、非球面を安価に導入する
こともできる。撮影レンズにプラスチック材料を用いる
場合、プラスチックレンズは次のおよびのような問
題点を有する。 温度変化に対する屈折率変化がガラスよりも大きいた
め、温度変化に伴って像面位置が変化し易いこと。 温度変化に対する形状変化がガラスよりも大きいた
め、温度変化に伴って収差が変動し易いこと。
【0033】本発明においては、屈折力の比較的弱い正
屈折力と負屈折力のプラスチックレンズをそれぞれ1枚
ずつ導入し、互いの屈折力比を適切な値にすることによ
り、の温度変化に伴う像面位置の変動を極力抑えてい
る。すなわち、正レンズ群G1中には負プラスチックレ
ンズ(第2レンズL2)を、負レンズ群G2中には正プ
ラスチックレンズ(第4レンズL4)を配置して、の
問題を解決している。また、プラスチックレンズが両凸
レンズ形状や両凹レンズ形状を有する場合、温度変化に
よる両側のレンズ面の屈折力の変化が同一方向である。
これに対して、プラスチックレンズがメニスカス形状を
有する場合、温度変化による両側のレンズ面の屈折力の
変化が逆向きとなる。その結果、温度変化時に発生する
収差変動も両側のレンズ面で逆向きとなり、温度変化に
伴う収差変動を抑えることが可能となる。本発明におい
ては、プラスチックレンズをメニスカス形状とすること
によって、の温度変化に伴う収差の変動を抑えること
ができる。
【0034】さらに、軸上光束と軸外光束との通過する
高さの差が少ないレンズ面を非球面状に形成する場合、
軸上収差の補正に効果的であることが知られている。逆
に、軸外光束が軸上光束から離れて通過するレンズ面を
非球面状に形成する場合、軸外収差の補正に効果的であ
ることが知られている。本発明においては、正レンズ群
G1および負レンズ群G2にそれぞれ1枚のプラスチッ
クレンズを導入することにより、正レンズ群G1および
負レンズ群G2をそれぞれ構成するレンズ枚数を減らし
て、低コスト化および軽量化を達成することができる。
【0035】レンズ系中にさらに多くの非球面を導入す
ることによって、各レンズ群において発生する球面収差
を良好に補正して、レンズ系の大口径化を可能にするこ
とができる。また、いずれかのレンズ群の全体または一
部を光軸に対して偏心させることにより、像をシフトさ
せることも可能である。この場合、たとえばレンズ系の
揺れを検出するための角速度センサーと、レンズ系の揺
れに応じてレンズ群の全体または一部を偏心駆動するた
めの駆動部材とを組み合わせることによって、レンズ系
の揺れ等に起因する像位置の変動を補正する防振効果が
得られることは明らかである。
【0036】
【実施例】以下、本発明の各実施例を、添付図面に基づ
いて説明する。図1は、本発明の各実施例にかかる変倍
光学系の屈折力配分および広角端状態(W)から望遠端
状態(T)への変倍時における各レンズ群の移動の様子
を示す図である。図1に示すように、本発明の各実施例
にかかる変倍光学系は、正の屈折力を有する正レンズ群
G1と、該正レンズ群G1の像側に配置された負の屈折
力を有する負レンズ群G2とから構成されている。そし
て、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、正レ
ンズ群G1と負レンズ群G2との空気間隔が減少するよ
うに各レンズ群が物体側に移動している。
【0037】各実施例において、非球面は、光軸に垂直
な方向の高さをy、高さyにおける光軸方向の変位量
(サグ量)をS(y)、基準の近軸曲率半径をR、円錐
係数をκ、n次の非球面係数をCn としたとき、以下の
数式(a)で表される。
【数1】 S(y)=(y2 /R)/〔1+(1−κ・y2 /R2 1/2 〕 +C4 ・y4 +C6 ・y6 +C8 ・y8 +C10・y10+・・・ (a) 各実施例において、非球面には面番号の右側に*印を付
している。
【0038】〔第1実施例〕図2は、本発明の第1実施
例にかかる変倍光学系のレンズ構成を示す図である。図
2の変倍光学系は、物体側から順に、物体側に凹面を向
けた負メニスカスレンズL1、物体側に凸面を向けた負
メニスカスレンズL2、および両凸レンズL3からなる
正レンズ群G1と、物体側に凹面を向けた正メニスカス
レンズL4、および物体側に凹面を向けた負メニスカス
レンズL5からなる負レンズ群G2とから構成されてい
る。
【0039】また、開口絞りSは、正レンズ群G1と負
レンズ群G2との間に配置され、広角端状態から望遠端
状態への変倍に際して正レンズ群G1と一体的に移動す
る。図2は、広角端状態における各レンズ群の位置関係
を示しており、望遠端状態への変倍時には図1に矢印で
示すズーム軌道に沿って光軸上を移動する。
【0040】次の表(1)に、本発明の第1実施例の諸
元の値を掲げる。表(1)において、fは焦点距離を、
FNOはFナンバーを、2ωは画角を、Bfはバックフォ
ーカスをそれぞれ表している。さらに、面番号は光線の
進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序を、
屈折率およびアッベ数はそれぞれd線(λ=587.6
nm)に対する値を示している。なお、表(1)のレン
ズ諸元において、曲率半径が∞(無限大)の面は平面を
表している。また、開口絞りSを表す面の曲率半径が∞
となっているが、開口絞りSを表す面にはレンズ面は存
在しない。
【0041】
【表1】 f=39.0 〜 63.1 〜104.1 FNO= 3.8 〜 6.2 〜 10.3 2ω=55.9 〜 37.3 〜 23.4 面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数 1 -68.6158 1.262 1.75520 27.5 2 -272.9574 1.010 3* 31.7481 1.893 1.58518 30.2 (ポリカーボネイト) 4 25.2870 3.534 5 74.9079 6.311 1.48749 70.5 6 -12.3908 1.262 7 ∞ (d7= 可変) (開口絞りS) 8* -56.7963 3.786 1.58518 30.2 (ポリカーボネイト) 9 -29.1266 4.670 10 -10.9563 1.262 1.71700 48.0 11 -56.7140 (Bf) (非球面データ) R κ C4 3面 31.7481 1.0000 -1.10903×10-46 8 10 -9.88867×10-7 +9.79079×10-10 -1.08850×10-10 R κ C4 8面 -56.7963 1.0000 +4.60428×10-56 8 10 +5.53412×10-7 -5.77346×10-9 +5.34985×10-11 (変倍における可変間隔) f 39.0003 63.1078 104.1294 d7 13.6976 7.0901 2.8791 Bf 9.8468 31.3329 67.8939 (条件対応値) f1a =−78.660 f2 =−24.520 f1 =+27.512 TLt= 95.763 (1)r22/D =2.277 (2)D23/|f1a| =0.045 (3)D45/|f2| =0.190 (4)f2/f1a =0.312 (5)(f1+|f2|)/(fw・ft)1/2 =0.817 (6)(Bfw/TLt)・(ft/fw) =0.275 (7)|f1a|/(fw・ft)1/2 =1.234
【0042】図3乃至図5は、d線(λ=587.6n
m)に対する第1実施例の諸収差図である。図3は広角
端状態(最短焦点距離状態)における諸収差図であり、
図4は中間焦点距離状態における諸収差図であり、図5
は望遠端状態(最長焦点距離状態)における諸収差図で
ある。各収差図において、FNOはFナンバーを、Yは像
高を、Aは各像高に対する画角をそれぞれ示している。
また、非点収差を示す収差図において、実線はサジタル
像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。
さらに、球面収差を示す収差図において、破線はサイン
コンディション(正弦条件)を示している。各収差図か
ら明らかなように、本実施例では、各焦点距離状態にお
いて諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有する
ことがわかる。
【0043】〔第2実施例〕図6は、本発明の第2実施
例にかかる変倍光学系のレンズ構成を示す図である。図
6の変倍光学系は、物体側から順に、物体側に凹面を向
けた負メニスカスレンズL1、物体側に凸面を向けた負
メニスカスレンズL2、および両凸レンズL3からなる
正レンズ群G1と、物体側に凹面を向けた正メニスカス
レンズL4、および物体側に凹面を向けた負メニスカス
レンズL5からなる負レンズ群G2とから構成されてい
る。
【0044】また、開口絞りSは、正レンズ群G1と負
レンズ群G2との間に配置され、広角端状態から望遠端
状態への変倍に際して正レンズ群G1と一体的に移動す
る。図6は、広角端状態における各レンズ群の位置関係
を示しており、望遠端状態への変倍時には図1に矢印で
示すズーム軌道に沿って光軸上を移動する。
【0045】次の表(2)に、本発明の第2実施例の諸
元の値を掲げる。表(2)において、fは焦点距離を、
FNOはFナンバーを、2ωは画角を、Bfはバックフォ
ーカスをそれぞれ表している。さらに、面番号は光線の
進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序を、
屈折率およびアッベ数はそれぞれd線(λ=587.6
nm)に対する値を示している。なお、表(2)のレン
ズ諸元において、曲率半径が∞(無限大)の面は平面を
表している。また、開口絞りSを表す面の曲率半径が∞
となっているが、開口絞りSを表す面にはレンズ面は存
在しない。
【0046】
【表2】 f=38.6 〜 62.5 〜103.1 FNO= 4.0 〜 6.5 〜 10.7 2ω=56.3 〜 37.6 〜 23.6 面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数 1 -67.9559 1.250 1.75520 27.5 2 -305.1296 1.000 3* 30.0902 1.875 1.58518 30.2 (ポリカーボネイト) 4 25.0438 3.500 5 74.1874 6.250 1.48749 70.5 6 -12.3343 1.250 7 ∞ (d7= 可変) (開口絞りS) 8* -58.0641 3.750 1.58518 30.2 (ポリカーボネイト) 9 -23.9338 3.875 10 -11.0381 1.250 1.78590 43.9 11 -59.9494 (Bf) (非球面データ) R κ C4 3面 30.0902 1.0000 -1.11473×10-46 8 10 -9.71609×10-7 -5.61576×10-9 +1.14622×10-11 R κ C4 8面 -58.0641 1.0000 +4.41581×10-56 8 10 +7.65030×10-7 -9.89839×10-9 +8.21306×10-11 (変倍における可変間隔) f 38.6250 62.5000 103.1251 d7 13.5999 6.9969 2.7887 Bf 10.3124 31.9432 68.7497 (条件対応値) f1a =−81.342 f2 =−24.595 f1 =+27.146 TLt= 95.538 (1)r22/D =2.277 (2)D23/|f1a| =0.043 (3)D45/|f2| =0.158 (4)f2/f1a =0.302 (5)(f1+|f2|)/(fw・ft)1/2 =0.820 (6)(Bfw/TLt)・(ft/fw) =0.288 (7)|f1a|/(fw・ft)1/2 =1.289
【0047】図7乃至図9は、d線(λ=587.6n
m)に対する第2実施例の諸収差図である。図7は広角
端状態における諸収差図であり、図8は中間焦点距離状
態における諸収差図であり、図9は望遠端状態における
諸収差図である。各収差図において、FNOはFナンバー
を、Yは像高を、Aは各像高に対する画角をそれぞれ示
している。また、非点収差を示す収差図において、実線
はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示
している。さらに、球面収差を示す収差図において、破
線はサインコンディション(正弦条件)を示している。
各収差図から明らかなように、本実施例では、各焦点距
離状態において諸収差が良好に補正され、優れた結像性
能を有することがわかる。
【0048】〔第3実施例〕図10は、本発明の第3実
施例にかかる変倍光学系のレンズ構成を示す図である。
図10の変倍光学系は、物体側から順に、両凹レンズL
1、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2、お
よび両凸レンズL3からなる正レンズ群G1と、物体側
に凹面を向けた正メニスカスレンズL4、および物体側
に凹面を向けた負メニスカスレンズL5からなる負レン
ズ群G2とから構成されている。
【0049】また、開口絞りSは、正レンズ群G1と負
レンズ群G2との間に配置され、広角端状態から望遠端
状態への変倍に際して正レンズ群G1と一体的に移動す
る。図10は、広角端状態における各レンズ群の位置関
係を示しており、望遠端状態への変倍時には図1に矢印
で示すズーム軌道に沿って光軸上を移動する。
【0050】次の表(3)に、本発明の第3実施例の諸
元の値を掲げる。表(3)において、fは焦点距離を、
FNOはFナンバーを、2ωは画角を、Bfはバックフォ
ーカスをそれぞれ表している。さらに、面番号は光線の
進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序を、
屈折率およびアッベ数はそれぞれd線(λ=587.6
nm)に対する値を示している。なお、表(3)のレン
ズ諸元において、曲率半径が∞(無限大)の面は平面を
表している。また、開口絞りSを表す面の曲率半径が∞
となっているが、開口絞りSを表す面にはレンズ面は存
在しない。
【0051】
【表3】 f=39.1 〜 63.3 〜104.4 FNO= 3.8 〜 6.2 〜 10.2 2ω=55.8 〜 37.3 〜 23.4 面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数 1 -106.8616 1.265 1.74000 28.2 2 1013.0365 0.380 3* 31.2778 1.898 1.58518 30.2 (ポリカーボネイト) 4 25.3443 4.175 5 72.8197 6.325 1.48749 70.5 6 -13.2490 1.265 7 ∞ (d7= 可変) (開口絞りS) 8* -50.1759 3.795 1.58518 30.2 (ポリカーボネイト) 9 -23.8931 4.428 10 -12.1268 1.265 1.78590 43.9 11 -59.2933 (Bf) (非球面データ) R κ C4 3面 31.2778 1.0000 -9.53770×10-56 8 10 -6.06670×10-7 -2.52850×10-9 -4.91140×10-11 R κ C4 8面 -50.1759 1.0000 +3.69420×10-56 8 10 +1.59790×10-7 -3.85190×10-10 +1.13840×10-11 (変倍における可変間隔) f 39.0885 63.2500 104.3625 d7 15.1503 7.2372 2.1940 Bf 9.4766 32.5876 71.9126 (条件対応値) f1a =−85.003 f2 =−27.830 f1 =+29.095 (1)r22/D =2.154 (2)D23/|f1a| =0.049 (3)D45/|f2| =0.159 (4)f2/f1a =0.327 (5)(f1+|f2|)/(fw・ft)1/2 =0.891 (6)(Bfw/TLt)・(ft/fw) =0.256 (7)|f1a|/(fw・ft)1/2 =1.331
【0052】図11乃至図13は、d線(λ=587.
6nm)に対する第3実施例の諸収差図である。図11
は広角端状態における諸収差図であり、図12は中間焦
点距離状態における諸収差図であり、図13は望遠端状
態における諸収差図である。各収差図において、FNOは
Fナンバーを、Yは像高を、Aは各像高に対する画角を
それぞれ示している。また、非点収差を示す収差図にお
いて、実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナ
ル像面を示している。さらに、球面収差を示す収差図に
おいて、破線はサインコンディション(正弦条件)を示
している。各収差図から明らかなように、本実施例で
は、各焦点距離状態において諸収差が良好に補正され、
優れた結像性能を有することがわかる。
【0053】〔第4実施例〕図14は、本発明の第4実
施例にかかる変倍光学系のレンズ構成を示す図である。
図14の変倍光学系は、物体側から順に、物体側に凹面
を向けた負メニスカスレンズL1、物体側に凸面を向け
た負メニスカスレンズL2、および両凸レンズL3から
なる正レンズ群G1と、物体側に凹面を向けた正メニス
カスレンズL4、および物体側に凹面を向けた負メニス
カスレンズL5からなる負レンズ群G2とから構成され
ている。
【0054】また、開口絞りSは、正レンズ群G1と負
レンズ群G2との間に配置され、広角端状態から望遠端
状態への変倍に際して正レンズ群G1と一体的に移動す
る。図14は、広角端状態における各レンズ群の位置関
係を示しており、望遠端状態への変倍時には図1に矢印
で示すズーム軌道に沿って光軸上を移動する。
【0055】次の表(4)に、本発明の第4実施例の諸
元の値を掲げる。表(4)において、fは焦点距離を、
FNOはFナンバーを、2ωは画角を、Bfはバックフォ
ーカスをそれぞれ表している。さらに、面番号は光線の
進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序を、
屈折率およびアッベ数はそれぞれd線(λ=587.6
nm)に対する値を示している。なお、表(4)のレン
ズ諸元において、曲率半径が∞(無限大)の面は平面を
表している。また、開口絞りSを表す面の曲率半径が∞
となっているが、開口絞りSを表す面にはレンズ面は存
在しない。
【0056】
【表4】 f=39.1 〜 63.3 〜104.4 FNO= 3.9 〜 6.3 〜 10.3 2ω=55.3 〜 37.1 〜 23.3 面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数 1 -35.2008 1.265 1.86074 23.0 2 -51.5066 0.380 3* 28.8300 1.898 1.58518 30.2 (ポリカーボネイト) 4 24.7508 3.795 5 64.6983 4.934 1.48749 70.5 6 -11.8803 1.265 7 ∞ (d7= 可変) (開口絞りS) 8* -60.0708 3.795 1.58518 30.2 (ポリカーボネイト) 9 -29.1522 4.048 10 -9.5882 1.265 1.77250 49.6 11 -41.0970 (Bf) (非球面データ) R κ C4 3面 28.8300 1.0000 -1.23738×10-46 8 10 -1.30031×10-6 -2.36070×10-10 -1.41375×10-10 R κ C4 8面 -60.0708 1.0000 +6.73719×10-56 8 10 +1.18785×10-6 -1.73419×10-8 +2.03159×10-10 (変倍における可変間隔) f 39.0885 63.2500 104.3625 d7 10.6062 5.6660 2.5175 Bf 11.4022 31.4748 65.6298 (条件対応値) f1a =−95.246 f2 =−20.493 f1 =+24.668 TLt= 90.791 (1)r22/D =2.477 (2)D23/|f1a| =0.040 (3)D45/|f2| =0.198 (4)f2/f1a =0.215 (5)(f1+|f2|)/(fw・ft)1/2 =0.707 (6)(Bfw/TLt)・(ft/fw) =0.335 (7)|f1a|/(fw・ft)1/2 =1.491
【0057】図15乃至図17は、d線(λ=587.
6nm)に対する第4実施例の諸収差図である。図15
は広角端状態における諸収差図であり、図16は中間焦
点距離状態における諸収差図であり、図17は望遠端状
態における諸収差図である。各収差図において、FNOは
Fナンバーを、Yは像高を、Aは各像高に対する画角を
それぞれ示している。また、非点収差を示す収差図にお
いて、実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナ
ル像面を示している。さらに、球面収差を示す収差図に
おいて、破線はサインコンディション(正弦条件)を示
している。各収差図から明らかなように、本実施例で
は、各焦点距離状態において諸収差が良好に補正され、
優れた結像性能を有することがわかる。
【0058】〔第5実施例〕図18は、本発明の第5実
施例にかかる変倍光学系のレンズ構成を示す図である。
図18の変倍光学系は、物体側から順に、物体側に凹面
を向けた負メニスカスレンズL1、物体側に凸面を向け
た負メニスカスレンズL2、および両凸レンズL3から
なる正レンズ群G1と、物体側に凹面を向けた正メニス
カスレンズL4、および物体側に凹面を向けた負メニス
カスレンズL5からなる負レンズ群G2とから構成され
ている。
【0059】また、開口絞りSは、正レンズ群G1と負
レンズ群G2との間に配置され、広角端状態から望遠端
状態への変倍に際して正レンズ群G1と一体的に移動す
る。図18は、広角端状態における各レンズ群の位置関
係を示しており、望遠端状態への変倍時には図1に矢印
で示すズーム軌道に沿って光軸上を移動する。
【0060】次の表(5)に、本発明の第5実施例の諸
元の値を掲げる。表(5)において、fは焦点距離を、
FNOはFナンバーを、2ωは画角を、Bfはバックフォ
ーカスをそれぞれ表している。さらに、面番号は光線の
進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序を、
屈折率およびアッベ数はそれぞれd線(λ=587.6
nm)に対する値を示している。なお、表(5)のレン
ズ諸元において、曲率半径が∞(無限大)の面は平面を
表している。また、開口絞りSを表す面の曲率半径が∞
となっているが、開口絞りSを表す面にはレンズ面は存
在しない。
【0061】
【表5】 f=30.9 〜 50.0 〜 72.5 FNO= 4.1 〜 6.7 〜 9.7 2ω=67.2 〜 46.0 〜 33.0 面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数 1 -22.8115 1.250 1.80518 25.4 2 -35.8489 0.375 3* 28.6144 1.875 1.58518 30.2 (ポリカーボネイト) 4 24.1589 3.250 5 49.3944 3.000 1.48749 70.5 6 -10.1096 1.250 7 ∞ (d7= 可変) (開口絞りS) 8* -38.4669 3.000 1.58518 30.2 (ポリカーボネイト) 9 -21.5864 4.125 10 -8.9318 1.250 1.78800 47.5 11 -39.5226 (Bf) (非球面データ) R κ C4 3面 28.6144 1.0000 -2.12818×10-46 8 10 -2.51648×10-6 -1.29851×10-8 -6.08610×10-10 R κ C4 8面 -38.4669 1.0000 +7.59706×10-56 8 10 +1.63450×10-6 -2.17223×10-8 +2.80180×10-10 (変倍における可変間隔) f 30.8750 50.0000 72.4999 d7 9.9230 4.9247 2.4206 Bf 7.8629 24.7511 44.6195 (条件対応値) f1a =−62.822 f2 =−18.375 f1 =+21.375 TLt= 66.415 (1)r22/D =3.221 (2)D23/|f1a| =0.052 (3)D45/|f2| =0.224 (4)f2/f1a =0.292 (5)(f1+|f2|)/(fw・ft)1/2 =0.840 (6)(Bfw/TLt)・(ft/fw) =0.278 (7)|f1a|/(fw・ft)1/2 =1.328
【0062】図19乃至図21は、d線(λ=587.
6nm)に対する第5実施例の諸収差図である。図19
は広角端状態における諸収差図であり、図20は中間焦
点距離状態における諸収差図であり、図21は望遠端状
態における諸収差図である。各収差図において、FNOは
Fナンバーを、Yは像高を、Aは各像高に対する画角を
それぞれ示している。また、非点収差を示す収差図にお
いて、実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナ
ル像面を示している。さらに、球面収差を示す収差図に
おいて、破線はサインコンディション(正弦条件)を示
している。各収差図から明らかなように、本実施例で
は、各焦点距離状態において諸収差が良好に補正され、
優れた結像性能を有することがわかる。
【0063】なお、上述の各実施例においては、プラス
チック材料としてポリカーボネイトを用いた例を示して
いる。しかしながら、ポリエチレンやアクリルなどのプ
ラスチック材料を用いることも可能であり、プラスチッ
ク材料に代えてガラス材料を用いることも当然に可能で
ある。
【0064】
【効果】以上説明したように、本発明によれば、2倍を
越える変倍比(ズーム比)を有し、簡易構成でコンパク
トで且つ高性能な小型の変倍光学系を実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施例にかかる変倍光学系の屈折力
配分および広角端状態(W)から望遠端状態(T)への
変倍時における各レンズ群の移動の様子を示す図であ
る。
【図2】本発明の第1実施例にかかる変倍光学系のレン
ズ構成を示す図である。
【図3】第1実施例の広角端状態における諸収差図であ
る。
【図4】第1実施例の中間焦点距離状態における諸収差
図である。
【図5】第1実施例の望遠端状態における諸収差図であ
る。
【図6】本発明の第2実施例にかかる変倍光学系のレン
ズ構成を示す図である。
【図7】第2実施例の広角端状態における諸収差図であ
る。
【図8】第2実施例の中間焦点距離状態における諸収差
図である。
【図9】第2実施例の望遠端状態における諸収差図であ
る。
【図10】本発明の第3実施例にかかる変倍光学系のレ
ンズ構成を示す図である。
【図11】第3実施例の広角端状態における諸収差図で
ある。
【図12】第3実施例の中間焦点距離状態における諸収
差図である。
【図13】第3実施例の望遠端状態における諸収差図で
ある。
【図14】本発明の第4実施例にかかる変倍光学系のレ
ンズ構成を示す図である。
【図15】第4実施例の広角端状態における諸収差図で
ある。
【図16】第4実施例の中間焦点距離状態における諸収
差図である。
【図17】第4実施例の望遠端状態における諸収差図で
ある。
【図18】本発明の第5実施例にかかる変倍光学系のレ
ンズ構成を示す図である。
【図19】第5実施例の広角端状態における諸収差図で
ある。
【図20】第5実施例の中間焦点距離状態における諸収
差図である。
【図21】第5実施例の望遠端状態における諸収差図で
ある。
【符号の説明】
G1 正レンズ群 G2 負レンズ群 Li 各レンズ S 開口絞り

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正の屈折力を有する正レンズ群G1と、
    該正レンズ群G1の像側に配置された負の屈折力を有す
    る負レンズ群G2とから構成され、 前記正レンズ群G1と前記負レンズ群G2との間の光路
    中には開口絞りSが配置され、 前記正レンズ群G1は、物体側から順に、負屈折力の第
    1レンズL1と、負屈折力の第2レンズL2と、正屈折
    力の第3レンズL3とから構成され、 前記正レンズ群G1と前記負レンズ群G2との空気間隔
    を変化させることによって光学系全体の焦点距離を変化
    させ、 前記第2レンズL2の像側の面の曲率半径をr22とし、
    前記第2レンズL2の像側の面と前記開口絞りSとの間
    の光軸に沿った距離をDとしたとき、 1.5<r22/D<4 (1) の条件を満足することを特徴とする小型の変倍光学系。
  2. 【請求項2】 前記第2レンズL2と前記第3レンズL
    3との軸上空気間隔をD23とし、前記第1レンズL1と
    前記第2レンズL2との合成焦点距離をf1aとしたと
    き、 0.02<D23/|f1a|<0.08 (2) の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の小
    型の変倍光学系。
  3. 【請求項3】 前記負レンズ群G2は、物体側から順
    に、正屈折力の第4レンズL4と、負屈折力の第5レン
    ズL5とから構成され、 前記第4レンズL4と前記第5レンズL5との軸上空気
    間隔をD45とし、前記負レンズ群G2の焦点距離をf2
    としたとき、 0.08<D45/|f2|<0.40 (3) の条件を満足することを特徴とする請求項1または2に
    記載の小型の変倍光学系。
  4. 【請求項4】 前記第1レンズL1と前記第2レンズL
    2との合成焦点距離をf1aとし、前記負レンズ群G2の
    焦点距離をf2としたとき、 0.1<f2/f1a<0.5 (4) の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1項に記載の小型の変倍光学系。
  5. 【請求項5】 物体側から順に、正の屈折力を有する正
    レンズ群G1と、負の屈折力を有する負レンズ群G2と
    から構成され、 前記正レンズ群G1と前記負レンズ群G2との空気間隔
    を変化させることによって光学系全体の焦点距離を変化
    させ、 前記正レンズ群G1の焦点距離をf1とし、前記負レン
    ズ群G2の焦点距離をf2とし、広角端状態における光
    学系全体の焦点距離をfwとし、望遠端状態における光
    学系全体の焦点距離をftとしたとき、 0.5<(f1+|f2|)/(fw・ft)1/2 <1.2 (5) の条件を満足することを特徴とする小型の変倍光学系。
  6. 【請求項6】 物体側から順に、正の屈折力を有する正
    レンズ群G1と、負の屈折力を有する負レンズ群G2と
    から構成され、 前記正レンズ群G1と前記負レンズ群G2との空気間隔
    を変化させることによって光学系全体の焦点距離を変化
    させ、 広角端状態におけるバックフォーカスをBfwとし、望
    遠端状態におけるレンズ全長をTLtとし、広角端状態
    における光学系全体の焦点距離をfwとし、望遠端状態
    における光学系全体の焦点距離をftとしたとき、 (Bfw/TLt)・(ft/fw)<0.4 (6) の条件を満足することを特徴とする小型の変倍光学系。
  7. 【請求項7】 前記正レンズ群G1は、負屈折力を有す
    る負部分群G1aと、該負部分群G1aの像側に配置された
    正屈折力を有する正部分群G1bとから構成され、 前記負部分群G1aの焦点距離をf1aとし、広角端状態に
    おける光学系全体の焦点距離をfwとし、望遠端状態に
    おける光学系全体の焦点距離をftとしたとき、 1<|f1a|/(fw・ft)1/2 <4 (7) の条件を満足することを特徴とする請求項5または6に
    記載の小型の変倍光学系。
  8. 【請求項8】 前記正レンズ群G1は、少なくとも1枚
    のプラスチックレンズPL1を含み、 前記負レンズ群G2は、少なくとも1枚のプラスチック
    レンズPL2を含み、 前記プラスチックレンズPL1の屈折力と前記プラスチ
    ックレンズPL2の屈折力とは、互いに符号が異なるこ
    とを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
    小型の変倍光学系。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000193885A (ja) * 1998-12-24 2000-07-14 Asahi Optical Co Ltd ズームレンズ系
US6333824B1 (en) 1998-09-10 2001-12-25 Olympus Optical Co., Ltd. Zoom lens system consisting of two lens units
KR100382010B1 (ko) * 2001-04-25 2003-04-26 삼성테크윈 주식회사 광각 줌 렌즈
JP2010107114A (ja) * 2008-10-30 2010-05-13 Mitsubishi Electric Corp 撮像装置及び空気調和機
WO2022164196A1 (ko) * 2021-01-28 2022-08-04 엘지이노텍 주식회사 광학계 및 이를 포함하는 카메라 모듈

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