JPH0996350A - デファレンシャル装置 - Google Patents

デファレンシャル装置

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JPH0996350A
JPH0996350A JP7253626A JP25362695A JPH0996350A JP H0996350 A JPH0996350 A JP H0996350A JP 7253626 A JP7253626 A JP 7253626A JP 25362695 A JP25362695 A JP 25362695A JP H0996350 A JPH0996350 A JP H0996350A
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meshing
gears
pinion
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Takayuki Wakaizumi
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Tochigi Fuji Sangyo KK
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    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/042Guidance of lubricant
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
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    • F16H57/0483Axle or inter-axle differentials

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ギヤの噛み合い部を充分に潤滑する。 【解決手段】 オイル溜りを有するケ−シングの内部に
配置されたデフケ−ス3と、デフケ−ス3の内部に配置
された出力側サイドギヤ13、15と、ギヤ13、15
の径方向外側に配置されギヤ15、13と各別に噛み合
う第1のギヤ部39、47及びギヤ13、15の軸方向
外側で互いに噛み合う第2のギヤ部41、49を有する
3組のピニオンギヤ35、37と、デフケ−ス3に形成
され各ギヤ35、37を摺動回転自在に収納する収納孔
31、33と、前記第2のギヤ部の噛み合い部及び第1
のギヤ部とギヤ13、15との噛み合い部に連通する空
間53、55と、前記オイル溜りのオイルを空間53、
55に導く開口59、61とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両に用いられ
るデファレンシャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平3−37455号公報に図4のよ
うなデファレンシャル装置201が記載されている。
【0003】このデファレンシャル装置201は、エン
ジンに回転駆動されるデフケ−ス203、デフケ−ス2
03の内部に配置された出力側のサイドギヤ205、2
07、サイドギヤ205、207の内側で互いに噛み合
うと共にサイドギヤ205、207と各別に噛み合った
ピニオンギヤ209、211からなる複数組のピニオン
ギヤ組、各ピニオンギヤ209、211を摺動回転自在
に支持する収納孔213、215、デフケ−ス203に
形成されたオイル孔217、217、219などを備え
ている。
【0004】デファレンシャル装置201はオイル溜り
が設けられた収納ケ−スの内部に配置されており、下部
をこのオイル溜りに浸しながら回転する。
【0005】このように構成されているデファレンシャ
ル装置201は、エンジンの駆動力を各出力軸を介して
車輪側に差動分配する間、各ピニオンギヤ209、21
1と収納孔213、215との間や、各ギヤとデフケ−
ス203との間で発生する摩擦抵抗によってトルク感応
型の差動制限力を得ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、各ギヤの
摩擦抵抗によって差動を制限する構成では、焼き付きや
異常摩耗などを防止し、差動制限機能を安定させるため
に、各ギヤの噛み合い部を充分に潤滑する必要がある。
【0007】デファレンシャル装置201は、ピニオン
ギヤ209、211とサイドギヤ205、207との噛
み合い部には、オイル孔217、217を介してオイル
溜りのオイルが導かれ、ピニオンギヤ209、211同
士の噛み合い部には、オイル孔219を介してオイルが
導かれる。
【0008】しかし、図4のように、このオイル孔21
9はピニオンギヤ209、211の径方向外側に設けら
れているから、デファレンシャル装置201が静止状態
であればオイルが流入するが、デファレンシャル装置2
01が回転すると、遠心力によってオイルが入りにくく
なり、オイルが最も必要なトルク伝達時(差動制限時)
にピニオンギヤ209、211同士の噛み合い部が潤滑
不足になり易い。
【0009】そこで、この発明は、互いに噛み合ったピ
ニオンギヤを介して出力側のサイドギヤを連結し、各ギ
ヤの回転摩擦抵抗によって差動制限力が得られるように
構成されたデファレンシャル装置であって、各ギヤの噛
み合い部、特にピニオンギヤ同士の噛み合い部が充分に
潤滑され、焼き付きや異常摩耗などが防止され、安定し
た差動機能及び差動制限機能が得られるデファレンシャ
ル装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1のデファレンシ
ャル装置は、オイル溜りを有するケ−シングの内部に配
置されエンジンの駆動力により回転駆動されるデフケ−
スと、デフケ−スの内部で回転自在に支承された一対の
出力側サイドギヤと、これらサイドギヤの径方向外側に
配置されサイドギヤと各別に噛み合う第1ギヤ部及びサ
イドギヤの軸方向外側で互いに噛み合う第2ギヤ部を有
する少なくとも一対のピニオンギヤと、デフケ−スに形
成され各ピニオンギヤを摺動回転自在に収納する収納孔
と、デフケ−スに形成され前記第2ギヤ部の噛み合い部
及び第1ギヤ部とサイドギヤとの噛み合い部に連通する
空間と、デフケ−スに形成され前記オイル溜りのオイル
をこの空間に導く開口とを備えたことを特徴とする。
【0011】デフケ−スを回転させるエンジンの駆動力
は、ピニオンギヤとサイドギヤから出力軸を介して各車
輪に分配されると共に、悪路などを走行中、車輪間に駆
動抵抗差が生じるとピニオンギヤの自転によってエンジ
ンの駆動力は各車輪側に差動分配される。
【0012】このようにトルクを伝達している間、ピニ
オンギヤの噛み合い反力や、ヘリカルギヤ構成の場合の
噛み合いスラスト力によって各ギヤに回転摩擦抵抗が発
生し、これらの摩擦抵抗によりトルク感応型の差動制限
機能が得られる。
【0013】また、各ピニオンギヤ(第2ギヤ部)をサ
イドギヤの軸方向外側に配置し、更に、第2ギヤ部の噛
み合い部及び第1ギヤ部とサイドギヤとの噛み合い部に
連通する空間と、この空間にオイル溜りのオイルを導く
開口とをデフケ−スに形成した。
【0014】従って、デファレンシャル装置が静止して
いる時は、オイル溜りに浸された開口から空間にオイル
が流入し、これらの各噛み合い部を潤滑する。特に、ピ
ニオンギヤはサイドギヤの径方向外側に配置され、その
第2ギヤ部は空間の径方向外側(この場合は、重力方向
の下方)にあるから、重力によってオイルの流れが促進
され第2ギヤ部の噛み合い部は充分に潤滑される。
【0015】また、デファレンシャル装置が回転する
と、この回転によって撥ね上げられ、あるいは、ケ−シ
ングの内壁で跳ね返ったオイルが開口から空間に入り、
各噛み合い部を潤滑する。特に、デファレンシャル装置
の回転時には、空間の径方向外側にある第2ギヤ部に遠
心力によって多量のオイルが送られ、効率よく潤滑され
る。
【0016】こうして、デファレンシャル装置の回転時
と静止時とを問わず、ピニオンギヤの同士の噛み合い部
及びピニオンギヤとサイドギヤとの噛み合い部が充分に
潤滑されて焼き付きや異常摩耗などが防止され、安定し
た差動機能及び差動制限機能が得られる。
【0017】請求項2のデファレンシャル装置は、請求
項1のデファレンシャル装置において、一対のピニオン
ギヤが、第1と第2のギヤ部の間に相手側ピニオンギヤ
と噛み合うサイドギヤとの干渉を避ける小径の軸部を有
し、各第2ギヤ部が両サイドギヤの軸方向両側で噛み合
う一対の等長ピニオンギヤからなり、空間と開口とがデ
フケ−スの軸方向両側部に設けられたものであり、請求
項1のデファレンシャル装置と同様に、回転時と静止時
とを問わず、ピニオンギヤの同士の噛み合い部及びピニ
オンギヤとサイドギヤとの噛み合い部が充分に潤滑さ
れ、焼き付きや異常摩耗などが防止され、安定した差動
機能及び差動制限機能が得られる。
【0018】請求項3のデファレンシャル装置は、請求
項1または2のデファレンシャル装置において、開口
が、第1ギヤ部とサイドギヤとの噛み合い部の径方向内
側に設けられたものであり、請求項1または2のデファ
レンシャル装置と同様に、回転時と静止時とを問わず、
ピニオンギヤの同士の噛み合い部及びピニオンギヤとサ
イドギヤとの噛み合い部が充分に潤滑され、焼き付きや
異常摩耗などが防止され、安定した差動機能及び差動制
限機能が得られる。
【0019】これに加えて、ピニオンギヤの第1ギヤ部
とサイドギヤとの噛み合い部の径方向内側に開口を設け
たことにより、デファレンシャル装置の静止時は、開口
から流入したオイルがこの開口より下方のこの噛み合い
部に流れ落ち、デファレンシャル装置の回転時は、開口
から流入しこの噛み合い部に供給されるオイルの流れが
遠心力によって促進され、潤滑性を更に向上させる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1ないし3により本発明の一実
施形態を説明する。この実施形態は請求項1、2、3、
4の特徴を備えており、図1はこの実施形態のデファレ
ンシャル装置1を示している。なお、左右の方向は図1
での左右の方向であり、符号を与えていない部材等は図
示されていない。
【0021】デファレンシャル装置1は、車両の前輪側
または後輪側の車軸(出力軸)上に配置される。
【0022】図1のように、デファレンシャル装置1の
デフケ−ス3は、ケ−シング本体5にカバ−7をボルト
で固定して構成されている。デフケ−ス3にはリングギ
ヤがボルトで固定されており、このリングギヤはエンジ
ンの駆動力を伝達する動力伝達系の出力ギヤと噛み合っ
ている。こうして、デフケ−ス3はエンジンの駆動力に
より回転駆動される。
【0023】デファレンシャル装置1はデフキャリヤ
(ケ−シング)の内部に配置されており、デフケ−ス3
のボス部9、11はベアリングを介してデフキャリヤに
支承されている。デフキャリヤにはオイル溜りが設けら
れており、デファレンシャル装置1は、静止状態では下
部がこのオイル溜りに浸されており、回転するとオイル
溜りからオイルを撥ね上げる。
【0024】デフケ−ス3の内部には、それぞれヘリカ
ルギヤで構成された出力側のサイドギヤ13、15が配
置されている。
【0025】各サイドギヤ13、15は中空のボス部1
7、19を有し、軸心部に車軸を連結するスプライン部
21、23が設けられている。ボス部17、19の内側
には、これらの内周に跨がってスラストブロック25が
配置され、サイドギヤ13、15の各自由端を支承しセ
ンタ−リングしている。
【0026】サイドギヤ13のボス部17は左の車軸に
スプライン連結され、サイドギヤ15のボス部19は右
の車軸にスプライン連結されている。これらの車軸はス
ラストブロック25を介して互いに付き当てられてい
る。
【0027】サイドギヤ13、15とデフケ−ス3との
間にはそれぞれスラストワッシャ27が配置され、サイ
ドギヤ13、15の間(スラストブロック25の外周
側)にはスラストワッシャ29が配置されている。
【0028】図2のようにデフケ−ス3には3組の収納
孔31、33が周方向に形成されている。収納孔31、
33にはそれぞれヘリカルギヤで構成された等長のピニ
オンギヤ35、37が摺動回転自在に収納されている。
【0029】一方のピニオンギヤ35は、第1のギヤ部
39と第2のギヤ部41及び第1と第2のギヤ部39、
41を連結する小径の軸部45とからなり、第1のギヤ
部39はサイドギヤ15と噛み合っている。また、他方
のピニオンギヤ37は、第1のギヤ部47と第2のギヤ
部49及び第1と第2のギヤ部47、49を連結する小
径の軸部50とからなり、第1のギヤ部47はサイドギ
ヤ13と噛み合っている。また、ピニオンギヤ35の第
2のギヤ部41とピニオンギヤ37の第1のギヤ部4
7、ピニオンギヤ37の第2のギヤ部49とピニオンギ
ヤ35の第1のギヤ部47とは、サイドギヤ13、15
の軸方向外側で、それぞれ噛み合っている。この噛み合
いによりサイドギヤ13、15はデフケース3に対し、
ピニオンギヤ35、37を介し、回転自在に支持されて
いる。
【0030】デフケ−ス3を回転させるエンジンの駆動
力は、ピニオンギヤ35、37とサイドギヤ15、13
から車軸を介して各車輪に分配され、悪路走行中など
に、車輪間に駆動抵抗差が生じると各ピニオンギヤ3
5、37の自転によってエンジンの駆動力は各車輪側に
差動分配される。
【0031】トルクの伝達中、各ピニオンギヤ35、3
7の歯先はサイドギヤ15、13との噛み合い反力によ
り収納孔31、33の壁面に押し付けられて摩擦抵抗が
発生する。また、ヘリカルギヤの噛み合いスラスト力に
より、各ピニオンギヤ35、37の端面とデフケ−ス3
との間で摩擦抵抗が発生すると共に、スラストワッシャ
27を介してサイドギヤ13、15とデフケ−ス3との
間で、また、スラストワッシャ29を介してサイドギヤ
13、15の間でそれぞれ摩擦抵抗が発生する。
【0032】これらの摩擦抵抗により、トルク感応型の
差動制限機能が得られる。
【0033】図1、2のように、デフケ−ス3のケ−シ
ング本体5には、サイドギヤ13、15のボス部17、
19外周側と、ギヤ部41、47とギヤ部39、49の
噛み合い部との間に、空間53、55が形成されてい
る。図1のように、空間53、55はデフケース3内全
体の空間57の一部を構成している。
【0034】また、デフケ−ス3のカバ−7とケ−シン
グ本体5には、空間53、55に連通する側部開口5
9、61がそれぞれ3個形成され、またケーシング本体
5の外周には外周開口62が形成されている。図2、3
のように、これらの側部開口59、61は各ピニオンギ
ヤ35、37の歯先より径方向内側に配置されており、
第1のギヤ部39、47とサイドギヤ15、13との噛
み合い部より径方向内側に配置されている。
【0035】デファレンシャル装置1が静止していると
き、各3個の側部開口59、61、外周開口62のいず
れかはデフキャリヤのオイル溜りに浸漬されており、浸
漬された側部開口59、61からはオイルが空間53、
55を経て空間57に流入し、外周開口62からは空間
57に流入する。
【0036】また、デファレンシャル装置1が回転する
と、オイル溜りから撥ね上げられ、あるいは、デフキャ
リヤの内壁で跳ね返ったオイルは、外周開口62、側部
開口59、61から、図1、3の矢印のように、デフケ
ース3内へ流入する。
【0037】流入したオイルは、ギヤ部41、47、1
3、及びギヤ部39、49、15の各噛み合い部と、収
納孔31、33、各ピニオンギヤ35、37の端面とデ
フケ−ス3との摺動部、各スラストワッシャ27、29
の摺動面などに供給され、これらの潤滑箇所を潤滑す
る。
【0038】空間57はデフケ−ス3内部のオイル溜り
になり、各潤滑箇所にオイルを供給する。
【0039】こうして、各部の焼き付きや異常摩耗など
が防止され、安定した差動機能と差動制限機能とが得ら
れる。
【0040】上記のように、デファレンシャル装置1で
は、空間53、55をボス部17、19と、ピニオンギ
ヤ35の第1、第2のギヤ部41とピニオンギヤ37の
第1、第2のギヤ部49の噛み合い部との間に形成し、
更に、開口59、61を第1ギヤ部39、47とサイド
ギヤ15、13との噛み合い部より径方向内側に形成し
た。
【0041】従って、デファレンシャル装置1の静止時
において、第2ギヤ部39、41、47、49の各噛み
合い部と、第1のギヤ部39、47とサイドギヤ15、
13との噛み合い部は、オイル溜りに浸漬された側部開
口59、61より重力の下方になり、側部開口59、6
1から流入したオイルは空間53、55を介してこれら
の各噛み合い部に流れ落ちる。このように、オイルの流
れが重力によって促進されるから、各潤滑箇所の潤滑性
がそれだけ向上している。
【0042】また、デファレンシャル装置1の回転時
は、開口59、61から空間53、55へのオイルの流
れが遠心力によって促進され、更に、空間53、55か
ら各潤滑箇所に送られるオイルの流れが遠心力によって
促進されるから、各潤滑箇所の潤滑性が更に向上する。
【0043】これに加えて、第2のギヤ部41、49
(各ピニオンギヤ35、37の端部)の径方向内側に空
間53、55を設け、遠心力によりピニオンギヤ35、
37の端面とデフケ−ス3との摺動部の潤滑性を向上さ
せたことにより、これらの摺動が安定し、差動制限機能
が更に安定する。
【0044】更に、各ギヤの噛み合い部に与えられたオ
イルは、ヘリカルギヤの噛み合い点移動によって、各ギ
ヤの全歯幅から周囲の潤滑箇所に拡散され、潤滑性を更
に向上させる。
【0045】こうして、デファレンシャル装置1が構成
されている。
【0046】デファレンシャル装置1を搭載した車両
は、そのトルク感応型の差動制限機能によって、発進時
や加速時のように大きなトルクが掛かった時の車体の挙
動が向上し、円滑で安定な旋回走行ができる。また、上
記のようなデファレンシャル装置1の潤滑性向上効果に
より、長期にわたってこれらの優れた走行性、安定性、
旋回性などが得られる。
【0047】なお、本発明は、第1と第2ギヤ部を小径
の軸部で連結した長いピニオンギヤと、第1と第2ギヤ
部の間に軸部を持たない短いピニオンギヤとでピニオン
ギヤ組を構成し、これらの第2ギヤ部をサイドギヤの軸
方向外側で噛み合わせてもよい。この場合、開口と空間
はデフケ−スの一方の側壁部(第2ギヤ部側)に設け
る。
【0048】また、本発明において、ピニオンギヤとサ
イドギヤはヘリカルギヤでなくスパ−ギヤで構成しても
よい。
【0049】本発明のデファレンシャル装置は、フロン
トデフ(前輪側の車軸上に配置されたデファレンシャル
装置)、リヤデフ(後輪側の車軸上に配置されたデファ
レンシャル装置)、センタ−デフ(エンジンの駆動力を
前輪側と後輪側に分配するデファレンシャル装置)のい
ずれにも用いることができる。
【0050】
【発明の効果】請求項1のデファレンシャル装置は、各
ピニオンギヤの第2ギヤ部をサイドギヤの軸方向外側に
配置し、更に、第2ギヤ部の噛み合い部及び第1ギヤ部
とサイドギヤとの噛み合い部に連通する空間と、この空
間にオイル溜りのオイルを導く開口とをデフケ−スに形
成した。
【0051】従って、デファレンシャル装置の静止時は
オイル溜りに浸された開口からオイルが空間に流入し、
これらの噛み合い部を潤滑する。特に、オイル溜りに浸
された開口より下方になった第2ギヤ部の噛み合い部
は、重力によって促進されるオイルの流れによって充分
に潤滑される。
【0052】また、デファレンシャル装置が回転する
と、この回転によって撥ね上げられ開口から空間に入っ
たオイルが、各噛み合い部や他の潤滑箇所を潤滑する。
特に、空間の径方向外側にある第2ギヤ部には遠心力に
よって多量のオイルが送られ、充分な潤滑が行われる。
【0053】このように、デファレンシャル装置の回転
時と静止時とを問わず、ピニオンギヤ同士の噛み合い部
及びピニオンギヤとサイドギヤとの噛み合い部が充分に
潤滑され、焼き付きや異常摩耗などが防止され、安定し
た差動機能及び差動制限機能が得られる。
【0054】請求項2のデファレンシャル装置は、請求
項1のデファレンシャル装置と同様に、回転時と静止時
とを問わず、ピニオンギヤの同士の噛み合い部及びピニ
オンギヤとサイドギヤとの噛み合い部が充分に潤滑さ
れ、焼き付きや異常摩耗などが防止され、安定した差動
機能及び差動制限機能が得られる。
【0055】請求項3のデファレンシャル装置は、請求
項1または2のデファレンシャル装置と同様に、回転時
と静止時とを問わず、各ギヤの噛み合い部が充分に潤滑
され、焼き付きや異常摩耗などが防止され、安定した差
動機能及び差動制限機能が得られる。
【0056】これに加えて、ピニオンギヤの第1ギヤ部
とサイドギヤとの噛み合い部の径方向内側に開口を設け
たことにより、デファレンシャル装置の静止時は、重力
によってオイルの流れが促進され、デファレンシャル装
置の回転時は、遠心力によってオイルの流れが促進さ
れ、潤滑性を更に向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】図1の要部拡大図である。
【図4】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 デファレンシャル装置 3 デフケ−ス 13、15 出力側サイドギヤ 31、33 収納孔 35、37 ピニオンギヤ 39、47 第1ギヤ部 41、43、49、51 第2ギヤ部 45 軸部 53、55 空間 59、61 開口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイル溜りを有するケ−シングの内部に
    配置されエンジンの駆動力により回転駆動されるデフケ
    −スと、デフケ−スの内部で回転自在に支承された一対
    の出力側サイドギヤと、これらサイドギヤの径方向外側
    に配置されサイドギヤと各別に噛み合う第1ギヤ部及び
    サイドギヤの軸方向外側で互いに噛み合う第2ギヤ部を
    有する少なくとも一対のピニオンギヤと、デフケ−スに
    形成され各ピニオンギヤを摺動回転自在に収納する収納
    孔と、デフケ−スに形成され前記第2ギヤ部の噛み合い
    部及び第1ギヤ部とサイドギヤとの噛み合い部に連通す
    る空間と、デフケ−スに形成され前記オイル溜りのオイ
    ルをこの空間に導く開口とを備えたことを特徴とするデ
    ファレンシャル装置。
  2. 【請求項2】 一対のピニオンギヤが、第1と第2のギ
    ヤ部の間に相手側ピニオンギヤと噛み合うサイドギヤと
    の干渉を避ける小径の軸部を有し、各第2ギヤ部が両サ
    イドギヤの軸方向両側で噛み合う一対の等長ピニオンギ
    ヤからなり、空間と開口とがデフケ−スの軸方向両側部
    に設けられた請求項1のデファレンシャル装置。
  3. 【請求項3】 開口が、第1ギヤ部とサイドギヤとの噛
    み合い部の径方向内側に設けられた請求項1または2の
    デファレンシャル装置。
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