JPH0996317A - 等速ジョイント用外輪 - Google Patents

等速ジョイント用外輪

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JPH0996317A
JPH0996317A JP25345495A JP25345495A JPH0996317A JP H0996317 A JPH0996317 A JP H0996317A JP 25345495 A JP25345495 A JP 25345495A JP 25345495 A JP25345495 A JP 25345495A JP H0996317 A JPH0996317 A JP H0996317A
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JP
Japan
Prior art keywords
serration
outer ring
hub
constant velocity
velocity joint
Prior art date
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Pending
Application number
JP25345495A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Yoshida
和彦 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輪軸受装置に用いられる等速ジョイントの
外輪の高強度化を図ることである。 【解決手段】 外輪12のステム部13に形成されるセ
レーション15を、マウス部14の近傍に生じる組織荒
れの範囲Bを越えた位置に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車輪軸受装置等
に用いられる等速ジョイントの外輪に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の車輪軸受装置の一例を示す
ものであり、この装置は、ハブ1のマウス側端部外径面
にハブ軸受2の内輪3を嵌合し、その内輪3とハブ1の
外径面にそれぞれ軌道4、4を形成し、外輪5の軌道
6、6との間にボール7を介在している。
【0003】上記のハブ1の内径面には嵌合穴8が形成
され、その嵌合穴8のマウス側端部9を除き雌セレーシ
ョン11が形成される。
【0004】上記の嵌合穴8に嵌合された等速ジョイン
トの外輪12は、ステム部13とその一端に一体に形成
されたマウス部14とから成る。ステム部13のほぼ前
半部分にセレーション15が形成され、後半部分に若干
小径のねじ部16が形成される。また、上記セレーショ
ン15の先端(マウス部14側端部)とマウス部14と
の間にセレーション15より若干大径のガイド部17が
形成される。
【0005】また、マウス部14には、上記のガイド部
17から立上がった立上り面18と一段目の肩部19及
びその一段目の肩部19から更に立上がった二段目の肩
部21が形成される。
【0006】上記の外輪12のステム部13は、ハブ1
の嵌合穴8に挿入され、そのセレーション15を嵌合穴
8の雌セレーション11に係合させると共に、該嵌合穴
8のマウス側端部9を前記のガイド部17に嵌合して外
輪12に対するハブ1の位置決めを行っている。
【0007】また、ステム部13のねじ部16に座金2
2を介してナット23を螺入し、これをハブ1に押圧し
ている。
【0008】前記の立上がり面18は内輪3の端面に押
し当てられ、ハブ軸受2に適当な予圧を与える。また、
前記の一段目の肩部19にダストシール24、二段目の
肩部21にダストカバー25が取付けられる。
【0009】なお、図中26は車両のナックルであり、
ハブ軸受2はこのナックル26に固定される。またハブ
1のボルト27にホイールが取付けられる。
【0010】上記のごとき車輪軸受装置において、等速
ジョイントの外輪12に関し、近年のエンジンの高出力
化に伴いステム部13の高強度化が要求されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】外輪12のステム部1
3の高強度化を図るためセレーション15の部分に高周
波焼入れが施される(図5の一点鎖線参照)が、特に応
力集中部分A、即ちセレーション15のマウス部14側
の端部に深い焼入れを施して高強度化を図る必要があ
る。しかし、その部分の高周波焼入れを深くするについ
ては、次のような理由から従来は困難であった。
【0012】その第1の理由は、外輪12のマウス部1
4には、ダストシール24の装着部としての一段目の肩
部19及びハブ軸受2に予圧を与えるための立上がり面
18が形成されるため、前記の応力集中部分Aに深く焼
入れしようとすると、立上がり面18に熱が集中し、オ
ーバヒートにより割れ等が発生する不都合がある。
【0013】第2の理由は、前記の立上がり面18が軸
方向に対し垂直になっているので、鍛造時に塑性流動が
生じにくい。このため前記の応力集中部分Aの前後の範
囲Bに組織荒れ(結晶粒の大きさの顕著なバラツキ)が
発生することがある。このような部分に深い焼入れを施
すと、焼入れ深さのバラツキが大きくなり、焼入れが芯
部にまで達する部分が生じる。このため、靱性が低下
し、疲労強度が低下するおそれがある。
【0014】なお、前記の組織荒れの範囲Bは、実測し
たところ通常の場合で最大20mmであった。
【0015】鍛造工程において、上記の組織荒れをある
程度生じさせないようにすることはできるが、そのため
に工程数が増える問題がある。
【0016】この発明は、以上のごとき問題点にかんが
み、外輪ステム部を高い安定性と靱性を保ちつつ、その
高強度化を図ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明はステム部の一端にマウス部を一体に設
け、上記ステム部のマウス部寄りにセレーションを形成
し、少なくとも該セレーション部分に高周波焼入れを施
してなる等速ジョイント用外輪において、上記マウス部
の立上がり面からセレーション端部までの距離を、鍛造
時にステム部のマウス部近傍に生じる組織荒れ領域を越
える大きさに設定した構成としたものである。
【0018】なお、上記マウス部の立上り面からセレー
ション端部までの距離は、25mmを越えるように設定す
ることが望ましい。
【0019】
【作用】上記の構成によると、セレーション端部の応力
集中部分は組織荒れの範囲外に存在するので、その部分
の焼入れ深さを深くしても、組織が安定しているので焼
入れが芯部に達するごとき不都合が避けられる。
【0020】
【実施の形態】図1及び図2に示した車輪軸受装置の実
施の形態は、その基本的構成は前述の図4のものと同様
であるので、同一部分には同一符号を付して示すにとど
め、その説明を省略する。
【0021】相違する構成は、外輪12のステム部13
において、ガイド部17の長さを前述の組織荒れ範囲B
の長さ(20mm)に等しい程度に形成し、セレーション
15の長さを従来より短くしている点である。セレーシ
ョン15のねじ部16側端部の位置は従来と変わらない
ので、セレーション15の長さは従来より短くなるが、
トルク伝達に必要な長さは確保される。なお、ハブ1の
雌セレーション11も上記セレーション15の長さに応
じて短縮される。
【0022】セレーション15とガイド部17との間に
若干の中間部28が存在するので、結局セレーション1
5は立上がり面18からL(少なくとも25mm)だけ離
れて形成される。
【0023】上記のごとき外輪12のステム部13にお
いて、応力集中部Aは従来と同様に、セレーション15
のマウス部側端部であるが、この部分は組織荒れ範囲B
から離れており組織は良好であるので、十分深い焼入れ
を安定した深さで施すことができる(図2のハッチング
参照)。
【0024】〔実施例〕図1及び図2に示した外輪12
について、その立上がり面18からセレーション15ま
での距離Lを変えた場合のステム部13の静捩り強度比
率を試験した結果を図3に示す。
【0025】試験条件は次のとおりである。 (1) サンプル材料 S53C材 (2) セレーション 大径部 φ23、 小径部φ21、 歯数23、立
上がり面からセレーション後端までの長さL0 =56mm (3) 図3の中の注記 ※1)のサンプルに焼準処理(850℃、30分、図
中Nで示す)を追加し、組織を均一化したサンプル。本
サンプルは粒度NO.7.8の整粒品。 のサンプルの組織荒れの状況は最大粒の粒度NO.
2.5(40%:面積率)、平均粒度NO.7.5(60
%:面積率) なお、上記の焼準処理は、鍛造工程において、冷鍛工程
と、次の切削工程との間で行われる。 ※2)のサンプルの焼入れ深さを増加したもの。
【0026】
【発明の効果】以上のように、この発明はマウス部から
セレーション端部までの距離を組織荒れ範囲の領域を越
える距離に設定したことにより、セレーション端部の応
力集中部分は組織が安定している。従って、焼入れ深さ
も安定するため、深い高周波焼入れを施して強度の向上
を図ることができる。
【0027】また、組織荒れの発生を防止する加工方法
をとる必要がないので、その分だけ鍛造工程を短縮でき
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の断面図
【図2】同上の外輪の一部省略断面図
【図3】試験結果図
【図4】従来例の断面図
【図5】同上の外輪の一部省略断面図
【符号の説明】
1 ハブ 2 ハブ軸受 3 内輪 4 軌道 5 外輪 6 軌道 7 ボール 8 嵌合穴 9 マウス側端部 11 雌セレーション 12 外輪 13 ステム部 14 マウス部 15 セレーション 16 ねじ部 17 ガイド部 18 立上がり面 19 肩部 21 肩部 22 座金 23 ナット 24 ダストシール 25 ダストカバー 26 ナックル 27 ボルト 28 中間部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステム部の一端にマウス部を一体に設
    け、上記ステム部のマウス部寄りにセレーションを形成
    し、少なくとも該セレーション部分に高周波焼入れを施
    してなる等速ジョイント用外輪において、上記マウス部
    の立上がり面からセレーション端部までの距離を、鍛造
    時にステム部のマウス部近傍に生じる組織荒れ領域を越
    える大きさに設定したことを特徴とする等速ジョイント
    用外輪。
  2. 【請求項2】 上記マウス部の立上り面からセレーショ
    ン端部までの距離が25mmを越えることを特徴とする請
    求項1に記載の等速ジョイント用外輪。
JP25345495A 1995-09-29 1995-09-29 等速ジョイント用外輪 Pending JPH0996317A (ja)

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