JPH0993827A - 車載用発電機の電力供給装置 - Google Patents

車載用発電機の電力供給装置

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JPH0993827A
JPH0993827A JP7251581A JP25158195A JPH0993827A JP H0993827 A JPH0993827 A JP H0993827A JP 7251581 A JP7251581 A JP 7251581A JP 25158195 A JP25158195 A JP 25158195A JP H0993827 A JPH0993827 A JP H0993827A
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voltage
generator
load
catalyst
relay switch
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JP7251581A
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English (en)
Inventor
Fujio Matsui
冨士夫 松井
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】1つの発電機で触媒加熱用ヒータ負荷と通常の
電装用低電圧負荷とに選択的に供給する際の切換動作
を、高電圧サージを生じさせることなく確実に行えるよ
うにする。 【解決手段】発電機10を電装用低電圧負荷L1と触媒
加熱用ヒータ負荷L2とに対し、2メーク接点を有する
負荷切換え用リレースイッチ30を介して選択的に接続
自在にし、常閉接点32bに上記電装用低電圧負荷L1
とバッテリ33とを並列接続する。制御装置20では、
触媒温度が、不活性状態のときは上記リレースイッチ3
0の励磁コイル31に通電して、スイッチ端子32cを
常開側接点32aに接続させると共に、目標出力を高電
圧に設定し、出力電圧VGを上記触媒加熱用ヒータ負荷
L2に給電して加熱させ、触媒が活性化温度に達したら
発電を一旦停止させ、非通電状態にして、端子32cを
接点32bに接続する。次いで、目標出力を低電圧に設
定して発電を再開させ、バッテリ33及び負荷L1に給
電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1台の発電機で触
媒加熱用高電圧負荷と通常の電装用低電圧負荷とに対
し、選択的に給電することの出来る車載用発電機の電力
供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、排気ガスを浄化する触媒
には、早期活性化を図るため触媒温度が活性化温度以下
のときに積極的に加熱して、活性化温度に達するまでの
時間を可能な限り短縮するヒータ付き触媒がある。この
ヒータ付き触媒は、触媒にヒータを内蔵し電気的エネル
ギで加熱するもので、ヒータ構造としては、触媒担体の
電気抵抗を利用し、ニクロム線電熱と同じ電熱方式によ
るものと、触媒担体の磁気的特性を活用した誘導加熱方
式によるものとがある。
【0003】しかし、いずれの方式によっても、触媒を
加熱するヒータの容量が数kwと大きいため、この電力
を車載の発電機から得ようとしても、この発電機の最大
定格出力が電装用として予め設定されているため、充分
に取り出すことができない。そのため、例えば特開平5
−38072号公報では、通常のバッテリとは別に補助
バッテリを搭載し、触媒加熱用ヒータに給電する際に
は、補助バッテリから発電機と通常のバッテリとを切り
離し、補助バッテリのみの給電により加熱させること
で、発電機の出力不足を補う技術が示されている。
【0004】しかし、触媒担体が活性化する温度までに
急速に加熱するには、加熱初期に大電力を必要とし、ま
た、排気ガス温度が活性化温度になるまで触媒担体を所
定の温度に保持するには、所定の電力を一定時間供給す
る必要があり、この電力供給を化学反応を伴うバッテリ
で行うには、大きなパワー密度が必要となるため、容量
の大きなバッテリが要求され、その結果、重量増、容積
増となり、艤装上の不都合さに加え、補助バッテリを別
途必要とする分、コスト高にもなる。
【0005】ところで、車載用発電機から出力される電
力の基本的な充放電システムは、図13に示すように、
発電機1と、バッテリ2と、電装用低電圧負荷L1と、
電力を供給するケーブル4、及び発電機1を制御する発
電機レギュレータ(発電機に内蔵されている)により構
成され、電装用低電圧負荷L1に対してはイグニッショ
ンキースイッチ5をONすることで給電可能となる。こ
の発電機1の出力を触媒加熱用ヒータの給電に必要な電
力にまで上昇させることが出来れば、この発電機1の出
力のみでヒータ付き触媒を加熱させることが可能にな
る。
【0006】又、図14に示すように、1台の発電機1
で、異なる電圧源を必要とする低電圧負荷である電装用
低電圧負荷L1と、高電圧負荷である触媒加熱用ヒータ
負荷L2との2経路に電力を供給するには、発電機1と
両負荷L1,L2との間にスイッチ6a,6bを介在
し、電装用低電圧負荷L1に給電するときは、スイッチ
6bを開成させる一方でスイッチ6aを閉成させて、こ
の低電圧負荷L1に低電圧VLを給電する。また、触媒
加熱用高電圧負荷L2に電力を供給するには、上記スイ
ッチ6aを開成させる一方で、スイッチ6bを閉成さ
せ、この触媒加熱用高電圧負荷L2に高電圧VHを供給
する。上記発電機1の出力電圧の設定、及び上記スイッ
チ6a,6bの開閉動作は制御装置7により行う。ま
た、スイッチ機構としては、リレー方式以外に、トラン
ジスタ方式も考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】リレー方式によるスイ
ッチ機構は、スイッチング電流が大きくなると構造が大
型化し、リレースイッチと、このリレースイッチを制御
する制御回路とを、同一の基板上に一体的に組み付ける
ことが困難になるため、別個独立の構成にしなければな
らなくなる。また、トランジスタ方式によるスイッチ機
構では、トランジスタ通電時のON抵抗が大きいと損失
が大きくなり、放熱スペースが嵩み、小型化が困難にな
る。
【0008】その上、スイッチの接触抵抗が大きく、負
荷抵抗が小さい場合には、最大電力を効率よく供給する
ことが出来なくなる。
【0009】さらに、発電機の動作中にスイッチを動作
させると、このスイッチ切換え動作が急速であるため発
電電圧が高電圧サージとなり、スイッチ機構にダメージ
を与えてしまう。
【0010】通常、発電機とバッテリとの間は、ケーブ
ルにより直結されており、途中にスイッチ機構を持たな
いことを基本構成とし、ケーブルの両端はボルト締めし
て、このケーブルと他の要素とを接続することで、高い
安全性と信頼性、及び低損失化を確保することができる
が、上記ケーブルにスイッチ機構を介在させて、発電機
動作状態と無関係に負荷経路を切り換えるようにするだ
けでは、装置全体の信頼性を著しく低下させる結果にな
る。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、制御装置の小型軽量化を実現することができ、低コ
スト化はもとより、高い安全性及び信頼性を得ることが
でき、しかもスイッチ切換え動作時の高電圧サージを防
止して、スイッチの長寿命化を実現して、常に確実なス
イッチ切換え動作が保証される車載用発電機の電力供給
装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による車載用発電機の電力供給装置は、エンジン
回転により電力を発生する発電機と、この発電機を触媒
加熱用高電圧負荷と電装用低電圧負荷とに選択的に接続
する2メーク接点型リレースイッチと、触媒が活性化温
度未満のときには上記発電機を上記触媒加熱用高電圧負
荷に接続し、また上記触媒が活性化温度以上のときには
上記発電機を上記電装用低電圧負荷に接続するように上
記リレースイッチを動作させると共に上記発電機が上記
触媒加熱用高電圧負荷に接続されているときには上記発
電機の目標出力電圧を高電圧に設定し、また上記電装用
低電圧負荷に接続されているときには上記発電機の目標
出力電圧を低電圧に設定し、この目標出力電圧と高電圧
発電時の上記触媒加熱用高電圧負荷側のフィールド電圧
或いは低電圧発電時の上記電装用低電圧負荷側のフィー
ルド電圧との差分に応じて上記発電機の出力電圧を制御
し、さらに上記リレースイッチを動作させる際には上記
発電機の発電を一旦停止させ、スイッチ切換え動作完了
後に発電を再開させる制御装置とを備え、且つ上記リレ
ースイッチの常閉接点側に上記電装用低電圧負荷及びバ
ッテリを並列接続したことを特徴とする。また、好まし
い態様としては、前記リレースイッチが同一の動作をす
る少なくとも2つのマイクロリレースイッチを並列に接
続して成ることを特徴とする。さらに、別の好ましい態
様としては、前記発電機の発電を一旦停止させた後、こ
の発電を再開させる際の出力電圧を段階的に上昇させる
ことを特徴とする。
【0013】上記構成において、制御装置では、触媒温
度を検出し、触媒が活性化温度以下のときには、2メー
ク接点を有するリレースイッチを動作させて、発電機を
触媒加熱用高電圧負荷側に接続すると共に、上記発電機
の目標出力電圧を高電圧に設定し、高電圧発電時の目標
出力電圧と上記リレースイッチの上記触媒加熱用高電圧
負荷側のフィールド電圧との差分に基づいて上記発電機
の出力電圧をフィードバック制御する。そして、上記触
媒が活性化温度に達したら、一旦、発電を停止し、その
後、上記リレースイッチを動作させて常閉側の接点に並
列接続されているバッテリと電装用低電圧負荷とに上記
発電機を接続する。そして、発電機の目標出力電圧を通
常の低電圧に設定して発電を再開し、この低電圧発電時
の目標出力電圧と上記電装用低電圧負荷側のフィールド
電圧との差分に基づいて上記発電機の出力電圧をフィー
ドバック制御する。尚、前記リレースイッチが同一の動
作をする少なくとも2つのマイクロリレースイッチを並
列に接続して構成されていれば、各リレースイッチの電
流負担を軽減することが出来る。また、前記発電機の発
電が一旦停止された後、この発電を再開させる際の出力
電圧を段階的に上昇させるようにすれば、急激な出力上
昇が緩和される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図10には、本発明の第一
実施の形態が示されている。図1には、1台の発電機
で、異なる要求電圧特性を有する負荷に対し電力を供給
する2経路の電力供給システムが示されており、この電
力供給システムは、エンジン駆動型発電機10と、この
発電機10の外部に取り付けられて、この発電機10か
らの電圧を任意に設定する制御装置20と、2メーク接
点構造からなる負荷切換え用リレースイッチ30とを基
本構成としている。
【0015】上記発電機10は、発電機本体11と、発
電のための励磁用電力を供給する励磁コイル12とで構
成されており、この励磁用コイル12の一端が出力ライ
ン13に接続され、他端が発電電圧制御用トランジスタ
TR1のコレクタ側に接続されている。このトランジス
タTR1のエミッタ側が接地されており、ベースに印加
されるONデューテイにより、ON/OFF動作して上
記励磁コイル12に対する励磁電流を変化させて発電機
10の出力電圧を可変制御する。
【0016】上記発電機10の出力電圧は、上記発電電
圧制御用トランジスタTR1のベースに入力されるON
デューテイが100[%]のとき最大値となり、ONデュ
ーテイが0[%]で発電停止となる。
【0017】上記負荷切換え用リレースイッチ30の二
つの接点32a,32bに対し、スイッチ端子32c
が、励磁コイル31に生じる磁力により、選択的に切り
換え接続される。この負荷切換え用リレースイッチ30
の常開側の接点32aに触媒加熱用ヒータ負荷L2が接
続され、常閉側の接点32bにバッテリ33とイグニッ
ションキースイッチ34とが並列に接続され、さらに、
このイグニッションキースイッチ34を介して電装用低
電圧負荷L1が接続されている。上記触媒加熱用ヒータ
負荷L2は、排気系に介装した触媒(図示せず)を低温
時に加熱して活性化を促進させる高電圧負荷で、また上
記電装用低電圧負荷L1は、ライト、エアコン等の通常
の電装品の総称である。
【0018】また、上記負荷切換え用リレースイッチ3
0の励磁用コイル31の一端が上記イグニッションキー
スイッチ34に接続され、他端が上記制御装置20のリ
レースイッチ駆動用トランジスタTR2のコレクタ側に
接続され、エミッタ側は接地されている。上記負荷切換
え用リレースイッチ30の励磁用コイル31は、上記イ
グニッションキースイッチ34がONで、且つ、上記リ
レースイッチ駆動用トランジスタTR2のベースにH
(ハイレベル)信号が入力されたときにのみ通電され
る。上記負荷切換え用リレースイッチ30のスイッチ端
子32cは、常閉側接点32bにスプリングの付勢力で
接続固定されており、上記励磁コイル31が励磁される
と上記接点32aに切換え接続される。
【0019】上記負荷切換え用リレースイッチ30のス
イッチ端子32cが発電機10の出力ライン13に接続
されており、このスイッチ端子32cが上記接点32a
に接続されているときには、発電機10から高電圧が出
力され、上記スイッチ端子32cが他方の接点32bに
接続されたときには、低電圧が出力されるように設定さ
れている。
【0020】上記発電機10の出力電圧の切換え動作、
及び上記負荷切換え用リレースイッチ30の切換え動作
は、上記制御装置20に内蔵されているマイクロコンピ
ュータ40によって制御される。このマイクロコンピュ
ータ40はCPU(中央演算処理装置)41を主体に構
成され、このCPU41の外部信号を入力する入力回路
部42と、このCPU41のドライバであるPWM(パ
ルス幅変調回路)43を介して駆動される出力回路部4
4と、上記CPU41及び上記PWM43との間でデー
タの授受を行うROM45、RAM46とを備えてい
る。
【0021】図2に示すように、上記入力回路部42に
は、イグニッションキースイッチ34からのイグニッシ
ョンキースイッチ信号Vg、スタータスイッチ47から
のスタータ信号Vs、上記負荷切換え用リレースイッチ
30へ出力される発電機出力電圧VG、発電機10から
出力される電圧を要求電圧負荷毎に計測する触媒加熱用
フィールド電圧VHと電装用フィールド電圧VL、及び
触媒(図示せず)の温度を検出する温度センサ48の出
力電圧θが各々入力され、この各信号をデジタル信号に
変換して、上記CPU41へ出力する。このCPU41
では、上記イグニッションキースイッチ信号Vgに基づ
いてイグニッションキースイッチ34のON/OFFを
検出し、スタータ信号Vsに基づいてスタータスイッチ
47のON/OFFを検出し、発電機出力電圧VGに基
づいて上記負荷切換え用リレースイッチ30が動作して
いるかどうかを判断する。また、温度センサ48の出力
電圧θから触媒温度を検出する。尚、以下の説明では、
出力電圧θを触媒温度として便宜的に表示する。
【0022】上記出力回路部44は、上記負荷切換え用
リレースイッチ30のリレースイッチ駆動用トランジス
タTR2のベースと、発電機10の電圧を制御する発電
電圧制御用トランジスタTR1のベースに接続されてい
る。
【0023】また、同図に示すように、上記CPU41
には、始動後の上記負荷切換え用リレースイッチ30の
動作、発電の停止、及び低電圧発電か高電圧発電かを判
断する始動判定部51と、発電電圧調整演算部52とで
構成され、上記ROM45には、予め設定された基準高
電圧VH00と基準低電圧VL00、触媒の活性化を判
断する基準温度Th、上記両基準電圧VH00,VL0
0と計測電圧VH,VLとの誤差ΔVに対するデューテ
ィ増量分DDが格納され、RAM46には演算結果、出
力状態、各種フラグが記憶され、さらに上記ROM45
に記憶された基準電圧VH00,VL00は、演算時に
は上記RAM46内に移される。またシステムが異常を
示した場合には、システムの故障状態が表示部53に表
示される。
【0024】次に、上記マイクロコンピュータ40によ
る制御動作について図3〜図7のフローチャートに従っ
て説明する。
【0025】イグニッションキースイッチ34がONさ
れると、マイクロコンピュータ40が起動し、まず、シ
ステムがイニシャライズ(各フラグの値がクリア)され
る。そして、始動判定部51では、図3〜図6に示す発
電電圧設定及びリレースイッチ制御ルーチンが実行さ
れ、また発電電圧調整演算部52では、図7に示す電圧
フィードバック制御ルーチンが実行される。
【0026】上記始動判定部51では、まず、ステップ
S1で、イグニッションキースイッチ信号Vg、スター
タ信号Vs、発電機出力電圧VG、触媒加熱用フィール
ド電圧VH、電装用フィールド電圧VL、及び触媒温度
θを入力し、ステップS2で、上記スタータ信号Vsが
ハイレベルかどうかを判断する。イグニッションキース
イッチ34をON後、最初のルーチンでは、スタータス
イッチ47がOFF状態であるため、上記スタータ信号
Vsはローレベルにあり、ステップS21へ分岐して高
電圧フラグFVHの値を参照する。この高電圧フラグF
VHは、FVH=0にイニシャライズされているため、
ステップS22へ進み、発電停止フラグFSTOPの値
を参照する。この発電停止フラグFSTOPの値も、F
STOP=0にイニシャライズされているため、ステッ
プS46へジャンブし、発電機10に対する目標出力電
圧Vを、予め設定されてROM45に格納されている基
準低電圧VL00でセットしてRAM46に格納し、ル
ーチンを抜ける。なお、イグニッションキースイッチ3
4がONされた直後のエンジンは、未だ停止状態にある
ため、発電機10も停止している。
【0027】次いで、スタータスイッチ47をONする
と、スタータ信号Vsがハイレベルとなり、ステップS
2からステップS3へ進み、発電機10の出力電圧VG
に基づき、負荷切換え用リレースイッチ30のスイッチ
端子32cがバッテリ33側の接点32bから開放され
ているかどうかを判断する。この負荷切換え用リレース
イッチ30の励磁コイル31が非励磁状態のとき、スイ
ッチ端子32cはスプリングの付勢力によりバッテリ3
3側の接点32bに接続されており、従って、バッテリ
33側の電圧が上記発電機出力電圧VGとして検出さ
れ、VG≠0のときは、上記負荷切換え用リレースイッ
チ30のスイッチ端子32cがバッテリ33側の接点3
2bに接続されていると判断してステップS10へ進
む。
【0028】一方、VG=0の場合には、負荷切換え用
リレースイッチ30が接触不良等の故障と考えられるた
め、ステップS4へ分岐して、上記負荷切換え用リレー
スイッチ30の動作状態を診断する。
【0029】まず、ステップS4では、リレースイッチ
駆動用トランジスタTR2のベースに対し、PWM43
から出力回路部44を介してL(ローレベル)信号を出
力し、このリレースイッチ駆動用トランジスタTR2を
OFFさせて上記負荷切換え用リレースイッチ30の励
磁コイル31を非通電状態とし、ステップS5で診断に
要する予め設定されている時間をタイマセットし、ステ
ップS6で、上記発電機出力電圧VGがVG≠0かを判
断する。そして、VG≠0の場合には、上記負荷切換え
用リレースイッチ30は正常に動作していると判断し
て、ステップS7へ進み、タイマをリセットして、上記
ステップS10へ進む。
【0030】また、上記ステップS6で、VG=0と判
断されたときは、ステップS8へ進み、未だ診断時間内
であれば、上記ステップS6を繰り返す。そして、診断
時間内に上記発電機出力電圧VGが、VG≠0となった
ときには、上記ステップS7へ分岐し、タイマをリセッ
トして、上記ステップS10へ進む。また、診断時間が
経過しても、VG=0の状態が維持されているときに
は、上記負荷切換え用リレースイッチ30が故障してい
ると判断し、ステップS9でタイマをリセットした後、
ステップS48へジャンブして、表示部53に、負荷切
換え用リレースイッチ30が故障である旨を表示しルー
チンを終了する。
【0031】一方、上記負荷切換え用リレースイッチ3
0の励磁コイル31が非励磁状態にあるときの上記スイ
ッチ端子32cが上記接点32b側に正常に接続されい
ると判断されて、ステップS10へ進むと、まず、発電
機10に対する目標出力電圧Vを0[V]に設定する。こ
の目標出力電圧Vが0[V]にセットされると、後述する
電圧フィードバック制御ルーチンにおいて、上記PWM
43から出力回路部44を介して発電電圧制御用トラン
ジスタTR1のベースに出力されるONデューティが0
[%]となり、この発電電圧制御用トランジスタTR1が
OFFして、発電機10の励磁コイル12が非通電にな
り発電が停止される。
【0032】そして、ステップS11でリレースイッチ
駆動用トランジスタTR2のベースに対し、PWM43
から出力回路部44を介してハイレベル信号を出力し、
このリレースイッチ駆動用トランジスタTR2をONさ
せる。このリレースイッチ駆動用トランジスタTR2が
ONすると、上記負荷切換え用リレースイッチ30の励
磁コイル31が励磁され、上記スイッチ端子32cが触
媒加熱用高電圧負荷L2側の接点32aに接続される。
【0033】そして、ステップS12で、RAM46の
所定アドレスに格納されている高電圧フラグFVHをセ
ットする(FVH=1)。この高電圧フラグFVHがセ
ットされると、上記負荷切換え用リレースイッチ30の
スイッチ端子32cが接点32aに切り換えられて、高
電圧発生許可状態にあることが示される。
【0034】その後、ステップS13〜S17で、発電
機出力電圧VGが、VG=0の発電停止状態にあるかを
診断する。前述のように、発電機10に対する目標出力
電圧Vは上記ステップS10で、V=0に設定され、し
かも上記負荷切換え用リレースイッチ30のスイッチ端
子32cが触媒加熱用高電圧負荷L2側の接点32aに
接続されるため、発電機10が正常に動作していれば、
発電機出力電圧VGはVG=0であり、VG≠0のとき
にには、発電機10が故障していると考えられる。
【0035】まず、ステップS13で、診断に要する予
め設定されている時間をタイマセットし、ステップS1
4で、発電機出力電圧VGがVG=0かを判断する。そ
して、VG=0の場合には、発電機10が正常に動作し
ていると判断してステップS15へ進み、タイマをリセ
ットしてルーチンを抜ける。
【0036】一方、VG≠0の場合には、ステップS1
6へ分岐し、タイマにセットされている診断時間内であ
れば、ステップS14のルーチンを繰り返し、その間
に、VG=0が検出されたときは、発電機10が正常に
動作していると判断して、上記ステップS15へ進み、
タイマをリセットしてルーチンを抜ける。また、診断時
間が経過しても、上記発電機出力電圧VGが、依然とし
て、VG≠0の状態のときは、上記ステップS16から
ステップS17へ進み、タイマをリセットし、ステップ
S48へジャンプして、表示部53に発電機10の故障
を表示した後、ルーチンを終了する。
【0037】そして、上記発電機10が正常に動作して
いると判断された後のルーチン実行時に、上記スタータ
スイッチ47がONのスタータモータ駆動状態であれ
ば、上記ステップS2からステップS3へ進み、ここ
で、出力電圧VGがVG=0であるため、ステップS4
へ分岐して、上記負荷切換用リレースイッチ30の動作
状態が診断されるが、正常に動作していれば、ステップ
S6からステップS7を経て、再びステップS10へ進
み、始動時の上記負荷切換用リレースイッチ30の動作
状態、及びステップS13以下で発電機10の動作状態
が再び診断される。
【0038】その後、エンジンが起動して上記スタータ
スイッチ47がOFFされると、上記ステップS2から
ステップS21へ分岐し、高電圧フラグFVHの値を参
照し、触媒を高電圧により加熱可能な状態にあるかを判
断する。この高電圧フラグFVHは、前回のルーチン実
行時に、ステップS12で、FVH=1にセットされて
いるため、ステップS31へ分岐し、ここで、触媒に併
設されている温度センサ48で検出した触媒温度θと、
予め設定されてROM45内に格納されている触媒の活
性化を判断する基準温度Thとを比較する。冷態始動時
の触媒は冷えているため、θ<Thの不活性状態にあ
り、ステップS32へ進み、発電機10に対する目標出
力電圧Vを、ROM45に予め記憶されている基準高電
圧VH00でセットし、RAM46内に格納してルーチ
ンを抜ける。
【0039】そして、触媒が次第に加熱され、やがて、
θ≧Thになると、上記ステップS31からステップS
33へ分岐し、発電機10の目標出力電圧Vを0[V]と
し、ステップS34で発電停止フラグFSTOPをセッ
ト(FSTOP=1)すると共に、ステップS25で高
電圧フラグFVHをクリアし、その各値をRAM46の
所定領域に格納してルーチンを抜ける。
【0040】その後、再び、ルーチンが実行されると、
今度は、高電圧フラグFVHの値がクリアされているた
め、上記ステップS21からステップS22へ進む。上
記高電圧フラグFVHがクリアされているときは、発電
機10が発電停止状態か低電圧発電許可状態のいずれか
で有り、次のステップS22で、発電停止フラグFST
OPの値を参照して、上記発電機10が発電停止状態と
低電圧発電許可状態のいずれかに切り換えられたかを判
断する。この発電停止フラグFSTOPは、前述のステ
ップS34でセットされ、また後述するステップS45
でクリアされる。従って、始動後において、FSTOP
=1のときは、発電機10の目標出力電圧Vが発電停止
状態(V=0)に切り換えられ、また、FSTOP=0
のときは、後述するように上記目標出力電圧Vが低電圧
発電許可状態(V=VL00)に切り換えられている。
【0041】上記高電圧フラグFVHがクリアされた直
後、すなわち、触媒が活性化温度まで加熱された(θ≧
Th)直後のルーチン実行時には、上記発電停止フラグ
FSTOPがセット状態にあるため、ステップS23へ
進み、このステップS23〜S27で、上記発電機10
の出力電圧VGが、所定時間内に発電停止状態(0
[V])になったか否かを診断する。まず、ステップS2
3では、予め設定してROM45に記憶されている発電
停止用診断時間をタイマセットする。次いで、ステップ
S24で、上記出力電圧VGが0[V]かを判断し、VG
≠0の場合には、ステップS25へ進み、未だ診断時間
内の場合には、上記ステップS24を繰り返す。
【0042】そして、上記出力電圧VGがVG=0の発
電停止状態になったときに、ステップS26へ進み、タ
イマをリセットし、ステップS28で、リレースイッチ
駆動用トランジスタTR2のベースにローレベル信号を
出力して、このリレースイッチ駆動用トランジスタTR
2をOFFとしして、ステップS41へ進む。また、上
記診断時間経過時に、依然として上記出力電圧VGがV
G≠0の状態のときには、発電系の故障と判断し、ステ
ップS25からステップS27へ進み、タイマをリセッ
トした後、ステップS48へジャンブし、発電系の故障
を表示してルーチンを終了する。
【0043】ところで、上記ステップS28で、上記リ
レースイッチ駆動用トランジスタTR2がOFF動作さ
れると、上記負荷切換え用リレースイッチ30の励磁コ
イル31が非通電状態になり、負荷切換え用リレースイ
ッチ30のスイッチ端子32cが、スプリングの付勢力
を受け、電装用低電圧負荷L1側の接点32bに接続さ
れる。また、上記負荷切換え用リレースイッチ30のス
イッチ端子32cが切り換わるときには、発電機10の
発電電圧VGを、一旦、0[V]とすることで、負荷切換
え用リレースイッチ30の接点切り換え時の高電圧サー
ジが回避されるので、負荷切換え用リレースイッチ30
の長寿命化が図れ、信頼性が向上する。
【0044】そして、上記ステップS41へ進むと、上
記負荷切換え用リレースイッチ30のスイッチ端子32
cが正常に動作したかを判断するため、まず、診断時間
をタイマセットし、ステップS42で、出力電圧VGの
値を参照し、VG≠0のときには、上記負荷切換え用リ
レースイッチ30は正常に動作していると判断して、ス
テップS43へ進む。すなわち、上記負荷切換え用リレ
ースイッチ30のスイッチ端子32cが電装用低電圧負
荷L1側の接点32bに正常に接続されていれば、上記
出力電圧VGでは、バッテリ33の電圧が検出されるた
め、VG≠0となる。また、VG=0のときには、ステ
ップS44へ分岐し、診断時間内であれば、ステップS
42を繰り返す。そして、その間に、VG≠0が検出さ
れたときには、ステップS43へ進み、タイマをリセッ
トしてステップS45へ進む。また、診断時間内にVG
=0が検出されないときには、ステップS44からステ
ップS47へ進み、タイマをリセットした後、ステップ
S48で、負荷切換え用リレースイッチ30の故障を表
示部53に表示した後ルーチンを終了する。
【0045】一方、上記負荷切換え用リレースイッチ3
0のスイッチ端子32cが接点32bに正常に切換接続
されたと判断して、ステップS45へ進むと、発電停止
フラグFSTOPをクリアし、この値をRAM46の所
定領域に格納した後、ステップS46で、発電機10に
対する目標出力電圧Vを基準低電圧VL00でセットし
てRAM46の所定領域に記憶させてルーチンを抜け
る。
【0046】このように、上記負荷切換え用リレースイ
ッチ30のスイッチ端子32cが電装用低電圧負荷L1
側の接点32bに接続されるときは、発電機10に対す
る目標出力電圧Vが一旦、0[V]に設定され、次いで基
準低電電圧VL00に設定され、しかも、この負荷切換
え用リレースイッチ30の切換動作を常時監視している
ので、上記発電機10からの高電圧出力がバッテリ33
に印加されることがなく、高い信頼性を得ることができ
る。
【0047】そして、上記始動判定部51で設定された
発電機10の目標出力電圧Vに基づき、発電出力VGを
発電電圧調整演算部52においてフィードバック制御す
る。この発電電圧のフィードバック制御ルーチンを図7
のフローチャートに従って説明する。
【0048】まず、ステップS51で、RAM46に記
憶されている現在の目標出力電圧Vが0[V]かを判断
し、V=0[V]のときは、ステップS52へ進み、ON
デューティDH,DLを共に0[%]とし、このいずれか
を出力すると共に、RAM46の所定領域に、今回のO
NデューテイDH,DLをそれぞれ記憶してルーチンを
抜ける。ONデューティが0[%]にセットされると、発
電電圧制御用トランジスタTR1がOFFし、上記発電
機10の励磁コイル12が非励磁状態になるため、発電
が停止される。一方、V≠0と判断されたときは、ステ
ップS53へ進み、RAM46の所定領域に記憶されて
いる目標出力電圧Vの値を参照する。そして、V=VH
00のときは、ステップS54へ進み、高電圧制御を実
行し、また、V=VL00のときは、ステップS56へ
分岐して低電圧制御を実行する。
【0049】まず、高電圧制御について説明する。ステ
ップS53で、現在の目標出力電圧VがV=VH00で
あると判断されて、ステップS54へ進むと、基準高電
圧VH00と、入力回路部42に入力された負荷切換え
用リレースイッチ30の接点32a側の触媒加熱用フィ
ールド電圧VHとの電圧差ΔVを算出し、ステップS5
5で、予めROM45に記憶されている所定の電圧差に
対する励磁電流制御デューティ係数DDを上記電圧差Δ
Vに乗算して、この電圧差ΔVに対応する補正デューテ
ィを算出し、この補正デューティ(DD×ΔV)に、前
回のルーチン実行時に算出し、RAM46の所定領域に
格納されているONデューティDHを加算して、今回の
ONデューティDHを算出し、このONデューテイDH
をPWM43を介し、出力回路部44から発電電圧制御
用トランジスタTR1のベースへ出力すると同時に、こ
のONデューティDHの値をRAM46の所定領域に格
納してルーチンを抜ける。
【0050】また、上記ステップS53で、上記目標出
力電圧VがV=VL00と判断されたときは、ステップ
S56へ分岐し、基準低電圧VL00と、入力回路部4
2に入力された負荷切換え用リレースイッチ30の接点
32b側の電装用フィールド電圧VLとの電圧差ΔVを
算出し、ステップS57で、上記励磁電流制御デューテ
ィ係数DDを上記電圧差ΔVに乗算して、この電圧差Δ
Vに対する補正デューティを算出し、この補正デューテ
ィ(DD×ΔV)に、前回のルーチン実行時に算出し、
RA46の所定領域に格納されているONデューティD
Lを加算して、今回のONデューティDLを算出し、こ
のONデューテイDLをPWM43を介し、出力回路部
44から発電電圧制御用トランジスタTR1のベースへ
出力すると同時に、このONデューティDLの値をRA
M46の所定領域に格納してルーチンを抜ける。尚、上
記目標出力電圧Vは、始動直後、或いはこの目標出力電
圧VがVH00からVL00に切り替わるときには、一
旦0[V]に設定されるため、基準高電圧VH00、或い
は基準低電圧VL00にセットされた直後の最初のルー
チンでは、上記触媒加熱用フィールド電圧VHは0
[V]、上記電装用フィールド電圧VLはバッテリ電圧と
なる。
【0051】そして、上記ONデューティDH或いはD
Lが、上記出力回路部44から上記発電電圧制御用トラ
ンジスタTR1のベースに出力されると、発電機10の
励磁コイル12に対する励磁電流が可変制御されて、こ
の発電機10から予め設定された電圧が出力される。
【0052】このように、上記負荷切換え用リレースイ
ッチ30の接点32a,32b側に印加されるフィール
ド電圧VH,VLを検出し、このフィールド電圧VH,
VLと目標出力電圧VH00,VL00との比較によ
り、発電電圧制御用トランジスタTR1のベースに対す
るONデューテイDH,DLを設定するようにしたの
で、回路中に、本実施の形態のような負荷切換え用リレ
ースイッチ30を介在させても、各負荷L1,L2に対
しては、配線抵抗による電圧降下の影響を受けることな
く最大電流を供給することができる。
【0053】次に、図8に示すタイミングチャートを用
いて、上記始動判定部51で設定する目標出力電圧Vの
推移を、触媒温度θとスタータスイッチ47との関係で
説明する。
【0054】イグニッションキースイッチ34をON
し、マイクロコンピュータ40を起動させると、発電機
10に対する目標出力電圧Vは、まず、最初に基準低電
圧VL00に設定される。しかし、このときは未だ、エ
ンジンが停止しているため、発電機10の出力電圧VG
は0[V]であり、この状態から、スタータスイッチ47
をONすると、このスタータスイッチ47がONの間
は、目標出力電圧Vが0[V]にセットされ続け、エンジ
ンが起動して上記スタータスイッチ47をOFFしたと
き、触媒温度θと基準温度Thとを比較し、図に示すよ
うに、触媒温度θが基準温度Thよりも低い不活性状態
のときは、上記目標出力電圧Vを基準高電圧VH00で
設定し、この基準高電圧VH00で上記触媒を加熱す
る。そして、この触媒温度θが徐々に上昇し、やがて上
記基準温度Th以上になったときは、一旦、上記目標出
力電圧Vを0[V]とし、上記発電機10の出力電圧VG
が0[V]になったときに、負荷切換え用リレースイッチ
30のスイッチ端子32cを、電装負荷L1側に接続す
る接点32bに接続させた後、目標出力電圧Vを基準低
電圧VL00に設定し、電装負荷L1側に電圧を供給す
る。
【0055】このように、本実施の形態では、負荷切換
え用リレースイッチ30の動作を、励磁コイル31に対
する通電、非通電により行い、この励磁コイル31に通
電さて励磁されていれば、上記スイッチ端子32cは、
接点32aに接続され、非通電状態にあれば接点32b
にスプリングの付勢力により接続される。上記負荷切換
用リレースイッチ30は、一方の接点32aに触媒加熱
用ヒータ負荷L2を接続し、他方の接点32bにバッテ
リ33とイグニッションキースイッチ34を介して電装
負荷L1を接続した、いわゆる2メーク接点構造である
ため、1つの信号で2動作(オープン、クローズ)が同
時に行えるばかりか、高電圧側と低電圧側が同時に動作
状態になることがない。また、上記負荷切換え用リレー
スイッチ30の常閉側の接点32bがスプリング力で固
定接続され、非通電時が最も安定した状態となるため、
エンジン稼働中に、この負荷切換え用リレースイッチ3
0のリレーが動作不能に陥ってもバッテリ33への充電
は確実に保証され、しかもこの接点32b側に電装負荷
L2が接続されているため、エンジン稼働及び走行に支
障を来すことはない。
【0056】ところで、電流経路切換用のスイッチは電
流容量が大きくなるに従い、大きな接点容量が要求さ
れ、しかも接触抵抗を小さくするためにより強いスプリ
ング力で接点を押さえなければならなくなる。その結
果、必然的にスイッチ全体の重量、及び容積が増加し、
コストアップの要因になってしまう。また、スイッチ全
体が大型化するため、制御装置の小型化実現の際の障害
にもなる。さらに、発電機10とバッテリ33との間に
スイッチ機構を介装することは電力を負荷に対して安定
供給する際の阻害要因になる。
【0057】そのため、例えば、図9に示すように、電
流容量が小さく、小型軽量のマイクロリレースイッチ3
0a,30b…を負荷電流に応じて複数個、並列接続す
ることで、各リレースイッチの電流負荷を低減し、しか
も一つのスイッチが動作不良を起こした場合でも、残り
のリレースイッチにより動作を確実に補償して、どのよ
うな状態でも発電機10からの電力を負荷に供給するこ
とが可能になる。
【0058】さらに、マイクロリレースイッチを負荷切
換え用リレースイッチ30として採用することで、図1
0に示すように、この負荷切換え用リレースイッチ30
を、システムを制御するマイクロコンピュータ40、制
御用トランジスタTR1,TR2等からなる制御装置2
0と共に、一つの印刷配線基板50上に実装することが
可能になり、制御装置全体の小型軽量化、低コスト化を
図ることができる。
【0059】また、図11に本発明の第二実施の形態に
よる電圧フィードバック制御ルーチンを示す。この実施
の形態では、発電機10を駆動するベルトのスリップ、
及びベルト鳴きを防止するために、目標出力電圧Vが基
準低電圧VL00に切り換えられたときの電圧の立ち上
がりを小さくして電力の急激な発生を抑制するものであ
る。尚、前記第一実施の形態の図7と同一のステップは
同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】まず、ステップS51で目標出力電圧Vが
0[V]かを判断する。発電機10に対する目標出力電圧
Vは、基準高電圧VH00、或いは基準低電圧VL00
に設定される直前では、前述の図3〜図6に示す電圧設
定ルーチンで、一旦、0[V]にセットされているため、
ステップS61へ分岐して、ONデューティDH,D
L,Dを共に0[%]とし、RAM46の所定領域に、そ
れぞれ記憶してルーチンを抜ける。
【0061】一方、目標出力電圧VがV=VH00にセ
ットされると、そのセットされた最初のルーチンでは、
ステップS51からステップS53を経てステップS6
2へ進む。すると、このステップS62で高電圧実績フ
ラグFVH00をセットし、その値をRAM46の所定
領域に格納した後、ステップS54,S55で高電圧制
御を、前記第一実施の形態と同様に実行する。
【0062】その後、触媒温度θが次第に上昇し、この
触媒温度θが基準温度Th以上となり、上記発電機10
に対する設定温度Vが、上述したように図3〜図6に示
す電圧設定ルーチンで、一旦、0[V]に設定しされた
後、基準低電圧VL00に設定されると、上記ステップ
S53からステップS63へ分岐して、上記RAM46
に格納されている高電圧実績フラグFVH00の値を参
照し、高電圧実績フラグFVH00がセットされている
ときには、ステップS56,S57で、低電圧制御を、
前記第一実施の形態と同様に実行する。また、この高電
圧実績フラグFVH00がクリアされているときにはス
テップS64へ進む。
【0063】目標出力電圧VがVH00からVL00へ
切り換えられた後の最初のルーチンでは、上記高電圧実
績フラグFVH00はセットされているため、ステップ
S64へ進み、負荷切換え用リレースイッチ30の、電
装用低電圧負荷L1に接続する接点32b側の電装用フ
ィールド電圧VLと上記基準低電圧VL00とを比較
し、VL<VL00のときは、ステップS65へ進み、
またVL≧VL00のときは、ステップS67へ進む。
【0064】上記目標出力電圧VがVH00からVL0
0へ切り換えられた後の最初のルーチンでは、VL<V
L00であるため、ステップS65へ進み、基準低電圧
VL00と上記電装用フィールド電圧VLとの電圧差Δ
Vを算出し、ステップS66で、上記RAM46の所定
領域に記憶されている励磁電流制御デューティ係数DD
Lを上記電圧差ΔVに乗算して、この電圧差ΔVに対す
る補正デューティを算出し、この補正デューティ(DD
L×ΔV)に、前回のルーチン実行時に算出し、RA4
6の所定領域に格納されているONデューティDを加算
して、今回のONデューティDを算出し、このONデュ
ーテイDをPWM43を介し、出力回路部44から発電
電圧制御用トランジスタTR1のベースへ出力すると同
時に、このONデューティDの値をRAM46の所定領
域に格納してルーチンを抜ける。
【0065】上記目標出力電圧VがVH00からVL0
0へ切り換えられた後の最初のルーチンでは、VL>V
L00であるため、ステップS65へ進む。また、上記
励磁電流制御デューティ係数DDLは、前述の励磁電流
制御デューティ係数DDよりも小さい値か、電圧差ΔV
に応じて変化する値に設定されている。上記励磁電流制
御デューティ係数DDLが電圧差ΔVに応じて変化する
値に設定されている場合、この励磁電流制御デューティ
係数DDLを上記電圧差ΔVが大きい程、小さい値に設
定し、また0に近づくに従って、上記励磁電流制御デュ
ーティ係数DDとほぼ等しい値に設定する。
【0066】そして、やがて、上記電装用フィールド電
圧VLが目標出力電圧VL00以上となったときには、
上記ステップS64からステップS67へ進み、上記高
電圧実績フラグFVH00をクリアした後、ステップS
56,57で低電圧制御を、前記第一実施の形態と同様
に実行して、ルーチンを抜ける。
【0067】その結果、図12に示すように、上記目標
出力電圧Vが基準低電圧VL00に設定された直後の、
上記電装用低電圧負荷L1に接続する接点32b側の電
装用フィールド電圧VLの立ち上がりが緩やかになり、
電力の急激な発生が抑制され、その結果、発電機10を
駆動するベルトに急激なトルクがかからず、ベルトスリ
ップ、ベルト鳴き等の異音や出力変動が緩和される。
【0068】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
発電機を触媒加熱用高電圧負荷と、電装用低電圧負荷と
の2経路の切換えを、2メーク接点を有するリレースイ
ッチにて行い、しかもこのリレースイッチの常閉側の接
点に上記電装用低電圧負荷及びバッテリを並列に接続し
たので、上記触媒加熱用高電圧負荷と上記バッテリとが
導通されることがなく、しかも上記リレースイッチの励
磁コイルが非通電状態のときには、上記発電機からバッ
テリへ通電可能な状態になるため、上記リレースイッチ
が故障しても通常走行に支障を来すことがない。さら
に、上記リレースイッチを動作させる際には上記発電機
の発電を一旦停止させ、このスイッチ切換え動作完了後
に発電を再開させるようにしたので、スイッチ切換え動
作時のアークの発生、及びそれに起因する接点汚損が防
止されるばかりでなく、接点の急激な遮断によって生じ
る発電機からの高電圧サージがなくなり、上記リレース
イッチ、及びそれに接続される周辺の制御機器を有効に
保護することができる。その上、上記発電機の出力電圧
を、目標出力電圧と上記触媒加熱用高電圧負荷側或いは
上記電装用低電圧負荷側のフィルド電圧との差分に基づ
いてフィードバック制御しているので、電圧降下が防止
され、各負荷に対して最大電力を供給することが出来
る。
【0069】また、前記リレースイッチを同一の動作を
する少なくとも2つのマイクロリレースイッチを並列に
接続して構成することで、個々にかかる電流負担を軽減
し、しかも一つのリレースイッチが動作不能の陥った場
合であっても、他のリレースイッチにより動作を補償す
ることか出来るため、高い信頼性が得られる。
【0070】さらに、前記発電機の発電を一旦停止させ
た後、この発電を再開させる際の出力電圧を段階的に上
昇させるようにすることで、電圧の立ち上がりが緩やか
になり、発電機を駆動するベルトに急激なトルクがかか
らず、ベルトスリップ、ベルト鳴き等の異音や出力変動
が緩和され、高い信頼性が得られ、しかも長寿命化を図
ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施の形態による電力供給装置の
回路図
【図2】本発明の第一実施の形態による制御装置の回路
構成図
【図3】本発明の第一実施の形態による発電電圧設定及
びリレースイッチ制御ルーチンを示すフローチャート
【図4】本発明の第一実施の形態による発電電圧設定及
びリレースイッチ制御ルーチンを示すフローチャート
(続き)
【図5】本発明の第一実施の形態による発電電圧設定及
びリレースイッチ制御ルーチンを示すフローチャート
(続き)
【図6】本発明の第一実施の形態による発電電圧設定及
びリレースイッチ制御ルーチンを示すフローチャート
(続き)
【図7】本発明の第一実施の形態による電圧フィードバ
ック制御ルーチンを示すフローチャート
【図8】本発明の第一実施の形態による触媒温度と発電
機の目標出力電圧との関係を示すタイミングチャート
【図9】本発明の第一実施の形態の別態様によるリレー
スイッチの回路図
【図10】本発明の第一実施の形態による制御装置及び
リレースイッチを同一基板上に実装した状態の回路図
【図11】本発明の第二実施の形態による電圧フフィー
ドバック制御ルーチンを示すフローチャート
【図12】本発明の第二実施の形態による触媒温度と発
電機の目標出力電圧との関係を示すタイミングチャート
【図13】従来の1経路へ電力を供給する電力供給装置
の回路図
【図14】従来の2経路へ電力を供給する電力供給装置
の回路図
【符号の説明】
10…発電機 30…リレースイッチ 30a,30b…マイクロリレースイッチ 33…バッテリ L1…電装用低電圧負荷 L2…触媒加熱用高電圧負荷 Th…活性化温度 VG…出力電圧 VH00…基準高電圧 VL00…基準低電圧

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン回転により電力を発生する発電
    機と、 この発電機を触媒加熱用高電圧負荷と電装用低電圧負荷
    とに選択的に接続する2メーク接点型リレースイッチ
    と、 触媒が活性化温度未満のときには上記発電機を上記触媒
    加熱用高電圧負荷に接続し、また上記触媒が活性化温度
    以上のときには上記発電機を上記電装用低電圧負荷に接
    続するように上記リレースイッチを動作させると共に上
    記発電機が上記触媒加熱用高電圧負荷に接続されている
    ときには上記発電機の目標出力電圧を高電圧に設定し、
    また上記電装用低電圧負荷に接続されているときには上
    記発電機の目標出力電圧を低電圧に設定し、この目標出
    力電圧と高電圧発電時の上記触媒加熱用高電圧負荷側の
    フィールド電圧或いは低電圧発電時の上記電装用低電圧
    負荷側のフィールド電圧との差分に応じて上記発電機の
    出力電圧を制御し、さらに上記リレースイッチを動作さ
    せる際には上記発電機の発電を一旦停止させ、スイッチ
    切換え動作完了後に発電を再開させる制御装置とを備
    え、 且つ上記リレースイッチの常閉接点側に上記電装用低電
    圧負荷及びバッテリを並列接続したことを特徴とする車
    載用発電機の電力供給装置。
  2. 【請求項2】 前記リレースイッチが同一の動作をする
    少なくとも2つのマイクロリレースイッチを並列に接続
    して成ることを特徴とする請求項1記載の車載用発電機
    の電力供給装置。
  3. 【請求項3】 前記発電機の発電を一旦停止させた後、
    この発電を再開させる際の出力電圧を段階的に上昇させ
    ることを特徴とする請求項1記載の車載用発電機の電力
    供給装置。
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