JPH0992441A - スパークプラグ用側方電極の製造方法 - Google Patents

スパークプラグ用側方電極の製造方法

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JPH0992441A
JPH0992441A JP7244193A JP24419395A JPH0992441A JP H0992441 A JPH0992441 A JP H0992441A JP 7244193 A JP7244193 A JP 7244193A JP 24419395 A JP24419395 A JP 24419395A JP H0992441 A JPH0992441 A JP H0992441A
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side electrode
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oil
bending
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JP7244193A
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Inventor
Masanori Hiraishi
雅典 平石
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Niterra Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 側方電極11と曲げ型21との摩擦抵抗を低
減させてまくれ込み量を抑えることにより中心電極と側
方電極11とのブリッジの生成を防止し、2本の側方電
極11の曲げ高さの不揃いを防止し、且つ側方電極11
の電極母材としてインコネル等の硬度が高い材料を用い
た場合でも曲げ工程により側方電極11の側面にむしれ
傷が形成されることを防止することが可能な内燃機関用
2極スパークプラグの側方電極11の製造方法を提供す
る。 【構成】 主体金具4の先端面に突き合わせた状態で抵
抗溶接された2本の側方電極11の先端部、つまり曲げ
型21の成形面に最初に接触する部分に潤滑油を一定量
塗布してから2本の側方電極11を曲げ工程にて略L字
状に曲げた後に、潤滑油を塗布した部分を打抜き工程で
除去するようにした。これにより、2本の側方電極11
に付着した潤滑油の殆どを取り除き、後工程の不具合を
解消した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、中心電極との間
に放電ギャップを形成する側方電極を主体金具の先端面
に接合してなるスパークプラグ用側方電極の製造方法に
関するもので、特に2極以上の多極側方電極を主体金具
の先端面に接合してなる多極スパークプラグ用側方電極
の製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、筒状の主体金具の先端面と2
極側方電極とを抵抗溶接により突き合わせた状態で接合
し、鍍金処理した後に、自動プレス成形機にて、2極側
方電極の先端面を曲げ型の曲面に押し当てて2極側方電
極を略L字状に曲げる曲げ工程、2極側方電極の先端部
を打ち抜いて放電端面を形成する打抜き工程を行うこと
により、2極側方電極を製造するようにした2極スパー
クプラグ用2極側方電極の製造方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の多極
スパークプラグ用2極側方電極の製造方法では、曲げ工
程において2極側方電極と曲げ型との摩擦抵抗が非常に
大きいので、図6に矢印で示したように、2極側方電極
101の先端部がまくれ込んでしまう可能性があった。
このまくれ込み量が大きいと、図7に示したように、2
極側方電極101の先端部を打抜く打抜き工程を行って
図示二点鎖線部分(打ち抜かれた部分102)を取り除
いても、まくれ部分103が残ってしまう。
【0004】さらに、図8に示したように、2極側方電
極101を接合した主体金具104内に、中心電極10
5を内蔵した絶縁碍子106をかしめ等の方法で組み付
けると、まくれの残部(打抜きで取り除けなかった部
分)が起き上がってヒゲ状に剥がれ、中心電極105に
付着してブリッジ107が形成されるという問題が生じ
ている。
【0005】ここで、曲げ加工を行う時に何らかの原因
で油分が治工具または2極側方電極に付着すると、2極
側方電極と曲げ型との摩擦抵抗が変動するため、2極側
方電極の各々の曲げ高さが不揃いとなる。例えば手で治
工具や2極側方電極を触るだけでも手の油分で摩擦抵抗
が変化し、2極側方電極の曲げ高さが変化する。したが
って、治工具交換時には治工具を洗浄液で脱脂し、手で
触れないようにして治工具を組み付ける必要がある。な
お、自動プレス成形機の供給部で主体金具の供給不具合
(例えば主体金具の引っ掛かり)を生じた場合、手で2
極側方電極を触らないようにして所定の場所に主体金具
を供給する必要があり、作業性が悪く生産性を低下させ
る要因であった。
【0006】また、主体金具に何らかの原因で油分が付
着すると、後工程、すなわち、主体金具にかしめ等によ
り絶縁碍子を組み付ける組付工程時に、かしめの条件が
変わり主体金具による絶縁碍子の締付け力が変化して正
しく主体金具に絶縁碍子を組み付けることができないと
いう問題が生じてしまう。したがって、主体金具に付着
した油を洗浄する場合には、多くの主体金具を一緒に洗
浄しようとすると、主体金具やこれに接合された2極側
方電極がぶつかり合い、2極側方電極が変形してしまう
という問題が生じる。このため、2極側方電極と曲げ型
との摩擦抵抗を小さくするための潤滑油を2極側方電極
に塗布することは行っていなかった。
【0007】さらに、従来の多極スパークプラグ用2極
側方電極の製造方法において、特にインコネル(商標
名)材のような比較的硬度の高い材料の場合に顕著であ
る。2極側方電極101を略L字状に曲げた際に曲げ型
によって、図9に示したように、2極側方電極101の
側面にむしれ傷108が形成されるという問題が生じて
いる。
【0008】この発明の目的は、側方電極と曲げ型との
摩擦抵抗を低減させてまくれ込み量を抑えることにより
中心電極と側方電極とのブリッジの生成を防止すること
が可能なスパークプラグ用側方電極の製造方法を提供す
ることにある。また、側方電極の曲げ高さの不揃いを防
止することが可能なスパークプラグ用側方電極の製造方
法を提供することにある。さらに、側方電極の電極母材
としてインコネル材のような比較的硬度の高い材料を用
いた場合でも、側方電極の表面にむしれ傷が形成される
ことを防止することが可能なスパークプラグ用側方電極
の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、中心電極を保持する絶縁碍子を固定する主体金具の
先端面に突き合わせた状態で接合される側方電極の製造
方法において、前記側方電極の表面に、摩擦抵抗を小さ
くするための油を塗布する油塗布工程と、前記側方電極
の表面を曲げ型の曲面に押し当てて、前記側方電極を所
定の曲げ形状に成形する曲げ工程と、前記側方電極の表
面に塗布された油を除去する油除去工程とを備えた技術
手段を採用した。また、前記側方電極として2極以上の
側方電極を用いても良い。
【0010】請求項2に記載の発明は、中心電極を保持
する絶縁碍子を固定する主体金具の先端面に突き合わせ
た状態で接合される側方電極の製造方法において、前記
側方電極の先端部に、摩擦抵抗を小さくするための油を
塗布する油塗布工程と、前記側方電極の先端面を曲げ型
の曲面に押し当てて、前記側方電極を所定の曲げ形状に
成形する曲げ工程と、前記側方電極の先端部を打ち抜く
打抜き工程とを備えた技術手段を採用した。また、前記
側方電極として2極以上の側方電極を用いても良い。
【0011】
【発明の作用および効果】請求項1に記載の発明によれ
ば、主体金具の先端面に突き合わせた状態で接合される
側方電極の表面に油を塗布した後に曲げ工程を行うこと
により、側方電極と曲げ型との摩擦抵抗が小さくなるの
で、側方電極の先端部のまくれ込み量が少なくなる。こ
れにより、主体金具、絶縁碍子および中心電極を組み合
わしても、側方電極と中心電極との間にブリッジが形成
されることを抑えることができる。そして、油塗布工程
で一定量の油を側方電極の表面に塗布することにより、
側方電極と曲げ型との摩擦抵抗の変動が小さくなるた
め、曲げ工程において側方電極の曲げ高さや曲げ形状の
ばらつきを抑えることができる。
【0012】そして、除去工程で側方電極に塗布された
油を取り除くことにより、主体金具を絶縁碍子の外周に
締め付ける際に締付け力が変化することもない。仮に、
自動プレス成形機の供給部で主体金具の供給不具合を生
じた場合、手で側方電極を触っても、油除去工程により
油分を取り除けるので、作業性が良く生産性を向上でき
る。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、主体金具
の先端面に突き合わせた状態で接合される側方電極の先
端部に油を塗布した後に曲げ工程を行うことにより、側
方電極と曲げ型との摩擦抵抗が小さくなるので、側方電
極の先端部のまくれ込み量が少なくなる。これにより、
主体金具、絶縁碍子および中心電極を組み合わしても、
側方電極と中心電極との間にブリッジが形成されること
を抑えることができる。そして、油塗布工程で一定量の
油を側方電極の先端面に塗布することにより、側方電極
と曲げ型との摩擦抵抗の変動が小さくなるため、曲げ工
程において側方電極の曲げ高さや曲げ形状のばらつきを
抑えることができる。
【0014】そして、打抜き工程で側方電極の先端部を
打ち抜くことによって、側方電極の先端部に塗布された
油が取り除かれることにより、主体金具を絶縁碍子の外
周に締め付ける際に締付け力が変化することもない。油
の除去作業として、主体金具の洗浄を行わないので、側
方電極のぶつかり合いを防ぐことにより、側方電極の変
形を防止できる。
【0015】
【実施例】
〔実施例の構成〕次に、この発明のスパークプラグ用側
方電極の製造方法を図1ないし図5に示した実施例に基
づいて説明する。図1は2極側方電極の製造方法を示し
た図で、図2は内燃機関用2極スパークプラグを示した
図で、図3はその主体金具を示した図で、図4および図
5は主体金具の先端部を示した図である。
【0016】内燃機関用2極スパークプラグ1は、定め
られた点火時期に正確且つ確実に強い火花を火花放電ギ
ャップ12に発生し、内燃機関の燃焼室内に吸入された
混合気の燃焼のきっかけを作る内燃機関用点火栓であっ
て、高電圧が印加される中心電極2と、この中心電極2
を保持固定する筒状の絶縁碍子3と、この絶縁碍子3を
保持固定する筒状の主体金具4とを備えている。中心電
極2は、ニッケル合金芯材として熱伝導性に優れた銅等
を封入した複合電極材である。絶縁碍子3は、電気絶縁
性の部材(例えばアルミナセラミックス)よりなる絶縁
体である。
【0017】次に、主体金具4の構造を図2に基づいて
詳細に説明する。この主体金具4の中央部より後端側の
外周には、工具(図示せず)と係合するボルト頭部形状
の六角部5が形成されている。主体金具4の中央部より
先端側の外周には、内燃機関のエンジンブロック(図示
せず)にねじ込むためのおねじ部6が形成されている。
そして、六角部5とおねじ部6との間、つまり主体金具
4の中央部には、六角部5よりも小さい外径を有する円
環状の鍔状部(胴部)7が形成されている。
【0018】なお、主体金具4の内部には、絶縁碍子3
を挿入するための軸方向穴8が形成されている。その軸
方向穴8には、絶縁碍子3を係止するテーパ状の係止部
9が内側に向かって突出している。また、10は絶縁碍
子3をかしめにより係止するための円環状のかしめ部
で、主体金具4の後端部に一体成形されている。
【0019】そして、主体金具4の先端面4aには、図
2ないし図5に示したように、途中で主体金具4の軸心
に向けて略L字状に折曲げられた2本の側方電極11が
突き合わせた状態で抵抗溶接等の接合手段により接合さ
れている。2本の側方電極11は、多極(2極)外側電
極、多極(2極)接地電極、多極(2極)側方電極、2
極対向型外側電極、2極対向型接地電極、2極対向型側
方電極とも言い、アース(接地)側に設けられるスパー
クプラグ用電極である。2本の側方電極11の先端部に
は、中心電極2の先端部との間に所定のギャップ長の火
花放電ギャップ12を形成する放電端面13が形成され
ている。
【0020】なお、2本の側方電極11は、図4に示し
たように、各々が同一の所定の曲げ高さhとなるように
形成されている。また、2本の側方電極11は、図5に
示したように、中心電極2の外周との間に同軸心上に火
花放電ギャップ12を形成するために放電端面13の間
が所定の打抜き径φとなるように形成されている。
【0021】〔実施例の製造方法〕次に、2本の側方電
極11の製造方法を図1ないし図5に基づいて簡単に説
明する。
【0022】先ず、鉄に数%以下の炭素を含有させた低
炭素鋼などよりなる導電性金属素材を、冷間押出し成形
によって所定の形成に成形することにより主体金具4を
得る。なお、主体金具4を冷間押出し成形せずに円柱
状、六角状などの棒材から切削加工により主体金具4を
用いても良い。
【0023】次に、主体金具4のねじ転造を行う。すな
わち、おねじ部6の山形を有する丸形ダイスまたは平形
ダイス(いずれも図示せず)を、主体金具4の外周に押
し付けて転がし、主体金具4の鍔状部7よりも先端側の
外周に複数の山部と複数の谷部よるなるおねじ部6を形
成する。なお、おねじ部6の長さは内燃機関のシリンダ
ヘッドの厚さ等により定められている。
【0024】次に、ニッケルを主体とするニッケル合金
製の2本の側方電極11を、主体金具4の先端面4aに
おいて対向する位置に、抵抗溶接等の接合手段を用いて
2本接合する。なお、2本の側方電極11の母材材料と
してニッケルにCr、Mn、Siを加えたニッケル合
金、インコネル(Cr−Fe−Ni)を用い、またニッ
ケル合金内に芯材としての熱伝導性、伝導性に優れた銅
等を封入したものを用いても良い。ここで、2本の側方
電極11の接合とねじ転造の順番は逆でも良い。
【0025】次に、主体金具4を酸洗いする。すなわ
ち、主体金具4を10%容量〜20%容量の塩酸に浸漬
し、錆、酸化物、切削加工で発生した切粉等を取り除い
て、水洗いをした後に、主体金具4の内周と外周および
2本の側方電極11に亜鉛鍍金を行い、クロメート処理
を施す〔図1(a)参照〕。
【0026】図1(b)は2本の側方電極11の油塗布
工程を示した図である。主体金具4の先端面4aに溶接
された2本の側方電極11の先端部を、粘性の低い潤滑
油を含ませたスポンジ14に着けて、2本の側方電極1
1の先端面のみに潤滑油を一定量塗布する〔図1(b)
参照〕。なお、この他に、筆に潤滑油を染み込ませて筆
で2本の側方電極11の先端面のみに一定量潤滑油を塗
布しても良い。
【0027】図1(c)は2本の側方電極11の曲げ工
程を示した図である。この曲げ工程を行う自動プレス成
形機20は、2本の側方電極11の所定の曲げ形状と逆
形状の成形面を有する曲げ型21、主体金具4を曲げ型
21側に案内するガイド22、および主体金具4の内側
から外側に向かって移動する曲げパンチ23等から構成
されている。
【0028】この曲げパンチ23は、主体金具4の軸方
向穴8内を貫通して2本の側方電極11を曲げ型21の
成形面に押し付けて2本の側方電極11を塑性変形させ
る。なお、曲げパンチ23は、主体金具4の軸方向穴8
内の係止部9に当接する肩部24を有し、肩部24より
下方に延長された脚部25の長さで2本の側方電極11
の曲げ高さ(電極高さ)が決まる。
【0029】次に、潤滑油を塗布した2本の側方電極1
1の先端面を、曲げ型21の成形面に接触するように主
体金具4をガイド22内に挿入することにより、曲げパ
ンチ23の脚部25の先端面により途中から主体金具4
の軸心に向けて略L字状に折り曲げる〔図1(c)参
照〕。この曲げ工程により、図4に示したように、2本
の側方電極11の先端面が対向配置され、2本の側方電
極11が共に所定の曲げ高さhとなるように形成され
る。
【0030】図1(d)は2本の側方電極11の打抜き
工程を示した図である。この打抜き工程を行う自動プレ
ス成形機30は、2本の側方電極11の先端部より打ち
抜かれた打抜き屑15を排出する排出孔34を有する打
抜き型31、主体金具4を打抜き型31側に案内するガ
イド32、および主体金具4の内側から外側に向かって
移動する打抜きパンチ33等から構成されている。この
打抜きパンチ33は、主体金具4の軸方向穴8内より主
体金具4の2本の側方電極11の先端部を所定の形状に
打ち抜く〔図1(d)参照〕。
【0031】次に、主体金具4の側方電極11が打抜き
型31の上端面に接触するようにガイド32内に挿入
し、打抜きパンチ33の先端部により2本の側方電極1
1の先端部を略椀状に打ち抜くことによって、図5に示
したように、2本の側方電極11の先端部に打抜き径φ
となる放電端面13を形成する。以上の製造工程により
2本の側方電極(2極側方電極)11が所定の略L字状
に成形され、その後工程での組付工程で主体金具4に、
中心電極2を内蔵した絶縁碍子3等が締付け固定され
て、図2に示した内燃機関用2極スパークプラグ1が製
造される。
【0032】〔実施例の効果〕以上のように、内燃機関
用2極スパークプラグ1は、曲げ工程の前工程で2本の
側方電極(2極側方電極)11の先端部(曲げ型21の
成形面に最初に接触する部分)に潤滑油を塗布している
ので、曲げ工程において2本の側方電極11と曲げ型2
1との摩擦抵抗が小さくなる。この結果、2本の側方電
極11の先端部のまくれ込みが抑えられるので、主体金
具4に絶縁碍子3を組み付けた際に、中心電極2と2本
の側方電極11との間でブリッジが形成されることはな
い。
【0033】また、2本の側方電極11の電極母材とし
て例えばインコネル等のニッケル合金製の金属素材を用
いた場合でも、上記のように、2本の側方電極11と曲
げ型21との摩擦抵抗が小さくなることにより、2本の
側方電極11を略L字状に曲げた際に曲げ型21によっ
て、2本の側方電極11のどちらの側面にもむしれ傷が
形成されることはない。
【0034】そして、曲げ工程の前工程で2本の側方電
極11の先端部に潤滑油を一定量塗布しているので、2
本の側方電極11と曲げ型21との摩擦抵抗が毎回略同
一となることにより、2本の側方電極11の曲げ形状や
曲げ高さのばらつきを抑えることができる。すなわち、
2本の側方電極11の曲げ形状や曲げ高さの精度を向上
できるため、2本の側方電極11の打抜き工程のときに
常に一定の位置で2本の側方電極11の先端部を所定の
形状で打ち抜くことができるので、2本の側方電極11
の打抜き径φの精度を向上することができる。
【0035】なお、自動プレス成形機20、30の供給
部で主体金具4の供給不具合が発生した場合に、手で2
本の側方電極11の先端部を触っても、打抜き工程で2
本の側方電極11の先端部を打ち抜くことにより、塗布
された潤滑油だでなく、誤って付着した油分も2本の側
方電極11から取り除かれる。このため、治工具交換時
に、治工具を洗浄液で脱脂したり、手で触れないように
して治工具を組み付ける必要もなくなる。これにより、
細心の注意を払いながら、すなわち、手で2本の側方電
極11のどちらも触らないようにしながら2本の側方電
極11の製造作業を行っていたが、そのような注意を払
うことなく2本の側方電極11を製造できるようになる
ので、作業性が改善され主体金具4および2本の側方電
極11の生産性が向上できるようになった。
【0036】また、2本の側方電極11に塗布した潤滑
油を打抜き工程で除去することにより後工程での不具合
の発生を防止できる。すなわち、主体金具4に潤滑油が
付着することが少なくなるので、主体金具4にかしめ等
により絶縁碍子3を組み付ける組付工程時に、かしめの
条件が変化せず主体金具4による絶縁碍子3の締付け力
が常に同一の力となることにより、常に正しく主体金具
4内に絶縁碍子3を組み付けることができるようにな
る。また、主体金具4に潤滑油が付着しないので、主体
金具4を洗浄する必要はなく、主体金具4や2本の側方
電極11の変形を防止できる。
【0037】〔変形例〕この実施例では、本発明を内燃
機関用2極スパークプラグ1の側方電極11の製造方法
に適用したが、本発明を1極スパークプラグの側方電極
または2極以上の多極スパークプラグの多極側方電極の
製造方法に適用しても良い。また、打抜き工程の代わり
に、主体金具4の洗浄を行っても、2本の側方電極11
だけでなく主体金具4全体に付着した油分を取り除くよ
うにしても良い。
【0038】この実施例では、主体金具として六角部5
が鍔状部7よりも小さい形状の主体金具4を用いたが、
主体金具として鍔状部7が六角部5よりも小さい形状の
主体金具4を用いても良い。また、中心電極2の母材材
料としてニッケルにCr、Mn、Siを加えたニッケル
合金、インコネル(Cr−Fe−Ni)を用い、またこ
れらの母材材料の放電端面に白金、イリジウム又はこれ
らの合金等の貴金属材料を装着しても良く、さらに側方
電極11の先端部の放電端面13は円弧面に限らず平坦
面であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は2極側方電極の製造方法を示
した工程図である(実施例)。
【図2】内燃機関用2極スパークプラグを示した側面図
である(実施例)。
【図3】主体金具を示した断面図である(実施例)。
【図4】図3の主体金具の先端部を示した拡大図である
(実施例)。
【図5】図3の主体金具の先端部を示した正面図である
(実施例)。
【図6】(a)、(b)は油未塗布時における2極側方
電極のまくれ込み状態を示した側面図および拡大図であ
る。
【図7】(a)、(b)は打抜き工程の後の2極側方電
極のまくれ込み状態を示した側面図である。
【図8】(a)、(b)は火花放電部のブリッジ状態を
示した側面図である。
【図9】油未塗布時における2極側方電極のむしれ傷が
形成された状態を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 内燃機関用2極スパークプラグ 2 中心電極 3 絶縁碍子 4 主体金具 11 側方電極 12 火花放電ギャップ 13 放電端面 21 曲げ型 23 曲げパンチ 31 打抜き型 33 打抜きパンチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心電極を保持する絶縁碍子を固定する主
    体金具の先端面に突き合わせた状態で接合される側方電
    極の製造方法において、 (a)前記側方電極の表面に、摩擦抵抗を小さくするた
    めの油を塗布する油塗布工程と、 (b)前記側方電極の表面を曲げ型の曲面に押し当て
    て、前記側方電極を所定の曲げ形状に成形する曲げ工程
    と、 (c)前記側方電極の表面に塗布された油を除去する油
    除去工程とを備えたことを特徴とするスパークプラグ用
    側方電極の製造方法。
  2. 【請求項2】中心電極を保持する絶縁碍子を固定する主
    体金具の先端面に突き合わせた状態で接合される側方電
    極の製造方法において、 (a)前記側方電極の先端部に、摩擦抵抗を小さくする
    ための油を塗布する油塗布工程と、 (b)前記側方電極の先端面を曲げ型の曲面に押し当て
    て、前記側方電極を所定の曲げ形状に成形する曲げ工程
    と、 (c)前記側方電極の先端部を打ち抜く打抜き工程とを
    備えたことを特徴とするスパークプラグ用側方電極の製
    造方法。
JP7244193A 1995-09-22 1995-09-22 スパークプラグ用側方電極の製造方法 Pending JPH0992441A (ja)

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