JPH08236263A - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

スパークプラグの製造方法

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Publication number
JPH08236263A
JPH08236263A JP6170695A JP6170695A JPH08236263A JP H08236263 A JPH08236263 A JP H08236263A JP 6170695 A JP6170695 A JP 6170695A JP 6170695 A JP6170695 A JP 6170695A JP H08236263 A JPH08236263 A JP H08236263A
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JP
Japan
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metal shell
ground electrode
surface treatment
spark plug
plating
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Application number
JP6170695A
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English (en)
Inventor
Junichi Kagawa
純一 加川
Makoto Yamaguchi
誠 山口
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ニッケルメッキプラグの接地電極における予
備曲げをメッキ前に実施しメッキ割れを回避する。 【構成】 金属素材を冷間押出し成形した後、切削加工
により金属素材の外周に六角部、鍔状部、円筒部を形成
し、円筒部の先端面に接地電極を抵抗溶接する。この接
地電極を所定の長さに切断し、ネジ転造により主体金具
の外周にネジ部を形成した後に、曲げ成形機により接地
電極をL字状に折り曲げ加工を行い、ニッケルメッキを
施す。接地電極を折り曲げスパークギャップを成形した
後にニッケルメッキを施すため、メッキ割れの主原因を
回避できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、筒状の主体金具の先端
面に単数又は複数の接地電極を接合するスパークプラグ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、易加工表面処理を行う場合に
は、図12に示したような単数又は複数の接地電極を有
するスパークプラグの製造方法(以下従来の易加工表面
処理製造方法と呼ぶ)が知られている(図12では単数
の接地電極の場合を示す)。この従来の易加工表面処理
製造方法は、先ず、図12(a)に示したように、筒状
の主体金具101の外周に六角部102と円筒部103
を冷間加工した後に、図12(b)に示したように、六
角部102の上端部1021と下端部1022、円筒部
103の上部1031と下部1032を所定の軸方向及
び径方向の寸法となるように主体金具101の外周を切
削する切削加工を行う。
【0003】そして、図12(c)に示したように、円
筒状の主体金具101の先端面107に単数又は複数の
接地電極104を溶接後に接地電極104の先端部を切
断し、図12(d)に示したように、主体金具101の
円筒部103の外周面にネジ部105を転造した後に、
図12(e)に示したように、主体金具101及び単数
又は複数の接地電極104に易加工表面処理を施し、図
12(f)に示したように中軸付絶縁体106を組み付
けた後、図12(g)に示したように単数又は複数の接
地電極104を途中から主体金具101の軸心に向けて
L字状に折り曲げる折曲工程を行うことによってスパー
クギャップ107を形成するスパークプラグ1を製造し
ていた。この場合の易加工表面処理には主として亜鉛メ
ッキ、亜鉛メッキクロメート処理等が行われていた。
【0004】また、難加工表面処理を行う場合には、図
13に示したような単数又は複数の接地電極を有するス
パークプラグの製造方法(以下従来の第1の難加工表面
処理製造方法と呼ぶ)が知られている(図13では単数
の接地電極を有する場合を示す)。従来の難加工表面処
理製造方法は、先ず、図13(a)に示したように、筒
状の主体金具201の外周に六角部202と円筒部20
3を冷間加工した後に、図13(b)に示したように、
六角部202の上端部2021と下端部2022、円筒
部203の上部2031と下部2032を所定の軸方向
及び径方向の寸法となるように主体金具の外周を切削す
る切削加工を行う。
【0005】そして、図13(c)に示したように、円
筒状の主体金具201の先端面207に単数又は複数の
接地電極204を溶接後に接地電極204の先端部を切
断し、図13(d)に示したように主体金具201の円
筒部203の外周面にネジ部205を転造した後に、図
13(e)に示したように、接地電極204を熱収縮チ
ューブ208等によりマスキングを行った後に、主体金
具201及び単数又は複数の接地電極204と主体金具
201の溶接部209に難加工表面処理を施し、図13
(f)に示したようにマスキングを除去し、中軸付絶縁
体206を組み付けた後、図13(g)に示したように
単数又は複数の接地電極204を途中から主体金具20
1の軸心に向けL字状に折り曲げる折曲工程を行うこと
によってスパークギャップ207を形成するスパークプ
ラグ1を製造していた。
【0006】その他の従来の第2の難加工表面処理製造
方法としては、主体金具301の円筒部303の外周面
にネジ部305を転造した後に、図14(a)に示した
ように、接地電極304をチャック307等により表面
処理層310に浸らないように保持しながら主体金具3
01及び単数又は複数の接地電極304と主体金具30
1の溶接部308に表面処理を施し、図14(b)に示
したように中軸付絶縁体306を組み付けた後、図14
(c)に示したように単数又は複数の接地電極304を
途中から主体金具301の軸心に向けL字状に折り曲げ
る折曲工程を行うことによってスパークギャップ307
を形成するスパークプラグ1を製造していた。この場合
の難加工表面処理としては主としてニッケルメッキが用
いられていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、内燃機関の出
力向上又はエンジンルームスペースの減少に伴うスパー
クプラグ主体金具の耐熱性向上の必要性から従来の易加
工表面処理では対処が困難となってきた。
【0008】即ち、高速で連続運転した場合、エンジン
の排気管等から受ける輻射熱によってスパークプラグ全
体が従来の易加工表面処理層の耐熱性を越える様な高温
となる。この様な高速での連続運転後には主体金具及び
接地電極に施した易加工表面処理層の全体が変色し、は
げ落ちる状態となって、主体金具の表面に錆が発生し、
スパークプラグをエンジンから取り外すことが困難とな
る等の不具合が生じる危険性が出てきた。
【0009】このため単純に従来の易加工表面処理製造
工程における表面処理の工程のみを難加工表面処理に置
き換えると、接地電極はその後の折曲工程により従来の
易加工表面処理では生じなかった難加工表面処理層の割
れ、剥離等を生じ、スパークギャップ間に剥離した難加
工表面処理層がブリッジ状態となって短絡し、電気火花
を生じない等の不具合を生じる危険性がある。
【0010】この不具合を回避するため、一度施した難
加工表面処理層を剥がす工程を設ける方法も考えられ
る。この方法としては酸処理を行うことが一般的である
が、易加工表面処理層の場合は塩酸で容易に剥がすこと
ができ、接地電極の素地を痛めることは少ないのに対
し、難加工表面処理では、弗酸、王水等の強酸を使用し
なければならず、接地電極の素地まで腐食されてしまう
等の不具合もある。
【0011】また、難加工表面処理層の厚みを薄くする
ことにより、表面処理層に加わる応力を減少させること
ができるが、表面処理層が薄いことから耐食性に劣る結
果となる。
【0012】一方、従来の難加工表面処理製造方法にお
いては、接地電極に表面処理を行わないように、マスキ
ングし、又は表面処理層に浸らないようにする等、非常
に工数がかかり、量産性の悪いものとなっていた。本発
明は、耐熱性に優れる難加工表面処理層を有するスパー
クプラグの製造方法の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、外周
面にネジを施した筒状の主体金具の先端面に接続した単
数又は複数の接地電極を最終形状とほぼ同等の状態に仮
曲げを行う第1工程と、この第1工程の終了後に、前記
主体金具に高温耐食性の難加工表面処理を施す第2工程
と、この第2工程終了後に、該主体金具に中軸付絶縁体
を組み付けることによって前記接地電極と中軸との間で
スパークギャップを形成する第3工程と、を備えた製造
方法を採用した。
【0014】請求項2の発明は、外周面にネジを施した
筒状の主体金具の先端面に接続した複数の接地電極を最
終形状に仮曲げを行う第1工程と、この第1工程終了後
に、前記主体金具に高温耐食性の難加工表面処理を施す
第2工程と、この第2工程終了後に、前記接地電極を切
断し、放電端面を形成する第3工程と、この第3工程終
了後に、該主体金具に中軸付絶縁体を組み付けることに
よって前記放電端面と該中軸の先端側面部とでスパーク
ギャップが形成される第4工程を備えた製造方法を採用
した。
【0015】請求項3の発明は、外周面にネジを施した
筒状の主体金具の先端面に接続した複数の接地電極を最
終形状に仮曲げを行う第1工程と、この第1工程の終了
後に、前記接地電極を切断し、放電端面を形成する第2
工程と、この第2の工程終了後に、前記主体金具に高温
耐食性の難加工表面処理を施す第3工程と、この第3工
程終了後に、該主体金具に中軸付絶縁体を組み付けるこ
とによって前記放電端面と該中軸の先端側面部とでスパ
ークギャップが形成される第4工程を備えた製造方法を
採用した。
【0016】請求項4の発明は、前記請求項1から3の
発明のうち、高温耐食性の難加工表面処理が、クロムメ
ッキ、ニッケルメッキ、ニッケルメッキクロメート処
理、ニッケルクロムメッキ又は亜鉛ニッケルメッキのう
ち少なくとも一種類である製造方法を採用した。
【0017】
【作用及び効果】本発明によれば、主体金具に溶接した
接地電極を最終形状とほぼ同等の状態に仮曲げを行った
後にメッキを行うため、ニッケルメッキ等の難加工表面
処理においてもメッキ割れ、剥離が防止できる。これに
伴い、メッキ厚を増加させることができるので、耐熱性
をより向上させることができ、エンジンでの使用中にお
けるメッキの変色、はげ落ち、錆等によるエンジンから
の取り外し不可能という不具合を回避できる。
【0018】また、接地電極にマスキングを施したり、
接地電極のみを表面処理層に浸らないようにする等の必
要もないため、工数が減少し、経済的な効果も大きく、
強酸処理の必要もないため、スパークプラグの性能も安
定する。
【0019】
【実施例】本発明のスパークプラグの製造方法を図1な
いし図11に示す実施例に基づき説明する。 〔第1実施例〕図1ないし図5は本発明の第1実施例を
示すもので、図1は単数の接地電極を有する平行電極ス
パークプラグを示した図である。平行電極スパークプラ
グ1は、高電圧が印加される中心電極2と、この中心電
極2を保持する筒状の絶縁体3と、この絶縁体3を保持
する筒状の主体金具4とを備えている。
【0020】主体金具4の構造を図2及び図3に基づい
て詳細に説明する。この主体金具4の中央部より一端側
の外周には、工具(図示せず)と係合するボルト状の六
角部5が形成されている。主体金具4の中央部より他端
側の外周には、内燃機関のエンジンブロック(図示せ
ず)にねじ込むためのネジ部6が形成されている。主体
金具4の中央部には、円環状の鍔状部(胴部)7が形成
されている。尚、主体金具4の内部には、絶縁体3を挿
入するための軸孔8が形成されている。その軸孔8に
は、絶縁体3を係止するテーパ状の係止部9が内側に向
かって突き出している。
【0021】また、主体金具4の先端面10には、図3
に示したように、途中で主体金具4の軸心に向けてL字
状に折り曲げられた接地電極11が抵抗溶接等の手段に
より接合されている。これらの接地電極11の先端内側
には、中心電極2の先端部との間に図1に示したように
所定のギャップ長のスパークギャップ12を形成する放
電面13が形成されている。尚、接地電極11は、図3
に示したように、所定の電極高さhとなるように形成さ
れている。
【0022】〔第1実施例の製造方法〕次に、この実施
例の製造方法を図4及び図5に基づき説明する。ここ
で、図4はこの実施例の製造方法を示した工程図であ
る。 (第1工程)冷間押出し成形によって、鉄に数パーセン
ト以下の炭素を含有させた低炭素鋼などよりなる金属素
材の中央部21より一方側に中央部21の径より大きい
径で断面形状が六角形状の筒状部22を形成すると共
に、金属素材の中央部21より他方側に中央部21の径
より小さい径で断面形状が円筒形状の筒状部23と、更
に、冷間押し出し成形によって、その金属素材を軸方向
に貫通し、棚部24を有する軸孔8を形成することによ
り主体金具4が得られる(図4(a)参照)。
【0023】次に、主体金具4の六角形状の筒状部22
の外周に切削加工を施すことによって、上方側に円筒状
の上端部5aと下端部5bを形成して所定の軸方向寸法
の六角部5を形成し、円筒形状の筒状部23の外周に切
削加工を施すことによって上方側に上部25aと下方側
に下部25bを備える筒状部25を形成し、前記中央部
21に鍔状部7を形成することによって主体金具4が得
られる(図4(b)参照)。なお、主体金具4は冷間押
出し成形せずに円柱状、六角状などの棒材から切削加工
により形成したものでもよい。
【0024】次に、ニッケルを主体とするニッケル合金
製の接地電極11を、主体金具4の筒状部25の先端面
10に、抵抗溶接等を用いて接合する(図4(c)参
照)。なお、接地電極11の材料としてニッケルにC
r、Mn、Siを加えたニッケル合金、インコネル(N
i−Cr−Fe)を用い、またこれら材料の放電面に白
金、イリジウムまたはこれら合金等の貴金属材料を用い
ても良く、更にニッケル合金内に銅、純ニッケル等を封
入したものを用いてもよい。
【0025】この際、接地電極は溶接後規定長さに切断
する。規定長さは、この後の工程で行う接地電極の曲げ
形状および中軸付絶縁体を主体金具に組み合わせた際の
中軸の位置より予め定めておく。次に、主体金具4の円
筒部25のネジ転造を行う。即ち、ネジ部の山形を有す
る丸形ダイスまたは平形ダイス(いずれも図示ぜず)を
用いてネジ部6を形成することにより主体金具4が得ら
れる(図4(d)参照)。
【0026】なお、ネジ部6の長さは内燃機関のシリン
ダヘッドの厚さ等によって定められている。ここで、接
地電極の溶接とネジ転造の順番は逆でもよい。次に、接
地電極の曲げを行う。この曲げ工程で最終的な組み付け
状態とほぼ同程度に接地電極をL字状に曲げる(図4
(e)参照)。
【0027】(第2工程)次に、前記主体金具4を酸洗
いする。即ち、該主体金具4を10〜20%容量の塩酸
に浸漬し、さび、酸化物、切削加工で発生した切り粉等
を除去して、水洗いをした後に、該主体金具4の内周と
外周及び該接地電極11にニッケルメッキを行う(図4
(f)参照)。
【0028】(第3工程)次に、中軸を予め組み込んだ
絶縁体9を前記主体金具4に組み付けることによって、
前記接地電極11及び前記中軸との間でスパークギャッ
プが形成される。この後必要に応じ、図5のように規格
通りのギャップ長を得られるように、該スパークギャッ
プ12にギャップゲージ13を挿入し、前記接地電極を
外側から軽く叩くことによって、スパークギャップの微
調整を行う。接地電極を叩く作業は極軽く行われるもの
であるため、メッキの割れ、剥がれ等の不具合はほとん
ど起こらない。
【0029】〔変形例〕本実施例では、本発明を平行電
極スパークプラグ1に用いたが、本発明を2極以上の多
極スパークプラグに用いてもよい。また、本実施例では
主体金具4は六角部5が鍔状部7よりも大きい形状につ
いて説明したが、六角部5が鍔状部7よりも小さい形状
の主体金具にも適用することができることはいうまでも
ない。
【0030】以上のように、この実施例では、抵抗溶
接、ネジ転造、接地電極の曲げ工程を行った後に、メッ
キ工程を行っているので、従来のように接地電極11の
曲げ工程によるメッキの割れ、剥離を防止でき、メッキ
厚を増加させることができる。
【0031】従来の工程によるメッキの割れ、剥離限界
のメッキ厚が約8μmであったのに対し、この工程によ
れば12μm前後まで増加させることができ、メッキ厚
を50%増加させることができ、スパークプラグの性能
・及び信頼性をより向上させることができる。
【0032】〔第2実施例〕図6は本発明の第2実施例
を示すもので、接地電極を2本有する二極スパークプラ
グの製造方法を示すものである。本実施例では、接地電
極を主体金具に溶接した後における接地電極の切断方
法、スパークギャップの形成方法のみが第1実施例と相
違するため、この相違点を中心に詳細に説明する。
【0033】(第1工程)第1実施例と同様の工程に
て、冷間押出し成形等により主体金具4が得られる(図
6(a)参照)。
【0034】次に、主体金具4の筒状部22、23の外
周に切削加工を施すことによって、鍔状部7を形成し、
主体金具4が得られる(図6(b)参照)。
【0035】次に、ニッケルを主体とするニッケル合金
製の接地電極11を、主体金具4の筒状部25の先端面
において対向する位置に、抵抗溶接等の電気溶接を用い
て2本接合する(図6(c)参照)。この際、接地電極
は溶接後規定長さよりも余裕を持った長さで切断する。
【0036】次に、主体金具4の円筒部25のネジ転造
を行う(図6(d)参照)。なお、接地電極の溶接とネ
ジ転造の工程は逆でもよい。
【0037】図7は次に行う接地電極の曲げ工程を示し
た図である。この曲げ工程を行う曲げ成形機27は、接
地電極11の所定の曲げ形状に応じた形状の成形面28
を有する曲げ型29、主体金具4を曲げ型29側へ案内
するガイド30、および主体金具4の内側から外側(図
示矢印方向)に向かって移動する曲げパンチ31等より
構成されている。
【0038】この曲げパンチ31は、主体金具4の軸穴
8内を貫通して2本の接地電極11を曲げ型29の上面
に押しつけて塑性変形させる。なお、曲げパンチ31
は、主体金具4の軸穴8内の係止部9に当接する肩部3
2を有し、肩部32より下方に延びる脚部33の長さで
2本の接地電極11の電極高さが決まる。
【0039】次に主体金具4を、曲げ型29の成形面2
8に接触するようにガイド30内に挿入した後に、曲げ
パンチ31の脚部33の先端面により途中から主体金具
4の軸心に向けてL字状に接地電極11を折り曲げる
(図6(e)参照)。
【0040】この曲げ工程により、2本の接地電極11
の先端面が対向配置され、2本の接地電極11が共に所
定の電極高さhとなるように形成される。
【0041】(第2工程)第1実施例と同様にニッケル
メッキ処理を行う(図6(f)参照)。
【0042】(第3工程)図8は接地電極の打ち抜き工
程を示した図である。この打ち抜き工程を行う打ち抜き
成形機34は、接地電極11の先端部より切断された切
れ片(図示せず)を排出する排出孔35を有する打ち抜
き型36、主体金具4を打ち抜き型36側へ案内するガ
イド37、および主体金具4の内側から外側(図示矢印
方向)に向かって移動する打ち抜きパンチ38等より構
成されている。この打ち抜きパンチ38は、主体金具4
の軸穴8内より2本の接地電極11の先端部を打ち抜
く。
【0043】次に主体金具4の接地電極11が打ち抜き
型36の上面に接触するようにガイド37内に挿入した
後に、打ち抜きパンチ38の先端部39により2本の接
地電極11の先端部を打ち抜くことによって、図9に示
したように、2本の接地電極11の先端部に打ち抜き径
φとなる放電端面13を形成する(図6(g)参照)。
尚、接地電極の打抜工程と、メッキ工程は順序が逆でも
よい。以上の第1工程から第3工程を行うことによって
主体金具4が製造される。
【0044】(第4工程)次に、中軸を予め組み込んだ
絶縁体を前記主体金具4に組み付けることによって、前
記接地電極11及び前記中軸との間でスパークギャップ
12が形成される(図6(h)参照)。
【0045】メッキ工程後に、打抜工程を行った場合に
は、打抜工程で精度良く打ち抜いたものが、主体金具を
出し入れする際に主体金具4同士のぶつかりあいにより
接地電極11が変形したりすることが防止される。これ
により中軸付絶縁体の組み付け後における、接地電極1
1の放電端面13との中心電極2の先端部との間に形成
されるスパークギャップ12(図1参照)のギャップ長
の精度やスパークギャップ12の位置の精度を飛躍的に
向上することができる。
【0046】また規格外となる主体金具4の個数を著し
く減少することができるので、規格通りのスパークギャ
ップ12のギャップ長を得られるように、複数の接地電
極11の放電端面13間の寸法を拡げたり、狭めたりす
る調整作業を廃止することができる。このため、量産性
を向上することができ、スパークプラグ1の製作コスト
を著しく低下させることができる。
【0047】〔第3実施例〕図10は本発明の第3実施
例を示すもので、接地電極の曲げ工程を示した図であ
る。この実施例の曲げ成形機41は、主体金具4の軸穴
8内に嵌め込まれて主体金具4を保持する芯金42、お
よび図示上方より2本の接地電極11に向かって移動す
る曲げ型43等により構成されている。芯金42は、主
体金具4の軸穴8内の係止部9に当接する肩部44を有
し、肩部44より上方に延びる頭部45の長さで2本の
接地電極11の電極高さが決まる。また、曲げ型43
は、下面に成形面46を有し、芯金42の頭部45の上
部との間で2本の接地電極11を挟み込んで、2本の接
地電極11の途中から主体金具4の軸心に向けてL字状
に2本の接地電極を折り曲げる。この実施例のように、
2本の接地電極11の曲げ工程では、主体金具4に対し
曲げ型43が移動して主体金具4の外側より力を加えて
もよい。
【0048】〔第4実施例〕図11は、本発明の第4実
施例を示すもので、接地電極の打ち抜き工程を示した図
である。この実施例の打ち抜き成形機47は、主体金具
4の軸穴8内に嵌め込まれて主体金具4を保持する芯金
48の内部には接地電極11の先端部より切断された切
れ片(図示せず)を排出する排出孔50が形成されてい
る。また、打ち抜きパンチ49は、主体主体金具4の外
側から内側(図示矢印方向)に向かって2本の接地電極
11の先端部を切断する。この実施例のように、接地電
極11の打ち抜き工程では、主体金具4の外側より力を
加えてもよい。
【0049】〔変形例〕第2から第4実施例では、本発
明を2極スパークプラグ1に用いたが、本発明を3極以
上の多極スパークプラグに用いてもよい。また、第1か
ら第4実施例では、ニッケルメッキを使用したが、ニッ
ケルメッキクロメート処理、クロムメッキ、ニッケルク
ロムメッキ又は亜鉛ニッケルメッキ等でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例にかかる平行電極型スパ
ークプラグを示した側面図である。
【図2】 本発明の第1実施例にかかる主体金具を示し
た断面図である。
【図3】 第2図の主要部を示した断面図である。
【図4】 本発明の第1実施例の製造方法を示した工程
図である。
【図5】 本発明の第1実施例にかかるスパークギャッ
プの微調整を行う工程を示す側面図である。
【図6】 本発明の第2実施例の製造方法を示した工程
図である。
【図7】 本発明の第2実施例にかかる接地電極の曲げ
加工を行う曲げ成形機を示した断面図である。
【図8】 本発明に第2実施例にかかる接地電極の打ち
抜き加工を行う打ち抜き成形機を示した断面図である。
【図9】 本発明の第2実施例にかかる主要部を示す正
面図である。
【図10】 本発明の第3実施例にかかる接地電極の曲
げ加工を行う曲げ成形機を示した断面図である。
【図11】 本発明の第3実施例にかかる接地電極の打
ち抜き加工を行う打ち抜き成形機を示した断面図であ
る。
【図12】 従来の易加工表面処理製造方法を行う工程
図である。
【図13】 従来の第1の難加工表面処理製造方法を行
う工程図である。
【図14】 従来の第2の難加工表面処理製造方法を行
う工程図である。
【符号の説明】
1 平行電極型スパークプラグ 2 中軸 4 主体金具 11 接地電極 12 スパークギャップ 13 放電端面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)外周面にネジを施した筒状の主体
    金具の先端面に接続した単数又は複数の接地電極を最終
    形状とほぼ同等の状態に仮曲げを行う第1工程と、
    (b)前記主体金具に高温耐食性の難加工表面処理を施
    す第2工程と、(c)該主体金具に中軸付絶縁体を組み
    付けることによって前記接地電極と中軸との間でスパー
    クギャップを形成する第3工程と、を備えたスパークプ
    ラグの製造方法。
  2. 【請求項2】 (a)外周面にネジを施した筒状の主体
    金具の先端面に接続した複数の接地電極を最終形状に仮
    曲げを行う第1工程と、(b)前記主体金具に高温耐食
    性の難加工表面処理を施す第2工程と、(c)前記接地
    電極を切断し、放電端面を形成する第3工程と、(d)
    該主体金具に中軸付絶縁体を組み付けることによって前
    記放電端面と該中軸の先端側面部とでスパークギャップ
    が形成される第4工程と、を備えたスパークプラグの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 (a)外周面にネジを施した筒状の主体
    金具の先端面に接続した複数の接地電極を最終形状に仮
    曲げを行う第1工程と、(b)前記接地電極を切断し、
    放電端面を形成する第2工程と、(c)前記主体金具に
    高温耐食性の難加工表面処理を施す第3工程と、(d)
    該主体金具に中軸付絶縁体を組み付けることによって前
    記放電端面と該中軸の先端側面部とでスパークギャップ
    が形成される第4工程と、を備えたスパークプラグの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3において、高温耐食性の
    難加工表面処理がクロムメッキ、ニッケルメッキ、ニッ
    ケルメッキクロメート処理、ニッケルクロムメッキ又は
    亜鉛ニッケルメッキのうち少なくとも一種類であること
    を特徴とするスパークプラグの製造方法。
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