JP3272488B2 - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

スパークプラグの製造方法

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JP3272488B2 JP16707493A JP16707493A JP3272488B2 JP 3272488 B2 JP3272488 B2 JP 3272488B2 JP 16707493 A JP16707493 A JP 16707493A JP 16707493 A JP16707493 A JP 16707493A JP 3272488 B2 JP3272488 B2 JP 3272488B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外側電極に接合された
外側火花耐久性向上材(貴金属製あるいは貴金属合金
製)の端部と、中心電極の側面との間に、火花放電ギャ
ップが形成されるスパークプラグの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】外側電極に貴金属製あるいは貴金属合金
製の外側火花耐久性向上材を接合したスパークプラグの
製造方法として、次の2つの技術が知られている。 (a)図11に示すように、主体金具110の端面に、
筒方向へ延びる短い台座120を接合する。次に、端部
にPt−Ir,Pt−Ni合金などの外側火花耐久性向
上材130が予め設けられた外側電極140を電気抵抗
溶接によって接合する。この接合時、中心電極150の
側面と外側火花耐久性向上材130との間に火花放電ギ
ャップが形成されるようにスペーサ160が挟まれる
(第1従来技術)、(特開平4−104491号公報に
開示された技術)。 (b)図12に示すように、中心電極150の側面に対
向する外側電極140の端面に、棒状の外側火花耐久性
向上材130の端をアルゴン溶接によって接合したもの
である(第2従来技術)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記に示した2つの技
術では、それぞれ次の不具合を有していた。 (c)まず、第1従来技術(a)で示した製造方法は、
外側電極140を台座120に電気抵抗溶接する際、電
気抵抗溶接による加圧が台座120に加わり、台座12
0が変形する不具合を生じる。そして、台座120が変
形すると、火花放電ギャップは保たれるものの、外側電
極140の高さが変化して、スパークプラグの性能に悪
影響がでる。 (d)第2従来技術(b)で示した製造方法は、中心電
極150の側面に向く外側電極140の端面に、棒状の
外側火花耐久性向上材130の端が接合される構造であ
るため、主体金具110内に中心電極150および絶縁
体170を組付ける前に、外側火花耐久性向上材130
を外側電極140の端面に接合する必要がある。このた
め、この技術では、中心電極150および絶縁体170
を主体金具110内に組み込んだ後、火花放電ギャップ
を調節する工程が必要となる。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、中心電極の側面と、外側電極に接
合される貴金属を用いた外側火花耐久性向上材との間
で、火花放電が行われるスパークプラグを、外側電極と
外側火花耐久性向上材との接合後におけるギャップ調節
の工程なしで、且つ高い品質のスパークプラグを製造す
ることのできる製造方法の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1のスパークプラ
グの製造方法は、軸状に延びる中心電極の側面と、外側
電極に接合された耐火花消耗性に優れた貴金属を用いた
外側火花耐久性向上材の端部との間で、火花放電ギャッ
プを形成するスパークプラグの製造方法において、 (a)筒状の主体金具の端面に、少なくとも端部が内側
に向かう電気抵抗溶接によって接合された外側電極を設
ける第1工程。 (b)該第1工程の後に前記主体金具内に、中心電極を
絶縁保持する絶縁体を組み込む第2工程。 (c)該第2工程の後に棒状に形成された外側火花耐久
性向上材の端部と前記中心電極の側面との間の距離を所
定値に保った状態で、前記外側電極における前記主体金
具の筒方向の一方に向く面に前記外側火花耐久性向上材
を配置し、この外側火花耐久性向上材と前記外側電極と
の接する部分にレーザービーム、電子ビームを放射する
溶接技術または不活性ガス溶接によって、前記外側火花
耐久性向上材を前記外側電極に接合する第3工程の各工
程を用いて製造することを特徴とする。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載のスパ
ークプラグの製造方法において、前記第3工程における
所定値とは、火花放電ギャップより短く設定されたこと
を特徴とする。
【0007】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2に記載のスパークプラグの製造方法において、前記第
1工程は、角棒状に形成された外側電極を、前記主体金
具の端面に電気抵抗溶接によって接合する第1−1工程
と、該第1−1工程の後に前記主体金具に接合された前
記外側電極を略L字形に曲げ、曲折後の端部を前記主体
金具の内側に向ける第1−2工程とからなる。
【0008】請求項4の発明は、請求項3に記載のスパ
ークプラグの製造方法において、前記第1−2工程は、
前記外側電極を略L字形に曲げた後、内側端部を切断し
て、内側端部の位置を調節することを特徴とする。
【0009】請求項5の発明は、請求項3または請求項
4に記載のスパークプラグの製造方法において、前記外
側電極が複数設けられる場合は、複数の前記外側電極を
同時に略L字形に曲げることを特徴とする。
【0010】
【発明の作用】請求項1の作用を次に述べる。先ず第1
工程で、主体金具に外側電極が設けられる。この外側電
極の端部は、主体金具の内側へ向かう。次の第2工程で
は、主体金具内に、中心電極を保持した絶縁体を組み込
む。次の第3工程で、外側電極に外側火花耐久性向上材
が電気抵抗溶接によって接合される。この接合時、外側
火花耐久性向上材の端部と中心電極の側面との間の距離
は、溶接後、火花放電ギャップが形成されるように、所
定値に保った状態で、溶接される。この溶接は、外側火
花耐久性向上材と外側電極との接する部分に熱を放射す
る溶接技術によって、外側火花耐久性向上材が外側電極
に接合される。
【0011】
【発明の効果】請求項1の発明は、次の効果を奏する。
外側火花耐久性向上材は、主体金具より内側へ向かう外
側電極の筒方向に向く一方の面に溶接される。このた
め、主体金具内に絶縁体および中心電極を組み込んだ状
態で、外側火花耐久性向上材を外側電極に容易に溶接す
ることができる。そして、この溶接時は、溶接後、外側
火花耐久性向上材の端部と中心電極の側面との間の距離
が火花放電ギャップとなるように、所定値に保たれるた
め、溶接後、ギャップ調節が不要となる。さらに、溶接
は、外側火花耐久性向上材と外側電極との接する部分に
熱を放射する溶接技術によって行われるため、外側火花
耐久性向上材と外側電極とを強く加圧する必要がない。
このため、溶接時に、外側電極が変形する等の不具合が
なく、高い品質のスパークプラグを製造できる。
【0012】請求項2の発明は、溶接時に保たれる所定
値(外側火花耐久性向上材の端部と中心電極の側面との
間の距離)が、火花放電ギャップより短く設定される。
これによって、溶接後、放熱による収縮によって外側火
花耐久性向上材の長さが短くなった状態で、外側火花耐
久性向上材の端部と中心電極の側面との間の距離を、火
花放電ギャップに一致させることができる。
【0013】請求項3の発明は、外側電極が略L字形を
呈する。つまり、広く使用されているスパークプラグに
本発明を適用することができる。
【0014】請求項4の発明は、予め長めの外側電極を
主体金具に接合し、接合後に略L字形に曲げ、その後、
不要となった余分な端部を切断する技術である。この技
術によれば、長めの外側電極を略L字形に曲げるため、
容易に且つ安定して外側電極を略L字形に曲げることが
できる。
【0015】請求項5の発明は、外側2極以上の複数極
対向型スパークプラグを製造する場合、複数の外側電極
を同時に略L字形に曲げるため、製造工程数が少なくな
る。
【0016】
【実施例】次に、本発明のスパークプラグの製造方法
を、図に示す一実施例に基づき説明する。 〔第1実施例の構成〕図1ないし図7は本発明の実施例
を示すもので、図1は本発明の製造方法によって製造さ
れるスパークプラグの断面図、図2はそのスパークプラ
グの要部斜視図である。スパークプラグ1は、大別し
て、エンジンに固定される筒状の主体金具2、この主体
金具2の内部に保持される絶縁体3、この絶縁体3の内
部に絶縁保持される軸状に延びた中心電極4、および主
体金具2の端部に接合された略L字形の外側電極5から
なり、この外側電極5の上面(主体金具2の筒方向の一
方に向く面で、図1、図2中、上側の面)には、棒状の
外側火花耐久性向上材6が接合されている。
【0017】主体金具2は、絶縁体3を保持した状態
で、エンジンに螺合される鉄系金属や、低炭素鋼等の導
電性金属よりなる筒状の金具で、エンジンに螺合される
ネジ部7、このネジ部7をエンジンに締め付けるための
工具と係合する六角ボルト部8を備える。そして、ネジ
部7と六角ボルト部8との間、つまり主体金具2の中央
部分には、円環状の鍔状部9が形成されている。また、
主体金具2の内部には、絶縁体3を挿入保持する軸穴1
0が形成されている。
【0018】絶縁体3は、アルミナ等のセラミック焼結
体など、耐熱性に優れた絶縁材料よりなり、主体金具2
の端部のカシメ部12をカシメることにより主体金具2
の軸穴10内で保持される。
【0019】中心電極4は、図示しない点火装置から高
電圧が印加される棒状のニッケル合金などから成る導電
体で、中心電極4の先端は、この先端の側面と外側火花
耐久性向上材6との間で火花放電ギャップGを形成する
べく、絶縁体3の端部より突出した状態で絶縁体3に保
持されている。
【0020】外側電極5は、主体金具2を介してエンジ
ンに接地される接地電極で、耐熱性および耐腐食性に優
れたニッケル合金やインコネルなどの単体金属性材料、
あるいは内部に熱引きに優れた材料(例えば銅)が配さ
れ、その熱引きに優れた材料を耐熱性および耐腐食性に
優れた金属材料で覆った複合電極よりなり、主体金具2
の環状の端面に溶接技術を用いて接合されている。この
外側電極5は、主体金具2の端面から上方(図1、図2
の上側)に延び、屈曲後、中心電極4の側面に向かって
延びる略L字形を呈したもので、外側電極5の端面が中
心電極4の側面に対向して設けられる。なお、外側電極
5の端面と、中心電極4の側面との距離は、火花放電ギ
ャップGに比較してやや長く設けられている。
【0021】外側火花耐久性向上材6は、耐火花消耗性
に優れた貴金属(例えばプラチナ合金)を用いた四角柱
(断面積が1mm2 以下)の棒状を呈するもので、外側
電極5の上面と外側火花耐久性向上材6との重なる部分
に熱を放射する溶接技術によって接合されている。この
外側火花耐久性向上材6は、一端が外側電極5の中心電
極4側の端面から、中心電極4側へ一部突出した状態
で、外側電極5に接合されている。そして、外側火花耐
久性向上材6の端面(中心電極4側へ突出した側の端
面)と、中心電極4の側面との間に、火花放電ギャップ
Gが形成されている。
【0022】〔製造方法〕次に、上記スパークプラグ1
の製造方法(本発明にかかる要部)を、図3ないし図7
を用いて説明する。 (第1工程における第1−1工程)先ず、図3に示すよ
うに、筒状に形成された主体金具2の環状の端面に、断
面矩形の棒状に形成された外側電極5を、溶接技術(例
えば電気抵抗溶接)によって接合する。なお、接合され
る棒状の外側電極5の長さは、次の工程で略L字形に曲
げられる際に、曲げを容易かつ確実にするために、必要
な長さより、少し長めに設けられている。
【0023】(第1工程における第1−2工程)次に、
図4に示すように、主体金具2に接合された棒状の外側
電極5を、曲げ方向が主体金具2の内側に向かうよう
に、略L字形に曲げる。この曲げ加工によって、端部が
主体金具2の筒方向(軸方向)に対して垂直方向に向か
う。この曲げ加工を行う成形機は、外側電極5の所定の
曲げ形状に応じた形状の成形面21を有する曲げ内型2
2、および主体金具2の筒方向へ移動(図示上方から下
方へ移動)して、外側電極5を曲げ内型22の成形面2
1に押し付けて塑性変形させる曲げパンチ23を備え
る。なお、この第1−2工程で外側電極5が曲げられる
際、外側電極5の長さは予め必要な長さよりも長めに設
けられていたため、外側電極5の一部に応力の集中が発
生することなく、容易かつ確実に所定の形状に曲げるこ
とができる。
【0024】次に、図5に示すように、外側電極5の端
部の不必要な部分の切断を行い、外側電極5の内側端部
の位置を調節する。この切断を行う切断機は、主体金具
2の軸穴10内に嵌め込まれた切断受具24、および図
示上方より下方へ移動して外側電極5の不要部を切断す
る切断パンチ25等より構成されている。なお、この切
断加工時に、外側電極5の端部上面に、外側火花耐久性
向上材6を嵌め合わせる溝を加工しても良い。また、切
断は図示とは逆に下方より上方へ切断パンチを移動して
外側電極5の内側端部を切断してもよい。
【0025】(第2工程)次に、この主体金具2に表面
処理(メッキ)を施した後、望ましくは外側火花耐久性
向上材6を溶接する部分はメッキを剥離或いは付着しな
いようにし、図6に示すように、主体金具2の軸穴10
内に、中心電極4を保持した絶縁体3を組み入れ、主体
金具2の端部のカシメ部12をカシメ、主体金具2内に
絶縁体3を強固に固定する。
【0026】(第3工程における第3−1工程)図7に
示すように、まず、中心電極4の周囲に、円筒状のスペ
ーサリング26を装着する。このスペーサリング26の
径方向の厚みは、全周に亘って、本発明の所定値(溶接
後、放熱による収縮によって外側火花耐久性向上材の長
さが短くなった状態で、外側火花耐久性向上材の端部と
中心電極の側面との間の距離が、火花放電ギャップと一
致する長さ)に設けられている。この所定値の具体的な
一例を示すと、火花放電ギャップGが(g1 ±0.1)
mmとすると、所定値はこれより約0.1mm短い
{(g1 −0.1)±0.05}mmに設定される。具
体的な数値を一例に示せば、火花放電ギャップGが
(0.8±0.1)mmとすると、所定値は{(0.8
−0.1)±0.05}mmに設定され、スペーサリン
グ26の径方向の厚みは{(0.8−0.1)±0.0
5}mmとなる。
【0027】(第3工程における第3−2工程)次に、
外側電極5の端部の図示上方の面(この面は、主体金具
2の筒方向に向く一方の面である)に、棒状の外側火花
耐久性向上材6を搭載し、外側火花耐久性向上材6の端
部をスペーサリング26に当接させる。そして、外側火
花耐久性向上材6が溶接時に移動しないように、外側火
花耐久性向上材6を外側電極5の上面に保持させる。こ
の保持方法は、外側火花耐久性向上材6が外側電極5の
上面で移動しないように無負荷で動きを規制しても良い
し、外側火花耐久性向上材6を外側電極5に軽く押し付
けて動きを規制しても良い。なお、外側火花耐久性向上
材6を外側電極5に押し付ける場合、その荷重は外側電
極5が変形しない範囲の荷重に限られる。
【0028】(第3工程における第3−3工程)次に、
第7図に示すように、外側電極5と外側火花耐久性向上
材6との接する部分にレーザビームLB(高熱)を放射
して、外側火花耐久性向上材6と外側電極5の重なる部
分を溶融させ、外側火花耐久性向上材6を外側電極5に
接合する。なお、上記第3−1工程と第3−2工程、あ
るいは上記第3−2工程と第3−3工程は、同時に行っ
ても良い。以上の工程によって、スパークプラグ1が完
成される。
【0029】〔第1実施例の効果〕本実施例のスパーク
プラグ1の製造方法によれば、外側火花耐久性向上材6
は、主体金具2より内側へ向かう外側電極5の上面に溶
接される。このため、主体金具2内に絶縁体3および中
心電極4を組み込んだ状態で、外側火花耐久性向上材6
を外側電極5に容易に溶接することができる。そして、
この溶接時は、スペーサリング26によって、溶接後、
外側火花耐久性向上材6の端部と中心電極4の側面との
間の距離が火花放電ギャップGとなるように、所定値に
保たれる。このため、溶接後、ギャップ調節を行う必要
がない。また、溶接は、外側火花耐久性向上材6と外側
電極5との接する部分にレーザビームLBを放射する溶
接技術によって行われるため、溶接時に、外側火花耐久
性向上材6と外側電極5とを強く加圧する必要がない。
このため、溶接時に、外側電極5が変形する等の不具合
がなく、高い品質のスパークプラグ1が製造できる。
【0030】〔第2実施例〕図8ないし図10は本発明
の第2実施例を示すスパークプラグの製造方法の要部説
明図である。本実施例は、略L字形の外側電極5を2本
用いた外側2極対向タイプのスパークプラグ1を製造す
る技術を示す。まず、各外側電極5の上面に、それぞれ
棒状の外側火花耐久性向上材6が溶接技術によって接合
される(第1−1工程)。なお、本実施例に用いられる
2本の外側電極5の長さは、次の工程で略L字形に曲げ
られる際に、曲げを容易かつ確実にするために、必要な
長さより、少し長めに設けられている。
【0031】次に、図8に示すように、主体金具2に接
合された2本の外側電極5を、端部がそれぞれ主体金具
2の内側に向かうように、略L字形に曲げる(第1−2
工程)。この曲げ加工によって、外側電極5の端部が主
体金具2の筒方向に対して垂直方向に向かう。この曲げ
加工を行う成形機は、主体金具2の軸穴10内に嵌め込
まれた曲げ内型31、および図示上方より下方へ移動し
て2本の外側電極5の端部を、曲げ内型31の表面へ同
時に押し付け、略L字形に塑性変形させる曲げパンチ3
2等より構成される。なお、曲げパンチ32には、外側
電極5の所定の曲げ形状に応じた形状の成形面33が形
成されている。
【0032】次に、2本の外側電極5の端部の不必要な
部分の切断を同時に行い、外側電極5の内側端部の位置
を調節する。
【0033】次に、この主体金具2を表面処理を施した
後、図9に示すように、主体金具2の軸穴10内に、中
心電極4を保持した絶縁体3を組み入れ、主体金具2の
端部のカシメ部12をカシメ、主体金具2内に絶縁体3
を強固に固定する(第2工程)。
【0034】図10に示すように、まず、中心電極4の
周囲に、筒状のスペーサリング26を装着する。次に、
それぞれの外側電極5の端部の図示上方の面に、棒状の
外側火花耐久性向上材6を搭載し、外側火花耐久性向上
材6の端部をスペーサリング26に当接させ、外側火花
耐久性向上材6が溶接時に移動しないように、外側火花
耐久性向上材6を外側電極5の上面に保持させる。次
に、外側電極5と外側火花耐久性向上材6との接する部
分にレーザビームLB(高熱)を放射して、外側火花耐
久性向上材6と外側電極5の重なる部分を溶融させ、外
側火花耐久性向上材6を外側電極5に接合する。(第3
工程)。以上の工程によって、外側2極対向型スパーク
プラグ1が完成される。
【0035】〔変形例〕上記の実施例では、外側火花耐
久性向上材6の形状を四角柱の棒状とした例を示した
が、例えば円柱、三角柱、五角柱以上の多角柱など、外
側電極の上面または下面に接合されて、かつ中心電極4
に向かって突出する形状であればどのような形状を用い
ても良い。上記実施例で用いた各構成部品の材質は、実
施例の理解を助けるために用いたもので、本発明が実施
例の材質に限定されるものではない。具体的な例を示す
と、外側火花耐久性向上材6に使用される貴金属材料の
一例として白金を用いた例を示したが、イリジウム、パ
ラジウム、ロジウム、金またはこれらを主体とする合金
など、他の貴金属材料を用いても良い。外側火花耐久性
向上材6と対向する中心電極の側面に、耐火花消耗性に
優れた貴金属を用いても良い。外側電極の数を、1つ、
および2つ用いた例を示したが、3つ以上用いても良
い。
【0036】外側電極を略L字形に形成した例を示した
が、主体金具の端部の内周面から中心電極に向けて延ば
す直線状のものを用いても良い。さらに、外側電極を主
体金具と一体のリング状に設け(気中放電またはセミ沿
面放電タイプの外側電極のように設け)、その上面に棒
状の外側火花耐久性向上材を、1つまたは複数接合して
も良い。外側電極を略L字形に形成する場合、予め長め
の外側電極を主体金具に接合し、曲折後、不要部を切断
した例を示したが、不要部を発生しない長さの外側電極
を主体金具に接合し、曲折しても良い。
【0037】溶接時に、外側火花耐久性向上材の端部と
中心電極の側面との間の距離を所定値に保つ治具とし
て、円筒上のスペーサリングを示したが、他の形状のス
ペーサを用いても良い。外側火花耐久性向上材と外側電
極とを接合する溶接技術の一例として、レーザビームを
用いた溶接技術を例に示したが、電子ビームを放射する
溶接技術や、不活性ガス(例えばアルゴンガス)を用い
て接合部に高温の流体を放射する不活性ガス溶接など、
外側電極に大きな荷重を与えない他の溶接技術を用いて
も良い。
【0038】各工程の実施例における主体金具の方向
は、実施例の理解を助けるために、外側電極が上方に位
置する例を示したが、本発明は実施例に限定されるもの
ではなく、主体金具の方向は、天地方向、水平方向、斜
め方向など、それぞれの工程でどの方向へ向いても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】スパークプラグの断面図である(第1実施
例)。
【図2】スパークプラグの要部斜視図である(第1実施
例)。
【図3】第1−1工程を示す説明図である(第1実施
例)。
【図4】第1−2工程を示す説明図である(第1実施
例)。
【図5】第1−2工程における外側電極の不要部切断を
示す説明図である(第1実施例)。
【図6】第2工程を示す説明図である(第1実施例)。
【図7】第3工程を示す説明図である(第1実施例)。
【図8】第1−2工程を示す説明図である(第2実施
例)。
【図9】第2工程を示す説明図である(第2実施例)。
【図10】第3工程を示す説明図である(第2実施
例)。
【図11】外側火花耐久性向上材が接合された外側電極
を台座に接合する工程を示す説明図である(第1従来技
術)。
【図12】略L字形に曲げられた外側電極の端面に外側
火花耐久性向上材を接合したスパークプラグの要部側面
図である(第2従来技術)。
【符号の説明】
1 スパークプラグ 2 主体金具 3 絶縁体 4 中心電極 5 外側電極 6 外側火花耐久性向上材 26 スペーサリング(溶接時に、外側火花耐久性向上
材の端部と中心電極の側面との間の距離を所定値に保つ
治具) G 火花放電ギャップ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸状に延びる中心電極の側面と、外側電極
    に接合された耐火花消耗性に優れた貴金属を用いた外側
    火花耐久性向上材の端部との間で、火花放電ギャップを
    形成するスパークプラグの製造方法において、 (a)筒状の主体金具の端に、少なくとも端部が内側
    に向かう電気抵抗溶接によって接合された外側電極を設
    ける第1工程。 (b)該第1工程の後に前記主体金具内に、中心電極を
    絶縁保持する絶縁体を組み込む第2工程。 (c)該第2工程の後に棒状に形成された外側火花耐久
    性向上材の端部と前記中心電極の側面との間の距離を所
    定値に保った状態で、前記外側電極における前記主体金
    具の筒方向の一方に向く面に前記外側火花耐久性向上材
    を配置し、この外側火花耐久性向上材と前記外側電極と
    の接する部分にレーザービーム、電子ビームを放射する
    溶接技術または不活性ガス溶接によって、前記外側火花
    耐久性向上材を前記外側電極に接合する第3工程の各工
    程を用いて製造することを特徴とするスパークプラグの
    製造方法
  2. 【請求項2】請求項1に記載のスパークプラグの製造方
    法において、 前記第3工程における所定値とは、火花放電ギャップよ
    り短く設定されたことを特徴とするスパークプラグの製
    造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のスパーク
    プラグの製造方法において、 前記第1工程は、角棒状に形成された外側電極を、前記
    主体金具の端面に電気抵抗溶接によって接合する第1−
    1工程と、該第1−1工程の後に 前記主体金具に接合された前記外
    側電極を略L字形に曲げ、曲折後の端部を前記主体金具
    の内側に向ける第1−2工程とからなるスパークプラグ
    の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のスパークプラグの製造方
    法において、 前記第1−2工程は、前記外側電極を略L字形に曲げた
    後、内側端部を切断して、内側端部の位置を調節するこ
    とを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  5. 【請求項5】請求項3または請求項4に記載のスパーク
    プラグの製造方法において、 前記外側電極が複数設けられる場合は、複数の前記外側
    電極を同時に略L字形に曲げることを特徴とするスパー
    クプラグの製造方法。
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