JPH0985698A - ブランク打抜き方法とその装置および該装置用打抜きモジュール - Google Patents

ブランク打抜き方法とその装置および該装置用打抜きモジュール

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JPH0985698A
JPH0985698A JP24582495A JP24582495A JPH0985698A JP H0985698 A JPH0985698 A JP H0985698A JP 24582495 A JP24582495 A JP 24582495A JP 24582495 A JP24582495 A JP 24582495A JP H0985698 A JPH0985698 A JP H0985698A
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blanks
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JP24582495A
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Hideyuki Hanabusa
秀行 花房
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Futec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、枚葉印刷物に多面付けされた多数の
ブランクのうち欠点を含む良品ブランクと欠点を含まな
い不良品ブランクとを選別して打抜くことができるブラ
ンク打抜き方法を提供することにある。 【解決手段】ブランクが多面付けされた枚葉印刷物Bの
面付け数と同数であって各ブランクの配置と同パターン
で配置された打抜きアクチュエータ43を有する打抜き部
36を備えた打抜き機31に、枚葉印刷物Bを供給して、打
抜き部36でアクチュエータ43によりブランクを枚葉印刷
物Bから打抜くブランク打抜き方法を前提とする。打抜
き機31の動作を制御する打抜き機コントローラ32に、枚
葉印刷物Bについての欠点検査装置3で得た欠点検査情
報を品質情報として打抜き機31に供給する。この品質情
報により各アクチュエータ43を個別に制御して、良品ブ
ランクCのみを打抜くとともに不良品ブランクを打抜か
ないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多面付けの枚葉印
刷物から打抜かれた後に例えば紙器等を形成するブラン
クを打抜くブランク打抜き方法とその装置、および該打
抜き装置にブランクの大きさや配置等に応じて付け替え
られるブランク打抜き装置用打抜きモジュールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】オフセット枚葉印刷機により印刷される
枚葉印刷物の中には、歩留まりをよくするために同一パ
ターンのブランクを多数面付けしてなるものが知られて
おり、その多くは打抜き後に例えば紙器を形成するブラ
ンクが多面付けされた枚葉印刷物である。
【0003】ところで、印刷物と対向してCCDイメー
ジセンサを受光器とした撮像カメラと投光器とを配置し
て、投光器による照明下において撮像カメラで印刷面を
撮像し、CCDイメージセンサが受光した光量に応じた
電圧レベルの電気信号を電子回路で処理して、印刷物上
のピンホール、汚れ、筋、印刷の欠け、食み出し、濃度
むら等の欠点の有無を自動検出することが行われてい
る。そして、この枚葉印刷物に対する前記欠点自動検査
により、検出された欠点の種類、大きさ、位置などが分
かるので、その欠点検査情報に基づいて早期に当該欠点
を解消するための対策が採用されるようになっている。
【0004】また、枚葉印刷物から紙器ブランクを打抜
く従来のブランク打抜き装置には、一般的にトムソン式
のものが採用されている。この装置は、印刷順に積層さ
れた多数枚の枚葉印刷物が供給される給紙部から、枚葉
印刷物を一枚ずつ見当部に送り込み、この見当部で位置
決めされた枚葉印刷物をつなぎ加工部に送り込んで、こ
こで各ブランクの輪郭に沿う切り込みを入れるととも
に、輪郭の一部を残して、そこをつなぎ部として各ブラ
ンクを枚葉印刷物に保持させた後、この印刷物を打抜き
部に送り込んで、この打抜き部で各ブランクを夫々打抜
き、この打抜きによって残ったかすを排紙部に移送して
取出すものである。
【0005】この打抜き装置において、ブランクを打抜
く打抜き部には、ブランクの大きさや配置等の枚葉印刷
物の構成に適合するブランク打抜き装置用打抜きモジュ
ールが付け替えられるようになっており、このモジュー
ルは、下型と、ベースと、多数の打抜きアクチュエータ
とを備えている。下型は、枚葉印刷物のブランク数と同
数であってこれらブランクと同じパターンで配置された
多数の打抜き孔を有し、ベースには各打抜き孔に夫々対
向する打抜きアクチュエータが取付けられている。そし
て、ベースはその両端をガイドに摺動させて駆動機構に
より昇降自在に設けられている。
【0006】したがって、下型とベースとの間に枚葉印
刷物が送り込まれて位置決めされた状態で、ベースを下
降させることにより、各打抜きアクチュエータがその真
下に位置する打抜き孔に夫々挿入して、この打抜き孔を
塞ぐように対向位置されているブランクを枚葉印刷物か
ら打抜くことができる。この打ち抜きにおいて、各打抜
きアクチュエータの高さ位置は同じであってすべて同期
して下降するので、各ブランクは残らず同時にすべて打
抜かれる。
【0007】こうして打抜かれたブランクはその後に張
り合わせて紙器として組立てられるが、その外観品質を
維持するために、ブランクまたは張り合わせ後におい
て、前記枚葉印刷物の欠点検査装置と同様な欠点検査装
置を用いて、ブランク検査(ブランクの状態で、それに
印刷上の欠点等があるかどうかを検出する検査)等を行
って、良品と不良品との選別をしている。これは、枚葉
印刷物に対する欠点検査が主に欠点を解消する対策を意
図してなされていることに起因している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記のように従来のブ
ランク打抜き方法および装置は、欠点の有無に拘らず全
てのブランクを枚葉印刷物から打抜くので、打抜かれた
ブランク群の中には欠点を含んだブランクが混在してい
る。
【0009】そのために、外観品質を保持する上で、打
抜かれたすべてのブランクに対する欠点検査を枚葉印刷
物の検査とは別に行うことを余儀なくされている。しか
も、ブランクは多面付けされているから、その一つ一つ
のブランクについて検査を行うことは、枚葉印刷物に対
する欠点検査に比較して検査数量が少なくとも十数倍以
上に飛躍的に増大し、そして、欠点検査装置に対するセ
ット時間や各ブランクを個別にハンドリングするための
時間が各ブランクについて個別に必要であるから、ブラ
ンク検査には多大の時間を費やさざるを得ない。
【0010】これらの問題があることにより、例えば紙
器を得る場合の生産効率が悪い。すなわち、紙器を得る
には、所定の大きさの枚葉紙をカットして所定枚数揃え
て得るカット揃え工程と、これら枚葉紙にオフセット枚
葉印刷機で枚葉印刷をする印刷工程と、この後必要によ
り追加されるニス塗りや箔押し等の表面処理工程と、す
べての印刷等が完了された直後の枚葉印刷物に対する欠
点を欠点検査装置を用いて自動的に検出する枚葉印刷物
検査工程と、ブランク打抜き機によるブランク全数打抜
き工程と、打抜かれたすべてのブランク一つ一つについ
ての欠点を欠点検査装置を用いて自動的に検出するブラ
ンク検査工程と、この検査により良品として選択された
ブランクを張り合わせて紙器とする張り合わせ工程とを
必要とする。このように紙器の生産においては、枚葉印
刷物検査工程の他に、検査に多大な時間を要するブラン
ク検査工程を必要としているので、その生産効率が悪い
ものである。
【0011】そこで、この点を改善するため本出願人
は、枚葉印刷物検査工程で得た欠点検査情報でブランク
打抜き装置のブランク打抜きモジュールを制御するもの
を試作した。この試作機では、既存のブランク打抜き装
置をそのまま使用して、枚葉印刷物に対する自動の欠点
検査により、給紙部に積層して供給された多数枚の枚葉
印刷物群のうちどの枚葉印刷物が欠点を持っているのか
が分かることに着目し、欠点付きの枚葉印刷物が打抜き
部に来た時に、ブランク打抜きモジュールを打抜き動作
させることなく停止状態に保持して、前記欠点付きの枚
葉印刷物を排紙部に排出させるものであった。
【0012】しかし、欠点付き枚葉印刷物であっても、
それに面付けされた多数のブランクのすべてに欠点があ
るのは例外的であって、大部分のブランクは欠点がない
良品ブランクである。したがって、排紙部の枚葉印刷物
全体を廃棄すること、歩留まりを低下させるので、その
対応としては、排紙部の枚葉印刷物を集めて、それを再
度ブランク打抜き装置にかけて、そのすべてブランクを
打抜いた後、それらの全てにブランク検査を行って、良
品を選別することが必要となる。そのため、前記試作に
係る方法および装置では、ある程度の有効性はあるもの
の、依然として検査が二度必要であるから、十分な改善
策とはいい難いことが分かった。
【0013】したがって、本発明が解決しようとする第
1の課題は、枚葉印刷物に多面付けされた多数のブラン
クのうち欠点を含む良品ブランクと欠点を含まない不良
品ブランクとを選別して打抜くことができるブランク打
抜き方法とその装置を提供することにある。
【0014】また、本発明が解決しようとする第2の課
題は、既存のブランク打抜き装置に取付けて使用でき、
それにより前記第1の課題を解決できるブランク打抜き
装置用打抜きモジュールを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記第1の課題を解決す
るために、請求項1の発明は、ブランクが多面付けされ
た枚葉印刷物の前記ブランク数と同数であって前記各ブ
ランクの配置と同パターンで配置された打抜きアクチュ
エータを有する打抜き部を備えたブランク打抜き機に、
前記枚葉印刷物を供給して、前記打抜き部において前記
打抜きアクチュエータにより前記ブランクを前記枚葉印
刷物から打抜くブランク打抜き方法において、前記打抜
き機の動作を制御する打抜き機コントローラに、前記打
抜き機に供給される枚葉印刷物の各ブランクについての
品質情報を格納し、この品質情報により、良品ブランク
のみを打抜くとともに不良品ブランクを打抜かないよう
に前記各打抜きアクチュエータを個別に制御することを
特徴とするものである。
【0016】この請求項1の発明において、品質情報に
は枚葉印刷物について欠点自動検査をして得た欠点検査
情報を使用する。欠点検査情報は、欠点の位置、すなわ
ち、枚葉印刷物に印刷された多数のブランクのうちのど
のブランクに欠点があるのかという欠点ブランク位置情
報を含んでいる。この欠点ブランク位置情報で、打抜き
機が備える打抜き部において枚葉印刷物からブランクを
打抜くための打抜きアクチュエータを個別に制御する。
それにより、打抜き部は、欠点がない良品ブランクのみ
を、それらに対応する位置の打抜きアクチュエータで打
抜き、欠点を含む不良品ブランクについては、その打抜
きをしないようにする。こうした打抜きにより、良品ブ
ランクと不良品ブランクとを選別でき、不良品ブランク
はかすとして排出される。
【0017】すなわち、以上のように枚葉印刷物につい
ての自動欠点検査により既に得ている欠点検査情報を品
質情報として利用し、それに基づいて良品ブランクと不
良品ブランクとを選別して打抜くので、この打抜き後に
おけるブランク検査を省略できる。
【0018】また、同様に前記第1の課題を解決するた
めに、請求項2の発明は、ブランクが多面付けされた枚
葉印刷物から前記ブランクを打抜くブランク打抜き装置
において、打抜き機と、この打抜き機の動作を制御する
打抜き機コントローラとを具備し、前記打抜き機が、前
記枚葉印刷物が多数枚積層して供給されるとともに、積
層された多数枚の枚葉印刷物を上から一枚ずつ送る給紙
部と、送り出された枚葉印刷物の位置を決める見当部
と、この見当部から送り込まれた前記枚葉印刷物に対し
て、各ブランクの輪郭に沿う切り込みを入れるととも
に、間隔的に残された前記輪郭の一部からなるつなぎ部
を介して前記枚葉印刷物に前記各ブランクを保持するつ
なぎ加工部と、前記枚葉印刷物の前記ブランク数と同数
であって前記ブランクの配置と同パターンで配置されて
個別に動作可能な打抜きアクチュエータを有し、これら
打抜きアクチュエータにより前記ブランクを選択的に打
抜く打抜き部と、この打抜き部の打抜きにより残ったか
すを受ける排紙部とを備えてなるとともに、前記打抜き
機コントローラが、前記給紙部に供給される枚葉印刷物
群の各ブランクについての品質情報を格納し、この品質
情報により前記各打抜きアクチュエータを個別に制御す
る打抜き制御部を有してなることを特徴とするものであ
る。
【0019】この請求項2の発明においても、品質情報
には枚葉印刷物について欠点自動検査をして得た欠点検
査情報が使用される。そして、この品質情報は、欠点ブ
ランク位置情報の他に、積層された枚葉印刷物のうち欠
点があるブランクを有した枚葉印刷物が何枚目の積層位
置に積み重なって位置されているのかという欠点枚葉印
刷物積層位置情報を含んでいる。
【0020】打抜き機コントローラにより動作を制御さ
れる打抜き機の給紙部には、欠点自動検査済みの枚葉印
刷物が多数枚積層されて供給され、この給紙部から枚葉
印刷物が一枚づつ見当部に送り込まれ、見当部は枚葉印
刷物を適正に位置決めする。そして、位置決めされた枚
葉印刷物はつなぎ加工部に移送される。この加工部は、
各ブランクの輪郭に沿って切り込みを入れ、それにより
輪郭の一部に残される複数箇所のつなぎ部を介して各ブ
ランクを枚葉印刷物から落下しないように保持する。こ
のつなぎ加工が施された枚葉印刷物が搬入される打抜き
部は、その各打抜きアクチュエータを動作させてブラン
クの打抜きを行い、排紙部は打抜き部から移送される抜
きかすを受ける。打抜き機は、こうした一連のブランク
打抜きを次々に実施するものであり、その際搬送される
枚葉印刷物は打抜き器において計数されて、その計数情
報は打抜き機コントローラに供給される。
【0021】打抜き機コントローラは、その打抜き制御
部に格納された品質情報と前記計数情報とにしたがっ
て、前記打抜き部の各アクチュエータを個別に制御す
る。
【0022】すなわち、打抜き機コントローラにおいて
前記品質情報のうち枚葉印刷物積層位置情報と前記計数
情報とに基づき打抜き部に位置された枚葉印刷物が前記
欠点枚葉印刷物に該当するものではないと判断した場合
には、当該枚葉印刷物の各ブランクはいずれも欠点がな
い良品ブランクであるから、打抜き制御部は、すべての
打抜きアクチュエータを打抜き動作させ、それにより、
すべてのブランク(すなわち、良品ブランク)を打抜
く。
【0023】また、打抜き機コントローラにおいて前記
枚葉印刷物積層位置情報と計数情報とに基づき打抜き部
に位置された枚葉印刷物が前記欠点枚葉印刷物に該当す
るものであると判断した場合には、既に格納されている
品質情報のうち欠点ブランク位置情報にしたがって打抜
きアクチュエータを個別に制御する。詳しくは、欠点が
ない良品ブランクのみを、それらに対応する位置の打抜
きアクチュエータで打抜き、欠点を含む不良品ブランク
については、その打抜きをしないように制御する。こう
した打抜き制御により、良品ブランクと不良品ブランク
とを選別できる。
【0024】以上のように請求項2に係るブランク打抜
き装置によれば、枚葉印刷物についての自動欠点検査に
より既に得ている欠点検査情報を品質情報として利用
し、それに基づいて良品ブランクと不良品ブランクとを
選別して打抜くことができるので、この打抜き後におけ
るブランク検査を省略できる。
【0025】また、前記第2の課題を解決するために、
請求項3の発明は、ブランクが多面付けされた枚葉印刷
物の前記ブランク数と同数であって前記各ブランクの配
置と同パターンで配置された多数の打抜き孔を有した下
型と、この下型の上方に配設されたベースと、このベー
スに前記各打抜き孔に夫々対向して取付けられるととも
に、個々に動作可能な多数の打抜きアクチュエータとを
有した打抜き型装置を備えるとともに、前記下型と前記
ベースとの間に供給される前記枚葉印刷物の各ブランク
についての品質情報が与えられ、この品質情報にしたが
って前記各打抜きアクチュエータを個別に動作させる打
抜き駆動部を備えてなるものである。
【0026】この請求項3の発明に係る打抜きモジュー
ルは、ブランク打抜き機の打抜き部に対して着脱可能で
あり、既存のブランク打抜き装置に取付けて使用でき
る。このモジュールの使用において、各打抜きアクチュ
エータは、下型の打抜き孔と対向してその上側から下降
して打抜き孔に挿入されるから、下型とこの上方に配置
されて打抜きアクチューエタを取付けたベースとの間に
搬入された枚葉印刷物のブランクを打抜く。そして、打
抜き駆動部は既に与えられている品質情報にしたがって
各打抜きアクチュエータを個別に動作させる。すなわ
ち、欠点がない良品ブランクのみを、それらに対応する
位置の打抜きアクチュエータで打抜き、欠点を含む不良
品ブランクについてはその打抜きをしないように、個別
に打抜きアクチュエータを動作させる。こうした打抜き
により、良品ブランクと不良品ブランクとを選別でき
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5を参照して第1
の実施の形態を説明する。図1は第1の実施形態に係る
ブランク打抜き方法を実施する打抜き装置を備える紙器
ブランク印刷・仕分けシステムの構成を示す図であっ
て、この図中1は枚葉印刷装置である。この装置1は、
印刷機本体2と、欠点検査装置3とを備えている。
【0028】印刷機本体2は、給紙部2aと、印刷部2
bと、排紙部2cとを備えている。給紙部2aは、枚葉
の印刷紙Aが水平の姿勢で積み重ねられたパレット4が
載せられる図示しない昇降台と、このパレット4上の印
刷紙のうち最も上側に位置されるものから一枚ずつ印刷
部2bに送り込む用紙送り出し機構とを有している。こ
の給紙部2aでは、前記用紙送り出し機構による印刷紙
Aの送り出しに伴い図示しない用紙カウント手段が送り
出し枚数を計数し、その計数信号に基づき所定枚数の送
り出しがなされる毎に前記昇降台が所定寸法ずつ上昇さ
れて、以上の送り出し動作を継続するようになってい
る。
【0029】給紙部2aの用紙送り出し側に連続して配
置された印刷部2bは、供給された印刷紙Aに対して多
色刷りのオフセット枚葉印刷を施すものである。そし
て、例えば紙器用の枚葉印刷をする場合には打抜き後に
紙器を形成するブランクを、印刷紙Aの印刷領域に多数
割り振って印刷する多面付けをしてオフセット枚葉印刷
を施す。なお、印刷を施された枚葉印刷物の品質を高め
るために必要に応じて印刷部2bには、印刷紙面に対し
てニス塗りを行うコーター、および金属箔を装着する箔
押し部等の表面処理部が設けられることもある。
【0030】印刷部2bの用紙送り出し側に連続して配
置された排紙部2cは、印刷済みの印刷紙(つまり枚葉
印刷物B)をその印刷面を上向きにして水平の姿勢で受
けて積み重ねるパレット5を載せる昇降台(図示しな
い)を備える。この昇降台は、落下しながらパレット5
上に排出される枚葉印刷紙Bが所定枚数スタックされる
毎に、図示しない昇降機構の動作により所定寸法ずつ下
降されて、印刷部2bから排出される枚葉印刷物Bのス
タック動作が継続されるようになっている。
【0031】排紙部2cはパレット5への積み重ね枚数
を計数する図示しない排紙カウンタを備え、その所定枚
数の計数にしたがって図示しないパレット交換手段によ
り、前記昇降台上のパレット5が新たなパレットと自動
交換されるようになっている。
【0032】図2に示されるように欠点検査装置3は、
カメラユニット11と、投光器12と、信号処理装置1
3とを備えている。カメラユニット11および投光器1
2は印刷部2bに付設されてインライン検査を可能とす
るものであり、信号処理装置13は印刷機2の外部に配
置される。
【0033】カメラユニット11は、印刷部2bに設定
される検査位置に設けられて、枚葉印刷物Bを搬送する
最終段の回転胴14の周面と対向して配置されている。
投光器12は、カメラユニット11の視野を照明するた
めに回転胴14の周面と対向して設けられて、枚葉印刷
物Bの欠点(ピンホール、黒点、汚れ、付着した異物、
筋等)を強調するために必要な波長をもつ光を特定方向
から前記視野に投光するものである。
【0034】カメラユニット11が備える少なくとも一
台例えば4台の撮像カメラ11a〜11dは同一構造で
あり、枚葉印刷物Bの移動方向と直交する幅方向に並設
されており、これらによって枚葉印刷物Bの幅方向全体
に渡る撮像(走査)をする。各カメラ11a〜11d
は、レンズ15(なお、図面上は一つのレンズで代表し
たが、実際には複数のレンズを組み合わせてなる。)
と、第1センサ16と第2センサ17とを有している。
両センサ16、17はレンズの結像位置に並設されてい
る。
【0035】第1センサ16は、一次元(リニア)のC
CD(Charge Coupled Device )イメージセンサからな
る欠点検出用のものであって、レンズ15の光軸を通っ
て枚葉印刷物Bの幅方向に延びて配置されている。この
第1センサ16が有する感光画素は直線状に並べられて
いて、これに入射された光のエネルギーを光電変換作用
により電気信号に変換し、得られた信号電荷を一次的に
蓄積する機能を持つ。
【0036】第2センサ17は、一次元のCCDカラー
イメージセンサからなる欠点表示用のものであって、レ
ンズ15の光軸から少しずれて第1センサ16と平行に
配置されている。この第2センサ17が有する感光画素
には色フィルタがオンチップで形成されている。すなわ
ち、感光画素列の各画素には、赤色(R)、緑色
(G)、青色(B)の原色系色フィルタが、感光画素列
の列方向に並設されて夫々設けられ、これらRGBの各
色フィルタは一つの画素の1/3の領域を夫々覆ってい
る。第2センサ17はその感光画素列に蓄積された信号
電荷のうち第1センサ16の感光画素列の長さに対応す
る位置の画素群を有効画素として、ここから読み出され
る信号電荷のみが、出力信号として使用されるようにな
っている。
【0037】信号処理装置13は、欠点検出手段18
と、欠点画像表示手段19とを備えている。前記各撮像
カメラ11a〜11dの読み出し機能により電圧の信号
として第1センサ16から読み出される第1出力信号
(第1撮像信号)は、欠点検出手段18に供給される。
これと同時に、各撮像カメラ11a〜11dの読み出し
機能により電圧の信号として第2センサ17から読み出
される第2出力信号(第2撮像信号)は、欠点画像表示
手段19に供給される。
【0038】欠点検出手段18は、例えば輪郭抽出部、
第1欠点認識部、第1欠点判定部、第2欠点認識部、第
2欠点判定部とを備え、入力された第1撮像信号を処理
してパターンマッチングにより欠点があるかどうかを検
出する構成である。
【0039】すなわち、予め目視検査などにより良品と
判断された枚葉印刷物(マスター)についての撮像カメ
ラ11a〜11dからの第1撮像信号を欠点検出手段1
8に供給することにより、輪郭抽出部で良品ブランク
(欠点がないブランク)についての輪郭パターンを抽出
し、このパターンを第1、第2の欠点認識部8に入力す
る。第1欠点認識部では、これに入力された輪郭パター
ンをそのままマスタ輪郭パターン(第1基準パターン)
としてメモリに書き込み、第2欠点認識部では、これに
入力された輪郭パターンにそのばらつきを吸収するため
の許容値を付す拡大処理を施し、その結果得たマスタ輪
郭拡大パターン(第2基準パターン)をメモリに書き込
む。
【0040】こうした基準パターンのメモリへの格納後
に欠点検査が実施される。すなわち、印刷部2bで多面
付けされた枚葉印刷物Bが各撮像カメラ11a〜11d
により幅方向に走査されるに従い、これらから読み出さ
れた第1出力信号が両欠点認識部に夫々供給される。
【0041】そうすると、第1欠点認識部では、そのメ
モリに記憶されたマスタ輪郭パターンと、この認識部に
供給された枚葉印刷物Bについてのリアルデータである
輪郭パターンを拡大処理して得た検査パターンとを比較
照合する。このパターンマッチングにより、印刷の一部
が欠落していたり、掠れていたりするいわゆる欠け性の
欠点がある場合には、拡大処理された検査パターンに対
してマスタ輪郭パターンの一部が食み出すので、この食
み出し部分を欠け性の欠点情報として認識する。この欠
点情報は第1欠点判定部に供給されて、そこで欠点であ
るかどうかの判定が下される。
【0042】第2欠点認識部では、この認識部に供給さ
れた枚葉印刷物Bについてのリアルデータである輪郭パ
ターンを拡大処理することなくそのまま検査パターンと
して、この認識部のメモリに記憶されたマスタ輪郭拡大
パターンと比較照合する。このパターンマッチングによ
り、検査パターンに飛び散ったインクや汚れなどが所定
の箇所以外に場所に付着してできたいわゆる跳び性の欠
点がある場合には、検査パターンの一部がマスタ輪郭拡
大パターンに対して食み出すので、この食み出し部分を
跳び性の欠点情報として認識する。この欠点情報は第2
欠点判定部に供給されて、そこで欠点であるかどうかの
判定が下される。
【0043】このようにして枚葉印刷物Bの各ブランク
についての欠点を検出する欠点検出手段18の出力端に
は、アラーム20と、欠点画像表示手段19とが接続さ
れている。アラーム20は欠点検出手段18での欠点の
検出と同期して報知動作をするものである。欠点画像表
示手段19は、これに入力される第2出力信号を処理
し、欠点検出手段18での欠点検出動作と同期して欠点
検出手段18が検出した欠点についての画像をリアルタ
イムで生成して、それをアラーム20の報知動作に同期
して欠点画像表示手段19に接続されたモニターテレビ
21の画面中央部に静止画で表示させるものである。
【0044】図2中22は前記回転胴14の回転軸に転
接されたパルスジュネレータであり、これは回転胴14
の回転に基づき枚葉印刷物Bの走行方向の位置情報を検
出するために設けられている。こうして検出される位置
情報は欠点検出手段18および欠点画像表示手段19に
夫々供給される。なお、枚葉印刷物Bの幅方向の位置情
報は前記各第1センサ16の撮像信号をもとに得る。
【0045】前記両手段18、19の他に信号処理装置
13は、検査データ記録部23および欠点画データ記録
部24も備えている。これら記録部23、24は、例え
ばランダムアクセス記録媒体であるフロッピー等の記録
メディアとそれに対するデータの書き込み・読み出し手
段とを有して形成されている。
【0046】検査データ記録部23は、欠点検出手段1
8の出力端に接続して設けられ、この検出手段18で得
たすべての検査検査情報をファイルするものである。欠
点検査情報は、検査した枚葉印刷物Bの総枚数情報、各
枚葉印刷物Bの各ブランクについての欠点ブランクの位
置情報および良品ブランクの位置情報、欠点ブランクが
ある枚葉印刷物Bの積層位置情報、前記総枚数が積層さ
れたパレットの番号、前記排紙カウンタからの計数情報
等を含んでいる。
【0047】欠点画データ記録部24は、欠点画像表示
手段19の出力端に接続して設けられ、この表示手段1
9で得たすべての欠点についての静止画の画像データを
ファイルするものである。
【0048】前記枚葉印刷装置1は、その給紙部2aか
ら送り込まれた印刷紙Aに対して印刷部2bで多面付け
のオフセット枚葉印刷を施して枚葉印刷物Bを得て、そ
れについて欠点検査装置3により欠点の自動検出をした
後、各枚葉印刷物Bを排紙部2cに排出する。排紙部2
cのパレット5に積み重ねられる枚葉印刷物Bは、それ
に欠点を含むかどうかに関係なく積層される。言い換え
れば、欠点があるかどうかで枚葉印刷物Bを選別するこ
となく混ざった状態でパレット5上に所定枚数積層され
る。
【0049】図3はパレット5上に積層された枚葉印刷
物Bの斜視図であって、その最上段に位置された枚葉印
刷物Bで代表して示すように各枚葉印刷物Bには縦横各
4列に並ぶブランクb1〜 b16が多面付けされている。そ
のうちの例えば最上段の枚葉印刷物Bの縦横各3列目の
位置にあるブランクb6には欠点Pがある。また、前記各
ブランクb1〜 b16は紙器を形成するためのものであり、
例えば図5(A)に示される構造をなしている。
【0050】そして、枚葉印刷物Bが排紙部2cに排出
される間に、この印刷物Bについての欠点を欠点検出手
段18での既述の検出動作によるインライン検査で自動
的に検出できるから、リアルタイムに欠点情報を得るこ
とができるとともに、欠点が検出されるたびに欠点画像
表示手段19により検出された欠点を静止画としてモニ
ターテレビ21に表示させることができる。したがっ
て、このテレビ21を視認するオペレータは、検出され
た欠点の大きさ、形状、色、位置等を判断できるため、
それに基づいて検出された欠点を解消する対策を早期に
採用できる。
【0051】こうした欠点の検出と画像表示に伴い、そ
の欠点検出手段18が得た検査データのすべてが検査デ
ータ記録部23に記録されるとともに、欠点画像表示手
段19により形成された欠点の画像データが欠点画デー
タ記録部24に記録される。
【0052】また、図1中30は枚葉印刷装置1が設置
された建屋内或いは建屋外に設置されてブランク部b1〜
b16を打抜き処理するためのブランク打抜き装置であ
り、これは打抜き機31と、打抜き機コントローラ32
とを備えている。
【0053】打抜き機31は、給紙部33と、見当部3
4と、つなぎ加工部35と、打抜き部36と、排紙部3
7とを備えている。
【0054】給紙部33は枚葉印刷物Bが積み重ねられ
た前記パレット5が載せられる図示しない昇降台と、こ
のパレット5上の枚葉印刷紙Bのうち最も上側に位置さ
れるものから一枚ずつ見当部34に送り込む用紙送り出
し機構とを有している。この給紙部33では、前記用紙
送り出し機構による枚葉印刷物Bの送り出しに伴い図示
しない用紙カウント手段が送り出し枚数を計数し、その
計数信号に基づき所定枚数の送り出しがなされる毎に前
記昇降台が所定寸法ずつ上昇されて、以上の送り出し動
作を継続するようになっている。
【0055】給紙部33の用紙送り出し側に連続して配
置された見当部34は、そこに送り込まれた枚葉印刷物
Bを適正位置に位置決めするものであり、位置決めされ
た枚葉印刷物Bはその見当精度のままチェンバーグリッ
プと称される搬送手段(図示しない)によりつなぎ加工
部35に送り込まれる。
【0056】つなぎ加工部35は、固定の受け型35a
と上下動される切り込み型35bとを有していて、これ
ら両型35a、35b間に搬送配置された枚葉印刷物B
に対してつなぎ加工をするものである。ここにつなぎ加
工とは、両型35a、35bによる打抜き作用で、各ブ
ランクの輪郭に沿う切り込みを入れるとともに、その際
に前記輪郭の一部を複数箇所残す加工である。この加工
により間隔的に残された複数の輪郭の一部はつなぎ部と
称され、これらつなぎ部を介して枚葉印刷物Bに各ブラ
ンクが落下しないように保持されるようになっている。
【0057】打抜き部36は、そこに搬送された枚葉印
刷物Bに対して欠点がない良品のブランクのみを打抜い
て、欠点を含んだ不良品ブランクとの選別を行うもので
あって、そのために例えば枚葉印刷物Bのブランクの構
成(形、数、大きさ等)に応じて付け替えられる打抜き
モジュール38を備えている。このモジュール38は,
打抜き型装置39と、打抜き駆動部40とを備えてな
る。
【0058】図4に示されるように打抜き型装置39
は、下型41と、ベース42と、複数の打抜きアクチュ
エータ43とを有している。固定の下型41は、枚葉印
刷物Bのブランク数と同数であって、かつ、各ブランク
の配置と同パターンで配置された多数の打抜き孔41a
を有している。ブランクと相似形状の孔からなる打抜き
孔41aはブランクより少し大きい。ベース42は、図
示しない油圧シリンダにより昇降されるピストンロッド
に支持されて下型41の上方に対向配置されている。こ
のベース42の両端部は打抜き部36の幅方向両端部に
立てられたガイド44に沿って摺動し、それにより水平
な姿勢を保ってベース42は上下動されるように設けら
れている。
【0059】ベース42には多数の打抜きアクチュエー
タ43が取付けられている。これらアクチュエータ43
は、本実施形態においてはベース42に固定された固定
シリンダ45と、このシリンダ45にその下側から摺動
自在に嵌合された可動シリンダ46と、両シリンダ4
5、46間に渡って設けられて可動シリンダ46を下方
に突出させるばね47と、可動シリンダ46の下端部に
取付けられた木型48とから形成されている。木型48
は前記ブランクに対応する大きさであって、その下方に
対向する打抜き孔41aに挿入されるようになってい
る。そのため、各打抜きアクチュエータ43は、枚葉印
刷物Bの各ブランクと同数であってこれらブランクと同
パターンでベース42に支持されている。
【0060】打抜き駆動部40は本実施形態において各
打抜きアクチュエータ43の固定シリンダ45内に連通
して個別に設けられた電磁弁である。これら電磁弁40
を介して各打抜きアクチュータ43は真空吸引部49に
連通されている。各電磁弁40は通常閉じ状態を保持
し、励磁されることにより開かれるものであって、個々
に開閉制御されるようになっている。
【0061】なお、図1および図2中50は打抜き部3
6に設けられたブランク受けであり、この受け50は、
その上面に良品ブランクCが所定枚数ずつ積層されるた
びに所定寸法ずつ下降されて、良品ブランクCの受取り
を継続を継続するようになっている。
【0062】また、排紙部37は打抜き部36での打抜
き動作により残ったかすD(図1参照)を受け取るもの
である、このかすDは、枚葉印刷物Bから良品ブランク
Cを打抜いた残りの部分であって、それには不良品ブラ
ンクを含む場合がある。
【0063】前記構成の打抜き機31の動作全般を制御
する前記打抜き機コントローラ32は、前記信号処理装
置13とLAN55により接続されているとともに、こ
のLAN55を通じて前記第1検査データ記録部22か
ら品質情報を取出して格納し、この品質情報により前記
各打抜きアクチュエータ43を個別に制御する打抜き制
御部51を備えている。前記品質情報は、前記パレット
5に固有のパレット番号、同パレット5に積層された枚
葉印刷物Bの積み重ね総枚数、欠点Pが検出された枚葉
印刷物Bの積み重ね位置、当該枚葉印刷物Bの不良品ブ
ランクの位置等である。
【0064】なお、図2中符号52は第2検査データ記
録部であり、これには第1検査データ記録部23の中か
ら前記品質情報が呼び出されるとともに、その品質情報
の修正データが記録されるようになっている。
【0065】すなわち、前記欠点画データ記録部24に
記録された欠点画像データを読み込んで、欠点の静止画
を表示する再確認用モニターテレビ53が打抜き機31
の操作パネル部等に設けられていて、このテレビ53の
近傍にはキーボード等の修正データの入力装置54が付
設されている。それにより、打抜き機31を操作するオ
ペレータは、モニターテレビ53の画面上に表示された
欠点の静止画を視認して、表示された欠点を、最終的に
欠点とするかどうかの判定をすることができる。その判
定結果は入力装置54を介して第2検査データ記録部5
2に入力されるから、それにより、第1検査データ記録
部22から第2検査データ記録部52に読み込んだ品質
情報が修正されるようになっている。こうして修正され
た品質情報が前記打抜き制御部51に格納されるもので
ある。
【0066】打抜き制御部51には前記給紙部33の図
示しない用紙送り出し機構により枚葉印刷物Bの送り出
し枚数を計数する計数カウンタの計数情報が入力され
る。この計数情報に基づいて打抜き制御部51は、前記
打抜き部36に搬送して配置された枚葉印刷物Bが、何
枚目にあたるのかを判定する。そして、打抜き部36
は、それに格納した品質情報にしたがって、良品ブラン
クCのみを打抜くとともに、不良品ブランクを打抜かな
いように各打抜き駆動部40を介して各打抜きアクチュ
エータ43を個別に制御するようになっている。
【0067】前記構成のブランク打抜き装置30による
ブランクの選別打抜き作動を説明する。枚葉印刷機1の
欠点検査装置3により欠点を自動検査された枚葉印刷物
Bは、多数積層されてパレット5とともにブランク打抜
き装置30の給紙部33に供給される。また、これに先
立って、欠点検査装置3で得た検査データの中から品質
情報が第1検査データ記録部23から第2検査データ記
録部52に読み込まれて、ここで必要により修正を経た
後、その品質情報が打抜き機コントローラ32の打抜き
制御部51に格納される。
【0068】この状態で打抜き機コントローラ32によ
り打抜き機31が動作される。それにより、まず、給紙
部33から、これに供給されたパレット5上の多数枚の
枚葉印刷物Bが最上段のものから順次一枚づつ見当部3
4に送り込まれ、この見当部34において枚葉印刷物B
が適正に位置決めされる。
【0069】こうして位置決めされた枚葉印刷物Bは、
次につなぎ加工部35に移送されて、ここで位置決めさ
れて各ブランクb1〜 b16の輪郭に沿う切り込みを入れら
れて、各ブランクb1〜 b16を落下しないように複数箇所
のつなぎ部を介して枚葉印刷物Bに保持するつなぎ加工
が施される。このつなぎ加工は受け型35aに対して切
り込み型35bを下降させてその刃部を受け型35aに
挿入することによりなされる。こうしてつなぎ加工され
た状態は図5(B)に代表して示されており、同図中E
はつなぎ部を示しており、これらつなぎ部Eを介して各
ブランクb1〜 b16は枚葉印刷物Bに保持されている。
【0070】次に、この枚葉印刷物Bは打抜き部36が
備える打抜きモジュール38の下型41とベース42と
の間に移送されて、ここで位置決めされる。この状態で
ブランクの打抜きが実施される。
【0071】この打抜きは打抜き制御部51に格納され
た品質情報に基づいて行われる。詳しくは、打抜き部3
6に搬入された枚葉印刷物Bが欠点がある不良品ブラン
クb6を含んだものであるどうかは、給紙部33の計数カ
ウンタが計数して打抜き制御部51に供給される計数情
報と品質情報の打ち欠点枚葉印刷物積層位置情報とをも
とに、この制御部51において判断する。
【0072】その判断が不良品ブランクb6を含まない枚
葉印刷物Bである場合には、打抜き制御部51は打抜き
モジュール38を次のように制御する。
【0073】まず、打抜き駆動部である各電磁弁40を
閉じたままに保持する。それにより、各打抜きアクチュ
エータ43は、そのばね47により可動シリンダ46を
最も下がった打抜き可能位置に保持する。したがって、
各可動シリンダ46の下端部に固定された木型48はす
べて同じ高さ位置に配置されている。次に、ベース42
を所定ストロークで下降動作させる。そうすると、各木
型48が同期してその下方に対応する下型41の打抜き
孔41aに夫々個別に挿入されて良品ブランクCを押圧
するので、前記つなぎ部Eが切断されてすべての良品ブ
ランクCが同時に打抜かれる。こうして打抜かれた良品
ブランクCは、打抜きモジュール38の下方に位置した
ブランク受け50に受け取られ、そして、前記打抜きに
より残ったかすDは、打抜きモジュール38が元の状態
に復帰された後に、打抜き部36から排紙部37に排出
される。
【0074】また、前記計数情報と欠点枚葉印刷物積層
位置情報とに基づく打抜き制御部51での判断が良品ブ
ランクb6を含む枚葉印刷物Bである場合には、打抜き制
御部51は打抜きモジュール38を次のように制御す
る。
【0075】まず、格納されている品質情報にしたがっ
て、欠点Pがある不良品のブランクb6に対応する位置の
打抜きアクチュエータ43につながった打抜き駆動部で
ある電磁弁40を励磁して、それを開かせる。
【0076】そうすると、開らかれた電磁弁40を介し
て前記打抜きアクチュエータ43が真空吸引部49に連
通されるから、このアクチュエータ43の可動シリンダ
46がばね47に抗して引き上げられる(図4中左から
2番目の打抜きアクチュエータ43を参照)。それによ
り、このアクチュエータ43に固定された木型48は打
抜き不能な高さ位置に保持される。こうして、ある特定
の打抜きアクチュエータ43のみが個別に制御される。
このアクチュエータ43以外の打抜きアクチュエータ4
3の木型48はいずれも前記打抜き可能位置に保持され
ている。
【0077】この後、ベース42を所定ストロークで下
降動作させる。そうすると、上方に退避されている前記
打抜きアクチュエータ43の木型は、その下方に対応し
ている打抜き孔41aに挿入されないが、それ以外のア
クチュエータ43に各木型48は同期してその下方に対
応する下型41の打抜き孔41aに夫々個別に挿入され
て良品ブランクCを押圧する。そのため、すべての良品
ブランクCは、前記つなぎ部Eが切断されて同時に打抜
かれて、ブランク受け50に受け取られる。しかし、欠
点Pがある不良品ブランク例えばブランクb6は打抜かれ
ることがなく、以上の打抜きにより残ったかすDとし
て、打抜きモジュール38が元の状態に復帰された後
に、打抜き部36から排紙部37に排出される。なお、
図5(C)は排出されるかすDを示しており、この図に
おいては理解を容易にするために良品ブランクの打抜き
跡には斜線を付して表示してある。
【0078】以上のようにこのブランク打抜き装置31
は、枚葉印刷物Bについての自動欠点検査により既に得
ている欠点検査情報を品質情報として利用し、それに基
づいて欠点がない良品ブランクCのみを、それらに対応
する位置の打抜きアクチュエータ43で打抜き、欠点を
含む不良品ブランクについては、その打抜きをしないよ
うに制御するので、その打抜き動作によって良品ブラン
クCと不良品ブランクとを選別してし分けることができ
る。
【0079】そのため、このブランク打抜き後におい
て、製品の外観品質を保証するために打抜かれた個々の
ブランクについての欠点検査(ブランク検査)を省略し
て、打抜かれた良品ブランクCを組立てて所定の紙器を
得ることができる。
【0080】言い換えれば、所定の大きさの枚葉紙をカ
ットして所定枚数揃えて得るカット揃え工程と、これら
枚葉紙にオフセット枚葉印刷機で枚葉印刷をする印刷工
程と、この後必要により追加されるニス塗りや箔押し等
の表面処理工程と、すべての印刷等が完了された直後の
枚葉印刷物に対する欠点を欠点検出装置を用いて自動的
に検出する枚葉印刷物検査工程と、ブランク打抜き機に
よる良品ブランク打抜き工程と、打抜かれた良品ブラン
クを張り合わせて紙器とする張り合わせ工程とを経て、
前記紙器を形成することができる。このように紙器の生
産においては、枚葉印刷物検査工程の他に、検査に多大
な時間を要するブランク検査工程が不要となるので、そ
の生産効率を向上できる。
【0081】また、以上のように打抜き制御部51によ
り制御されて良品ブランクCと不良品ブランクとを選別
する打抜きモジュール38は、ブランク打抜き機31の
打抜き部33に対して着脱可能であるから、既存のブラ
ンク打抜き装置に取付けて使用できる。したがって、こ
うしたモジュール38を採用することで容易に本発明方
法を実施できるものである。
【0082】なお、前記第1の実施の形態は以上の構成
であるが、この形態に本発明は制約されない。例えば、
打抜きアクチュエータ43には、下端部に木型が固定さ
れるとともに復帰ばねで上昇位置に付勢されるプランジ
ャを備えた電磁ソレノイドを採用してもよく、その場合
打抜き駆動部40は各電磁ソレノイド43の励磁を切り
換える半導体スイッチ等のスイッチング手段で形成すれ
ばよい。また、打抜きモジュール38のベース42は必
ずしも上下動作させなくてもよく、その場合には各打抜
きアクチュエータのストロークをブランク打抜きに必要
な大きさに設定し、これらアクチュエータの個々の下降
動作によりブランクを選択的に打抜くようにすればよ
い。
【0083】また、本発明において前記第1の実施の形
態で記載した画像表示手段19、モニターテレビ21、
53、欠点画データ記録部24、入力装置54、および
第2検査データ記録部52は省略してもよい。
【0084】また、前記実施の形態で述べた紙器の形成
手順を工程とする紙器製造方法および製造システムを新
たな実施の形態としてもよい。
【0085】
【発明の効果】以上詳記した本発明によれば、次の効果
を有する。
【0086】請求項1および請求項2に係るブランク打
抜き方法および装置によれば、枚葉印刷物についての自
動欠点検査により既に得ている欠点検査情報を品質情報
として利用し、それに基づいて、打抜き機が備える打抜
き部において枚葉印刷物からブランクを打抜くための打
抜きアクチュエータを個別に制御して、打抜き部で欠点
がない良品ブランクのみを、それらに対応する位置の打
抜きアクチュエータで打抜くとともに、欠点がある不良
品ブランクはかすとして排出するから、枚葉印刷物に多
面付けされた多数のブランクのうち良品ブランクと不良
品ブランクとを選別して打抜くことができるものであ
り、それにより、ブランク打抜き後におけるブランク検
査を省略できる。
【0087】請求項3に係るブランク打抜き装置用打抜
きモジュールによれば、既存のブランク打抜き装置に取
付けて使用でき、その使用において、枚葉印刷物につい
ての自動欠点検査により既に得ている欠点検査情報を品
質情報として利用し、それに基づいて、打抜き駆動部が
各打抜きアクチュエータを個別に動作させて、欠点がな
い良品ブランクのみを、それらに対応する位置の打抜き
アクチュエータで打抜くから、その打抜きにより、良品
ブランクと不良品ブランクとを選別できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るブランク打抜
き方法を実施するブランク打抜き装置を備える紙器ブラ
ンク印刷・仕分けシステムの構成を示す図。
【図2】図1に示された紙器ブランク印刷・仕分けシス
テムの信号処理装置の構成を示すブロック図。
【図3】第1の実施の形態に係るブランク打抜き装置に
供給される枚葉印刷物が積層された状態を示す斜視図。
【図4】第1の実施の形態に係るブランク打抜き装置が
備える打抜きモジュールの構成を一部断面して示す図。
【図5】(A)はブランク打抜き装置の給紙部に供給さ
れた枚葉印刷物の一部を示す平面図。(B)はブランク
打抜き装置のつなぎ加工部で加工された枚葉印刷物の一
部を示す平面図。(C)はブランク打抜き装置の打抜き
部での打抜きにより残ったかすの一部を示す平面図。
【符号の説明】
23…検査データ記録部、 30…ブランク打抜き装置、 31…打抜き機、 32…打抜き機コントローラ、 33…給紙部、 34…見当部、 35…つなぎ加工部、 36…打抜き部、 37…排紙部、 38…打抜きモジュール、 39…打抜き型装置、 40…打抜き駆動部、 41…下型、 41a…打抜き孔、 42…ベース、 43…打抜きアクチュエータ、 49…真空吸引部、 51…電磁弁(打抜き制御部)、 B…枚葉印刷物、 C…良品ブランク、 D…かす、 E…つなぎ部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブランクが多面付けされた枚葉印刷物の前
    記ブランク数と同数であって前記各ブランクの配置と同
    パターンで配置された打抜きアクチュエータを有する打
    抜き部を備えたブランク打抜き機に、前記枚葉印刷物を
    供給して、前記打抜き部において前記打抜きアクチュエ
    ータにより前記ブランクを前記枚葉印刷物から打抜くブ
    ランク打抜き方法において、 前記打抜き機の動作を制御する打抜き機コントローラ
    に、前記打抜き機に供給される枚葉印刷物の各ブランク
    についての品質情報を格納し、この品質情報により、良
    品ブランクのみを打抜くとともに不良品ブランクを打抜
    かないように前記各打抜きアクチュエータを個別に制御
    することを特徴とするブランク打抜き方法。
  2. 【請求項2】ブランクが多面付けされた枚葉印刷物から
    前記ブランクを打抜くブランク打抜き装置において、 打抜き機と、この打抜き機の動作を制御する打抜き機コ
    ントローラとを具備し、 前記打抜き機が、前記枚葉印刷物が多数枚積層して供給
    されるとともに、積層された多数枚の枚葉印刷物を上か
    ら一枚ずつ送る給紙部と、送り出された枚葉印刷物の位
    置を決める見当部と、この見当部から送り込まれた前記
    枚葉印刷物に対して、各ブランクの輪郭に沿う切り込み
    を入れるとともに、間隔的に残された前記輪郭の一部か
    らなるつなぎ部を介して前記枚葉印刷物に前記各ブラン
    クを保持するつなぎ加工部と、前記枚葉印刷物の前記ブ
    ランク数と同数であって前記ブランクの配置と同パター
    ンで配置されて個別に動作可能な打抜きアクチュエータ
    を有し、これら打抜きアクチュエータにより前記ブラン
    クを選択的に打抜く打抜き部と、この打抜き部の打抜き
    により残ったかすを受ける排紙部とを備えてなるととも
    に、 前記打抜き機コントローラが、前記給紙部に供給される
    枚葉印刷物群の各ブランクについての品質情報を格納
    し、この品質情報により前記各打抜きアクチュエータを
    個別に制御する打抜き制御部を有してなることを特徴と
    するブランク打抜き装置。
  3. 【請求項3】ブランクが多面付けされた枚葉印刷物の前
    記ブランク数と同数であって前記各ブランクの配置と同
    パターンで配置された多数の打抜き孔を有した下型と、
    この下型の上方に配設されたベースと、このベースに前
    記各打抜き孔に夫々対向して取付けられるとともに、個
    々に動作可能な多数の打抜きアクチュエータとを有した
    打抜き型装置を備えるとともに、前記下型と前記ベース
    との間に供給される前記枚葉印刷物の各ブランクについ
    ての品質情報が与えられ、この品質情報にしたがって前
    記各打抜きアクチュエータを個別に動作させる打抜き駆
    動部を備えてなるブランク打抜き装置用打抜きモジュー
    ル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003019697A (ja) * 2001-07-06 2003-01-21 Eastern Giken Kk 枚葉シート打抜き製造機における送り制御装置
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JP2017526542A (ja) * 2014-08-26 2017-09-14 ハイコン システムズ リミテッドHighcon Systems Ltd 基材ストリッピングの方法及び装置

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