JPH0984036A - 投写型ディスプレイ装置とこれを用いたマルチディスプレイ装置,マルチディスプレイシステム - Google Patents

投写型ディスプレイ装置とこれを用いたマルチディスプレイ装置,マルチディスプレイシステム

Info

Publication number
JPH0984036A
JPH0984036A JP7241878A JP24187895A JPH0984036A JP H0984036 A JPH0984036 A JP H0984036A JP 7241878 A JP7241878 A JP 7241878A JP 24187895 A JP24187895 A JP 24187895A JP H0984036 A JPH0984036 A JP H0984036A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brightness
image
projection
adjustment
display device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7241878A
Other languages
English (en)
Inventor
Mayumi Nakade
眞弓 中出
Fumio Inoue
文夫 井上
Kozo Sato
剛三 佐藤
Nobuaki Kabuto
展明 甲
Ryuichi Someya
隆一 染矢
Fumio Haruna
史雄 春名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP7241878A priority Critical patent/JPH0984036A/ja
Publication of JPH0984036A publication Critical patent/JPH0984036A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)
  • Processing Of Color Television Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 輝度及び白バランスを投写型ディスプレイ装
置自身で調整する。 【構成】 適当な手段により、輝度調整回路9や白バラ
ンス調整回路10R,10G,10Bを調整して輝度及
び白バランスの初期調整を行ない、しかる後、パターン
発生手段6を用いて透過形スクリーン3上に調整パータ
ンを表示させ、これをビデオカメラ4で撮像し、その出
力から透過形スクリーン3上に現われる投写レンズ2
R,2G,2Bの瞳像の輝度レベルを基準輝度レベルと
して記憶装置15に格納する。輝度及び白バランスの再
調整の場合には、同様にして、投写レンズ2R,2G,
2Bの瞳像の輝度レベルを検出し、この検出器度レベル
と記憶装置15に格納されている基準輝度レベルとを制
御回路16で比較演算し、この演算結果に応じ適度調整
回路9と白バランス調整回路10R,10G,10Bと
を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投写型ディスプレイ装
置に係わり、特に、輝度及び白バランスの調整を自動的
に行なうようにした投写型ディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】投写型ディスプレイ装置、例えば、ブラ
ウン管を用いた背面投写型方式の投写型ディスプレイ装
置では、図18に示すように、赤,緑,青の各色光の映
像を映出するブラウン管1R,1G,1Bと、これらブ
ラウン管1R,1G,1B毎に設けられた投写レンズ2
R,2G,2Bと、透過形スクリーン3とで構成されて
いる。赤,緑,青のブラウン管1R,1G,1Bの映出
映像は夫々投写レンズ2R,2G,2Bで拡大され、透
過形スクリーン3の出射側に結像するようにこの透過形
スクリーン3に投写され、これによってそこにカラー映
像が拡大表示される。
【0003】このような投写型ディスプレイ装置におい
て、赤,緑,青夫々の映像の光量の比率を調整する白バ
ランスなどの自動調整技術が知られており、その一例
が、例えば、特開平7−15692号公報に開示されて
いる。
【0004】かかる技術は、投写拡大表示装置とスクリ
ーンとの間に、投写拡大表示装置から出射された映像光
の一部を反射させる光学透過/反射体を設け、その反射
光が非結像あるいは光学透過/反射体上で結像した映像
を撮像素子で撮像して各色毎の誤差値を算出し、その誤
差値に応じて投写型ディスプレイ装置の白バランスや輝
度,コンバーゼンスなどを自動的に補正するものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術では、上記撮像素子としてその代表的なCCDカメラ
を用いた場合、低照度の条件下ではノイズが多くなるた
め、高精度に白バランスや輝度などを調整できるように
するには、上記の光学透過/反射体の反射率を大きくす
る必要がある。しかし、光学透過/反射体の反射率を大
きくすると、透過光量が少なくなり、透過形スクリーン
の観視側に現われる映像は暗くなり、さらに、輝度むら
が生じるなどの画質低下が生ずるといった問題があっ
た。
【0006】また、上記従来技術では、上記の光学透過
/反射体で反射されるのは、上記の投写拡大表示装置か
ら出射される映像光の一部のほかに、投写拡大表示装置
自身の像も反射されるため、撮像素子での投写拡大表示
装置自身の虚像が観測される部分では、光学透過/反射
体で反射される映像光のみを抽出して白バランスや輝度
を調整することが難しいという問題があった。
【0007】さらに、従来では、投写型ディスプレイ装
置の外部からの入射光、即ち、外光の影響による調整精
度の低下については考慮されておらず、調整時の外光の
強さや色により、自動調整した投写型ディスプレイ装置
の輝度や白バランスが変化してしまうといって問題もあ
った。
【0008】本発明の目的は、かかる問題を解消し、上
記のような光学透過/反射体を不要として、白バランス
や輝度などの調整を高精度にかつ短時間で自動的に行な
われるようにし、かつ外光による影響を低減可能とした
投写型ディスプレイ装置とこれを用いた装置及びシステ
ムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、照射光の一部を反射する透過型スクリー
ンと、該透過形スクリーン上に調整用の映像パターンを
生じさせるパターン発生手段と、投写レンズにより映像
光を投写する投写拡大装置と、該透過型スクリーンで正
反射される投写レンズの瞳像の光量を検出する検出手段
と、該投写拡大装置の赤,緑,青夫々の出力光量を同時
に調整する輝度調整手段と、該投写拡大装置の赤,緑,
青夫々の出力光量を調整する白バランス調整手段と、該
輝度調整手段と該白バランス調整手段を制御する制御手
段と、該投写レンズの瞳像の赤,緑,青成分の基準輝度
レベルあるいは輝度比を格納する第1の記憶手段と、該
第1の記憶装置に格納された該基準輝度レベルと該検出
素子で検出された該投写レンズの瞳像の赤,緑,青成分
の輝度レベルとを比較演算する比較演算手段とを有し、
該制御手段は該比較演算手段の比較結果に応じて該輝度
調整手段と該白バランス調整手段とを制御するようにす
る。
【0010】また、本発明は、さらに、上記投写拡大装
置が映像光を出射しないときの上記検出手段の出力輝度
レベルを格納する第2の記憶手段と、上記パターン発生
手段によって上記透過形スクリーンに上記調整用の映像
パターンが表示されたときの上記検出手段の出力から検
出される輝度レベルから該第2の記憶手段に格納されて
いる輝度レベルを減算する減算手段とを設け、該減算手
段の出力を上記第1の記憶手段や上記比較演算手段に供
給する。
【0011】
【作用】本発明では、例えば、工場出荷時などの初期調
整終了後に、初期設定として、パターン発生手段で調整
用の映像パターンを透過形スクリーン上に表示させ、そ
のときの投写レンズの瞳像の輝度レベルを検出手段で検
出し、基準輝度レベルとして上記第1の記憶手段に格納
する。初期設定以降の再調整では、再びパターン発生手
段の調整用の映像パターンを透過型スクリーンに表示さ
せ、そのときの投写レンズの瞳像の輝度レベルを検出手
段で検出し、これと初期設定時に上記第1の記憶手段に
格納された基準輝度レベルとを比較演算し、その比較演
算結果に応じて上記制御手段が上記輝度調整手段や上記
白バランス調整手段を制御する。これにより、投写型デ
ィスプレイ装置の輝度及び白バランスを初期設定時のと
きのものに自動調整される。
【0012】さらに、前記投写拡大装置から映像光が出
射されていない状態での上記検出手段の出力輝度レベル
は外光によるものであり、これが上記第2の記憶装置に
格納され、初期設定時や再調整時に、上記検出手段の出
力輝度レベルからこの第2の記憶手段に格納されている
輝度レベルが上記減算手段で減算されるので、初期設定
や輝度,白バランスの自動調整が外光に影響されず、高
精度の自動調整が可能になる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0014】図1は本発明による投写型ディスプレイ装
置の第1の実施例を示す構成図であって、1R,1G,
1Bは夫々赤(R),緑(G),青(B)の映像を映出
するブラウン管、2R,2G,2Rはブラウン管1R,
1G,1B毎の投写レンズ、3は透過型スクリーン、4
はビデオカメラ、5R,5G,5Bは投写型スクリーン
3に現われる投写レンズ2R,2G,2Bの瞳の虚像
(以下、投写レンズ瞳像という)、6はパターン発生
器、7はスイッチ、8は信号処理回路、9は輝度調整回
路、10R,10G,10Bは白バランス調整回路、1
1は映像信号の入力端子、12はドライブ調整回路、1
3はカットオフ調整回路、14はA/D変換器、15は
記憶装置、16は制御回路、17はフレームメモリ、1
8は投写型ディスプレイ装置である。
【0015】この実施例は、RGBの3本のブラウン管
と投写レンズとで投写拡大装置が構成され、この投写レ
ンズで拡大されたブラウン管の映像を投写型スクリーン
にその背面側から投写するようにしたRGB3管投写方
式の背面投写型ディスプレイ装置を例とするものであ
る。
【0016】図1において、投写型ディスプレイ装置1
8では、外部から入力端子11を介して映像信号が入力
され、パターン発生器6から調整用パターンなどの映像
信号が出力される。これら外部からの映像信号とパター
ン発生器6からの映像信号とがスイッチ7で切替え選択
され、信号処理回路8で所定の処理や各色信号への分離
などがなされた後、輝度調整回路9に供給される。輝度
調整回路9は、制御回路16によって輝度調整のための
制御がなされ、例えば、信号処理回路8からの映像信号
のDC(直流)レベルを調整するなどして輝度調整する
ことにより、ブラウン管1R,1G,1B夫々から出射
される赤,緑,青光の光量を同時に調整する。
【0017】輝度調整回路9から出力される色信号R,
G,Bは夫々、各ブラウン管1R,1G,1B毎に設け
られた白バランス調整回路10R,10G,10Bの対
応するものに供給され、ブラウン管1R,1G,1B夫
々の光量を調整する白バランス調整がなされる。かかる
白バランス調整回路10R,10G,10Bは、例え
ば、ブラウン管方式の投写型ディスプレイ装置では、高
輝度の白バランスを調整するドライブ調整回路12と低
輝度の白バランスを調整するカットオフ調整回路13と
で構成される。
【0018】かかる白バランス調整回路10R,10
G,10Bの出力信号によって各ブラウン管1R,1
G,1Bが駆動され、夫々に映出される赤映像,緑映
像,青映像が投写レンズ2R,2G,2Bで拡大されて
投写型スクリーン3にその背面から投写される。
【0019】投写型スクリーン3は、例えば、図2に示
すように、フレネルレンズ17とレンチキュラーレンズ
18が張り合わされて構成され、ブラウン管1R,1
G,1Bと投写レンズ2R,2G,2Bとからなる投写
拡大装置から出射された映像光を透過して結像する。
【0020】ところで、従来のRGB3管投写方式の投
写型ディスプレイ装置では、透過型スクリーン3の映像
光入射側で入射光が正反射して投写レンズ瞳像5R,5
G,5Bが現われる。
【0021】この実施例では、かかる投写レンズ瞳像5
R,5G,5Bをなくし、輝度調整や白バランス調整を
高精度に行なわれるようにするために、パターン発生器
6とともに、次のような装置が設けられている。
【0022】即ち、投写レンズ瞳像5R,5G,5Bの
情報を得るために、透過型スクリーン3を撮像するビデ
オカメラ4(他の撮像素子でもよい)と、ビデオカメラ
4の出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路
14と、A/D変換回路14の出力信号を記憶するフレ
ームメモリ17と、投写レンズ瞳像5R,5G,5Bの
赤,緑,青信号成分の輝度レベルを基準輝度レベルとし
て格納する記憶装置15と、フレームメモリ17から必
要なデータを取り出して演算し、記憶装置15に記憶さ
れている基準輝度レベルと比較・演算し、その結果に基
づいて白バランス調整回路10R,10G,10Bある
いは輝度調整回路9を制御する制御回路16とが設けら
れている。
【0023】以下、この実施例における輝度及び白バラ
ンスの調整方法について説明する。
【0024】まず、本調整を行なう前に初期設定が行な
われる。この初期設定は、初期調整終了後、即ち、工場
出荷時などに行なわれる透過型スクリーン3の映像光出
射側から見た白バランス及び輝度レベルなどの調整の終
了後に行なわれる。この初期調整は、輝度調整回路9及
び白バランス調整回路10R,10G,10Bに可変抵
抗器などを設けて手動で調整してもよいし、リモコンな
どを用いて行なってもよい。また、透過型スクリーン3
の正面にビデオカメラを設置し、このビデオカメラの白
バランス調整機能を利用して輝度調整回路9及び白バラ
ンス調整回路10R,10G,10Bを制御することに
より、投写型ディスプレイ装置18の輝度及び白バラン
スを初期調整するようにしてもよい。
【0025】以上のような輝度及び白バランスの初期調
整が終了した時点の状態を初期状態として、この初期状
態で初期設定が行なわれる。
【0026】この初期設定では、スイッチ7をパターン
発生手段6側に切り替える。このパターン発生手段6
は、例えば、高輝度白バランス調整用として10R,1
0G,10B0%輝度の白ラスタ信号を出力する。この
白ラスタ信号は信号処理回路8,輝度調整回路9及び白
バランス調整回路10R,10G,10Bで処理されて
適当な映像信号に変換され、各ブラウン管1R,1G,
1Bに供給されて透過型スクリーン3に白ラスタの映像
を拡大投写する。
【0027】一般に、透過型スクリーン3は入射映像光
のほとんどを透過する。しかし、数%ではあるが、透過
型スクリーン3の映像光入射側、例えば、フレネルレン
ズ18の入射側の平面あるいは凸レンズ面の内側などで
反射があり、透過型スクリーン3の映像光入射側に投写
レンズ瞳像5R,5G,5Bが生ずる。
【0028】ビデオカメラ4はかかる白ラスタの映像を
表示した投写型スクリーン3を映像光入射側から撮像す
る。ビデオカメラ4の出力信号は、A/D変換手段14
でディジタル信号に変換された後、フレームメモリ17
に格納される。制御回路16は、このフレームメモリ1
7に格納されたディジタル信号から投写レンズ瞳像5
R,5G,5B夫々の信号成分の輝度レベルを抽出し、
これら輝度レベルあるいはそれらのレベル比(輝度比)
を投写レンズ瞳像5R,5G,5B夫々の基準輝度レベ
ルとして記憶装置15に格納する。
【0029】以上で初期設定動作を終了し、スイッチ7
を入力端子11側に切り替える。これにより、輝度及び
白バランスが調整された状態で、入力端子11からの映
像信号の映像が透過形スクリーン3上に拡大表示される
ことになる。
【0030】その後、白バランスを再調整するときに
は、再びスイッチ7をパターン発生手段6側に切り替え
る。パターン発生手段6は、初期設定時と同様に、10
0%輝度の白ラスタ信号を出力し、これによって、上記
のように、透過型スクリーン3上に白ラスタ映像を表示
させる。この映像はビデオカメラ4で撮像され、ビデオ
カメラ4の出力信号がA/D変換手段14でディジタル
信号に変換されてフレームメモリ17に格納される。
【0031】制御回路16は、フレームメモリ17に格
納されたディジタル信号の中から投写レンズ瞳像5R,
5G,5Bの輝度レベルを抽出し、この輝度レベルある
いは輝度比と初期設定時に記憶装置15に格納した基準
輝度レベルあるいは輝度比とを比較する。この結果、こ
れらが合致していれば調整は終了し、合致していなけれ
ば、制御回路16は、その比較結果に応じて、白バラン
ス調整回路10R,10G,10Bを制御する。
【0032】ここで、この制御方法の一例として、白バ
ランス調整回路10R,10G,10Bのみを制御する
ことにより白バランスを調整する場合には、例えば、記
憶装置15に赤,緑,青の輝度比を格納し、この輝度比
と再調整時の投写レンズ瞳像5R,5G,5Bの赤,
緑,青の輝度比とを比較して、最も輝度レベルが下がっ
ている色の輝度レベルを基準として他の色の輝度レベル
を記憶装置15に格納されている輝度比に合致するまで
下げることにより、初期設定時の白バランスを再現すこ
とができる。
【0033】また、輝度についても、これを調整すると
きには、記憶装置15に赤,緑,青の基準輝度レベルを
格納し、これら基準輝度レベルと再調整時の投写レンズ
瞳像5R,5G,5B5の赤,緑,青の輝度レベルとを
比較して、夫々の輝度レベルが合致するように白バラン
ス調整回路10R,10G,10Bを調整することによ
り、初期設定時の白バランス及び輝度レベルを再現する
ことができる。
【0034】以上、白バランス調整回路10R,10
G,10Bを用いた輝度及び白バランスを調整すること
について説明したが、輝度を輝度調整回路9で調整し、
また、白バランスを白バランス調整回路10R,10
G,10Bで調整するようにしてもよい。この場合、記
憶装置15に投写レンズ瞳像5R,5G,5Bの基準輝
度レベルを格納し、初期設定及び再調整時の投写レンズ
瞳像5R,5G,5Bの各輝度レベルを抽出するまでは
白バランス調整回路10R,10G,10Bでのみの調
整と同じである。この調整例では、投写レンズ瞳像5
R,5G,5Bの各輝度レベルをフレームメモリ17か
ら抽出した後、例えば、抽出した夫々の輝度レベルのう
ち全ての輝度レベルが記憶装置15に格納されている基
準輝度レベルより小さいか大きければ、これら輝度レベ
ルのいずれかが基準輝度レベルと合致するように、輝度
調整回路9で映像信号全体の電圧振幅あるいはDCレベ
ルを調整する。それから、白バランス調整回路10R,
10G,10Bでブラウン管1R,1G,1Bからの
赤,緑,青映像の光量を個々に調整する。
【0035】以上の調整をフレームメモリ17から抽出
した投写レンズ瞳像5R,5G,5Bの輝度レベルの各
々が、記憶装置15に格納した投写レンズ瞳像5R,5
G,5Bの基準輝度レベルの各々と合致するまで続け
る。そして、この調整が終了すると、投写型ディスプレ
イ装置18は初期設定時の輝度及び白バランスを再現し
ている。
【0036】以上、パターン発生器6から100%輝度
の白ラスタの映像信号を出力して白バランス調整を行な
う例を説明したが、15%程度の低輝度白ラスタ信号を
用いて、低輝度の白バランス調整を行なうこともでき
る。また、ガンマ補正回路などを信号処理回路9からブ
ラウン管1R,1G,1Bまでの経路のいずれかの箇所
に設け、中間輝度レベルでの白バランス調整を行なうよ
うにすることもできる。
【0037】以上のようにして、この実施例では、輝度
及び白バランスの調整が投写型ディスプレイ装置18内
で自動的に行なわれ、外部からの調整は不要である。
【0038】ここで、一般に、投写型ディスプレイ装置
では、ブラウン管の劣化などによって時間経過とともに
輝度レベルが下がるために、初期設定時にその投写型デ
ィスプレイ装置で可能な最高の輝度レベルを設定する
と、再調整時にこの初期状態の輝度レベルを再現するこ
とは不可能になる。この問題を解決するようにした本発
明による投写型ディスプレイ装置の第2の実施例につい
て、以下、説明する。なお、この場合の投写型ディスプ
レイ装置の構成は図1と同様である。
【0039】図3は投写型ディスプレイ装置の輝度の経
時変化の一例を示す特性図であり、横軸に時間を、縦軸
に100%白ラスタ映像を表示したときの投写型ディス
プレイ装置の輝度レベルを夫々とっている。
【0040】一般に、投写型ディスプレイ装置では、図
3に示すように、初期状態の輝度をaとすると、時間が
経過するにつれて、ブラウン管の劣化などにより、輝度
が徐々に低下していき、T1時間後に輝度はa’にな
り、さらに時間が経つと、輝度もさらに低下する。
【0041】このような輝度低下に対し、ブラウン管の
カソード電流を増やすことによって輝度を上げることは
できるが、カソード電流には限界がある。そこで、この
第2の実施例では、このような輝度の低下を調整する
に、初期調整時に予めカソード電流を限界値より低く設
定しておく。
【0042】図4はこのようにして投写型ディスプレイ
装置を一定の輝度に保つために必要なカソード電流を示
す図であって、横軸に時間を、縦軸はカソード電流を夫
々とり、bをカソード電流の最大許容値としている。
【0043】図4において、設置調整時の輝度を保つた
めには、カソード電流を増やしていき、必要な最大許容
値bになった時点T2で輝度調整ができなくなる。そこ
で、カソード電流の限界値をbとし、初期調整時に限界
値をbより少ないb’に設定して調整毎にカソード電流
を増やしていき、カソード電流が限界値bになるまで輝
度調整を続ける。
【0044】このようにカソード電流を調整していく
と、図5に示すように、輝度は初期調整時から一定であ
り、また、ブラウン管の劣化はカソード電流と時間の積
に依存するから、ブラウン管の交換までの時間はT1か
らT2に長くなり、時間T1を越えて時間T2後まで輝
度a’を維持ことができる。なお、時間T2が経過する
と輝度a’を維持することができないので、ブラウン管
を交換するか、あるいは輝度が低下した状態で使用する
ことになる。
【0045】この第2の実施例では、投写型ディスプレ
イ装置の初期調整状態の輝度を維持し、かつ、ブラウン
管を長寿命化する。なお、投写型ディスプレイ装置の外
部から輝度を調整する手段を設け、工場出荷時以降に使
用者が輝度の初期設定を行なえるようにし、そのときの
ビデオカメラ4からの情報を上記のようにして記憶装置
15に記憶し、この初期設定された輝度に自動調整する
ようにしてもよい。
【0046】また、このカソード電流が最大許容値bに
達すると、もはや輝度制御ができなくなる。図6はその
旨を表示する表示手段を設けた本発明による投写型ディ
スプレイ装置の第3の実施例を示す構成図であって、2
1が表示手段であり、図1に対応する部分には同一符号
を付けて重複する説明を省略する。
【0047】図6において、ブラウン管1R,1G,1
Bのカソード電流を最大許容値bにしても、投写レンズ
瞳像の輝度レベルが記憶装置15に格納されている基準
輝度レベルに達しない場合には、制御回路16が表示手
段21にその旨の情報を表示する。これにより、使用者
はもはや輝度レベルの自動調整ができないことを知るこ
とを簡単にでき、ブラウン管の交換などの対策をとるこ
とができる。
【0048】なお、表示手段21としては、例えば、L
EDやその他の適当な表示手段を使用することができ、
また、その旨を示すマークなどの画像信号を、例えば、
信号処理回路8などから入力して、透過型スクリーン3
上に表示するようにしてもよい。
【0049】また、この実施例は、輝度レベルや白バラ
ンス調整を行なわない投写型ディスプレイ装置でも有効
である。
【0050】図7は本発明による投写型ディスプレイ装
置の第4の実施例の要部を示す構成図であって、22は
液晶プロジェクタ、23は光源、24,25はダイクロ
イックミラー、26〜29はミラー、30R,30G,
30Bは夫々赤色,緑色,青色映像の透過型の液晶パネ
ル、31,32はダイクロイックミラー、33は投写レ
ンズ、34は透過型スクリーン3の反射による投写レン
ズ33の投写レンズ瞳像であり、図1に対応する部分に
は同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0051】この第4の実施例は、各色映像を液晶パネ
ルで得るようにした3板式液晶プロジェクタである。
【0052】図7において、液晶プロジェクタ22は液
晶パネル30R,30G,30Bを用いており、光源2
3から出射される白色光がダイクロイックミラー24,
25によって赤,緑,青夫々の色光に分光され、赤色光
はミラー26,27で反射されて赤色映像の液晶パネル
30Rに、青色光はミラー28,29で反射されて青色
映像の液晶パネル30Bに夫々照射され、緑色光は直接
緑色映像の液晶パネル30Gに照射される。
【0053】これら液晶パネル30R,30G,30B
には夫々、図1に示した信号処理回路8や輝度調整回路
9,白バランス調整回路10R,10G,10Bで処理
された色信号R,G,Bが供給されており、液晶パネル
30Rに赤色成分の映像が、液晶パネル30Gに緑色成
分の映像が、液晶パネル30Bに青色成分の映像が夫々
映出されている。従って、液晶パネル30Rではミラー
27からの赤色光が赤色成分の映像によって変調されて
透過し、液晶パネル30Bではミラー29からの青色光
が青色成分の映像によって変調されて透過し、液晶パネ
ル30Gではダイクロイックミラー24,25からの緑
色光が緑色成分の映像によって変調されて透過する。こ
れら液晶パネル30R,30G,30Bを透過した映像
光はダイクロイックミラー31,32を反射あるいは透
過して合成され、カラー映像が得られて投写レンズ33
により透過型スクリーン3上に拡大投写される。
【0054】かかる構成において、図1に示した第1の
実施例のように、透過型スクリーン3上に白色映像を表
示し、これをビデオカメラ4によって撮像することによ
り、投写レンズ33の投写レンズ瞳像34の各色成分が
得られ、白バランスや輝度の自動調整がなされる。
【0055】なお、この実施例では、投写レンズ瞳像3
4は1個の白色像であるが、ビデオカメラ4としてカラ
ービデオカメラを使用することにより、かかる白色像の
光を容易に赤,緑,青光に分光でき、夫々の輝度レベル
を抽出することができる。
【0056】以上のように、この実施例によると、液晶
プロジェクタ装置の白バランス及び輝度の自動調整が可
能になるし、また、図6に示した第3の実施例のように
表示手段21を設けることにより、光源23の取替え時
期を使用者に知らせるようにすることができる。
【0057】図8は本発明による投写型ディスプレイ装
置の第5の実施例を示す構成図であって、35は光電変
換素子であり、図1に対応する部分には同一符号を付け
て重複する説明を省略する。なお、以下では、特に断ら
ない限り、3つのブラウン管1R,1G,1Bをまとめ
てブラウン管1といい、同様に、投写レンズ瞳像5R,
5G,5Bもまとめて投写レンズ瞳像5、白バランス調
整回路10R,10G,10Bをまとめて白バランス調
整回路10ということにする。
【0058】図8において、この実施例は、図1に示し
た第1の実施例でのビデオカメラ4の代わりに、例え
ば、カラーセンサなどの光電変換素子35を用い、これ
を用いて透過型スクリーン3上の投写レンズ瞳像5を検
出するものである。
【0059】光電変換素子35は透過型スクリーン3か
らの反射光の光路上に設けられており、透過型スクリー
ン3の正反射による投写レンズ瞳像5の赤,緑,青の反
射光が光電変換素子35で検出されて夫々に対応する電
圧信号に変換され、A/D変換器14で夫々ディジタル
データに変換されて記憶装置15と制御回路16とに供
給される。
【0060】ここで、記憶装置15に格納する赤,緑,
青のディジタルデータの基準輝度レベルはA/D変換器
14から出力されるものであり、輝度及び白バランスの
調整は、A/D変換器14から出力される赤,緑,青の
ディジタルデータと記憶装置15に格納されている基準
輝度レベルとを比較することによって行なわれ、そのほ
かの動作は図1に示した第1の実施例と同様である。
【0061】従って、この実施例では、図1に示した第
1の実施例でのフレームメモリ17が不要となるし、こ
れにともなって、フレームメモリ17から投写レンズ瞳
像5の輝度レベルを抽出する作業が不要になり、回路規
模などを小さくできて低コスト化が可能である。
【0062】なお、この実施例では、投写レンズ瞳像5
の検出手段として光電変換素子35を用いたが、その代
わりに光電変換素子とレンズを用いてもよく、同様の効
果が得られる。この場合、光電変換素子35からは投写
レンズ瞳像の赤,緑,青夫々の輝度レベルの積分値が出
力され、A/D変換器14では、夫々の輝度レベルの積
分値がディジタルデータに変換される。輝度及び白バラ
ンスの調整は、このA/D変換器14から出力される
赤,緑,青の積分値のディジタルデータと記憶装置15
の同様の基準輝度レベルデータとを比較して行なわれ
る。
【0063】このように光電変換素子とレンズとを用い
た場合には、上記のように回路規模などを小さくできて
低コスト化が図れる上に、光電変換素子のみの場合に比
べて透過型スクリーン3からの多くの反射光を集めるこ
とができ、このため、より高精度な輝度及び白バランス
の調整が可能になる。
【0064】図9は本発明による投写型ディスプレイ装
置の第6の実施例の要部を示す構成図であって、36
R,36G,36Bは夫々赤色光,緑色光,青色光を検
出する光電変換素子であり、前出図面に対応する部分に
は同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0065】図8に示した実施例は1個の光電変換素子
35を用いたが、この第6の実施例は、図9に示すよう
に、異なる色光を検出する3個の光電変換素子36R,
36G,36Bを用いるものであり、また、図示しない
が、これら光電変換素子36R,36G,36B毎にそ
の出力信号をディジタル化するA/D変換器を設けてい
る。それ以外の構成は図8に示した第5の実施例と同様
である。
【0066】図9において、光電変換素子36R,36
G,36Bは透過型スクリーン3上の同一位置からの反
射光を検出する位置に配置されており、光電変換素子3
6Rが赤色映像光を出射するブラウン管1Rの透過型ス
クリーン3での投写レンズ瞳の正反射光の光量を検出
し、光電変換素子36Gが緑色映像光を出射するブラウ
ン管1Gの透過型スクリーン3での投写レンズ瞳の正反
射光の光量を検出し、光電変換素子36Bが赤色映像光
を出射するブラウン管1Bの透過型スクリーン3での投
写レンズ瞳の正反射光の光量を検出する。
【0067】この第6の実施例では、投写レンズ瞳の反
射光は透過型スクリーン3上の同一位置であるため、透
過型スクリーン3上に表示される映像に輝度むらや色む
らがあったとしても、夫々の投写レンズ瞳の反射光の位
置ずれによる影響を受けることがない。
【0068】従って、例えば、透過型スクリーン3の位
置に基準面光源などを配置し、そのときの光電変換素子
36R,36G,36Bの出力レベルを基準輝度レベル
として記憶装置15に格納することで初期設定ができ、
この基準輝度レベルにより投写型ディスプレイ装置の初
期調整が可能になる。
【0069】なお、この第6の実施例では、光電変換素
子36R,36G,36Bを用いたが、例えば、光電変
換素子36R,36G,36B夫々にレンズを組み合せ
た構成としてもよいことは明らかである。
【0070】また、この実施例では、輝度及び白バラン
スの調整のほかに、透過型スクリーン3の画面の一様性
として、輝度むらや色むらの補正を行なうことにより、
画質を向上させることができる。
【0071】図10は輝度むら及び色むらの補正をも可
能とした本発明による投写型ディスプレイ装置の第7の
実施例を示す構成図であって、5a,5b,5c,5d
は投写レンズ瞳像、14a,14b,14c,14dは
A/D変換器、15a,15b,15c,15dは記憶
装置、35a,35b,35c,35dは撮像素子(光
電変換素子でもよい)、37は輝度むら/色むら補正回
路、38はLUT(ルックアップテーブル)、39はL
PF(ローパスフィルタ)であり、前出図面に対応する
部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0072】同図において、輝度むら/色むら補正回路
37は、例えば、各色映像のブラウン管毎に設けられた
LUT38とLPF39とで構成されている。投写レン
ズ瞳像5a,5b,5c,5dは撮像素子35a,35
b,35c,35dで夫々観測される。撮像素子35
a,35b,35c,35dの出力信号は夫々A/D変
換器14a,14b,14c,14dでディジタルデー
タに変換され、投写レンズ瞳像5a,5b,5c,5d
の赤,緑,青成分の輝度レベルとして夫々記憶装置15
a,15b,15c,15dに格納される。
【0073】図11(a)は投写形ディスプレイ装置1
8の画面の横方向での輝度の一例を示し、図11(b)
は同じく各色の輝度の一例を示している。
【0074】投写型ディスプレイ装置18では、図11
(a)に示すように、一般に、中央部が明るく、周辺部
が暗いという特性があり、また、赤,緑,青の3個のブ
ラウン管が横一列に並んでいるため、図11(b)に示
すように、例えば、画面の左側で青の光量が強く、右側
で赤の光量が強いというカラーシフトが生じ、画面上で
輝度むらや色むらが生ずる。
【0075】これらを補正する方法として、例えば、画
面をいくつかの区域に分割して複数個の補正用のLUT
を用い、そのデータを用いて夫々の区域の補正を行なう
といった方法が知られている。このような、輝度むら及
び色むらについての初期調整は、上記の輝度及び白バラ
ンスの調整の場合と同様に、透過型スクリーン3の映像
光出射光側から目視あるいはビデオカメラ4を用いて調
整を行なう。これら輝度むら及び色むらの状態が初期調
整時から変化した場合には、再調整が必要になる。
【0076】以下、この第7の実施例での輝度むら及び
色むら補正について説明するが、初期設定方法及び各投
写レンズ瞳像の赤,緑,青の輝度レベル検出方法は図1
や図8で示した実施例と同様であるので、その説明を省
略する。
【0077】図10において、先の実施例と同様に、パ
ターン発生手段6の出力を用いて透過型スクリーン3に
白色映像を表示させ、撮像素子35a,35b,35
c,35dの出力信号をA/D変換器14a,14b,
14c,14dでディジタル化して得られる投写レンズ
瞳像5a,5b,5c,5dの赤,緑,青成分の輝度レ
ベルと記憶装置15a,15b,15c,15dに格納
されている赤,緑,青成分の基準輝度レベルとを制御回
路16が比較する。輝度むらや色むらがあるときには、
これら全ての比較のうちのいずれかが一致しておらず、
制御回路16がその一致していないものに対するLUT
38のデータを一致する方向に更新する。このようにし
て、輝度むらや色むらが補正される。
【0078】なお、撮像素子35a,35b,35c,
35dの代わりに光電変換素子を用いてもよく、また、
これら光電変換素子が夫々赤,緑,青色光夫々を検出す
る3個の光電変換素子からなり、夫々を図9に示したよ
うに配置することにより、図9で説明したと同様に初期
設定及び初期調整を行なうこともできる。
【0079】図12は以上説明した投写型ディスプレイ
装置を複数個用いた本発明によるマルチディスプレイ装
置の第1の実施例を示す構成図であって、11a,11
b,11c,11dは入力端子、18a,18b,18
c,18dは先に説明した投写型ディスプレイ装置、4
0は映像信号の入力端子、41は拡大分配器である。
【0080】この実施例は、投写型ディスプレイ装置を
4個使用したものとしているが、組み合わせる個数はい
くつでもよい。
【0081】図12において、投写型ディスプレイ装置
18a,18b,18c,18dが縦横2列ずつに配列
されて、1つのマルチディスプレイ装置を形成してい
る。ここでは、投写型ディスプレイ装置18aが左上部
分に、投写型ディスプレイ装置18bが右上部分に、投
写型ディスプレイ装置18cが左下部分に、投写型ディ
スプレイ装置18dが右下部分に夫々配置されているも
のとする。
【0082】入力端子40から入力された映像信号は拡
大分配器41に供給され、この映像信号が、それが表わ
す映像が左上部分,右上部分,左下部分及び右下部分に
4分割されるように、分割され、左上部分が入力端子1
1aから投写型ディスプレイ装置18aに、右上部分が
入力端子11bから投写型ディスプレイ装置18bに、
左下部分が入力端子11cから投写型ディスプレイ装置
18cに、右下部分が入力端子11dから投写型ディス
プレイ装置18dに夫々供給される。これにより、これ
ら投写型ディスプレイ装置18a,18b,18c,1
8dの4つの透過型スクリーンからなる1つの画面全体
に入力端子40からの映像信号の映像が拡大表示され
る。
【0083】このようなマルチディスプレイ装置の輝度
及び白バランスは、これら投写型ディスプレイ装置18
a,18b,18c,18dが組立据付設置後、それら
間で互いに一致するように初期調整される。この初期調
整については、目視しながら手動で行なってもよいし、
ビデオカメラでマルチディスプレイ装置のスクリーン全
面の透過映像光を撮像して行なってもよい。
【0084】そして、この初期調整時点における状態を
初期状態とし、図1などに示した実施例と同様に、この
ときのビデオカメラで撮像した各投写型ディスプレイ装
置18a,18b,18c,18dの透過型スクリーン
に反射した投写レンズ瞳像の輝度レベルを、基準輝度レ
ベルとして、投写ディスプレイ装置18a,18b,1
8c,18d夫々毎の記憶装置に格納する。
【0085】その後の再調整では、投写ディスプレイ装
置18a,18b,18c,18d毎に、この基準輝度
レベルと再調整時におけるビデオカメラで撮像した透過
型スクリーンに反射した投写レンズ瞳像の輝度レベルと
を比較演算し、制御回路で白バランス調整回路や輝度調
整回路を制御することにより、輝度及び白バランスを初
期状態と同じ状態に調整する。従って、投写ディスプレ
イ装置18a,18b,18c,18d間で色や輝度が
ばらつくことがなく、均一で高画質な映像が得られる。
【0086】これら輝度及び色の調整は、複数の投写型
ディスプレイ装置を用いたマルチディスプレイ装置で
は、従来、複雑で非常に調整時間がかかるものであった
が、マルチディスプレイ装置を本発明の投写型ディスプ
レイ装置で構成すると、短時間でかつ高精度に輝度及び
色の調整が可能となる。
【0087】なお、図7に示した液晶プロジェクタ装置
を組み合わせて図12に示したマルチディスプレイ装置
を構成しても、白バランスや輝度を高精度にかつ短時間
で自動調整できることはいうまでもない。
【0088】また、この実施例では、ビデオカメラを用
いて説明したが、カラーセンサあるいは光電変換素子と
レンズとの組合せを用いるようにしてもよいし、夫々の
光電変換素子の配置を図9に示したようにし、初期設定
及び初期調整を行なうようにしてもよい。
【0089】さらに、図6に示した実施例のように表示
手段21を設け、ブラウン管あるいは液晶パネルの交換
時期を使用者に知らせるようにすることもできる。
【0090】図13はかかる表示手段を設けた本発明に
よるマルチディスプレイ装置の第2の実施例を示す構成
図であって、42a,42b,42c,42dは出力端
子、43,44は通信手段、45は表示手段であり、図
12に対応する部分には同一符号を付けている。
【0091】同図において、投写型ディスプレイ装置1
8a,18b,18c,18dの先に説明した制御回路
で得られるブラウン管や液晶パネルの交換時期を示す情
報は夫々出力端子42a,42b,42c,42dから
通信手段43に供給され、この通信手段43から離れた
場所にある通信手段44に伝送されて表示手段45に供
給される。通信手段43,44は、例えば、電話回線な
どを介して接続されている。
【0092】このようの構成から、例えば、通信手段4
4及び表示手段45を販売元あるいは製造元などに配置
することにより、顧客の投写型ディスプレイ装置18
a,18b,18c,18dのブラウン管の劣化状態や
ブラウン管の交換時期などを販売元あるいは製造元など
が容易に知ることができ、専門家ではない使用者にこの
時期などを正確に知らせるなどしてサービスなどに役立
つ。
【0093】なお、このことは、マルチディスプレイ装
置ばかりでなく、先に説明した1個の投写型ディスプレ
イ装置からなるディスプレイ装置についても同様であ
る。
【0094】図14は本発明による投写型ディスプレイ
装置の第8の実施例を示す構成図であって、46はスイ
ッチ、47は減算手段、48はフレームメモリであり、
前出図面に対応する部分には同一符号を付けて重複する
説明を省略する。
【0095】この実施例は、外光の影響を除去すること
により、先に説明した実施例よりもさらに正確な輝度を
検出し、輝度及び白バランスの調整精度を向上させるも
のである。
【0096】同図において、図1に示した実施例と同様
に、初期設定及び再調整を行なうものであるが、その前
に、外光の輝度レベルを検出する。このため、制御回路
16は、スイッチ46をフレームメモリ48側に切り替
える。このとき、ブラウン管1R,1G,1Bは映像光
を投写していない状態に設定されており、ビデオカメラ
4は映像が表示されていない透過形スクリーン3を撮像
する。ビデオカメラ4の出力信号はA/D変換器14で
ディジタルデータに変換され、スイッチ46を介してフ
レームメモリ48に格納される。このディジタルデータ
は、透過形スクリーン3に照射される外光の輝度レベル
を表わすデータである。
【0097】次に、制御回路16はスイッチ46を減算
手段47側に切り替える。このとき、制御回路16はス
イッチ7をパターン発生手段6側に切り替え、先の実施
例と同様に、パターン発生手段6からの白色ラスタ信号
で透過形スクリーン3に白色映像を表示させる。ビデオ
カメラ4はかかる白色映像を撮像する。ビデオカメラ4
の出力信号はA/D変換器14でディジタルデータに変
換され、スイッチ46を介して減算手段47に供給され
てフレームメモリ48に格納されている上記のディジタ
ルデータが減算される。この減算手段47の出力データ
がフレームメモリ17に格納される。従って、フレーム
メモリ17に格納されたディジタルデータは、外光の輝
度レベルが除去された輝度レベルのデータである。
【0098】以上の動作が終わると、制御回路16がフ
レームメモリ17のディジタルデータから投写レンズ瞳
像の赤,緑,青成分の輝度レベルを検出し、これを基準
輝度レベルとして記憶装置15に格納する初期設定が行
なわれ、その後の再調整に備える。
【0099】なお、その後の輝度や白バランスの再調整
のときには、ブラウン管1R,1G,1Bを動作しない
状態として、上記のように外光の輝度レベルのデータを
フレームメモリ48に取り込み、このデータを用いて、
減算手段47により、透過スクリーン3に表示される白
色映像を撮像するビデオカメラ4からのデータに含まれ
る外光の輝度レベルを補正し、フレームメモリ17に供
給する。
【0100】以上のように、この実施例では、外光成分
を除去することができ、より高精度に投写レンズ瞳像の
輝度レベルを検出することができので、輝度及び白バラ
ンスの調整精度が向上する。また、投写型ディスプレイ
装置の調整時の外光の影響を受けないため、設置位置や
調整の時間帯などに制約されることがない。
【0101】図15は本発明による投写型ディスプレイ
装置の第9の実施例を示す構成図であって、49は記憶
装置であり、図1に対応する部分には同一符号をつけて
重複する説明を省略する。
【0102】この実施例も、外光の影響を除去できるよ
うにしたものである。
【0103】図15において、ブラウン管1R,1G,
1Bが映像光を透過形スクリーン3に投写していない状
態で、ビデオカメラ4が透過形スクリーン3を撮像し、
外光の輝度レベルを検出する。このビデオカメラ4の出
力信号は、A/D変換器14でディジタルデータに変換
された後、フレームメモリ17に格納される。制御回路
16は、このときのフレームメモリ17の輝度データか
ら投写レンズ瞳像の位置での外光の輝度レベルを抽出あ
るいは演算し、記憶装置49に格納する。
【0104】次に、初期設定動作が行なわれる。即ち、
制御回路16はスイッチ7をパターン発生手段6側に切
り替え、先の実施例と同様に、パターン発生手段6から
の白色ラスタ信号で透過形スクリーン3に白色映像を表
示させる。ビデオカメラ4はかかる白色映像を撮像す
る。ビデオカメラ4の出力信号はA/D変換器14でデ
ィジタルデータに変換され、フレームメモリ17に格納
される。制御回路16はフレームメモリ17のこのディ
ジタルデータから投写レンズ瞳像の輝度レベルを抽出あ
るいは演算し、その結果から記憶装置49に格納されて
いる外光の輝度レベルを減算し、その減算結果を記憶装
置15に格納する。
【0105】輝度や白バランスの再調整時には、上記の
ようにして再び外光の輝度レベルを検出し、記憶装置4
9に格納する。次に、透過形スクリーン3での白色映像
でのデータをフレームメモリ17に格納し、そのデータ
から制御回路16で投写レンズ瞳像の輝度レベルを抽出
あるいは演算し、その結果から記憶装置49に格納され
ている外光の輝度レベルを減算し、その減算結果と記憶
装置15に格納されている基準輝度レベルとを比較して
輝度レベル及び白バランスの調整を行なう。
【0106】この実施例では、図14に示した実施例と
同様の効果が得られるとともに、図14でのフレームメ
モリ48よりも少ない容量の記憶装置49を用い、かつ
図14でのスイッチ46を不要とするものであるから、
回路規模やコストをさらに低減できる。
【0107】なお、図14,図15に示した実施例にお
いて、ビデオカメラ4の代わりに、他の撮像素子やフォ
トダイオードやカラーセンサーなどの光電変換手段を用
いることもできる。
【0108】以上、本発明による投写型ディスプレイ装
置やマルチディスプレイ装置の実施例について、主とし
て、その構成や輝度レベル及び白バランスの調整、輝度
検出方法などを説明したが、次に、同様な構成で会議や
発表会などで映像表示に使用されるプレゼンテーション
システムなどとして有効な本発明による投写型ディスプ
レイ装置の実施例を説明する。
【0109】図16はかかる実施例の1つを示す構成図
であって、50はコンピュータ、51は画像処理回路、
52はインターフェース回路(以下、I/Fという)、
53はレーザポインタなどの発光指示装置、54はスポ
ット光の透過光であり、前出図面に対応する部分には同
一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0110】なお、ここでは、先の実施例で説明した輝
度及び白バランスの調整手段や輝度検出手段は省略して
いる。
【0111】同図において、コンピュータ50から出力
される映像信号は、入力端子11から投写型ディスプレ
イ装置18に供給され、透過形スクリーン3上にこの映
像信号の映像を表示させる。レーザポインタなどの発光
指示装置53で透過型スクリーン3に映像光出射側から
スポット光を照射すると、このスポット光が透過型スク
リーン3を透過して映像光入射側でこのスポット光の透
過光54が観測される。ビデオカメラ4は透過型スクリ
ーン3の全面を撮像しており、このビデオカメラ4の出
力信号がA/D変換器14でディジタル化されて画像処
理回路51に供給される。この画像処理回路51では、
A/D変換器14の出力データからスポット光の透過光
54の輝度あるいは透過スクリーン3上の位置を検出
し、その検出結果がI/F52でコンピュータ50の入
力信号として適切な信号に変換されてコンピュータ50
に供給される。
【0112】次に、この実施例の動作を詳細に説明す
る。
【0113】コンピュータ50は、信号源として、映像
信号を投写型ディスプレイ装置18に供給する。投写型
ディスプレイ装置18では、供給された映像信号が信号
処理回路8や輝度調整回路9などで処理されてブラウン
管1に供給される。これにより、透過型スクリーン3に
コンピュータ50からの映像信号による映像が拡大投写
される。
【0114】観視者は透過型スクリーン3の映像光出射
側でこの表示される映像を観視しており、その映像中の
指示したい位置に発光指示装置53からスポット光を照
射させる。このとき、ビデオカメラ4は透過形スクリー
ン3全体を撮像しており、このビデオカメラ4の出力信
号が画像処理回路51に供給される。画像処理回路51
では、このビデオカメラ4の出力信号から透過型スクリ
ーン3の映像光入射側に現われるスポット光の透過光5
4が検出され、その位置が認識されて、その座標データ
などがI/F52を介してコンピュータ50に送られ
る。I/F52では、例えば、コンピュータ50のマウ
スインターフェースに接続されており、供給された座標
データはマウスで指示する位置を示すものとしてコンピ
ュータ50に供給される。つまり、発光指示装置53の
スポット光はマウスの役割をしていることになる。
【0115】ここで、例えば、発光指示装置53はスポ
ット光を2段階に、例えば、低輝度レベルのスポット光
と高輝度レベルのスポット光とに選択出力可能とし、低
輝度レベルのスポット光を出力するときには、マウスを
クリックしていないのと同じ状態とし、高輝度レベルの
スポット光を出力するときには、マウスをクリックした
のと同じ状態とする。さらに、画像処理回路51では、
スポット光の透過光54の輝度レベルを検知し、スポッ
ト光が高輝度レベルと低輝度レベルとのいずれの状態で
あるかを識別し、高輝度レベルのスポット光に対して上
記の座標データをコンピュータ50に送るようにする。
【0116】かかる実施例において、輝度や白バランス
の調整を行なう場合には、図示しないスイッチを切り替
えて、A/D変換器14の出力を先に説明した実施例の
ようにかかる調整のために使用すればよい。
【0117】以上、この実施例では、観視者が、例え
ば、プレゼンテーションなどをする場合、発光指示装置
53をマウスの代わりに使用でき、プレゼンテーション
中にコンピュータ50を容易に操作できる。
【0118】なお、コンピュータ50としては、例え
ば、パーソナルコンピュータあるいはワークステーショ
ンでもよいし、ワードプロセッサなどでもよい。
【0119】また、発光指示装置53は、スポット光を
2段階の輝度レベルを切り換えるばかりでなく、可視光
と赤外光、あるいは、赤色光と青色光など、画像処理回
路51で識別できるような光の組み合わせでもよい。さ
らに、発光指示装置53の代わりに手などの影を用い、
影の形を識別するようにしてもよい。
【0120】図17はプレゼンテーションシステムなど
として有効な他の実施例を示す構成図であって、55は
合成回路であり、図16に対応する部分には同一符号を
つけて重複する説明を省略する。
【0121】同図において、合成回路55は、信号処理
回路8から出力される映像信号と画像処理回路51の出
力信号とを合成し、1つの映像信号として輝度調整回路
9に供給する。ここで、画像処理回路51は、A/D変
換器14の出力データから検出する発光指示装置53の
スポット光の透過光54の位置データを蓄積し、これら
位置データから透過光54の軌跡を表わす映像信号を形
成して合成回路55に供給しており、これにより、透過
形スクリーン3上には、透過光54の軌跡が表示され
る。
【0122】このようにして、この実施例では、発光指
示装置53により、透過型スクリーン3に表示される映
像上に、発光指示装置53のスポット光で任意の画像を
上書きすることができる。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
経時変化などによって白バランスや輝度が工場出荷時な
どの初期調整の状態から変化しても、自動的に初期調整
の状態と同じ白バランス及び輝度に再現されることにな
るし、また、その調整は、全て自動であるので、迅速か
つ精度良く行なわれることになる。
【0124】また、本発明によれば、投写型ディスプレ
イ装置を複数個組み合わせたマルチディスプレイ装置を
構成しても、初期調整での輝度及び白バランスを一定に
保つことができるので、投写型ディスプレイ装置を夫々
の投写型ディスプレイの輝度及び色がばらつくことなく
高画質な映像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投写型ディスプレイ装置の第1の
実施例を示す構成図である。
【図2】図1における透過型スクリーンの一構成例を示
す図である。
【図3】投写型ディスプレイ装置の輝度レベルの経時変
化の一例を示す図である。
【図4】本発明による投写型ディスプレイ装置の第2の
実施例でのカソード電流の時間的な調整を示す特性図で
ある。
【図5】図4で示したカソード電流の変化に対する輝度
レベルの特性を示す図である。
【図6】本発明による投写型ディスプレイ装置の第3の
実施例を示す構成図である。
【図7】本発明による投写型ディスプレイ装置の第4の
実施例を示す構成図である。
【図8】本発明による投写型ディスプレイ装置の第5の
実施例を示す構成図である。
【図9】本発明による投写型ディスプレイ装置の第6の
実施例の要部を示す構成図である。
【図10】本発明による投写型ディスプレイ装置の第7
の実施例を示す構成図である。
【図11】投写形ディスプレイ装置の画面での輝度むら
及び色むらの特性の一例を示す図である。
【図12】本発明によるマルチディスプレイ装置の一実
施例を示す構成図である。
【図13】本発明によるマルチディスプレイ装置の他の
実施例を示す構成図である。
【図14】本発明による投写型ディスプレイ装置の第8
の実施例を示す構成図である。
【図15】本発明による投写型ディスプレイ装置の第9
の実施例を示す構成図である。
【図16】プレゼンテーションシステムとして有効な本
発明による投写型ディスプレイ装置の第10の実施例を
示す構成図である。
【図17】プレゼンテーションシステムとして有効な本
発明による投写型ディスプレイ装置の第11の実施例を
示す構成図である。
【図18】背面投写型ディスプレイ装置の基本構成を示
す図である。
【符号の説明】
1,1R,1G,1B ブラウン管 2,2R,2G,2B 投写レンズ 3 透過型スクリーン 4 ビデオカメラ 5,5R,5G,5B,5a〜5d 投写レンズ瞳像 6 パターン発生手段 7 スイッチ 8 信号処理回路 9 輝度調整回路 10,10R,10G,10B 白バランス調整回路 11,11a〜11d 映像信号の入力端子 12 ドライブ調整回路 13 カットオフ調整回路 14 A/D変換器 15,15a〜15d 記憶装置 16 制御回路 17 フレームメモリ 18,18a〜18d 投写型ディスプレイ装置 19 フレネルレンズ 20 レンチキュラーレンズ 21 表示手段 22 液晶プロジェクタ 23 光源 24,25 ダイクロイックミラー 26〜29 ミラー 30R,30G,30B 液晶パネル 31,32 ダイクロイックミラー 33 投写レンズ 34 投写レンズ瞳像 35,35a〜35d 光電変換素子 36R,36G,36B 光電変換素子 37 輝度むら補正回路 38 LUT 39 LPF 40 映像信号の入力端子 41 拡大分配器 43,44 通信手段 45 表示手段 46 スイッチ 47 減算手段 48 フレームメモリ 49 記憶装置 50 コンピュータ 51 画像処理回路 53 発光指示装置 54 発光指示装置のスポット光 55 合成手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 剛三 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マルチメディアシステム 開発本部内 (72)発明者 甲 展明 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マルチメディアシステム 開発本部内 (72)発明者 染矢 隆一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マルチメディアシステム 開発本部内 (72)発明者 春名 史雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マルチメディアシステム 開発本部内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照射光の一部を反射する透過型スクリー
    ンと、投写レンズを用いて該透過型スクリーンに映像光
    を投写する投写手段とを備えた投写型ディスプレイ装置
    において、 該投写手段の白バランス,輝度の少なくともいずれか一
    方を調整する調整手段と、 該調整手段を制御する制御手段と、 調整用の映像パターンを該投写型スクリーンに表示させ
    るためのパターン発生手段と、 該調整用の映像パターンを表示したときの該透過型スク
    リーンで正反射した該投写レンズの瞳像を検出する第1
    の検出手段と、 該第1の検出手段で検出された該投写レンズの瞳像の
    赤,緑,青成分の輝度レベルあるいは輝度比を初期設定
    された基準輝度レベルあるいは基準輝度比と比較演算す
    る比較演算手段とを設け、 該制御手段は該比較演算手段の比較演算結果を用いて該
    調整手段を制御することを特徴とする投写型ディスプレ
    イ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 第1の記憶手段を有し、 初期設定時には、前記調整用の映像パターンが前記透過
    形スクリーンに表示されたときの前記第1の検出手段で
    検出される前記投写レンズの瞳像の赤,緑,青成分の輝
    度レベルあるいは輝度比を前記基準輝度レベルあるいは
    基準輝度比として該記憶手段に格納し、 再調整時には、前記比較演算手段が前記調整用の映像パ
    ターンが前記透過形スクリーンに表示されたときの前記
    第1の検出手段で検出される前記投写レンズの瞳像の
    赤,緑,青成分の輝度レベルあるいは輝度比と該記憶手
    段に格納されている基準輝度レベルあるいは基準輝度比
    とを比較演算し、該比較演算手段の比較演算結果に応じ
    て前記制御手段が前記調整手段を制御することを特徴と
    する投写型ディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記透過型スクリーン上の異なる領域での前記投写レン
    ズの瞳像を検出する複数個の第2の検出手段と、 前記調整用の映像パターンが前記透過形スクリーンに表
    示されたときの該第2の検出手段夫々で検出される投写
    レンズの瞳像の輝度レベルまたは輝度比を基準輝度レベ
    ルまたは基準輝度比として予め格納した複数個の第2の
    記憶手段と、 前記透過形スクリーンでの輝度むらまたは色むらを補正
    する補正手段とを設け、 前記比較演算手段は、前記調整用の映像パターンが前記
    透過形スクリーンに表示されたときの該第2の検出手段
    夫々で検出される投写レンズの瞳像の輝度レベルまたは
    輝度比と各々に対応する該第2の記憶手段に格納されて
    いる該基準輝度レベルまたは基準輝度比とを比較し、そ
    の比較結果に応じて前記制御手段が該補正手段を制御す
    ることを特徴とする投写型ディスプレイ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3において、 前記投写手段は赤,緑,青夫々の映像光を出射して前記
    透過形スクリーンに投 射し、前記第1の検出手段は赤,緑,青の光量を検出す
    る3個の光電変換素子からなって、該光電変換素子の夫
    々は前記調整用の映像パターンが表示される前記透過型
    スクリーンの映像光入射側に生ずる赤,緑,青の投写レ
    ンズの瞳像の同一位置での輝度レベルを検出することを
    特徴とする投写型ディスプレイ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4において、 前記投写手段が映像光を出射していないときの前記第1
    の検出手段の出力輝度レベルを格納する第3の記憶手段
    と、 前記調整用の映像パターンが前記透過形スクリーンに表
    示されたときの前記第1の検出手段の出力輝度レベルか
    ら該第3の記憶手段に格納されている輝度レベルを減算
    する減算手段とを設け、 該減算手段の出力から前記投写レンズの瞳像の赤,緑,
    青成分の基準輝度レベルあるいは基準輝度比を検出し、
    前記比較演算手段により、前記基準輝度レベルあるいは
    基準輝度比と比較演算することを特徴とする投写型ディ
    スプレイ装置。
  6. 【請求項6】請求項1,2,3,4または5において、 前記投写手段はブラウン管と前記投写レンズとからな
    り、該ブラウン管の経時的な性能劣化による輝度低下を
    カソード電流の調整によって補償し、該カソード電流の
    調整による補償が限界のとき、その旨を示す情報を表示
    手段で表示することを特徴とする投写型ディスプレイ装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5または6に記
    載の投写型ディスプレイ装置を複数個用いたことを特徴
    とするマルチディスプレイ装置。
  8. 【請求項8】 請求項1,2,3,4または5に記載の
    投写型ディスプレイ装置を複数個用いたマルチディスプ
    レイシステムであって、 前記投写手段はブラウン管と前記投写レンズとからな
    り、該ブラウン管の経時的な性能劣化による輝度低下を
    カソード電流の調整によって補償し、 該カソード電流の調整による輝度低下の補償が限界のと
    き、その旨を示す情報を発生する手段を該投写型ディス
    プレイ装置毎に設けるとともに、 該投写型ディスプレイ装置夫々からの該情報を通信する
    通信手段を設け、 該通信手段で送られてくる該情報を表示手段で表示する
    ことを特徴とするマルチディスプレイシステム。
JP7241878A 1995-09-20 1995-09-20 投写型ディスプレイ装置とこれを用いたマルチディスプレイ装置,マルチディスプレイシステム Pending JPH0984036A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7241878A JPH0984036A (ja) 1995-09-20 1995-09-20 投写型ディスプレイ装置とこれを用いたマルチディスプレイ装置,マルチディスプレイシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7241878A JPH0984036A (ja) 1995-09-20 1995-09-20 投写型ディスプレイ装置とこれを用いたマルチディスプレイ装置,マルチディスプレイシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0984036A true JPH0984036A (ja) 1997-03-28

Family

ID=17080890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7241878A Pending JPH0984036A (ja) 1995-09-20 1995-09-20 投写型ディスプレイ装置とこれを用いたマルチディスプレイ装置,マルチディスプレイシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0984036A (ja)

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11234539A (ja) * 1998-02-16 1999-08-27 Seiko Epson Corp 液晶プロジェクション装置
JPH11252590A (ja) * 1998-03-03 1999-09-17 Dainippon Printing Co Ltd モニタの色調調整方法及びそれに用いる調整用カラーチャート
JPH11252589A (ja) * 1998-03-03 1999-09-17 Dainippon Printing Co Ltd モニタの色調調整方法及びそれに用いる調整用カラーチャート
JPH11355798A (ja) * 1998-06-12 1999-12-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 画像表示装置の補正データ生成方法
JP2001092414A (ja) * 1999-08-11 2001-04-06 Agilent Technol Inc 照射源較正方法
JP2001166377A (ja) * 1999-12-09 2001-06-22 Olympus Optical Co Ltd 画像投影システム
JP2001525640A (ja) * 1997-12-01 2001-12-11 バルコ・ナムローゼ・フエンノートシャップ 1つまたは2つ以上のプロジェクタを調節するための方法および装置
JP2002072359A (ja) * 2000-08-29 2002-03-12 Olympus Optical Co Ltd 画像投影表示装置
EP1189458A2 (en) * 2000-09-13 2002-03-20 Seiko Epson Corporation Correction curve generating method, image display unit and storage medium
JP2002281520A (ja) * 2001-01-08 2002-09-27 Lg Electronics Inc 投射型映像表示機器の画質補償装置及び方法
JP2003108109A (ja) * 2001-09-27 2003-04-11 Seiko Epson Corp 画像表示システム、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法
EP1189435A3 (en) * 2000-09-13 2003-04-16 Seiko Epson Corporation Correction curve generating method, image processing method, image display unit and storage medium
JP2003524915A (ja) * 1998-09-23 2003-08-19 ハネウェル・インコーポレーテッド タイル張り状ディスプレイをキャリブレーションするための方法および装置
JP2004021168A (ja) * 2002-06-20 2004-01-22 Seiko Epson Corp 画像表示装置および画像処理装置
JP2004077748A (ja) * 2002-08-16 2004-03-11 Nec Viewtechnology Ltd プロジェクタ装置、プロジェクタ装置のリモートコントローラ、画像投射方法および画像補正方法
DE10261660A1 (de) * 2002-12-20 2004-07-15 Jenoptik Ldt Gmbh Verfahren und Anordnung zum Weißabgleich eines Projektionssystems
JPWO2003103298A1 (ja) * 2002-05-31 2005-10-06 オリンパス株式会社 マルチプロジェクションシステム及びマルチプロジェクションシステムにおける補正データ取得方法
JP2007304148A (ja) * 2006-05-08 2007-11-22 Canon Inc 背面投射型表示装置
JP2012073627A (ja) * 2011-11-07 2012-04-12 Garistrof Software Llc 画像投影装置
WO2014115400A1 (ja) * 2013-01-22 2014-07-31 ソニー株式会社 投影型画像表示装置、画像処理装置及び画像処理方法、並びにコンピューター・プログラム
WO2018016572A1 (ja) * 2016-07-22 2018-01-25 シャープ株式会社 表示補正装置、プログラム及び表示補正システム

Cited By (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001525640A (ja) * 1997-12-01 2001-12-11 バルコ・ナムローゼ・フエンノートシャップ 1つまたは2つ以上のプロジェクタを調節するための方法および装置
JPH11234539A (ja) * 1998-02-16 1999-08-27 Seiko Epson Corp 液晶プロジェクション装置
JPH11252590A (ja) * 1998-03-03 1999-09-17 Dainippon Printing Co Ltd モニタの色調調整方法及びそれに用いる調整用カラーチャート
JPH11252589A (ja) * 1998-03-03 1999-09-17 Dainippon Printing Co Ltd モニタの色調調整方法及びそれに用いる調整用カラーチャート
JPH11355798A (ja) * 1998-06-12 1999-12-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 画像表示装置の補正データ生成方法
JP2003524915A (ja) * 1998-09-23 2003-08-19 ハネウェル・インコーポレーテッド タイル張り状ディスプレイをキャリブレーションするための方法および装置
JP2001092414A (ja) * 1999-08-11 2001-04-06 Agilent Technol Inc 照射源較正方法
JP2001166377A (ja) * 1999-12-09 2001-06-22 Olympus Optical Co Ltd 画像投影システム
JP2002072359A (ja) * 2000-08-29 2002-03-12 Olympus Optical Co Ltd 画像投影表示装置
EP1189458A2 (en) * 2000-09-13 2002-03-20 Seiko Epson Corporation Correction curve generating method, image display unit and storage medium
EP1189435A3 (en) * 2000-09-13 2003-04-16 Seiko Epson Corporation Correction curve generating method, image processing method, image display unit and storage medium
EP1189458A3 (en) * 2000-09-13 2003-05-02 Seiko Epson Corporation Correction curve generating method, image display unit and storage medium
US6791565B2 (en) 2000-09-13 2004-09-14 Seiko Epson Corporation Correction curve generating method, image processing method, image display unit, and storage medium
JP2002281520A (ja) * 2001-01-08 2002-09-27 Lg Electronics Inc 投射型映像表示機器の画質補償装置及び方法
JP2003108109A (ja) * 2001-09-27 2003-04-11 Seiko Epson Corp 画像表示システム、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法
JPWO2003103298A1 (ja) * 2002-05-31 2005-10-06 オリンパス株式会社 マルチプロジェクションシステム及びマルチプロジェクションシステムにおける補正データ取得方法
JP2004021168A (ja) * 2002-06-20 2004-01-22 Seiko Epson Corp 画像表示装置および画像処理装置
JP2004077748A (ja) * 2002-08-16 2004-03-11 Nec Viewtechnology Ltd プロジェクタ装置、プロジェクタ装置のリモートコントローラ、画像投射方法および画像補正方法
DE10261660A1 (de) * 2002-12-20 2004-07-15 Jenoptik Ldt Gmbh Verfahren und Anordnung zum Weißabgleich eines Projektionssystems
DE10261660B4 (de) * 2002-12-20 2005-03-10 Jenoptik Ldt Gmbh Verfahren und Anordnung zum Weißabgleich eines Projektionssystems
JP2007304148A (ja) * 2006-05-08 2007-11-22 Canon Inc 背面投射型表示装置
JP2012073627A (ja) * 2011-11-07 2012-04-12 Garistrof Software Llc 画像投影装置
WO2014115400A1 (ja) * 2013-01-22 2014-07-31 ソニー株式会社 投影型画像表示装置、画像処理装置及び画像処理方法、並びにコンピューター・プログラム
JPWO2014115400A1 (ja) * 2013-01-22 2017-01-26 ソニー株式会社 投影型画像表示装置、画像処理装置及び画像処理方法、並びにコンピューター・プログラム
US9723280B2 (en) 2013-01-22 2017-08-01 Sony Corporation Projection type image display device, image processing device and image processing method, and computer program
WO2018016572A1 (ja) * 2016-07-22 2018-01-25 シャープ株式会社 表示補正装置、プログラム及び表示補正システム
CN109478394A (zh) * 2016-07-22 2019-03-15 夏普株式会社 显示校正装置、程序和显示校正***
JPWO2018016572A1 (ja) * 2016-07-22 2019-05-09 シャープ株式会社 表示補正装置、プログラム及び表示補正システム
US10798373B2 (en) 2016-07-22 2020-10-06 Sharp Kabushiki Kaisha Display correction apparatus, program, and display correction system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0984036A (ja) 投写型ディスプレイ装置とこれを用いたマルチディスプレイ装置,マルチディスプレイシステム
US6814448B2 (en) Image projection and display device
US6801365B2 (en) Projection type image display system and color correction method thereof
US6570623B1 (en) Optical blending for multi-projector display wall systems
JP2847108B2 (ja) カラーディスプレイ制御システムとその作動方法
US7457458B1 (en) Method and apparatus for defining and correcting image data
JP2002525694A (ja) 整列カメラ群を用いる校正方法及びその装置
JP2021071608A (ja) 表示システムの制御方法および制御装置
JPH04367189A (ja) ホワイトバランス調整装置
US20030156229A1 (en) Method and apparatus for automatically adjusting the raster in projection television receivers
JPH0764522A (ja) マルチディスプレイ装置の自動調整システム
JPH0715692A (ja) 投射型ディスプレイの画像補正装置
JP2021101204A (ja) 制御装置の動作方法、プロジェクターの制御方法およびプロジェクター
JP2011244044A (ja) 画像投射装置
JPH07333760A (ja) 自動調整システム
JPH1093984A (ja) 投写型画像表示装置の画像補正装置
JP4762412B2 (ja) 画像再生システムの欠陥を判定し且つ少なくとも部分的に補正する方法及び該方法を実施するための装置
JP2003018502A (ja) 投射型表示装置
JPH07284120A (ja) マルチディスプレイ装置
EP0440216B1 (en) White balance control system
US5293224A (en) White balance control system
US6583814B1 (en) System for correction of convergence in a television device related application
JPH11234706A (ja) テレビカメラ映像調整装置
JPH06105185A (ja) 輝度補正方法
JPH04285992A (ja) マルチスクリーンディスプレイ装置