JPH0974312A - 同軸共振型スロットアンテナ及びその製造方法 - Google Patents

同軸共振型スロットアンテナ及びその製造方法

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JPH0974312A
JPH0974312A JP22795995A JP22795995A JPH0974312A JP H0974312 A JPH0974312 A JP H0974312A JP 22795995 A JP22795995 A JP 22795995A JP 22795995 A JP22795995 A JP 22795995A JP H0974312 A JPH0974312 A JP H0974312A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】携帯無線端末機を更に小型化することができる
新規な構造の同軸共振型スロットアンテナを提供するこ
と。また、このようなスロットアンテナを製造するため
の新規な方法及びこのようなスロットアンテナを採用し
た新規な構造の携帯無線端末機を提供すること。 【構成】帯状導体の全体を扁平導体箱と絶縁して同導体
箱の内部空間に配置し、帯状導体の一端からほぼ1/4
波長である位置に、当該導体と高周波信号伝送線路との
結合部を設ける。スロットの形状は、細長い長方形、コ
の字又はコの字の両端に更にスロットを付加した形状の
いずれかであり、その中央のスロットが長手方向におい
て帯状導体と高さ方向で交差し、その端から端までの長
さが概略1/2波長であることが望ましい。本アンテナ
の複数が複数の表面に配置され、通話時と待ち受け時
で、使用するアンテナの個数を変化させる接続機構を有
する携帯無線端末機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、携帯無線端末機に適用
して好適なアンテナに関し、特に同軸共振器を利用した
スロットアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】携帯無線端末機(例えば簡易型携帯電話
システム:PHS)では、その携帯性を向上させる観点
から、アンテナの内蔵化が進められている。従来、端末
機に内蔵可能なアンテナとしては、逆F型アンテナやマ
イクロストリップアンテナ等があるが、充分な帯域を確
保するためには、その全体的な寸法を大きくすることが
必要であり、簡易型携帯電話システムのような小型の端
末機に内蔵させることが困難であった。また、この種の
アンテナは、電磁波の放射に伴う誘起電流が端末機の筐
体に発生し、その一部が手等に流れ込む等の不都合があ
った。
【0003】これらの問題を解決するために、TEM
(Transverse Electromagnetic)姿態で動作する同軸型
共振器を利用したスロットアンテナが提案されている
(例えば特開平5−14047号公報参照)。このアン
テナは、図24に示すように、全体として直方体である
扁平導体箱51の内部空間に細長い帯状導体53を共振
軸方向に沿って配置し、その両端57を導体箱51の端
壁54に電気的に接触して固定したものである(図24
bの断面図を参照)。導体箱51の表面(電波放射面)
には、帯状導体53の一端側と交差する形で電波送受用
スロット52が形成されており、かつ、帯状導体53の
他端側に位置する導体箱51の内壁には、帯状導体53
の長手方向(共振軸方向)に沿って同軸線路の中心導体
(図示せず)の延長導体55が配設されている。なお、
導体箱51は、同軸線路の外部導体56により、接地電
位に維持されている。
【0004】導体箱51及び帯状導体53は、互いに協
働してTEM姿態の同軸共振回路を形成する。従って、
延長導体55を介して導体箱51内に供給された電磁波
(送信信号)は、帯状導体53に沿って進行し、スロッ
ト52を介して外部空間に放射される。一方、外部空間
からスロット52を介して導体箱51内に入射した電磁
波(受信信号)は、帯状導体53に沿って逆方向に進行
し、延長導体55によってピックアップされる。
【0005】このスロットアンテナは、帯状導体53の
両端部57が導体箱51に電気的に接続されているもの
であるため、その全長を使用波長の1/2に設定するこ
とが必要である。そして、このように設定した場合に限
り、導体箱51(又は帯状導体53)の長さの2倍がT
EM姿態の共振波長となる結果、導体箱51内を進行す
る電磁波の電界強度(振幅)は、帯状導体53の両端部
57で零となり、その中央部で最大となる。このこと
は、共振軸方向における長さが使用波長の1/2以下で
ある無線端末機に対してスロットアンテナを内蔵させる
ことが原理的に不可能であることを意味する。例えば、
前記PHSで採用されている1.9GHzの周波数で
は、1/2波長が凡そ80mmとなり、無線端末機の長
さを80mm以下にすることができない。即ち、図24
に示した従来構造のスロットアンテナを採用した場合
は、端末機の長さを使用波長の1/2以下にすることが
できない点で問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる課題
は、従来技術の前記問題点を解決し、携帯無線端末機を
更に小型化することができる新規な構造の同軸共振型ス
ロットアンテナを提供することにある。また、本発明の
別の課題は、このようなスロットアンテナを製造するた
めの新規な方法及びこのようなスロットアンテナを採用
した新規な構造の携帯無線端末機を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の前記課題は、帯
状導体の全体を扁平導体箱と絶縁して同導体箱の内部空
間に配置し、帯状導体の一端からほぼ1/4波長である
位置に、当該導体と高周波信号伝送線路との結合部を設
けることによって効果的に解決することができる。帯状
導体と扁平導体箱との間は、適当な手段によって絶縁す
ることが必要であるが、一般的には、扁平導体箱の内部
空間に絶縁材料を充填することによって帯状導体を支持
することが望ましい。扁平導体箱の内部空間に充填する
絶縁材料としては、適当な誘電率(例えば外部空間とほ
ぼ同一の誘電率)を有する合成樹脂材料を用いることが
可能であるが、良好な共振特性を得、更にアンテナ寸法
を短縮するためには、誘電率が高くかつ高周波特性の良
好な誘電材料(例えばセラミックス)を用いたり、又は
磁性材料を適当な割合で包含する合成樹脂材料を用いる
か、良好な絶縁性(低導電率)を有する磁性材料(例え
ば酸化物磁性材料)を用いることが望ましい。アンテナ
の寸法を概略、誘電率の平方根又は透磁率の平方根で割
った値に短縮することができる。
【0008】本発明のスロットアンテナは、金属板を中
空直方体に成形することによって構成した扁平導体箱の
内部空間に帯状導体を配設することによって容易に製造
することができる。しかし、大量生産を考慮した場合
は、後で具体的に例示するように、二層構造に形成され
た絶縁基板を使用し、上層絶縁基板の表面に第1金属膜
を形成し、下層絶縁基板の裏面に第2金属膜を形成し、
第1金属膜及び第2金属膜の少なくとも一方に電波送受
用スロットを形成し、上層絶縁基板と下層絶縁基板との
間に第3金属膜を形成し、かつ、上層絶縁基板及び下層
絶縁基板の周縁を貫通して複数の鍍金スルーホールを形
成することにより、本発明のスロットアンテナを製造す
ることが望ましい。この場合は、第1金属膜及び第2金
属膜と複数の鍍金スルーホールによって扁平導体箱が構
成され、第3金属膜によって帯状導体が構成される。
【0009】
【作用】前記した本発明のアンテナ構造において、導体
箱が外導体、帯状導体が内導体となる同軸線路が形成さ
れ、結合部から帯状導体に信号を供給すると電磁波が帯
状導体の長手方向に沿ってTEM姿態で伝播する。そし
て、信号が使用波長のときに電界強度が帯状導体の前記
一端において最大になり、結合部において最小になる1
/4波長の共振を起こさせることが可能となる。共振を
形成した電磁波によって、電波がスロットから外部空間
に放射される。
【0010】また、受信アンテナとして使用する場合に
は、スロットから吸収されて導体箱内を共振を形成して
結合部へ向け進行してきた電磁波を結合部でピックアッ
プする。
【0011】なお、帯状導体上の結合部から前記一端と
は反対側の他方の端までの帯状導体を含む箱空間は、必
要に応じて一種のスタブ(整合用回路)として利用する
ことが可能である。他方の端から結合部までの長さを変
えることによって共振器のインピーダンス整合を調整
し、良好なインピーダンス整合条件を実現することがで
きる。調整はインピーダンスを若干補正する程度である
ので、その長さは、一般に使用波長の1/4に比べて非
常に短い。従って導体箱の奥行きを1/4波長を僅かに
越える程度に設定することができ、1/2波長であった
従来アンテナの寸法の概略半減が可能となる。
【0012】更に、スロットを電磁波の進行方向と交差
させるように配置すると、導体箱内を伝播するTEM姿
態の電磁波が電波となって同スロットから強く放射さ
れ、また外部空間の電波が強く吸収される。特にスロッ
ト全長が使用波長の1/2に近いときに、内部の電磁波
及び外部の電波は同スロットと強く結合する。そして、
スロットを途中で折り曲げる形状にすると、その全体の
長さ(折ったのを真っ直にした長さ)が効率を決める長
さになる。従って、そのような形状にすることによっ
て、後で詳述するが、箱の幅(箱表面の長さに対する他
方の辺)を短縮することが可能となる。実際に箱の幅と
して使用波長の凡そ1/4から1/8を選ぶことが可能
になる。このようにして、導体箱の幅についても、必要
に応じて1/2波長であった従来寸法を半減ないしは1
/4減することが可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る同軸共振器型スロットア
ンテナを図面に示した幾つかの実施例を参照して更に詳
細に説明する。
【0014】<実施例1>図1において、1は、扁平直
方体の導体箱、2は、導体箱1の表面にあけたスロッ
ト、3は、同表面に平行に箱1の内部に設置した帯状導
体、20は、箱1の内部に充填した絶縁材料からなる帯
状導体3の支持体、9は、箱1の裏面にあけた小孔、4
1は導体3上の外部の高周波伝送線路との結合部、42
は、高周波伝送線路の箱1の裏面への接地点、10は、
箱1の外部から小孔9を通し接合部41に接続される線
導体、30は、送信信号を生成しかつ受信信号を処理す
る高周波回路、43は箱1の端壁、44,45は導体3
の端を示す。
【0015】箱1、スロット2、導体3の位置関係を図
1aにおける線分A−Aに沿う断面図(図1b)、及び
線分B−Bに沿う断面図(図1c)に示した。箱1内部
に自由空間と概略同じ誘電率を有し、良好な絶縁性と高
周波特性を有する絶縁材料を充填した。これを支持体2
0として、帯状導体3の端44,45が端壁43から僅
かに離れ、同導体が箱1のどの面とも電気的に接触しな
いで配置されるようにした。更に、導体3の一端44と
結合部41との間の長さを使用波長の1/4とした。ま
た、スロット2は、帯状導体3と交差させて端44に近
くに配置した。このような構造を採用することによっ
て、導体3を中心導体とし導体箱1を外部導体とするT
EM姿態の同軸共振器を形成することができる。共振周
波数を1.9GHzに設定し、箱1の長さ(奥行き)を
使用波長の1/4を僅かに越える寸法(ほぼ40mm)
とした。
【0016】本アンテナの給電及び受電は、高周波伝送
線路を介して線導体10を接続した導体3上の接合部4
1と箱1の裏面の接地点42の間で行なわれる。高周波
伝送線路に接続する高周波回路30の送信回路出力イン
ピーダンス及び受信回路入力インピーダンスをともに低
く(50Ω)設定した。回路30の接地電位は箱1と等
しく、回路30の信号が線導体10を通って導体3へ供
給され、導体3からの信号が回路30へ伝送される。供
給された信号は、高周波エネルギーを持つ電磁波となっ
てTEM姿態で導体3の長手方向をスロット方向に進
む。また、スロットから吸収される電磁波もTEM姿態
で長手方向を接合部方向に進む。
【0017】電磁波がTEM姿態であるため、帯状導体
と長手方向で直交する面に遮断周波数の下限がない。従
って、箱1の高さ(箱1の表面に垂直の方向の箱寸法)
を減少させても、導体3と箱1の間で絶縁破壊が生じな
い限り、高周波エネルギーの伝送に支障を来すことは無
い。導体箱の高さの制約は、絶縁破壊と更に機械強度に
よって決定され、実際上、使用波長の1/100程度が
可能である。本実施例では、高さを波長の約1/75
(ほぼ2mm)に設定した。
【0018】高周波エネルギーがTEM姿態の電磁波と
して進み、導体3上に電流が誘起されると、箱1の表面
に逆方向の電流が流れる。逆方向の電流は、導体3と最
も近接する部分に集中する。従って、導体3がスロット
2直下でスロット2と交差する場合に、導体3の結合部
から供給された高周波エネルギーはスロット2に集中
し、スロット2と結合して外部空間に放射される。この
ため、スロット2を導体3の真上に導体3の長手方向
(図1の線分B−Bの方向)と交差させ、更に箱1内部
で電界の振幅が大きくなる端44に近い位置に配置し
た。なお、導体3に誘起される電流は、端44では導体
3が開放状態であるために零になる。従って、スロット
2の直下に端44から先の壁面43までの部分が含まれ
るとスロット2は十分に励振されず、高周波エネルギー
が外部空間に効率良く放射されない。従って、スロット
2の直下で導体3がスロット2と隙間なく交差するよう
にスロット2を配置した。
【0019】導体箱1の表面は接地電位であり、箱1の
各面は、スロット2に集中したエネルギーに対し、反射
板として動作するので、スロット2は、表面と垂直の片
側方向に集中して電波を放射することができる。従っ
て、本構造のアンテナを携帯無線端末機に装着する場
合、電波の放射方向が身体と反対の向きになるよう配置
して、電波を身体と向き合わない方向に集中して放射さ
せることが可能となる。その結果、電波が使用者の身体
に吸収されるような不都合を回避することができ、通話
時の無線端末の感度を向上させることができる。
【0020】なお、本アンテナにおいては、導体3の支
持を箱1内部に充填した支持体20で行なったが、導体
3の剛性によっては複数の小さい支持ブロックを用いて
導体3を部分的に支持するようにすることが可能であ
る。
【0021】更に、スロットを箱1の裏面にも設けるこ
とが可能である。2個のスロットを使って両面から電波
を放射させることができる。
【0022】<実施例2>スロット2の形状を変えた実
施例を図2〜図10を用いて説明する。図2は、スロッ
トの形状をコの字状のスロット4とした例である。同図
に示すように、コの字状スロットを形成する3つの細長
いスロット要素のうち、端部を持たない中央の要素が長
手方向で帯状導体3と交差するようにした。結合部より
帯状導体3を伝播してきた高周波エネルギーは、スロッ
ト4と結合して外部空間に放射される。放射効率を高め
るため、スロット4の全長を使用波長の1/2に設定し
た。スロットを折り曲げることによって箱1の幅を短縮
して1/4波長〜1/8波長にすることができ(本実施
例では40mm〜20mm)、アンテナの寸法を低減す
ることが可能となる。
【0023】本構造を図3に示す製造方法により製作し
た。2枚の絶縁基板15,16を用いた。基板15は表
面にみ導体膜が形成されているもので、エッチングによ
りパターン加工を行なって、スロット4をあけ箱1の表
面となるパターンを形成した(図3の上図左)。基板1
6は両面に導体膜が形成されているもので、表面にエッ
チングによるパターン加工を行なって導体3となるパタ
ーンを形成し(図3の上図右)、裏面にエッチングによ
り結合部用の小孔9をあけ(図示せず)て箱1の裏面と
なるパターンを形成した。また、小孔9の内側に導体3
に貫通する鍍金スルーホールを形成し、結合部とした
(図示せず)。基板15の裏面と基板16の表面とを合
わせて接着した(図3の中間図)。次に、接着して二層
にした基板の周囲の壁面を導体膜17で覆い、同膜を二
層基板の表面と裏面の金属膜に電気的に接触するように
して固定し(図3の下図)、箱1の壁面とした。本製造
方法によれば、基板15,16にプリント基板を用いる
ことが可能であり、製造コストを低減させることができ
る。
【0024】図4は、帯状導体3’を箱1の中央からず
れた位置(箱1の上面に平行)に設置した例である。但
し、導体3’は、端部があるコの字の左右のスロットと
は重ならない範囲に設置される。本実施例におい、箱1
内の導体3’の上方では、導体3’の長手方向と交差し
てスロット4が形成されているので、高周波エネルギー
が効率良くスロット4から放射される。結合部を導体
3’とともにずらすことになり、逆に結合部の位置を先
に決めて導体3’を設定することが可能となる。このよ
うにすると、結合部の位置の選択に自由度が生じ、本ア
ンテナを筐体内部に実装する際、高周波回路の位置をあ
る程度自由に設定することができる。
【0025】図5は、図3のコの字状スロット4の端部
を導体3の長手方向と直交する方向に沿って内側に屈曲
させたスロット5を設けた例である。スロット5の実効
的な長さを更に短縮することが可能になり、従って箱1
の幅寸法を一層低減することができ、アンテナの寸法を
低減する効果を得ることができる。
【0026】図6は、スロット5の端部を帯状導体の長
手方向に沿って、更に内側に屈曲せたスロット6を有す
る例である。本実施例によれば、箱1の幅寸法を更に低
減でき、従ってアンテナの寸法を低減する効果を得るこ
とができる。
【0027】図7、8は、スロット7、8の端部がいず
れも“うねり路”状であるが、図7の場合は導体3の存
在する方向に伸び、図8の場合はスロットが導体3と結
合する部分に向かって伸びている例である。本実施例に
よれば、箱1の幅寸法を更に一層低減することができ、
アンテナの寸法を低減する効果を得ることができる。
【0028】図5〜図8のいずれのスロットも、中央の
部分(同図で引出線を付している部分)を基本スロット
とし、その両端に同基本スロットの長手方向に対して垂
直に長手方向を持つスロットと水平に長手方向を持つス
ロットとが連続して交互に付加した構造になる。このよ
うな構造において、基本スロット以外のスロットが基本
スロットの長手方向の中心軸の中点を通り長手方向と直
角の方向の軸に対して対称な形状をなすようにし、更
に、スロットの両端が互いに対向する形状になるように
した。また、基本スロットを帯状導体3と交差させた。
その場合、基本スロット以外のスロットが導体3と重な
らないようにした。
【0029】次に、本実施例の形状のスロットに誘起さ
れる電界の分布と、放射される電磁エネルギーの関係に
ついて、図6のスロット6を例に採って説明する。図9
は、スロット6に誘起される電界の分布を示したもので
ある。図9の下図に示すように、スロット6に沿って正
弦波状の電界が誘起されるが、同図の上図で示したよう
に、スロット6のa−bとg−h、c−dとe−fの部
分に生じる電界から放射される電磁エネルギーは、互い
に打消され、放射に寄与しない。スロット6のb−cお
よびf−gの部分に生じる電界の方向と、スロット6の
d−eの部分に生じる電界の方向は打ち消し合うが、同
下図に示される様に電界の振幅が大きく異なるので、ス
ロットのd−eの部分からの電磁エネルギーは、同A−
Bの部分を中心に放射される。
【0030】従って、図2〜図8に示したスロットにつ
いては、電磁エネルギーを主に放射する部分は、電界の
打消がない導体3の真上の部分であると言うことができ
る。折り曲げた方のスロットのうちで、導体3と垂直を
なし、電磁エネルギーを放射する部分に対して打消が生
じる部分は、短くすることが望ましい。
【0031】本発明によるスロットアンテナの放射特性
の一例として、図10に図5で示したスロット形状のア
ンテナの指向特性(導体3と長手方向で直交する面内の
指向特性)を示した。アンテナの寸法は、概略、長さ1
/4波長、幅1/4波長、高さ1/75波長である。ス
ロットの存在する面の法線方向で外側の方向が図中の1
80度と一致する。図10から明らかなように、スロッ
トの存在する面と反対側(0度及び360度)の面への
電磁波の放射エネルギーの差は8dBであり、スロット
の存在しない面への放射が抑制されている。従って、本
アンテナを携帯無線端末機の内蔵アンテナとして用いる
ことにより、片側指向性を有する端末機を実現すること
ができる。
【0032】<実施例3>結合部を端45側の端壁43
を通して設けたスロットアンテナについて説明する。図
11aは、同スロットアンテナの斜視図を示し、図11
bは、A−A断面図、図11cは、B−B断面図を示
す。図11において、11は、導体箱1の端壁43にあ
けた小孔、12は、小孔11を通って帯状導体3の結合
部41に接続した線導体を示す。帯状導体3の結合部4
1は、端45と一致する。接地点を箱1の裏面の一点4
2とした。なお、接地点42は裏面に限らず、小孔11
の近くの端壁43面でも差し支えない。本実施例のアン
テナにおいては、導体3の全長を使用波長の1/4とし
た。
【0033】<実施例4>導体箱1の内部に誘電率が実
施例1の場合よりも高く、高周波損失が少ない誘電体で
充填したスロットアンテナを実施した。同誘電体は、実
施例1の場合と同様に帯状導体3を支持する支持体とな
る。図12aに同スロットアンテナの斜視図を示し、図
12bにA−A断面図、図12cにB−B断面図を示
す。図12において、13は箱1に充填した誘電体を示
す。結合部は、実施例1又は実施例3のいずれも採用可
能である(記載を省略した)。箱1内部の電磁界は、誘
電体13の誘電率の平方根で短縮されるので、同じ寸法
で共振周波数が誘電率の平方根で除した値に下がり、従
って、同じ共振周波数に対して箱1を誘電率の平方根で
除した寸法に小さく設定することができる。
【0034】なお、スロット2の面を境にして、外部空
間と箱1内の空間では誘電率の不連続が生じるので、ス
ロットから放射される高周波エネルギーの反射がスロッ
トの共振周波数外の周波数帯域で増大する。従って、本
構造のアンテナは、周波数帯域幅が狭くなる特性があ
り、そのような制限が許容される用途に用いることが望
ましい。
【0035】なお、充填物を誘電体に代えて、箱1内部
の共振のQの減少を軽微ならしめる程度に小さい導電率
を有する磁性体にすることが可能である。この場合にお
いても、箱の寸法は、充填物がない場合の寸法を透磁率
の平方根で割った値になる。
【0036】<実施例5>導体箱1の内部の底面と帯状
導体3の平面がなす面の間にのみ誘電体を充填したスロ
ットアンテナについて説明する。図13aはスロットア
ンテナの斜視図を示し、図13bはA−A断面図、図1
3cはB−B断面図を示す。図13において、14は、
充填した誘電体を示す。導体3を誘電体14の上面に配
置した。
【0037】本構造によって寸法短縮効果は、実施例4
よりも下がるが、外部空間と箱1内の空間の間で誘電率
の不連続が生じないので、スロット2から放射される高
周波エネルギーの反射が起こらず、周波数帯域幅の減少
が抑制される。
【0038】なお、導体3と箱1内部の上面の空間46
を誘電体14の誘電率よりも低い誘電率の材料で充填す
ることが可能である。図13の構造の場合と実施例4の
構造の場合の中間の特性を得ることができる。
【0039】また、本実施例においても、充填物を誘電
体に代えて、箱1内部の共振のQの減少を軽微ならしめ
る程度に小さい導電率を有する磁性体にすることが可能
である。誘電体の場合と同様の効果を得ることができ
る。
【0040】<実施例6>実施例2で説明したのとは別
の製造方法を用いて形成したスロットアンテナについて
説明する。図14において、18は二層絶縁基板を示
し、図14aは、二層絶縁基板18の上層基板の上面
図、図14bはA−A断面図を示す。基板18の下層絶
縁基板の裏面に接地基板となる導体膜が全面に形成され
ている。上層絶縁基板と下層絶縁基板との間に帯状導体
3をパターン加工により形成し、上層絶縁基板の表面に
スロット2を有する導体を同じくパターン加工により形
成した。
【0041】次に、上層絶縁基板と下層絶縁基板の周縁
を貫通する複数の穴をあけ、同穴にスルーホール鍍金を
施して鍍金スルーホール19を形成した。鍍金スルーホ
ール19は、上層絶縁基板表面の導体と下層絶縁基板裏
面の導体を電気的に接続するためのものである。スルー
ホール19の間隔は、同スルーホールで囲まれた空間か
らの電磁波の滲出を抑制することができるように使用波
長の1/100に満たない間隔で配置した。
【0042】以上の構造によって、基板18の裏面の接
地基板が導体箱1の裏面、同基板の表面の導体が同箱の
表面、複数の鍍金スルーホール19が同箱の壁面となっ
て、アンテナ動作を行なう構造を形成することができ
た。
【0043】なお、結合部は、図示を省略したが、導体
3の結合部の直下の接地基板にスルーホールの径よりも
やや大きい小孔をあけ、同小孔の内側に導体3にのみ達
する鍍金スルーホールを形成して構成した。
【0044】本製造法には三次元的な製造工程がなく、
通常の二次元的なプリント基板製法を適用することがで
きるので、製造コストの低減が可能となる。
【0045】なお、二層絶縁基板18は、柔軟性のある
材料で形成することが可能である。そのよにして形成し
たスロットアンテナを電磁波が進行する帯状導体3の長
手方向には屈曲させず、同長手方向と直交する方向でな
だらかに屈曲させると、スロットアンテナ内部の電磁界
は径の大きい同軸線路と類似となる。従って、電磁界の
TEM姿態が維持され、アンテナ動作が維持される。
【0046】<実施例7>スロットを片面にのみ形成し
たスロットアンテナを携帯無線端末機に内蔵することに
より、小型で高性能の端末機を実現することができる。
【0047】電波の放射特性は、スロットをその幅方向
に横切る電界、或いは導体箱上面にあって同電界と直交
する磁界によって説明される。磁界が導体面に対して正
の鏡像を形成するため、電磁波は、導体面から見たとき
に磁界が存在する方向に指向性のピークを有し、磁界が
存在しない方向には殆ど放射がない。従って、本アンテ
ナをその裏面が無線端末機の筐体表面に接するように設
置すると、スロットから放射される電磁波は、筐体側に
は殆ど放射されないために、筐体表面への電磁波のエネ
ルギー転移が抑えられ、筐体表面に誘起する電流が抑制
される。
【0048】電波がスロットの面に垂直の外側方向に強
く放射することから、その放射方向が使用状態で人体、
特に頭部と反対方向になるようにアンテナを配置するこ
とにより、従来の無指向性アンテナにみられる人体頭部
の電磁波エネルギー吸収が回避され、通話時における端
末機の感度向上が達成されると共に、人体への不要電磁
波輻射を低減することができる。
【0049】一方、待ち受け時等で携帯端末機を人体か
ら離して使用する場合、構内あるいは都市部等の、電波
に多くのマルチパスが存在して基地局からの電波が不特
定多数の方向から到来する環境では、アンテナが片側指
向性であっても通話が可能である。しかし、基地局から
の電波を散乱する構造が極めて少ない環境では、交信す
べき基地局が端末筐体から見てスロットが存在しない方
向にある場合に、通話が不可能になる恐れがある。
【0050】通話時に使用者が筐体に対して向く面又は
耳等で接触する面を前面とし、筐体の前面、背面及び例
えば側面に本発明のアンテナを配置し、待ち受け時には
これら全てのアンテナを励振し、通話時には前面に配置
したスロットアンテナへの接続を断つ方式を採用すれ
ば、端末機は、通話時には高感度特性を維持し、待ち受
け時にはアンテナの複合化によりほぼ一様な指向性を保
つことができる。
【0051】片側指向性の本発明によるアンテナが複数
個配置されて複合指向性を有する無線端末機と、一様指
向性を持つアンテナを具備する無線端末機の感度の比較
は、本発明のアンテナを用いる無線端末機の方式を評価
する上で重要である。通常、使用者には基地局の存在方
向が未知なので、その様な基地局との交信不能な状態
は、使用者の向いている方向と基地局の位置関係で決定
され、確率的に発生すると考えるのが妥当である。
【0052】このような前提でディジタル通信を行なう
として、無指向性アンテナを用いる場合と同じ符号誤率
を得るための電力を計算で求めた。筐体に見立てた縦1
/4波長、横1/2波長の導体板の中心に電波放射の磁
流素子が配置されている指向性を基準パタンとして、点
対称にその2、3、4個を配置して合成した場合につい
て計算を行なった。結果を図15に示す。電力の増加
量、即ち必要な利得上昇を劣化量とし、同図の縦軸とし
た。また、そのように配置したアンテナの指向性をアン
テナが1、2、3個の場合について、図16に示した。
【0053】図15に示されるように、アンテナの個数
が増えるにつれ、無指向性アンテナと同様の感度を実現
するために必要な利得上昇は急激に抑制される。同図で
は2つの指向性の合成、即ち筐体の背面と前面にのみア
ンテナを配置した場合でも、必要とされる利得上昇は1
dBにも満たない。従って、本発明による片側指向性の
アンテナを用いて、筐体の複数面にあるいは少なくとも
筐体の前面と背面に同アンテナを設置し、待ち受け時に
はこれらのアンテナを全て励振し、通話時には筐体の前
面に設置されているアンテナへの接続を断つ方式を用い
ることにより、待ち受け時には引出時の引出アンテナあ
るいは外付けアンテナを具備する端末機と同等の端末機
感度を実現し、通話時には該端末機の感度を凌ぐ携帯無
線端末機を実現することができる。
【0054】図17に本発明の片面にのみスロットを形
成したスロットアンテナ2基を内蔵した携帯無線端末機
の構成、図18に同アンテナへの接続回路を示す。図1
7において、31は携帯無線端末機の筐体、21は筐体
31の前面に配置したスロットアンテナ、22は筐体3
1の背面に配置したスロットアンテナを示す。図18に
おいて、23,24,25は接続線、26は分岐器、2
7a,27bは切替スイッチ、28は通話状態監視回
路、29a,29bは制御信号線、30は高周波回路を
示す。前面は、使用者が向く面又は耳に当てる面として
定め、背面は人体に対して反対方向を向く面として設定
した。
【0055】アンテナ21は、接続線23を介し分岐回
路26の一つの分岐端に接続され、またアンテナ22
は、接続線24を介して切替スイッチ27aの共通接点
に接続され、分岐回路26の他の分岐端が切替スイッチ
27aの一つの切替接点に接続されている。また、切替
えスイッチ27aの他の切替接点に接続線25の一端が
接続され、接続線25の他端は、切替スイッチ27bの
一つの切替接点に接続され、切替スイッチ27bの他の
切替接点は、分岐回路26の共通端に接続され、切替ス
イッチ27bの共通接点は、高周波回路30に接続され
ている。
【0056】通話状態監視回路28は、通話状態及び待
ち受け状態に応じて、制御信号線29aおよび29bを
介して切替スイッチ27aおよび27bを制御する。通
話状態では分岐回路26は、アンテナ22および高周波
回路30と切り離され、アンテナ22のみが高周波回路
30に接続される。待ち受け状態では、アンテナ21お
よび22が分岐回路26を介して、高周波回路30に接
続される。
【0057】待ち受け時のアンテナ指向性は、図16を
参照して、アンテナ数2に示したものとなり、また、無
指向性アンテナに対する利得劣化量は、図15からほぼ
0.6dBと小さい値に抑えられ、待ち受け時に生じる
利得劣化が低く抑えらることが分かる。また、通話時に
は高周波電波の吸収体である人体の方向への電波の放射
が抑制されるため、端末機に設置された状態では一様指
向性を持つアンテナと比べてアンテナ利得が上昇し、端
末機感度が向上する効果が得られる。
【0058】なお、図19に実際の携帯無線端末機の一
配置例を示した。筐体31の前面にスピーカ35及びマ
イクロフォン36を設置し、これと同一の面に、アンテ
ナ21を配置した。アンテナ22は、前面とは反対の背
面に配置した。このような配置によって通話時に前面が
必然的に使用者の方を向き、アンテナ22を人体とは反
対方向に向けることができる。
【0059】次に、アンテナ21,22に加えて、筐体
31の上面に更に第3のアンテナ32を設置した例を図
20に示す。アンテナ32はアンテナ22に接続して使
用した。その接続図を図21に示した。アンテナ32
は、接続線33を介して切替スイッチ27aの共通接点
にアンテナ22とともに接続される。本構成によれば、
待ち受け時には3つのアンテナが励振されるために、こ
れら3アンテナの合成指向性が、前記した2アンテナの
場合に比べてより一様指向性に近づくため、待ち受け時
のアンテナ感度の劣化量を更に低減する効果が得られ
る。
【0060】更に、第3のアンテナを上面ではなく、側
面に配置した例を図22に示す。図22において、37
がそのように配置した第3のアンテナである。2個のア
ンテナの場合と比べ、筐体31の長手方向に対して垂直
な面内の指向性の一様性が向上するので、待ち受け時の
端末機感度の劣化を更に低減する効果が得られる。
【0061】続いて図23に、筐体31の裏面に実施例
6で説明した柔軟性のある基板によるスロットアンテナ
38を配置した例を示す。アンテナ38は、帯状導体3
9の長手方向を中心軸にして曲線的に屈曲させられ、携
帯無線端末機の筐体31の裏面と壁面を覆う様に配置さ
れる。アンテナ38は内部の電磁波が進行する帯状導体
39の長手方向には屈曲による変化が無く、長手方向と
直行する方向でなだらかな屈曲が行われるので、アンテ
ナ38内部の電磁界は径の大きい同軸線路と類似となっ
て電磁界のTEM姿態は維持され、アンテナ動作に変化
は無い。本構造では、スロット40の一部が筐体31の
側面にも達するので、スロットから放射される電磁波エ
ネルギーは、筐体31の裏面のみに屈曲の無いアンテナ
を配置する場合と比べて、帯状導体39の長手方向と直
交する面内の指向性は一様指向性に近づく。そのため、
待ち受け時の無線端末機の感度を向上させる効果が得ら
れる。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、片側指向性を有する扁
平構造のスロットアンテナを従来に比べて大幅に小型化
することができる。従って、本発明によるアンテナは、
携帯無線端末機の内蔵アンテナとして使用するのに好適
であり、複数を内蔵させることが容易となる。本発明の
アンテナを携帯無線端末機の複数の面に配置した場合、
待ち受け時には全アンテナを動作させ、通話時には使用
者に向くアンテナの接続を断つことにより、無指向性ア
ンテナを内蔵する端末機と比較して、待ち受け時には端
末機感度を同程度に保ちつつ、通話時には端末機感度を
向上させる効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る同軸共振型スロットアンテナの第
1の実施例を説明するための斜視図及び断面図。
【図2】本発明の第2の実施例を説明するための平面
図。
【図3】図2に示したスロットアンテナの製造方法を説
明するための斜視図。
【図4】本発明の第2の実施例を説明するための平面
図。
【図5】本発明の第2の実施例を説明するための平面
図。
【図6】本発明の第2の実施例を説明するための平面
図。
【図7】本発明の第2の実施例を説明するための平面
図。
【図8】本発明の第2の実施例を説明するための平面
図。
【図9】図6に示したスロットアンテナの電界分布を説
明するための曲線図。
【図10】図5に示したスロットアンテナの放射特性を
説明するための曲線図。
【図11】本発明の第3の実施例を説明するための斜視
図及び断面図。
【図12】本発明の第4の実施例を説明するための斜視
図及び断面図。
【図13】本発明の第5の実施例を説明するための斜視
図及び断面図。
【図14】本発明の第6の実施例を説明するための斜視
図及び断面図。
【図15】スロットアンテナを1〜4個配置した場合の
劣化度を説明するための図。
【図16】スロットアンテナを1〜3個配置した場合の
指向性を示す曲線図。
【図17】本発明の第7の実施例の構造を説明するため
の概念図。
【図18】本発明の第7の実施例のアンテナ接続を説明
するための回路図。
【図19】本発明の第7の実施例の構造を説明するため
の概念図。
【図20】本発明の第7の実施例の構造を説明するため
の概念図。
【図21】本発明の第7の実施例のアンテナ接続を説明
するための回路図。
【図22】本発明の第7の実施例の構造を説明するため
の概念図。
【図23】本発明の第7の実施例の構造を説明するため
の概念図。
【図24】従来の同軸共振型スロットアンテナを説明す
るための斜視図及び断面図。
【符号の説明】
1,51…導体箱 2〜8,40,52…スロット 3,3’,39,53…帯状導体 9,11…小孔 10,12…線導体 13,14…誘電体 15,16…基板 17…壁面導体膜 18…二層絶縁基板 19…鍍金スルーホール 20…支持体 21,22,32,37,38…スロットアンテナ 23〜25,33…接続線 26…分岐回路 27…切替スイッチ 28…通話状態監視回路 29…制御信号線 30…高周波回路 31…筐体

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全体として直方体である扁平導体箱と、当
    該導体箱の内部空間の共振軸方向に沿って配設された細
    長い帯状導体と、扁平導体箱の少なくとも一方の表面に
    帯状導体と交差して形成された電波送受用スロットから
    なる同軸共振型スロットアンテナにおいて、帯状導体の
    全体が扁平導体箱と絶縁して配設され、かつ、帯状導体
    と高周波信号伝送線路との結合部が当該導体の一端から
    ほぼ1/4波長の位置に設けられていることを特徴とす
    る同軸共振型スロットアンテナ。
  2. 【請求項2】前記スロットは、コの字の形状をなし、か
    つ、同コの字状スロットを形成する3つの細長いスロッ
    ト要素のうち端部を持たない中央の要素が前記帯状導体
    と交差して配置され、端部を持つ他のスロット要素が同
    帯状導体と重ならないように配置されていることを特徴
    とする請求項1に記載のスロットアンテナ。
  3. 【請求項3】前記スロットは、一つの細長い基本スロッ
    トを有し、その両端に同基本スロットの長手方向に対し
    て垂直に長手方向を持つスロットと水平に長手方向を持
    つスロットとが連続して交互に付加されて形成され、形
    成されたスロットが基本スロットの長手方向の中心軸の
    中点を通り長手方向と直角の方向の軸に対して対称な形
    状をなすと共に、スロットの両端が対向しているもので
    あり、かつ、前記基本スロットが前記帯状導体と交差し
    て配置され、基本スロット以外のスロットが同帯状導体
    と重ならないように配置されていることを特徴とする請
    求項1に記載のスロットアンテナ。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれか一に記載の
    スロットアンテナにおいて、前記スロットの一方の端か
    ら他方の端に至る全長が概ね1/2波長であることを特
    徴とするスロットアンテナ。
  5. 【請求項5】前記導体箱の内部が誘電体で充填されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のスロットアンテ
    ナ。
  6. 【請求項6】前記導体箱の内部が共振のQの減少を軽微
    ならしめる程度に小さい導電率を有する磁性体で充填さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載のスロットア
    ンテナ。
  7. 【請求項7】前記スロットが導体箱の一方の表面にのみ
    形成され、同箱の内部を帯状導体の表面がなす面で2分
    した空間の内、スロットの形成されている表面と反対の
    裏面側の空間に誘電体が充填されており、同誘電体の表
    面に帯状導体が形成されていることを特徴とする請求項
    1に記載のスロットアンテナ。
  8. 【請求項8】二層構造に形成された絶縁基板と、上層絶
    縁基板の表面に形成された第1金属膜と、下層絶縁基板
    の裏面に形成された第2金属膜と、第1金属膜及び第2
    金属膜の少なくとも一方に形成された電波送受用スロッ
    トと、上層絶縁基板と下層絶縁基板との間に形成された
    第3金属膜と、第1金属膜と第2金属膜との間を電気的
    に接続するため、上層絶縁基板及び下層絶縁基板の周縁
    を貫通して形成された複数の鍍金スルーホールからな
    り、第1金属膜及び第2金属膜と複数の鍍金スルーホー
    ルによって前記扁平導体箱が構成され、かつ、第3金属
    膜によって前記帯状導体が構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載のスロットアンテナ。
  9. 【請求項9】前記二層絶縁基板が柔軟性のある材料から
    なることを特徴とする請求項8に記載のスロットアンテ
    ナ。
  10. 【請求項10】上層絶縁基板の表面に第1金属膜を形成
    する工程と、下層絶縁基板の裏面に第2金属膜を形成す
    る工程と、第1金属膜及び第2金属膜の少なくとも一方
    に電波送受用スロットをパターン加工により形成する工
    程と、上層絶縁基板の裏面又は下層絶縁基板の表面のい
    ずれか一方に第3金属膜をパターン加工により形成する
    工程と、上層絶縁基板の裏面と下層絶縁基板の表面を接
    着して二層構造を形成する工程と、二層構造とした上層
    絶縁基板及び下層絶縁基板の周縁を貫通して複数の穴を
    あけて同穴にスルーホール鍍金を施す工程とを少なくと
    も有することを特徴とする請求項8に記載のスロットア
    ンテナの製造方法。
  11. 【請求項11】請求項1に記載のスロットアンテナが内
    蔵されていることを特徴とする携帯無線端末機。
  12. 【請求項12】通話時に使用者と対向する面又は耳等で
    接触する面を前面とし、前記内蔵アンテナは、少なくと
    も当該前面とその反対の背面とにそれぞれ配置されてい
    るものであり、待受時に全てのスロットアンテナを高周
    波回路に接続し、通話時に前面に配置したスロットアン
    テナの同回路への接続を断つ切替機構を有することを特
    徴とする請求項11に記載の携帯無線端末機。
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