JPH0973002A - 平行光形成装置、平面光源装置、マルチディスプレイ装置、および球状レンズアレイの製造方法 - Google Patents

平行光形成装置、平面光源装置、マルチディスプレイ装置、および球状レンズアレイの製造方法

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JPH0973002A
JPH0973002A JP7227832A JP22783295A JPH0973002A JP H0973002 A JPH0973002 A JP H0973002A JP 7227832 A JP7227832 A JP 7227832A JP 22783295 A JP22783295 A JP 22783295A JP H0973002 A JPH0973002 A JP H0973002A
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JP
Japan
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light
spherical lens
light source
pinhole
spherical
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JP7227832A
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English (en)
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Motohiko Fukuhara
元彦 福原
Yukio Iigahama
行生 飯ケ浜
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入射された光を略平行化して出射する平行光
形成装置に関し、小型・軽量で、製造方法が簡単で、加
工精度を高くできる構成を実現する。 【解決手段】 入射する光を制限する複数のピンホール
4 を有するピンホール手段3 と、ピンホール4 から出射
された光を入射光とする複数の球状レンズ5a〜5cからな
る球状レンズアレイ5 とを備え、球状レンズ5a〜5cがピ
ンホール4 に対応して配置されていることを特徴とする
平行光形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平行光形成装置、
平面光源装置、マルチディスプレイ装置、および球状レ
ンズアレイの製造方法に関する。
【0002】近年、官公庁、美術館、博物館などの公共
施設、ホテル、イベントホール、アミューズメントパー
クなど、屋内外において多人数の観覧者に映像を提供す
る公衆表示を目的として、極めて大きな画面を有する映
像装置の要求が高まっている。
【0003】このような要求に対応する主な大画面映像
装置の一つとして、複数の表示ユニットをマトリクス状
に配列し、各々の表示画像を僅かに拡大してスクリーン
上に隙間なく配列する構成のマルチディスプレイ装置が
ある。このマルチディスプレイ装置には、各表示ユニッ
トに対応して設けられる光源として略平行光を放射する
平面状の光源(以後、平面光源装置と称する)が必要で
あり、この平面光源装置の構造や製造方法等の改良が望
まれている。
【0004】
【従来の技術】上述したような公衆表示用の大画面映像
装置としては、スクリーン上に画像を拡大投写表示する
投写型表示装置と、複数の小型表示ユニットをマトリク
ス状に配列して大画面化するマルチディスプレイ装置が
ある。この中で、特に奥行きの小さな装置がのぞまれる
用途に対しては、後者の装置が適している。
【0005】このマルチディスプレイ装置は、小型表示
ユニットをマトリクス状に配列して大画面化するもの
で、拡大投写型装置と比較して奥行きを小さくし装置を
薄型化できるという特長がある。表示ユニットとしては
CRT,LCD,PDP等種々の表示デバイスが使用さ
れている。しかし、これらの表示ユニットはいずれも表
示画面の周囲に表示不可能な領域(以後、この領域を額
縁と称する)を持っているため、マトリクス状に配列す
るとこの額縁が格子状の目地となって画面の一体感を損
なうという欠点があった。
【0006】そこで、この欠点を解決するために、レン
ズ光学系を用いて複数の表示画像を1枚のスクリーン上
に拡大投写し、境界部の隙間を無くすように配列するこ
とでこの格子状の目地を無くした装置が開発されてい
る。
【0007】このような「拡大投写型の目地なしマルチ
ディスプレイ」としては背面投写型表示装置を応用した
ものが主流であるが、小さな表示デバイスを数倍ないし
十数倍まで拡大するために光路長を長くする必要があ
り、その結果、装置の奥行きが非常に長くなる欠点があ
った。また、この奥行きを低減する目的で、装置内部に
鏡を配置して光路を折り曲げる方法を用いた装置も開発
されているが、それでも奥行きを十分に小さくすること
はできない。
【0008】そこで、このような奥行きの問題を解決す
るため、透過型表示デバイスと、バックライトと、この
表示画像を額縁サイズがカバーできる程度に僅かに(例
えば、1.2倍程度に)拡大するための「短光路の拡大
結像光学系」とを組み合わせた投写型のマルチディスプ
レイ装置が考案されている。このマルチディスプレイ装
置の構造について、図5(a)を参照して説明する。
【0009】図中、150は透過型表示手段であり、通
常LCDが用いられる。100は光源としての平面光源
装置であり、151は拡大結像光学系、152はスクリ
ーンである。
【0010】光源100から出射された光線がLCD1
50を透過して変調され、拡大結像光学系151によっ
てスクリーン152上に隙間無く拡大配置されて、目地
の無い大画面表示が形成される。ここで、拡大結像光学
系151は、短光路長でLCD150の表示画像をスク
リーン152上に結像させる必要があるため、例えば屈
折率分布レンズアレイのような等倍の正立結像系151
aと像拡大のためのフレネル凹レンズ151bとを組み
合わせた構造が用いられる。
【0011】ここで、等倍の正立結像系151aは、通
常入射面法線に対して数度ないし十数度の開口角を持つ
ものである。この開口角には、次に示すような二つの意
味がある。一つは、この正立結像系151aへの入射光
としては、完全な平行光である必要はなく、この開口角
(数度ないし十数度)程度の広がりを持った略平行光で
あればよいということである。従って、正立結像系15
1aへの入射光の角度分布を決定する光源100からの
出射光の条件が緩和される。通常、真の平行光を形成す
る光学系の構成はかなり難しいものとなるが、この程度
の略平行光を形成する光学系は構成しやすいものとな
る。
【0012】二つには、この開口角以上の入射角度を持
つ光線は、入射されても結像に寄与しない無駄な光にな
るということである。従って、例えば光源100が完全
拡散光源の場合、スクリーンに到達して像を形成する光
線の量は光源の全光量の数%に過ぎず、非常に効率が低
いものとなってしまう。
【0013】そこで、光源100は、言わば完全拡散光
源に近い平面光源101の出射面側に、光線160の出
射角度を上記の開口角(数度ないし十数度)内に限定す
るために平行光形成装置102を配置して組み合わせた
構成にする必要がある。そのように構成した光源100
からの出射光の様子を図5(b)に示した。通常の平面
光源101から出射されあらゆる方向に出射された光
は、平行光形成装置102により略平行化処理を施さ
れ、160a,160bで示されるように指向性の強い
光となっている。この光の出射角は、通常数度ないし十
数度の範囲に限定された略平行光となっている。
【0014】現状では、この平行光形成装置102とし
て、図6に示したように、円錐状の透明体(以後、円錐
ピンと称する)170aを、多数のピンホール104を
設けたピンホール板103に挿入して平面状に配列した
構造が用いられている。同図においては、円錐ピン17
0aがピンホール104の中に完全には挿入されていな
い状態の構成となっているが、実際は両者が密着するよ
うに挿入さている。この挿入状態と、円錐ピン170a
の詳細な形状を、図7の断面図に示した。
【0015】ここで、円錐ピン170aは、両端部に平
坦な端面176a,176bを有し、狭い側の端面17
6aがピンホール板103内のピンホールに挿入され、
その端面176aはピンホール板103の下側の面とほ
ぼ同一面にまたは僅かに突出するように配置されてい
る。ピンホール板103の入射光側の面には、既に述べ
たように光反射面(図示せず)が形成されている。
【0016】さらに、同図を用いて、略平行光の形成に
ついて説明する。端面176aから円錐ピン170aに
入射した光線172a,172bは、透明体な円錐ピン
170aの側面で全反射を繰り返し、その都度法線と光
線のなす角度は小さくなり、大きな端面176bから出
射する時点では充分な平行度を有する光線173a,1
73bとなっている。
【0017】また、端面176aからそれて入射した光
線171a,171bは、ピンホール板103の入射光
側の面に形成された光反射面(図示せず)で反射して平
面光源(図示せず)側に戻され、その背面側に形成され
た別の光反射面(図示せず)で反射する。そして、相対
向するこれら二つの光反射面の間で多重反射を繰り返
し、やがて端面176aに入射することになる。このよ
うにして、平面光源(図示せず)から放射された光が円
錐ピン170a内に入射する割合(即ち、光の利用率)
を極めて大きなものとすることができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記のような円錐ピン
(円錐状の透明体)のアレイ(図6の170)は光線を
略平行化する上で非常に有効であるが、個々の円錐ピン
170aが細長く尖った形状をしているため、その製造
に複雑な工程を必要とし、コストの高いものとなる。
【0019】例えば、平面状に配列した円錐ピン170
aのアレイ170を一体形状で成形する場合においては
成形型から離型することが非常に困難であり、また、た
とえ一体成形できたとしても多数の円錐ピン170aの
先端をピンホール板103のピンホール104に挿入す
る作業も極めて困難である。
【0020】従って、現実には図8(a)に示すような
円錐ピン170aの個片、または同図(b)に示すよう
な数片の円錐ピンの列状アレイ175を製作しそれをピ
ンホール板に挿入する方法がとられているが、いずれの
場合も使用する円錐ピン170aの数が非常に多いため
部材単価が高く、また配列作業にも多大の時間を必要と
し、総コストが高いものになるという欠点がある。
【0021】一方、十数度以下の角度分布を持つ略平行
光を形成するためには、円錐ピン170aは十分な長さ
が必要であり、通常その長さは、大きな端面(図7の1
76b)の直径の約十数倍が必要である。具体的には、
二つの端面(図7の176a,176b)の直径がそれ
ぞれ1.5mm,5mm、長さが60mm程度の円錐ピ
ン170aを必要とする。従って、この円錐ピン170
aのアレイ170はサイズが大きく重いものになるとい
う欠点を持っている。
【0022】その結果、このような円錐ピンを用いた平
面光源装置も、同様に、コストが高く、しかもサイズが
大きく重いものになるという欠点を有する。本発明はこ
れらの問題を解決し、サイズが小さく、軽量で、製造コ
ストを低減できる平面光源装置の提供を目的とするもの
である。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、第1の発明は、入射する光を制限する複数のピン
ホールを有するピンホール手段と、ピンホールから出射
された光を入射光とする複数の球状レンズからなる球状
レンズアレイとを備え、球状レンズがピンホールに対応
して配置されていることを特徴とする平行光形成装置を
提供する。
【0024】なお、ここで言う球状レンズとは、球形レ
ンズは勿論として、半球または部分球等の部分的球形部
を備えたレンズも含むものである。第2の発明は、光源
と、光源から入射する光を制限する複数のピンホールを
有するピンホール手段と、ピンホールから出射された光
を入射光とする複数の球状レンズからなる球状レンズア
レイとを備え、光源は背面部に光反射面を有し、ピンホ
ール手段は入射光側に光反射面を有し、球状レンズはピ
ンホールに対応して配置され、光源から出射された光
が、直接にまたは光源を挟む二つの光反射面の間で反射
してピンホールに入射し、かつ、球状レンズを透過して
出射することを特徴とする平面光源装置を提供する。
【0025】第3の発明は、各球状レンズに対応した窪
みとピンホールとを備え、かつ、周辺部から球状レンズ
が転出することを防止するガード板を備えたピンホール
板を用い、そのピンホール板に複数の球状レンズを入れ
置き、傾斜、揺動または振動により窪みの中に該球状レ
ンズを格納することを特徴とする球状レンズアレイの製
造方法を提供する。
【0026】第1の発明に関して、球状レンズとピンホ
ールを用いることにより略平行光を形成することができ
ることを、図1を参照して説明する。図1の構造の詳細
については、実施例1として後述するが、ここでは、図
中のピンホール4から球状レンズ5aに入射した光が略
平行光化される作用について説明する。
【0027】図1において、ピンホール4から球状レン
ズ5a内に入射した光は、一例として9aで示すように
球状レンズ5aを通過し、9bの方向に(内側に)屈折
して出射する光となる。ここで、屈折率nの材料からな
る球状レンズ5a内に入射して通過する光9aとピンホ
ール板3の法線方向とのなす角度をθとし、球状レンズ
5aからの出射光9bと法線方向とのなす角度をθ’と
すると、θとθ’の関係は n×sinθ=sin(2θ−θ’) ───── で示される。
【0028】一方、±90°の範囲の入射角度でピンホ
ールから入射した光線が球状レンズ5a内でとり得る角
度θは −sin-1(1/n)≦θ≦sin-1(1/n) ───── であり、例えばn=1.5の屈折率の球状レンズを用い
た場合には、この角度θは、±41.8°の角度範囲に
限定されたものとなる。
【0029】さらに、この屈折率の値(n=1.5)と
式、の関係式を用いることにより、出射光の角度
θ’として −11.2°≦θ’≦11.2° ───── を得る。
【0030】即ち、平面光源1からピンホール4に入射
する光が、±90°の角度に分布した光であっても、球
状レンズ5aから出射する光の角度θ’は、式により
±11.2°の範囲の角度に限定された略平行光となっ
ている。このように、球状レンズとピンホールとを用い
ることにより良好な略平行光を形成することができる。
【0031】従って、第1の発明によれば、光線を平行
化する手段として従来の円錐ピン(例えば、大きな端面
の直径5mm、長さ60mm程度)に代えて球状レンズ
(例えば、直径5mm程度)を用いることが可能である
ため、サイズを小さくでき、しかも軽量化が可能であ
る。
【0032】さらに、第2の発明によれば、光源を挟む
2種類の光反射面を備えることにより、光源からピンホ
ールに入射する光の利用率を大きいものとすることがで
きる(この利用率は、従来の円錐ピンを用いた装置とほ
ぼ同等である)。
【0033】次に、第3の発明によれば、予め個別に形
成した複数の球状レンズを、各球状レンズの配置部位に
対応した窪みとピンホールを備えたピンホール板に入れ
置き、ピンホール板を傾斜、揺動または振動させること
により各球状レンズを窪みの中に格納し、所望の機能を
有する球状レンズアレイを構成することができる。これ
は、各球状レンズが点対称のものであるため窪みの中に
格納する角度等を配慮する必要がないことにより、格納
する位置のみを規定すればよく、その位置は予め形成さ
れた窪みにより自動的に設定されるため可能となるもの
である。これにより、ピンホール板を備えた所望の球状
レンズアレイを容易に形成することができる。
【0034】さらに、第3の発明によれば、隣接する球
状レンズの境界部の形状を正確なものとすることができ
るという特徴がある。別の製造方法として、レンズアレ
イを一体形状で成形する方法があるが、このような方法
を用いる場合には、成形型から精度良く離型することが
非常に困難である。特に、隣接する球状レンズの境界部
に関しては、形状が歪む等の不具合が生じ性能の劣化を
もたらすため一体成形による製造方法は好ましくない。
このように、第3の発明によれば、所望の球状レンズア
レイを容易に形成できるばかりでなく、隣接する球状レ
ンズの境界部においても精度良く形成できる(加工精度
が手高い)という効果を奏する。
【0035】また、この製造方法は、前述した従来の円
錐ピンのアレイの製造方法に比べて極めて簡便なものと
なっているため、平行光形成装置の製造コストを大幅に
低減することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。 〔第1実施例〕本発明の第1実施例として、平面光源装
置の構成例を図1の断面図を参照して説明する。
【0037】同図において、平面光源装置は、1の平面
光源と2の平行光形成装置からなる。ここで、平面光源
1は面光源化手段1bと光反射面1aから構成され、面
光源化手段1bは通常複数の蛍光管と光拡散板等により
構成されている。この面光源化手段1bからは、6,7
aで示されるように種々の方向へ光が放射され、面光源
化手段1bの出射面上ではほぼ一様な強度の光が放射さ
れている。また、その背面部に進行した光は、光反射面
1aにより反射されて再度出射面から出射される光にな
る。
【0038】この平面光源1から入射した光を略平行化
して出射する平行光形成装置2は、複数のピンホール4
を備えたピンホール板3と、ピンホール毎に配置された
球状レンズ5a〜5cからなる球状レンズアレイ5とに
より構成されている。そして、このピンホール板3の入
射光側には、光反射面3bが形成されている。
【0039】ここで、平面光源1から放射された光6,
7aがピンホール4に入射する仕方には2種類のモード
がある。一つは、6に示す光のように直接入射するモー
ドであり、他の一つは、7aに示す光のように二つの光
反射面3b,1aの間で7b,7cに示すように多重反
射してやがてピンホール4に入射するモードである。両
者の光の量の割合としては、圧倒的に後者のモードの光
の方が多い。即ち、これら二つの光反射面3b,1aを
備えたことにより、ピンホール4に入射する光の割合を
極めて(桁違いに)高いものとしている。なお、このよ
うな二つの光反射面3b,1aの作用については、従来
の円錐ピンを用いたものと同様である。また、これらの
光反射面3b,1aとしては、鏡面反射するもの、乱反
射するもの、それらを組み合わせたもの等種々の形態の
ものが可能である。
【0040】ピンホール4に入射した光は、その上に配
置されている球状レンズ5aの中に入射する。この光
は、例えば9aで示されるように球状レンズ5aの中を
進行し、9bで示されるように内側に屈折して出射す
る。この内側へ屈折する作用に基づいて、上記の式の
結果に示すような狭い角度(±11.2°)の範囲に限
定された光、即ち略平行光が出射される。
【0041】このような平面光源装置は、その構成要素
として、従来の円錐ピンの代わりに球状レンズアレイ5
を用いているため、小型化、軽量化等を可能にする構成
となっている。
【0042】〔第2実施例〕本発明の第2実施例とし
て、球状レンズアレイの製造方法について図1、および
図2を参照して説明する。
【0043】図1において、ピンホール板3は、窪みを
有する基板3aと反射面3bを有する部材とから構成さ
れている。この窪みは、図1においては、基板3aを矩
形状にくり抜いた凹みとなっており、その中に球状レン
ズが格納されるためのものである。球状レンズは、点対
象のものであるから、窪みの中に格納する角度に関して
は全く配慮する必要がない。どのような角度であれとに
かく所定の位置に格納できればよい。しかも、この所定
の位置は予め形成された溝によって規定されているた
め、球状レンズをその溝の中に入れるだけでよいことに
なる。ピンホール板3の周辺部には、球状レンズの配列
時に球状レンズ5aが外部へ転出することを防ぐため
に、10に示すようなガード板が設けられている。
【0044】そこで、このガード板10を備えたピンホ
ール板3の中に、複数の球状レンズ5aを入れ置き、ピ
ンホール板3を傾けたり揺動させたり振動させたりする
ことにより、窪みの中に球状レンズ5aを確実に格納す
ることができ、その結果、ピンホール板3を備えた球状
レンズアレイ5を完成することができる。この格納工程
において、球状レンズ5aが不足している場合はそれを
補給し、逆に過剰な場合はそれを取り去るという処理も
容易である。
【0045】従って、窪みを形成したピンホール板3を
用いた球状レンズアレイ5の製造方法は極めて簡便なも
のとなり、従来の円錐ピンを用いたものの製造方法より
も簡便なものとなるため、製造コストの大幅な低減を図
ることができる。
【0046】なお、上記の窪みの形状としては矩形状の
ものを例として示したが、矩形状に限定されるものでは
ない。三角状、多角状、曲面状等の種々の形状のものが
可能である。
【0047】図2に、このようにして形成され、ガード
板10を有するピンホール板3の中に格納された球状レ
ンズアレイ5の部分斜視図を示す。なお、図1に示した
平行光形成装置2は、図2に示した斜視図のA−A部断
面図に相当するものである。
【0048】〔第3実施例〕本発明の第3実施例とし
て、球状レンズの変形例について図3を参照して説明す
る。
【0049】本実施例においては、球状レンズ5a内の
屈折率に分布を持たせる所に特徴がある。ここでは、同
心円状に4つの領域に分けて、それぞれの領域の屈折率
n1〜n4が異なるものとし、かつ中心部になるほど大
きな屈折率となるように構成するものである。
【0050】 n1≦n2≦n3≦n4 ───── 球状レンズ5aをこのように構成した場合、ピンホール
4から入射した光11aは、一例として、11b,11
cのように内部に屈折し、次に11d,11eのように
外部に屈折し、そして11fのように内部に屈折して出
射する。この出射光11fを、球状レンズ5a内がすべ
て同一の屈折率n1の場合の出射光12bと比較してみ
ると、出射位置が法線13に近く、かつ出射角度(法線
との角度)がはるかに小さなものとなり、略平行光とし
てのレベルが改善されたものとなっている。
【0051】〔第4実施例〕本発明の第4実施例とし
て、球状レンズアレイとピンホール手段の変形例につい
て図4を参照して説明する。
【0052】球状レンズアレイ21としては、出射光側
に複数の半球面21a〜21cを備え、入射光側に平面
部24が形成されるように構成されたものを用いる。な
お、半球面21a〜21cは半球面に限るものではな
く、部分球面のものも含む。
【0053】ここで、半球面21a〜21cを用いた場
合に関し、半球部の下側の平坦部の厚みtと、半球部の
半径Rとの関係が次の条件を満足するように構成する。
球状レンズアレイ21の材料の屈折率をnとすると t≦R(n2 −1)1/2 ───── 式の条件が満足されれば、ピンホール23から入射し
た光は、全てそのピンホール23に対応する半球レンズ
21bに入射することになる。そしてこの光は、半球レ
ンズを出射する時に内側に(法線に近づくように)屈折
し、略平行化されたものとなる。
【0054】このように、入射光側が平面になるように
構成された球状レンズアレイにおいては、ピンホール手
段の形成を簡便化することができる。具体的には、平面
部24に遮光部材22を形成する。この遮光部材22と
しては、例えばAgやAl等の金属膜を蒸着やスパッタ
リング等により形成し、この金属膜に対して、ホトリソ
グラフィ技術等を用いて所定の位置にピンホール23を
形成する。ここで、AgやAl等の金属膜は、光反射率
が高い材料であるため好適なものである。
【0055】本実施例は、このような構成と製造方法を
用いることにより、特にピンホール手段の製造を容易に
し製造コストを低減することができるという特徴があ
る。なお、上記のような金属膜の代わりに、ホトリソグ
ラフィ技術等を用いて所定の位置にピンホールを形成し
た金属板を用いてもよい。この場合は、この金属板に球
状レンズアレイを位置合わせして装着することが必要に
なるが、言わば2枚の板の位置合わせと装着ですむた
め、従来の円錐ピンとピンホール板との装着工程(これ
は、多数の円錐ピンとピンホール板との位置合わせと装
着が必要)に比してその製造方法を簡便化できるという
特徴がある。
【0056】また、この球状レンズアレイの製造方法と
しては、型を用いた一体成形ではなく、複数の球状レン
ズを上記第2実施例のような方法により配列した後、下
側の領域を樹脂で固め、その下面を平面化するように成
形する方法を用いることが望ましい。
【0057】〔第5実施例〕本発明の第5実施例とし
て、第1実施例の平面光源装置を用いたマルチディスプ
レイ装置について図5(a)を参照して説明する。
【0058】同図に示したマルチディスプレイ装置用の
平面光源装置100として、第1実施例に示した平面光
源装置を用いる。この場合、第1実施例と同様に、その
構成要素として従来の円錐ピンの代わりに球状レンズア
レイ5aを用いているため、装置全体の小型化、軽量化
等を可能とし、さらに第2実施例等に示したように、製
造方法を簡便化してコストダウンを可能にすることがで
きる。
【0059】
【発明の効果】請求項1〜3および6の発明によれば、
小型・軽量で、製造方法が簡単で、加工精度の高い平行
光形成装置を実現することができる。
【0060】請求項4の発明によれば、上記の効果に加
えて、光利用率の高い平面光源装置を実現することがで
きる。請求項5の発明によれば、上記の効果を奏する平
面光源装置を用いたマルチディスプレイ装置を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 平面光源装置の実施例の断面図
【図2】 平行光形成装置の部分斜視図
【図3】 屈折率の分布した球状レンズの作用を示す図
【図4】 球状レンズアレイの変形例を示す断面図
【図5】 マルチディスプレイ装置の構成を示す図
【図6】 従来の平行光形成装置を示す斜視図
【図7】 従来の平行光形成装置の作用を示す断面図
【図8】 円錐ピンを示す図
【符号の説明】
1 平面光源 1a 光反射面 1b 面光源化手段 2 平行光形成装置 3 ピンホール板、ピンホール手段 3b 光反射面 4 ピンホール 5 球状レンズアレイ 5a〜5c 球状レンズ 6 ピンホールへの入射光(直接入射) 7a〜7c ピンホールへの入射光(多重反射して入
射) 9a 球状レンズ内を通過する光 9b 球状レンズから出射する光 θ 球状レンズへの入射角 θ’ 球状レンズからの出射角 10 ガード板 11a〜11f 光、光線 12a,12b 光、光線 13 法線 21 球状レンズアレイ 21a〜21c 半球面 22 遮光部材 23 ピンホール 100 光源、平面光源装置 101 平面光源 102 平行光形成装置 103 ピンホール板 104 ピンホール 150 LCD,透過型表示手段 151 拡大結像光学系 151a 正立結像系 151b 拡大光学系、フレネル凹レンズ 152 スクリーン 160 出射光、光線 160a,160b 出射光 170 円錐ピンのアレイ 170a 円錐ピン、円錐状の透明体 171a,171b 円錐ピンからそれて入射する光
(光線) 172a,172b 円錐ピンへ入射する光(光線) 173a,173b 円錐ピンからの出射光 175 円錐ピンの列状アレイ 176a,176b 円錐ピンの端面 n1〜n4 屈折率 R 球状レンズの半径 t 厚み

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射された光を略平行化して出射する平
    行光形成装置であって、 入射する光を制限する複数のピンホールを有するピンホ
    ール手段と、該ピンホールから出射された光を入射光と
    する複数の球状レンズからなる球状レンズアレイとを備
    え、 前記球状レンズが前記ピンホールに対応して配置されて
    いることを特徴とする平行光形成装置。
  2. 【請求項2】 前記球状レンズアレイは、同心円状の屈
    折率分布を有しかつ内部程大きな屈折率を有する球状レ
    ンズからなる請求項1記載の平行光形成装置。
  3. 【請求項3】 前記球状レンズアレイは、出射光側が複
    数の半球面または部分球面に形成され、入射光側が平面
    に形成されてなり、 前記ピンホール手段は、該球状レンズアレイの該平面側
    に形成され、かつ、それぞれの半球面または部分球面に
    対応した所定の部位にピンホールを有する遮光部材から
    なる請求項1記載の平行光形成装置。
  4. 【請求項4】 光源から出射された光を略平行化して出
    射する平面光源装置であって、 光源と、該光源から入射する光を制限する複数のピンホ
    ールを有するピンホール手段と、該ピンホールから出射
    された光を入射光とする複数の球状レンズからなる球状
    レンズアレイとを備え、 該光源は、背面部に光反射面を有し、 該ピンホール手段は、入射光側に光反射面を有し、 該球状レンズは、該ピンホールに対応して配置され、 該光源から出射された光が、直接にまたは該光源を挟む
    上記二つの光反射面の間で反射して該ピンホールに入射
    し、かつ、該球状レンズを透過して出射することを特徴
    とする平面光源装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の平面光源装置と、該平面
    光源装置からの光を変調して透過させ表示画像を形成す
    る透過型表示手段と、該透過型表示手段からの入射光を
    拡大投写させる拡大結像光学系とを有する、複数の表示
    ユニットと、 複数の該表示ユニットから投写された画像が配列される
    スクリーンとを備えることを特徴とするマルチディスプ
    レイ装置。
  6. 【請求項6】 各球状レンズに対応した窪みとピンホー
    ルとを備え、かつ、周辺部から球状レンズが転出するこ
    とを防止するガード板を備えたピンホール手段の該窪み
    のある面上に複数の球状レンズを入れ置き、 傾斜、揺動または振動により該窪みの中に該球状レンズ
    を格納することを特徴とする球状レンズアレイの製造方
    法。
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JP2007003908A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Toppan Printing Co Ltd 液晶表示装置用バックライトに適用される光学フィルム

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