JPH0970406A - 手術用観察装置 - Google Patents

手術用観察装置

Info

Publication number
JPH0970406A
JPH0970406A JP7229070A JP22907095A JPH0970406A JP H0970406 A JPH0970406 A JP H0970406A JP 7229070 A JP7229070 A JP 7229070A JP 22907095 A JP22907095 A JP 22907095A JP H0970406 A JPH0970406 A JP H0970406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
operator
observation
mirror body
arm
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7229070A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4002621B2 (ja
Inventor
Takashi Shioda
敬司 塩田
Masahiko Kinukawa
正彦 絹川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP22907095A priority Critical patent/JP4002621B2/ja
Publication of JPH0970406A publication Critical patent/JPH0970406A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4002621B2 publication Critical patent/JP4002621B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は使用前の位置合わせ等のセッティング
操作や、観察視野の移動時等の操作性が良く、術者の負
担を軽減できる手術用観察装置を提供することを最も主
要な特徴とする。 【解決手段】術部を撮像する鏡体部11と、術者が術部
の立体映像を観察する接眼鏡筒12を別体に設け、鏡体
部11と、接眼鏡筒12とをそれぞれ相対的に移動させ
ることにより、視野移動のために鏡体部11を動かして
も術者の観察位置及びアイポイントが変わらないため、
術者の楽な姿勢で手術を行うことができ、術者の疲労を
大幅に軽減するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外科手術の際に使
用され、微小物体を立体的にビデオ観察する手術用観察
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、外科手術の際に使用される手術
用観察装置として例えば特開平3−39711号公報に
は対物光学系が組込まれた対物鏡筒と、接眼光学系が組
込まれた接眼鏡筒とが各々別体に設けられた構成の装置
が示されている。
【0003】また、上記特開平3−39711号公報、
特開平4−166146号公報および東独特許DD25
9265A1には対物光学系の結像部に撮像素子を設置
するとともに、術者等の頭部に取り付けるヘッドマウン
トディスプレイを設け、対物光学系の撮像素子で撮像し
た映像を術者等の頭部のヘッドマウントディスプレイに
よって観察する構成の装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成の特開平
3−39711号公報の構成の装置では対物光学系が組
込まれた対物鏡筒と、接眼光学系が組込まれた接眼鏡筒
とが各々別体に設けられているので、この装置の使用時
には術者は先ず対物鏡筒を観察位置に合わせた後、接眼
鏡筒を所望の位置に動かして位置合わせする2回の位置
合わせ作業が必要になる。そのため、使用前の装置の位
置合わせ等のセッティング操作が二度手間になるので、
操作性が悪い問題がある。
【0005】また、上記特開平3−39711号公報、
特開平4−166146号公報、及び東独特許DD25
9265A1等に開示されているようなヘッドマウント
ディスプレイを使用する構成の観察装置では手術中、術
者の頭部には常にディスプレイ等が装着されている状態
で保持されるので、術者にとっては大変煩わしい問題が
ある。特に、術者が頭部にヘッドマウントディスプレイ
等を装着した状態で長時間の手術を行う場合には術者の
負担が一層大きくなる問題がある。
【0006】更に、上記各従来技術では、対物鏡筒と接
眼鏡筒(ヘッドマウントディスプレイを含む)との間の
相対的な位置関係を検出する手段が格別に設けられてい
ないので、術者が観察視野を移動する操作が難しい問題
がある。すなわち、上記各従来技術では、対物鏡筒と接
眼鏡筒との位置関係が全く相関が取れていないため、術
者が観察視野を移動する場合に対物鏡筒をどの方向に移
動操作すれば所望の視野移動が行われるかを判断するこ
とが困難であり、手術の長時間化を招き、ひいては術者
及び患者に対する負担を増大する問題がある。
【0007】また、接眼鏡筒を覗く際の観察方向と、実
際の作業方向との相関も格別に取られていないため、観
察者(術者)にとっては観察像の立体感が不自然に感じ
ることがあり、術者の負担をさらに増大させる問題があ
る。
【0008】さらに、ヘッドマウントディスプレイを使
用して手術する場合には、次のような問題もある。すな
わち、ヘッドマウントディスプレイには処置部の周辺部
位のみの狭い範囲の観察像が表示されている状態で保持
されることが多いので、術者が手術作業中に術部全体の
広範囲の視野を確認したり、鉗子等を交換する場合に
は、術者はヘッドマウントディスプレイと顔との間の隙
間から広範囲の視野や、鉗子等の位置を確認するか、或
いは術者以外の助手等の補助作業者が手動でヘッドマウ
ントディスプレイの表示画面を直視モードに切り換えて
確認する等の煩わしい作業が必要になる問題がある。
【0009】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、使用前の位置合わせ等のセッティング
操作や、観察視野の移動時等の操作性が良く、術者の負
担を軽減することができる手術用観察装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は対物レンズと結
像レンズを有する対物光学系と、この対物光学系による
観察像を撮像する撮像手段と、この撮像手段で撮像した
観察像を表示する表示手段とを有する手術用観察装置に
おいて、前記対物光学系及び前記撮像手段が組込まれた
鏡体部と、前記表示手段を有する表示部とをそれぞれ相
対的に移動可能に支持する支持手段を設けるとともに、
前記鏡体部および前記表示部のうち少なくとも一方の動
きを任意に制御する動き制御手段を設けたことを特徴と
するものである。
【0011】そして、上記構成により、鏡体部と、表示
部とをそれぞれ相対的に移動させることにより、視野移
動のために鏡体部を動かしても術者の観察位置及びアイ
ポイントが変わらないようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1乃至図5を参照して説明する。図1は本実施の形
態の手術用観察装置全体の概略構成を示すものである。
この手術用観察装置には移動可能な架台1が設けられて
いる。この架台1の上端には操作アームユニット(支持
手段)2が装着されている。
【0013】この操作アームユニット2には複数の操作
アーム、本実施の形態では5つのアーム3〜7が設けら
れている。ここで、第1アーム3の一端部は架台1の上
端に鉛直方向の軸aを中心に回動可能に取り付けられて
いる。さらに、第1アーム3の他端部には連結部材8を
介して第2アーム4の一端部が鉛直方向の軸b及び水平
方向の軸cを中心に回動可能に取り付けられている。
【0014】また、第2アーム4の他端部には連結部材
9の上端部が鉛直方向の軸dを中心に回動可能に取り付
けられている。この連結部材9の下端部にはXY駆動装
置10が取り付けられている。このXY駆動装置10に
は軸dと直交する平面上で直交する2方向、すなわちX
方向およびY方向にそれぞれ駆動される図示しない可動
部が設けられている。そして、このXY駆動装置10の
図示しない可動部には第3アーム5を介して鏡体部11
が取り付けられている。そのため、鏡体部11は3次元
空間の所望の位置に設定することができる。
【0015】また、連結部材9には第4アーム6の一端
部が取り付けられている。この第4アーム6の他端部に
は第5アーム7の一端部が軸eを中心に回動可能に取り
付けられている。さらに、第5アーム7の他端部には接
眼鏡筒(表示部)12が軸fを中心に回動可能に取り付
けられている。そのため、接眼鏡筒12は鏡体部11に
対して相対的に移動可能に支持されている。
【0016】また、手術用観察装置の鏡体部11には図
2に示すように鏡筒13が設けられている。この鏡筒1
3の内部には左右の観察光路14,15と、左右の観察
光路14,15に共通の対物レンズ16とが設けられて
いる。ここで、対物レンズ16は鏡筒13内の最下端位
置に配置されている。
【0017】さらに、左側の観察光路14にはズーム
(変倍)光学系17a、絞り機構18a、結像レンズ1
9aおよび撮像素子(撮像手段)20aが対物レンズ1
6側から順次配設されている。同様に、右側の観察光路
15にはズーム光学系17b、絞り機構18b、結像レ
ンズ19bおよび撮像素子20bが対物レンズ16側か
ら順次配設されている。これにより、鏡筒13の内部に
立体撮像光学系が構成されている。なお、鏡筒13の内
部には照明光学系21(図4に示す)が装着されてい
る。
【0018】また、手術用観察装置の接眼鏡筒12には
図3に示すように左右一対のディスプレイ(表示手段)
22a,22bが内蔵されているとともに、左右一対の
接眼レンズ23a,23bが配設されている。ここで、
左側の接眼レンズ23aの光軸上には左側のディスプレ
イ22a、右側の接眼レンズ23bの光軸上には右側の
ディスプレイ22bがそれぞれ配設されている。
【0019】さらに、この接眼鏡筒12の外面には手掴
み用のグリップ24が取り付けられている。このグリッ
プ24には鏡体部11の移動機構部のロック状態と、ロ
ック解除状態とを切換える押しボタンである第1のスイ
ッチ25及び接眼鏡筒12の移動機構部のロック状態
と、ロック解除状態とを切換える押しボタンである第2
のスイッチ26がそれぞれ設けられている。
【0020】また、第1のスイッチ25及び第2のスイ
ッチ26は図5に示すように電磁ブレーキ制御部27に
接続されている。この電磁ブレーキ制御部27は架台1
に内蔵された制御ユニット28に設けられている。さら
に、電磁ブレーキ制御部27には操作アームユニット2
の軸a、軸b、軸c、軸d、軸e、及び軸fにそれぞれ
内蔵された電磁ブレーキ29が接続されている。
【0021】また、鏡体部11内の一対の撮像素子20
a,20bは図4に示すように左右のプロセッサ30
a,30bにそれぞれ接続されている。さらに、左側の
プロセッサ30aは左側のディスプレイ22aに、また
右側のプロセッサ30bは右側のディスプレイ22bに
それぞれ接続されている。ここで、左右のプロセッサ3
0a,30bはそれぞれ接続された撮像素子20a,2
0bの図示しない駆動回路、図示しない映像信号生成回
路、及びこの映像信号生成回路からの映像信号に従い輝
度レベルを算出する図示しない輝度算出回路で構成され
ている。
【0022】また、左右のプロセッサ30a,30bは
架台1に取り付けられた光源31にそれぞれ接続されて
いる。この光源31には図示しない光量調整手段が内蔵
されている。そして、左右のプロセッサ30a,30b
からは光量調整手段に対して輝度信号を出力するように
なっている。
【0023】さらに、光源31には図示しない集光光学
系が内蔵されている。この集光光学系の集光点にはライ
トガイド32の入射端面が設置されている。このライト
ガイド32の出射端は鏡体部11の照明光学系21に接
続されている。
【0024】また、架台1にはフットスイッチ(動き制
御手段)33が接続されている。このフットスイッチ3
3にはジョイスティックスイッチ34、フォーカス(照
準)スイッチ35及びズーム(変倍)スイッチ36がそ
れぞれ設けられている。
【0025】さらに、架台1に内蔵された制御ユニット
28には視野移動制御部37、フォーカス(照準)制御
部38及びズーム(変倍)制御部39がそれぞれ設けら
れている。ここで、視野移動制御部37にはフットスイ
ッチ33のジョイスティックスイッチ34と、鏡体部1
1をXY平面上で移動するXY駆動装置10とがそれぞ
れ接続されている。また、フォーカス制御部38にはフ
ットスイッチ33のフォーカススイッチ35と、撮像素
子20a,20bに結像される観察像のフォーカス位置
を調整するフォーカス調整手段41とがそれぞれ接続さ
れている。さらに、ズーム制御部39にはフットスイッ
チ33のズームスイッチ36と、鏡体部11内のズーム
光学系17a,17bの図示しないレンズ群を駆動して
撮像素子20a,20bに結像される観察像の拡大率を
調整するズーム調整手段42とがそれぞれ接続されてい
る。
【0026】次に、上記構成の手術用観察装置の作用に
ついて説明する。本実施の形態の手術用観察装置の使用
時には、まず、鏡体部11及び接眼鏡筒12を手術に適
した位置に移動させる使用前のセッティング操作が行わ
れる。ここで、術部を観察するのに適した位置に鏡体部
11を移動する作業時には接眼鏡筒12のグリップ24
の第1のスイッチ25がオン操作される。これにより、
第1アーム3及び第2アーム4の各軸a〜dに設けられ
た各電磁ブレーキ29がフリーになるので、術者は鏡体
部11を3次元空間の所望の位置に移動することができ
る。
【0027】次に、術者が観察するために適した位置に
接眼鏡筒12を移動する作業が行なわれる。この作業時
には接眼鏡筒12のグリップ24の第2のスイッチ26
がオン操作される。これにより、第4アーム6及び第5
アーム7の各軸e、fに設けられた各電磁ブレーキ29
がフリーになるので、術者は接眼鏡筒12を鏡体部11
に対して所望の距離及び高さに移動した位置に設定する
ことができる。
【0028】このように鏡体部11及び接眼鏡筒12の
セッティング操作の終了後、本実施の形態の手術用観察
装置による術部の観察が行われる。この場合には、光源
31が点灯される。この光源31から出射される照明光
は図示しない集光光学系によりライトガイド32の入射
端面に集光される。さらに、ライトガイド32を通して
伝送された照明光は鏡体部11の鏡筒13内の照明光学
系21に入射される。そして、この照明光学系21から
外部に照射される照明光によって術部が均一に照明され
る。
【0029】このとき、術部から反射された反射光は対
物レンズ16により集光され、左右の観察光路14,1
5に観察像が入射される。そして、左側の観察光路14
に入射された入射光はズーム光学系17aおよび絞り機
構18aを経て結像レンズ19a側に導かれ、この結像
レンズ19aにより撮像素子20aの撮像面に左側の観
察像が結像される。同様に、右側の観察光路15に入射
された入射光はズーム光学系17bおよび絞り機構18
bを経て結像レンズ19b側に導かれ、この結像レンズ
19bにより撮像素子20bの撮像面に右側の観察像が
結像される。
【0030】さらに、鏡体部11内の一対の撮像素子2
0a,20bの撮像面で結像された光学像は、左右の各
撮像素子20a,20bにより電気信号に変換され、左
右のプロセッサ30a,30bにそれぞれ伝達される。
このとき、左右のプロセッサ30a,30bによって撮
像素子20a,20bからの電気信号が映像信号に変換
される。そして、左側のプロセッサ30aから出力され
る映像信号は左側のディスプレイ22aに入力され、同
様に右側のプロセッサ30bから出力される映像信号は
右側のディスプレイ22bに入力される。
【0031】従って、左右のディスプレイ22a,22
bには術部の左右の映像がそれぞれ表示されるので、術
者は左右のディスプレイ22a,22bの表示映像を左
右の接眼レンズ23a,23bにより拡大して観察する
ことができる。また、術者は一対のディスプレイ22
a,22bの映像を左右の目で各々観察することによ
り、術部の映像を立体的に認識することができる。すな
わち、術者は接眼鏡筒12の左右の接眼レンズ23a,
23bを覗き込むことにより、術部の立体映像を認識す
ることができる。
【0032】また、術部の観察中に術者が術部の映像の
視野移動・フォーカス(照準)調整及びズーム(変倍)
調整等の作業を行いたい場合には、フットスイッチ33
のジョイスティックスイッチ34・フォーカススイッチ
35及びズームスイッチ36がそれぞれ操作される。こ
れにより、所望の観察視野・フォーカス調整・観察倍率
を選択することが可能である。
【0033】さらに、術者が視野を大きく移動したい場
合には、グリップ24の第1のスイッチ25がオン操作
される。これにより、操作アームユニット2の軸a〜軸
dの各電磁ブレーキがフリーになるため、第1アーム3
及び第2アーム4を大きく移動することができるので、
第1アーム3及び第2アーム4の移動にともない観察視
野を容易に大きく移動することができる。
【0034】また、光源31に内蔵された図示しない光
量調整手段に対して左右のプロセッサ30a,30bか
ら図示しない輝度算出回路により輝度信号が出力されて
いる。そして、左右のプロセッサ30a,30bから出
力される輝度信号に対して最適な光量になるように光量
調整手段により光源31が制御される。
【0035】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態では、架台1の上
の操作アームユニット2によって接眼鏡筒12を鏡体部
11に対して相対的に移動可能に支持させたので、術者
の任意の観察位置で術部の立体観察が可能となる。その
ため、ヘッドマウントディスプレイを使用する場合のよ
うにモニターを術者の頭部に装着する必要がないので、
術者に対する負担が大幅に軽減される。
【0036】また、撮像手段である鏡体部11と観察手
段である接眼鏡筒12とが各々独立して操作可能であ
り、自由度も高いため、術者の体格によらず楽な姿勢で
観察を行うことができる。
【0037】更に、鏡体部11による観察位置を変更す
る場合、XY駆動装置10を用いることにより、撮像手
段である鏡体部11のみを接眼鏡筒12とは独立して移
動することが可能であるため、術者は接眼鏡筒12によ
る観察位置を変えることなく術部の視野移動が可能であ
る。
【0038】更に、本実施の形態によれば、観察像の明
るさを光源31の光量により調整しているため、絞り調
整による焦点深度の変化がなく、画質も最適な状態に保
たれ、非常に観察しやすい立体像を得ることができる。
そのため、術者は観察において負担が少ない。
【0039】なお、本実施の形態では、観察像の明るさ
を光源31の光量により調整しているが、撮像手段であ
る鏡体部11の撮像素子20a,20bの感度を調整し
て観察像の明るさを調整しても良い。同様に、プロセッ
サ30a,30bによる映像信号の輝度レベルを一定に
保つ増幅回路、即ちオートゲインコントロール回路を用
いても良い。この場合、感度を上げると観察像が劣化す
るため、一定のレベル以上の感度アップが必要な場合に
は自動的に撮像光学系の絞り18a,18bを開ける手
段を設けても良い。
【0040】この変形例によると、光源31の光量を調
整する場合に比べ、比較的安価で容易に実現可能であ
る。また、応答速度を考慮すると、反応が早いため、観
察時の明るさ調整による違和感が生じない。
【0041】また、眼科における手術のように術部に大
きな光量を与えると網膜障害等のおそれがある場合に
は、光量に一定の上限値を設けておき、上限値を越える
程度の光量が必要となった場合に自動的に鏡体部11に
内蔵されている絞り18a,18bを開き、光量を上限
値以下にするような機構を設けても良い。
【0042】この変形例によると、一定以上の光量が患
部に照射されるおそれがないため、特に眼科のように大
きな光量を与えると問題があるような症例に適用する場
合にも安全である。
【0043】さらに、本実施の形態では鏡体部11に内
蔵されている絞り18a,18bを一定に保ち、観察像
の焦点深度を変えないようにする手段を述べたが、脳神
経外科における手術のように高倍観察の多い場合は、観
察倍率が高くなるに従って撮像光学系の絞り18a,1
8bを閉じ、焦点深度を深くするような構成としても良
い。この変形例によると、術者は高倍観察時でも焦点深
度の深い観察し易い像を得ることができる。
【0044】また、図6乃至図8は本発明の第2の実施
の形態を示すものである。本実施の形態の手術用観察装
置は図6に示すように第1の実施の形態の撮像手段であ
る鏡体部11を支持する鏡体部支持機構(支持手段)5
1と、図7に示すように観察手段である接眼鏡筒12を
支持する接眼鏡筒支持機構(支持手段)52とをそれぞ
れ独立に設けたものである。なお、図6乃至図8中で、
第1の実施の形態(図1乃至図5)と同一部分には、同
じ番号を付してその説明を省略する。
【0045】本実施の形態の鏡体部支持機構51には図
6に示すように移動可能な架台53が設けられている。
この架台53の上端には第1の操作アームユニット54
が装着されている。
【0046】この第1の操作アームユニット54には複
数の操作アーム、本実施の形態では3つのアーム55〜
57が設けられている。ここで、第1アーム55の一端
部は架台53の上端に鉛直方向の軸aを中心に回動可能
に取り付けられている。さらに、第1アーム55の他端
部には連結部材58を介して第2アーム56の一端部が
鉛直方向の軸b及び図6の紙面に垂直な水平方向の軸c
を中心に回動可能に取り付けられている。
【0047】また、第2アーム56の他端には第3アー
ム57の一端が図6の紙面に垂直な水平方向の軸dを中
心に回動可能に取り付けられている。さらに、第3アー
ム57の他端には第1の実施の形態と同様の構成の鏡体
部11が図6の紙面に垂直な水平方向の軸eを中心に回
動可能に取り付けられている。
【0048】なお、第1アーム55、第2アーム56、
第3アーム57及び鏡体部11は、図示しないバランス
機構により概略のバランスが取られている。さらに、第
1の操作アームユニット54の各軸a〜eには図8に示
す駆動モーター59a〜59e及び図示しないスリップ
機構が内蔵されている。
【0049】また、鏡体部11には第1の実施の形態と
同様にライトガイド32の一端部が取り付けられてい
る。このライトガイド32の他端部は架台53に設置さ
れた光源31に接続されている。
【0050】さらに、架台53には第1の実施の形態と
同一構成のフットスイッチ33が同様に接続されてい
る。このフットスイッチ33にはジョイスティックスイ
ッチ34、フォーカス(照準)スイッチ35及びズーム
(変倍)スイッチ36がそれぞれ設けられている。
【0051】また、接眼鏡筒支持機構52には図7に示
すように床に設置されたベット60に固定されるベース
部材61が設けられている。このベース部材61の上端
には第2の操作アームユニット62が装着されている。
【0052】この第2の操作アームユニット62には複
数の操作アーム、本実施の形態では5つのアーム63〜
67が設けられている。ここで、第1アーム63の下端
部はベース部材61の上端に鉛直方向の軸fを中心に回
動可能に連結されている。さらに、第1アーム63の上
端部には第2アーム64の一端が図7の紙面に垂直な水
平方向の軸gを中心に回動可能に取り付けられている。
この第2アーム64の他端には第3アーム65の一端が
図7の紙面に垂直な水平方向の軸hを中心に回動可能に
接続されている。
【0053】更に、第3アーム65の他端には第4アー
ム66の一端が図7の紙面に垂直な水平方向の軸iを中
心に回動可能に取り付けられている。この第4アーム6
6の他端には第5アーム67の一端が鉛直方向の軸jを
中心に回動可能に取り付けられている。また、第5アー
ム67の他端には第1の実施の形態と同様の構成の接眼
鏡筒12が水平方向の軸kを中心に回動可能に取り付け
られている。
【0054】なお、第1アーム63、第2アーム64、
第3アーム65、第4アーム66、第5アーム67及び
接眼鏡筒12は、各々図示しないバランス機構により概
略のバランスが取られている。さらに、第2の操作アー
ムユニット62の各軸f〜kには各々図8に示す電磁ブ
レーキ68f〜68k及びエンコーダー69f〜69k
が内蔵されている。
【0055】また、接眼鏡筒12に連結されたグリップ
24には第1のスイッチ70及び第2のスイッチ71が
それぞれ設けられている。また、図8に示すように第1
の操作アームユニット54の各軸a〜eに内蔵されてい
る駆動モーター59a〜59eは架台53に内蔵された
モーター制御部72に各々接続されている。このモータ
ー制御部72は架台53に内蔵された演算部73に接続
されている。
【0056】さらに、この演算部73にはフットスイッ
チ33のジョイスティックスイッチ34、第2の操作ア
ームユニット62の各軸f〜kに内蔵されているエンコ
ーダー69f〜69k,グリップ24の第1のスイッチ
70,および架台53に内蔵されたブレーキ駆動部74
がそれぞれ接続されている。また、ブレーキ駆動部74
には第2の操作アームユニット62の各軸f〜kに内蔵
されている電磁ブレーキ68f〜68kが接続されてい
るとともに、グリップ24の第1のスイッチ70及び第
2のスイッチ71が接続されている。
【0057】次に、上記構成の本実施の形態の手術用観
察装置の作用について説明する。本実施の形態の手術用
観察装置の使用時には次の操作が行われる。はじめに術
者は、鏡体部11に力を加えて鏡体部11を所望の位置
に移動させ、術部を観察するのに適した位置に鏡体部1
1を大まかにセッティングする。このとき、鏡体部11
を支持している第1の操作アームユニット54の各軸a
〜eのスリップ機構がスリップすることにより、第1の
操作アームユニット54の各アーム55〜57を鏡体部
11の移動に追従させて移動させることができる。
【0058】また、鏡体部11の大まかなセッティング
後、続いてこの鏡体部11の詳細な位置合わせ及び観察
倍率の設定が行われる。この作業は接眼鏡筒12または
図示しないTVモニターを観察しながら、フットスイッ
チ33の各スイッチ34、35、36を操作することに
より行われる。すなわち、ジョイスティックスイッチ3
4を操作することにより、第1の操作アームユニット5
4の各軸a〜eに内蔵されたモーター59a〜59eが
駆動され、術者が所望する任意の位置に鏡体部11が移
動される。この後、フォーカススイッチ35を操作する
ことにより、鏡体部11に内蔵された図示しない照準機
構が駆動され、観察点に照準が合わされる。更に、ズー
ムスイッチ36を操作することにより、術者の所望の観
察倍率に設定される。
【0059】また、術者がグリップ24の第2のスイッ
チ71を操作することにより、ブレーキ駆動部74にス
イッチ信号が伝達され、第2の操作アームユニット62
の各軸f〜kの電磁ブレーキ68f〜68kが解除され
る。従って、術者はグリップ24を持った状態で、グリ
ップ24の第2のスイッチ71を操作しながら観察鏡筒
12を観察し易い所望の位置に移動し、設置することが
できる。このとき、術者が第2のスイッチ71から手を
離すと、自動的に電磁ブレーキ68f〜68kがロック
され、観察鏡筒12はその位置に確実に固定される。
【0060】次に、術者が鏡体部11を移動操作する場
合には、グリップ24の第1のスイッチ70を操作す
る。この場合にはブレーキ駆動部74にスイッチ信号が
伝達され、電磁ブレーキ68f〜68kが解除される。
同時に、このスイッチ信号は演算部73にも伝達され、
エンコーダー69f〜69kの値が演算部73に入力さ
れる。
【0061】この状態で、術者がグリップ24を操作し
て観察鏡筒12を移動すると、演算部73はエンコーダ
ー69f〜69kの値より観察鏡筒12を支持する第2
の操作アームユニット62の各軸f〜kの回転量が演算
され、観察鏡筒12がどの方向にどれだけ移動したかが
算出される。この結果より、演算部73は鏡体部11を
観察鏡筒12の観察方向に合わせるようにどれだけ第1
の操作アームユニット54のアーム55〜57を移動す
れば良いかを演算する。
【0062】さらに、この演算結果をもとに、演算部7
3からはモーター制御部72にモーター駆動信号が出力
される。このとき、モーター制御部72は、モーター駆
動信号をもとに第1の操作アームユニット54の各軸a
〜eに内蔵されたモーター59a〜59eを駆動して、
鏡体部11を術者の任意の位置に移動する。
【0063】また、術者が観察鏡筒12の位置だけを変
更したい場合には、グリップ24の第2のスイッチ71
を操作することにより、観察鏡筒12の位置のみを変更
することができる。
【0064】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態では、第1の実施
の形態の撮像手段である鏡体部11を支持する鏡体部支
持機構51と、図7に示すように観察手段である接眼鏡
筒12を支持する接眼鏡筒支持機構52とをそれぞれ独
立に設け、接眼鏡筒12を鏡体部11に対して相対的に
移動可能に支持させたので、第1の実施の形態と同様に
術者の任意の観察位置で術部の立体観察が可能となる。
そのため、視野移動のために鏡体部11を動かしても術
者の観察位置及びアイポイントが変わらないので、術者
の楽な姿勢で手術を行うことができ、術者の疲労を大幅
に軽減することができる。
【0065】さらに、ヘッドマウントディスプレイを使
用する場合のようにモニターを術者の頭部に装着する必
要がないので、術者に対する負担が大幅に軽減される。
したがって、手術が効率的に行えるため、手術時間の短
縮により患者の負担も大幅に軽減することができる。
【0066】また、術者は観察鏡筒12のみの移動及び
観察鏡筒12に連動して鏡体部11を移動する操作を適
宜選択することができるので、操作性が高く、観察の自
由度も高い立体観察手術装置を提供することができる。
【0067】また、図9乃至図11は本発明の第3の実
施の形態を示すものである。本実施の形態の手術用観察
装置は図9に示すように第2の実施の形態と同様に第1
の実施の形態の撮像手段である鏡体部11を支持する鏡
体部支持機構81を設けるとともに、観察手段として図
10に示すように術者82の頭部に装着するヘッドマウ
ントディスプレイ83を設けたものである。なお、図9
乃至図11中で、第1の実施の形態(図1乃至図5)及
び第2の実施の形態(図6乃至図8)と同一部分には、
同じ番号を付してその説明を省略する。
【0068】本実施の形態の鏡体部支持機構81には図
9に示すように移動可能な架台84が設けられている。
この架台84の上端には操作アームユニット85が装着
されている。
【0069】この操作アームユニット85には複数の操
作アーム、本実施の形態では3つのアーム86〜88が
設けられている。ここで、第1アーム86の一端部は架
台84の上端に鉛直方向の軸aを中心に回動可能に取り
付けられている。さらに、第1アーム86の他端部には
連結部材89を介して第2アーム87の一端部が鉛直方
向の軸b及び図9の紙面に垂直な水平方向の軸cを中心
に回動可能に取り付けられている。
【0070】また、第2アーム87の他端部には連結部
材90の上端部が鉛直方向の軸dを中心に回動可能に取
り付けられている。この連結部材90の下端部にはXY
駆動装置91が取り付けられている。このXY駆動装置
91には軸dと直交する平面上で直交する2方向、すな
わちX方向およびY方向にそれぞれ駆動される図示しな
い可動部が設けられている。そして、このXY駆動装置
91の図示しない可動部には第3アーム88を介して鏡
体部11が取り付けられている。そのため、鏡体部11
は3次元空間の所望の位置に設定することができる。
【0071】また、鏡体部11には照明光学系21(図
4参照)が装着されているとともに、左右の超音波受信
機92,93が設置されている。そして、照明光学系2
1にはライトガイド94の出射端が接続されている。さ
らに、ライトガイド94の入射端は架台84に取り付け
られた光源95に接続されている。
【0072】また、ヘッドマウントディスプレイ83に
は図10に示すように左右一対のディスプレイ96,9
6、各ディスプレイ96,96の前方に離間対向配置さ
れた固定ミラー97,97および術者82の左右の目9
8,98の前方に離間対向配置された可動ミラー99,
99がそれぞれ設けられている。ここで、ヘッドマウン
トディスプレイ83の本体100には術者82の左右の
目98,98と可動ミラー99,99との間を結ぶ直線
上に窓101が設けられている。
【0073】さらに、左右の可動ミラー99は軸hを中
心に回動可能に取り付けられている。なお、軸hには図
11の示すロータリーソレノイド102が取り付けられ
ている。そして、このロータリーソレノイド102によ
って左右の可動ミラー99が図11中に実線で示すよう
に術者82の左右の目98,98の前面に配置された使
用位置と、同図中に点線で示すように術者82の左右の
目98,98の前面から外れた位置に退避させた配置さ
れた非使用位置とに回動されるようになっている。
【0074】また、このヘッドマウントディスプレイ8
3の本体100の前面上部の中心部には超音波信号を発
信する超音波発信機103が設置されている。そして、
この超音波発信機103から発信された超音波が鏡体部
11の左右の超音波受信機92,93に受信されるよう
になっている。
【0075】また、鏡体部11の左右の超音波受信機9
2,93は図11に示すように演算部104に接続され
ている。この演算部104は制御部105に接続されて
いる。さらに、制御部105にはヘッドマウントディス
プレイ83に内蔵されたロータリーソレノイド102及
びXY駆動装置91がそれぞれ接続されている。
【0076】次に、上記構成の本実施の形態の手術用観
察装置の作用について説明する。本実施の形態の手術用
観察装置の使用時には術者82の頭部にヘッドマウント
ディスプレイ83が装着される。この状態で、ヘッドマ
ウントディスプレイ83の超音波発信機103からは超
音波が出力される。
【0077】この超音波発信機103から出力された超
音波は鏡体部11の左右の超音波受信機92,93に受
信される。このとき、超音波受信機92,93は受信し
た超音波を演算部104に入力される。この演算部10
4では位相のズレから図11に示すように発信機103
と左側の受信機92との間の距離L1 と、発信機103
と右側の受信機93との間の距離L2 と、および発信機
103を中心とする左右の超音波受信機92,93間の
なす角θとがそれぞれ演算される。
【0078】このとき、演算部104で演算された値
が、 L1 >Lmax かつ L2 >Lmax である場合は、θの値に関係なく制御部105にロータ
リーソレノイド102を駆動する信号が出力される。そ
のため、左右の可動ミラー99,99は図10中に点線
で示す非使用位置に設定される。この状態では術者82
は、ヘッドマウントディスプレイ83の窓101から肉
眼像を得ることができる。そして、術者82は、この状
態で鏡体部11を術部の適切な位置に移動する。
【0079】次に、術者82が鏡体部11に接近し、 Lmax >L1 かつ Lmax >L2 かつ θ>θmin の状態になると、演算部104からは制御部105にロ
ータリーソレノイド102の駆動を停止する信号が出力
される。そのため、左右の可動ミラー99,99は図1
0中に実線で示す使用位置に設定される。このとき、鏡
体部11の一対の撮像素子20a,20b(図2参照)
で撮像された術部の観察像は左右のディスプレイ96,
96に表示されている。そのため、術者82は、左右の
ディスプレイ96,96に表示されている術部の観察像
の映像を固定ミラー97,97及び可動ミラー99,9
9を介して観察することにより、術部の立体映像を観察
することができる。
【0080】また、例えば術者82が横を向き、鏡体部
11の左右の超音波受信機92,93に受信される超音
波のエネルギーが低くなった場合には、演算部104は
1・L2 の値に関係なく制御部105にロータリーソ
レノイド102を駆動する信号を出力する。従って、こ
の場合には術者82はヘッドマウントディスプレイ83
の窓101から肉眼像を得ることができる。術者82は
この状態で鉗子の交換等を行う。
【0081】また、例えば術者82が体を前方向に動か
し、 Lmin >L1 または Lmin >L2 の状態になった場合には、θの値に関係なく制御部10
5にロータリーソレノイド102を駆動する信号が出力
される。この場合には、術者82はヘッドマウントディ
スプレイ83の窓101から肉眼像を目視させることに
より、鏡体部11に接近しすぎている状態を知らせるこ
とができる。
【0082】更に、術者が前後左右に体を動かし、 L1 :L2 ≒1 かつ Lmin <L1 <Lshort の状態になった場合には、XY駆動装置91の可動部を
術者82からみて前方へ駆動する。
【0083】逆に、 L1 :L2 ≒1 かつ Lmax >L1 <Llong の状態になった場合には、XY駆動装置91の可動部を
術者82からみて後方へ駆動する。
【0084】更に、左右のディスプレイ96,96に術
部の立体像が表示されている条件で、 L1 /L2 があらかじめ設定された値よりも大きい場合には、XY
駆動装置91の可動部を術者82からみて右方向に駆動
する。
【0085】逆に、 L2 /L1 があらかじめ設定された値よりも大きい場合には、XY
駆動装置91の可動部を術者82からみて左方向に駆動
する。
【0086】なお、これまでに示したLmax ,Lmin
short ,Llong,θmin の値は、あらかじめ設定され
た値であり、使用者が以下の条件下で任意に設定しても
良い。 Lmax >Llong>Lshort >Lmin また、実際にXY駆動装置91を駆動する前に、左右の
ディスプレイ96,96上に駆動方向をスーパーインポ
ーズさせて、術者82に駆動方向を表示しても良い。
【0087】このように本実施の形態によれば、術者8
2がヘッドマウントディスプレイ83を頭部に装着した
状態でも、手術を行う態勢以外では外部の状況が把握で
きるため、スムーズに手術を行うことができる。そのた
め、手術時間の短縮が可能であるので、術者82及び患
者に対する負担が大幅に軽減される。
【0088】さらに、鉗子等を選択する場合も、首を横
に振るだけで容易に確認が可能であるため、手術の中断
も最低限に押さえられる。また、本実施の形態では、X
Y駆動装置91との同調も行っているため、術者82の
頭の動きのみでXY駆動装置91の操作入力が可能であ
り、操作入力の手間が大幅に簡略化される。
【0089】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他の
特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
【0090】記 (付記項1) 対物レンズと結像レンズを有する光学系
と、この光学系による像を少なくとも一つの撮像素子で
撮像する撮像手段と、この撮像手段で撮像した像を表示
する像表示手段とを有する手術用観察装置において、前
記光学系及び前記撮像手段を有する鏡体部と、この鏡体
部とは別体に設けられた前記像表示手段を有する表示部
と、前記鏡体部と前記表示部とのうち少なくとも一方の
動きを任意に制御する動き制御手段と、を具備したこと
を特徴とする手術用観察装置。
【0091】(付記項2) 付記項1記載の手術用観察
装置であって、前記光学系の光束、及び撮像素子の数は
複数個であり、立体観察が可能であることを特徴とする
手術用観察装置。
【0092】(付記項3) 付記項1記載の手術用観察
装置であって、前記制御部は、前記鏡体部または前記表
示部の移動方向、及び向きを指示する入力手段を有する
ことを特徴とする手術用観察装置。
【0093】(付記項4) 対物レンズと結像レンズを
有する光学系と、この光学系による像を少なくとも一つ
の撮像素子で撮像する撮像手段と、この撮像手段で撮像
した像を表示する像表示手段とを有する手術用観察装置
において、前記撮像手段での像の明るさを、所定の明る
さにする明るさ調整手段を具備したことを特徴とする手
術用観察装置。
【0094】(付記項5) 付記項4記載の手術用観察
装置であって、前記明るさ調整手段は、前記撮像手段で
の像の明るさを検出する明るさ検出手段と、この明るさ
検出手段からの信号に基づいて、光源の光量を調節する
光量調節手段とからなることを特徴とする手術用観察装
置。
【0095】(付記項6) 付記項4、または付記項5
記載の手術用観察装置であって、前記光学系の瞳位置に
は、絞り径可変の明るさ絞りが設けられていることを特
徴とする手術用観察装置。
【0096】(付記項4〜6の従来技術) 従来技術の
ように術者が接眼鏡筒のディスプレイ画面を観察する観
察装置においては、観察像の焦点深度は対物光学系に設
けられた絞りによって決定される。しかしながら、光学
観察と同様に観察光量の調整を絞りによって行う場合に
は観察光量の調整操作に連動して観察像の焦点深度も変
化する問題があるため、観察部位の変更に応じて観察光
量を調整する度に焦点深度も変化することとになり、非
常に観察しにくくなる問題がある。
【0097】(付記項4〜6の目的) 術者が焦点深度
等に対する違和感がなく使用できる手術用観察装置を提
供することにある。 (付記項7) 複数の光束を有する光学系と、該複数の
光束を一つ又は複数の撮像素子で撮像する撮像手段と、
観察者の左右の眼に対応する各々の光束の撮影像を供給
する表示手段とからなる手術用観察装置において、前記
光学系及び前記撮像素子を内蔵する撮影部と前記表示手
段を内蔵する表示部とが別体に設けられており、入力手
段により前記撮影部及び前記表示部が一体又は別体に位
置操作できる制御部を有したことを特徴とする手術用観
察装置。
【0098】(付記項8) 前記入力手段は、前記表示
部に設けられていることを特徴とする付記項7に記載の
手術用観察装置。 (付記項9) 前記撮影部の支持手段と前記表示部の支
持手段は、一部を共有していることを特徴とする付記項
7に記載の手術用観察装置。
【0099】(付記項10) 前記撮影部の支持手段と
前記表示部の支持手段は独立しており、前記表示部の支
持手段に設けられた位置検出手段の出力に応じて、前記
撮影部の支持手段を駆動する制御部を有したことを特徴
とする付記項7に記載の手術用観察装置。
【0100】(付記項11) 前記表示部は、ヘッドマ
ウントディスプレイ又はフェイスマウントディスプレイ
であることを特徴とする付記項7に記載の手術用観察装
置。 (付記項12) 前記撮影部と前記表示部の相対位置を
判別するための測定手段を備えたことを特徴とする付記
項7に記載の手術用観察装置。
【0101】(付記項13) 前記測定手段は、超音波
を用いることを特徴とする付記項12に記載の手術用観
察装置。 (付記項14) 複数の光束を有する光学系と、該光学
系の瞳位置に設けられた絞り径可変の明るさ絞りと、前
記複数の光束を一つ又は複数の撮像素子で撮像する撮像
手段と、観察者の左右の眼に対応する各々の光束の撮影
像を供給する表示手段とからなる手術用観察装置におい
て、前記明るさ絞りの絞り径によらず前記撮像手段によ
り適正な明るさの映像信号が得られるべく調整手段を有
することを特徴とする手術用観察装置。
【0102】(付記項15) 前記調整手段は映像信号
の輝度レベルを一定に保つ増幅回路であることを特徴と
する付記項14に記載の手術用観察装置。 (付記項16) 前記調整手段は光源側に設けられた撮
像素子への光量を一定に保つ光量調節手段であることを
特徴とする付記項14に記載の手術用観察装置。
【0103】
【発明の効果】本発明によれば対物光学系及び撮像手段
が組込まれた鏡体部と、表示手段を有する表示部とをそ
れぞれ相対的に移動可能に支持する支持手段を設けると
ともに、鏡体部および表示部のうち少なくとも一方の動
きを任意に制御する動き制御手段を設けたので、視野移
動のために鏡体部を動かしても術者の観察位置及びアイ
ポイントが変わらないため、術者の楽な姿勢で手術を行
うことができ、術者の疲労を大幅に軽減することができ
る。更に、手術が効率的に行えるため、手術時間の短縮
により、患者の負担も大幅に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態における手術用観
察装置全体の概略構成図。
【図2】 第1の実施の形態の手術用観察装置の鏡体部
を示す概略構成図。
【図3】 第1の実施の形態の手術用観察装置の接眼鏡
筒を示す概略構成図。
【図4】 第1の実施の形態の手術用観察装置の要部の
概略構成図。
【図5】 第1の実施の形態における制御ユニットの接
続状態を示す概略構成図。
【図6】 本発明の第2の実施の形態における手術用観
察装置の鏡体部の支持機構を示す概略構成図。
【図7】 第2の実施の形態における手術用観察装置の
接眼鏡筒の支持機構を示す概略構成図。
【図8】 第2の実施の形態における手術用観察装置の
要部の概略構成図。
【図9】 本発明の第3の実施における形態の手術用観
察装置の鏡体部の支持機構を示す概略構成図。
【図10】 第3の実施の形態における手術用観察装置
のヘッドマウントディスプレイの装着状態を示す概略構
成図。
【図11】 第3の実施の形態における手術用観察装置
の要部の概略構成図。
【符号の説明】
2…操作アームユニット(支持手段)、11…鏡体部、
12…接眼鏡筒(表示部)、16…対物レンズ、19
a,19b…結像レンズ、20a,20b…撮像素子
(撮像手段)、22a,22b…ディスプレイ(表示手
段)、25,70…第1のスイッチ(動き制御手段)、
26,71…第2のスイッチ(動き制御手段)、33…
フットスイッチ(動き制御手段)、51…鏡体部支持機
構(支持手段)、52…接眼鏡筒支持機構(支持手
段)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズと結像レンズを有する対物光
    学系と、この対物光学系による観察像を撮像する撮像手
    段と、この撮像手段で撮像した観察像を表示する表示手
    段とを有する手術用観察装置において、 前記対物光学系及び前記撮像手段が組込まれた鏡体部
    と、前記表示手段を有する表示部とをそれぞれ相対的に
    移動可能に支持する支持手段を設けるとともに、 前記鏡体部および前記表示部のうち少なくとも一方の動
    きを任意に制御する動き制御手段を設けたことを特徴と
    する手術用観察装置。
JP22907095A 1995-09-06 1995-09-06 手術用観察装置 Expired - Fee Related JP4002621B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22907095A JP4002621B2 (ja) 1995-09-06 1995-09-06 手術用観察装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22907095A JP4002621B2 (ja) 1995-09-06 1995-09-06 手術用観察装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0970406A true JPH0970406A (ja) 1997-03-18
JP4002621B2 JP4002621B2 (ja) 2007-11-07

Family

ID=16886273

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22907095A Expired - Fee Related JP4002621B2 (ja) 1995-09-06 1995-09-06 手術用観察装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4002621B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005013715A (ja) * 2003-06-05 2005-01-20 Olympus Corp 観察システム
JP2008237232A (ja) * 2007-03-23 2008-10-09 Mitaka Koki Co Ltd 手術顕微鏡システム
JP2009273577A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 Olympus Medical Systems Corp 医療用観察装置
JP2011024820A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Mitaka Koki Co Ltd 歯科治療用観察システム
JP2013248096A (ja) * 2012-05-31 2013-12-12 Manii Kk デジタル顕微鏡
CN109498164A (zh) * 2018-12-20 2019-03-22 深圳市精锋医疗科技有限公司 具有目镜的主操作台及手术机器人
CN109498163A (zh) * 2018-12-20 2019-03-22 深圳市精锋医疗科技有限公司 主操作台及手术机器人
WO2019111801A1 (ja) * 2017-12-06 2019-06-13 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント ポジションセンサ及びヘッドマウントディスプレイ
JP2023108906A (ja) * 2022-01-26 2023-08-07 ハイソル株式会社 スイングアームおよびスイングアーム付顕微鏡

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005013715A (ja) * 2003-06-05 2005-01-20 Olympus Corp 観察システム
JP2008237232A (ja) * 2007-03-23 2008-10-09 Mitaka Koki Co Ltd 手術顕微鏡システム
US8270073B2 (en) 2007-03-23 2012-09-18 Mitaka Kohki Co., Ltd. Surgical microscope system
JP2009273577A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 Olympus Medical Systems Corp 医療用観察装置
JP2011024820A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Mitaka Koki Co Ltd 歯科治療用観察システム
JP2013248096A (ja) * 2012-05-31 2013-12-12 Manii Kk デジタル顕微鏡
WO2019111801A1 (ja) * 2017-12-06 2019-06-13 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント ポジションセンサ及びヘッドマウントディスプレイ
CN109498164A (zh) * 2018-12-20 2019-03-22 深圳市精锋医疗科技有限公司 具有目镜的主操作台及手术机器人
CN109498163A (zh) * 2018-12-20 2019-03-22 深圳市精锋医疗科技有限公司 主操作台及手术机器人
CN109498164B (zh) * 2018-12-20 2023-11-03 深圳市精锋医疗科技股份有限公司 具有目镜的主操作台及手术机器人
JP2023108906A (ja) * 2022-01-26 2023-08-07 ハイソル株式会社 スイングアームおよびスイングアーム付顕微鏡

Also Published As

Publication number Publication date
JP4002621B2 (ja) 2007-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6985765B2 (en) Three-dimensional observation apparatus and method of three-dimensional observation
US6661571B1 (en) Surgical microscopic system
US7633676B2 (en) Stereomicroscope with coupling unit to swivel objective upon sensing movement of eyepiece
EP2903551B1 (en) Digital system for surgical video capturing and display
JP3625906B2 (ja) 手術用顕微鏡装置
JP2008093433A (ja) 眼科用手術顕微鏡システム
US11513332B2 (en) Microscope apparatus and control method
JP2003250812A (ja) 医療用立体表示装置
JP4716545B2 (ja) 手術用顕微鏡装置
US10527833B2 (en) Surgical stereoscopic observation apparatus
US20050083570A1 (en) Image observation apparatus
JP4383188B2 (ja) 立体観察システム
JP4002621B2 (ja) 手術用観察装置
JP4455419B2 (ja) 手術用立体画像観察装置
JP6935409B2 (ja) 医療用観察装置及び医療用観察システム
JP2001161638A (ja) 手術用顕微鏡
JP4426770B2 (ja) 内視鏡保持装置
JPH0871085A (ja) 手術用顕微鏡
US20040165258A1 (en) Stereoscopic microscope, and an observation mechanism for use in a stereoscopic microscope
JP3321271B2 (ja) 手術用顕微鏡
JP2005292452A (ja) 画像観察装置と画像観察位置の調整方法
JPH0720388A (ja) 立体内視鏡装置
JP4217650B2 (ja) 手術用顕微鏡
RU2802453C1 (ru) Хирургическая система стереовидения
JP6695463B2 (ja) 可動のビームデフレクタを備えた医療用観察装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040803

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050405

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050606

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050609

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20050701

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070820

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100824

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100824

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100824

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110824

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120824

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130824

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees