JPH0968699A - 感光性フィルムおよびその製造方法、並びにそれを用いた液晶パネルおよびその製造方法 - Google Patents

感光性フィルムおよびその製造方法、並びにそれを用いた液晶パネルおよびその製造方法

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JPH0968699A
JPH0968699A JP7224153A JP22415395A JPH0968699A JP H0968699 A JPH0968699 A JP H0968699A JP 7224153 A JP7224153 A JP 7224153A JP 22415395 A JP22415395 A JP 22415395A JP H0968699 A JPH0968699 A JP H0968699A
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JP
Japan
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liquid crystal
photosensitive film
film
polymer
crystal panel
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JP7224153A
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English (en)
Inventor
Kenji Nishiguchi
憲治 西口
Tokihiko Shinomiya
時彦 四宮
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/133377Cells with plural compartments or having plurality of liquid crystal microcells partitioned by walls, e.g. one microcell per pixel

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色調補正機能を有した感光性フィルムの提供
と、任意の位置で選択的にリタデーション量の異なる領
域を形成し得る液晶パネルの提供を図る。 【解決手段】 基板11a、11bの上に帯状の透明電
極12a、12bが対向して形成され、電極12a、1
2bの対向する領域が絵素領域16である。絵素領域1
6には、液晶領域13が配置され、非絵素領域17に
は、高分子壁14が配置されている。また、基板11b
の外側には、高分子壁14あるいは非絵素領域17と一
致するように、複屈折性を有する感光性フィルム18が
露光、現像処理により配置されている。さらに、必要な
らば、電極12a、12b上に、電気絶縁膜19a,1
9bおよび配向膜20a,20bが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばパソコン
などの平面ディスプレイ装置、液晶テレビ、携帯情報端
末のディスプレイなどに利用することができる液晶パネ
ルおよびその製造方法に関する。また、液晶パネルの基
板間に設けられる複屈折性を有するギャップ制御材の代
わりとして、また、光学的に等方性状態である高分子と
異方性を有する液晶とを狭持しているような液晶表示素
子における高分子部の色調を制御する素子に利用できる
新規な複屈折性を有する感光性フィルムおよびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上述した液晶パネルは、薄型、軽量、低
消費電力等の特徴を有し、OA機器、パソコン、携帯情
報端末等に需要が拡大している。また、液晶パネルは、
大型化、大容量化に伴ってカラー表示が一般化されるよ
うになり、今後一層の需要拡大が期待されている。
【0003】このように液晶パネルが汎用化されるに伴
って、コストダウンを図る必要性が生じ、構造が比較的
単純であるSTN型液晶ディスプレイ(STN−LC
D)がパソコン等のディスプレイとして多用されるよう
になってきた。しかし、STN−LCDはカラー表示を
行うには、STN−LCDのみで白黒表示ができるよう
に色調補正を行う必要があり、このために、従来より、
色調補正用液晶パネル(DSTN)や位相差板(FST
N)を用いることによりその色調補正が行われている。
【0004】また、液晶パネルにおいて、液晶層を挟む
一対の基板における間隔の均一性向上のため、あるい
は、液晶パネルの強度向上のために、絵素ごとに液晶を
配置し、その液晶の周囲に高分子を配置している構造の
液晶パネルが提案されている。例えば、レジストによっ
て高分子の柱をスペーサーとして、絵素外に配置してい
る液晶パネル(特開昭56−99384号)や、同じよ
うに感光性樹脂などでストライプ状の柱をスペーサーと
して絵素外に配置している液晶パネル(特開昭59−2
01021号)などが提案されている。また、本願出願
人は、液晶と重合性樹脂の相分離を利用して、相分離し
た高分子が絵素の周囲を取り囲んで壁となり、その内部
に液晶が配置された液晶パネルを提案している(特開平
6−301015号)。
【0005】また、位相差の異なる領域をパターニング
する技術として、重合性液晶材科を用いてRGBの各絵
素ごとに位相差を異ならせる技術が提案されている
(I.D.R.C.1994年度予稿集pp161〜1
64)。この提案技術に用いられる位相差フィルムは、
RGBの各色ごとの印加電圧を異ならせた状態で紫外線
照射をし、重合性液晶分子を硬化させる方法により作製
されている。この方法により、それぞれの色で重合性液
晶分子のティルト角が異なって位相差フィルムを作製す
ることができ、この結果、RGBそれぞれに対応する位
相差フィルムのリタデーション量を異ならせることがで
きる。この提案技術により、RGBそれぞれの色ごとに
色調補正を行うことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】高分子の柱や壁が基板
間に存在する液晶パネルにおいては、高分子にレジスト
や光重合性樹脂を用いた場合、形成された高分子の柱ま
たは壁の部分は液晶と同等の光学的性質を持ち得ない。
このため、液晶パネルに光が入射した場合、液晶部を透
過してくる光の色調と高分子部を透過してくる光の色調
が異なる現象が起こる。よって、液晶パネル全体の色調
を制御することが非常に困難である。この現象は、高分
子部は光学的には等方性状能を示しているため、液晶パ
ネルの両側に配置する偏光板や位相差フィルムによって
発生する色調が、そのまま高分子部の色調となるために
起こるものであり、液晶パネルの色調を制御することを
困難なものとしている。また、その着色によって表示部
全体が暗くなるという問題があった。
【0007】従来の位相差フィルムでは、高分子フィル
ムを一様に一定方向に延伸することで作製されている。
このため、液晶パネルの基板に対し、任意の形状で選択
的に配置することは非常に困難であった。このため、液
晶パネルの強度を向上させたり、基板の間隔の均一性を
向上させる目的で、光学的に等方性状態である高分子を
狭持しているような液晶パネルにおいて、液晶領域と高
分子領域とをそれぞれ独立して色調補償を行うことは不
可能であった。この問題を解決するものとして、前記
I.D.R.C.1994年度予稿集pp161〜16
4で提案された方法を適用することが考えられるが、高
分子壁は電圧が印加されない電極非形成部に作製されて
いるので、その提案方法を適用することは不可能であ
る。
【0008】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、色調補正機能を有した感
光性フィルムおよびその製造方法を提供することを目的
とし、また、任意の位置で選択的にリタデーション量の
異なる領域を形成し得る液晶パネルおよびその製造方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の感光性フィルム
は複屈折性を有し、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0010】本発明の感光性フィルムにおいて、分子
が、一軸方向または二軸方向以上に配向している構成と
することができる。
【0011】本発明の感光性フィルムにおいて、リタデ
ーション値が90nm以上800nm以下である構成と
することができる。
【0012】本発明の感光性フィルムにおいて、少なく
とも光硬化性ポリマーと光硬化性モノマーと光重合開始
剤とを原料として構成することができる。
【0013】本発明の感光性フィルムにおいて、少なく
とも光分解性ポリマーにより、または、少なくとも感光
剤と該感光剤を保持するための高分子材料とにより、構
成することができる。
【0014】本発明の感光性フィルムにおいて、高分子
シート、高分子フィルムまたは紙にて、少なくとも一方
の面が覆われている構成とすることができる。
【0015】本発明の感光性フィルムの製造方法は、上
述した感光性フィルムの製造方法であって、感光性フィ
ルム素材を一軸方向または二軸方向以上に延伸させ、そ
のことにより上記目的が達成される。
【0016】本発明の液晶パネルは、一対の基板の間に
少なくとも液晶を有する表示媒体が挟まれ、絵素が複数
配されている液晶パネルにおいて、複屈折性を有する感
光性フィルムが、両基板の少なくとも一方であって該表
示媒体側の面に、1または2以上の絵素の周辺を取り囲
むように配置され、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0017】本発明の液晶パネルは、一対の基板の間に
少なくとも液晶を有する表示媒体が挟まれ、絵素が複数
配されている液晶パネルにおいて、複屈折性を有する感
光性フィルムが、両基板の少なくとも一方であって該表
示媒体側の面にストライプ状に配置され、そのことによ
り上記目的が達成される。
【0018】本発明の液晶パネルにおいて、前記ストラ
イプ状に配置された複屈折性を有する感光性フィルムの
隣合うもの同士と、該隣合う感光性フィルムに掛け渡し
て設けた高分子壁とにより1または2以上の絵素の周辺
が取り囲まれている構成とすることができる。
【0019】本発明の液晶パネルにおいて、前記感光性
フィルムにスペーサーが含まれている構成とすることが
できる。
【0020】本発明の液晶パネルは、一対の基板の間に
表示媒体が挟まれ、絵素が複数配されている液晶パネル
において、該表示媒体の表示領域内に、高分子壁、高分
子柱および高分子突起物のうちの少なくとも一つの高分
子部と液晶とが存在し、該高分子部に略一致する状態
に、複屈折性を有する感光性フィルムが両基板の少なく
とも一方であって片面または両面に配置され、そのこと
により上記目的が達成される。
【0021】本発明の液晶パネルにおいて、前記感光性
フィルムが、基板の表示媒体側の面に設けられている構
成とすることができる。
【0022】本発明の液晶パネルの製造方法は、上述し
た液晶パネルの製造方法であって、複屈折性を有する感
光性フィルムを圧着すべく、前記一対の基板のうちの該
当する基板を予熱する工程と、予熱された基板に複屈折
性を有する感光性フィルムを押圧すると共に該感光性フ
ィルムと該基板とを加熱して圧着させる工程とを含み、
そのことにより上記目的が達成される。
【0023】以下に、本発明の作用につき説明する。
【0024】本発明は、感光性フィルムが複屈折性を有
することを特徴とする。このことにより、位相差を有す
る領域を選択的に発生させることが可能となる。
【0025】また、感光性フィルム素材を延伸等の配向
処理により、一軸あるいは二軸方向以上に感光性フィル
ムを構成する分子を配向させることで、感光性フィルム
に複屈折性を付与することができる。
【0026】このとき、感光性フィルムのリタデーショ
ン値が90nm以上800nm以下であれば、可視光線
の色調を補正することができる。
【0027】また、感光性フィルムに、少なくとも光硬
化性ポリマーと光硬化性モノマーと光重合開始剤とを含
む組成物により構成されているネガ型のものを用いるこ
とで、延伸により配向処理が可能で、かつ、フォトマス
ク等を介して光を照射することにより、光照射領域にお
いて、光硬化性ポリマーと光硬化性モノマーの重合反応
を行うことができる。
【0028】また、該感光性フィルムに、少なくとも光
分解性ポリマーにより構成されているか、あるいは、少
なくとも感光剤とそれを保持するための高分子材料とに
より構成されているポジ型のものを使用することによ
り、延伸により配向処理が可能で、かつ、フォトマスク
等を介して光を照射することにより、光照射領域におい
て、該フィルムを構成する高分子材料の光分解反応を行
うことができる。
【0029】また、高分子シートや高分子フィルム、紙
などにより感光性フィルムの少なくとも一方の面が覆わ
れていることにより、粘着性があるものでも、感光性フ
ィルムをロール状に巻き取ることができる。
【0030】さらに、このような感光性フィルムは、一
軸あるいは二軸方向以上に延伸処理を行うことで、延伸
方向にフィルムを構成する分子を配向させて作製するこ
とができる。
【0031】上記感光性フィルムが露光、現像されて、
1または2以上の絵素の周辺を取り囲むように配置され
ている構成とすることで、スペーサーよりも広い面積で
基板間を支えることができる。
【0032】さらに、感光性フィルムが露光、現像によ
りストライプ状に形成されていれば、液晶の注入を容易
にすることができる。
【0033】さらに、ストライプ状に配置された感光性
フィルムと、相分離により形成された高分子壁とによ
り、1または2以上の絵素が取り囲まれている構成とす
ることにより、液晶材科の注入が容易で、かつ、高分子
壁、あるいは、感光性フィルムがストライプ状に配置さ
れた場合よりも広い面積で基板間を支えることができ
る。
【0034】また、該感光性フィルム内にスペーサーを
含んでいる構成とすることで、液晶表示素子の基板間隔
を制御に用いるスペーサーを感光性フィルム内だけに偏
在させることができる。
【0035】また、基板間隙の表示領域内に高分子部を
狭持しているような液晶表示素子において、該高分子部
に一致するように、上記感光性フィルムを露光、現像に
より配置することで、高分子部の色調を補正することが
できる。
【0036】更に、該感光性フィルムが基板内面に配置
されていることで、該感光性フィルムの厚みによる視差
を減少させることができる。
【0037】上記感光性フィルムを熱圧着により基板に
粘着することで、広範囲にわたって、フィルムを同時に
基板に貼着することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を具体
的に説明する。なお、本発明は以下に述べる実施形態に
限るものではない。
【0039】(実施形態1)実施形態1では、感光性フ
ィルムとして、アルカリ性溶液で現像するドライフィル
ムを用いた場合について述べる。
【0040】本実施形態で用いたドライフィルムは、ポ
リエステルフィルム/フォトレジスト層/ポリエチレン
フィルムの3層からなる構造をしている。ポリエステル
フィルムはベースフィルムとして用いられ、フォトレジ
ストを塗布してフォトレジスト層を形成するためのフィ
ルム基材であり、その材質には、例えばポリエチレンテ
レフタレートなどが用いられる。
【0041】フォトレジスト層は、光が照射されること
により、重合するような官能基が付与された感光性ポリ
マーと光重合性モノマーと光重合開始剤、さらには、カ
ルボキシル基などを含有する熱可塑性樹脂などにより構
成されている。
【0042】また、ポリエチレンフィルムはカバーフィ
ルムとして用いられ、フォトレジスト層の乾燥や膨潤を
防ぐとともに、フォトレジスト層が接着しないように、
ドライフィルムをロール状に巻き取ることができるよう
にしている。
【0043】次に、この感光性フィルムの製造方法につ
いて述べる。
【0044】ドライフィルムはNIT215(日本合成
化学社製)を用いた。このドライフィルムはネガ型のも
のである。このドライフィルムを例えば、予熱をした
後、テンターによりMDあるいはTD方向に延伸を行っ
た。そして、必要に応じて熱固定ゾーンと、冷却ゾーン
を通過させ、延伸処理フィルムを作製した。
【0045】このようにして作製した延伸処理感光性フ
ィルムは、カバーフィルムおよびベースフィルムを剥離
した後、クロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に挟
んでみると、該フィルムを挟まない場合よりも、2枚の
偏向板を透過してくる光の量が多いことがわかった。こ
の結果は、該感光性フィルムはリタデーションを有して
いることを示している。
【0046】また、この感光性フィルムをフォトマスク
によって、照射強度分布を発生させ、紫外線を露光後、
現像処理を施すと、フォトマスクパターンに従って、ネ
ガ型の樹脂パターンが形成された。このことから、該フ
ィルムは感光性を有していることがわかる。
【0047】図1に基づき、本感光性フィルムが任意の
形状にパターニングされる仕組みについて説明する。
【0048】まず、図1(A)に示す感光性ポリマーと
光重合性モノマーと光重合開始剤とを少なくとも含むよ
うな原反フィルムaを、図1(B)に示すように、延伸
処理により一軸方向に延伸する。このように延伸処理さ
れた感光性フィルムbは、感光性フィルムを形成する分
子が一軸方向に配向しており、複屈折性を有するように
なる。このフィルムに、図1(C)に示すように、フォ
トマスクなどを介して露光すると、光が照射された領域
で重合反応が起こり、図1(D)に示すように現像処理
によりフォトマスクのネガパターンが形成される。
【0049】このようにして作製されたネガパターン
も、構成する分子が一軸方向に配向しているため、露光
前の複屈折性を有している。
【0050】(実施例1)ドライフィルムはNIT21
5(日本合成化学社製)を用いた。このドライフィルム
を、90℃で予熱後、テンターによりTD方向に2.5
倍延伸をした。このときテンター内は90℃に保ってい
た。その後、200℃の熱固定ゾーンを1時間、100
℃の冷却ゾーンを1時間通過させた。
【0051】このようにして作製したリタデーション付
き感光性フィルムは、カバーフィルムおよびベースフィ
ルムを剥離した後、自動複屈折計{KOBRA−21A
DH(新王子製紙社製)}で、そのリタデーション量を
測定した。その結果、リタデーション量は420nmで
あることがわかった。
【0052】(実施形態2)本実施形態では、感光性フ
ィルムに感光性ポリマーを用いた場合について述べる。
【0053】本発明の感光性フィルムはネガ型タイプで
あり、感光性ポリマーと光重合性モノマーと光重合開始
剤とを少なくとも含む混合物により形成される。
【0054】前記感光性ポリマーとしては、例えば、完
全けん化ポリビニルアルコールや部分けん化ポリビニル
アルコール等に見られるように、水酸基などの反応性残
基を有するポリマーに光重合性モノマーを結合させ、感
光性を付与したポリマーが挙げられる。
【0055】前記反応性残基を有するポリマーはポリ−
D(またはL)−リジンやポリ−D(またはL)−グル
タミン酸、ポリ−D(またはL)−ヒスチジン等のポリ
ペプチドも用いることができ、通常、これらのポリマー
は単独で、または、2種類以上を混合して用いられる。
また、必要に応じて、他の反応性残基を持たないポリマ
ーを混合し、フィルムの形状が崩れないようにしてもよ
い。
【0056】前記反応性残基を有するポリマーに(メ
タ)アクリル酸を直接反応させて感光性を付与してもよ
いが、必要であれば、ジイソシアネート基など2官能性
を有する化合物をスペーサーとして用いてもよい。かか
るジイソシアネート基を有する実施例としては、例え
ば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、リジンイソシアネート、これらの変性ジイソシ
アネート、水添化ジイソシアネートなどが挙げられ、こ
れらは単独でまたは2種類以上を混合して用いられる。
【0057】次に、前記ジイソシアネート基など2官能
性を有する化合物を用いた場合には、(メタ)アクリル
系モノマーを反応させる。
【0058】前記(メタ)アクリル系モノマーの実施例
としては、2−ヒドロキシメチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチルアク
リロイルフォスフェート、アクリルアミド、メタクリル
アミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロー
ルメタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミ
ド、N−エトキシメチルアクリルアミド、エチレングリ
コールモノアクリレート、ジプロピレングリコールモノ
アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチレンアクリ
レート等が挙げられ、これらの(メタ)アクリレート系
モノマーは単独でまたは2種類以上を混合して用いられ
る。
【0059】また、本発明に用いられる光重合性モノマ
ーとしては、イソボルニルメタクリレートやヘキサメチ
レンジオールジアクリレートなどの(メタ)アクリル基
などの光重合性基を有する化合物であれば、どのような
化合物でも用いることができる。
【0060】また、本発明に用いられる光重合開始剤と
しては、例えばIrugacure651(チバガイギ
ー製)などが挙げられる。
【0061】次に、感光性フィルムの作製方法について
述べる。
【0062】まず、前記感光性ポリマーと光重合性モノ
マーと光重合開始剤とを少なくとも含む混合物を加熱
し、Tダイキャスト成形法などにより原反フィルムを成
形する。このとき必要であれば、スペーサーを混合して
もよい。スペーサーを混入することで、液晶表示素子な
どに本感光性フィルムを適用する場合に、液晶パネルの
基板間隔を制御することができるとともに、スペーサー
を感光性フィルムが配置されている部分にだけ偏在させ
ることができ、スペーサーによる液晶の配向不良を減少
させることができる。
【0063】次に、この原反フィルムを必要であれば、
予熱をした後、テンターなどによりMDあるいはTD方
向に一軸延伸処理、あるいは、同時二軸延伸、逐次二軸
延伸などの二軸延伸を施し、延伸処理フィルムを作製し
た。そして、必要であれば、熱固定ゾーンと冷却ゾーン
を通過させてもよい。
【0064】該感光性フィルムに粘着性等がある場合に
は、必要に応じて、該感光性フィルムの少なくとも一方
の面を高分子シート、あるいは、高分子フィルム、ある
いは、紙等で覆われた構成とし、ロール状に巻き取れる
ようにしてもよい。該感光性フィルムをロール状に巻き
取ることで、作製された該感光性フィルムを基板等に連
続的に貼着することができ、作業の効率化を図ることが
できる。
【0065】このようにして作製した延伸処理感光性フ
ィルムは、クロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に
挟んでみると、該フィルムを挟まない場合よりも、2枚
の偏光板を透過してくる光の量が多いことがわかった。
この結果は、該感光性フィルムはリタデーションを有し
ていることを示している。
【0066】また、このフィルムをフォトマスクによっ
て、照射強度分布を発生させ、紫外線を露光後、現像処
理を施すと、フォトマスクパターンに従って、ネガ型の
樹脂パターンが形成された。このことから、該フィルム
は感光性を有していることがわかる。
【0067】本実施形態の感光性フィルムもネガ型であ
り、パターンを形成する仕組みは図1と同様である。
【0068】(実施例2)上記実施形態2について本実
施例で詳しく説明する。
【0069】感光性ポリマーは以下のようにして作製し
た。
【0070】まず、ポリビニルアルコール(重量平均分
子量100000)に対し、等量のm−キシリレンジイ
ソシアネートを加える。この混合液を60℃〜90℃で
攪拌をし、残存イソシアネート基が2.2重量%の時点
で、反応生成物1モルに対して、2−ヒドロキシエチル
アクリレートを2.5モルを加え、60℃で9時間攪拌
し、イソシアネート基が0.4重量%残存している時点
で反応を止めた。
【0071】このようにして作製した反応生成物に対
し、感光性モノマーのヘキサメチレンジオールジアクリ
レートと光重合開始剤のIrugacure651(チ
バガイギー社製)を反応生成物に対し、それぞれ、10
重量%、0.5重量%加え、230℃で2時間攪拌し
た。
【0072】この混合液をTダイキャスト成形法によ
り、キャスティング時の温度を230℃として原反フィ
ルムを作製した。
【0073】次に、この原反フィルムを、100℃で予
熱をした後、テンターにより100℃でTD方向に4.
6倍に延伸処理を施した。これに引き続き、200℃の
熱固定ゾーンと100℃の冷却ゾーンとを通過させた。
このとき、延伸処理時間に対し、熱固定ゾーンでは1.
3倍、冷却ゾーンでは0.6倍の処理時間をそれぞれ要
した。
【0074】このようにして作製した延伸処理感光性フ
ィルムのリタデーション量を、自動複屈折計{KOBR
A−21ADH(新王子製紙社製)}にて測定した。そ
の結果、リタデーション量は480nmであることがわ
かった。
【0075】(実施形態3)本実施形態では、ポジ型の
感光性フィルムについて述べる。
【0076】本実施形態の感光性フィルムはポジ型であ
り、少なくとも光分解性ポリマーを含むような組成物に
より構成されているか、あるいは、少なくとも感光剤と
その感光剤を保持するための高分子樹脂を含むような組
成物により構成されている。感光性ポリマーはエチレン
−一酸化炭素共重合体や塩化ビニル−一酸化炭素共重合
体のようなケトン構造を持つポリマーやポリブタジエン
のような不飽和結合を持つポリマーなどの光分解をして
低分子化するポリマーが挙げられる。
【0077】また、感光剤とこの感光剤を保持するため
のベースポリマーとを少なくとも含むような組成物によ
り構成されるポリマーとして、例えば、ナフトキノンア
ジド系化合物やオニウム塩などの感光剤とノボラック樹
脂、スチレン−マレイミド系共重合体やポリメチルメタ
クリレート−メタクリル酸系共重合体などのポリマーを
組み合わせ、光照射された感光剤によりポリマーの現像
液に対する溶解性を変化させ、パターニングを行うもの
や、ポリマー中に光分解剤を添加し、光照射された領域
のポリマーを分解して現像液に可溶化するものなどが挙
げられる。ここで、光分解剤としては、例えば、ベンゾ
フェノンなどのケトン類、アントラキノン類、ジチオカ
ルバミン酸の遷移金属(Fe、Ni、Ca、Zn)塩、
オレフィン類、テルペン類等の不飽和結合を持つ化合物
等が挙げられる。そして、これら光分解剤をポリマー中
に混入し、光照射によりポリマーを酸化分解して、現像
液に対する溶解性を異ならせ、パターニングを行うもの
である。
【0078】次に、感光性フィルムの作製方法について
述べる。
【0079】まず、前記感光性ポリマー、あるいは、ポ
リマーと感光剤とを少なくとも含む混合物を加熱し、T
ダイキャスト成形法などにより原反フィルムを成形す
る。必要に応じて、フィルム形状を向上させるためのポ
リマーや露光時の像形性能を向上させるため増感剤など
を加えてもよく、さらに必要であれば、スペーサーを混
合してもよい。スペーサーを混入することで、液晶表示
素子などに本感光性フィルムを適用する場合に、液晶パ
ネルの基板間隔を制御することができるとともに、スペ
ーサーを感光性フィルムが配置されている部分にだけ偏
在させることができ、スペーサーによる液晶の配向不良
を減少させることができる。
【0080】次に、この原反フィルムを必要であれば、
予熱をした後、テンターなどによりMDあるいはTD方
向に一軸延伸処理、あるいは、同時二軸延伸、逐次二軸
延伸などの二軸延伸を施し、延伸処理フィルムを作製し
た。そして、必要であれば、熱固定ゾーンと冷却ゾーン
を通過させてもよい。
【0081】該感光性フィルムに粘着性等がある場合に
は、必要に応じて、該感光性フィルムの少なくとも一方
の面を高分子シート、あるいは、高分子フィルム、ある
いは、紙等で覆われた構成とし、さらにロール状に巻き
取れるようにしてもよい。該感光性フィルムをロール状
に巻き取ることで、作製された該感光性フィルムを基板
等に連続的に貼着することができ、作業の効率化を図る
ことができる。
【0082】このようにして作製した延伸処理感光性フ
ィルムは、クロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に
挟んでみると、該フィルムを挟まない場合よりも、2枚
の偏向板を透過してくる光の量が多いことがわかった。
この結果は、該感光性フィルムはリタデーションを有し
ていることを示している。
【0083】また、このフィルムをフォトマスクによっ
て、照射強度分布を発生させ、紫外線を露光後、現像処
理を施すと、フォトマスクパターンに従って、ポジ型の
樹脂パターンが形成された。このことから、該フィルム
は感光性を有していることがわかる。
【0084】図2に基づき、本感光性フィルムが任意の
形状にパターニングされる仕組みについて説明する。
【0085】まず、図2(A)に示す感光剤とそれを保
持するような高分子材料を少なくとも含むような原反フ
ィルムaを、図2(B)に示すように延伸処理により一
軸方向に延伸する。このように延伸処理された感光性フ
ィルムbは、フィルムを形成する分子が一軸方向に配向
しており、複屈折性を有するようになる。このフィルム
に、図2(C)に示すようにフォトマスクなどを介して
露光すると、光が照射された領域で高分子の分解反応が
起こり、図2(D)に示すように現像処理によりフォト
マスクのポジパターンが形成される。このようにして作
製されたポジパターンも、構成する分子が一軸方向に配
向しているため、露光前の複屈折性を有している。
【0086】(実施例3)上記実施形態3について、本
実施例で詳細に説明する。
【0087】本実施例の複屈折性を有する感光性ポリマ
ーは以下のようにして作製した。
【0088】まず、エチレン−一酸化炭素共重合体(重
量平均分子量150000)をTダイキャスト成形法に
より、キャスティング時の温度を230℃として原反フ
ィルムを作製した。
【0089】次に、この原反フィルムを、100℃で予
熱をした後、テンターにより100℃でTD方向に4.
6倍に延伸処理を施した。これに引き続き、200℃の
熱固定ゾーンと100℃の冷却ゾーンとを通過させた。
このとき、延伸処理時間に対し、熱固定ゾーンでは1.
3倍、冷却ゾーンでは0.6倍の処理時間をそれぞれ要
した。
【0090】このようにして作製した延伸処理感光性フ
ィルムのリタデーション量を、自動複屈折計{KOBR
A−21ADH(新王子製紙社製)}にて測定した。そ
の結果、リタデーション量は500nmであることがわ
かった。
【0091】(実施例4)本実施例では、感光剤とポリ
マーを組み合わせ、感光性ポリマーを作製した場合につ
いて述べる。
【0092】本実施例の複屈折性を有する感光性ポリマ
ーは以下のようにして作製した。
【0093】まず、ポリエチレンテレフタレート(重量
平均分子量120000)に対し、ベンゾフェノンを2
重量%混合して加熱した後、Tダイキャスト成形法によ
り、キャスティング時の温度を260℃として原反フィ
ルムを作製した。
【0094】次に、この原反フィルムを、100℃で予
熱をした後、テンターにより100℃でTD方向に4.
3倍に延伸処理を施した。これに引き続き、200℃の
熱固定ゾーンと100℃の冷却ゾーンとを通過させた。
このとき、延伸処理時間に対し、熱固定ゾーンでは1.
3倍、冷却ゾーンでは0.6倍の処理時間をそれぞれ要
した。
【0095】このようにして作製した延伸処理感光性フ
ィルムのリタデーション量を、自動複屈折計{KOBR
A−21ADH(新王子製紙社製)}にて測定した。そ
の結果、リタデーション量は530nmであることがわ
かった。
【0096】なお、以上の説明における感光性フィルム
は、プリント配線板の配線パターンを作製する際に用い
られるドライフィルムや特公昭56一5761公報に見
られるように、スクリーン印刷板の製版用に用いられる
感光性フィルムとは異なるものである。つまり、これら
の感光性フィルムは、液体レジストが塗布できないよう
なフィルムやシート上におけるパターン作製に用いられ
ている。これに対して本発明の感光性フィルムは複屈折
性を有するものであり、異なっている。
【0097】(実施形態4)本実施形態では、感光性フ
ィルムを液晶パネルに用いた場合について述べる。図3
は、本実施形態における液晶パネルを示す断面図であ
る。
【0098】図3中の1a、1bはガラス、プラスティ
ックフィルムなどからなる基板である。この基板1a、
1bの上には帯状の透明電極2a、2bが形成され、互
いに交差(図では直交)するように対向されている。ま
た、必要であれば、その上を覆うように、電気絶縁膜
(図示せず)がそれぞれ形成され、更にその上に、配向
膜(図示せず)がそれぞれ形成されている。
【0099】また、この帯状の透明電極2a、2bが互
いに交差する領域は絵素3であり、この絵素3に液晶領
域4が形成されている。また、この絵素3を取り囲むよ
うに、感光性フィルム5が、露光、現像されて配置され
ている。
【0100】上記対向配設された基板1a、1bの端部
はシール材6によって貼り合わされており、必要に応じ
て、基板1a、1bの間隙には基板ギャップ制御材とし
てスペーサー(図示せず)が存在している。
【0101】このような構造をした液晶表示素子は、例
えば、以下のようにして製造することができる。
【0102】まず、基板1a、1b上にそれぞれ、例え
ばスパッタ法によりIT0膜を厚み700オングストロ
ームに堆積し、帯状の透明電極2a、2bをそれぞれ形
成する。上記基板材科としては、少なくとも一方の基板
が光を透過する透明材料であればよく、ガラス、プラス
ティックフィルム等を使用できる。また、一方の基板が
透明であれば、他方の基板には透明でない金属膜等を設
けた基板であってもよい。
【0103】次に、この透明電極2a、2bを覆うよう
に、必要であれば、例えばスパッタ法により電気絶縁膜
をそれぞれ形成する。
【0104】更に、必要であれば、その上に配向膜をそ
れぞれ形成し、それぞれの配向膜に対して、ナイロン布
などでラビング処理を行う。
【0105】次に、この状態の少なくとも一方の基板1
a(または1b)に実施形態1あるいは2のどちらか一
方で示したような方法で作製された感光性フィルム5を
貼着する。
【0106】貼着方法は、まず、必要であれば、上記基
板1a(または1b)を60℃で予熱し、実施形態1の
ドライフィルムのようにカバーフィルムが貼り合わされ
ている場合には、そのカバーフィルムを剥がしながら、
基板1a(または1b)と感光性フィルム5を80℃に
加熱し、4kg/cm2の圧力を加えながら、1.5m
/minの速度で、熱圧着する。
【0107】また、これ以外の方法として、接着剤や光
硬化性樹脂または熱硬化性樹脂などにより少なくとも一
方の基板1a(または1b)と感光性フィルム5を貼着
してもよい。
【0108】このようにして基板1a(または1b)に
貼着された感光性フィルム5はフォトマスク等により照
射強度分布を有する光で露光し、実施形態1のドライフ
ィルムのようにベースフィルムが存在する場合には、こ
のベースフィルムを剥離した後、現像液で現像処理を行
う。
【0109】本実施形態では、ネガ型の感光性フィルム
を用い、絵素3の部分には紫外線が照射されないよう
に、フォトマスクなどを介して露光した。そのときの露
光量は80〜160mJ/cm2でよい。また、1%炭
酸ナトリウム水溶液により、現像処理を行った。
【0110】このようにして作製された基板1a(また
は1b)上に液晶材料を滴下し、基板1a、1b上に形
成された透明電極2a、2bが互いに交差(例えば直
交)するように、基板1a、1bの端部をシール材6に
より貼り合わせた。また、必要に応じて、液晶材料をキ
ャストする前に、基板ギャップ制御材としてスペーサー
を散布してよい。
【0111】上記液晶材料としては従来のTNモード、
STNモード、ECBモード、強誘電性液晶表示モー
ド、光散乱モード等の液晶表示素子に用いられる液晶材
料のいずれでも用いることができる。例えば、カイラル
剤(S−811)を0.3%添加したMLC−6069
(メルク社製)等が挙げられる。
【0112】以上のようにして作製された液晶表示素子
は、外部からの押圧に対し、セルギヤップの変化量が減
少し、また、パネル内でのセルギャップが均一性が向上
していた。
【0113】(実施形態5)本実施形態では、感光性フ
ィルムを液晶表示素子に適用した場合について述べる。
【0114】本実施形態における液晶表示素子の構成
は、図3において、感光性フィルム5が絵素3を取り囲
むように格子状に形成されていたものが、素子の長手方
向にストライプ状に形成されているものである。
【0115】この液晶表示素子の製造方法は、実施形態
4とほぼ同じであるので、以下には実施形態4と異なる
点について述べる。
【0116】感光性フィルム5に紫外線を照射する際、
基板の表示領域内の透明電極の非形成部のみに紫外線が
照射されるようにフォトマスクなどを介して感光性フィ
ルムに対し露光した。そのときの露光量は実施形態4と
同様に80〜160mJ/cm2でよい。
【0117】また、一対の基板1a、1bはその端部を
シール材によって貼り合わせるが、感光性フィルムの配
置パターンとシール材のシールパターンは、たとえば図
4のようにし、液晶材料が真空注入できるようにする。
【0118】このようにして作製した一対の基板1a、
1b間に実施形態4に示しとものと同様の液晶材料を公
知の注入法で真空注入した。
【0119】以上の点以外は実施形態4と同様で良い。
【0120】このようにして作製した液晶表示素子は、
外部からの押圧に対し、セルギャップの変化量が減少
し、また、パネル内でのセルギャップが均一性が向上し
ていた。
【0121】(実施例5)本実施例では、実施形態5に
ついて図3を参照して更に詳しく述べる。
【0122】基板1a、1bとして、例えば、7059
ガラス(コーニング社製)を用い、基板1a、1b上
に、ITOをスパッタ法により厚み700オングストロ
ームに堆積し、ITOからなる透明電極2a,2bを帯
状に形成する。なお、電極幅は280μmとし、電極間
隔は20μmとした。この両基板1a、1bの電極2
a,2b上にSi02の電気絶縁膜とポリイミドの配向
膜をそれぞれ形成する。さらに、配向膜の表面をナイロ
ン布でラビング処理を施す。
【0123】次に、感光性フィルムを熱圧着により、少
なくとも一方の基板1a(あるいは1b)に貼着する。
本実施例では、感光性フィルムとして実施形態2に示し
た方法により作製されたリタデーション量が480nm
のものを用いた。なお、この感光性フィルムには、粒径
4.5μmのスペーサーが含まれている。
【0124】貼着方法は、まず、上記基板1a(また1
b)を60℃で予熱し、実施形態1のドライフィルムの
ようにカバーフィルムが貼り合わされている場合には、
そのカバーフィルムを剥がしながら、基板1a(または
1b)と感光性フィルム5とを80℃に加熱し、4kg
/cm2の圧力を加えながら、1.5m/minの速度
で熱圧着する。
【0125】このようにして基板1a(または1b)に
貼着された感光性フィルムはフォトマスクを介して紫外
線を照射した。紫外線照射領域は基板1a(または1
b)上で透明電極2a(または2b)が形成されていな
い部分とし、そのときの露光量は120mJ/cm2
した。実施形態1のドライフィルムのようにベースフィ
ルムが存在する場合には、このベースフィルムを剥離し
た後、現像液で現像処理を行う。このとき、1%炭酸ナ
トリウム水溶液により、現像処理を行った。
【0126】このようにして作製された一対の基板1
a、1bは、それぞれの基板1a、1b上に形成された
透明電極2a、2bが互いに直交するように対向させ、
基板1a、1bの端部をシール材により貼り合わせた。
基板上に露光、現像されて配置された感光性フィルムと
シール材の位置関係は図4に示すとおりである。つま
り、シール材の形成を省略した注入口より注入される液
晶の流れる方向と平行となるように感光性フィルムをス
トライプ状に設けられている。
【0127】上記液晶材料としては、カイラル剤(S−
811)を0.3%添加したMLC−6069(メルク
社製)を用いた。
【0128】このようにして作製した液晶パネルのセル
ギヤップを測定したところ、平均4.4μm、3σ=
0.09μmであった。
【0129】また、この液晶パネルを先端径1mmφの
金属棒により200g/mmφの圧力で押圧してみた
が、セルギヤップの変化による液晶の配向不良は観察さ
れなかった。
【0130】このようにして作製した液晶パネルに偏光
板、反射板、位相差板を貼り合わせ液晶表示素子を作製
した。偏光板の角度は図5のようにし、位相差板は電圧
無印加時において、絵素部の白表示が最も明るくなるよ
うに配置した。
【0131】この素子のCIEのL*、a*、b*を測定
したところ、L*=47.8、a*=2.8、b*=3.
2であった。図6にCIEのL*、a*、b*と色調の関
係を示す。 このようにして作製された液晶表示素子
は、絵素部にスペーサーを含んでいないので、液晶分子
の配向不良を減少させることができ、外部からの押圧に
対し、セルギヤップの変化が少なく、また、感光性フィ
ルム領域が位相差を有するので、液晶セル内に高分子壁
を含むことに起因する色調の低下を減少させることがで
きる。
【0132】(比較例1)本比較例では、上記実施例5
において、液晶セル内に感光性フィルムを配置しない場
合について述べる。
【0133】液晶表示素子の構造については、一対の基
板1a、1b間に感光性フィルム8が存在せず、スペー
サーが存在すること以外は図3と同様である。
【0134】このような液晶表示素子は、上記実施例3
において、液晶セル内に感光性フィルムを配置する工程
を除き、一対の基板1a、1bを透明電極2a、2bが
直交するように対向させて、基板1a、1bの端部をシ
ール材により貼り合わせる際に、スペーサーを散布する
工程を加えることにより作製することができる。
【0135】この液晶パネルを先端径1mmφの金属棒
により200g/mmφの圧力で押圧したところ、セル
ギャップの変化による液晶の配向不良が観察された。
【0136】このようにして作製した液晶パネルに、実
施例5と同様に偏光板、反射板、位相差板を配置して貼
り合わせ、液晶表示素子を作製した。
【0137】このようにして作製した液晶表示素子は、
外部からの押圧により、セルギャップが変化し、散布さ
れたスペーサーによって液晶分子の配向不良が生じ、表
示の際に点欠陥として現れた。
【0138】(比較例2)本比較例では、上記実施例5
において、液晶セル内に感光性フィルムの代わりに、液
体レジストにより高分子壁を配置した場合について述べ
る。
【0139】液晶表示素子の構造については、一対の基
板1a、1b間に配置されている感光性フィルム8がレ
ジスト等の高分子壁であること以外は図1と同様であ
る。
【0140】このような液晶表示素子は、上記実施例5
において、液晶セル内に感光性フィルムを配置する工程
を除き、新たに以下のような工程を加える。
【0141】少なくとも一方の基板1a(または1b)
上に、配向膜10a(または10b)を設けている場合
には、その上に、また、配向膜10a(または10b)
が設けられていない場合には、透明電極2a(または2
b)上に、ポジ型の液体レジストOFPR−800(東
京応化社製)に粒径4.5μmのスペーサーを1重量%
あらかじめ混合し、これをスピンコートにより塗布す
る。露光、現像処理により、透明電極2a(または2
b)の非形成部に土手状に形成する。
【0142】次に、基板1a、1bを透明電極2a、2
bが互いに直交するように対向させて、基板1a、1b
の端部をシール材により貼り合わせ、実施例5に示した
ものと同様の液晶材料を基板間隙に注入し、液晶パネル
を作製した。
【0143】このようにして作製した液晶パネルのセル
ギヤップを測定したところ、平均4.3μm、3σ=
0.28μmであった。
【0144】このようにして作製した液晶パネルに、実
施例5と同様にして偏光板、位相差板、反射板を貼り合
わせた。
【0145】この液晶表示素子のCIEのL*、a*、b
*を測定したところ、L*=37.2、a*=−18、b*
=−20であった。また、このように作製した液晶表示
素子は、全体に青みがかっており、色調が暗くなってい
た。
【0146】(比較例3)本比較例では、様々なリタデ
ーション量を有する感光性フィルムにより、実施例5に
示したものと同様の方法で液晶表示素子を作製し、その
ときの明るさの比較をCIE系のL*値により行った。
【0147】図7は、L*値を用いた感光性フィルムの
リタデーション量による変化を示したものである。この
図7より、感光性フィルムを用いることによって、L*
値が大きくなる範囲は90nm〜800nmであること
がわかる。
【0148】(実施形態6)本実施形態では、一対の基
板間隙に、前記感光性フィルムが露光、現像されてスト
ライプ状に配置され、該感光性フィルムと液晶材料とか
ら相分離されて形成された高分子壁とにより、1または
2以上の絵素を取り囲むように配置されているような液
晶パネルについて述べる。
【0149】図8は、本液晶パネルを示す斜視図であ
り、図3と同一部分には同一番号を付している。ここで
は、帯状の電極が互いに交差するように一対の基板に形
成された単純マトリクス型について説明する。
【0150】図8中の1a、1bはガラス、プラスティ
ックフィルムなどからなる基板である。基板1a、1b
の上には帯状の透明電極2a、2bが形成され、互いに
交差(図では直交)するように対向されている。透明電
極2aは基板1a上にその長手方向に形成されており、
透明電極2bは基板1b上に前記長手方向と直交するよ
うに形成されている。また、必要であれば、その上を覆
うように、電気絶縁膜(図示せず)がそれぞれ形成さ
れ、更にその上に、配向膜(図示せず)がそれぞれ形成
されている。
【0151】また、この帯状の透明電極2a、2bが互
いに交差する領域は絵素3であり、この絵素3に液晶領
域4が形成されている。また、感光性フィルム5が、基
板1a上に形成されている帯状電極2aの非電極部に露
光、現像されて配置されている。
【0152】また、相分離により形成された高分子壁7
が、基板1b上に形成された帯状の透明電極2bの非電
極部に配置され、前記感光性フィルム5と該高分子壁7
とにより1または2以上の絵素3を取り囲むような構造
になっている。
【0153】上記対向配設された基板1a、1bの端部
は、注入口8を設けてシール材6によって貼り合わされ
ており、必要に応じて、基板1a、1bの間隙には基板
ギャップ制御材としてスペーサー(図示せず)が存在し
ている。
【0154】このような構造をした液晶パネルは、例え
ば、以下のようにして製造することができる。
【0155】まず、基板1a、1b上にそれぞれ、例え
ばスパッタ法によりIT0膜を厚み2000オングスト
ロームに堆積し、帯状の透明電極2a、2bをそれぞれ
形成する。透明電極2aはストライプの方向を基板1a
の長手方向となるように形成され、透明電極2bは基板
1b上に前記長手方向と直交する方向に形成されてい
る。上記基板材料としては、少なくとも一方の基板が光
を透過する透明材料であればよく、ガラス、プラスティ
ックフィルム等を使用できる。また、一方の基板が透明
であれば、他方の基板には透明でない金属膜等を設けた
基板であってもよい。
【0156】次に、この透明電極2a、2bを覆うよう
に、必要であれば、例えばスパッタ法により電気絶縁膜
をそれぞれ形成する。更に、必要であれば、その上に配
向膜をそれぞれ形成し、それぞれの配向膜に対して、ナ
イロン布などでラビング処理を行う。
【0157】次に、この状態の基板1aに実施形態1あ
るいは2のどちらか一方で示したような方法で作製され
た感光性フィルム5を貼着する。
【0158】貼着方法は、まず、必要であれば、上記基
板1aを60℃で予熱し、実施形態1のドライフィルム
のようにカバーフィルムが貼り合わされている場合に
は、そのカバーフィルムを剥がしながら、基板1aと感
光性フィルム5とを80℃に加熱し、4kg/cm2
圧力を加えながら、1.5m/minの速度で熱圧着す
る。また、これ以外の方法として、接着剤や光硬化性樹
脂または熱硬化性樹脂などにより基板1aと感光性フィ
ルム5を貼着してもよい。
【0159】このようにして基板1aに貼着された感光
性フィルム5はフォトマスク等により照射強度分布を有
する光で露光し、実施形態1のドライフィルムのように
ベースフィルムが存在する場合には、このベースフィル
ムを剥離した後、現像液で現像処理を行う。
【0160】本実施形態では、ネガ型の感光性フィルム
を用い、基板1aの非電極部には紫外線が照射されない
ように、フォトマスクなどを介して露光した。そのとき
の露光量は80〜160mJ/cm2でよい。また、1
%炭酸ナトリウム水溶液により、現像処理を行った。基
板1a、1b上に形成された透明電極2a、2bが互い
に直交するように、必要に応じて、基板ギャップ制御材
としてスペーサーを散布して、基板1a、1bの端部を
シール材により貼り合わせた。
【0161】ここでは、説明を簡略化するために帯状の
透明電極2a、2bの方向を規定し、基板1a上に感光
性フィルム5を配置しているが、図8に示すように、一
対の基板を帯状の電極2a、2bが交差するように対向
させて貼り合わせたときに、どちらか一方の基板上に形
成された帯状の電極の非電極部に感光性フィルムがスト
ライプ状に配置され、かつ、注入口と感光性フィルムの
ストライプ方向が図8のような配置となっていれば、そ
の途中の過程において、本実施形態と構造が異なる方法
を採ってもよい。
【0162】このようにして得られた基板間隙に表示媒
体を注入するが、ここでは少なくとも液晶材料と重合性
化合物とを含む混合材料を注入し、液晶と重合性化合物
との相分離を利用する。
【0163】上記液晶材料としては、従来のTNモー
ド、STNモード、ECBモード、強誘電性液晶表示モ
ード、光散乱モードなど、液晶パネルに用いられる液晶
材料のいずれを用いることができる。
【0164】例えば、液晶材料として、カイラル剤(S
−811)を3%添加したMLC−6069(メルク社
製)等が挙げられる。また、重合性材料としては、光照
射により重合して硬化するものであればいずれでも用い
ることができる。例えば、R−684(日本化薬社
製)、p−フェニルスチレン(日本化薬社製)、イソボ
ルニルメタクリレート(日本化薬社製)、パーフルオロ
メタクリレート(日本化薬社製)など種々のものを用い
ることができる。また、重合性化合物は単独で用いても
数種類を組み合わせて用いてもよい。さらに、混合材料
には重合開始剤を含んでもよい。光重合開始剤としては
Irugacure651(チバガイギー社製)等を用
いることができる。また注入口8は、後の紫外線照射工
程で基板の表示部に光が当らないよう、紫外線硬化樹脂
または2液性混合硬化樹脂などで封止しておく。
【0165】次に、液晶セルの外部から、上記混合材料
に紫外線などの光を照射する。このとき、光が照射され
る側の基板を、絵素3に対応する部分、あるいは、絵素
3と感光性フィルム5の形成領域に対応する部分に遮光
部を有するフォトマスクで覆い、このフォトマスク越し
に紫外線照射を行う。例えば、光源として平行光が得ら
れる紫外線照射用の高圧水銀ランプを使用し、その照射
位置は高圧水銀ランプ下の10mW/cm2の位置で行
う。この紫外線照射時の基板温度は常温で行ってもよ
く、基板間において液晶が等方性液晶状態となる温度域
としても良い。その場合には、液晶の配向を安定化する
ことができる。
【0166】この紫外線を照射する場合には、上記のよ
うにフォトマスクにより遮光部を形成するほか、金属膜
や無機膜、または、有機膜等により紫外線を吸収させ
て、選択的に透過光量分布を発生させてもよい。例え
ば、液晶セル内に形成されたITO等の透明電極などを
用いることにより、選択的に照射光分布を容易に発生さ
せることができる。このようにエネルギー強度分布を選
択的に発生させることにより、液晶と重合性化合物とを
相分離する。
【0167】また、液晶の配向を安定させるために基板
温度を高温にして紫外線照射を行った場合には、徐冷オ
ーブン内で室温まで徐冷する。徐冷スピードは、−3℃
/h〜−20℃/hが好ましく、さらに好ましくは−5
℃/h〜−10℃/hである。
【0168】また、高分子壁7の形成後、未反応物を硬
化させ、高分子の架橋を充分行うために、さらに紫外線
照射を短時間・弱照度で行っても良い。また、液晶分子
の配向を安定させるために、さらに、必要であれば、基
板間において液晶が等方性液晶状態となる温度域で、3
0分間以上、基板を加熱し、徐冷オーブンで、上記に示
したような徐冷スピードで徐冷を行っても良い。
【0169】以上のようにして作製された液晶パネル
は、ストライプ状に感光性フィルムを配置しただけの場
合よりも、外部からの押圧に対し、セルギヤップの変化
量が減少していた。
【0170】(実施例6)本実施例では、実施形態6の
液晶表示素子について図8を参照して更に詳しく説明す
る。
【0171】基板1a、1bとして、例えば、7059
ガラス(コーニング社製)を用い、基板1a、1b上
に、ITOをスパッタ法により厚み2000オングスト
ロームに堆積し、ITOからなる透明電極2a,2bを
帯状に形成する。電極幅は280μmとし、電極間隔は
20μmとする。実施形態6に記載したものと同様の理
由により、透明電極2aは基板1aの長手方向にストラ
イプの方向が一致するように形成し、透明電極2bは基
板1b上に前記透明電極2aの方向と直交する方向に形
成する。この両基板1a、1bの透明電極2a,2bの
上に、SiO2からなる電気絶縁膜とポリイミドからな
る配向膜とをそれぞれ形成する。さらに、配向膜表面を
ナイロン布でラビング処理を施す。
【0172】次に、感光性フィルムを熱圧着により、基
板1aに貼着する。本実施例では、感光性フィルムとし
て実施形態2に示した方法により作製されたものを用い
た。なお、この感光性フィルムには、粒径4.5μmの
スペーサーが含まれている。貼着方法は、まず、上記基
板1aを60℃で予熱し、実施形態1のドライフィルム
のようにカバーフィルムが貼り合わされている場合に
は、そのカバーフィルムを剥がしながら、基板1aと感
光性フィルム5を80℃に加熱し、4kg/cm2の圧
力を加えながら、1.5m/minの速度で熱圧着す
る。
【0173】このようにして基板1aに貼着された感光
性フィルムはフォトマスクを介して紫外線を照射した。
紫外線照射領域は基板1a上で透明電極2aが形成され
ていない部分とし、そのときの露光量は120mJ/c
2とした。実施形態1のドライフィルムのようにベー
スフィルムが存在する場合には、このベースフィルムを
剥離した後、現像液で現像処理を行う。このとき、1%
炭酸ナトリウム水溶液により、現像処理を行った。
【0174】このようにして作製された一対の基板1
a、1bは、それぞれの基板1a、1b上に形成された
透明電極2a、2bが互いに直交するように対向させ、
基板1a、1bの端部をシール材により貼り合わせた。
基板上に露光、現像され配置された感光性フィルムとシ
ール材の位置関係は図8に示すとおりである。
【0175】このように作製した一対の基板間隙に液晶
と光重合性化合物、および光重合開始剤を少なくとも含
む材料を注入する。ここでは、液晶材料として、カイラ
ル剤(S−811)を0.3%を含むMLC−6069
(メルク社製)4.2gを、光重合性化合物としてR−
684(日本化薬社製)0.2gとp−フェニルスチレ
ン(日本化薬社製)0.08gを、光重合開始剤として
Irugacure651(チバガイギー社製)を0.
02gを混合した混合材料を約30℃の雰囲気温度で注
入した。
【0176】その後、液晶と重合性化合物とを紫外線照
射により相分離を行うが、本実施例では電極の交差部分
を絵素とし、この絵素が遮光部となるように位置を合わ
せたフォトマスクを一方の基板外部に設置して、このフ
ォトマスク側から紫外線を照射する。このとき、光源は
平行光線が得られる高圧水銀ランプを用いて、照射強度
が10mW/cm2のランプ下の位置で、フォトマスク
側から紫外線を照射し、その際、基板間隙に注入された
液晶材料が等方性状態となるように120℃で保った。
この照射後、徐冷オーブン内で徐冷速度−7℃/hで徐
冷した。更に、未反応物を硬化させ、高分子の架橋を十
分行わせるために、短時間、弱照度で紫外線照射を行っ
た。
【0177】このようにして作製した液晶パネルのセル
ギヤップを測定したところ、平均4.4μm、3σ=
0.09μmであった。
【0178】また、この液晶パネルを先端径1mmφの
金属棒により300g/mmφの圧力で押圧してみた
が、セルギヤップの変化による液晶の配向不良は観察さ
れなかった。
【0179】このようにして作製した液晶パネルに、偏
光板、反射板、位相差板を貼り合わせ液晶表示素子を作
製した。偏光板の角度は図5のようにし、位相差板は電
圧無印加時において、絵素部の白表示が最も明るくなる
ように配置した。
【0180】この素子のCIEのL*、a*、b*を測定
したところ、L*=44.2、a*=−3.6、b*=−
4.2であった。
【0181】このようにして作製された液晶表示素子
は、絵素部にスペーサーを含んでいないので、液晶分子
の配向不良を減少させることができ、感光性フィルムと
高分子壁により、絵素が取り囲まれているため、ストラ
イプ状に感光性フィルムだけを配置した場合よりも外部
からの押圧に対し、セルギヤップの変化が少なく、ま
た、感光性フィルム領域が位相差を有するので、セル内
に高分子壁を含むことに起因する色調の低下を減少させ
ることができる。
【0182】(実施形態7)本実施形態では、高分子領
域が絵素または複数の絵素を取り囲むように配置されて
いるような液晶パネルに、前記複屈折性を有する感光性
フィルムを適用した場合について述べる。
【0183】図9(a)は、本実施形態にかかる液晶パ
ネルを示す斜視図を示し、(b)はその断面図を示す。
ここでは、帯状の電極が互いに交差するように一対の基
板に形成された単純マトリクス型について説明する。
【0184】一対の透明な基板11a、11bの上に帯
状の透明電極12a、12bが形成されており、これら
帯状の電極12a、12bが対向して形成されており、
これら電極12a、12bの対向する領域が絵素領域1
6である。この絵素領域16には、液晶領域13が配置
され、非絵素領域17には、高分子壁14が配置されて
いる。
【0185】また、基板11bの外側には、高分子壁1
4と一致するように、あるいは、一対の基板11a、1
1bの液晶と接している面の非絵素領域17と一致する
ように、複屈折性を有する感光性フィルム18が露光、
現像処理により配置されている。さらに、必要ならば、
電極12a、12b上に、電気絶縁膜19a,19bお
よび配向膜20a,20bが形成されていてもよい。
【0186】上記一対の基板11a、11bの端部はシ
ール材15によって貼り合わされており、基板11a、
11bの間隙には基板ギャップ制御材としてスペーサー
21が存在している。
【0187】このように構成された液晶パネルは、例え
ば以下のようにして製造することができる。
【0188】まず、基板11a、11b上にそれぞれ、
例えばスパッタ法によりITO膜を厚み2000オング
ストロームに堆積し、帯状の透明電極12a、12bを
それぞれ形成する。上記基板材料としては、少なくとも
一方の基板が光を透過する透明材料であればよく、ガラ
ス、プラスティックフィルムなどを使用できる。また、
一方の基板が透明であれば、他方の基板には透明でない
金属膜などを設けた基板であってもよい。
【0189】次に、この透明電極12a、12bを覆う
ように、例えば、スパッタ法により電気絶縁膜19a、
19bをそれぞれ形成し、さらにこの上に、配向膜20
a、20bをそれぞれ形成し、配向膜20a、20bに
対してナイロン布などでラビング処理を行う。なお、電
気絶縁膜19a、19b、および、配向膜20a、20
bは、必要でない場合は形成しなくてもよい。
【0190】この状態の両基板11a、11bを透明電
極12a、12bが互いに交差(ここでは直交)するよ
うに対向させて、スペーサー21を散布し、基板11
a、11bの端部をシール材15により貼り合わせて液
晶セルを作製する。
【0191】このようにして得られた基板間隙に表示媒
体を注入するが、ここでは少なくとも液晶材料と重合性
化合物とを含む混合材料を注入し、液晶と重合性化合物
との相分離を利用する。上記液晶材料としては、従来の
TNモード、STNモードECBモード、強誘電性液晶
表示モード、光散乱モードなど、液晶パネルに用いられ
る液晶材料のいずれでも用いることができる。
【0192】例えば、液晶材料として、カイラル剤(S
−811)を3%添加したMLC−6069(メルク社
製)等が挙げられる。また、重合性材料としては、光照
射により重合して硬化するものであればいずれでも用い
ることができる。例えば、R−684(日本化薬社
製)、p−フェニルスチレン、イソボルニルメタクリレ
ート、パーフルオロメタクリレートなど種々のものを用
いることができる。また、重合性化合物は単独で用いて
も数種類を組み合わせて用いてもよい。さらに、混合材
料には重合開始剤を含んでもよい。光重合開始剤として
はIrugacure651(チバガイギー社製)等を
用いることができる。また、注入孔は、後の紫外線照射
工程で基板の表示部に光が当らないよう、紫外線硬化樹
脂または2液性混合硬化樹脂などで封止しておく。
【0193】次に、液晶セルの外部から、上記混合材料
に紫外線などの光を照射する。このとき、光が照射され
る側の基板を、絵素に対応する部分に遮光部を有するフ
ォトマスクで覆い、このフォトマスク越しに紫外線照射
を行う。例えば、光源として平行光が得られる紫外線照
射用の高圧水銀ランプを使用し、その照射位置は高圧水
銀ランプ下の10mW/cm2の位置で行う。この紫外
線照射時の基板温度は常温で行ってもよく、基板間にお
いて液晶が等方性液晶状態となる温度域としても良い。
その場合には、液晶の配向を安定化することができる。
【0194】この紫外線を照射する場合には、フォトマ
スクで遮光したり、金属膜や無機膜、または、有機膜等
により紫外線を吸収させて、選択的に透過光量分布を発
生させる。例えば、セル内に形成されたITO等の透明
電極などを用いることにより、選択的に照射光分布を容
易に発生させることができる。このようにエネルギー強
度分布を選択的に発生させることにより、液晶と重合性
化合物を相分離する。また、液晶の配向を安定させるた
めに基板温度を高温にして紫外線照射を行った場合に
は、徐冷オーブン内で室温まで徐冷する。徐冷スピード
は、−3℃/h〜−20℃/hが好ましく、さらに好ま
しくは−5℃/h〜−10℃/hである。
【0195】また、高分子壁7の形成後、未反応物を硬
化させ、高分子の架橋を充分行うために、さらに紫外線
照射を短時間・弱照度で行っても良く、液晶分子の配向
を安定させるために、さらに、必要であれば、基板間に
おいて液晶が等方性液晶状態となる温度域で、30分間
以上、基板を加熱し、徐冷オーブンで、上記に示したよ
うな徐冷スピードで徐冷を行っても良い。
【0196】このように作製した基板の少なくとも一方
の面に、前記実施形態で述べたような感光性フィルム1
8を貼着する。貼着方法は、まず、必要であれば、上記
一対の基板を予熱し、実施形態1のドライフィルムのよ
うにカバーフィルムが貼り合わされている場合には、そ
のカバーフィルムを剥がしながら、一対の基板と感光性
フィルム18を加熱し、加圧しながら、一定の速度で熱
圧着する。また、これ以外の方法として、接着剤や光硬
化性樹脂または熱硬化性樹脂などにより少なくとも一方
の基板11a(または11b)と感光性フィルム18を
貼着してもよい。
【0197】このようにして基板11a(または11
b)に貼着された感光性フィルム18はフォトマスク等
により照射強度分布を有する光で露光し、実施形態1の
ドライフィルムのようにベースフィルムが存在する場合
には、このベースフィルムを剥離した後、現像液で現像
処理を行う。
【0198】本実施形態では、ネガ型の感光性フィルム
を用い、一対の基板間に挟持されている高分子壁14の
領域にのみ紫外線が照射されるように、フォトマスクな
どを介して露光した。そのときの露光量は80〜160
mJ/cm2でよい。また、1%炭酸ナトリウム水溶液
により、現像処理を行った。なお、この露光量、現像液
は用いる感光性フィルム18の種類やフィルム厚により
異なる。
【0199】このようにして作製した液晶パネルに配置
されている感光性フィルムのリタデーション値は、ノー
マリーホワイト時において、電圧無印加状態のときの液
晶表示素子の色調が最も白に近くなるように設定した。
【0200】また、別の方法として、感光性フィルム1
8を一対の基板11a、11b間に配置しても良い。そ
のときは、少なくとも一方の基板11a(または11
b)に形成された透明電極12a(または12b)上
に、必要により配向膜20a(または20b)を設けて
いる場合は、配向膜20a(または20b)上に感光性
フィルム18を前記と同様にして貼着し、露光、現像し
て配置する。このとき、ネガ型の感光性フィルムを用い
るときには、非絵素領域17にのみ紫外線が照射される
ようにフォトマスク等を介して露光する。
【0201】この状態の両基板11a、11bを透明電
極12a、12bが互いに交差(ここでは直交)するよ
うに対向させて、スペーサー21を散布し、基板11
a、11bの端部をシール材15により貼り合わせて液
晶セルを作製する。
【0202】このようにして作製された液晶セルの間
隙、つまり基板11a、11bの間隙に、少なくとも液
晶材料、光重合性化合物および光重合開始剤を含む混合
材料を注入する。このそれぞれの材料については、前述
したとおりである。これ以降の工程については、液晶セ
ルの外に感光性フィルムを配置しないこと以外は、前記
したとおりである。
【0203】このような方法を用いると、液晶セルの外
面に感光性フィルムを露光、現像して配置した場合に生
じる視差を低減し、液晶パネルの視認性を向上すること
ができる。
【0204】本実施形態では感光性フィルムとしてネガ
型のものを用いているが、例えば、前記したようなポジ
型の感光性フィルムを用いてもよい。
【0205】(実施例7)本実施例では、STN液晶を
用いた単純マトリクス型液晶パネルについて図9を参照
して記載する。
【0206】一対の基板11a、11bに7059ガラ
ス(コーニング社製)を用い、この基板11a、11b
の上にスパッタ法によりITOを膜厚2000オングス
トローム堆積し、ITOからなる透明電極12a,12
bを帯状に形成する。なお、電極幅は280μmとし、
電極間隔は20μmとした。この両基板11a、11b
の電極12a,12b上に、SiO2からなる電気絶縁
膜19a、19bと、ポリイミドからなる配向膜20
a、20bとをそれぞれ形成する。さらに、配向膜20
a、20bの表面をナイロン布でラビング処理を施す。
【0207】次に、スペーサー21を散布して、一対の
基板11a、11bを電極12a,12bが交差するよ
うに対向させ、シール材を用いて貼り合せる。
【0208】このように作製した一対の基板間隙に液晶
と高分子とを形成するが、ここでは液晶と重合性化合物
との相分離を利用する。まず、液晶と重合性化合物の混
合物を注入する。ここでは、液晶材料としての、カイラ
ル剤(S−811)を0.3%を含むMLC−6069
(メルク社製)を3.48gと、光重合性化合物として
のR−684(日本化薬社製)を0.4gと、同じくp
−フェニルスチレンを0.1gと、光重合開始剤として
のIrugacure651(チバガイギー社製)を
0.02gとを混合した混合材料を、約30℃の雰囲気
温度で注入した。その後、液晶と重合性化合物とを紫外
線照射により相分離を行うが、本実施例では電極の交差
部分を絵素とし、この絵素に位置を合わせたフォトマス
クを一方の基板外部に設置して、このフォトマスク側か
ら紫外線を照射する。このとき、光源は平行光線が得ら
れる高圧水銀ランプを用い、照射強度が10mW/cm
2のランプ下の位置でフォトマスク側から紫外線を照射
した。この照射後、徐冷オーブン内で徐冷した。更に、
未反応物を硬化させ、高分子の架橋を十分行わせるため
に、短時間、弱照度で紫外線照射を行った。
【0209】次に、感光性フィルムを一方の基板上に貼
着した。本実施例では、用いる液晶材料とセル厚とを考
慮して、リタデーション値が500nmのものを用い
た。貼着方法は、まず、一対の基板を60℃で予熱し、
実施形態1で作製した感光性フィルムからカバーフィル
ムを剥がしながら、基板と感光性フィルム18とを70
℃で加熱し、4kg/cm2の圧力を加えながら、1.
5m/minの速度で熱圧着する。
【0210】このようにして基板11a(または11
b)に貼着された感光性フィルム18には、フォトマス
クを介して紫外線を照射した。紫外線照射領域は、基板
11a(または11b)上に透明電極12a(または1
2b)が形成されていない部分とし、そのときの露光量
は120mJ/cm2とした。続いて、ベースフィルム
を剥離した後、現像液で現像処理を行う。このとき、1
%炭酸ナトリウム水溶液により、現像処理を行った。
【0211】最後に、液晶パネルの外側に、偏光板と位
相差板、反射板を貼り合わせて液晶表示素子を作製し
た。この液晶表示素子のCIEのL*、a*、b*、を測
定したところ、L*=47.6、a*=3.0、b*
3.2であった。図6にCIEのL*、a*、b*と色調
の関係を示す。また、この液晶表示素子のコントラスト
を測定した結果、7であった。
【0212】この液晶表示素子と、以下に記載した比較
例4とを比較すると、明るさは位相差フィルムを本実施
例のようにパターニングした方が明るくなった。また、
表示色は、電圧無印加時は白色系に、電圧印加時には黒
色系になっていた。
【0213】(比較例4)実施例7と同様にして、液晶
と高分子とを挟持した液晶パネルを作製した。この液晶
パネルの一方の基板の外部には、感光性フィルムを配置
しない状態とした。かかる液晶パネルの両側に、液晶部
が最も白に近くなるように偏光板、位相差板、反射板を
設置した液晶表示素子を作製したところ、高分子部は非
常に濃い青色を呈しており、基板全体が青く見えた。
【0214】このとき、液晶パネル全体におけるCIE
のL*、a*、b*、を測定したところ、L*=38.5、
*=−18、b*=−23であった。また、この液晶表
示素子のコントラストを測定した結果、5であった。こ
の比較例と実施例7とを比較した場合、a*、b*とも青
色側へ数値がシフトしており、白黒表示には程遠く、コ
ントラストの低下にもつながっている。
【0215】なお、上記実施形態および実施例において
は単純マトリクス駆動により表示が行われる液晶パネル
について説明したが、本発明はこれに限らず、TFT
(薄膜トランジスタ)やMIM(Metal Insu
lator Metal)等を用いたアクティブ駆動等
により表示が行われる液晶パネルにも適用することがで
き、駆動方法については限定されない。また、本発明
は、カラーフィルターやブラックマトリクスを形成して
カラー表示を行う構成のものにも適用することもでき
る。また、本発明は、STNモード以外に、TNモー
ド、FLCモード、ECBモード、光散乱モード、軸対
称配向モード等に用いられる液晶を挟持した液晶パネル
にも同様に適用することができ、透過型液晶パネルおよ
び反射型液晶パネルのいずれにも適用することができ
る。さらに、上記実施形態および実施例においては絵素
が格子状に配置された液晶パネルについて説明したが、
本発明はこれに限らず、絵素がデルタ配列されたもの
や、絵素の形状が正方形、長方形のものなど、絵素の配
列や形状によらず、いずれの液晶パネルにも適用するこ
とができる。
【0216】次に、本発明において行われる、ポリマー
の光分解機構について詳細に説明する。
【0217】オレフィン類、カルボニル類(ケトン構
造)、芳香族環など不飽和結合を有する官能基を有する
ポリマーは、光照射により光分解を起こすことが知られ
ている。その一例として、ケトン構造を持つポリマーを
例に挙げて、その光分解機構を以下に説明する。
【0218】エチレン−一酸化炭素共重合体は、図10
に示すように、光照射(hν)によりNorrish反
応を生じて分解が進むといわれている。よって、このよ
うな構造を有するポリマーにより、フォトマスクなどに
より露光、現像処理を行うことで、ポリマーフィルムの
パターニングが可能である。
【0219】次に、ノボラック系樹脂とナフトキノンジ
アジド(NQD)系感光剤とからなるポジ型レジストの
像形成プロセスについて、図11に基づいて説明する。
ポジ型レジストの感光剤のNQDは、露光によって窒素
を放出し、転移反応でケテンとなり、このケテンが系中
の水と反応して、現像液であるアルカリ水に可溶なイン
デンカルボン酸を生じてノボラック樹脂とともに溶解す
る。このような材料を含むポジ型レジストにおいては、
非露光部では、NQDがノボラック村脂に対して溶解抑
制剤として作用する。すなわち、露光部に可溶なポジ型
画像が形成される。
【0220】また、光分解剤を添加した場合は、ポリマ
ーの酸化分解反応が、図12のようにして進行し、ポリ
マーの分解が生じる。
【0221】また、光増感剤を混合した場合、つまりベ
ンゾフェノン等のケトン類、アントラキノン類といった
光三重項励起によって、図13に示すようにポリマーか
ら水素引き抜き反応を行う物質(光増感剤)をポリマー
に混合する場合には、この光増感剤によるポリマー分子
からの水素引き抜きにより、ポリマーの酸化分解が誘起
される。
【0222】また、遷移金属化合物を混合する場合、つ
まり、熱では安定であるが、光によって容易に分解する
有機遷移金属化合物を混合する場合には、光分解の際に
はポリマーを酸化する活性ラジカルおよびパーオキサイ
ドの分解を促進する金属イオンを生じるので、著しいポ
リマーの分解が起こるとされている。代表例としてジチ
オカルバミン酸の遷移金属(Fe、Ni、Ca、Zn
等)塩は、0.01%程度の徴量の混合量で、図14の
ように分解するとみられている。
【0223】また、不飽和結合を持つ化合物を混合する
場合、つまりオレフィン類、テルペン類等の不飽和結合
を持つ化合物が、図15のように光照射によって酸素と
反応する場合には、アリル位にパーオキサイド基を形成
しやすいという性質を利用している。
【0224】なお、上述した実施形態においては感光性
フィルムの製造において、分子が一軸方向または二軸方
向に配向するようにしているが、本発明はこれに限ら
ず、三軸方向以上に分子を配向するようにしてもよい。
このように分子が三軸方向以上に配向している場合に
も、同様に複屈折を有するものとなる。
【0225】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明による場合
には、感光性フィルムが複屈折性を有することで、複屈
折性を有するフィルムのパターニングが可能で、任意の
位置に複屈折性を有する領域を形成することができる。
【0226】また、感光性フィルムを構成する分子が、
一軸あるいは二軸方向以上に配向していることで、感光
性フィルムに複屈折性を付与することができ、露光、現
像処理により、任意の位置に選択的に一軸あるいは二軸
以上の配向領域を形成することができる。このとき、感
光性フィルムのリタデーション値が90nm以上800
nm以下であれば、表示に用いられる可視光線の色調を
補正することができ、STN型液晶パネル等の表示素子
の色調補正にきわめて有効である。
【0227】また、該感光性フィルムに、少なくとも光
硬化性ポリマーと光硬化性モノマーと光重合開始剤とを
含む組成物により構成されているものを使用することに
より、光照射部において構成材料の重合反応を行うこと
ができ、光非照射部より光照射部の現像液に対する溶解
性が悪くすることができるため、ネガ型の感光性フィル
ムを作製することができる。
【0228】また、該感光性フィルムに、少なくとも光
分解性ポリマーにより構成されているか、あるいは、少
なくとも感光剤とそれを保持するための高分子材料によ
り構成されているものを使用することにより、光照射部
において高分子材料の光分解反応を行うことができ、光
非照射部より光照射部の現像液に対する溶解性をよくす
ることができ、ポジ型の感光性フィルムを作製すること
ができる。
【0229】また、高分子シート、高分子フィルムまた
は紙などを、感光性フィルムの少なくとも一方の面を覆
う構成とすることにより、感光性フィルムをロール状に
巻き取ることができ、感光性フィルムを基板に連続的に
貼着することができる。
【0230】さらに、このような感光性フィルムは、一
軸方向または二軸方向以上に延伸処理を行うことで、延
伸方向にフィルムを構成する分子を配向させることがで
き、フィルムに位相差を付与することができる。
【0231】上記感光性フィルムが露光、現像されて、
1または2以上の絵素の周辺を取り囲むように配置され
ている構成とすることで、スペーサーのように点でなく
面で一対の基板を支えることになるので、外部からの押
圧に対するパネル強度を向上させることができる。
【0232】さらに、感光性フィルムが露光、現像によ
りストライプ状に形成されていれば、前記パネル強度の
向上に加え、必要な液晶量を最小限に抑えることがで
き、生産性の高い液晶表示素子を作製することができ
る。
【0233】また、該感光性フィルム内にスペーサーを
含んでいる構成とすることで、液晶パネルの基板間隙を
制御するスペーサを感光性フィルム内だけに偏在させる
ことができ、スペーサーによる液晶分子の配向不良を低
減させることができる。
【0234】また、基板間隙の表示領域内に高分子を挟
持しているような液晶パネルにおいて、該高分子部に一
致するように、上記感光性フィルムを露光、現像により
配置することで、高分子部の色調を補正することがで
き、光学的に等方性状態である高分子壁による表示明る
さの低下を減少させることができる。
【0235】更に、該感光性フィルムが基板内面に配置
されていることで、基板の厚みによる視差を減少させる
ことができ、視認性の高い液晶パネルを製造することが
できる。
【0236】上記感光性フィルムを熱圧着により基板に
貼着することで、密着性に優れ、広範囲にわたって、フ
ィルムを同時に基板に貼着することができ、生産効率の
高い液晶パネルの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のネガ型感光性フィルムのパターン形成
を説明する図である。
【図2】本発明のポジ型感光性フィルムのパターン形成
を説明する図である。
【図3】本実施形態4における液晶パネルの一例を示す
断面図である。
【図4】本実施形態5における液晶パネルにおいて、感
光性フィルムの配置パターンとシール材のシールパター
ンとの位置関係を示す図である。
【図5】実施例5における液晶表示素子において、偏光
板の角度を説明する図である。
【図6】CIEにおけるL*、a*、b*と色調との関係
を示す図である。
【図7】L*値を用いた感光性フィルムのリタデーショ
ン量による変化を示す図である。
【図8】実施形態6の液晶パネルを示す斜視図である。
【図9】(a)は実施形態7にかかる液晶パネルを示す
斜視図であり、(b)はその断面図である。
【図10】Norrish反応による分解を説明する図
である。
【図11】ポジ型レジストの像形成プロセスを説明する
図である。
【図12】光分解剤を添加した場合におけるポリマーの
酸化分解反応を説明する図である。
【図13】光増感剤を混合した場合における光三重項励
起によってポリマーから水素引き抜きの反応が起こると
きの反応を説明する図である。
【図14】ジチオカルバミン酸の遷移金属塩の分解を説
明するための図である。
【図15】不飽和結合を持つ化合物の光照射による酸素
との反応を示す図である。
【符号の説明】
1a、1b 基板 2a、2b 透明電極 3 絵素 4 液晶領域 5 感光性フィルム 6 シール材 7 高分子壁 8 注入口 11a、11b 基板 12a、12b 透明電極 13 液晶領域 14 高分子壁 15 シール材 16 絵素領域 17 非絵素領域 18 感光性フィルム 19a、19b 電気絶縁膜 20a、20b 配向膜 21 スペーサー

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複屈折性を有する感光性フィルム。
  2. 【請求項2】 分子が、一軸方向または二軸方向以上に
    配向している請求項1に記載の感光性フィルム。
  3. 【請求項3】 リタデーション値が90nm以上800
    nm以下である請求項1または2に記載の感光性フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 少なくとも光硬化性ポリマーと光硬化性
    モノマーと光重合開始剤とを原料として構成されている
    ネガ型の請求項1または2に記載の感光性フィルム。
  5. 【請求項5】 少なくとも光分解性ポリマーにより、ま
    たは、少なくとも感光剤と該感光剤を保持するための高
    分子材料とにより、構成されているポジ型の請求項1ま
    たは2に記載の感光性フィルム。
  6. 【請求項6】 高分子シート、高分子フィルムまたは紙
    にて、少なくとも一方の面が覆われている請求項1乃至
    5のいずれか一つに記載の感光性フィルム。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の
    感光性フィルムの製造方法であって、 感光性フィルム素材を一軸方向または二軸方向以上に延
    伸させる感光性フィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】 一対の基板の間に少なくとも液晶を有す
    る表示媒体が挟まれ、絵素が複数配されている液晶パネ
    ルにおいて、 複屈折性を有する感光性フィルムが、両基板の少なくと
    も一方であって該表示媒体側の面に、1または2以上の
    絵素の周辺を取り囲むように配置されている液晶パネ
    ル。
  9. 【請求項9】 一対の基板の間に少なくとも液晶を有す
    る表示媒体が挟まれ、絵素が複数配されている液晶パネ
    ルにおいて、 複屈折性を有する感光性フィルムが、両基板の少なくと
    も一方であって該表示媒体側の面にストライプ状に配置
    されている液晶パネル。
  10. 【請求項10】 前記ストライプ状に配置された複屈折
    性を有する感光性フィルムの隣合うもの同士と、該隣合
    う感光性フィルムに掛け渡して設けた高分子壁とにより
    1または2以上の絵素の周辺が取り囲まれている液晶パ
    ネル。
  11. 【請求項11】 前記感光性フィルムにスペーサーが含
    まれている請求項8乃至10のいずれか一つに記載の液
    晶パネル。
  12. 【請求項12】 一対の基板の間に表示媒体が挟まれ、
    絵素が複数配されている液晶パネルにおいて、 該表示媒体の表示領域内に、高分子壁、高分子柱および
    高分子突起物のうちの少なくとも一つの高分子部と液晶
    とが存在し、該高分子部に略一致する状態に、複屈折性
    を有する感光性フィルムが両基板の少なくとも一方であ
    って片面または両面に配置されている液晶パネル。
  13. 【請求項13】 前記感光性フィルムが、基板の表示媒
    体側の面に設けられている請求項12に記載の液晶パネ
    ル。
  14. 【請求項14】 請求項8乃至13のいずれか一つの液
    晶パネルの製造方法であって、 複屈折性を有する感光性フィルムを圧着すべく、前記一
    対の基板のうちの該当する基板を予熱する工程と、 予熱された基板に複屈折性を有する感光性フィルムを押
    圧すると共に該感光性フィルムと該基板とを加熱して圧
    着させる工程とを含む液晶パネルの製造方法。
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