JPH095550A - 光導波路の作製方法 - Google Patents

光導波路の作製方法

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JPH095550A
JPH095550A JP7154641A JP15464195A JPH095550A JP H095550 A JPH095550 A JP H095550A JP 7154641 A JP7154641 A JP 7154641A JP 15464195 A JP15464195 A JP 15464195A JP H095550 A JPH095550 A JP H095550A
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JP
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core
forming
resist layer
resist
optical waveguide
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JP7154641A
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Inventor
Akiyuki Yoshimura
了行 吉村
Saburo Imamura
三郎 今村
Akira Tomaru
暁 都丸
Makoto Hikita
真 疋田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板のサイズ、形状、材質、平面度によらず
多種多様な基板上に高品質な平板型ポリマ光導波路を高
精度、かつ低コストで作製することが可能な光導波路の
作製方法を提供する。 【構成】 光導波路の作製方法は、コア層の上にフォト
レジストを含むレジスト層を積層するコア形成の第1工
程と、該レジスト層の、所望のコアパターン部分のみに
レーザ光を照射して、該レジストの所望のコアパターン
部分のみ残すコア形成の第2工程と、エッチングによ
り、上記コア層の所望のコアパターン以外の部分を除去
するコア形成の第3工程と、レジスト層を完全に除去す
るコア形成の第4工程とからなるコア形成工程を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光を利用した通信や計
測、情報処理などに用いられる光導波路の作製方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】平板型ポリマ光導波路は可撓性を有し、
かつ大面積化し易い等の特徴を有する。したがって、加
工性・経済性に優れるため、LAN、光加入者系、自動
車、航空機、コンピュータ内光リンク等の分野で使用さ
れる光部品として期待されている。
【0003】従来の平板型ポリマ光導波路作製法を、図
4および図5を参照しながら説明する。
【0004】図4は、エッチングによりコアのパターニ
ングを行う従来の平板型ポリマ光導波路の作製法を説明
するためのもので、(a)〜(f)は各工程を示す。
【0005】まず、基板1上にクラッド層2、コア層
3、およびフォトレジスト層4を形成する((a))。
次に、フォトマスク5とアライナとを用いて紫外光6を
照射しフォトレジスト4を選択的に露光し、さらに現像
してパターニングする((b)および(c))。次にパ
ターン化されたレジストをマスクとして反応性イオン7
による反応性イオンエッチングを行いコアをパターニン
グする((d)〜(e))。最後にオーバークラッド8
を形成し、平板型ポリマ光導波路を作製する
((f))。
【0006】図5は、フォトブリーチングによりコアの
パターニングを行う従来の平板型ポリマ光導波路の作製
法を説明するためのもので、(a)〜(d)は各工程を
示す。
【0007】まず、基板9上にクラッド層10および感
光性樹脂層11を形成する((a))。次に、フォトマ
スク12とアライナを用いて紫外光13を照射し、感光
性樹脂層11を選択的に露光し、さらに露光部の屈折率
を大きくすることによりコア14を形成する((b)お
よび(c))。そして、最後にオーバークラッド15を
形成し、平板型ポリマ光導波路を作製する((d))。
【0008】一方、フォトマスクを用いずに光導波路の
パターニングを行う技術として、レーザビーム直接描画
法が知られている。例えば、エム・ハルナらの文献では
チタン拡散ニオブ酸リチウム光導波路をレーザビーム直
接描画法を用いて作製した例が報告されている(M.H
aruna et al.,Appl.Opt.,vo
l.26,No.21,4587−4592(198
7)参照)。この方法は、ニオブ酸リチウム基板上にポ
ジ型フォトレジストを塗布し、レーザビーム直接描画に
よりレジストを導波路パターン状に露光し、現像により
レーザビーム照射部のみレジストを溶解することによ
り、パターン化されたレジストの溝を作り、その溝から
チタンを選択的に拡散させることによりコアパターンを
形成するというものである。この方法は、マスクレスで
光導波路のパターニングができるため、作製する光導波
路のパターン自由度が高く、特に多品種少量の光導波路
を作製する場合など有効である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の平板型
ポリマ光導波路の作製法は以下のような問題を有する。
すなわち、フォトマスクとアライナを用いてレジストを
露光することによってコアのパターン化を行っているた
め、異なるパターンの光導波路を作製する場合、その度
ごとに高価なフォトマスクを作製する必要がある。その
結果、多品種少量の光導波路を作製する場合、製造コス
トが高くなるという問題が生ずる。例えば、コンピュー
タ内光リンクなどの分野での応用が期待されている20
〜30センチメートル角程度の角形基板等、不定形基
板、大型基板上の導波路のパターニングは難しい。ま
た、装置の構成上、露光できる試料のサイズ、形状等に
制限がある等の問題が生じ、例えば樹脂基板等、シリコ
ン基板に比べ表面精度に劣る基板を用いた場合、パター
ン幅にばらつきが生じるなどの問題があった。
【0010】また、従来のレーザビーム直接描画法は、
ドーパント拡散型光導波路の作製にしか適用することが
できないという問題点を有する。すなわち、ポリマ光導
波路においては良質のドーパント拡散型光導波路の作製
は難しいため、平板型ポリマ光導波路の作製法には適し
ていない。方向性結合器など高度な作製精度が要求され
る素子が再現性良く作製できることや光ファイバとの導
波モードの整合性のよい光導波路が作製できること等を
考慮すると、平板型ポリマ光導波路の作製法としては、
エッチングによりコアのパターニングを行う方法が有利
である。
【0011】本発明はこのような現状に鑑みてなされた
ものであり、その目的は多品種少量の平板型ポリマ光導
波路を低コストで作製する作製方法を提供することにあ
る。もう1つの目的は、基板のサイズ、形状、材質、平
面度によらず多種多様な基板上に高品質な平板型ポリマ
光導波路を作製する作製方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明による光導波路の作製方法は、基板上に下部
クラッド層と該下部クラッド層よりも屈折率の高いコア
層とを順次積層する工程と、該コア層の所望のコアパタ
ーン以外の部分を除去してコアを形成する工程と、該コ
アより屈折率の低い材料で該コアを覆う上部クラッドを
積層する工程とを有する光導波路の作製方法において、
上記コアを形成する工程は、上記コア層の上にフォトレ
ジストを含むレジスト層を積層するコア形成の第1工程
と、該レジスト層の、上記所望のコアパターン部分のみ
にレーザ光を照射して、該レジストの上記所望のコアパ
ターン部分のみ残すコア形成の第2工程と、エッチング
により、上記コア層の上記所望のコアパターン以外の部
分を除去するコア形成の第3工程と、上記レジスト層を
完全に除去するコア形成の第4工程とを有することを特
徴とする。
【0013】好ましくは、上記コア形成の第1工程にお
いて、上記フォトレジストを含むレジスト層は、シリコ
ン含有フォトレジストよりなるレジスト層である。
【0014】好ましくは、上記コア形成の第1工程にお
いて、上記フォトレジストを含むレジスト層は、シリコ
ン含有樹脂およびフォトレジストを順次積層してなるレ
ジスト層である。
【0015】好ましくは、上記コア形成の第1工程にお
いて、上記フォトレジストを含むレジスト層は、ネガ型
フォトレジストを含むレジスト層であり、また、上記コ
ア形成の第2工程は、上記レジスト層を完全に除去する
ために、上記レジスト層の、該所望のコアパターン部分
のみにレーザ光を照射し、該照射後に現像を行う。
【0016】好ましくは、上記コア形成の第1工程にお
いて、上記フォトレジストを含むレジスト層は、ポジ型
フォトレジストを含むレジスト層を積層する工程であ
り、また上記コア形成の第2工程は、上記レジスト層
の、該所望のコアパターンの部分のみにレーザ光を照射
する工程と、加熱、光の全面照射、現像を含むパタン反
転工程とを有する。
【0017】好ましくは、上記コア形成の第3工程にお
いて、上記エッチングは酸素ガスを反応性ガスとする反
応性イオンエッチングである。
【0018】好ましくは、上記コア形成の第3工程にお
いて、上記エッチングはフッ素ガスを反応性ガスとする
反応性イオンエッチングである。
【0019】
【実施例】本発明を図面に基づき、さらに詳しく説明す
る。
【0020】図1は本発明にもとづく光導波路作製方法
の一例を説明するための模式的断面図であり、(a)〜
(f)は各工程を示す。
【0021】まずはじめに、基板16上にクラッド1
7、コア18、およびシリコン含有レジスト19を塗布
する((a))。次に、レーザビーム直接描画装置によ
るレーザビーム20照射によりシリコン含有レジスト1
9を任意のパターンに露光する((b))。露光後、レ
ジストパターンの現像を行う((c))。この際、レジ
ストがネガ型の場合はそのまま現像し、露光部分のみレ
ジストを残す。一方レジストがポジ型の場合は加熱処
理、全面照射の後、現像液による現像を行い、パターン
を反転し、露光部分のみレジストを残す。次に現像パタ
ーンをマスクとして酸素を反応性ガスとする反応性イオ
ン21による反応性イオンエッチングによりコア層まで
エッチングし、レジストを剥離する((d)〜
(e))。最後に、クラッド22となるポリマを塗布
し、埋め込み型光導波路を作製する((f))。
【0022】ここで、図4のような従来技術で用いられ
ているポジ型レジストプロセスを用いて、凸型のコアリ
ッジを作製するためには、レーザビーム描画によりコア
となる部分以外を塗り潰さなくてはならないため、描画
時間が長くなるという問題が生じるが、本発明の第一の
作製方法においては、ネガ型レジストプロセスまたはポ
ジ型レジストの反転プロセスを用いていることにより、
コアとなる部分のみにレーザビームを照射すれば良く、
描画時間を短縮し、効率的に光導波路を作製することが
できる。
【0023】コア18は、アクリル樹脂やエポキシ樹
脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリイミドなど
塗布性に優れ、酸素ガスの反応性イオンエッチングによ
りエッチングできて、クラッド17,22を形成するポ
リマより屈折率が大きな樹脂で形成されている。
【0024】シリコン含有レジストは酸素ガスに対して
極めて高いエッチング耐性を有するので、壁面のダレが
小さく、深さの深い矩形パターンを作製することができ
る。
【0025】図2は本発明にもとづく光導波路作製方法
の第2の例を説明するための模式的断面図であり、
(a)〜(h)は各工程を示す。
【0026】基板23上にクラッド24、コア25、シ
リコン含有樹脂26、ネガ型レジスト27を塗布する
((a))。次に、レーザビーム直接描画装置によるレ
ーザビーム28照射によりネガ型レジスト27を任意の
パターンに露光・現像し、露光部分のみレジストを残す
((b)〜(c))。次に現像パターンをマスクとして
フッ素系ガスを反応性ガスとする反応性イオン29によ
る反応性イオンエッチングによりシリコーン層をエッチ
ングする。 次にシリコーンパターンをマスクとして酸
素を反応性ガスとする反応性イオン30による反応性イ
オンエッチングによりコア層までエッチングし、その後
シリコーン層を剥離する。最後に、クラッド31となる
ポリマを塗布し、埋め込み型光導波路を作製する。
【0027】コア25は、アクリル樹脂やエポキシ樹
脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリイミドなど
塗布性に優れ、酸素ガスの反応性イオンエッチングによ
りエッチングできて、クラッド24,31を形成するポ
リマより屈折率が大きな樹脂で形成されている。
【0028】本発明の第二の作製方法においては、レジ
ストとしてネガ型レジスト27を用いているため、コア
となる部分のみにレーザビームを照射すれば、パターン
状にレジストを残すことができるため、効率的なパター
ン描画が行える。
【0029】シリコン含有樹脂26は、フッ素系ガスに
エッチングされやすく、酸素ガスに対してはエッチング
されにくい性質をもつ。この性質を利用し、本発明で
は、まずレジストパターンをマスクとしフッ素系ガスを
反応性ガスとする反応性イオンエッチングを行い、シリ
コン含有樹脂26をパターニングし、次にこのパターン
化されたシリコン含有樹脂をマスクとして、酸素ガスを
反応性ガスとする反応性イオンエッチングによりコアの
パターニングを行っている。シリコン含有樹脂はシリコ
ン含有レジストと同様、酸素ガスに対して極めて高いエ
ッチング耐性を有するので、壁面のダレが小さく、深さ
の深い矩形パターンを作製することができる。
【0030】レーザビーム直接描画法は、コンピュータ
上でデータを入力することにより作製したい導波路パタ
ーンの露光が行える。レーザビーム直接描画法を用いる
ことを特徴とする本発明による光導波路の作製法を用い
れば、フォトマスクの作製、管理に要するコストがかか
らず、多品種少量の光導波路を自在にかつ経済的に作製
することができる。
【0031】レーザビーム直接描画法は、ストロークの
長い超精密ステージを備える装置を用いることにより、
30×30cm2 程度の大きな描画面積において、0.
1μm以下の高い精度で描画を行うことができる。ま
た、オートフォーカス機構を備える装置を用いることに
より、試料表面の面精度が悪い試料やなだらかな段差が
ある試料であっても、均一な描画線幅で露光することが
できる。
【0032】また、レーザビーム直接描画装置は、アラ
イナや電子線直接描画装置と比べて装置構成が簡単であ
り、試料台の交換が容易であるためレーザビーム直接描
画法は、円形、方形など様々な形状の試料に適応するこ
とができる。
【0033】また、レーザビーム直接描画法は、試料面
上にレーザビームを集光する対物レンズを試料平面と垂
直方向に移動する機構を備える装置を用いることによ
り、百ミクロン程度から数センチに至るまで様々な厚さ
の試料に適応することができる。
【0034】従って、レーザビーム直接描画法を用いる
ことを特徴とする本発明による光導波路の作製法は、試
料のサイズ、平面度、形状、厚さなど、試料・基板選択
の自由度が極めて高く、本発明を用いれば、従来のフォ
トマスクを用いた露光法では困難であった、20〜30
センチメートル角程度の角形基板等の不定形・大型基板
上や、樹脂基板等、シリコン基板に比べ表面精度に劣る
基板上にも、線幅むらのない高品質な平板型ポリマ光導
波路を作製することができる。
【0035】以下、本発明にもとづく光導波路の作製方
法を実施例によってより一層具体的に説明するけれど
も、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0036】<実施例1>共重合比の異なる2種類の重
水素化・フッ素化ポリメタクリレート(以下、ポリマ
A,ポリマBと呼ぶ:「特開平3−188402号:平
板型プラスチック導波路」参照)を合成した。ポリマ
A,ポリマBの屈折率はそれぞれ、1.455,1.4
44である。ポリマA,ポリマBをそれぞれメチルイソ
ブチルケトンに溶かし溶液とした。縦20cm、横30
cmの方形樹脂基板(厚さ2mm、面精度1mm以下)
上にポリマB,ポリマAの溶液を順に塗布し、厚さ15
μmの下部クラッド層、厚さ7μmのコア層を形成し
た。その上にポジ型シリコン含有レジスト(商品名:F
H−SP:(株)富士ハント製)を塗布し厚さ1μmの
レジスト層をつけた。さらに、作製したい導波路パター
ンをCADで作製し、レーザビーム直接描画装置に入力
し、そのデータに基づいてレーザビーム直接描画装置
(光源:クリプトンイオンレーザ、波長413nm)を
用いて導波路パターンを露光した後、ベークし、さらに
水銀ランプを光源とする紫外線露光装置で試料全面に紫
外線を露光し、次に現像液による現像を行い、レーザビ
ームを露光した部分のみレジストが残るようにレジスト
をパターニングした。さらにこのレジストパターンをマ
スクとして、酸素ガスの反応性イオンエッチングを行
い、コア層を、7μm×7μmの矩形状に加工した。次
に、レジストパターンを剥離した後に、ポリマB溶液を
20μmの厚さに塗布しクラッドとし、埋込型ポリマ光
導波路を作製した。
【0037】作製した導波路の伝搬損失を、波長1.3
μmのレーザ光源を用いて測定したところ、伝搬損失は
0.1dB/cm以下の低損失であり、全面にわたり良
好な導波路が作製されていることがわかった。
【0038】<実施例2>縦20cm横30cmの方形
樹脂基板(厚さ2mm、面精度1mm以下)上にポリマ
B,ポリマAの容積を順に塗布し、厚さ15μmの下部
クラッド層、厚さ7μmのコア層を形成した。その上に
ネガ型シリコン含有レジスト(MSNR:A.Tana
ka et al.,Jpn.J.Appl.Phy
s.,vol.24,No.2,p.L112(198
5))を塗布し厚さ0.5μmのレジスト層をつけた。
さらに、作製したい導波路パターンをCADで作製し、
レーザビーム直接描画装置に入力し、そのデータに基づ
いてレーザビーム直接描画装置(光源:クリプトンイオ
ンレーザ、波長413nm)を用いて導波路パターンを
露光した後、現像液による現像を行い、レーザビームを
露光した部分のみレジストが残るようにレジストをパタ
ーニングした。さらにこのレジストパターンをマスクと
して、酸素ガスの反応性イオンエッチングを行い、コア
層を、7μm×7μmの矩形状に加工した。次に、レジ
ストパターンを剥離した後に、ポリマB溶液を20μm
の厚さに塗布しクラッドとし、埋込型ポリマ光導波路を
作製した。
【0039】作製した導波路の伝搬損失を、波長1.3
μmのレーザ光源を用いて測定したところ、伝搬損失は
0.1dB/cm以下の低損失であり、全面にわたり良
質な導波路が作製されていることがわかった。
【0040】<実施例3>縦20cm横30cmの方形
樹脂基板(厚さ2mm、面精度1mm以下)上にポリマ
B,ポリマAの溶液を順に塗布し、厚さ15μmの下部
クラッド層、厚さ7μmのコア層を形成した。その上に
シリコン含有樹脂(商品名:GR650:(下部)昭和
電工製)、ネガ型フォトレジスト(商品名:OMR−8
5:(株)東京応化工業製)をそれぞれ0.5μm、
0.5μmの厚さに塗布した。さらに、作製したい導波
路パターンをCADで作製し、レーザビーム直接描画装
置に入力し、そのデータに基づいてレーザビーム直接描
画装置(光源:クリプトンイオンレーザ、波長413n
m)を用いて導波路パターンを露光した後、現像液によ
る現像を行い、レーザビームを露光した部分のみレジス
トが残るようにレジストをパターニングした。さらにこ
のレジストパターンをマスクとして、四フッ化炭素ガス
の反応性イオンエッチングを行い、シリコーン層をエッ
チングし、次にシリコーンパターンをマスクとして酸素
ガスの反応性イオンエッチングを行い、コア層を、7μ
m×7μmの矩形状に加工した。次に、シリコーン層を
剥離した後に、ポリマB溶液を20入mの厚さに塗布し
クラッドとし、埋込型ポリマ光導波路を作製した。
【0041】作製した導波路の伝搬損失を、波長1.3
μmのレーザ光源を用いて測定したところ、伝搬損失は
0.1dB/cm以下の低損失であり、全面にあたり良
質な導波路が作製されていることがわかった。
【0042】<実施例4>方形樹脂基板の代わりに、8
インチシリコン基板(厚さ1mm、面精度100μm以
下)、A4版銅ポリイミド基板(厚さ5mm、面精度1
mm以下)、15cm×15cmの方形アルミ基板(厚
さ6mm、面精度1mm以下)、および縦20cm横3
0cmの方形で図3に示すような段差を有する樹脂基板
を用い、他は実施例1〜3に記した方法で埋込型ポリマ
光導波路を作製した。
【0043】作製した導波路の伝搬損失を、波長1.3
μmのレーザ光源を用いて測定したところ、いずれの場
合も伝搬損失は0.1dB/cm以下の低損失であり、
全面にわたり良質な導波路が作製されていることがわか
った。
【0044】<実施例5>縦20cm横30cmの方形
樹脂基板(厚さ2mm、面精度1mm以下)上にポリマ
B,ポリマAの溶液を順に塗布し、厚さ15μmの下部
クラッド層、厚さ7μmのコア層を形成した。その上に
シリコン含有樹脂(商品名:GR650:(株)昭和電
工製)、ポジ型フォトレジスト(商品名:MICROP
OSITS1400:(株)シプレイ・ファーイースト
製)をそれぞれ0.5μm、1.0μmの厚さに塗布し
た。さらに、作製したい導波路パターンをCADで作製
し、レーザビーム直接描画装置に入力し、そのデータに
基づいてレーザビーム直接描画装置(光源:クリプトン
イオンレーザ、波長413nm)を用いて導波路パター
ンを露光した後、ベークし、さらに水銀ランプを光源と
する紫外線露光装置で試料全面に紫外線を露光し、次に
現像液による現像を行い、レーザビームを露光した部分
のみレジストが残るようにレジストをパターニングし
た。さらにこのレジストパターンをマスクとして、酸素
ガスの反応性イオンエッチングを行い、コア層を、7μ
m×7μmの矩形状に加工した。次に、レジストパター
ンを剥離した後に、ポリマB溶液を20μmの厚さに塗
布しクラッドとし、埋込型ポリマ光導波路を作製した。
【0045】作製した導波路の伝搬損失を、波長1.3
μmのレーザ光源を用いて測定したところ、伝搬損失は
0.1dB/cm以下の低損失であり、全面にわたり良
質な導波路が作製されていることがわかった。
【0046】この実施例では、ポジ型フォトレジストを
使用したが、ポジ型レジストは一般にネガ型レジストと
比べて現像度が高いため、サブミクロンオーダーの精度
が要求されるシングルモード作製の際にはネガ型レジス
トと比べて有利である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による光導
波路の作製方法を用いれば、基板のサイズ、形状、材
質、平面度によらず多種多様な基板上に高品質な平板型
ポリマ光導波路を作製することができる。また、作製す
る導波路パターンはCADにより自由に作製・変更が行
えるため、ニーズに応じた様々なパターンの光導波路を
高精度、低コストで作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にもとづく光導波路の作製方法の一例を
説明するための図で、(a)〜(f)は各工程に対応し
た模式的断面図である。
【図2】本発明にもとづく光導波路の作製方法の第2の
例を説明するための図で、(a)〜(h)は各工程に対
応した模式的断面図である。
【図3】本発明にもとづく光導波路の作製方法が適用さ
れる基板の一例を示す断面図である。
【図4】エッチングによりコアのパターニングを行う従
来の平板型ポリマ光導波路の作製法を説明する図であ
る。
【図5】フォトブリージングによりコアのパターニング
を行う従来の平板型ポリマ光導波路の作製法を説明する
図である。
【符号の説明】
1 基板 2 クラッド層 3 コア層 4 フォトレジスト層 5 フォトマスク 6 紫外光 7 反応性イオン 8 オーバークラッド 9 基板 10 クラッド層 11 感光性樹脂層 12 フォトマスク 13 紫外光 14 コア 15 オーバークラッド 16 基板 17 クラッド 18 コア 19 シリコン含有レジスト 20 レーザビーム 21 酸素を反応性ガスとする反応性イオン 22 オーバークラッド 23 基板 24 クラッド 25 コア 26 シリコン含有樹脂 27 ネガ型レジスト 28 レーザビーム 29 フッ素系ガスを反応性ガスとする反応性イオン 30 酸素を反応性ガスとする反応性イオン 31 オーバークラッド
フロントページの続き (72)発明者 疋田 真 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に下部クラッド層と該下部クラッ
    ド層よりも屈折率の高いコア層とを順次積層する工程
    と、 該コア層の所望のコアパターン以外の部分を除去してコ
    アを形成する工程と、 該コアより屈折率の低い材料で該コアを覆う上部クラッ
    ドを積層する工程とを有する光導波路の作製方法におい
    て、 前記コアを形成する工程は、上記コア層の上にフォトレ
    ジストを含むレジスト層を積層するコア形成の第1工程
    と、 該レジスト層の、前記所望のコアパターン部分のみにレ
    ーザ光を照射して、該レジストの前記所望のコアパター
    ン部分のみ残すコア形成の第2工程と、 エッチングにより、上記コア層の前記所望のコアパター
    ン以外の部分を除去するコア形成の第3工程と、 前記レジスト層を完全に除去するコア形成の第4工程と
    を有することを特徴とする光導波路の作製方法。
  2. 【請求項2】 前記コア形成の第1工程において、上記
    フォトレジストを含むレジスト層は、シリコン含有フォ
    トレジストよりなるレジスト層であることを特徴とする
    請求項1に記載の光導波路の作製方法。
  3. 【請求項3】 前記コア形成の第1工程において、前記
    フォトレジストを含むレジスト層は、シリコン含有樹脂
    およびフォトレジストを順次積層してなるレジスト層で
    あることを特徴とする請求項1に記載の光導波路の作製
    方法。
  4. 【請求項4】 前記コア形成の第1工程において、前記
    フォトレジストを含むレジスト層は、ネガ型フォトレジ
    ストを含むレジスト層であり、 また、前記コア形成の第2工程は、前記レジスト層を完
    全に除去するために、前記レジスト層の、該所望のコア
    パターン部分のみにレーザ光を照射し、該照射後に現像
    を行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一
    項に記載の光導波路の作製方法。
  5. 【請求項5】 前記コア形成の第1工程において、前記
    フォトレジストを含むレジスト層は、ポジ型フォトレジ
    ストを含むレジスト層を積層する工程であり、 また、前記コア形成の第2工程は、前記レジスト層の、
    該所望のコアパターンの部分のみにレーザ光を照射する
    工程と、 加熱、光の全面照射、現像を含むパタン反転工程とを有
    することを特徴とする請求項1ないし3に記載の光導波
    路の作製方法。
  6. 【請求項6】 前記コア形成の第3工程において、前記
    エッチングは酸素ガスを反応性ガスとする反応性イオン
    エッチングであることを特徴とする請求項2,4または
    5のいずれか一項に記載の光導波路の作製方法。
  7. 【請求項7】 前記コア形成の第3工程において、前記
    エッチングはフッ素ガスを反応性ガスとする反応性イオ
    ンエッチングであることを特徴とする請求項3ないし5
    のいずれか一項に記載の光導波路の作製方法。
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