JPH09508954A - 内燃機関のための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 電子式のエンジン制御システムは、多数の個別部材を有しており、これらの個別部材は、互いに比較的離れて配置されている。従って、個別部材を、特に電子式の制御装置に電気的に接続するために、比較的長い電気的な接続ラインと比較的多数の差し込み接続部材が必要とされている。本装置（１）は、多数の部材、つまりスロットルバルブスリーブ（１１）内に回転可能に取り付けられ、スロットルバルブ調節モータ（３）によって操作可能な少なくとも１つの絞り機構（２）と、電子式の制御装置（４）と、再生弁（５）及び又は空気量センサ（２０）とを有し折り、これらの部材は、本発明に従って、共通のケーシング（１０）内に前組立された構成ユニットとして収容されている。本発明による装置は、特に混合気圧縮外部点火式内燃機関のために設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 内燃機関のための装置 本発明は、請求項１若しくは請求項２の上位概念に記載した形式の、内燃機関 のための装置に関するものである。スロットルバルブスリーブ内に回転可能に取 り付けられたスロットルバルブの形状の絞り機構を備えた装置は公知である（ヨ ーロッパ特許第０３１７８１３号明細書参照）。スロットルバルブを調節するた めに、電気式のスロットルバルブ調節モータが設けられており、このスロットル バルブ調節モータは、減速伝動装置を介してスロットルバルブを回転させる。こ のような形式の電気式に駆動される装置は、内燃機関のための電気式のエンジン 出力制御装置（ＥＭＳ）の構成部分であって、このエンジン出力制御装置におい ては、ドライバー（運転者）に応じて電気式のスロットルバルブ調節モータを制 御するために、ペダル行程センサによって検出された、アクセルペダルの位置を 評価し、これによってスロットルバルブが所定の回転位置を占めるようにするた めのものである。この電子式のエンジン出力制御装置（ＥＭＳ）は、スロットル バルブの回転位置を内燃機関の種々異なる運転パラメータに基づいて意図的に変 えることができる。これによって特にエンジントルクを調節して適応させること ができるので、いわゆるトラクションスリップコントロール（ＡＳＲ）を行うこ とも可能である。トラクションスリップコントロール（ＡＳＲ）においては、ア クセルペダルの走行ペダル位置によって指示されたドライバーの希望が、始動時 に、スロットルバルブの回転位置を意図的に戻すことによって、内燃機関によっ て駆動される自動車の車輪の空転が避けられるように修正される。 電子式のエンジン出力制御装置（ＥＭＳ）は、上位の電子式のエンジン制御シ ステムの一部である。このエンジン制御システムは、混合気形成及び電気式の点 火の主要な機能の他に、燃料上記を再生弁(Regene-rierventil)によってスロッ トルバルブスリーブ内に導入制御するという機能をも行う。再生弁は、内燃機関 の燃料タンクの燃料気化補助システムの一部である。燃料気化補助システムにお いては、燃料タンクの燃料蒸気がまず吸着フィルタ内に中間貯蔵され、次いで再 生弁によってスロットルバルブスリーブ内に導入される。 エンジン制御システムは、内燃機関の重要な運転値に関する多くの情報を必要 とする。これらの情報はセンサによって準備されて電子式の制御装置に供給され 評価される。重要なセンサは、いわゆる空気量センサである。この空気量センサ は、内燃機関によって吸い込まれた空気量をスロットルバルブスリーブ内で規定 する。エンジン制御システムは多くの個別の構成要素を有している。これらの構 成要素は主に、電子式の制御装置、絞り機構、スロットルバルブ調節モータ、再 生弁及び空気量センサである。これらの構成要素は従来では、個別のケーシング 内、例えばエンジン内室内でエンジンに、又は自動車の構成要素特に電子式の制 御装置に接続するために、多数の電気式の接続ライン及び差し込み接続部を必要 とした。 発明の利点 これに対して、請求項１若しくは請求項２に記載した特徴を有する、本発明に よる内燃機関のための装置は、製造コストが安価で、特に前組立され前検査され た構成ユニットとして簡単な形式で自動車に組み付けることができるコンパクト な構成が得られた。従来一般に使用されていた個別のケーシング、その電気的な 接続ライン及び電気式の差し込み接続部を省くことによって、さらにコストの節 約ができる。しかも、電気的な接続ライン及び電気的な差し込み接続部の数を減 少させたことによって、装置の運転確実性及び信頼性が高められた。 請求項３以下に記載した手段によって、請求項１若しくは請求項２に記載した 装置の有利な実施例及び改良が可能である。 図面 本発明の実施例が図面に概略的に示されていて、以 下に詳しく説明されている。図１は、本発明の第１実施例による装置の斜視図、 図２は、図１に示した装置の側面図、図３は、本発明の第２実施例による装置の 斜視図、図４は、図３に示した装置の側面図を示す。 実施例の説明 図１〜図４には符号１で装置が示されている。この装置１は、機能的なユニッ トとしての、詳しく図示していない内燃機関のための、上位のエンジン制御シス テムの電子制御式のエンジン出力制御装置（ＥＭＳ）の一部である。この装置１ は、特に混合気圧縮外部点火式内燃機関のために設けられている。この装置１は 、主として絞り機構（スロットルバルブ２）と、電気制御式のスロットルバルブ 調節モータ３と、電子式の制御装置４と、再生弁５及び又は空気量センサ２０と を有している。再生弁５は、内燃機関の燃料タンクの燃料気化−補助システムの 一部であって、その構造及び機能は、例えば"Bosch Techischen Unterrichtung ，Motormanagement Motronic,2．Ausgabe，August 1993，auf Seite 48 und 49" （ボッシュ技術教本、エンジンマネージメント モトロニク第２版、１９９３年 ８月、第３８頁及び第３９頁）に記載されている。本発明はこの刊行物の公開を 基にしている。 装置１はケーシング１０を有しており、このケーシング１０は、例えばプラス チック又はアルミニウムより、例えば鋳造技術によって製造されている。装置１ 例えばケーシング１０は、主としてスロットルバルブスリーブ１１によって形成 されている、縦長の管状の形状を有している。スロットルバルブスリーブ１１は 、内燃機関に向けられた端部領域で扁平部分１２を有しており、この扁平部分１ ２は例えば直方体の形状を有している。スロットルバルブ２は、スロットルバル ブスリーブ１１内特に扁平部分１２内に回転可能に設けられていて、例えば図１ 〜図４で破線で示したスロットルバルブ２を有している。スロットルバルブスリ ーブ１１内には、ガス状の媒体特に内燃機関によって吸い込まれた空気が、詳し く図示していないエアフィルタを介してスロットルバルブスリーブ１１内に、図 １〜図４で上方から下方に流入する。その流れ方向は図１〜図４で矢印８で示さ れている。扁平部分１２は、装置１を例えば内燃機関のシリンダヘッド領域内に 固定するために使用される。このために扁平部分１２には例えば４つの開口１７ が形成されていて、これらの開口１７内に、装置１をねじ固定するためのネジが 挿入される。 内燃機関のエンジン出力は、公知の形式で、スロットルバルブスリーブ１１内 でスロットルバルブ２を回転させることによって制御され、これによって調節さ れた量の空気がスロットルバルブ２を流過する。絞られた空気は、少なくとも１ つの燃料噴射弁によって、燃料に添加混合され、これによって、次に内燃機関の 燃焼室内で燃焼される燃料−空気混合気が得られる。スロットルバルブ２を回転 させるために電気式のスロットルバルブ調節モータ３が設けられており、該スロ ットルバルブ調節モータ３は、給電状態で例えば伝動装置を介して、スロットル バルブ２に接続されたスロットルバルブ軸１４を駆動する。スロットルバルブ調 節モータ３の制御は、例えばペダル行程センサに接続された電子式の制御装置４ によって行われる。ペダル行程センサは、アクセルペダルの走行ペダル位置によ って示された、エンジン出力に関するドライバー（運転者）の希望を検出して、 それを電気的な信号として電子式の制御装置４に伝達する。さらに電子式の制御 装置４は、電気式のスロットルバルブ調節モータ３を操作し、これによってスロ ットルバルブ２は、ドライバーの希望に沿った、内燃機関の運転特性値に合致し た所定の回転位置を占める。スロットルバルブ調節モータ３に向き合った位置で 、扁平部分１２に形成された、スロットルバルブ軸１４に作用するリセット装置 ２７は、スロットルバルブ調節モータ３が故障した時に、スロットルバルブ２を 常に、所定のアイドリング位置又は遮断位置に戻すように働く。前記電子式のエ ンジン出力制御装置（ＥＭＳ）と共に、スロットルバルブ調節モータ３によって 、電子式の制御装置４は、上位の電子式のエンジン制御の広範囲の機能を行う。 電子式のエンジン制御装置は、混合気形成及び電気的 な点火の主要機能と共に、量的及び時間的に制限された、再生弁５による燃料気 化の導入も制御する。再生弁５は、内燃機関の燃料タンクの燃料気化−維持シス テムの一部である。再生弁５は、例えば、燃料タンク内で気化された燃料蒸気を 中間貯蔵するための吸着フィルターを有している。この燃料フィルタは、燃料蒸 気を、内燃機関の所定の運転領域において再生弁５を介してスロットルバルブス リーブ１１内に導入する。エンジン制御システムの電子式の制御装置は、内燃機 関の重要な運転値に関する多くの情報を必要とする。これらの情報は、センサに よって準備され、電子式の制御装置４に供給されて評価される。重要なセンサは 空気量センサ２０によって形成されている。この空気量センサ２０は、スロット ルバルブスリーブ１１内で、内燃機関によって吸い込まれた空気量を規定する。 図１に示されているように、電気式のスロットルバルブ調節モータ３は、縦長 の円筒形の形状を有している。スロットルバルブ調節モータ３は、相応に円筒形 に形成されたエンジンケーシング部分１５内に設けれられており、このエンジン ケーシング部分１５は、装置１のケーシング１０の一部である。エンジンケーシ ング部分１５は、スロットルバルブスリーブ１１に対して横方向で扁平部分１２ に沿って延びていて、ケーシング１０のボックス状のケーシング部分１６内に一 体的に移行している。図２示した、装置１の側面図に 示されているように、ボックス状のケーシング部分１６は多数の部分、少なくと も電子式の制御装置４とスロットルバルブ調節モータ３とプラグ条片２２とを有 している。電子式の制御装置４の主要部分はベース部材２１である。このベース 部材２１上に多数の電気的な構成部分が例えばハイブリッド形式で配設されてい る。制御装置４に接触及び給電するために、１つ又は多数のプラグが差し込まれ ている。ベース部材２１は、良好な熱接触において制御装置４の運転時に生じる 熱をスロットルバルブスリーブ１１内に流入する空気によって導出するために、 スロットルバルブスリーブ１１に空間的に近い位置でボックス状のケーシング部 分１６内に設けられている。図１に示されているように、ボックス状のケーシン グ部分１６は、装着可能な閉鎖カバー１８によって閉鎖できるようになっており 、これによって水、汚れ物質又はこれと類似のものがボックス状のケーシング部 分１６内に侵入することがないようになっている。この際に、閉鎖カバー１８は 、例えばベース部材２１で保持されたプラグ条片２２の分だけ開けられており、 このプラグ条片２２は、閉鎖カバー１８が装着された時に、例えば閉鎖カバー１ ８からやや突き出る。見やすくするために、閉鎖カバー１８は、図２及び図４で は省かれている。またプラグ条片２２を閉鎖カバー１８に取り付けるか又は結合 し、プラグ条片２２をベース部材２１に電気的に接続 するために例えばフレキシブルな多線のケーブル束を設けてもよい。この際に、 ベース部材２１上に設けられた電気的な構成部材と電気的に接続するために、ケ ーブル束はその一方の端部が、ベース部材２１に向けられた、閉鎖カバー１８の 側でプラグ条片２１に電気的に接続されていて、他方の端部ベース部材２１の電 気的な構成部材に通じている。 図１及び図２に示されているように、再生弁５は例えば、スロットルバルブス リーブ１１に取り付けられたＵ字形保持部材１９によってスロットルバルブスリ ーブ１１に固定されている。再生弁５は、図示していないチューブラインを介し て、例えば内燃機関の燃料タンクの燃料気化−補助システムの吸着フイルターに 接続されている。再生弁５は、図２に示されたチューブライン２３を介して、燃 料タンクの燃料蒸気を調量した形式で、有利にはスロットルバルブ２の下流でス ロットルバルブスリーブ１１内に導入する。再生弁５は、電磁石式に操作可能に 構成されていて、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第４０２３０４４号明細 書に記載された構造を有している。この構造は、公知であるので、以下には詳し く説明していない。再生弁５は、電子式の制御装置４によって制御可能であって 、このために制御装置４は、図示していない電気式のプラグ例えばプラグ条片２ ２を介して電子式の制御装置４に電気式に接続されている。 再生弁５に付加的に又は場合によっては再生弁５の代わりに、装置１は空気量 センサ２０を備えていてもよい。空気量センサ２０は、例えばドイツ連邦共和国 特許出願公開第３８４４３５４号明細書に記載された構造を有していて、縦長の 形状を有している。空気量センサ２０は、例えば、スロットルバルブスリーブ１ １の長手方向のほぼ中央でスロットルバルブスリーブ１１の一体成形部２５内に 例えば差し込み可能に導入されていて、図３に示されたその測定部２６が、スロ ットルバルブスリーブ１１によって制限された流過横断面のほぼ中央に突入して いて、これによって流過横断面を通って流れる空気量を規定する。図示していな い電気的な接続ラインを介して、空気量センサ２０は例えばプラグ条片２２を介 して電子式の制御装置４に接続されている。 本発明に従って、多数の構成部材を、特にスロットルバルブ２と電子式の制御 装置４と再生弁５と空気量センサ２０との共通のケーシング１０内に若しくはこ のケーシングの外側に取り付けることによって、コンパクトな構成ユニットが得 られる。多数の構成部材の機能は、有利な形式で共通の装置に組み込まれている 。装置１は、前組立されて完全に製造可能であって、検査可能であるので、内燃 機関に最終取り付けするために例えば、シリンダヘッドにねじ結合部を設ける必 要がある。多数の構成部材をまとめることによって、 そうでなければ一般に設けられている多数の差し込み接続部及び電気的な接続条 片（特に電子式の制御装置４に通じる）を省くことができ、これによって装置１ の高い運転確実性及び信頼性が得られる。 図３及び図４には本発明の第２実施例が示されているが、この第２実施例にお いては、図１及び図２にの実施例と同じ部材又は同じ作用を有するすべての部材 は、図１及び図２に示した第１実施例と同じ符号が付けられている。第１実施例 のものに対して再生弁５は、Ｕ字形保持部材１９によってスロットルバルブスリ ーブ１１に固定されているのではなく、ボックス状のケーシング部分１６の底部 ２４に、例えばクリップ結合又は係止結合によって取り付けられている。再生弁 ５はボックス状のケーシング部分１６に次のようにして設けられている。つまり 、底部２４の開口を介して、燃料蒸気がスロットルバルブ２の下流でスロットル バルブスリーブ１１内に直接導入され、この際に有利な形式で、図２に示された 第１実施例のチューブ接続部２３は省くことができるように設けられている。 図４に示されているように、空気量センサ２０は同様にボックス状のケーシン グ部分１６に取り付けることができる。この際に、空気量センサ体の一部は、ボ ックス状のケーシング部分１６の底部２４内に形成された開口を通ってスロット ルバルブスリーブ１１の流過横断面内に突入している。図４で概略的に円として 示された空気量センサ２０は、図１に示された第１実施例におけるように、その 測定部２６が、例えばスロットルバルブスリーブ１１によって制限された流過横 断面のほぼ中央に突入している。再生弁５と空気量センサ２０とをボックス状の ケーシング部分１６内に一緒に取り付けることによって、特に電子式の制御装置 ４に通じる電気的な接続経路を特に簡単に構成することができる。電気的な接続 は、例えばベース部材２１に取り付けられたプリント基板によって得られる。こ のプリント基板は、例えばはんだ付けによって、再生弁５及び空気量センサ２０ を、プリント基板を介して、制御装置４のベース部材２１上の電子的な構成部材 に電気的に接続し、これによって、そうでなければ一般的に設けられている電気 的な接続ラインを備えたプラグを省くことができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ペーター シーファー ドイツ連邦共和国 Ｄ−74199 ウンター グルッペンバッハ オイレンヴェーク ８ (72)発明者 ハイコ ブス アメリカ合衆国 79912 テクサス エル パソ コヨーテ レイン 1117

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．スロットルバルブスリーブに取り付けられた、電気式のスロットルバルブ 調節モータによって操作可能な少なくとも１つの絞り機構と、共通のケーシング 内に設けられた前組立可能な構成ユニットとしての電子式の制御装置とを有する 、内燃機関のための装置において、 内燃機関のための前記装置（１）がさらに再生弁（５）を有していることを特 徴とする、内燃機関のための装置。 ２．スロットルバルブスリーブに取り付けられた、電気式のスロットルバルブ 調節モータによって操作可能な少なくとも１つの絞り機構と、共通のケーシング 内に設けられた前組立可能な構成ユニットとしての電子式の制御装置とを有する 、内燃機関のための装置において、 内燃機関のための装置（１）がさらに空気量センサ（２０）を有していること を特徴とする、内燃機関のための装置。 ３．内燃機関のための装置（１）が空気量センサ（２０）を有している、請求 項１記載の装置。 ４．空気量センサ（２０）が、ケーシング（１０）のスロットルバルブスリー ブ（１１）に差し込み可能に取り付けられている、請求項２又は３記載の装置。 ５．空気量センサ（２０）が、ケーシング（１０）のボックス状の部分（１６ ）内に収容されている、請求項２又は３記載の装置。 ６．電子式の制御装置（４）が、ケーシング（１０）のボックス状の部分（１ ６）内に収容されている、請求項１又は２記載の装置。 ７．再生弁（５）が、ケーシング（１０）のボックス状の部分（１６）内に収 容されている、請求項１又は３記載の装置。 ８．再生弁（５）が、Ｕ字形保持部材（１９）によってケーシング（１０）の スロットルバルブスリーブ（１１）に取り付けられている、請求項１又は３記載 の装置。 ９．再生弁（５）が、スロットルバルブ（２）の下流側の流過殴打面に接続さ れるように、ケーシング（１０）のボックス状の部分（１６）内に収容されてい る、請求項７記載の装置。