JPH09507275A - オーバーフロー防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 排水孔に受け入れ可能なプラグを含み、第１閉位置と第２開位置との間を移動可能な弁を備え、該弁にかかる圧力が所定値より低い場合、弁が弾性的に第１位置に押圧されることを特徴とする、オーバーフロー防止装置である。

Description

【発明の詳細な説明】 オーバーフロー防止装置 本発明は、それに限定されるものではないが主として浴槽や流しのオーバーフ ロー防止装置に関する。 浴槽や流しには、余分の水を排水管に流す溢れ口が設けてあることがある。し かし、この溢れ口は水流に対抗することが出来ず、水漏れが起こることがある。 英国特許第2,261,600号（Lewis）には、溢れ口に取り付けた管を流れる水流が 、プラグを溢れ口から移動させるようなオーバーフロー防止装置が開示されてい る。この装置は製造及び取付が非常に高価である。その上この防止装置を作動さ せると、その動作は逆戻しがきかない。ということはつまり、浴槽をある程度一 杯に満たし、入浴者が溢れ口から水が出るように水をずらすと、この装置が作動 し、リセットしない限り全部の水が排出されて、入浴者が肩まで水無しで取り残 されることになる。 本発明の実施例によれば、排水孔に受け入れ可能なプラグを含み、第１閉位置 と第２開位置との間を移動可能な弁を備え、該弁にかかる圧力が所定値より低い 場合、弁が弾性的に第１位置に押圧されることを特徴とする、オーバーフロー防 止装置が提供される。 弁は、例えば圧縮スプリングまたは引張りスプリングによって弾性的に押圧さ れてもよい。 弁は、環状弁であってもよい。プラグの外周に弁座を設けてもよい。弁本体の 弁座と密閉するためのＯ−リングを、弁に設けてもよい。プラグは、可撓性プラ スチック材料であってもよい。プラグの孔と密閉して係合するＯ−リングを、プ ラグの外周に設けてもよい。 添付の図面を参照して単に例として、本発明の実施例を説明する。 第１図は、本発明の１実施例の頂面図、 第２図は、第１図の実施例のプラグ本体の側面図、 第３図は、第１図の実施例の弁の平面図、 第４図は、第１図の弁の側面図、 第５図は、第１実施例の防止装置の部分拡大横断面図、 第６図は、第２実施例の頂面図、 第７図は、第２実施例の側面図、 第８図は、第２実施例の横断面図、そして 第９図は、さらに他の実施例の横断面図である。 第１図乃至第５図の実施例は、浴槽または流しのプラグと取り替えるものとし て想定されている。例示の各実施例では、一般に（図示しない）コード、チェイ ン、または他の固定具で装置を浴槽や、流しに取り付ける。これは必須ではなく 例であるが、防止装置は補助排水管に取り付けてもよく、そのため別のプラグ及 びプラグ穴が必要である。防止装置は従来の溢れ口にも追加的に取り付けてもよ い。これには、蜘蛛が溢れ口から浴槽に這いこんで使用者を怖がらせたり、時に は危険な目に会わせたりするのを防止するという効果もある。オーストラリアや 世界の他の地域では、溢れ口に毒蜘蛛が存在している恐れがあるので従来の溢れ 口は適さない。本発明の防止装置は休止位置では閉じているので、溢れ口にいる 蜘蛛は浴槽内に侵入できにくい。従って実施例の装置はプラグ穴にはめるか被せ るかするための本体１をもつ。好適には本体はプラスチック材料製である。プラ スチックは、プラグ穴に水密状にはめ込む程度の弾力性をもつのが好ましい。本 体にテーパ部２を設けることによって、はめ込みを容易に行うようにしてもよい 。テーパの角度は、５度から１０度、好適には７から９度、特に８度が好ましい 。これにより、異なる寸法範囲のプラグ穴に装置をはめることが出来る。本体１ の外周縁にＯ−リング（図示せず）を埋め、さらにシール効果を出すことも好ま しい。 第１図に見るように、後記の弁と連通する管３を本体に設ける。図示の実施例 では、管は本体の頂部にあるが、少しかさばるが横に取り付けてもよい。管の面 積は、好ましくは装置の頂部全面積の２０％または２５％から６０％、より好適 には３０％から５０％である。 この面積が狭すぎると、排水が遅くなりすぎ、ＢＳＩ（英国標準規格局）の勧告 を満たさない。この面積が６０％より広すぎると、頂面が脆弱になる。しかし、 その正確な面積は本発明の主旨ではない。 本体にはリップ６が設けられ、これは後記のように例示の実施例では弁座とし て働く。 弁７が設けられる。この実施例では弁は、プラスチック材料、特に可撓性プラ スチック材料の円板であるのが好ましい。Ｏ−リング８が外周に設けられ、弁座 ６と共に密閉状態を作る。弁が可撓性材料からなるか、または可撓性材料で被覆 されている場合は、Ｏ−リングが無くても良好な密閉が得られる。代わりにまた は追加的にＯ−リングを弁座に設けた場合は、休止位置で弁７は弁座６の方に押 圧され、密閉状態を作る。浴槽が水で満たされると、弁にかかる水圧が増加する 。もし水がたまり続けると、弁７にかかる水圧は押圧力を上回り、弁７を押して 弁座６から外すように働く。そこで弁は例えば、第５図に仮想線で示す位置に移 動する。そして管３が開き、余分の水は流れ出る。浴槽への水の供給が止まると 、水圧が押圧力より下回るまで、水は排出される。次いで押圧力は弁７を押して 弁座６に戻し、それ以上流れるのを妨げる。この実施例の弁部材７は、広義では 車輪状であり、弁棒１０に３本の外周スポーク３１によって連結された外側リム ３０を有する。弁に負荷がかかっていない場合、周辺部はリップと係合するリム で密閉される。リム３０とスポーク３１により形成された弁７の隙間に弁棒ガイ ド１２が重なり、無負荷位置での水の流出を妨げる。作動中はリムの周りばかり でなく、リムとスポークで囲まれた隙間からも水が逃げる。このため弁の作動中 は、大量の水が流出する。 好ましい押圧手段はスプリング９であるが、本発明の実施に不可欠なものでは ない。図示の実施例では、弁は弁棒１０から垂れ下がっている。好適実施例では 、弁棒１０は弁棒ガイド１２にはめられ、弁棒ガイド１２は、本体１の足１１と 組み合わさって通路開口３を形成する。 スプリング９は弁棒に巻き付けられ、クリップ１３等で止めてある。スプリン グの製造は今や周知の技術であり、所望の強度のスプリングを製造することは比 較的簡単である。従って、スプリングが及ぼす力を調整するアジャスタを設ける 必要は無いであろう。弁は、圧力が作動弁を凌ぐまで閉じていて、それから広く 開くポップ弁が望ましい。スプリングを適当に選択することにより、これは容易 に達成可能である。 第１図乃至第５図の実施例を用いて、浴槽の排水孔が開排水規準の0.685m上に ある実験をした。温度は２０℃であった。装置を排水孔に設置した。本体の導管 面積は555.26mm²であった。本体の頂部の平面面積は約3165mm²であった。基部と 弁が分けられてmmドロップ当り125.68mm²の追加の隙間が造られた。開度0.023m( 9")のスプリングが選択され、浴槽に入る水量がしっかり固定するまで調節され た。これは4.17ｘ10^-4m³s^-1（5.5ＵＫガル／分）とわかった。 従って、特定排水率は、0.13ms^-1であった。上記の条件下で、特定排水率は少 なくとも0.1ms^-1、好ましくは少なくとも0.125ms^-1、さらに好適には少なくとも 0.175ms^-1、さらにもっと好適には少なくとも0.2ms^-1、さらにもっと好適には少 なくとも0.25ms^-1あるのが望ましい。この特定の排水率は重要である。排水率が 低すぎると、充分な水を通すには大きな装置が必要となる。高い排水率は、弁が 休止位置にあるとき閉じて弁が作動しているとき開く孔を備えた、本体と弁を設 けることにより得られる。これは、本体の固体部分を弁の通路部分の上に重ねる かまたはその反対にすることで達成される。 弁がその休止位置からさらに移動すると、排水率とともに効率が増すので、開 口面積は増大することが望ましい。 従来の溢れ口から水が流れ出る場合、原始的なポンプや吸い込み動作がさらに 装置の効率を高めるかもしれない。 所望ならば（図示しない）カバーを、弁棒とスプリングに取り付けてもよい。 本発明の改変は、当業者には明らかである。例えば第２の実施例では、複数の 円筒状孔１４が本体１に形成されている。弁７の表面には、弁座との密閉をよく するため、例えばゴム等の可撓性被覆材１５を張り付ける。弁７にかかる水圧が スプリング９の押圧力を上回ると、余分の水は弁の縁の周囲及び形成された通路 １６から脱出する。スプリングによる押圧力は、弁棒１０のネジきり部のワッシ ャ１９に螺合したナット１７を動かすことにより調節できる。カバー１８が、弁 とスプリングを覆って本体１に設けられる。 第９図に示す本発明の第３実施例では、装置にはカバー１８０が設けてある。 カバー１８０には熱変化する材料の塗膜が設けてある。例えば５０℃の温度で赤 に変わる液体クリスタル材料を張り付ける。熱変色材料の存在により水温超過の 警告となる。もしカバー１８０が透明か半透明であれば、変色材料はカバーの内 側に置くことが出来、比較的摩耗に耐える。 カバー１８０は、本体に設けた好ましくは円筒状の直立体１８１に接触ばめす ることが出来る。この場合カバー１８０は、直立体にかぶせて滑りばめできるよ うな可撓性材料であってもよい。装置を浴槽や流しに固定するため、固定チェー ンやコードをカバーに取り付けてもよい。 例えば第９図に示す本発明の実施例では、本体と接触する弁の表面にシール部 材を張り付けてもよい。シール部材は弁または本体のどちらかまたは両方に形成 した、リブ付環状の可撓性部材１８２であってもよい。このシール部材は、水漏 れを減らすのに役立つ。 弁または本体の中空には喫水角度をつけることが望ましい。これは、装置がプ ラスチックでできている場合成形を容易にするし、生産高を増加させる。 本発明を浴槽について説明してきたが、その他の場所、特に洗面器や貯水槽に おいても本発明が有用であることは、明らかである。当業者は何ら問題なく、防 止装置が作動する前に所望の最高深さを得られるように押圧力を変えることが出 来るであろう。

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Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．排水孔に受け入れ可能なプラグを含み、第１閉位置と第２開位置との間を移 動可能な弁を備え、該弁にかかる圧力が所定値より低い場合、弁が弾性的に第１ 位置に押圧されることを特徴とする、オーバーフロー防止装置。 ２．弁がスプリングによって弾性的に押圧されることを特徴とする、請求項１に 記載の防止装置。 ３．スプリングが圧縮スプリングであることを特徴とする、請求項２に記載の防 止装置。 ４．弁が環状弁であることを特徴とする、請求項１から３のいずれかに記載の防 止装置。 ５．プラグが、外周に弁座を備えた弁本体を含むことを特徴とする、請求項４に 記載の防止装置。 ６．弁本体の弁座と密閉するためのＯ−リングを、弁の外周に設けたことを特と する、請求項４または５に記載の防止装置。 ７．プラグは、可撓性プラスチック材料でなることを特徴とする、請求項１から ６のいずれかに記載の防止装置。 ８．プラグの孔と密閉して係合するＯ−リングを、プラグの外周に設けたことを 特徴とする、請求項１から７のいずれかに記載の防止装置。 ９．少なくとも0.1ms^-1の特定排水率を有することを特徴とする、請求項１から ８のいずれかに記載の防止装置。