【発明の詳細な説明】
ペルカーボネートを含有する洗剤組成物およびその製法
技術分野
本発明は、ペルカーボネート漂白剤および最適の漂白剤安定性を与えるために
狭く規定された比率の疎水性シリカなどの疎水性物質を含有する洗剤組成物に関
する。
また、本発明は、このような組成物の製法に関する。
背景技術
洗濯洗剤組成物において最も広く使用されている無機ペルハイドレート漂白剤
は、1水和物または4水和物のいずれかの形の過ホウ酸ナトリウムである。しか
しながら、他のペルハイドレート塩に対する興味が増大しており、それらのうち
、過炭酸ナトリウムは最も容易に入手できる。
過炭酸ナトリウムを含有する洗剤組成物は、技術上既知である。過炭酸ナトリ
ウムは、水に容易に溶解し、重量効率的であり且つ有効酸素を放出した後に洗浄
目的に有用な炭酸イオン源を与えるので、洗剤組成物で使用するのに魅力的なペ
ルハイドレートである。
過炭酸塩の洗濯洗剤組成物への配合は、漂白剤の相対的不安定性によって従来
制限されてきた。特に、過炭酸塩は、湿潤および/または温かい雰囲気中で貯蔵
する時に迅速に分解する。しかしながら、許容可能な貯蔵特性は、結晶性製品を
被覆することにより、または製造時の安定剤の配合により、または両方によりカ
ーボネートの保護を通して得られることがあることが既知である。シリケートお
よび無機硫酸塩と炭酸塩との混合物を含めて各種の好適な被覆剤が、提案されて
いる。
WO第92/06163号明細書にはペルカーボネート含有組成物(平衡相対
湿度並びに重金属イオンの量はペルカーボネート安定性を保証するために注意深
く制御しなければならない)が記載されている。
しかしながら、ペルカーボネート漂白剤の貯蔵安定性を改善し且つこのことを
現在実施できる各種の製法によって調製する組成物を含めてすべての種類の洗剤
組成物において達成するニーズが、依然としてある。
しかしながら、出願人は、予想外に、シリカ、タルクまたはロウから選ばれる
疎水性物質を所定の大きさのペルカーボネート粒子に対して特定比率で洗剤組成
物中に使用する場合、特にシリカなどの前記疎水性物質を組成物への配合前に前
記ペルカーボネート粒子上にダスチング剤として使用する場合に、ペルカーボネ
ートの貯蔵安定性は、自動皿洗いで使用するのに適した皿洗い組成物を含めてす
べての種類の組成物に対して顕著に改善されることを発見した。
技術は、通常、この目的に最も有利なシリカの異なる種類間を区別していない
が、シリカを洗剤粒状物用流動助剤として使用することは、技術上既知である。
多くの場合に、主として親水性である沈降シリカの使用が、記載されている。
1986年4月10日公開の特開昭61−069897号公報は、平均粒径1
0μm以下を有するアルミノシリケート、二酸化ケイ素、ベントナイトおよび粘
土が表面変性剤として0.5%〜35%の量で使用できると述べている。ペルカ
ーボネートは、漂白剤成分の中に単に述べられているだけである。
発明の開示
本発明は、アルカリ金属過炭酸塩を含む粒状洗剤組成物であって、過炭酸塩が
平均粒径250〜900μmを有し且つ前記組成物がシリカ、タルク、ゼオライ
トDAYおよびハイドロタルク石から選ばれる疎水性物質をアルカリ金属過炭酸
塩対疎水性物質の重量比4:1から40:1、好ましくは7:1から20:1で
含むことを特徴とする粒状洗剤組成物に関する。
洗濯添加剤を含めて洗濯洗剤組成物と自動皿洗い組成物との両方とも、ここで
「洗剤組成物」なる用語によって包含される。その製法も記載する。
発明を実施するための最良の形態
ペルカーボネート
本発明の洗濯洗剤または自動皿洗い組成物は、典型的には、平均サイズ250
〜900μm、好ましくは500〜700μmを有する粒子の形のアルカリ金属
過炭酸塩漂白剤1〜40重量%、好ましくは3〜30重量%、最も好ましくは5
〜25重量%を含有する。
洗濯添加剤は、典型的には、前記ペルカーボネート粒子20%〜80%を含有
する。
アルカリ金属過炭酸塩漂白剤は、通常、ナトリウム塩の形である。過炭酸ナト
リウムは、2Na2CO33H2O2に対応する式を有する付加化合物である。貯蔵
安定性を高めるために、過炭酸塩漂白剤は、例えば、アルカリ金属硫酸塩および
炭酸塩の更なる混合塩で被覆できる。このような被覆物は、被覆法と一緒に19
77年3月9日にインテロックスに付与された英国特許第1,466,799号
明細書に既述されている。混合塩被覆物質対ペルカーボネートの重量比は、1:
2000から1:4、より好ましくは1:99から1:9、最も好ましくは1:
49から1:19である。好ましくは、混合塩は、一般式Na2SO4・n・Na2
CO3(式中、nは0.1〜3であり、好ましくはnは0.3〜1.0であり、
最も好ましくはnは0.2〜0.5である)を有する硫酸ナトリウムと炭酸ナト
リウムからなる。
他の好適な被覆物質は、SiO2:Na2O比1.6:1から2.8:1のケイ
酸ナトリウム、およびケイ酸マグネシウムである。
市販のカーボネート/サルフェート被覆ペルカーボネート漂白剤は、製造プロ
セス時に配合される少量の重金属イオン封鎖剤、例えば、EDTA、1−ヒドロ
キシエチリデン1、1−ジホスホン酸(HEDP)またはアミノホスホネートを
包含することがある。
前記のような配合に好ましい重金属イオン封鎖剤としては、有機ホスホネート
およびアミノアルキレンポリ(アルキレンホスホネート)、例えば、アルカリ金
属エタン1−ヒドロキシジホスホン酸塩、ニトリロトリメチレンホスホネート、
エチレンジアミンテトラメチレンホスホネートおよびジエチレントリアミンペン
タメチレンホスホネートが挙げられる。
疎水性物質
本組成物は、必須成分として、ペルカーボネートとの重量比4:1から40:
1、好ましくは7:1から20:1の所定の疎水性物質を更に含む。前記物質は
、疎水性シリカ、ハイドロタルク石、ゼオライトDAY、およびそれらの混合物
から選ぶことができる。
疎水性シリカは、ここで使用するのに好ましい物質である。シリカは、高度に
分散された無定形二酸化ケイ素である。それは、多くの形で市販されている。最
も通常の、シリカは、タップ密度50g/L〜120g/Lを有する。粒子の比
表面積は、25m2/g〜800m2/gである。
シリカ粒子の表面は、化学的に変性させて水に関する挙動を変化させることが
できる。例えば、シリカ粒子は、オルガノシランで処理して粒子を主として疎水
性にさせてもよい。シリカは、本発明において有用であるためには疎水化しなけ
ればならないことが見出された。
商業的な実施において、シリカは、通常、2種の技術の1つによって製造する
(沈殿により、または高温火炎加水分解により)。沈降シリカは、一般に、凝集
体サイズ3μm〜100μmを有する一方、ヒュームドシリカ(火炎加水分解に
より調製)は、通常、一般に球状である一次粒子を有し且つ平均直径7nm〜40
nmを有する。平均一次粒径7〜25nmを有するヒュームドシリカは、本発明
において好ましい。
本発明において特に有用であるシリカの例としては、ドイツのフランクフルト
のデグッサAGによって商品名「エーロジル(Aerosil)」で供給されているもの
が挙げられる。エーロジルR972は、特に有用であることが見出された。この
シリカは、比表面積約110m2/gおよび平均一次粒径16nmを有する疎水性
ヒュームドシリカである。
タルクは、トリ八面体モンモリロン石群鉱物であり且つ例えば、バン・オルフ
ェンHの「粘土コロイド化学の入門」、第69頁に記載されている。
タルクは、構造 Mg3Si4O10(OH)2を有する。
ハイドロタルク石は、一般化構造
M(k+m)N(n+p)(OH)2Azy−・xH2O
(式中、Mは一価または二価陽イオンであり、Nは3+または4+陽イオンであ
り、k、m、n、pはそれぞれ1+、2+、3+、4+陽イオンの個々のモル分
率であり、それゆえk+m+n+pは1であり、Azy−は電荷y-およびモル分
率Zの陰イオンであり、k+2m+3n+4p−zyは0であり、xは1〜10
0である)
を有する。
ハイドロタルク石は、例えば、EP−A第431867号明細書に記載されて
いる。ハイドロタルク石の特定例は、構造
Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O
Mg4Al2(OH)12Cl2・3H2O
Zn4Al2(OH)12(NO3)2・xH2O
Mg4Al4(OH)yCl・35zH2O(式中、y=16〜35、z=2〜5
)
を有する。
ゼオライトDAYは、デグッサによって商品名「ウェッサリス(Wessalith)」
で供給されている。
ゼオライトDAYは、下記の構造
Naz〔AlO2)z・(SiO2)y〕・xH2O
(式中、zおよびyは少なくとも約6であり、zは約10〜約264である)を
有する。
本発明の1つの態様においては、本発明の洗濯洗剤組成物は、界面活性剤およ
びビルダーも含む。
界面活性剤
陰イオン界面活性剤
本発明の洗剤組成物が洗濯洗剤組成物である本発明の好ましい態様においては
、本発明の組成物は、通常、以下に記載のような1種以上の陰イオン界面活性剤
を含有する。
アルキルエステルスルホネート界面活性剤
ここのアルキルエステルスルホネート界面活性剤としては、「ザ・ジャーナル
・オブ・ジ・アメリカン・オイル・ケミスツ・ソサエティー」,52(1975
),pp.323−329に従ってガス状SO3でスルホン化されるC8〜C20カル
ボン酸(即ち、脂肪酸)の線状エステルが挙げられる。好適な出発物質としては
、タロー、パーム油などから誘導されるような天然脂肪物質が挙げられるであろ
う。
特に洗濯応用に好ましいアルキルエステルスルホネート界面活性剤は、構造式
(式中、R3はC8〜C20ヒドロカルビル、好ましくはアルキル、またはそれら
の組み合わせであり、R4はC1〜C6ヒドロカルビル、好ましくはアルキル、ま
たはそれらの組み合わせであり、Mはアルキルエステルスルホネートと水溶性塩
を形成する陽イオンである)
のアルキルエステルスルホネート界面活性剤からなる。好適な塩形成陽イオンと
しては、金属、例えば、ナトリウム、カリウムおよびリチウム、および置換また
は非置換アンモニウム陽イオン、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、およびトリエタノールアミンが挙げられる。好ましくは、R3はC10〜
C16アルキルであり、R4はメチル、エチルまたはイソプロピルである。R3がC14
〜C16アルキルであるメチルエステルスルホネートが、特に好ましい。
アルキルサルフェート界面活性剤
ここのアルキルサルフェート界面活性剤は、式 ROSO3M〔式中、Rは好
ましくはC10〜C24ヒドロカルビル、好ましくはC10〜C20アルキル成分を有す
るアルキルまたはヒドロキシアルキル、より好ましくはC12〜C18アルキルまた
はヒドロキシアルキルであり、MはHまたは陽イオン、例えば、アルカリ金属陽
イオン(例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム)、またはアンモニウムまた
は置換アンモニウム(例えば、メチル−、ジメチル−、およびトリメチルアンモ
ニウム陽イオンおよび第四級アンモニウム陽イオン、例えば、テトラメチル−ア
ンモニウムおよびジメチルピペリジニウム陽イオン、およびエチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミンなどのアルキルアミンから誘導される第四級アン
モニウム陽イオン、およびそれらの混合物など)である〕の水溶性塩または酸で
ある。典型的には、C12〜16のアルキル鎖が低い洗浄温度(例えば、約50℃未
満)に好ましく且つC16〜18アルキル鎖が高い洗浄温度(例えば、約50℃より
高い温度)に好ましい。
アルキルアルコキシ化サルフェート界面活性剤
ここのアルキルアルコキシ化サルフェート界面活性剤は、式
RO(A)mSO3M〔式中、RはC10〜C24アルキル成分を有する非置換C10〜
C24アルキルまたはヒドロキシアルキル基、好ましくはC12〜C20アルキルまた
はヒドロキシアルキル、より好ましくはC12〜C18アルキルまたはヒドロキシア
ルキルであり、Aはエトキシまたはプロポキシ単位であり、mは0よりも大きく
、典型的には約0.5〜約6、より好ましくは約0.5〜約3であり、MはHま
たは、例えば、金属陽イオン(例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カル
シウム、マグネシウムなど)、アンモニウムまたは置換アンモニウム陽イオンで
あることができる陽イオンである〕の水溶性塩または酸である。アルキルエトキ
シ化サルフェート並びにアルキルプロポキシ化サルフェートは、ここで意図され
る。置換アンモニウム陽イオンの特定例としては、メチル−、ジメチル−、トリ
メチル−アンモニウムおよび第四級アンモニウム陽イオン、例えば、テトラメチ
ル−アンモニウム、ジメチルピペリジニウムおよびエチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミンなどのアルカノ−ルアミンから誘導される陽イオン、それ
らの混合物などが挙げられる。例示の界面活性剤は、C12〜C18アルキルポリエ
トキシレート(1.0)サルフェート、C12〜C18E(1.0)M)、C12〜C18
アルキルポリエトキシレート(2.25)サルフェート、C12〜C18E(2.
25)M)、C12〜C18アルキルポリエトキシレート(3.0)サルフェート
C12〜C18E(3.0)、およびC12〜C18アルキルポリエトキシレート(4.
0)サルフェート C12〜C18E(4.0)M)(式中、Mはナトリウムおよび
カリウムから好都合に選ばれる)である。
他の陰イオン界面活性剤
洗浄目的で有用な他の陰イオン界面活性剤も、本発明の洗濯洗剤組成物に配合
できる。これらとしては、石鹸の塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、アン
モニウム塩、および置換アンモニウム塩、例えば、モノエタノールアミン塩、ジ
エタノールアミン塩およびトリエタノールアミン塩を含めて)、C9〜C20直鎖
アルキルベンゼンスルホネート、C8〜C22第一級または第二級アルカンスルホ
ネート、C8〜C24オレフィンスルホネート、例えば、英国特許第1,082,
179号明細書に記載のようにアルカリ土類金属クエン酸塩の熱分解生成物のス
ルホン化によって製造されるスルホン化ポリカルボン酸、C8〜C24アルキルポ
リグリコールエーテルサルフェート(エチレンオキシド10モルまでを含有)、
アシルグリセロールスルホネート、脂肪オレイルグリセロールサルフェート、ア
ルキルフェノールエチレンオキシドエーテルサルフェート、パラフィンスルホネ
ート、アルキルホスフェート、イセチオネート、例えば、アシルイセチオネート
、N−アシルタウレート、アルキルスクシナメートおよびスルホスクシネート、
スルホスクシネートのモノエステル(特に飽和および不飽和C12〜C18モノエス
テル)、スルホスクシネートのジエステル(特に飽和および不飽和C6〜C14ジ
エステル)、アシルサルコシネート、アルキル多糖類のサルフェート、例えば、
アルキルポリグルコシドのサルフェート(非イオン非硫酸化化合物は以下に記載
)、分枝第一級アルキルサルフェート、アルキルポリエトキシカルボキシレート
、例えば、式 RO(CH2CH2O)kCH2COO-M+(式中、RはC8〜C22
アルキルであり、kは0〜10の整数であり、Mは可溶性塩形成陽イオンである
)のものが挙げられる。樹脂酸および水素添加樹脂酸、例えば、ロジン、水素添
加ロジン、およびトール油に存在するかトール油から誘導される樹脂酸および水
素添加樹脂酸も、好適である。更に他の例は、「界面活性剤および洗剤」(シュ
ワルツ、ペリーおよびバーチによる第I巻および第II巻)に与えられている。各
種のこのような界面活性剤は、一般にローリン等に1975年12月30日発行
の米国特許第3,929,678号明細書第23欄第58行〜第29欄第23行
(ここに参考文献として編入)にも開示されている。
そこに配合する時、本発明の洗濯洗剤組成物は、典型的には、このような陰イ
オン界面活性剤約1〜約40重量%、好ましくは約3〜約20重量%を含む。
非イオン界面活性剤
いかなる非イオン界面活性剤も、通常、本発明で使用してもよいが、2群の非
イオン界面活性剤は、特に有用であることが見出された。これらは、アルコキシ
化(特にエトキシ化)アルコールをベースとする非イオン界面活性剤、および脂
肪酸エステルとN−アルキルポリヒドロキシアミンとのアミド化生成物をベース
とする非イオン界面活性剤である。エステルとアミンとのアミド化生成物は、一
般に、ここでポリヒドロキシ脂肪酸アミドと称する。少なくとも1種の非イオン
界面活性剤がアルコキシ化アルコールおよびポリヒドロキシ脂肪酸アミドの群の
各々から選ばれる2種以上の非イオン界面活性剤を含む混合物が、本発明におい
て特に有用である。
好適な非イオン界面活性剤としては、アルキレンオキシド基(性状が親水性)
と性状が脂肪族またはアルキル芳香族であってもよい有機疎水性化合物との縮合
によって生成される化合物が挙げられる。特定の疎水基と縮合されるポリオキシ
アルキレン基の長さは、親水性エレメントと疎水性エレメントとの間の所望のバ
ランス度を有する水溶性化合物を生成するように容易に調節できる。
非イオン界面活性剤、例えば、アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮
合物、例えば、直鎖または分枝鎖配置のいずれかに約6〜16個の炭素原子を有
するアルキル基を有するアルキルフェノールとアルキルフェノール1モル当たり
約4〜25モルのエチレンオキシドとの縮合物は、本発明で使用するのに特に好
ましい。
好ましい非イオン界面活性剤は、直鎖または分枝配置のいずれかに8〜22個
の炭素原子を有する脂肪族アルコールとアルコール1モル当たり平均25モルま
でのエチレンオキシドとの水溶性縮合物である。炭素数約9〜15のアルキル基
を有するアルコールとアルコール1モル当たり約2〜10モルのエチレンオキシ
ドとの縮合物、およびプロピレングリコールとエチレンオキシドとの縮合物が、
特に好ましい。炭素数約12〜15のアルキル基を有するアルコールとアルコー
ル1モル当たり平均約3モルのエチレンオキシドとの縮合物が、最も好ましい。
非イオン界面活性剤系は、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド成分も包含できる。
ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、脂肪酸エステルとN−アルキルポリヒドロキ
シアミンとを反応させることによって製造してもよい。本発明で使用するのに好
ましいアミンは、N−(R1)−CH2(CH2OH)4−CH2−OHであり且つ
好ましいエステルは、C12〜C20脂肪酸メチルエステルである。N−メチルグル
カミンとC12〜C20脂肪酸メチルエステルとの反応生成物が、最も好ましい。
ポリヒドロキシ脂肪酸アミドの製法は、1992年4月16日に公開のWO第
92 6073号明細書に記載されている。この出願は、溶媒の存在下でのポリ
ヒドロキシ脂肪酸アミドの製法を記載している。本発明の高度に好ましい態様に
おいては、N−メチルグルカミンは、C12〜C20メチルエステルと反応させる。
さらに、粒状洗剤組成物の処方業者はアミド化反応をアルコキシ化、特にエトキ
シ化(EO 3〜8)C12〜C14アルコールを含む溶媒の存在下で行うことが好
都合であることを見出すことがあることを述べている(第15頁第22行〜第2
7行)。このことは、本発明において好ましい非イオン界面活性剤系、例えば、
N−メチルグルカミドと1分子当たり平均3個のエトキシレート基を有するC12
〜C14アルコールとを含むものを直接生成する。
非イオン界面活性剤系およびこのような系から調製される粒状洗剤は、199
2年4月16日に公開のWO第92 6160号明細書に記載されている。この
出願は、N−メチルグルカミド(10%)、非イオン界面活性剤(10%)を含
むアイリッヒ(Eirich)RV02ミキサー中で微細分散混合することによって調
製された粒状洗剤組成物を記載している(例15)。
これらの特許出願の両方とも、好適な合成製法と一緒に、本発明において使用
するのに好適であることが見出された非イオン界面活性剤系を記載している。
ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、本発明の組成物に洗剤成分または組成物の0
〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、一層好ましくは10〜30重量%の
量で存在してもよい。
他の界面活性剤
本発明の洗濯洗剤組成物は、さらに陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、双
性界面活性剤、および半極性界面活性剤、並びにここに既述のもの以外の非イオ
ン界面活性剤(後述の半極性非イオンアミンオキシドを含めて)をも含有しても
よい。
本発明の洗濯洗剤組成物で使用するのに好適な陽イオン洗剤界面活性剤は、1
つの長鎖ヒドロカルビル基を有するものである。このような陽イオン界面活性剤
の例としては、アンモニウム界面活性剤、例えば、アルキルジメチルアンモニウ
ムハロゲナイド、および式
〔R2(OR3)y〕〔R4(OR3)y〕2R5N+X-
〔式中、R2は、アルキル鎖中に約8〜約18個の炭素原子を有するアルキルま
たはアルキルベンジル基であり、各R3は−CH2CH2−、−CH2CH(CH3
)−、−CH2CH(CH2OH)−、−CH2CH2CH2−およびそれらの混合
物からなる群から選ばれ、各R4はC1〜C4アルキル、C1〜C4ヒドロキシアル
キル、ベンジル、2個のR4基を結合することによって形成された環構造、−C
H2COH−CHOHCOR6CHOHCH2OH(式中、R6はヘキソースまたは
分子量約1000未満を有するヘキソース重合体)および水素(yが0ではない
時)からなる群から選ばれ、R5はR4と同じであるかアルキル鎖であり、R2+
R5の炭素原子の合計数は約18以下であり、各yは0〜約10であり、y値の
和は0〜約15であり、Xは相容性陰イオンである〕
を有する界面活性剤が挙げられる。
ここで有用な他の陽イオン界面活性剤も、1980年10月14日発行のキャ
ンブレの米国特許第4,228,044号明細書(ここに参考文献として編入)
に記載されている。
そこに配合する時には、本発明の洗濯洗剤組成物は、典型的には、このような
陽イオン界面活性剤0〜約25重量%、好ましくは約3〜約15重量%を含む。
両性界面活性剤も、本発明の洗濯洗剤組成物で使用するのに好適である。これ
らの界面活性剤は、脂肪族基が直鎖または分枝鎖であることができる第二級また
は第三級アミンの脂肪族誘導体、または複素環式第二級および第三級アミンの脂
肪族誘導体と広く記載できる。脂肪族置換基の1つは、少なくとも8個の炭素原
子、典型的には約8〜約18個の炭素原子を有し且つ少なくとも1つは陰イオン
水溶化基、例えば、カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含有する。両性
界面活性剤の例に関しては、1975年12月30日発行のローリン等への米国
特許第3,929,678号明細書第19欄第18行〜第35行(ここに参考文
献として編入)参照。
そこに配合する場合には、本発明の洗濯洗剤組成物は、典型的には、このよう
な両性界面活性剤0〜約15重量%、好ましくは約1〜約10重量%を含む。
双性界面活性剤も、洗濯洗剤組成物で使用するのに好適である。これらの界面
活性剤は、第二級および第三級アミンの誘導体、複素環式第二級および第三級ア
ミンの誘導体、または第四級アンモニウム、第四級ホスホニウムまたは第三級ス
ルホニウム化合物の誘導体と広く記載できる。双性界面活性剤の例に関しては、
1975年12月30日発行のローリン等への米国特許第3,929,678号
明細書第19欄第38行〜第22欄第48行(ここに参考文献として編入)参照
。
そこに配合する時には、本発明の洗濯洗剤組成物は、典型的には、このような
双性界面活性剤0〜約15重量%、好ましくは約1〜約10重量%を含む。
半極性非イオン界面活性剤は、特殊なカテゴリーの非イオン界面活性剤であり
、
その例としては、炭素数約10〜約18のアルキル部分1個および炭素数約1〜
約3のアルキル基およびヒドロキシアルキル基からなる群から選ばれる部分2個
を含有する水溶性アミンオキシド、炭素数約10〜約18のアルキル部分1個お
よび炭素数約1〜約3のアルキル基およびヒドロキシアルキル基からなる群から
選ばれる部分2個を含有する水溶性ホスフィンオキシドが挙げられる。
半極性非イオン洗剤界面活性剤としては、式
を有するアミンオキシド界面活性剤が挙げられる。
ビルダー
本組成物は、好ましくは、ビルダー、最も好ましくは非ホスフェート洗浄性ビ
ルダーを含有する。これらは、限定せずに、アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩、
ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、カルボン酸塩および前記のもののいずれかの混合
物が挙げられる。ビルダー系は、組成物の25〜80重量%、より好ましくは3
0〜60重量%の量で存在する。
好適なシリケートは、SiO2:Na2O比1.6〜3.4を有するものであり
、SiO2:Na2O比2.0〜2.8のいわゆる無定形シリケートが好ましい。
シリケート種類内で、高度に好ましい物質は、一般式
NaMSixO2x+1・yH2O
(式中、Mはナトリウムまたは水素であり、xは1.9〜4の数であり、yは0
〜20の数である)
の結晶性層状ケイ酸ナトリウムである。この種の結晶性層状ケイ酸ナトリウムは
、EP−A第0164514号明細書に開示されており且つそれらの製法は、D
E−A第3417649号明細書およびDE−A第3742043号明細書に開
示
されている。本発明の目的で、前記一般式中のxは、2、3または4の値を有し
、好ましくは2である。より好ましくは、Mはナトリウムであり、yは0であり
、この式の好ましい例は所定の形のNa2Si2O5からなる。これらの物質は、
FRGのヘキストAGからそれぞれNaSKS−5、NaSKS−7、NaSK
S−11およびNaSKS−6として入手できる。最も好ましい物質は、Na2
Si2O5、NaSKS−6である。結晶性層状シリケートは、乾式混合固体とし
て、または他の成分を有する凝集体の固体成分としてのいずれかで配合する。
広範囲のアルミノシリケートイオン交換物質は、使用できるが、好ましいアル
ミノケイ酸ナトリウムゼオライトは、単位セル式
Naz〔(AlO2)z・(SiO2)y〕・xH2O
(式中、zおよびyは少なくとも約6であり、z対yのモル比は約1.0〜約0
.4であり、zは約10〜約264である)
を有する。ここで有用な無定形水和アルミノシリケート物質は、実験式
Mz(zAlO2・ySiO2)
(式中、Mはナトリウム、カリウム、アンモニウムまたは置換アンモニウムであ
り、zは約0.5〜約2であり、yは1である)
を有する(前記物質はCaCO3硬度少なくとも約50mg当量/無水アルミノシ
リケートgのマグネシウムイオン交換容量を有する)。粒径約1〜10μmを有
する水和ナトリウムゼオライトAが、好ましい。
本発明のアルミノシリケートイオン交換ビルダー物質は、水和形であり、結晶
性ならば水約10〜約28重量%を含有し、無定形ならば潜在的に一層多量の水
を含有する。高度に好ましい結晶性アルミノシリケートイオン交換物質は、それ
らの結晶マトリックス中に水約18%〜約22%を含有する。結晶性アルミノシ
リケートイオン交換物質は、粒径約0.1μm〜約10μmによって更に特徴づ
けられる。無定形物質は、しばしば、より小さく、例えば、約0.01μm以下
である。好ましいイオン交換物質は、粒径約0.2μm〜約4μmを有する。こ
こで「粒径」なる用語は、通常の分析技術、例えば、走査型電子顕微鏡を利用す
る顕微鏡測定により測定する時の所定のイオン交換物質の重量平均粒径を意味す
る。
本発明の実施で有用なアルミノシリケートイオン交換物質は、市販されている
。本発明で有用なアルミノシリケートは、構造が結晶性または無定形であること
ができ、天然産アルミノシリケートであることができ、または合成的に誘導でき
る。アルミノシリケートイオン交換物質の製法は、1976年10月12日発行
のクルメル等の米国特許第3,985,669号明細書(ここに参考文献として
編入)に論じられている。ここで有用な好ましい合成結晶性アルミノシリケート
イオン交換物質は、ゼオライトA、ゼオライトB、ゼオライトX、PおよびMA
P(後者の種はEPA第384070号明細書に記載されている)なる呼称で入
手できる。特に好ましい態様においては、結晶性アルミノシリケートイオン交換
物質は、式
Na12〔(AlO2)12(SiO2)12〕・xH2O
(式中、xは約20〜約30、特に約27である)
を有するゼオライトAであり且つ一般に約5μm以下の粒径を有する。
1個のカルボキシ基を含有する好適なカルボキシレートビルダーとしては、乳
酸、グリコール酸およびベルギー特許第831,368号明細書、第821,3
69号明細書および第821,370号明細書に開示のようなそれらのエーテル
誘導体が挙げられる。2個のカルボキシ基を含有するポリカルボキシレートとし
ては、コハク酸、マロン酸、(エチレンジオキシ)二酢酸、マレイン酸、ジグリ
コール酸、酒石酸、タルトロン酸およびフマル酸の水溶性塩、並びに独国公開公
報第2,446,686号明細書、第2,446,687号明細書および
米国特許第3,935,257号明細書に記載のエーテルカルボキシレートおよ
びベルギー特許第840,623号明細書に記載のスルフィニルカルボキシレー
トが挙げられる。3個のカルボキシ基を含有するポリカルボキシレートとしては
、特に、水溶性サイトレート、アコニトレートおよびシトラコネート並びにスク
シネート誘導体、例えば、英国特許第1,379,241号明細書に記載のカル
ボキシメチルオキシスクシネート、オランダ出願第7205873号明細書に記
載のラクトキシスクシネート、および英国特許第1,387,447号明細書に
記載の2−オキサ−1,1,3−プロパントリカルボキシレートなどのオキシポ
リカルボキシレート物質が挙げられる。
4個のカルボキシ基を含有するポリカルボキシレートとしては、英国特許第1
,261,829号明細書に開示のオキシジスクシネート、1,1,2,2−エ
タンテトラカルボキシレート、1,1,3,3−プロパンテトラカルボキシレー
トおよび1,1,2,3−プロパンテトラカルボキシレートが挙げられる。スル
ホ置換基を含有するポリカルボキシレートとしては、英国特許第1,398,4
21号明細書および第1,398,422号明細書および米国特許第3,936
,448号明細書に開示のスルホスクシネート誘導体、および英国特許第1,0
82,179号明細書に記載のスルホン化熱分解サイトレートが挙げられる一方
、ホスホン置換基を含有するポリカルボキシレートは、英国特許第1,439,
000号明細書に開示されている。
脂環式および複素環式ポリカルボキシレートとしては、シクロペンタン−cis,
cis,cis−テトラカルボキシレート、シクロペンタジエニドペンタカルボキシレ
ート、2,3,4,5−テトラヒドロフラン−cis,cis,cis−テトラカルボキシ
レート、2,5−テトラヒドロフラン−cis−ジカルボキシレート、2,2,5
,5−テトラヒドロフラン−テトラカルボキシレート、1,2,3,4,5,6
−ヘキサンヘキサカルボキシレートおよびソルビトール、マンニトール、キシリ
ト
ールなどの多価アルコールのカルボキシメチル誘導体が挙げられる。芳香族ポリ
カルボキシレートとしては、メリト酸、ピロメリト酸および英国特許第1,42
5,343号明細書に開示のフタル酸誘導体が挙げられる。
前記のうち、好ましいポリカルボキシレートは、1分子当たり3個までのカル
ボキシ基を含有するヒドロキシカルボキシレート、より特にサイトレートである
。
単量体またはオリゴマーポリカルボキシレートキレート化剤の親酸またはそれ
らとそれらの塩との混合物、例えば、クエン酸またはクエン酸塩/クエン酸混合
物も、本発明で有用なビルダー系の成分として意図される。
本発明の別の態様においては、自動皿洗い組成物が提供される。
自動皿洗い組成物は、典型的には、本発明のペルカーボネートおよび疎水性物
質に加えて、ビルダー、例えば、前記のもの、およびアルカリ度源、例えば、シ
リケートまたはカーボネートを含有し、それらの成分は処方物の70%までであ
る。任意成分としては、重合体および酵素が挙げられる。
本発明のなお別の態様においては、洗濯添加剤組成物が提供される。このよう
な組成物は、典型的には、本発明のペルカーボネートおよび疎水性物質に加えて
、ビルダーおよびアルカリ度源を含有する。
任意成分
さらに洗剤組成物で使用することが既知である他の成分、例えば、漂白活性剤
、他の漂白剤、重合体、酵素、抑泡剤、並びに染料、充填剤、光学増白剤、pH
調整剤、非ビルダーアルカリ度源、酵素安定剤、ハイドロトロープ、香料も、本
発明の各種の態様において任意成分として使用してもよい。
漂白活性剤
本組成物、特に洗濯洗剤組成物/添加剤は、好ましくは、組成物の1〜20重
量%、好ましくは2〜15重量%、最も好ましくは3〜10重量%のペルオキシ
酸漂白活性剤を含有する。
本発明に係る追加の漂白成分としてのペルオキシ酸漂白活性剤(漂白剤前駆物
質)は、広範囲の種類から選ぶことができ且つ好ましくは1個以上のN−または
O−アシル基を含有するものである。
好適な種類としては、無水物、エステル、アミドおよびイミダゾールおよびオ
キシムのアシル化誘導体が挙げられ、これらの種類内の有用な物質の例は、英国
特許第1586789号明細書に開示されている。最も好ましい種類は、エステ
ル、例えば、英国特許第836988号明細書、第864798号明細書、第1
147871号明細書および第2143231号明細書に開示のものおよびアミ
ド、例えば、英国特許第855735号明細書および第1246338号明細書
に開示のものである。
本発明に係る追加の漂白成分として特に好ましい漂白活性剤化合物は、式
(式中、xは0または1〜6の整数であることができる)
のN,N,N′,N′−テトラアセチル化化合物である。
例としては、xが1であるテトラアセチルメチレンジアミン(TAMD)、x
が2であるテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)およびxが6であるテ
トラアセチルヘキシレンジアミン(TAHD)が挙げられる。これらの化合物お
よび類似の化合物は、英国特許第907356号明細書に記載されている。追加
の漂白成分として最も好ましいペルオキシ酸漂白活性剤は、TAEDである。
別の好ましい種類のペルオキシ酸漂白剤化合物は、下記の一般式
または
(式中、R1は炭素数約1〜約14のアリールまたはアルカリール基であり、R2
は炭素数約1〜約14のアルキレン、アリーレン、およびアルカリーレン基であ
り、R5はHまたは炭素数1〜10のアルキル、アリール、またはアルカリール
基であり、Lは本質上いかなる離脱基でもあることができる)
のアミド置換化合物である。R1は、好ましくは、約6〜12個の炭素原子を有
する。R2は、好ましくは、約4〜8個の炭素原子を有する。R1は、分枝、置換
または両方を含有する分枝アルキル、置換アリールまたはアルキルアリールまた
は直鎖であってもよく且つ合成源または天然源のいずれか、例えば、タロー脂肪
から得てもよい。類似の構造変形は、R2の場合に許容できる。置換としては、
アルキル、アリール、ハロゲン、窒素、硫黄および他の典型的な置換基または有
機化合物を挙げることができる。R5は、好ましくは、Hまたはメチルである。
R1およびR5は、合計で18個より多い炭素原子を有しているべきではない。こ
の種のアミド置換漂白活性剤化合物は、EP−A第0170386号明細書に記
載されている。
ペルカーボネートに加えて、本組成物は、別の漂白系、例えば、ペルボレート
および活性剤、または予備生成有機過酸またはペルイミド酸、例えば、N,N−
フタロイルアミノペルオキシカプロン酸、2−カルボキシフタロイルアミノペル
オキシカプロン酸、N,N−フタロイルアミノペルオキシ吉草酸、ペルオキシア
ジピン酸のノニルアミド、1,12−ジペルオキシドデカンジオン酸、ペルオキ
シ安息香酸および環置換ペルオキシ安息香酸、モノペルオキシフタル酸(マグネ
シウム塩、6水和物)、ジペルオキシブラシル酸も含有してもよい。重合体
さらに各種の有機重合体(それらの若干は洗浄力を改善するためにビルダーと
しても機能することがある)も、有用である。このような重合体としては、カル
ボキシ低級アルキルセルロースナトリウム、低級アルキルセルロースナトリウム
およびヒドロキシ低級アルキルセルロースナトリウム、例えば、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、メチルセルロースナトリウムおよびヒドロキシプロピ
ルセルロースナトリウム、ポリビニルアルコール(若干のポリ酢酸ビニルもしば
しば包含)、ポリアクリルアミド、ポリアクリレートおよび各種の共重合体、例
えば、マレイン酸とアクリル酸との共重合体を挙げてもよい。このような重合体
の分子量は、広く変化するが、大部分は2,000〜100,000の範囲内で
ある。 高分子ポリカルボキシレートビルダーは、1967年3月7日発行のデ
ィールの米国特許第3,308,067号明細書に記載されている。このような
物質としては、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、フマル酸、アコニット酸
、シトラコン酸、メチレンマロン酸などの脂肪族カルボン酸の単独重合体および
共重合体の水溶性塩が挙げられる。
他の有用な重合体としては、防汚重合体として既知の種、例えば、EPA第1
85427号明細書およびEPA第311342号明細書に記載のものが挙げら
れる。
酵素
好ましい酵素物質としては、洗剤組成物に通常配合されている市販のアミラー
ゼ、中性およびアルカリ性プロテアーゼ、リパーゼ、エステラーゼ、およびセル
ラーゼが挙げられる。好適な酵素は、米国特許第3,519,570号明細書お
よび第3,533,139号明細書に論じられている。
好ましい市販のプロテアーゼ酵素としては、ノボ・インダストリーズA/S
(デンマーク)によって商品名アルカラーゼ(Alcalase)およびサビナーゼ(Sa
vinase)で市販されているものおよびインターナショナル・バイオシンセティッ
クス・インコーポレーテッド(オランダ)によって商品名マキサターゼ(Maxata
se)で市販されているものが挙げられる。好ましいアミラーゼとしては、例えば
、英国特許第1,296,839号明細書(ノボ)により詳細に記載のBlicheni
formsの特殊な菌株から得られるアミラーゼが挙げられる。好ましい市販のアミ
ラーゼとしては、例えば、インターナショナル・バイオシンセティックス・イン
コーポレーテッドによって販売されているラピダーゼ(Rapidase)、およびノボ
・インダストリーズA/Sによって販売されているターマミル(Termamyl)が挙
げられる。
好ましいリパーゼは、ノボ・インダストリーズA/S(デンマーク)によって
生産され且つ商品名リポラーゼ(Lipolase)で販売されており且つEP−A第0
258068号明細書(ノボ)に他の好適なリパーゼと一緒に述べられている。
好適なセルラーゼは、例えば、WO第92/13057号明細書に記載されて
いる。
プロセスの詳細
本発明の1つの方法の態様においては、ペルカーボネート粒子は、本発明の洗
濯洗剤または自動皿洗いまたは洗濯添加剤組成物を調製するために洗剤成分の残
部と配合する前に、本発明の疎水性物質によって被覆する。
ペルカーボネート粒子は、場合によって、先ず、前記のような水溶性アルカリ
金属塩で被覆できる。場合によって、また、前記被覆粒子は、更に、非イオン界
面活性剤と共にスプレーオンし、次いで、本発明の疎水性物質は粉付けして、最
終コーティングを与えることができる。この後者の工程は、回転ドラム、ミキサ
ーまたは流動床中において行うことができる。
液体は、低剪断ミキサーまたは回転ドラム中においてペルカーボネートにスプ
レーオンすることができる。ペルカーボネート粒子は、「湿潤」状態でドラム/
ミキサー内でロール処理して、粘着性になるようにさせる。直後に、ドラムを回
転しながら、本発明の疎水性物質を、ミキサーにゆっくりと加える。本発明の疎
水性物質は、ペルカーボネートを被覆し且つペルカーボネートを分解に対して保
護しながら、粒子を自由流動性にさせる。本発明は、バッチまたは連続法として
実施できる。いかなる種類のミキサーも、この目的に対して好適であることが見
出されることがある。
本発明に適しているなお別の方法は、流動床噴霧法である。流動床噴霧法にお
いては、非イオン界面活性剤は、ペルカーボネート粒子の流動床に噴霧する。固
体粒子は、流動床中で大部分互いに分離し、即ち、流動状態にあり、それゆえ、
溶液を床に噴霧する時に噴霧滴にぐるりと一回りして接近できる。溶液の微細な
分布を得るためには、噴霧は、二成分ノズルによって行うことができる。直後に
、本発明の疎水性物質は、流動床中または回転ドラム/ミキサー中に添加できる
。
洗濯洗剤組成物を調製するのに特に好適な本発明の第二の態様においては、本
発明の疎水性物質は、製造工程の好適な時点で流動助剤の一部分として加える。
前記添加は、ペルカーボネートの洗剤粉末への添加前または添加後である。
本発明の洗剤粉末は、当業者に既知である多くの方法、例えば、乾式混合、噴
霧乾燥および各種の造粒技術、例えば、カプセル化、圧密、押出、粉砕、または
これらの技術の組み合わせによって調製してもよい。
1つの特に有用な造粒法は、凝集として既知である。凝集なる用語は、ここで
所要の粒径を有する粒状洗剤を調製するための小粒子の増大を意味すると解釈さ
れる。
好ましくは、追加の工程は、非イオン界面活性剤の若干またはすべてを1つの
好適なミキサーまたは回転ドラム中において洗剤粒状物にスプレーオンすること
からなる。
下記の工程は、本発明の好ましい態様において使用してもよい。
(i)嵩密度少なくとも650g/Lを有する粒状洗剤粉末を調製する工程、
(ii)非イオン界面活性剤を工程(i)の粒状洗剤粉末にスプレーオンする工
程、
(iii)工程(ii)の生成物を、本発明の疎水性物質を含む流動助剤と混合す
る工程(予備混合粉末は完成洗剤組成物の3〜15重量%の量で使用される)。
工程(i)における粒状洗剤粉末は、好ましくは、洗剤ペーストの凝集によっ
て調製し、最も好ましくは微細分散混合法または造粒法を使用して調製する。一
層好ましくは、洗剤凝集体は、次いで、他の任意成分と乾式混合する。
この方法は、出願人の同時係属欧州特許出願第92870138.2号明細書
により詳細に記載されている。
前記工程(iii)は、好適な装置、例えば、回転ドラムまたは低剪断ミキサー
を使用して行うことができ、流動助剤組成物の場合には、好ましくはすき先(pl
oughshare)型のものを使用して行うことができる。
すき先ミキサーは、例えば、ドイツのパーデルボーンのレジゲ・マシネバウG
mbHおよびドイツのマンハイムのドレイン・ベルケGmbHから入手できる。
流動助剤は、疎水性物質、好ましくはシリカ0.5%〜30%を含有する。流
動助剤の残部は、典型的には、アルミノシリケート、例えば、前記のものであり
、結晶性種が好ましく、特に水和量15%までを有する部分水和形のアルミノシ
リケートが好適である。
例
これらの例においては、下記の略称を使用する。
C45AS:C14〜C15アルキル硫酸ナトリウム
C35AE3S:1モル当たり平均3個のエトキシ基を含有するC13〜C15ア
ルキルエーテルサルフェート
CMC:カルボキシメチルセルロースナトリウム
C25E3:平均3モルのエチレンオキシドと縮合されたC12〜15第一級アル
コール
TAED:テトラアセチルエチレンジアミン例I
下記の粒状洗濯洗剤組成物を、調製した。
重量%
陰イオン界面活性剤凝集体★ 30
層状シリケート圧密粒状物(ヘキストによって商品名SKS-6 で供給) 18
ペルカーボネート★★ 25
TAED凝集体 9
抑泡剤凝集体 2
香料カプセル 0.2
粒状密ソーダ灰 8.5
粒状アクリル酸−マレイン酸共重合体 3,0
酵素 3.5
粒状防汚重合体 0.5★
陰イオン界面活性剤凝集体を、80:20の比率のC45AS/C35AE3
Sからなる、78%活性界面活性剤ペーストから調製した。ペーストをEPA第
510746号明細書に記載の方法に従って粉末混合物によって凝集した。得ら
れた陰イオン界面活性剤粒状物は、C45ASを30%、C35AE3Sを7.
5%、ゼオライトを24%、カーボネートを20%、CMCを2.5%、アクリ
ル酸−マレイン酸共重合体を12%、および残部(水分)の組成を有していた。★★
平均粒径500μmを有するカーボネート/サルフェート2.5%で被覆さ
れたペルカーボネート
前記粒状成分の混合物を、25rpmで操作する140リットルの回転ドラム
内に入れた。ドラムを操作しながら、14:1の比率の非イオン界面活性剤(C
25E3)と光学増白剤の20%水溶液との混合物を粒状成分の7重量%の量ま
で粒状混合物にスプレーオンした。噴霧時間は、約1〜2分であった。直後に、
ドラムを回転しながら、香料を粒状成分の0.5重量%の量でスプレーオンした
。次いで、ドラムの回転を停止せずに、流動助剤を約30秒かけてミキサーにゆ
っくりと加えた。使用した流動助剤の量および種類を以下に表1に与える。一旦
流動助剤の添加が終了したら、ミキサーを約1分間回転させ、次いで、停止した
。次いで、完成品を回転ドラムから取り出した。
ゼオライトAおよび疎水性シリカエーロジルR792(商品名)(両方ともデ
グッサにより供給)を使用して、下記の流動助剤を調製した。混合物は、165
rpmで0.5分間操作することによってレジゲFM130(商品名)中で調製
した。
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フロントページの続き
(72)発明者 フランス,ポール アマート レイモン
ジェ.
ベルギー国ベルタム、シント‐ピータース
ラーン、7
(72)発明者 ウィルキンソン,キャロル パトリシア
ディー.
ベルギー国イクセル、リュ、デュ、プル
ボ、95