JPH0947937A - 材料のモデル化、搬送シミュレーションおよび加工シミュレーション方法 - Google Patents

材料のモデル化、搬送シミュレーションおよび加工シミュレーション方法

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JPH0947937A
JPH0947937A JP7201226A JP20122695A JPH0947937A JP H0947937 A JPH0947937 A JP H0947937A JP 7201226 A JP7201226 A JP 7201226A JP 20122695 A JP20122695 A JP 20122695A JP H0947937 A JPH0947937 A JP H0947937A
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JP
Japan
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transport
material model
cutting
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Application number
JP7201226A
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English (en)
Inventor
Mitsuko Fukazawa
光子 深澤
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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  • General Factory Administration (AREA)
  • Control Of Conveyors (AREA)
  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 材料モデルに長さの概念を導入し、実際の製
造ラインに即した精度の高い材料のモデル化、搬送シミ
ュレーション方法および加工シミュレーション方法を提
供する。 【解決手段】 材料モデル(M)1を所定の単位長デー
タを有する複数の基本材料モデルM1〜基本材料モデル
MNを帯状に連結した連結集合体でモデル化し、アニメ
ーション形式で表現する材料のモデル化。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スラブ、厚板、
形鋼、棒鋼等の長尺材料に切断等の加工を行い、搬送す
る実際の製造工程に即して製造ラインの能力を予測可能
な材料のモデル化と、この材料モデルを用いた加工/搬
送シミュレーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スラブ、厚板、形鋼、棒鋼等の材料に切
断等の加工を行い、搬送する実際の製造工程に即して製
造ラインの能力を予測するためにコンピュータ・シミュ
レーションを採用し、予測した能力を実際の製造ライン
の能力に近づける精度の高い生産計画や設備計画などを
行うことが望まれている。
【0003】従来の材料のモデル化およびこの材料モデ
ルを用いた加工/搬送シミュレーション方法において、
長尺材料を実際の材料に対応した長さ、重量、切断数等
の情報を付与した“点”で表現した材料のモデル化は知
られている。
【0004】このように構成された従来の材料モデル
は、搬送や加工対象となる材料の長さ、重量、切断数等
の情報が付与された“点”モデルで表現されるため、材
料モデル自体の情報に必要とされるメモリ容量は比較的
小さく構成することができる。
【0005】図6に長尺材料を“点”表示した従来の材
料モデルを示す。図6において、材料モデルPKは、実
際の長尺材料を表す種類、長さ、重量の情報が付与され
るとともに、長尺材料の加工条件、例えば切断(寸法、
切断数)等の情報が付与されてモデルが導入されてい
る。
【0006】同様に、材料モデルPK-1、PK+1も実際の
長尺材料に対応した種類、長さ、重量および加工情報が
付与されたモデルが形成される。なお、材料モデルP
K-1、PK、PK+1の添え字は、搬送シミュレーションで
搬送される搬送モデルの順番を表し、それぞれ(K−
1)番目、K番目、(K+1)番目であることを示す。
【0007】図7に“点”表示材料モデルの搬送シミュ
レーション説明図を示す。図7において、(K+1)番
目の搬送モデル(K+1)上に材料モデルPK-1、K番
目の搬送モデル(K)上に材料モデルPK、(K−1)
番目の搬送モデル(K−1)上に材料モデルPK+1がそ
れぞれ存在し、材料モデルPK-1、PK、PK +1は以下の
搬送ルールにより搬送される。
【0008】例えば、搬送ルールは、任意の材料モデル
がその材料モデルが存在する搬送モデルの次順位の搬送
モデル上にいかなる材料モデルも存在しない場合には、
次順位の搬送モデルに搬送され、搬送モデル毎に設定さ
れた搬送能力(搬送速度)でその搬送モデルの進行方向
終端まで搬送されるよう規定される。
【0009】また、搬送ルールは、任意の材料モデルが
搬送モデルの進行方向終端まで搬送された状態で、次順
位の搬送モデル上に他の材料モデルが存在する場合に
は、搬送モデルが材料モデルを搬送方向終端で停止する
よう規定される。
【0010】この搬送ルールに従うと、搬送モデル(K
+1)上にある材料モデルPK-1は、搬送モデル(K+
2)上に他の材料モデルが存在しないため、搬送モデル
(K+2)に搬送される。
【0011】材料モデルPKは、搬送モデル(K+1)
上に材料モデルPK-1が存在する期間には搬送モデル
(K)の搬送方向終端に停止され、材料モデルPK-1
搬送モデル(K+2)に搬送されると、直ちに搬送モデ
ル(K+1)に搬送される。
【0012】同様に、材料モデルPK+1は、搬送モデル
(K)上に材料モデルPKが存在する期間には搬送モデ
ル(K−1)の搬送方向終端に停止され、材料モデルP
Kが搬送モデル(K+1)に搬送されると、直ちに搬送
モデル(K)に搬送される。
【0013】また、材料モデルPK-1、PK、PK+1は、
次順位の搬送モデルに他の材料モデルが存在しない場合
には、搬送モデルの搬送方向終端に停止することなく、
次順位の搬送モデルに搬送される。
【0014】このように、材料モデルおよび搬送モデル
を導入し、搬送ルールを適用することにより、実際の長
尺材料が搬送テーブル上を搬送される搬送をシミュレー
ションすることが可能となる。
【0015】図8に“点”表示材料モデルの加工(切
断)シミュレーション説明図を示す。図8において、切
断モデル(K)を導入し、搬送モデル(K)に設けられ
た切断モデル(K)で材料モデル(K)を切断する場
合、搬送モデル(K)で搬送されてくる材料モデルPK
を切断モデル(K)上に停止させる切断ルールが設定さ
れる。
【0016】また、切断ルールには、材料モデルPK
設定された切断情報(長さ、個数)を認識し、この切断
情報に基づいて材料モデルPKを切断処理する規定、例
えば2個の材料モデルPK1と材料モデルPK2を生成させ
る規定と、材料モデルPKの付与情報に基づいて新たに
生成された材料モデルPK1、PK2の情報を設定する規定
が設定される。
【0017】なお、切断により新たに生成された材料モ
デルPK1および材料モデルPK2は、独立した材料モデル
として扱われ、搬送ルールが適用される。
【0018】このように、材料モデル、搬送モデルおよ
び切断モデルを導入し、切断ルールを適用することによ
り、1つの材料モデルから独立した複数個の新たな材料
モデルに生成する切断をシミュレーションすることがで
きる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】長尺材料の代りに種
類、長さ、重量の情報および切断(寸法、切断数)等の
情報が付与された“点”表示材料モデルを導入するとと
もに、搬送モデルや切断モデルを導入し、“点”表示材
料モデルに搬送ルールまたは切断ルールを適用した搬送
シミュレーションまたは切断シミュレーションは、実際
の長尺材料の搬送または切断と比較して以下の基本的な
課題がある。
【0020】まず、搬送シミュレーションの課題を実際
の搬送と比較して説明する。図9に実際の長尺材料の搬
送と搬送シミュレーションの搬送説明図を示す。図9に
おいて、(a)図は長尺材料の搬送説明図、(b)図は
“点”表示材料モデルの搬送シミュレーション説明図で
ある。
【0021】(a)図において、実際の長尺材料Aと長
尺材料Bが搬送される状態で、長尺材料Aの先頭AF
(K+1)番目の搬送テーブル(K+1)上にあり、長
尺材料Aの末尾ABがK番目の搬送テーブル(K)上に
ある場合には、(K−1)番目の搬送テーブル(K−
1)上にある長尺材料Bは先端BFが搬送テーブル(K
−1)の搬送方向終端まで搬送されて停止する。
【0022】続いて、長尺材料Aの末尾ABが搬送テー
ブル(K+1)の始端に移行するまでの待ち時間経過後
に、長尺材料Bは搬送テーブル(K)に搬送され、搬送
テーブル(K)に設定された搬送速度で搬送テーブル
(K)の搬送方向終端まで搬送される。
【0023】このように、実際の搬送では、先順位の搬
送テーブルが空いてから長尺材料が先順位の搬送テーブ
ルに搬送されるため、同一搬送テーブルを同時に2つの
長尺材料が占めるケースは存在しない。
【0024】一方、(b)図に示す従来の搬送シミュレ
ーションでは材料モデルXおよび材料モデルYは“点”
で扱われるため、(a)図で示す長尺材料A、Bのよう
な材料の長さが考慮されないために発生する課題があ
る。
【0025】例えば、“点”表示の材料モデルXが搬送
モデル(K)から搬送モデル(K+1)に搬送される
と、搬送モデル(K)上には材料モデルがないと判定さ
れ、搬送モデル(K−1)上にある“点”表示の材料モ
デルYは搬送モデル(K)に搬送され、搬送モデル
(K)に設定された搬送速度により搬送方向終端まで搬
送される。
【0026】しかし、材料モデルXが搬送モデル(K)
から搬送モデル(K+1)に搬送されても材料モデルX
の搬送方向の長さを考慮すると、材料モデルYを直ちに
搬送モデル(K)に搬送することはできないが、材料モ
デルYは直ちに搬送モデル(K)に搬送されることによ
って実際の搬送では発生し得ない、搬送モデルXと搬送
モデルYが搬送モデル(K)上に同時に存在することと
なる。
【0027】したがって、従来の搬送シミュレーション
では材料モデルXに対応した実際の長尺材料の先頭が搬
送モデル(K+1)に搬送されてから、長尺材料の末尾
が搬送モデル(K+1)に搬送されるまでの材料モデル
Yの待ち時間がカウントされず、シミュレーション結果
に誤差を発生する。
【0028】このシミュレーション誤差を解消するため
の一方法について説明する。図10に搬送シミュレーシ
ョン方法の一実施例搬送説明図を示す。まず、(a)図
に示すように、搬送モデル(K−1)にあって搬送モデ
ル(K)に搬送されようとしている“点”表示の材料モ
デルYは、搬送モデル(K+1)上にある材料モデルが
“点”表示の材料モデルXであることを認識する。
【0029】次に、(b)図に示すように、材料モデル
Yは、材料モデルXに付与された長さ情報に基づいて搬
送モデル(K)上にある材料モデルXの末尾位置を演算
し、材料モデルXの末尾位置までの距離を認識する。
【0030】続いて、(c)図に示すように、材料モデ
ルYは、材料モデルXの末尾位置までの距離を監視し、
材料モデルXの末尾位置が搬送モデル(K+1)に移送
されたことを認識する。
【0031】最終的に、(d)図に示すように、搬送モ
デル(K−1)および搬送モデル(K)が駆動され、材
料モデルYが搬送モデル(K−1)から搬送モデル
(K)に搬送される。
【0032】このように、材料モデルYは(a)図から
(c)図までは搬送モデル(K−1)に留っており、こ
の期間が待ち時間としてカウントされ図9(b)の搬送
シミュレーションの誤差を補償することができる。
【0033】しかし、図10の搬送シミュレーション方
法は(a)図〜(d)図の処理を常に全ての材料モデル
および搬送モデルに施さなければならず、搬送ルールが
煩雑となり、この搬送ルール作成等のコーディングに多
くの工数が必要とされる。また、材料モデルおよび搬送
モデルの数が増加するにつれてコーディングは極めて膨
大なものとなり、搬送シミュレーションの実現が困難と
なる課題がある。
【0034】次に、長尺材料が能力の異なる搬送テーブ
ルにまたがって搬送される場合について、搬送シミュレ
ーションの課題を実際の搬送と比較して説明する。図1
1に能力の異なる搬送テーブルにまたがって搬送される
実際の長尺材料の搬送と搬送シミュレーションの搬送説
明図を示す。(a)図は実際の長尺材料の搬送説明図、
(b)図は“点”表示材料モデルの搬送シミュレーショ
ン説明図である。
【0035】(a)図において、長尺材料Aが搬送テー
ブル(K+1)と搬送テーブル(K)にまたがって搬送
される状態で、搬送テーブル(K+1)の能力(搬送速
度)が、例えば80m/分、搬送テーブル(K)の能力
(搬送速度)が60m/分の場合には、搬送テーブル
(K+1)の能力80m/分が搬送テーブル(K)の能
力60m/分に変更され、同じ設備能力(搬送速度)6
0m/分で長尺材料Aが搬送される。
【0036】このように、実際の搬送における長尺材料
の搬送速度は、搬送対象となる長尺材料がまたがる複数
の搬送テーブルのうち、最も低い能力(最も遅い搬送速
度)に全ての搬送テーブルが一致するよう設定変更され
る。
【0037】したがって、(a)図の長尺材料Aが搬送
テーブル(K+1)に仕掛かってから搬送テーブル
(K)を通過するまでは搬送速度が60m/分で搬送さ
れ、長尺材料Aがそれぞれ搬送テーブル(K+1)、搬
送テーブル(K)を搬送される場合に較べて時間遅れを
生じる。
【0038】一方、(b)図において、“点”表示の材
料モデルXは搬送モデル(K+1)と搬送モデル(K)
に“またがる”表現はできないため、搬送モデル(K+
1)の能力80m/分、または搬送モデル(K)の能力
60m/分で搬送されることとなって(a)図のような
時間遅れはなく、搬送シミュレーションの結果に誤差を
発生する課題がある。なお、時間遅れに関する誤差は、
材料モデルXに対応した実際の長尺材料Aの搬送方向の
寸法が長い程大きくなる。
【0039】このように、従来の“点”表示材料モデル
の搬送シミュレーションでは、複数の搬送モデルにまた
がって搬送される状態を適切に表現することができない
課題がある。
【0040】続いて、長尺材料を切断機で切断する場合
について、搬送シミュレーションの課題を実際の搬送と
比較して説明する。図12に実際の長尺材料の切断と加
工(切断)シミュレーションの切断説明図を示す。
(a)図は実際の長尺材料の切断説明図、(b)図は
“点”表示材料モデルの切断シミュレーション説明図で
ある。
【0041】(a)図において、長尺材料Aは、切断機
(K)のある搬送テーブル(K1)および搬送テーブル
(K2)に搬送され、予め設定された長尺材料Aの切断
位置が切断機(K)に到達すると、搬送テーブル(K
1)および搬送テーブル(K2)を一旦停止させ、長尺
材料Aから長尺材料A1を切断する。
【0042】切断された長尺材料A1は、搬送テーブル
(K+1)に他の長尺材料がない場合には、搬送テーブ
ル(K1)が駆動されて搬送テーブル(K+1)に搬送
され、続いて残りの長尺材料Aが切断位置まで搬送され
て停止し、切断機(K)が長尺材料A2と長尺材料A3
切断する。
【0043】長尺材料A2は、搬送テーブル(K+1)
に長尺材料A1がない場合には、長尺材料A1の搬送と同
様に搬送テーブル(K+1)に搬送される。長尺材料A
3も同様に、搬送テーブル(K+1)に長尺材料A2がな
い場合には、搬送テーブル(K+1)に搬送される。
【0044】次に、長尺材料Bは、搬送テーブル(K
2)に切断された長尺材料A3がない場合には、搬送テ
ーブル(K−1)から搬送テーブル(K2)の搬送方向
終端まで搬送される。この状態で、長尺材料Bは搬送テ
ーブル(K1)に長尺材料A3がある場合には停止状態
を保ち、搬送テーブル(K1)に長尺材料A3がない場
合には切断位置が切断機(K)の位置に搬送される。長
尺材料Bの切断および搬送は、長尺材料Aの場合と同様
に実行される。
【0045】このように、長尺材料Bは長尺材料A3
搬送テーブル(K+1)に搬送されてから切断機(K)
の切断位置に搬送されるため、長尺材料A3が搬送テー
ブル(K+1)に搬送されるまでの待ち時間が発生す
る。また、切断機(K)は長尺材料の切断位置を認識
し、切断処理を実行するだけでよい。
【0046】一方、(b)図において、“点”表示の材
料モデルXが切断モデル(K)に仕掛かると、材料モデ
ルXに付与された切断情報に基づいて材料モデルX1
2およびX3に切断し、切断された材料モデルX1、X2
およびX3には新たな長さ、重量等の情報が付与され
る。
【0047】続いて、搬送ルールに従って材料モデルX
1、X2およびX3が順次搬送されるが、材料モデルX3
搬送され始めると、直ちに材料モデルYが搬送モデル
(K2)に搬送されてくるので、図9の(b)図で説明
したように、長さが考慮されない“点”表示の材料モデ
ルX3と材料モデルYは搬送モデル(K2)上で同時に
存在するため、待ち時間がカウントされず、シミュレー
ション結果に誤差を発生する課題がある。なお、シミュ
レーション誤差は、切断モデルでの切断処理数が増加す
るにつれて大きくなる。
【0048】このシミュレーション誤差を補償するため
には、切断モデルに切断ルールの他に、図10で説明し
たような各材料モデルの位置を監視するための搬送ルー
ルが必要となり、実現が困難となる課題がある。
【0049】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、その第1目的は材料モデルに長さの概
念を導入し、実際の製造ラインに対応した精度の高い材
料のモデル化およびその搬送/加工シミュレーション方
法を提供することにある。
【0050】また、第2目的は搬送/加工シミュレーシ
ョンのためのコーディング作業の大幅な短縮にある。
【0051】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この発明に係る材料のモデル化は、長尺材料に対応した
材料モデルを所定の単位長データを有する基本材料モデ
ルを複数帯状に連結した連結集合体で形成したことを特
徴とする。
【0052】また、この発明に係る材料のモデル化は、
基本材料モデルを材料切断の最小単位とすることを特徴
とする。
【0053】さらに、この発明に係る材料のモデル化
は、任意の基本材料モデルの前方に連結された別の基本
材料モデルが存在しない場合には先頭を示す先頭位置情
報を付与するとともに、任意の基本材料モデルの後方に
連結された別の基本材料モデルが存在しない場合には末
尾を示す末尾位置情報を付与することを特徴とする。
【0054】また、この発明に係る材料のモデル化は、
基本材料モデルのそれぞれに材料の種類を表す材料情報
と、先頭の基本材料モデルから数えて何番目かを示す位
置情報と、を付与することを特徴とする。
【0055】さらに、この発明に係る搬送シミュレーシ
ョン方法は、複数の材料モデルが複数の搬送モデルを搬
送される場合、連続した2個の材料モデルは以下のパタ
ーンに従って搬送されることを特徴とする。 パターン1:K番目の搬送モデル(K)上にK番目の材
料モデルM(K)がない場合、搬送モデル(K−1)は
材料モデルM(K+1)を搬送モデル(K)に搬送す
る。 パターン2:搬送モデル(K)上に材料モデルM(K)
がある場合、搬送モデル(K−1)は材料モデルM(K
+1)の先頭を示す先頭位置情報に基づいて搬送中の材
料モデルM(K+1)の先頭を搬送モデル(K−1)の
終端に停止させる。 パターン3:搬送モデル(K+1)の始端が材料モデル
M(K)の末尾を示す末尾位置情報を認識した場合、搬
送モデル(K)上に材料モデルが存在しないとみなし、
搬送モデル(K−1)は材料モデルM(K+1)を搬送
モデル(K)に搬送する。
【0056】また、この発明に係る加工シミュレーショ
ン方法は、材料モデルが搬送モデル上で切断モデルによ
り切断される場合、以下のステップに従って切断処理が
実行されることを特徴とする。 ステップ1:材料モデルの切断位置が切断モデルに到達
すると、材料モデルを搬送している搬送モデルを停止す
る。 ステップ2:切断モデルが切断処理を行う。 ステップ3:切断されて独立した各材料モデルを形成す
る基本材料モデルのそれぞれに新たな位置情報を付与す
るとともに、独立した各材料モデルに先頭位置情報およ
び末尾位置情報を付与する。 ステップ4:独立した各材料モデルには前記搬送シミュ
レーション方法が適用され、搬送モデルによって搬送す
る。
【0057】さらに、この発明に係る搬送/加工シミュ
レーション方法は、材料モデルが搬送速度の異なる複数
の搬送モデルにまたがって搬送されながら、複数の切断
モデル等からなる加工モデルにより加工される場合、前
記材料モデルを搬送する搬送速度は最も低速の搬送モデ
ルの搬送速度に設定することを特徴とする。
【0058】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。図1〜図3はこの発明に係
る材料モデルの構成図である。図1にこの発明に係る材
料モデルの基本構成図、図2にこの発明に係る材料モデ
ルの先頭位置情報および末尾位置情報の付与形態説明
図、図3にこの発明に係る材料モデルの位置情報付与形
態説明図を示す。
【0059】図1において、材料モデル(M)1は、所
定の単位長データを有する複数の基本材料モデルM1〜
基本材料モデルMNを帯状に連結した連結集合体でモデ
ル化し、図のようなアニメーション形式で表現する。
【0060】また、材料モデル(M)1を形成する基本
材料モデルM1〜基本材料モデルMNのそれぞれは、材
料の種類、長さおよび重さの付与情報が同一であり、例
えば基本材料モデルM1を任意の数Nだけコピーして帯
状に連結してモデル化するため、材料モデル(M)1を
実際の長尺材料と同様に長さを有するモデルとして導入
することができる。なお、基本材料モデルM1〜基本材
料モデルMNに付与される所定の単位長データは、メー
トル(m)、センチメートル(cm)またはミリメート
ル(mm)等とする。
【0061】さらに、材料モデル(M)1を構成する基
本材料モデルM1〜基本材料モデルMNのそれぞれの基
本材料モデルが有する所定の単位長データは、実際の製
造工程において長尺材料を切断する場合の最小単位(例
えば、1m)と同じに設定する。従って、実際の長尺材
料を任意の長さに切断したものは、材料モデル(M)1
の基本材料モデルを帯状に複数個連結したモデルとして
扱うことができる。
【0062】図2の(a)図において、材料モデル
(M)1の先頭と末尾を表現するため、材料モデル
(M)1の搬送において先頭を形成する基本材料モデル
M1に先頭位置情報JT、一方、材料モデル(M)1の
末尾を形成する基本材料モデルMNに末尾位置情報JL
をそれぞれ付与するよう材料のモデル化ルールを規定す
る。
【0063】材料のモデル化ルールは、基本材料モデル
M1〜基本材料モデルMNの任意の基本材料モデルが自
己の搬送方向前方に別の基本材料モデルが存在しない場
合には、材料モデル(M)1の先頭と判断して先頭位置
情報JTを付与するよう規定する。
【0064】また、基本材料モデルM1〜基本材料モデ
ルMNの任意の基本材料モデルが自己の搬送方向後方に
別の基本材料モデルが存在しない場合には、材料モデル
(M)1の末尾と判断して末尾位置情報JLを付与する
よう規定する。
【0065】(b)図に材料モデル(M)1を基本材料
モデルMK1で切断し、基本材料モデルM1〜MK1で
構成される材料モデル(MA)2と、基本材料モデルM
K2〜MNで構成される材料モデル(MB)3とに分割
した場合のモデル化を示す。
【0066】材料のモデル化ルールにより、材料モデル
(MA)2は基本材料モデルM1に先頭位置情報JT
基本材料モデルMK1に末尾位置情報JLがそれぞれ付
与され、材料モデル(MB)3は基本材料モデルMK2
に先頭位置情報JT、基本材料モデルMNに末尾位置情
報JLがそれぞれ付与される。
【0067】なお、切断処理等によって材料モデルが1
個の基本材料モデルのみで構成される場合には、この基
本材料モデルに先頭位置情報JTおよび末尾位置情報JL
が付与される。
【0068】図3の(a)図において、材料モデル
(M)1は16個の基本材料モデルM1〜基本材料モデ
ル16から構成され、それぞれの基本材料モデルに材料
モデル(M)1の種類を示す材料情報JMと、先頭位置
からの順番を示す位置情報JP(1〜16)が付与され
るようモデル化ルールを設定する。
【0069】また、(b)図に示すように、材料モデル
(M)1が先頭から8番目の基本材料モデルM8で切断
され、基本材料モデルM1〜M8で構成される材料モデ
ル(MC)4と、基本材料モデルM9〜M16で構成さ
れる材料モデル(MD)5とに分割される場合には、材
料モデル(MD)5の先頭となる基本材料モデルM9の
位置情報JP(9)を位置情報JP(1)に設定変更し、
以降基本材料モデルM10〜M16の位置情報JP
(2〜8)の通し番号に設定変更する。
【0070】なお、基本材料モデルには、先頭位置情報
T、末尾位置情報JL、材料情報JM、位置情報JPの他
に、切断位置を表す切断位置情報等も付与する。
【0071】このように、この発明に係る材料のモデル
化は、材料モデルを所定の単位長(切断最小単位)デー
タを有する基本材料モデルを複数帯状に連結した連結複
合体で形成したので、実際の長尺材料と同じように材料
モデルに長さの概念を導入することができる。
【0072】また、材料モデルに先頭位置情報JT、末
尾位置情報JL、材料情報JM、位置情報JP等の情報を
付与したので、搬送/加工シミュレーションにおいて材
料モデルを長尺材料と同様に取扱うことができる。
【0073】図4はこの発明に係る搬送シミュレーショ
ン方法説明図である。なお、搬送シミュレーションは既
に説明した材料モデルを複数の搬送モデルを介して搬送
する場合について説明する。
【0074】図4において、K番目の材料モデルM
(K)、(K+1)番目の材料モデルM(K+1)が
(K−1)番目の搬送モデル(K−1)、K番目の搬送
モデル(K)および(K+1)番目の搬送モデル(K+
1)を搬送される場合を想定しており、搬送モデル(K
−1)、(K)および(K+1)はそれぞれ搬送モデル
固有の能力(搬送速度)を備えている。
【0075】(a)図に搬送モデル(K)上に材料モデ
ルM(K)がなく、搬送モデル(K−1)に材料モデル
M(K+1)がある場合の搬送シミュレーションのパタ
ーンを示す。このパターンおいて、搬送モデルは、材料
モデルM(K)の末尾位置情報JLおよび材料モデルM
(K+1)の先頭位置情報JTから搬送モデル(K)上
に材料モデルM(K)がないことが認識し、材料モデル
M(K+1)は搬送モデル(K)上に搬送される。
【0076】(b)図に材料モデルM(K)が搬送モデ
ル(K)および搬送モデル(K+1)上にまたがって存
在し、材料モデルM(K+1)が搬送モデル(K−1)
上にある場合の搬送シミュレーションのパターンを示
す。このパターンにおいて、搬送モデルは、材料モデル
M(K)の末尾位置情報JLから材料モデルM(K)が
搬送モデル(K)上に有ることを認識し、搬送モデル
(K−1)上を搬送中の材料モデルM(K+1)は先頭
位置情報JTが検出されると搬送モデル(K−1)の搬
送方向終端に停止される。
【0077】(c)図に材料モデルM(K)が搬送モデ
ル(K)から搬送モデル(K+1)に搬送される場合
の、搬送モデル(K−1)上にある材料モデルM(K+
1)の搬送シミュレーションのパターンを示す。このパ
ターンにおいて、搬送モデルは、材料モデルM(K)の
末尾位置情報JLが搬送モデル(K+1)で検出される
と、搬送モデル(K)上に他の材料モデルが存在しない
とみなして搬送モデル(K−1)は材料モデルM(K+
1)を搬送モデル(K)に搬送する。
【0078】このように、搬送シミュレーションは、
(a)〜(c)図に示す3つの搬送パターンを備えたの
で、1つの搬送モデルに2つ以上の材料モデルが同時に
存在することを禁止し、実際の長尺材料が搬送テーブル
上を搬送される工程を正確にシミュレーションすること
ができる。
【0079】図5はこの発明に係る加工シミュレーショ
ン方法説明図である。加工シミュレーション方法を搬送
モデル上に設けた切断モデルで搬送されてくる材料モデ
ルを複数個に切断する場合を例にして説明する。
【0080】(a)図に材料モデルM(K)が切断モデ
ル(K)上に搬送されてきた加工シミュレーション方法
のステップ1の状態を示す。搬送モデル(K1)と搬送
モデル(K2)の境界に配置された切断モデル(K)上
に材料モデルM(K)が到達すると、切断モデル(K)
は材料モデルM(K)の位置情報JPに対応して予め設
定された最初の切断情報(長さ、個数)を認識し、材料
モデルM(K)を所定の位置情報JP(例えば8)を有
する基本材料モデル(M8)の位置で停止する。なお、
この状態では、搬送モデル(K1)および搬送モデル
(K2)は停止するよう制御される。
【0081】(b)図は切断モデル(K)が材料モデル
M(K)を位置情報JP(8)で切断処理し、新たな材
料モデルM(K1)と材料モデルM(K2)を生成する
加工シミュレーション方法のステップ2の状態を示す。
続いて、加工シミュレーション方法のステップ3では、
新たに生成された材料モデルM(K2)は、図3の
(b)図に示すモデル化ルールに従って切断前の位置情
報JP(9〜16)を(1〜8)に設定変更するととも
に、材料モデルM(K1)は基本材料モデル(M8)に
末尾位置情報JL、材料モデルM(K2)は基本材料モ
デル(M1)に先頭位置情報JTをそれぞれを付与す
る。
【0082】また、搬送モデル(K+1)上に他の材料
モデルが存在しないので、搬送モデル(K1)は搬送を
開始し、材料モデルM(K1)を搬送モデル(K+1)
に搬送する。
【0083】(c)図は切断された材料モデルM(K
2)が搬送モデル(K1)上に送り出され、材料モデル
M(K+1)が搬送モデル(K−1)から搬送モデル
(K2)に搬送されてくる加工シミュレーション方法の
ステップ4の状態を示す。なお、材料モデルM(K
1)、材料モデルM(K2)および材料モデルM(K+
1)には図4に示した搬送シミュレーションが適用され
る。
【0084】(c)図において、材料モデルM(K+
1)は材料モデルM(K2)が搬送モデル(K1)上に
あるので、搬送モデル(K2)の搬送方向終端で停止さ
れる。一方、材料モデルM(K2)は、材料モデルM
(K1)が搬送モデル(K+1)上にあるので、搬送モ
デル(K1)の搬送方向終端で停止される。
【0085】図(d)は材料モデルM(K+1)の切断
箇所となる基本材料モデル(MD)が切断モデル(K)
上にある状態を示す。この状態では、材料モデルM
(K)の切断の場合と同様に、搬送モデル(K1)およ
び搬送モデル(K2)は停止状態にある。
【0086】この状態以降の材料モデルM(K+1)の
切断および搬送は、材料モデルM(K)と同様に加工シ
ミュレーション方法のステップ1〜ステップ4に従って
実行される。
【0087】このように、切断加工シミュレーション方
法は、ステップ1〜ステップ4の順序で材料モデルを切
断し、切断により新たに生成した材料モデルを独立した
材料モデルとして扱い、搬送シミュレーション方法を適
用して搬送するので、実際の長尺材料を切断機で切断す
る工程を正確にシミュレーションすることができる。
【0088】また、搬送シミュレーションまたは切断シ
ミュレーションにおいて、材料モデルが複数の搬送モデ
ルおよび複数の切断モデルにまたがって搬送されながら
切断される場合には、材料モデルが搬送される搬送速度
は複数の搬送モデルの中で最も搬送能力(搬送速度)の
低い(遅い)搬送モデルに設定される。この場合の搬送
または切断は、既に説明した搬送シミュレーション方
法、または切断シミュレーション方法に従って実行され
る。
【0089】なお、実施の形態において、材料モデルは
スラブ、厚板、形鋼、棒鋼等の長尺材料を対象とし、搬
送モデルは搬送テーブルを対象として説明したが、本願
発明のモデル化およびシミュレーション方法は、紙、
布、皮、材木、食品等をベルトコンベア等で搬送し、切
断する場合にも同様に適用することができる。
【0090】
【発明の効果】この発明に係る材料のモデル化は、長尺
材料に対応した材料モデルを所定の単位長データを有す
る基本材料モデルを複数帯状に連結した連結集合体で形
成し、材料モデルに長さの概念を導入することができる
ので、モデル化を実際の長尺材料に対応して最適に表現
することができる。
【0091】また、この発明に係る材料のモデル化は、
基本材料モデルを材料切断の最小単位とし、材料モデル
の切断は基本材料モデルの整数倍で行うので、材料モデ
ルに付与する切断情報の単純化を図ることができる。
【0092】さらに、この発明に係る材料のモデル化
は、任意の基本材料モデルの前方に連結された別の基本
材料モデルが存在しない場合には先頭を示す先頭位置情
報を付与するとともに、任意の基本材料モデルの後方に
連結された別の基本材料モデルが存在しない場合には末
尾を示す末尾位置情報を付与するので、材料モデルの先
端と末尾を単純な設定により、複雑な演算をすることな
く材料モデルを容易に識別することができる。
【0093】また、この発明に係る材料のモデル化は、
基本材料モデルのそれぞれに材料の種類を表す材料情報
と、先頭の基本材料モデルから数えて何番目かを示す位
置情報と、を付与するので、加工シミュレーションにお
ける切断処理の単純化を図るとともに、切断した材料モ
デルを独立した材料モデルとして容易に認識することが
できる。
【0094】さらに、この発明に係る搬送シミュレーシ
ョン方法は、複数の材料モデルが複数の搬送モデルを搬
送される場合、連続した2個の材料モデルは以下のパタ
ーンに従って搬送されるので、同一の搬送モデル上に同
時に2個以上の材料モデルの存在を禁止することがで
き、実際の長尺材料が搬送テーブルで搬送される工程を
精度よくシミュレーションすることができる。 パターン1:K番目の搬送モデル(K)上にK番目の材
料モデルM(K)がない場合、搬送モデル(K−1)は
材料モデルM(K+1)を搬送モデル(K)に搬送す
る。 パターン2:搬送モデル(K)上に材料モデルM(K)
がある場合、搬送モデル(K−1)は材料モデルM(K
+1)の先頭を示す先頭位置情報に基づいて搬送中の材
料モデルM(K+1)の先頭を搬送モデル(K−1)の
終端に停止させる。 パターン3:搬送モデル(K+1)の始端が材料モデル
M(K)の末尾を示す末尾位置情報を認識した場合、搬
送モデル(K)上に材料モデルが存在しないとみなし、
搬送モデル(K−1)は材料モデルM(K+1)を搬送
モデル(K)に搬送する。
【0095】また、この発明に係る加工シミュレーショ
ン方法は、材料モデルが搬送モデル上で切断モデルによ
り切断される場合、以下のステップに従って切断処理が
実行されるので、実際の長尺材料が切断機で切断される
工程を精度よくシミュレーションすることができる。 ステップ1:材料モデルの切断位置が切断モデルに到達
すると、材料モデルを搬送している搬送モデルを停止す
る。 ステップ2:切断モデルが切断処理を行う。 ステップ3:切断されて独立した各材料モデルを形成す
る基本材料モデルのそれぞれに新たな位置情報を付与す
るとともに、独立した各材料モデルに先頭位置情報およ
び末尾位置情報を付与する。 ステップ4:独立した各材料モデルには前記搬送シミュ
レーション方法が適用され、搬送モデルによって搬送す
る。
【0096】さらに、この発明に係る搬送/加工シミュ
レーション方法は、材料モデルが搬送速度の異なる複数
の搬送モデルにまたがって搬送されながら、複数の切断
モデル等からなる加工モデルにより加工される場合、前
記材料モデルを搬送する搬送速度は最も低速の搬送モデ
ルの搬送速度に設定するので、実際の長尺材料が複数の
搬送テーブルにまたがって搬送される工程を正確にシミ
ュレーションすることができる。
【0097】よって、材料モデルに長さの概念を導入
し、実際の製造ラインに即した精度の高い材料のモデル
化およびその搬送/加工シミュレーション方法を提供す
ることができる。
【0098】また、材料モデルは基本材料モデルの連結
集合体で形成し、先頭位置情報JT、末尾位置情報JL
材料情報JM、位置情報JPの他に、切断位置を表す切断
位置情報等の情報を付与したので、実際の長尺材料を正
確にモデル化できるとともに、シミュレーション実行の
ためのコーディングに要する工数を大幅に改善する材料
のモデル化およびその搬送/加工シミュレーション方法
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る材料モデルの基本構成図
【図2】この発明に係る材料モデルの先頭位置情報およ
び末尾位置情報の付与形態説明図
【図3】この発明に係る材料モデルの位置情報付与形態
説明図
【図4】この発明に係る搬送シミュレーション方法説明
【図5】この発明に係る加工シミュレーション方法説明
【図6】長尺材料を“点”表示した従来の材料モデル
【図7】“点”表示材料モデルの搬送シミュレーション
説明図
【図8】“点”表示材料モデルの加工(切断)シミュレ
ーション説明図
【図9】実際の長尺材料の搬送と搬送シミュレーション
の搬送説明図
【図10】搬送シミュレーション方法の一実施例搬送説
明図
【図11】能力の異なる搬送テーブルにまたがって搬送
される実際の長尺材料の搬送と搬送シミュレーションの
搬送説明図
【図12】実際の長尺材料の切断と加工(切断)シミュ
レーションの切断説明図
【符号の説明】
1,2,3,4,5…材料モデル(M,MA,MB,M
C,MD)、M1〜MN…基本材料モデル、M(K)…
K番目の材料モデルM(K)、M(K+1)…(K+
1)番目の材料モデル、JT…先頭位置情報、JL…末尾
位置情報、JP…位置情報。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 材料のモデル化、搬送シミュレーショ
ンおよび加工シミュレーション方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スラブ、厚板、
形鋼、棒鋼等の長尺材料に切断等の加工を行い、搬送す
る実際の製造工程に即して製造ラインの能力を予測可能
な材料のモデル化と、この材料モデルを用いた搬送シミ
ュレーション方法および加工シミュレーション方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】スラブ、厚板、形鋼、棒鋼等の材料に切
断等の加工を行い、搬送する実際の製造工程に即して製
造ラインの能力を予測するためにコンピュータ・シミュ
レーションを採用し、予測した能力を実際の製造ライン
の能力に近づける精度の高い生産計画や設備計画などを
行うことが望まれている。
【0003】従来の材料のモデル化およびこの材料モデ
ルを用いた搬送シミュレーション方法および加工シミュ
レーション方法において、長尺材料を実際の材料に対応
した長さ、重量、切断数等の情報を付与した“点”で表
現した材料のモデル化は知られている。
【0004】このように構成された従来の材料モデル
は、搬送や加工対象となる材料の長さ、重量、切断数等
の情報が付与された“点”モデルで表現されるため、材
料モデル自体の情報に必要とされるメモリ容量は比較的
小さく構成することができる。
【0005】図6に長尺材料を“点”表示した従来の材
料モデルを示す。図6において、材料モデルPKは、実
際の長尺材料を表す種類、長さ、重量の情報が付与され
るとともに、長尺材料の加工条件、例えば切断(寸法、
切断数)等の情報が付与されてモデルが導入されてい
る。
【0006】同様に、材料モデルPK-1、PK+1も実際の
長尺材料に対応した種類、長さ、重量および加工情報が
付与されたモデルが形成される。なお、材料モデルP
K-1、PK、PK+1の添え字は、搬送シミュレーションで
搬送される搬送モデルの順番を表し、それぞれ(K−
1)番目、K番目、(K+1)番目であることを示す。
【0007】図7に“点”表示材料モデルの搬送シミュ
レーション説明図を示す。図7において、(K+1)番
目の搬送モデル(K+1)上に材料モデルPK-1、K番
目の搬送モデル(K)上に材料モデルPK、(K−1)
番目の搬送モデル(K−1)上に材料モデルPK+1がそ
れぞれ存在し、材料モデルPK-1、PK、PK +1は以下の
搬送ルールにより搬送される。
【0008】例えば、搬送ルールは、任意の材料モデル
がその材料モデルが存在する搬送モデルの次順位の搬送
モデル上にいかなる材料モデルも存在しない場合には、
次順位の搬送モデルに搬送され、搬送モデル毎に設定さ
れた搬送能力(搬送速度)でその搬送モデルの進行方向
終端まで搬送されるよう規定される。
【0009】また、搬送ルールは、任意の材料モデルが
搬送モデルの進行方向終端まで搬送された状態で、次順
位の搬送モデル上に他の材料モデルが存在する場合に
は、搬送モデルが材料モデルを搬送方向終端で停止する
よう規定される。
【0010】この搬送ルールに従うと、搬送モデル(K
+1)上にある材料モデルPK-1は、搬送モデル(K+
2)上に他の材料モデルが存在しないため、搬送モデル
(K+2)に搬送される。
【0011】材料モデルPKは、搬送モデル(K+1)
上に材料モデルPK-1が存在する期間には搬送モデル
(K)の搬送方向終端に停止され、材料モデルPK-1
搬送モデル(K+2)に搬送されると、直ちに搬送モデ
ル(K+1)に搬送される。
【0012】同様に、材料モデルPK+1は、搬送モデル
(K)上に材料モデルPKが存在する期間には搬送モデ
ル(K−1)の搬送方向終端に停止され、材料モデルP
Kが搬送モデル(K+1)に搬送されると、直ちに搬送
モデル(K)に搬送される。
【0013】また、材料モデルPK-1、PK、PK+1は、
次順位の搬送モデルに他の材料モデルが存在しない場合
には、搬送モデルの搬送方向終端に停止することなく、
次順位の搬送モデルに搬送される。
【0014】このように、材料モデルおよび搬送モデル
を導入し、搬送ルールを適用することにより、実際の長
尺材料が搬送テーブル上を搬送される搬送をシミュレー
ションすることが可能となる。
【0015】図8に“点”表示材料モデルの加工(切
断)シミュレーション説明図を示す。図8において、切
断モデル(K)を導入し、搬送モデル(K)に設けられ
た切断モデル(K)で材料モデル(K)を切断する場
合、搬送モデル(K)で搬送されてくる材料モデルPK
を切断モデル(K)上に停止させる切断ルールが設定さ
れる。
【0016】また、切断ルールには、材料モデルPK
設定された切断情報(長さ、個数)を認識し、この切断
情報に基づいて材料モデルPKを切断処理する規定、例
えば2個の材料モデルPK1と材料モデルPK2を生成させ
る規定と、材料モデルPKの付与情報に基づいて新たに
生成された材料モデルPK1、PK2の情報を設定する規定
が設定される。
【0017】なお、切断により新たに生成された材料モ
デルPK1および材料モデルPK2は、独立した材料モデル
として扱われ、搬送ルールが適用される。
【0018】このように、材料モデル、搬送モデルおよ
び切断モデルを導入し、切断ルールを適用することによ
り、1つの材料モデルから独立した複数個の新たな材料
モデルに生成する切断をシミュレーションすることがで
きる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】長尺材料の代りに種
類、長さ、重量の情報および切断(寸法、切断数)等の
情報が付与された“点”表示材料モデルを導入するとと
もに、搬送モデルや切断モデルを導入し、“点”表示材
料モデルに搬送ルールまたは切断ルールを適用した搬送
シミュレーションまたは切断シミュレーションは、実際
の長尺材料の搬送または切断と比較して以下の基本的な
課題がある。
【0020】まず、搬送シミュレーションの課題を実際
の搬送と比較して説明する。図9に実際の長尺材料の搬
送と搬送シミュレーションの搬送説明図を示す。図9に
おいて、(a)図は長尺材料の搬送説明図、(b)図は
“点”表示材料モデルの搬送シミュレーション説明図で
ある。
【0021】(a)図において、実際の長尺材料Aと長
尺材料Bが搬送される状態で、長尺材料Aの先頭AF
(K+1)番目の搬送テーブル(K+1)上にあり、長
尺材料Aの末尾ABがK番目の搬送テーブル(K)上に
ある場合には、(K−1)番目の搬送テーブル(K−
1)上にある長尺材料Bは先端BFが搬送テーブル(K
−1)の搬送方向終端まで搬送されて停止する。
【0022】続いて、長尺材料Aの末尾ABが搬送テー
ブル(K+1)の始端に移行するまでの待ち時間経過後
に、長尺材料Bは搬送テーブル(K)に搬送され、搬送
テーブル(K)に設定された搬送速度で搬送テーブル
(K)の搬送方向終端まで搬送される。
【0023】このように、実際の搬送では、先順位の搬
送テーブルが空いてから長尺材料が先順位の搬送テーブ
ルに搬送されるため、同一搬送テーブルを同時に2つの
長尺材料が占めるケースは存在しない。
【0024】一方、(b)図に示す従来の搬送シミュレ
ーションでは材料モデルXおよび材料モデルYは“点”
で扱われるため、(a)図で示す長尺材料A、Bのよう
な材料の長さが考慮されないために発生する課題があ
る。
【0025】例えば、“点”表示の材料モデルXが搬送
モデル(K)から搬送モデル(K+1)に搬送される
と、搬送モデル(K)上には材料モデルがないと判定さ
れ、搬送モデル(K−1)上にある“点”表示の材料モ
デルYは搬送モデル(K)に搬送され、搬送モデル
(K)に設定された搬送速度により搬送方向終端まで搬
送される。
【0026】しかし、材料モデルXが搬送モデル(K)
から搬送モデル(K+1)に搬送されても材料モデルX
の搬送方向の長さを考慮すると、材料モデルYを直ちに
搬送モデル(K)に搬送することはできないが、材料モ
デルYは直ちに搬送モデル(K)に搬送されることによ
って実際の搬送では発生し得ない、搬送モデルXと搬送
モデルYが搬送モデル(K)上に同時に存在することと
なる。
【0027】したがって、従来の搬送シミュレーション
では材料モデルXに対応した実際の長尺材料の先頭が搬
送モデル(K+1)に搬送されてから、長尺材料の末尾
が搬送モデル(K+1)に搬送されるまでの材料モデル
Yの待ち時間がカウントされず、シミュレーション結果
に誤差を発生する。
【0028】このシミュレーション誤差を解消するため
の一方法について説明する。図10に搬送シミュレーシ
ョン方法の一実施例搬送説明図を示す。まず、(a)図
に示すように、搬送モデル(K−1)にあって搬送モデ
ル(K)に搬送されようとしている“点”表示の材料モ
デルYは、搬送モデル(K+1)上にある材料モデルが
“点”表示の材料モデルXであることを認識する。
【0029】次に、(b)図に示すように、材料モデル
Yは、材料モデルXに付与された長さ情報に基づいて搬
送モデル(K)上にある材料モデルXの末尾位置を演算
し、材料モデルXの末尾位置までの距離を認識する。
【0030】続いて、(c)図に示すように、材料モデ
ルYは、材料モデルXの末尾位置までの距離を監視し、
材料モデルXの末尾位置が搬送モデル(K+1)に移送
されたことを認識する。
【0031】最終的に、(d)図に示すように、搬送モ
デル(K−1)および搬送モデル(K)が駆動され、材
料モデルYが搬送モデル(K−1)から搬送モデル
(K)に搬送される。
【0032】このように、材料モデルYは(a)図から
(c)図までは搬送モデル(K−1)に留っており、こ
の期間が待ち時間としてカウントされ図9(b)の搬送
シミュレーションの誤差を補償することができる。
【0033】しかし、図10の搬送シミュレーション方
法は(a)図〜(d)図の処理を常に全ての材料モデル
および搬送モデルに施さなければならず、搬送ルールが
煩雑となり、この搬送ルール作成等のコーディングに多
くの工数が必要とされる。また、材料モデルおよび搬送
モデルの数が増加するにつれてコーディングは極めて膨
大なものとなり、搬送シミュレーションの実現が困難と
なる課題がある。
【0034】次に、長尺材料が能力の異なる搬送テーブ
ルにまたがって搬送される場合について、搬送シミュレ
ーションの課題を実際の搬送と比較して説明する。図1
1に能力の異なる搬送テーブルにまたがって搬送される
実際の長尺材料の搬送と搬送シミュレーションの搬送説
明図を示す。(a)図は実際の長尺材料の搬送説明図、
(b)図は“点”表示材料モデルの搬送シミュレーショ
ン説明図である。
【0035】(a)図において、長尺材料Aが搬送テー
ブル(K+1)と搬送テーブル(K)にまたがって搬送
される状態で、搬送テーブル(K+1)の能力(搬送速
度)が、例えば80m/分、搬送テーブル(K)の能力
(搬送速度)が60m/分の場合には、搬送テーブル
(K+1)の能力80m/分が搬送テーブル(K)の能
力60m/分に変更され、同じ設備能力(搬送速度)6
0m/分で長尺材料Aが搬送される。
【0036】このように、実際の搬送における長尺材料
の搬送速度は、搬送対象となる長尺材料がまたがる複数
の搬送テーブルのうち、最も低い能力(最も遅い搬送速
度)に全ての搬送テーブルが一致するよう設定変更され
る。
【0037】したがって、(a)図の長尺材料Aが搬送
テーブル(K+1)に仕掛かってから搬送テーブル
(K)を通過するまでは搬送速度が60m/分で搬送さ
れ、長尺材料Aがそれぞれ搬送テーブル(K+1)、搬
送テーブル(K)を搬送される場合に較べて時間遅れを
生じる。
【0038】一方、(b)図において、“点”表示の材
料モデルXは搬送モデル(K+1)と搬送モデル(K)
に“またがる”表現はできないため、搬送モデル(K+
1)の能力80m/分、または搬送モデル(K)の能力
60m/分で搬送されることとなって(a)図のような
時間遅れはなく、搬送シミュレーションの結果に誤差を
発生する課題がある。なお、時間遅れに関する誤差は、
材料モデルXに対応した実際の長尺材料Aの搬送方向の
寸法が長い程大きくなる。
【0039】このように、従来の“点”表示材料モデル
の搬送シミュレーションでは、複数の搬送モデルにまた
がって搬送される状態を適切に表現することができない
課題がある。
【0040】続いて、長尺材料を切断機で切断する場合
について、搬送シミュレーションの課題を実際の搬送と
比較して説明する。図12に実際の長尺材料の切断と加
工(切断)シミュレーションの切断説明図を示す。
(a)図は実際の長尺材料の切断説明図、(b)図は
“点”表示材料モデルの切断シミュレーション説明図で
ある。
【0041】(a)図において、長尺材料Aは、切断機
(K)のある搬送テーブル(K1)および搬送テーブル
(K2)に搬送され、予め設定された長尺材料Aの切断
位置が切断機(K)に到達すると、搬送テーブル(K
1)および搬送テーブル(K2)を一旦停止させ、長尺
材料Aから長尺材料A1を切断する。
【0042】切断された長尺材料A1は、搬送テーブル
(K+1)に他の長尺材料がない場合には、搬送テーブ
ル(K1)が駆動されて搬送テーブル(K+1)に搬送
され、続いて残りの長尺材料Aが切断位置まで搬送され
て停止し、切断機(K)が長尺材料A2と長尺材料A3
切断する。
【0043】長尺材料A2は、搬送テーブル(K+1)
に長尺材料A1がない場合には、長尺材料A1の搬送と同
様に搬送テーブル(K+1)に搬送される。長尺材料A
3も同様に、搬送テーブル(K+1)に長尺材料A2がな
い場合には、搬送テーブル(K+1)に搬送される。
【0044】次に、長尺材料Bは、搬送テーブル(K
2)に切断された長尺材料A3がない場合には、搬送テ
ーブル(K−1)から搬送テーブル(K2)の搬送方向
終端まで搬送される。この状態で、長尺材料Bは搬送テ
ーブル(K1)に長尺材料A3がある場合には停止状態
を保ち、搬送テーブル(K1)に長尺材料A3がない場
合には切断位置が切断機(K)の位置に搬送される。長
尺材料Bの切断および搬送は、長尺材料Aの場合と同様
に実行される。
【0045】このように、長尺材料Bは長尺材料A3
搬送テーブル(K+1)に搬送されてから切断機(K)
の切断位置に搬送されるため、長尺材料A3が搬送テー
ブル(K+1)に搬送されるまでの待ち時間が発生す
る。また、切断機(K)は長尺材料の切断位置を認識
し、切断処理を実行するだけでよい。
【0046】一方、(b)図において、“点”表示の材
料モデルXが切断モデル(K)に仕掛かると、材料モデ
ルXに付与された切断情報に基づいて材料モデルX1
2およびX3に切断し、切断された材料モデルX1、X2
およびX3には新たな長さ、重量等の情報が付与され
る。
【0047】続いて、搬送ルールに従って材料モデルX
1、X2およびX3が順次搬送されるが、材料モデルX3
搬送され始めると、直ちに材料モデルYが搬送モデル
(K2)に搬送されてくるので、図9の(b)図で説明
したように、長さが考慮されない“点”表示の材料モデ
ルX3と材料モデルYは搬送モデル(K2)上で同時に
存在するため、待ち時間がカウントされず、シミュレー
ション結果に誤差を発生する課題がある。なお、シミュ
レーション誤差は、切断モデルでの切断処理数が増加す
るにつれて大きくなる。
【0048】このシミュレーション誤差を補償するため
には、切断モデルに切断ルールの他に、図10で説明し
たような各材料モデルの位置を監視するための搬送ルー
ルが必要となり、実現が困難となる課題がある。
【0049】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、その第1目的は材料モデルに長さの概
念を導入し、実際の製造ラインに対応した精度の高い材
料のモデル化、搬送シミュレーション方法および加工シ
ミュレーション方法を提供することにある。
【0050】また、第2目的は搬送シミュレーションお
よび加工シミュレーションのためのコーディング作業の
大幅な短縮にある。
【0051】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この発明に係る材料のモデル化は、長尺材料に対応した
材料モデルを所定の単位長データを有する基本材料モデ
ルを複数帯状に連結した連結集合体で形成したことを特
徴とする。
【0052】また、この発明に係る材料のモデル化は、
基本材料モデルを材料切断の最小単位とすることを特徴
とする。
【0053】さらに、この発明に係る材料のモデル化
は、任意の基本材料モデルの前方に連結された別の基本
材料モデルが存在しない場合には先頭を示す先頭位置情
報を付与するとともに、任意の基本材料モデルの後方に
連結された別の基本材料モデルが存在しない場合には末
尾を示す末尾位置情報を付与することを特徴とする。
【0054】また、この発明に係る材料のモデル化は、
基本材料モデルのそれぞれに材料の種類を表す材料情報
と、先頭の基本材料モデルから数えて何番目かを示す位
置情報と、を付与することを特徴とする。
【0055】さらに、この発明に係る搬送シミュレーシ
ョン方法は、複数の材料モデルが複数の搬送モデルを搬
送される場合、連続した2個の材料モデルは以下のパタ
ーンに従って搬送されることを特徴とする。 パターン1:K番目の搬送モデル(K)上にK番目の材
料モデルM(K)がない場合、搬送モデル(K−1)は
材料モデルM(K+1)を搬送モデル(K)に搬送す
る。 パターン2:搬送モデル(K)上に材料モデルM(K)
がある場合、搬送モデル(K−1)は材料モデルM(K
+1)の先頭を示す先頭位置情報に基づいて搬送中の材
料モデルM(K+1)の先頭を搬送モデル(K−1)の
終端に停止させる。 パターン3:搬送モデル(K+1)の始端が材料モデル
M(K)の末尾を示す末尾位置情報を認識した場合、搬
送モデル(K)上に材料モデルが存在しないとみなし、
搬送モデル(K−1)は材料モデルM(K+1)を搬送
モデル(K)に搬送する。
【0056】また、この発明に係る加工シミュレーショ
ン方法は、材料モデルが搬送モデル上で切断モデルによ
り切断される場合、以下のステップに従って切断処理が
実行されることを特徴とする。 ステップ1:材料モデルの切断位置が切断モデルに到達
すると、材料モデルを搬送している搬送モデルを停止す
る。 ステップ2:切断モデルが切断処理を行う。 ステップ3:切断されて独立した各材料モデルを形成す
る基本材料モデルのそれぞれに新たな位置情報を付与す
るとともに、独立した各材料モデルに先頭位置情報およ
び末尾位置情報を付与する。 ステップ4:独立した各材料モデルには前記搬送シミュ
レーション方法が適用され、搬送モデルによって搬送す
る。
【0057】さらに、この発明に係る搬送シミュレーシ
ョン方法および加工シミュレーション方法は、材料モデ
ルが搬送速度の異なる複数の搬送モデルにまたがって搬
送されながら、複数の切断モデル等からなる加工モデル
により加工される場合、前記材料モデルを搬送する搬送
速度は最も低速の搬送モデルの搬送速度に設定すること
を特徴とする。
【0058】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。図1〜図3はこの発明に係
る材料モデルの構成図である。図1にこの発明に係る材
料モデルの基本構成図、図2にこの発明に係る材料モデ
ルの先頭位置情報および末尾位置情報の付与形態説明
図、図3にこの発明に係る材料モデルの位置情報付与形
態説明図を示す。
【0059】図1において、材料モデル(M)1は、所
定の単位長データを有する複数の基本材料モデルM1〜
基本材料モデルMNを帯状に連結した連結集合体でモデ
ル化し、図のようなアニメーション形式で表現する。
【0060】また、材料モデル(M)1を形成する基本
材料モデルM1〜基本材料モデルMNのそれぞれは、材
料の種類、長さおよび重さの付与情報が同一であり、例
えば基本材料モデルM1を任意の数Nだけコピーして帯
状に連結してモデル化するため、材料モデル(M)1を
実際の長尺材料と同様に長さを有するモデルとして導入
することができる。なお、基本材料モデルM1〜基本材
料モデルMNに付与される所定の単位長データは、メー
トル(m)、センチメートル(cm)またはミリメート
ル(mm)等とする。
【0061】さらに、材料モデル(M)1を構成する基
本材料モデルM1〜基本材料モデルMNのそれぞれの基
本材料モデルが有する所定の単位長データは、実際の製
造工程において長尺材料を切断する場合の最小単位(例
えば、1m)と同じに設定する。従って、実際の長尺材
料を任意の長さに切断したものは、材料モデル(M)1
の基本材料モデルを帯状に複数個連結したモデルとして
扱うことができる。
【0062】図2の(a)図において、材料モデル
(M)1の先頭と末尾を表現するため、材料モデル
(M)1の搬送において先頭を形成する基本材料モデル
M1に先頭位置情報JT、一方、材料モデル(M)1の
末尾を形成する基本材料モデルMNに末尾位置情報JL
をそれぞれ付与するよう材料のモデル化ルールを規定す
る。
【0063】材料のモデル化ルールは、基本材料モデル
M1〜基本材料モデルMNの任意の基本材料モデルが自
己の搬送方向前方に別の基本材料モデルが存在しない場
合には、材料モデル(M)1の先頭と判断して先頭位置
情報JTを付与するよう規定する。
【0064】また、基本材料モデルM1〜基本材料モデ
ルMNの任意の基本材料モデルが自己の搬送方向後方に
別の基本材料モデルが存在しない場合には、材料モデル
(M)1の末尾と判断して末尾位置情報JLを付与する
よう規定する。
【0065】(b)図に材料モデル(M)1を基本材料
モデルMK1で切断し、基本材料モデルM1〜MK1で
構成される材料モデル(MA)2と、基本材料モデルM
K2〜MNで構成される材料モデル(MB)3とに分割
した場合のモデル化を示す。
【0066】材料のモデル化ルールにより、材料モデル
(MA)2は基本材料モデルM1に先頭位置情報JT
基本材料モデルMK1に末尾位置情報JLがそれぞれ付
与され、材料モデル(MB)3は基本材料モデルMK2
に先頭位置情報JT、基本材料モデルMNに末尾位置情
報JLがそれぞれ付与される。
【0067】なお、切断処理等によって材料モデルが1
個の基本材料モデルのみで構成される場合には、この基
本材料モデルに先頭位置情報JTおよび末尾位置情報JL
が付与される。
【0068】図3の(a)図において、材料モデル
(M)1は16個の基本材料モデルM1〜基本材料モデ
ル16から構成され、それぞれの基本材料モデルに材料
モデル(M)1の種類を示す材料情報JMと、先頭位置
からの順番を示す位置情報JP(1〜16)が付与され
るようモデル化ルールを設定する。
【0069】また、(b)図に示すように、材料モデル
(M)1が先頭から8番目の基本材料モデルM8で切断
され、基本材料モデルM1〜M8で構成される材料モデ
ル(MC)4と、基本材料モデルM9〜M16で構成さ
れる材料モデル(MD)5とに分割される場合には、材
料モデル(MD)5の先頭となる基本材料モデルM9の
位置情報JP(9)を位置情報JP(1)に設定変更し、
以降基本材料モデルM10〜M16の位置情報JP
(2〜8)の通し番号に設定変更する。
【0070】なお、基本材料モデルには、先頭位置情報
T、末尾位置情報JL、材料情報JM、位置情報JPの他
に、切断位置を表す切断位置情報等も付与する。
【0071】このように、この発明に係る材料のモデル
化は、材料モデルを所定の単位長(切断最小単位)デー
タを有する基本材料モデルを複数帯状に連結した連結複
合体で形成したので、実際の長尺材料と同じように材料
モデルに長さの概念を導入することができる。
【0072】また、材料モデルに先頭位置情報JT、末
尾位置情報JL、材料情報JM、位置情報JP等の情報を
付与したので、搬送シミュレーションおよび加工シミュ
レーションにおいて材料モデルを長尺材料と同様に取扱
うことができる。
【0073】図4はこの発明に係る搬送シミュレーショ
ン方法説明図である。なお、搬送シミュレーション方法
は既に説明した材料モデルを複数の搬送モデルを介して
搬送する場合について説明する。
【0074】図4において、K番目の材料モデルM
(K)、(K+1)番目の材料モデルM(K+1)が
(K−1)番目の搬送モデル(K−1)、K番目の搬送
モデル(K)および(K+1)番目の搬送モデル(K+
1)を搬送される場合を想定しており、搬送モデル(K
−1)、(K)および(K+1)はそれぞれ搬送モデル
固有の能力(搬送速度)を備えている。
【0075】(a)図に搬送モデル(K)上に材料モデ
ルM(K)がなく、搬送モデル(K−1)に材料モデル
M(K+1)がある場合の搬送シミュレーションのパタ
ーンを示す。このパターンおいて、搬送モデルは、材料
モデルM(K)の末尾位置情報JLおよび材料モデルM
(K+1)の先頭位置情報JTから搬送モデル(K)上
に材料モデルM(K)がないことが認識し、材料モデル
M(K+1)は搬送モデル(K)上に搬送される。
【0076】(b)図に材料モデルM(K)が搬送モデ
ル(K)および搬送モデル(K+1)上にまたがって存
在し、材料モデルM(K+1)が搬送モデル(K−1)
上にある場合の搬送シミュレーションのパターンを示
す。このパターンにおいて、搬送モデルは、材料モデル
M(K)の末尾位置情報J Lから材料モデルM(K)が
搬送モデル(K)上に有ることを認識し、搬送モデル
(K−1)上を搬送中の材料モデルM(K+1)は先頭
位置情報JTが検出されると搬送モデル(K−1)の搬
送方向終端に停止される。
【0077】(c)図に材料モデルM(K)が搬送モデ
ル(K)から搬送モデル(K+1)に搬送される場合
の、搬送モデル(K−1)上にある材料モデルM(K+
1)の搬送シミュレーションのパターンを示す。このパ
ターンにおいて、搬送モデルは、材料モデルM(K)の
末尾位置情報JLが搬送モデル(K+1)で検出される
と、搬送モデル(K)上に他の材料モデルが存在しない
とみなして搬送モデル(K−1)は材料モデルM(K+
1)を搬送モデル(K)に搬送する。
【0078】このように、搬送シミュレーション方法
は、(a)〜(c)図に示す3つの搬送パターンを備え
たので、1つの搬送モデルに2つ以上の材料モデルが同
時に存在することを禁止し、実際の長尺材料が搬送テー
ブル上を搬送される工程を正確にシミュレーションする
ことができる。
【0079】図5はこの発明に係る加工シミュレーショ
ン方法説明図である。加工シミュレーション方法を搬送
モデル上に設けた切断モデルで搬送されてくる材料モデ
ルを複数個に切断する場合を例にして説明する。
【0080】(a)図に材料モデルM(K)が切断モデ
ル(K)上に搬送されてきた加工シミュレーション方法
のステップ1の状態を示す。搬送モデル(K1)と搬送
モデル(K2)の境界に配置された切断モデル(K)上
に材料モデルM(K)が到達すると、切断モデル(K)
は材料モデルM(K)の位置情報JPに対応して予め設
定された最初の切断情報(長さ、個数)を認識し、材料
モデルM(K)を所定の位置情報JP(例えば8)を有
する基本材料モデル(M8)の位置で停止する。なお、
この状態では、搬送モデル(K1)および搬送モデル
(K2)は停止するよう制御される。
【0081】(b)図は切断モデル(K)が材料モデル
M(K)を位置情報JP(8)で切断処理し、新たな材
料モデルM(K1)と材料モデルM(K2)を生成する
加工シミュレーション方法のステップ2の状態を示す。
続いて、加工シミュレーション方法のステップ3では、
新たに生成された材料モデルM(K2)は、図3の
(b)図に示すモデル化ルールに従って切断前の位置情
報JP(9〜16)を(1〜8)に設定変更するととも
に、材料モデルM(K1)は基本材料モデル(M8)に
末尾位置情報JL、材料モデルM(K2)は基本材料モ
デル(M1)に先頭位置情報JTをそれぞれを付与す
る。
【0082】また、搬送モデル(K+1)上に他の材料
モデルが存在しないので、搬送モデル(K1)は搬送を
開始し、材料モデルM(K1)を搬送モデル(K+1)
に搬送する。
【0083】(c)図は切断された材料モデルM(K
2)が搬送モデル(K1)上に送り出され、材料モデル
M(K+1)が搬送モデル(K−1)から搬送モデル
(K2)に搬送されてくる加工シミュレーション方法の
ステップ4の状態を示す。なお、材料モデルM(K
1)、材料モデルM(K2)および材料モデルM(K+
1)には図4に示した搬送シミュレーションが適用され
る。
【0084】(c)図において、材料モデルM(K+
1)は材料モデルM(K2)が搬送モデル(K1)上に
あるので、搬送モデル(K2)の搬送方向終端で停止さ
れる。一方、材料モデルM(K2)は、材料モデルM
(K1)が搬送モデル(K+1)上にあるので、搬送モ
デル(K1)の搬送方向終端で停止される。
【0085】図(d)は材料モデルM(K+1)の切断
箇所となる基本材料モデル(MD)が切断モデル(K)
上にある状態を示す。この状態では、材料モデルM
(K)の切断の場合と同様に、搬送モデル(K1)およ
び搬送モデル(K2)は停止状態にある。
【0086】この状態以降の材料モデルM(K+1)の
切断および搬送は、材料モデルM(K)と同様に加工シ
ミュレーション方法のステップ1〜ステップ4に従って
実行される。
【0087】このように、切断加工シミュレーション方
法は、ステップ1〜ステップ4の順序で材料モデルを切
断し、切断により新たに生成した材料モデルを独立した
材料モデルとして扱い、搬送シミュレーション方法を適
用して搬送するので、実際の長尺材料を切断機で切断す
る工程を正確にシミュレーションすることができる。
【0088】また、搬送シミュレーションまたは切断シ
ミュレーションにおいて、材料モデルが複数の搬送モデ
ルおよび複数の切断モデルにまたがって搬送されながら
切断される場合には、材料モデルが搬送される搬送速度
は複数の搬送モデルの中で最も搬送能力(搬送速度)の
低い(遅い)搬送モデルに設定される。この場合の搬送
または切断は、既に説明した搬送シミュレーション方
法、または切断シミュレーション方法に従って実行され
る。
【0089】なお、実施の形態において、材料モデルは
スラブ、厚板、形鋼、棒鋼等の長尺材料を対象とし、搬
送モデルは搬送テーブルを対象として説明したが、本願
発明のモデル化およびシミュレーション方法は、紙、
布、皮、材木、食品等をベルトコンベア等で搬送し、切
断する場合にも同様に適用することができる。
【0090】
【発明の効果】この発明に係る材料のモデル化は、長尺
材料に対応した材料モデルを所定の単位長データを有す
る基本材料モデルを複数帯状に連結した連結集合体で形
成し、材料モデルに長さの概念を導入することができる
ので、モデル化を実際の長尺材料に対応して最適に表現
することができる。
【0091】また、この発明に係る材料のモデル化は、
基本材料モデルを材料切断の最小単位とし、材料モデル
の切断は基本材料モデルの整数倍で行うので、材料モデ
ルに付与する切断情報の単純化を図ることができる。
【0092】さらに、この発明に係る材料のモデル化
は、任意の基本材料モデルの前方に連結された別の基本
材料モデルが存在しない場合には先頭を示す先頭位置情
報を付与するとともに、任意の基本材料モデルの後方に
連結された別の基本材料モデルが存在しない場合には末
尾を示す末尾位置情報を付与するので、材料モデルの先
端と末尾を単純な設定により、複雑な演算をすることな
く材料モデルを容易に識別することができる。
【0093】また、この発明に係る材料のモデル化は、
基本材料モデルのそれぞれに材料の種類を表す材料情報
と、先頭の基本材料モデルから数えて何番目かを示す位
置情報と、を付与するので、加工シミュレーションにお
ける切断処理の単純化を図るとともに、切断した材料モ
デルを独立した材料モデルとして容易に認識することが
できる。
【0094】さらに、この発明に係る搬送シミュレーシ
ョン方法は、複数の材料モデルが複数の搬送モデルを搬
送される場合、連続した2個の材料モデルは以下のパタ
ーンに従って搬送されるので、同一の搬送モデル上に同
時に2個以上の材料モデルの存在を禁止することがで
き、実際の長尺材料が搬送テーブルで搬送される工程を
精度よくシミュレーションすることができる。 パターン1:K番目の搬送モデル(K)上にK番目の材
料モデルM(K)がない場合、搬送モデル(K−1)は
材料モデルM(K+1)を搬送モデル(K)に搬送す
る。 パターン2:搬送モデル(K)上に材料モデルM(K)
がある場合、搬送モデル(K−1)は材料モデルM(K
+1)の先頭を示す先頭位置情報に基づいて搬送中の材
料モデルM(K+1)の先頭を搬送モデル(K−1)の
終端に停止させる。 パターン3:搬送モデル(K+1)の始端が材料モデル
M(K)の末尾を示す末尾位置情報を認識した場合、搬
送モデル(K)上に材料モデルが存在しないとみなし、
搬送モデル(K−1)は材料モデルM(K+1)を搬送
モデル(K)に搬送する。
【0095】また、この発明に係る加工シミュレーショ
ン方法は、材料モデルが搬送モデル上で切断モデルによ
り切断される場合、以下のステップに従って切断処理が
実行されるので、実際の長尺材料が切断機で切断される
工程を精度よくシミュレーションすることができる。 ステップ1:材料モデルの切断位置が切断モデルに到達
すると、材料モデルを搬送している搬送モデルを停止す
る。 ステップ2:切断モデルが切断処理を行う。 ステップ3:切断されて独立した各材料モデルを形成す
る基本材料モデルのそれぞれに新たな位置情報を付与す
るとともに、独立した各材料モデルに先頭位置情報およ
び末尾位置情報を付与する。 ステップ4:独立した各材料モデルには前記搬送シミュ
レーション方法が適用され、搬送モデルによって搬送す
る。
【0096】さらに、この発明に係る搬送シミュレーシ
ョン方法および加工シミュレーション方法は、材料モデ
ルが搬送速度の異なる複数の搬送モデルにまたがって搬
送されながら、複数の切断モデル等からなる加工モデル
により加工される場合、前記材料モデルを搬送する搬送
速度は最も低速の搬送モデルの搬送速度に設定するの
で、実際の長尺材料が複数の搬送テーブルにまたがって
搬送される工程を正確にシミュレーションすることがで
きる。
【0097】よって、材料モデルに長さの概念を導入
し、実際の製造ラインに即した精度の高い材料のモデル
、搬送シミュレーション方法および加工シミュレーシ
ョン方法を提供することができる。
【0098】また、材料モデルは基本材料モデルの連結
集合体で形成し、先頭位置情報JT、末尾位置情報JL
材料情報JM、位置情報JPの他に、切断位置を表す切断
位置情報等の情報を付与したので、実際の長尺材料を正
確にモデル化できるとともに、シミュレーション実行の
ためのコーディングに要する工数を大幅に改善する材料
のモデル化、搬送シミュレーション方法および加工シミ
ュレーション方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る材料モデルの基本構成図
【図2】この発明に係る材料モデルの先頭位置情報およ
び末尾位置情報の付与形態説明図
【図3】この発明に係る材料モデルの位置情報付与形態
説明図
【図4】この発明に係る搬送シミュレーション方法説明
【図5】この発明に係る加工シミュレーション方法説明
【図6】長尺材料を“点”表示した従来の材料モデル
【図7】“点”表示材料モデルの搬送シミュレーション
説明図
【図8】“点”表示材料モデルの加工(切断)シミュレ
ーション説明図
【図9】実際の長尺材料の搬送と搬送シミュレーション
の搬送説明図
【図10】搬送シミュレーション方法の一実施例搬送説
明図
【図11】能力の異なる搬送テーブルにまたがって搬送
される実際の長尺材料の搬送と搬送シミュレーションの
搬送説明図
【図12】実際の長尺材料の切断と加工(切断)シミュ
レーションの切断説明図
【符号の説明】 1,2,3,4,5…材料モデル(M,MA,MB,M
C,MD)、M1〜MN…基本材料モデル、M(K)…
K番目の材料モデルM(K)、M(K+1)…(K+
1)番目の材料モデル、JT…先頭位置情報、JL…末尾
位置情報、JP…位置情報。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺材料を複数の搬送テーブルを介して
    搬送したり、搬送途中の前記長尺材料を切断機で切断す
    る実際の搬送および加工をモデルで表現する搬送/加工
    シミュレーションの材料のモデル化において、 前記長尺材料に対応した材料モデルを所定の単位長デー
    タを有する基本材料モデルを複数帯状に連結した連結集
    合体で形成したことを特徴とする材料のモデル化。
  2. 【請求項2】 前記基本材料モデルを材料切断の最小単
    位とすることを特徴とする請求項1記載の材料のモデル
    化。
  3. 【請求項3】 任意の基本材料モデルの前方に連結され
    た別の基本材料モデルが存在しない場合には先頭を示す
    先頭位置情報を付与するとともに、任意の基本材料モデ
    ルの後方に連結された別の基本材料モデルが存在しない
    場合には末尾を示す末尾位置情報を付与することを特徴
    とする請求項1記載の材料のモデル化。
  4. 【請求項4】 基本材料モデルのそれぞれに材料の種類
    を表す材料情報と、先頭の基本材料モデルから数えて何
    番目かを示す位置情報と、を付与することを特徴とする
    請求項1記載の材料のモデル化。
  5. 【請求項5】 複数の材料モデルが複数の搬送モデルを
    搬送される場合、連続した2個の材料モデルは以下のパ
    ターンに従って搬送されることを特徴とする搬送シミュ
    レーション方法。 パターン1:K番目の搬送モデル(K)上にK番目の材
    料モデルM(K)がない場合、搬送モデル(K−1)は
    材料モデルM(K+1)を搬送モデル(K)に搬送す
    る。 パターン2:搬送モデル(K)上に材料モデルM(K)
    がある場合、搬送モデル(K−1)は材料モデルM(K
    +1)の先頭を示す先頭位置情報に基づいて搬送中の材
    料モデルM(K+1)の先頭を搬送モデル(K−1)の
    終端に停止させる。 パターン3:搬送モデル(K+1)の始端が材料モデル
    M(K)の末尾を示す末尾位置情報を認識した場合、搬
    送モデル(K)上に材料モデルが存在しないとみなし、
    搬送モデル(K−1)は材料モデルM(K+1)を搬送
    モデル(K)に搬送する。
  6. 【請求項6】 材料モデルが搬送モデル上で切断モデル
    により切断される場合、以下のステップに従って切断処
    理が実行されることを特徴とする加工シミュレーション
    方法。 ステップ1:材料モデルの切断位置が切断モデルに到達
    すると、材料モデルを搬送している搬送モデルを停止す
    る。 ステップ2:切断モデルが切断処理を行う。 ステップ3:切断されて独立した各材料モデルを形成す
    る基本材料モデルのそれぞれに新たな位置情報を付与す
    るとともに、独立した各材料モデルに先頭位置情報およ
    び末尾位置情報を付与する。 ステップ4:独立した各材料モデルには前記搬送シミュ
    レーション方法が適用され、搬送モデルによって搬送す
    る。
  7. 【請求項7】 前記材料モデルが搬送速度の異なる複数
    の搬送モデルにまたがって搬送されながら、複数の切断
    モデル等からなる加工モデルにより加工される場合、前
    記材料モデルを搬送する搬送速度は最も低速の搬送モデ
    ルの搬送速度に設定することを特徴とする請求項5、又
    は請求項6記載の搬送/加工シミュレーション方法。
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