JPH0938655A - オゾンを含有する電解次亜塩素酸殺菌水並びにその製造方法及び装置 - Google Patents

オゾンを含有する電解次亜塩素酸殺菌水並びにその製造方法及び装置

Info

Publication number
JPH0938655A
JPH0938655A JP8137518A JP13751896A JPH0938655A JP H0938655 A JPH0938655 A JP H0938655A JP 8137518 A JP8137518 A JP 8137518A JP 13751896 A JP13751896 A JP 13751896A JP H0938655 A JPH0938655 A JP H0938655A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
ozone
electrolysis
hypochlorous acid
electrolytic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8137518A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Okazaki
龍夫 岡崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP8137518A priority Critical patent/JPH0938655A/ja
Publication of JPH0938655A publication Critical patent/JPH0938655A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】次亜塩素酸とオゾンの殺菌力の組み合わせで殺
菌力を増強・補完することができる電解殺菌水を生成す
る。 【構成】好ましくは固体高分子電解質電解法により、水
中にオゾンを発生させる。この水を電解槽に給水すると
ともに、塩化物イオンを添加して電解することにより、
水中に次亜塩素酸水を生成させ、pH2〜7、次亜塩素
酸濃度20〜100ppm、オゾン濃度0.1〜5pp
mの電解殺菌水を得る。pH調整のために電解槽の被処
理水に塩酸などの無機酸及び/または陽イオン交換処理
溶液を添加して電解してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は電解により生成した次亜塩
素酸水にオゾンを含有させた電解殺菌水及びその製造方
法並びにこの製造方法を実施する装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】塩化物イオンを含む水
を電気分解することにより生成した電解酸性水は、次亜
塩素酸を含有し殺菌力を有することが知られている。こ
の殺菌水は次亜塩素酸の濃度が高いほど強い殺菌力を程
するが、用途によっては次亜塩素酸濃度をあまり高くす
るのが好ましくない場合があり、20〜100ppm程
度に抑制して、且つ、その次亜塩素酸濃度以上の殺菌力
を必要とするような場合に対応できないという問題があ
った。
【0003】他方、電解によって生成される上記の次亜
塩素酸殺菌水はpHが7を越えると次亜塩素酸の量が急
激に減少し、殺菌力が低下してしまう。また、pH2〜
3付近では次亜塩素酸が塩素ガスに変わり同様に殺菌力
が急激に低下してしまう。
【0004】従って、本発明の第1の目的は、電解によ
る次亜塩素酸殺菌水の殺菌力をオゾン殺菌力で増強し、
もしくは補完することができる電解殺菌水を提供するこ
とにある。
【0005】本発明の第2の目的は、上記電解殺菌水の
製造方法を提供することにある。
【0006】本発明の第3の目的は、上記電解殺菌水の
製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記第1の目的
は、塩化物イオンを含む水を電解して得た次亜塩素酸
と、オゾンを含有する、pH2〜7、次亜塩素酸濃度2
0〜100ppm、オゾン濃度0.1〜5ppmの電解
殺菌水よって達成される。
【0008】上記第2の目的を達成するための電解殺菌
水の製造方法には以下のような各種の態様がある。第1
の態様は、塩化物イオンを添加した水を有隔膜電解槽で
電解して次亜塩素酸水を生成するとともに、次亜塩素酸
水生成の電解前、電解中または電解後の水に、電気分解
法でオゾンを発生させることにより、pH2〜7、次亜
塩素酸濃度20〜100ppm、オゾン濃度0.1〜5
ppmに調整することを特徴とする。
【0009】第2の態様は、塩化物イオンを添加した水
を有隔膜電解槽で電解して次亜塩素酸水を生成し、有隔
膜電解槽の陽極室から生成される次亜塩素酸水に水道水
等の水または陰極室からのアルカリ水を混合して希釈す
るとともに、前記次亜塩素酸発生のための電解前、電解
中または電解後の水、もしくは、前記希釈用水または希
釈後の次亜塩素酸水に、電気分解法でオゾンを発生させ
ることにより、pH2〜7、次亜塩素酸濃度20〜10
0ppm、オゾン濃度0.1〜5ppmに調整すること
を特徴とする。
【0010】第3の態様は、塩化物イオンを添加した水
と、pHを低く調整するための塩酸などの無機酸及び/
または陽イオンを含む水を陽イオン交換した溶液からな
るpH調整溶液との混合液を、無隔膜電解槽で電解して
次亜塩素酸水を生成するとともに、前記次亜塩素酸水生
成の電解前、電解中または電解後の水に、電気分解法で
オゾンを発生させることにより、pH2〜7、次亜塩素
酸濃度20〜100ppm、オゾン濃度0.1〜5pp
mに調整することを特徴とする。
【0011】第4の態様は、塩化物イオンを添加した水
と、pHを低く調整するための塩酸などの無機酸及び/
または陽イオンを含む水を陽イオン交換した溶液からな
るpH調整溶液との混合液を、無隔膜電解槽で電解して
次亜塩素酸水を生成し、得られた次亜塩素酸水に水道水
等の水を混合して希釈するとともに、前記次亜塩素酸発
生のための電解前、電解中または電解後の水、もしく
は、前記希釈用水または希釈後の次亜塩素酸水に、電気
分解法でオゾンを発生させることにより、pH2〜7、
次亜塩素酸濃度20〜100ppm、オゾン濃度0.1
〜5ppmに調整することを特徴とする。
【0012】第5の態様は、純水化した水を、好ましく
は固体高分子電解質水電解法で電解して水中にオゾンを
発生させ、このオゾン含有水を有隔膜電解槽の少なくと
も陽極室側に給水するとともに、前記電解槽の少なくと
も陽極室側に塩化物イオンを添加して電解することによ
り、pH2〜7、次亜塩素酸濃度20〜100ppm、
オゾン濃度0.1〜5ppmに調整することを特徴とす
る。
【0013】第6の態様は、純水化した水を、好ましく
は固体高分子電解質水電解法で電解して水中にオゾンを
発生させ、このオゾン含有水を無隔膜電解槽に給水する
とともに、この電解槽に塩化物イオンと塩酸などの無機
酸を添加して電解することにより、pH2〜7、次亜塩
素酸濃度20〜100ppm、オゾン濃度0.1〜5p
pmに調整することを特徴とする。
【0014】上記第3の目的のために、本発明の電解殺
菌水生成装置は、電解槽の一側に給水管を有し、他側に
排水管を有する電解整水装置と、該電解整水装置の給水
管に介装された純水器と、純水器の下流側給水管に介装
され、電解法で水中にオゾンを発生させるオゾン発生装
置と、電解槽又はオゾン発生装置の下流側給水管の水に
塩化物イオン、又は塩化物イオンと塩酸などの無機酸を
添加する薬液タンクと、を備えていることを特徴とす
る。
【0015】この電解殺菌水生成装置に使用される電解
槽は有隔膜式でも無隔膜式でもよい。有隔膜電解槽を使
用する場合は、オゾン発生装置は少なくとも電解槽の陽
極室側に通じる給水管に設け、薬液タンクは電解槽の少
なくとも陽極室側に塩化物イオンを添加するようにす
る。また、無隔膜電解槽を使用する場合は、薬液タンク
は、電解槽で電解される水に塩化物イオンと塩酸などの
無機酸が添加されるようにする。
【0016】
【実施例】本発明の電解殺菌水は、塩化物イオンを含む
水を電解して得た次亜塩素酸と、オゾンを含有し、pH
2〜7、次亜塩素酸濃度20〜100ppm、オゾン濃
度0.1〜5ppmに調整されているものである。
【0017】塩化ナトリウム水溶液などの塩化物イオン
を含む水を電気分解したpH2〜7の電解水は殺菌力の
強い次亜塩素酸を含む電解殺菌水になる。
【0018】他方、オゾン(O3)が優れた殺菌力を有
することが知られているが、オゾンの殺菌力は、次式に
よりオゾンが分解したときに発生する発生期の活性酸素
(O)が、強力な酸化反応をおこすことによって生ず
る。
【化1】 上記の式で発生した分解発生期の酸素(O)が付近の還
元性物、すなわち、微生物のような有機物質と瞬時に反
応してこれを分解することにより、殺菌作用が働く。
【0019】液相でのオゾンの酸化・殺菌作用を液中で
の有機物(R)の酸化を例にとって考察すると、前記式
1で発生した発生期の酸素(O)は次式により、水と反
応することによって、ヒドロキシラジカル(HO)を生
成する。
【化2】 次いで以下の式3乃至式6に示すように、このヒドロキ
シラジカル(HO)が、酸化反応の開始剤として働き、
連鎖反応を引き起こし、有機物を強力に酸化するもので
ある。なお、Rは有機物を表す。
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【0020】本発明の電解殺菌水は、上記の次亜塩素酸
殺菌力とオゾンの殺菌力を組み合わせて、最終的に生成
される殺菌水のpHを2〜7、次亜塩素酸濃度を20〜
100ppm、オゾン濃度を0.1〜5ppmに特定し
て殺菌力が増強・補完されるようにしたものである。
【0021】本発明の電解殺菌水は、塩化物イオンを含
む水を電解してpH値を2〜7に調整したことにより、
水中の残留遊離塩素のほとんどが殺菌力の最も高い次亜
塩素酸の形で存在する。しかしながら、使用目的に合せ
て、次亜塩素酸濃度を20〜100ppmに設定してあ
るため、次亜塩素酸による殺菌力には濃度に規制された
限界がある。ところが、本発明の電解殺菌水は0.1〜
5ppmのオゾンを含有させてあるので、オゾンが分解
したときに発生する活性酸素が水と反応してヒドロキシ
ラジカル(HO)を発生させ、このヒドロキシラジカル
(HO)が酸化反応の開始剤として働き、連鎖反応を引
き起こし、水中の微生物(有機物)を強力に酸化させ
る。
【0022】従って、次亜塩素酸による殺菌力とオゾン
に基因する殺菌力が組み合わされることにより、次亜塩
素酸の濃度以上に殺菌力が増強されるとともに、pHが
例えば7近くに上昇し、あるいはpH2近くに下がって
次亜塩素酸による殺菌力が低下した場合でも、オゾンに
基因する前記殺菌力によって電解殺菌水の殺菌力が補完
される。
【0023】本発明による上記電解殺菌水の製造方法
は、塩化物イオンを含む水を電解して次亜塩素酸を生成
する工程と処理水中にオゾンを発生させる工程を基本的
に含むものである。また、本発明の方法は有隔膜電解槽
で電解する場合と、無隔膜電解槽で電解する場合があ
り、さらに、各々の場合について、原水と塩化物イオン
を含む水の混合水を電解して所定濃度の次亜塩素酸水に
生成する場合と、塩化物イオンを含む水を電解して得た
次亜塩素酸水を希釈して所定濃度に調整する場合があ
り、これを整理すると以下の各製造方法に分けることが
できる。
【0024】第1の方法は、塩化ナトリウム(NaC
l)、塩化カリウム(KCl)などの塩化物イオンを添
加した水を有隔膜電解槽で電解して次亜塩素酸水を生成
するとともに、次亜塩素酸水生成の電解前、電解中また
は電解後の水に、電気分解法によりオゾンを発生させる
ことにより、pH2〜7、次亜塩素酸濃度20〜100
ppm、オゾン濃度0.1〜5ppmに調整するもので
ある。
【0025】第2の方法は、前記塩化物イオンを添加し
た水を有隔膜電解槽で電解して次亜塩素酸水を生成し、
有隔膜電解槽の陽極室から生成される次亜塩素酸水に水
道水等の水または陰極室からのアルカリ水を混合して希
釈するとともに、前記次亜塩素酸発生のための電解前、
電解中または電解後の水、もしくは、前記希釈用水また
は希釈後の次亜塩素酸水に、電気分解法によりオゾンを
発生させることにより、pH2〜7、次亜塩素酸濃度2
0〜100ppm、オゾン濃度0.1〜5ppmに調整
するするものである。
【0026】上記のように、有隔膜電解槽を使用する場
合は、オゾン含有水及び塩化物イオンを電解槽の陽極室
側と陰極室側の両方に給水及び添加してもよいが、好ま
しくは、オゾン含有水と塩化物イオンは電解槽の陽極室
側に入れ、陰極室には水道水などの普通の水(原水)を
入れて電解する。なお、電解槽に給水する水、特に、陰
極室に給水する水は軟水器を通して軟水化した水を用い
ると、電解時のカルシウムの析出を防ぐのでさらに好都
合である。
【0027】第3の方法は、前記塩化物イオンを添加し
た水と、pHを低く調整するための塩酸などの無機酸及
び/または陽イオンを含む水を陽イオン交換した溶液か
らなるpH調整溶液との混合液を、無隔膜電解槽で電解
して次亜塩素酸水を生成するとともに、前記次亜塩素酸
水生成の電解前、電解中または電解後の水に、電気分解
法によりオゾンを発生させることにより、pH2〜7、
次亜塩素酸濃度20〜100ppm、オゾン濃度0.1
〜5ppmに調整するものである。
【0028】さらに、第4の方法は、前記塩化物イオン
を添加した水と、pHを低く調整するための塩酸などの
無機酸及び/または陽イオンを含む水を陽イオン交換し
た溶液からなるpH調整溶液との混合液を、無隔膜電解
槽で電解して次亜塩素酸水を生成し、得られた次亜塩素
酸水に水道水等の水を混合して希釈するとともに、前記
次亜塩素酸発生のための電解前、電解中または電解後の
水、もしくは、前記希釈用水または希釈後の次亜塩素酸
水に、電気分解法によりオゾンを発生させることによ
り、pH2〜7、次亜塩素酸濃度20〜100ppm、
オゾン濃度0.1〜5ppmに調整するものである。
【0029】第5の方法は、純水化した水を電気分解
法、好ましくは、固体高分子電解質水電解法で電解して
水中にオゾンを発生させ、このオゾン含有水を有隔膜電
解槽の少なくとも陽極室側に給水するとともに、前記電
解槽の少なくとも陽極室側に塩化物イオンを添加して電
解することにより、pH2〜7、次亜塩素酸濃度20〜
100ppm、オゾン濃度0.1〜5ppmに調整する
ものである。
【0030】さらに、第6の方法は、純水化した水を電
気分解法、好ましくは、固体高分子電解質水電解法で電
解して水中にオゾンを発生させ、このオゾン含有水を無
隔膜電解槽に給水するとともに、この電解槽に塩化物イ
オンと塩酸などの無機酸を添加して電解することによ
り、pH2〜7、次亜塩素酸濃度20〜100ppm、
オゾン濃度0.1〜5ppmに調整するものである。
【0031】本発明の上記方法は、次亜塩素酸とオゾン
がいずれも水の電気分解によって生成されるので製造工
程が簡略になる。しかも、オゾンは酸性が強くなればな
るほど水中における溶存安定性が増す性質がある。
【0032】また、上記のように、オゾンを発生させた
水を塩化物イオンと共に電解すると、次亜塩素酸が発生
すると同時に二酸化塩素等の副成物が生成される。この
二酸化塩素は殺菌作用があるので、殺菌水の殺菌効果は
更に向上する。
【0033】電解槽の電極間を電解用隔膜で仕切って電
解する有隔膜電解で、陽極室に生成される次亜塩素酸水
のpHを2〜7に制御することが比較的容易であるが、
電極間を電解隔膜で仕切らずに電解する無隔膜電解で
は、塩化物含有水の電解水のpH値を2〜7に低く制御
するのが難しい場合がある。このため、すでに述べたよ
うに、上記製造方法のうち、特に、無隔膜電解で製造す
る場合は、塩化物イオン含有水を電解して得られる次亜
塩素酸水のpHを低く抑え、生成される殺菌水のpHを
2〜7に調整するために、前記塩化物イオンを含む水
に、pH調整溶液として塩酸などの無機酸を添加する
か、あるいは、陽イオンを含む水を陽イオン交換(水素
イオン置換)した溶液を添加する。もちろん、pH調整
溶液として前記無機酸と陽イオン交換液の双方を添加し
てもよい。pHを低く調整するための陽イオンを付与す
る添加薬液としては、例えば、塩化カルシウム(CaC
2)、硫酸カルシウム(CaSO4)等があげられる。
【0034】塩化物イオンを付与するための塩化物塩の
例としては塩化ナトリウム、塩化カリウムなどを挙げる
ことができる。
【0035】本発明の方法は、電解槽の水に添加する薬
液に、さらに、ポリケイ酸塩及び/又はケイ酸塩を加え
てもよい。添加薬液にこれらポリケイ酸やケイ酸塩を追
加することにより、次亜塩素酸水が錆びにくくなるとい
う利点が得られる。
【0036】上記のポリケイ酸塩及びケイ酸塩がナトリ
ウム塩である場合は、添加する塩化物塩は塩化カリウム
であることが望ましい。なぜならば、塩化ナトリウムを
使用するとナトリウムの濃度が高くなり過ぎ、溶けにく
くなってしまうからである。
【0037】次に、本発明によるオゾン含有の電解次亜
塩素酸殺菌水を製造するための装置を図面に基づいて説
明する。この装置は基本的に水の電解整水装置を使用す
るものであるが、この電解整水装置には図1のように、
有隔膜電解槽を使用するものと、図2のように、無隔膜
電解槽1’を使用するものがある。いずれも、電解槽1
の給水管2に純水器3とオゾン発生装置4を設け、水中
にオゾンを発生させた水を有隔膜電解槽1又は無隔膜電
解槽1´に給水するとともに、図1の装置にあっては有
隔膜電解槽1の水に次亜塩素酸を発生させるのに必要な
薬液を供給するための薬液タンク5が、また、図2の装
置にあっては無隔膜電解槽1´の水に次亜塩素酸を発生
させるのに必要な薬液及び酸性化のための薬液を供給す
るための薬液タンク5がを備えている。
【0038】図1は、有隔膜電解槽1を使用する装置を
例示するもので、電解槽1は陰電極6と陽電極7間を電
解隔膜8によって陰極室10と陽極室9に仕切られてお
り、陽極室9に生成される電解処理水は排水管11から
殺菌水取水口13から排出され、陰極室10に生成され
る電解処理水は排水管12からドレン14へ排水される
ようになっている。
【0039】図1の薬液タンク5には次亜塩素酸を生成
するための塩化ナトリウム、塩化カリウム等の塩化物塩
が入っており、オゾン発生装置4の下流側給水管の水に
塩化物イオンを添加するようになっている。上記のオゾ
ンを含有させた水及び塩化物塩は、電解槽1の陰極室1
0、陽極室9の双方に給水してもよいが、好ましくは、
陽極室9側に給水し、陰極室10には水道水等の原水を
給水する。このため、図1の実施例では、給水管2を二
肢の給水支管2a、2bに分岐して一方を陽極室9に、
他方を陰極室10に接続し陽極室9に通ずる給水支管2
aに純水器3とオゾン発生装置4を介装してある。
【0040】オゾン発生装置4は、電気分解法により、
水中にオゾンを発生させる装置が使用されており、特
に、固体高分子電解質水電解法に基づくオゾン発生装置
が好適である。すなわち、このオゾン発生装置4には、
イオン交換膜の表裏に陽極と陰極を配し、純水中でこの
電極間に電流を流すことにより、陽極側にオゾンを発生
させるオゾン発生セルが使用されている。尚、純水器3
はオゾン発生装置4でオゾンを発生させるのに必要な純
水を得るために使用されるものでオゾン発生装置4の上
流側に配設されている。
【0041】かくして、図1の装置では給水管2から給
水される水の一部は電解槽1の陰極室10に給水される
とともに、給水の一部は純水器3によって純水化された
後、オゾン発生装置4によって水中にオゾンを含有させ
るとともに、このオゾン含有水に薬液タンク5からの塩
化物イオンが添加されて電解槽1の陽極室9に給水され
る。このようにして、オゾン含有水に塩化物イオンを添
加した水を有隔膜電解槽1で電解することによって、電
解槽1の陽極室9からpH2〜7、次亜塩素酸濃度20
〜100ppm、オゾン濃度0.1〜5ppmの水、す
なわち、次亜塩素酸による殺菌力とオゾンの殺菌力を兼
ね備えた電解殺菌水が生成される。
【0042】図2は、電解隔膜を有しない無隔膜電解槽
1´を使用する装置を示すもので、このものは電解槽1
´に接続した給水管2に前記同様の純水器3とオゾン発
生装置4を介装し、純水の全量にオゾンを含有させて無
隔膜電解槽1’に給水するようにしてある。無隔膜電解
槽1´には薬液タンク5から図1と同様に塩化物イオン
が添加されるが、塩化物イオンを含む水を無隔膜電解槽
1´で電解するとpH値が高くなり、次亜塩素酸を発生
させるのに必要なpH2〜7の状態に保ちにくいので、
図2の薬液タンク5には上記塩化物塩の他に塩酸等の無
機酸を加え、無機酸による中和で電解処理水のpH値が
pH2〜7に調整されるようにしてある。かくして、図
2の装置においては、給水の全量が、前記と同様に、オ
ゾン含有の電解次亜塩素酸殺菌水となって排出される。
【0043】尚、電解槽から生成される次亜塩素酸水を
錆びにくくするために、図1、図2の装置はいずれも薬
液タンク5の薬液に、さらに、ポリケイ酸塩及び/又は
ケイ酸塩を加えるのが好ましい。
【0044】さらに、図1、図2の装置は、生成された
殺菌水を原水で希釈して、前記範囲内でpH値、オゾン
濃度、次亜塩素濃度を調整するために、給水管2から分
岐栓20を介して電解殺菌水の排水管11、15に希釈
水配管路16を接続してもよい。
【0045】尚、電気分解時にカルシウムの析出を防ぐ
ために、好ましくは、図のように給水管2に軟水器17
を介装し、給水の全量を軟水化するようにしてもよい。
【0046】また、給水管2と薬液タンク5の薬液供給
管18に定量ポンプ又は定量バルブなどの、流量可変の
定流量装置19を設け、薬液が所望の流量比率で添加さ
れるようにすることが望ましい。
【0047】本発明の前記装置に使用する電解槽1、1
´は連続通水式、バッチ式のいずれでもよい。
【0048】本発明における殺菌水のpH2〜7、次亜
塩素酸濃度20〜100ppm、オゾン濃度0.1〜5
ppmの特定は成品としての電解殺菌水についてのもの
である。
【0049】
【効果】本発明の電解殺菌水は、次亜塩素酸の殺菌力と
オゾンの殺菌力の組み合わせによって殺菌力が増強さ
れ、また、pH変化により殺菌水の次亜塩素酸による殺
菌力が低下した場合にもオゾンの存在により殺菌力が補
完される。
【0050】次亜塩素酸の濃度以上の殺菌力が得られる
ので、次亜塩素酸濃度を抑えて、しかも強い殺菌力が必
要な場合の殺菌水として特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電解殺菌水を生成する装置の実施例
を示す概略構成図
【図2】 本発明の電解殺菌水を生成する装置の他の実
施例を示す概略構成図
【符号の説明】
1…有隔膜電解槽 1´…無隔膜電解槽 2…給水管 2a、2b…給水支管 3…純水器 4…オゾン発生装置 5…薬液タンク 6…陰電極 7…陽電極 8…電解隔膜 9…陽極室 10…陰極室 11、12、15…排水管 13…殺菌水取水口 14…ドレン 16…希釈水配管路 17…軟水器 18…薬液供給管 19…定流量装置 20…分岐栓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/50 560 C02F 1/50 560F 1/78 1/78

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化物イオンを含む水を電解して得た次
    亜塩素酸と、オゾンを含有する、pH2〜7、次亜塩素
    酸濃度20〜100ppm、オゾン濃度0.1〜5pp
    mの電解殺菌水
  2. 【請求項2】 塩化物イオンを添加した水を有隔膜電解
    槽で電解して次亜塩素酸水を生成するとともに、次亜塩
    素酸水生成の電解前、電解中または電解後の水に、電気
    分解法でオゾンを発生させることにより、pH2〜7、
    次亜塩素酸濃度20〜100ppm、オゾン濃度0.1
    〜5ppmに調整することを特徴とする電解殺菌水の製
    造方法
  3. 【請求項3】 塩化物イオンを添加した水を有隔膜電解
    槽で電解して次亜塩素酸水を生成し、有隔膜電解槽の陽
    極室から生成される次亜塩素酸水に水道水等の水または
    陰極室からのアルカリ水を混合して希釈するとともに、
    前記次亜塩素酸発生のための電解前、電解中または電解
    後の水、もしくは、前記希釈用水または希釈後の次亜塩
    素酸水に、電気分解法でオゾンを発生させることによ
    り、pH2〜7、次亜塩素酸濃度20〜100ppm、
    オゾン濃度0.1〜5ppmに調整することを特徴とす
    る電解殺菌水の製造方法
  4. 【請求項4】 塩化物イオンを添加した水と、pHを低
    く調整するための、塩酸などの無機酸及び/または陽イ
    オンを含む水を陽イオン交換した溶液からなるpH調整
    溶液との混合液を、無隔膜電解槽で電解して次亜塩素酸
    水を生成するとともに、前記次亜塩素酸水生成の電解
    前、電解中または電解後の水に、電気分解法でオゾンを
    発生させることにより、pH2〜7、次亜塩素酸濃度2
    0〜100ppm、オゾン濃度0.1〜5ppmに調整
    することを特徴とする電解殺菌水の製造方法
  5. 【請求項5】 塩化物イオンを添加した水と、pHを低
    く調整するための塩酸などの無機酸及び/または陽イオ
    ンを含む水を陽イオン交換した溶液からなるpH調整溶
    液との混合液を、無隔膜電解槽で電解して次亜塩素酸水
    を生成し、得られた次亜塩素酸水に水道水等の水を混合
    して希釈するとともに、前記次亜塩素酸発生のための電
    解前、電解中または電解後の水、もしくは、前記希釈用
    水または希釈後の次亜塩素酸水に、電気分解法でオゾン
    を発生させることにより、pH2〜7、次亜塩素酸濃度
    20〜100ppm、オゾン濃度0.1〜5ppmに調
    整することを特徴とする電解殺菌水の製造方法
  6. 【請求項6】 純水化した水を固体高分子電解質水電解
    法で電解して水中にオゾンを発生させ、このオゾン含有
    水を有隔膜電解槽の少なくとも陽極室側に給水するとと
    もに、前記電解槽の少なくとも陽極室側に塩化物イオン
    を添加して電解することにより、pH2〜7、次亜塩素
    酸濃度20〜100ppm、オゾン濃度0.1〜5pp
    mに調整することを特徴とする電解殺菌水の製造方法
  7. 【請求項7】 純水化した水を固体高分子電解質水電解
    法で電解して水中にオゾンを発生させ、このオゾン含有
    水を無隔膜電解槽に給水するとともに、この電解槽に塩
    化物イオンと塩酸などの無機酸を添加して電解すること
    により、pH2〜7、次亜塩素酸濃度20〜100pp
    m、オゾン濃度0.1〜5ppmに調整することを特徴
    とする電解殺菌水の製造方法
  8. 【請求項8】 電解槽の一側に給水管を有し、他側に排
    水管を有する電解整水装置と、該電解整水装置の給水管
    に介装された純水器と、純水器の下流側給水管に介装さ
    れ、電気分解法で水中にオゾンを発生させるオゾン発生
    装置と、電解槽の給水管又はオゾン発生装置の下流側給
    水管の水に塩化物イオン、又は塩化物イオンと塩酸など
    の無機酸を添加する薬液タンクと、を備えた電解殺菌水
    生成装置
  9. 【請求項9】電解整水装置の電解槽が有隔膜電解槽であ
    り、該電解槽の少なくとも陽極室側に通じる給水管にオ
    ゾン発生装置が介装されており、前記薬液タンクが、電
    解槽の給水管又はオゾン発生装置の下流側給水管の水に
    塩化物イオンを添加するタンクである請求項8記載の電
    解殺菌水生成装置
JP8137518A 1995-05-09 1996-05-08 オゾンを含有する電解次亜塩素酸殺菌水並びにその製造方法及び装置 Pending JPH0938655A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8137518A JPH0938655A (ja) 1995-05-09 1996-05-08 オゾンを含有する電解次亜塩素酸殺菌水並びにその製造方法及び装置

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13588395 1995-05-09
JP14818695 1995-05-23
JP7-135883 1995-05-23
JP7-148186 1995-05-23
JP8137518A JPH0938655A (ja) 1995-05-09 1996-05-08 オゾンを含有する電解次亜塩素酸殺菌水並びにその製造方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0938655A true JPH0938655A (ja) 1997-02-10

Family

ID=27317169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8137518A Pending JPH0938655A (ja) 1995-05-09 1996-05-08 オゾンを含有する電解次亜塩素酸殺菌水並びにその製造方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0938655A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003022736A1 (en) * 2001-09-10 2003-03-20 Hag-Joo Lee Water discharge in a dielectric barrier discharge system to generate an ozonated water
KR20040016108A (ko) * 2002-08-16 2004-02-21 (주)에코에이드 살균수기
WO2008072388A1 (ja) * 2006-12-11 2008-06-19 Ideo Co., Ltd. 水溶液、水溶液中の残留塩素の寿命を長くする方法
JP2009292783A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 創傷治療用組成物、創傷治療用組成物の製造方法及び皮膚外用薬
JP2009297685A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Nyk Kk 淡水の製造方法及び装置
JP2011005494A (ja) * 2010-09-07 2011-01-13 Mitsubishi Heavy Industries Environment & Chemical Engineering Co Ltd 廃棄物の処理方法及び処理設備
JP2014008440A (ja) * 2012-06-28 2014-01-20 Koki:Kk オゾン含有水溶液の製造方法、製造装置およびオゾン含有水溶液

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003022736A1 (en) * 2001-09-10 2003-03-20 Hag-Joo Lee Water discharge in a dielectric barrier discharge system to generate an ozonated water
KR20040016108A (ko) * 2002-08-16 2004-02-21 (주)에코에이드 살균수기
WO2008072388A1 (ja) * 2006-12-11 2008-06-19 Ideo Co., Ltd. 水溶液、水溶液中の残留塩素の寿命を長くする方法
JP5174677B2 (ja) * 2006-12-11 2013-04-03 株式会社イーデオ 水溶液、水溶液中の残留塩素の寿命を長くする方法
JP2009292783A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 創傷治療用組成物、創傷治療用組成物の製造方法及び皮膚外用薬
JP2009297685A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Nyk Kk 淡水の製造方法及び装置
JP2011005494A (ja) * 2010-09-07 2011-01-13 Mitsubishi Heavy Industries Environment & Chemical Engineering Co Ltd 廃棄物の処理方法及び処理設備
JP2014008440A (ja) * 2012-06-28 2014-01-20 Koki:Kk オゾン含有水溶液の製造方法、製造装置およびオゾン含有水溶液

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3716042B2 (ja) 酸性水の製造方法及び電解槽
Ghernaout et al. On the dependence of chlorine by-products generated species formation of the electrode material and applied charge during electrochemical water treatment
US20100310672A1 (en) Disinfectant based on aqueous; hypochlorous acid (hoci)-containing solutions; method for the production thereof and use thereof
US6527940B1 (en) Production method of acid water and alkaline water
JP2004267956A (ja) 混合電解水の製造方法
JP2007007502A (ja) 低食塩電解水の製造方法とその製造装置
JPH10121280A (ja) 次亜塩素酸塩の製造装置
EP1461291B1 (en) Electrolytic device and method for disinfecting water in a water supply system by means of the generation of active chlorine
JP2005177672A (ja) 電解式オゾナイザ
JPH0938655A (ja) オゾンを含有する電解次亜塩素酸殺菌水並びにその製造方法及び装置
RU162651U1 (ru) Устройство для комплексного получения хлорсодержащих реагентов и феррата натрия
KR101371616B1 (ko) 염소소독수 생성장치의 차염 희석구조
JPH0673675B2 (ja) 電解による次亜塩素酸含有殺菌水の製造方法
JP2005177671A (ja) 電解式オゾナイザ
RU2329197C1 (ru) Способ получения электрохимически активированного дезинфицирующего раствора и установка для его осуществления
JPH06206076A (ja) 殺菌水の製造方法及び装置
KR20200001254A (ko) 브롬이온을 제거하는 차아염소산나트륨 생성장치
JP2000005757A (ja) 経済的な電解殺菌水の製造方法
JPH06206074A (ja) 殺菌水の製造方法及び装置
JPH05179475A (ja) 次亜塩素酸塩の製造方法
JP2005138001A (ja) 次亜塩素酸水の製造方法
RU2540616C2 (ru) Способ обеззараживания водных систем минерализованными промышленными водами в виде растворов гипохлорита
JP2892121B2 (ja) 電解による次亜塩素酸含有殺菌水の製造方法
CN211035348U (zh) 酸性电解水生成器的原料供给装置
EP1226094B1 (en) Device for electrolysis