JP2005138001A - 次亜塩素酸水の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 希釈後のpHを容易に微酸性域に調整可能な次亜塩素酸水の製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】 塩酸添加原水を電解処理する主電解槽5と、この主電解槽5から排出された電解処理液である一次電解処理液を原水により希釈する中間希釈手段6と、この中間希釈手段6によって希釈された中間希釈液を電解処理する副電解槽7とを具備することを特徴とする次亜塩素酸水の製造装置1を用いる。塩酸添加原水を電解処理(一次電解処理工程)した後に、得られた電解処理液(一次電解処理液)を原水により希釈(中間希釈工程)し、希釈後に再度電解処理(二次電解処理工程)する。一次電解処理液中に残留した塩素単体が水と反応して塩酸を生じ、この塩酸が電解処理されるので、塩素単体の残留が極めて少なく、容易に微酸性域に調整可能な次亜塩素酸水を製造することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、次亜塩素酸(HOCl)を含有する水である次亜塩素酸水を製造するための次亜塩素酸水の製造装置および製造方法に関する。さらに詳しくは、次亜塩素酸水中に含まれる塩素(元素として)に対する塩素単体や塩酸の割合が少なく、微酸性次亜塩素酸水の調製に適した次亜塩素酸水の製造装置および製造方法に関する。
近年、原水に塩酸を添加してなる塩酸添加水を電解槽中で電解処理することにより、次亜塩素酸水を生成する技術が開発されている(例えば特許文献1、2参照)。
この技術では、下記化学反応式に示すように、塩酸の電離(式1)によって生じる塩化物イオンが酸化されて塩素単体が生じ(式2)、塩素単体が水と反応して次亜塩素酸を生じる(式3)ものである。これら反応において、塩素単体と水との反応で副生する塩酸は、再び電解されるので、理論的には、塩酸はすべて次亜塩素酸に変換されうる。
HCl → H + Cl ・・・・(1)
2Cl → Cl + 2e ・・・・(2)
Cl +HO → HOCl + HCl ・・・・(3)
この技術によって得られる次亜塩素酸水は、水で適当な濃度に希釈して殺菌剤として用いることができる。前記電解処理液は、例えば、次亜塩素酸ソーダなどの次亜塩素酸塩の水溶液に比して、低塩素濃度であっても殺菌効果が高く、また、毎回使用する度に微妙な濃度調整を行なう必要がないので、殺菌剤として好適である。
特開平10−128336号公報 特開2000−5757号公報
上述した従来の製造方法によって製造された次亜塩素酸水は、希釈前のpHが1以下と極めて低く、塩素濃度が10000ppm前後と極めて高いので、電解処理中に上記式(3)の反応が充分には右方向に進行せず、かなりの量の塩素単体が残留してしまう。残留した塩素単体は、希釈後に式(3)の反応を起こし、塩酸が生成される。水道水や地下水、伏流水等、通常の原水を用いた場合には、CaやMgなどの硬度成分が含まれているので、硬度成分の中和緩衝能により、希釈後のpHを微酸性域(pH5〜6.5)に調整することが容易である。
しかし、原水として、超軟水やRO水(逆浸透膜によって精製した水)、蒸留水のように、硬度成分の極めて少ない水を用いた場合には、希釈後のpHが低くなりすぎ、微酸性域に調整されない場合があるという問題があった。この場合、pHが微酸性域となるまで希釈すると、十分な殺菌力が得にくい程度まで次亜塩素酸の濃度が低下してしまう。
上記特許文献2では、中和剤として、水酸化ナトリウム等、アルカリ性のアルカリ金属塩を用いて、希釈後の次亜塩素酸水のpHを調整する方法も記載されている。しかし、中和剤を用いて次亜塩素酸水のpHを調整した場合、中和により生じた塩分(塩化ナトリウムなどの塩類)のため、使用可能な場所や方法等に制約を受けることが考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、使用のため次亜塩素酸水を希釈した後のpHを容易に微酸性域に調整可能な次亜塩素酸水の製造装置及び製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、塩酸添加原水を電解処理する主電解槽と、この主電解槽から排出された電解処理液である一次電解処理液を原水により希釈する中間希釈手段と、この中間希釈手段によって希釈された中間希釈液を電解処理する副電解槽とを具備することを特徴とする次亜塩素酸水の製造装置を提供する。
本発明の次亜塩素酸水の製造装置においては、さらに、前記副電解槽から排出された電解処理液である二次電解処理液を原水により希釈する最終希釈手段を具備することができる。
また、本発明は、塩酸添加原水を電解処理する一次電解処理工程と、前記一次電解処理工程によって得られた電解処理液である一次電解処理液を原水により希釈する中間希釈工程と、前記中間希釈工程によって得られる中間希釈液を電解処理する二次電解処理工程を有することを特徴とする次亜塩素酸水の製造方法を提供する。
本発明の次亜塩素酸水の製造方法においては、さらに、前記二次電解処理工程によって得られた電解処理液である二次電解処理液を原水により希釈する最終希釈工程を有することができる。
中間希釈電解処理液の有効塩素濃度は、1000ppm以下にすることが好ましい。
本発明によれば、中間希釈により、一次電解処理液中の塩素単体を水と反応させて次亜塩素酸と塩酸を生成させ、生じた塩酸を再度電解処理することにより、次亜塩素酸まで酸化することができる。すなわち、最終的に製造される次亜塩素酸水中の次亜塩素酸に対する塩酸の比率を効果的に低減して、pHのより高い次亜塩素酸水を得ることができる。得られる次亜塩素酸水は、CaやMgなどの硬度成分の含有率の低い超軟水やRO水、蒸留水などを原水として用いた場合であっても、希釈後のpHを微酸性域(pH5〜6.5)に調整することを確実にできる。中和剤を用いることなく希釈して微酸性域に調整できるので、希釈後の微酸性次亜塩素酸水は、塩分の含有量が極めて低いものとなり、使用可能な場所や使用方法の自由度が広がり、利用性に優れたものとなる。
以下、最良の形態に基づいて本発明を説明する。
本発明において、塩酸添加原水は、塩酸を添加した水又は化学物質が溶解した水溶液に塩酸を添加したものとして定義されるが、本発明の効果を最大限に発揮するためには、比較的高濃度の塩酸を水に添加した塩酸添加原水を用いることが望ましい。換言すれば、塩化水素のみを含有する塩酸添加原水を用いることが望ましい。
塩酸添加原水の塩酸(塩化水素)濃度は、一次電解手段(主電解槽)中で適切な反応を起させるためには0.01%(質量%。以下、特に断りのない限り同じ。)以上であることが望ましく、特に0.1%以上であることが推奨される。ただし、経済性を追及する場合には、塩化水素濃度は、1.0%以上、21.0%以下であることが望ましい。即ち、塩化水素濃度が1.0%以上であれば、工業的に安定した反応を得ることが可能であり、また21.0%以下であれば、常温で発煙することがなく、保管、取扱いの点で望ましいからである。
本発明に用いられる原水は、水道水、地下水、伏流水、脱塩水、蒸留水、精製水(RO水、膜処理水)、これらの混合水等であって、実質的に塩化ナトリウムを含有しない水である。ここで、「実質的に塩化ナトリウムを含有しない」とは、原水に人為的なナトリウムの添加等が無く、ナトリウムイオン濃度が200ppm以下であることを意味している。
本発明は、水道水、地下水、伏流水などのように、CaイオンやMgイオンなどの硬度成分が含まれている(硬度が10以上)の原水に適用できるが、とりわけ、超軟水やRO水(逆浸透膜によって精製した水)、蒸留水のように、硬度成分の含有量が極めて少ない水(硬度が10未満)を原水として利用する場合に、微酸性域(pH5〜6.5)への調整が容易になり、特に適している。
塩酸添加原水は、第1の電解手段(主電解槽)において電解処理される。
一般に電解槽において、電極を、複数の電極板で構成して通電する場合には、通電の方法として、従来、単極式及び複極式の二種類の形式が公知である(社団法人電気化学協会編、「電気化学便覧」、第510ペ−ジ、丸善、昭和29年)。単極式とは、電極板の全てが陰極又は陽極のいずれかである形式であり、複極式とは、例えば、複数の電極を一定間隔で相互に絶縁して重ね合わせた構造を有し、電源の陽極に接続された電極板と、電源の陰極に接続された電極板との間に、いずれの極とも接続されない電極(以下、中間電極と記載する。)が、少なくとも1枚存在する形式である(本明細書では、単極式の通電方法を行う電極を単極式電極、複極式の通電方法を行う電極を複極式電極と記載する)である。前記特許文献2のように、複極式電極は単極式電極に比べて様々な利点があり、特許文献2に記載のように、電解槽として無隔膜電解槽、電解用の電極として複極式電極を採用することで、電解効率の向上、それによるランニングコストの低減、電極の長寿命化等の様々な効果が得られる。
第1の電解手段(主電解槽)では、塩酸添加原水中の塩素イオンとして存在する塩素のほとんど(90%以上)が電解酸化される。例えば塩酸添加原水の塩酸濃度が1.0%であれば、主電解槽5で塩酸添加原水が電解処理されることによって得られる一次電解処理液は、pHが1前後と極めて低く、有効塩素濃度が100,000ppm前後と極めて高い液となる。
電解処理液中の塩素単体の濃度がこれほどまでに高くなると、塩素単体と水との反応(上記式3)が十分には右方向に進行しなくなり、塩酸(Clの酸化数は−I)が次亜塩素酸(Clの酸化数は+I)まで酸化される割合が低下して、塩素単体(Clの酸化数は0)が残ってしまう。
本発明者の鋭意検討の結果、従来の製造方法において、電解処理液を希釈したときにpHが微酸性域よりも低くなってしまう場合があり、pHの調整が容易でないのは、電解処理液中に残留した塩素単体と水との反応により、塩酸が生じるためであることが分かった。
そこで本発明者は、塩酸添加原水を電解処理(第1の電解工程)した後に、一次電解処理液を原水で希釈(中間希釈工程)して、一次電解処理液中に残留した塩素単体を塩素と次亜塩素酸とに不均化させ、これによって生じた塩酸を再度電解処理(第2の電解工程)することにより、塩素単体の残留が極めて少なく、希釈(最終希釈工程)したときにpHを微酸性域に調整することが容易な次亜塩素酸水を製造できることを見出し、本発明を完成させた。
中間希釈工程では、一次電解処理液を原水で希釈してなる液である中間希釈液を調製する。中間希釈液は、pHが2以上、有効塩素濃度が1000ppm以下となるように希釈するとよい。
第2の電解手段(副電解槽)では、pHが3以上となるまで通電を続けるのが好ましい。これにより、中間希釈液に残留した塩酸や塩素単体が極めて高い割合で次亜塩素酸まで酸化されて電解処理液のpHが高くなり、最終的に希釈した際に、次亜塩素酸水のpHを微酸性域に調整することが容易になる。
本発明の製造方法においては、第2の電解手段から排出された電解処理液である二次電解処理液は、塩酸や塩素単体の比率が少なく、次亜塩素酸の比率が極めて高い次亜塩素酸水となる。この次亜塩素酸水は、pHが微酸性域よりも低いときには、最終的に微酸性域となるように原水で希釈して用いることができる。また、第2の電解工程の後工程として、さらに最終希釈工程を設け、二次電解処理液を原水で希釈したうえで採取しても良い。
最終希釈工程において、希釈は、希釈後の電解処理液の有効塩素濃度が0.1ppm以上の値となる範囲とすれば、殺菌効果の上で好ましい。尚、一般に次亜塩素酸水の有効塩素濃度は、通電条件によって左右されるが、いずれにしても殺菌剤等として使用する際には、次亜塩素酸水の有効塩素濃度が0.1ppm以上の値となる範囲が望ましい。また、pHに着目すれば、最終希釈後の次亜塩素酸水のpHは7.5以下が好ましく、より好ましくはpH3.5以上7.0以下の範囲内であり、特に望ましいのは、pHが5以上6.5以下の範囲内である。すなわち、希釈後の次亜塩素酸水のpHがこのような範囲であれば、液中に遊離な次亜塩素酸が比較的安定して存在できるためである。
また、最終希釈後の次亜塩素酸水の有効塩素濃度は、0.1ppm以上の範囲とすれば、殺菌等の効果の面で好ましい。特に好ましい有効塩素濃度の範囲は、10〜30ppmである。なお、有効塩素濃度は、JIS K 0101に規定のヨウ素滴定法などによって測定することができる。
本発明の次亜塩素酸水の製造方法によれば、中間希釈により、一次電解処理液中の塩素単体を水と反応させて次亜塩素酸と塩酸を生成させ、生じた塩酸を再度電解処理することにより、次亜塩素酸まで酸化することができる。すなわち、最終的に製造される次亜塩素酸水中の塩酸や塩素単体の比率を効果的に低減して、次亜塩素酸として存在する塩素の比率を高め、酸性度の比較的低い次亜塩素酸水を得ることができる。得られた次亜塩素酸水は、CaやMgなどの硬度成分の含有率の低い超軟水やRO水、蒸留水などを原水として用いた場合であっても、原水で適切な濃度に希釈するだけで、pHを微酸性域(pH5〜6.5)に調整することができる。次亜塩素酸水のpHの調整に、中和剤が不要となるので、pHの調整に手間が掛からず、アルカリを使用しないので安全性を高めることができる。本発明によって製造される微酸性次亜塩素酸水は、中和剤に由来する塩分が含まれることがなく、原水に由来する塩分も実質的に含まないといえる程度であるので、施設内の錆の発生などの不都合を抑制することができる。従って、次亜塩素酸水を使用可能な場所や使用方法の自由度が広がり、利用性に優れたものとなる。
以下、本発明の次亜塩素酸水の製造装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の次亜塩素酸水の製造装置の一形態例を示す概略構成図である。
図1に示す次亜塩素酸水の製造装置1は、原水が流れる主配管2と、この主配管2の第1分岐点2aから分岐して前記主配管2を流れる原水の一部を主電解槽5に供給する一次分岐配管3と、この一次分岐配管3に塩酸を供給する塩酸供給手段4と、一次分岐配管3から供給された塩酸添加原水を電解処理する主電解槽5と、前記主配管2の第1分岐点2aよりも下流に設定された第2分岐点2bから分岐して前記主配管2を流れる原水の一部を副電解槽7に供給し、前記主電解槽5から排出された電解処理液である一次電解処理液を希釈する二次分岐配管6と、一次電解処理液を原水で希釈した液である希釈電解処理液を電解処理する副電解槽7とを具備する。
主配管2は、上流側から順に、一次分岐配管3が分岐する第1分岐点2aと、二次分岐配管6が分岐する第2分岐点2bと、副電解槽7から排出された電解処理液である二次電解処理液が主配管2に戻される合流点2dとを有する。主配管2の第2分岐点2bと合流点2dとの間には、主配管2を流れる原水の流量を調節する調節弁2cが設けられている。
一次分岐配管3は、主配管2の第1分岐点2aと主電解槽5とを連絡する配管であり、一次分岐配管3には、第1分岐点2aと主電解槽5との間に、塩酸供給手段4から供給された塩酸が原水に添加される合流点3bが設けられている。一次分岐配管3は、合流点3bの上流側(第1分岐点2aに接続される側)の部分3aでは原水が流れ、合流点3bの下流側(主電解槽5に接続される側)の部分3cでは塩酸添加原水が流れるようになっている。一次分岐配管3の原水が流れる部分3aには、主配管2から所望の流量の原水を吸引して主電解槽5に向けて送出する希釈水ポンプ3dが設けられている。
塩酸供給手段4は、塩酸水溶液を貯蔵する塩酸タンク4aと、この塩酸タンク4aから前記一次分岐配管3の合流点3bまでの間を接続する塩酸供給配管4bと、この塩酸タンク4aから塩酸水溶液を吸引し、塩酸供給配管4bを介して主電解槽5に向けて送出する塩酸用ポンプ4cとを備えている。
一次分岐配管3は、主配管2から供給される原水と、塩酸供給手段4から供給される塩酸とを混合して塩酸添加原水を調製し、主電解槽5に供給する塩酸添加原水供給手段として機能する。
主電解槽5は、一次分岐配管3から供給された塩酸添加原水を電解処理(電気分解)するようになっている。主電解槽5は、特に限定されるものではないが、上述したように、電解槽として無隔膜電解槽、電極として複極式電極を採用することが好ましい。
主電解槽5には、主電解槽5と二次分岐配管6の合流点6bとを連絡する配管5aが接続されている。主電解槽5における電解処理の終了後に該主電解槽5から排出される電解処理液は、配管5aを介して二次分岐配管6に送出されるようになっている。
二次分岐配管6は、主配管2の第2分岐点2bと副電解槽7とを連絡する配管であり、この二次分岐配管6には、第2分岐点2bと副電解槽7との間に、主電解槽5から排出される電解処理液が合流する合流点6bが設けられている。主配管2の第2分岐点2bは、前記第1分岐点2aよりも下流側に設けられている。二次分岐配管6は、合流点6bの上流側(第2分岐点2bに接続される側)の部分6aでは原水が流れ、合流点6bの下流側(副電解槽7に接続される側)の部分6cでは、前記一次電解処理液が原水で希釈されてなる前記中間希釈液が流れるようになっている。
二次分岐配管6は、主配管2から供給される原水と、主電解槽5から排出される一次電解処理液とを混合して前記中間希釈液となし、副電解槽7に供給する中間希釈手段として機能する。
副電解槽7は、二次分岐配管6から供給された前記中間希釈液を電解処理(電気分解)するようになっている。副電解槽7は、特に限定されるものではないが、上述したように、電解槽として無隔膜電解槽、電極として複極式電極を採用することが好ましい。
副電解槽7には、副電解槽7と主配管2の合流点2dとを連絡する配管7aが接続されている。主配管2の合流点2dは、前記第2分岐点2bよりも下流側に設けられている。副電解槽7における電解処理の終了後に該副電解槽7から排出される電解処理液(二次電解処理液)は、前記配管7aを介して主配管2に送出され、そこで主配管2を流れる原水により希釈されるようになっている。
すなわち、第2分岐点2bよりも下流側の主配管2(以下、これを主配管の下流部という場合がある)は、副電解槽から排出された電解処理液である二次電解処理液を原水により希釈する最終希釈手段8として機能する。
以上の構成をもつ本形態例の次亜塩素酸水の製造装置1は、以下のように動作する。
主配管2に原水を流し、その原水の一部を一次分岐配管3に吸引し、塩酸供給手段4から供給される塩酸を一次分岐配管3に合流させることにより、塩酸添加原水を調製する。塩酸添加原水は主電解槽5に供給されて、そこで電解処理される。主電解槽5では、塩酸添加原水中の塩素イオンとして存在する塩素のほとんど(90%以上)を電解酸化させる。主電解槽5で生成した電解処理液(一次電解処理液)は、主電解槽5から排出され、配管5aを介して二次分岐配管6に合流し、そこで二次分岐配管6中を流れる原水と混合して希釈される。二次分岐配管6では、第2分岐点2bから分岐した原水と前記一次電解処理液とが混合して希釈される。希釈後の電解処理液(中間希釈液)は、副電解槽7に供給されて、そこで電解処理される。副電解槽7では、前記中間希釈液中に残留した塩素単体や塩酸が次亜塩素酸まで電解酸化される。副電解槽7で生成した電解処理液(二次電解処理液)は、副電解槽7から排出され、配管7aを介して主配管2の下流部8に合流し、そこで主配管2中を流れる原水と混合して希釈される。
本形態例の次亜塩素酸水の製造装置1によれば、塩酸添加原水を主電解槽5で電解処理した後に、一次電解処理液を二次分岐配管6に流入させて原水と混合して中間希釈して、一次電解処理液中に残留した塩素単体を水と反応させることができる。さらに、一次電解処理液中の塩素単体と水との反応により生じた塩酸を副電解槽7内で電解処理することにより、適正な有効塩素濃度を有する上に、塩酸や塩素単体の残留が極めて少なく、希釈によってpHを微酸性域に調整することが容易な次亜塩素酸水を製造することができる。
副電解槽7から排出される二次電解処理液は、主配管2に戻されてそこで原水と混合されて希釈される。次亜塩素酸水の有効塩素濃度は、主配管2内で希釈された段階で、殺菌などの用途に適した濃度に調整することができる。
主電解槽5に向けて一次分岐配管3に供給される原水と、副電解槽7に向けて二次分岐配管6に供給される原水と、二次電解処理液を希釈するために供給される原水とが、いずれも主配管2から供給されるようになっているので、原水の供給管理が容易になり、製造装置をより単純に構成することができる。
図1に示す構成の次亜塩素酸水の製造装置において、主電解槽5および副電解槽7としては、株式会社ホクエツ製の無隔壁電解槽を使用した。ポンプや調整弁等の他の設備も、株式会社ホクエツ製のものを使用した。
主配管2に原水として、pH6.9のRO水を1200L/hの流量にて流した。一次分岐配管3には、希釈水ポンプ3dによって流量150ml/hの原水を送液するとともに、塩酸用ポンプ4cを用いて塩酸タンクに貯蔵された濃度21%の塩酸を供給速度120ml/hにて一次分岐配管3に合流させ、塩酸添加原水を調製して主電解槽5に供給した。主電解槽5では、電解電圧を48Vとし、電流1.8Aの電流を通じて塩酸添加原水の電気分解を行った。電解処理終了後、主電解槽5から排出される一次電解処理液は、有効塩素濃度710,000ppm、pH1.0であった。
二次分岐配管6に流量30L/hの原水を送液することにより、一次電解処理液を希釈した。中間希釈後の処理液は、pH3.1、有効塩素濃度650ppmであった。中間希釈後の処理液を副電解槽7に供給して電気分解を行った。副電解槽7での電気分解の条件は、電解電圧48V、電流0.5Aとした。電解処理終了後、副電解槽7から排出される二次電解処理液は、pH4.2、有効塩素濃度720ppmであった。二次電解処理液を主配管2に戻して、主配管2を流れる原水と混合することにより、主配管2の出口から流量1200L/hにて微酸性次亜塩素酸水を得た。このようにして製造された微酸性次亜塩素酸水は、pH5.8、有効塩素濃度18ppmであり、有効塩素濃度は殺菌等の用途に適する程度に充分に高く、しかもpHが微酸性域に適切に調整されたものであった。
本発明によって製造された次亜塩素酸水は、各種の産業分野において、食品、器具、設備、水等の殺菌、空気洗浄、脱臭等の目的に使用することができる。
本発明に係る次亜塩素酸水の製造装置の一形態例を示す概略構成図である。
符号の説明
1…次亜塩素酸水の製造装置、5…主電解槽、6…二次分岐配管(中間希釈手段)、7…副電解槽、8…最終希釈手段。

Claims (5)

  1. 原水に塩酸を添加してなる塩酸添加原水を電解処理する主電解槽と、この主電解槽から排出された電解処理液である一次電解処理液を原水により希釈する中間希釈手段と、この中間希釈手段によって希釈された中間希釈液を電解処理する副電解槽とを具備することを特徴とする次亜塩素酸水の製造装置。
  2. さらに、前記副電解槽から排出された電解処理液である二次電解処理液を原水により希釈する最終希釈手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の次亜塩素酸水の製造装置。
  3. 塩酸添加原水を電解処理する一次電解処理工程と、前記一次電解処理工程によって得られた電解処理液である一次電解処理液を原水により希釈する中間希釈工程と、前記中間希釈工程によって得られる中間希釈液を電解処理する二次電解処理工程を有することを特徴とする次亜塩素酸水の製造方法。
  4. さらに、前記二次電解処理工程によって得られた電解処理液である二次電解処理液を原水により希釈する最終希釈工程を有することを特徴とする請求項3に記載の次亜塩素酸水の製造方法。
  5. 前記中間希釈電解処理液の有効塩素濃度を1000ppm以下にすることを特徴とする請求項3または4に記載の次亜塩素酸水の製造方法。
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