JPH0932607A - 内燃機関のアイドル回転数制御装置 - Google Patents

内燃機関のアイドル回転数制御装置

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JPH0932607A
JPH0932607A JP17900895A JP17900895A JPH0932607A JP H0932607 A JPH0932607 A JP H0932607A JP 17900895 A JP17900895 A JP 17900895A JP 17900895 A JP17900895 A JP 17900895A JP H0932607 A JPH0932607 A JP H0932607A
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JP
Japan
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range
shift
idle speed
idle
time
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Application number
JP17900895A
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English (en)
Inventor
Takehiko Tanaka
武彦 田中
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はオートマチックトランスミッション
(A/T)を搭載する車両のアイドル回転数制御装置に
関し、シフト操作時のアイドル回転数NEを高精度に制
御することを目的とする。 【解決手段】 アイドルスピードコントロールバルブ
(ISCV)を用いてアイドル回転数制御を行う。シフ
ト操作時に(A図)カウンタCをリスタートする(F
図)。Rレンジへの切り換え時にはC≧TRDLYが成
立するまでISCVのフィードバック制御(F/B)を
禁止し、条件成立と共に見込み制御量UPRだけISC
開度を増加し、次いでNEがRレンジでの目標回転数N
R0となるまで所定の減衰幅DOWNRでISC開度を
減衰させる(H図)。Dレンジへの切り換え時には異な
る制御量でアイドルアップ制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のアイド
ル回転数制御装置に係り、特に、オートマチックトラン
スミッションを搭載する車両用のアイドル回転数制御装
置として好適な、内燃機関のアイドル回転数制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車載用内燃機関の分野におい
ては、アイドルスピードコントロールバルブ(ISC
V)を用いてアイドル回転数を制御する装置が用いられ
ている。ISCVは、内燃機関のスロットルバルブをバ
イパスする通路の導通を制御するバルブである。かかる
バイパス通路、及びISCVを備える内燃機関において
は、スロットルブルブが全閉状態とされた場合、バイパ
ス通路を介して内燃機関に空気が供給される。この場
合、アイドル状態での吸入空気量はISCVの開度(以
下、ISC開度と称す)に応じた量に制御される。従っ
て、かかる内燃機関においては、ISC開度を制御する
ことで精度良くアイドル回転数を制御することが可能で
ある。
【0003】ところで、オートマチックトランスミッシ
ョン(A/T)を搭載する車両においては、内燃機関の
出力軸はトルクコンバータの入力軸に連結される。ま
た、トルクコンバータの出力軸はA/Tの入力軸に連結
され、更に、A/Tの出力軸はドライブシャフトを介し
て駆動輪に連結される。A/Tはその内部に油圧駆動式
の複数のクラッチを備えており、シフトレンジとしてニ
ュートラル(N)レンジが選択されている場合は、入力
軸と出力軸とが切り離されるように複数のクラッチを制
御する。この場合、A/Tの入力軸がほぼ自由に回転で
きるため、内燃機関にかかる負荷は極めて小さなものと
なる。
【0004】シフトレンジとしてドライブ(D)レン
ジ、又はリバース(R)レンジが選択されている場合、
A/Tは、それぞれ入力軸と出力軸が同方向に回転する
ように、又は入力軸と出力軸が逆方向に回転するよう
に、上述した複数のクラッチを制御する。この場合、A
/Tの入力軸が自由に回転することができないため、内
燃機関にはNレンジの場合に比して大きな負荷が働く。
【0005】従って、A/Tに連結される内燃機関にお
いては、アイドル運転中に選択されているレンジがNレ
ンジであるか、或いはDレンジ若しくはRレンジである
か、に応じて、目標アイドル回転数を維持するために必
要な吸入空気量に差が生ずる。このため、シフトレンジ
がNレンジからDレンジ又はRレンジに変更された場合
に、継続的に最適なアイドル運転状態を維持するために
は、シフトレンジが切り換えられた時にISCVを見込
み制御することが必要である。
【0006】ところで、シフトレンジがNレンジからD
レンジに変更されると、内燃機関の出力トルクが駆動輪
に伝達されることにより車両は前進しようとする。一
方、シフトレンジがNレンジからRレンジに変更された
場合は、内燃機関の出力トルクが駆動輪に伝達されるこ
とにより車両は後退しようとする。人間工学的な見地か
らすると、車両の搭乗者は、前方への移動に対して後方
への移動に違和感を感じ易い。このため、一般にA/T
を構成するにあたっては、シフトレンジがNレンジから
Dレンジに切り替わった場合には比較的早期にクラッチ
の係合が完了するように、一方、シフトレンジがNレン
ジからDレンジに切り替わった場合には、クラッチの係
合が完了するまでに比較的長期を要するような設計が施
される。
【0007】従って、シフトレンジがNレンジからDレ
ンジ又はRレンジに切り換えられた後に、上述したIS
CVの見込み制御を行うにあたっては、切り換え後のシ
フトれんじがDレンジであるか、Rレンジであるかに応
じて、それぞれ異なる遅延時間を設定することが望まし
い。
【0008】かかる要求を満たす装置としては、例えば
特開平5−39736号公報に開示されるアイドル回転
数制御装置が従来より公知である。この装置は、アイド
ル運転中において、目標アイドル回転数NE0 と現実の
回転数NEとの偏差に基づいてISCVをフィードバッ
ク制御すると共に、シフトレンジがNレンジからDレン
ジに、又はNレンジからRレンジに変更された場合に
は、それぞれ異なる遅延時間の後に、アイドル回転数の
落ち込みを防止すべくISC開度を所定の見込み量だけ
開弁させる制御を行う。
【0009】上記の制御によれば、シフトレンジとして
Nレンジ、Dレンジ、又はRレンジが維持されている場
合において、精度良く目標アイドル回転数NE0 を維持
することができると共に、シフトレンジがNレンジから
Dレンジ又はRレンジの何れに切り換えられた際にも、
大きく目標アイドル回転数NE0 を逸脱することなく安
定したアイドル運転状態を維持することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置においては、シフトレンジがNレンジからDレンジ又
はRレンジに切り換えられた後、ISC開度の見込み制
御が開始されるまでの間(遅延時間中)においても、I
SCVのフィードバック制御が実行される。目標アイド
ル回転数NE0 は、安定な運転状態を維持しつつ低燃費
を実現するために、Nレンジ、Dレンジ、Rレンジにお
いてそれぞれ異なる値が設定されており、特に、Nレン
ジに対しては、他のレンジへシフト変更された際に回転
数低下が生ずることを見越して、Dレンジ、及びRレン
ジに比して高い目標回転数NE0 が与えられている。
【0011】これに対して、上記従来の装置の如く、遅
延時間中にISCVがフィードバック制御されるとすれ
ば、シフトレンジがNレンジからDレンジ又はRレンジ
に変更された後、即座に目標アイドル回転数NE0 が小
さな値に変更され、A/Tのクラッチが係合される以前
に、すなわち、内燃機関の負荷が増加される以前に、ア
イドル回転数を低下させるべくISC開度が減少される
事態が生ずる。
【0012】このように、A/Tのクラッチが係合され
る以前にISC開度が減少されると、A/Tのクラッチ
が係合する時点でアイドル回転数がアンダーシュートを
示し易くなる。この点、上記従来の装置は、シフトレン
ジがNレンジからDレンジ又はRレンジに切り換えられ
た際に、そのシフト変更に伴うショックを和らげるうえ
で有用ではあるものの、切り換え後のシフトレンジにお
いて精度良く目標アイドル回転数を維持するという点で
は必ずしも理想的な装置でななかったことになる。
【0013】ところで、車両用A/Tでは、一般に後退
ギヤに対して、前進ギヤに比して低いギヤ比が与えられ
ている。このため、Rレンジが選択されている場合は、
Dレンジが選択されている場合に比して、駆動輪に大き
なトルクを発生させることができる。このように、Rレ
ンジにおいて、Dレンジに比して大きなトルクが伝達さ
れるとすると、Rレンジが選択されている場合には、D
レンジが選択されている場合に比して、A/Tが備える
複数のクラッチにより、入力軸と出力軸とを一層強固に
連結することが必要となる。このため、一般にA/Tに
よってRレンジに対応する連結状態を実現するために
は、Dレンジに対応する連結状態を実現する場合に比し
て、A/Tに内蔵されるクラッチに大きなエネルギを与
えることが必要となる。
【0014】A/Tのクラッチに対する油圧の供給は、
内燃機関の出力トルクをエネルギ源として作動するオイ
ルポンプによって行われる。従って、シフトレンジとし
てRレンジが選択された場合は、シフトレンジとしてD
レンジが選択されている場合に比して、A/Tのクラッ
チが係合する過程、及びクラッチの係合を維持する過程
において、内燃機関の出力エネルギのうちより大きなエ
ネルギがオイルポンプによって消費されることになる。
このため、アイドル運転中にシフトレンジが切り換えら
れた後、A/Tのクラッチが係合する過程、及びクラッ
チが係合した後に内燃機関にかかる負荷は、厳密には、
Dレンジが選択されている場合とRレンジが選択されて
いる場合とで同一ではない。
【0015】これに対して、上記従来の装置は、ISC
の見込み制御を開始するまでの遅延時間については、変
更後のシフトレンジに応じて変更することとしている
が、ISCの見込み制御量については、Dレンジの場合
もRレンジの場合も同一の値を用いることとしている。
このため、上記従来の装置は、シフトレンジがNレンジ
からRレンジに切り換えられた場合には、その切り換え
直後に、アイドル回転数をアンダーシュートさせ易く、
一方、シフトレンジがNレンジからDレンジに切り換え
られた場合には、その切り換え直後に、アイドル回転数
がオーバーシュートさせ易いという特性を有するもので
あった。
【0016】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、シフトレンジがNレンジからDレンジ又はRレ
ンジの何れに切り換えられた場合にも、アイドル回転数
をアンダーシュート又はオーバーシュートさせることの
ない内燃機関のアイドル回転数制御装置を提供すること
を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、シフトレンジが変更された際にアイド
ル回転数の見込み制御を行うと共に、切り換えられたシ
フトレンジに応じて、前記見込み制御を開始するまでの
遅延時間を変更する内燃機関のアイドル回転数制御装置
において、遅延時間中は、アイドル回転数のフィードバ
ック制御を禁止する内燃機関のアイドル回転数制御装置
により達成される。
【0018】上記の発明において、シフトレンジが変更
された場合には、所定の遅延時間の後に、アイドル回転
数の見込み制御が実行される。この際、遅延時間が経過
するまでは、アイドル回転数を制御するための制御量が
変更されないため、シフトレンジが切り換えられた後、
見込み制御が開始される以前に、不必要に機関回転数が
低下することがない。
【0019】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、シフトレンジが変更された際にアイドル回転数の
見込み制御を行うと共に、切り換えられたシフトレンジ
に応じて、前記見込み制御を開始するまでの遅延時間を
変更する内燃機関のアイドル回転数制御装置において、
遅延時間の経過御に、切り換えられたシフトレンジに応
じて、異なる見込み制御量で前記見込み制御を実行する
内燃機関のアイドル回転数制御装置によっても達成され
る。
【0020】上記の発明において、シフトレンジが変更
された場合には、所定の遅延時間の後に、アイドル回転
数の見込み制御が実行される。この際、アイドル回転数
の見込み制御は、切り換え後のシフトレンジに応じた見
込み制御量を用いて実行される。このため、何れのシフ
トレンジに切り換えられた場合でも、アイドル回転数の
見込み制御が常に最適な条件で実行される。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
システム構成図を示す。本実施例は、内燃機関10にお
いて、アイドル回転数制御装置を実現している。内燃機
関10は、オートマチックトランスミッション(A/
T)12を変速機として備える車両に搭載されており、
後述する電子制御ユニット(ECU)14によってシス
テム各部が制御されている。
【0022】図1において、シリンダブロック16は内
燃機関10の本体を構成する。シリンダブロック16の
壁中には、内部を冷却水が循環するウォータジャケット
18が設けられている。また、シリンダブロック16に
は、ウォータジャケット18内を流通する冷却水の温度
を検出する水温センサ20が配設されている。
【0023】シリンダブロック16の内部には、ピスト
ン22が液密かつ摺動可能に収納されている。本実施例
の内燃機関10は多気筒内燃機関であり、シリンダブロ
ック16内には、ピストン22の他に、図示されない複
数のピストンが収納されている。また、シリンダブロッ
ク16内部の、ピストン22の上方側には、燃焼室24
が形成されている。燃焼室24には、点火プラグ26が
配設されていると共に、それぞれ吸気バルブ28又は排
気バルブ30を介して、吸気マニホールド32及び排気
マニホールド34が連通している。
【0024】吸気マニホールド32は、内燃機関10の
各気筒とサージタンク36とを連通する複数の枝管を備
えている。各枝管には電磁弁式のインジェクタ38が配
設されている。内燃機関10においては、インジェクタ
38に供給する駆動信号の時間長を変更することで、燃
料噴射量を変更することができる。
【0025】サージタンク32の上流側には吸気管40
が連通されている。吸気管40の内部には、スロットル
バルブ42が配設されている。スロットルバルブ42
は、図示しないアクセルペダルと連動して作動するバル
ブであり、アクセルペダルの踏み込み量に応じた開度が
生ずるように構成されている。スロットルバルブ42の
近傍には、その開度を検出するスロットルセンサ44が
配設されている。
【0026】吸気管40と、サージタンク36とは、ス
ロットルバルブ42をバイパスするバイパス通路46に
よって連通されている。従って、スロットルバルブ42
が全閉状態であっても、バイパス通路46が導通状態で
あれば、内燃機関10には空気が供給されることにな
る。バイパス通路46の途中には、アイドル・スピード
・コントロール・バルブ(ISCV)48が設けられて
いる。ISCV48は、ステップモータを駆動機構とし
て備える弁機構であり、外部から供給される駆動信号に
従って、その開度を任意に変更することができる。
【0027】吸気管40の、スロットルバルブ42の上
流側には、エアフロメータ50が連通されている。エア
フロメータ50は、その内部を流通する空気の量に応じ
た出力信号を発生する。尚、本実施例においては、吸入
空気量を検出する装置としてエアフロメータ50を用い
ているが、エアフロメータに代えて吸気圧センサを用い
て吸入空気量を検出することも可能である。エアフロメ
ータ50には、吸気温センサ52が組み込まれている。
吸気温センサ52は、エアフロメータ50内部、すなわ
ち、吸気管40内部を流通する空気の温度に応じた出力
信号を発生する。
【0028】また、内燃機関10は、イグナイタ54及
びイグニッションコイル56を備えている。イグナイタ
54は、ECU14から点火信号が供給されるタイミン
グと同期してイグニッションコイル54の一次電流を導
通又は遮断する回路である。このようにしてイグニッシ
ョンコイル56の一次電流が導通又は遮断されると、そ
の2次側には、ECU14から点火信号が発せられる時
期と同期して高圧の点火信号が発生する。
【0029】イグニッションコイル56の2次側には、
ディストリビュータ58が接続されている。ディストリ
ビュータ58は、内燃機関10のクランクシャフト(図
示せず)と同期して作動する点火信号の分配機であり、
ディストリビュータ58から供給される高圧の点火信号
を、所定回転角毎に、各気筒の点火プラグ26に供給す
る。ディストリビュータ58は、クランクシャフトの基
準位置を検出する気筒判別センサ60と、クランクシャ
フトが所定回転角回転する毎に、例えば30°CA回転
する毎にパルス信号を発生する回転角センサ62とを内
蔵している。
【0030】上述した水温センサ20、点火プラグ2
6、インジェクタ38、スロットルセンサ44、ISC
V48、エアフロメータ50、吸気温センサ54、気筒
判別センサ60、及び回転角センサ62は、上述したイ
グナイタ54と同様にECU14に接続されている。更
に、ECU56には、A/T12のシフトレバー位置に
応じた信号を発するシフトポジションスイッチ64が接
続されている。シフトポジションスイッチ66は、シフ
トレバーがニュートラル(N)位置である場合にはN信
号を、また、シフトレバーがリバース(R)位置である
場合はR信号をそれぞれ発生する。
【0031】図2は、A/T12の内部構造を機能的に
表したブロック構成図を示す。図2に示す如く、A/T
12は、内燃機関10の出力軸に連結されるトルクコン
バータ12a、内燃機関10の出力トルクの一部をエネ
ルギ源として作動するオイルポンプ12b、トルクコン
バータ12aの出力軸とドライブシャフトとを連結する
クラッチ12c及びプラネタリギヤ12d、およびオイ
ルポンプ12bとクラッチ12cとの間に介在するバル
ブ機構12eを備えている。
【0032】トルクコンバータ12aは、流体の圧力を
利用して動力を伝達する機構である。内燃機関10から
トルクコンバータ12aの入力軸にトルクが伝達される
と、流体を介してそのトルクがトルクコンバータ12a
の出力軸に伝達される。トルクコンバータ12aの出力
軸は、流体を介して入力される回転トルクが、クラッチ
12c側に作用する制動トルクに比して大きい場合に回
転する。
【0033】プラネタリギヤ12dは、複数のギヤを組
み合わせて構成される機構であり、何れのギヤを固定す
るかによって、出力軸が入力軸と同一の方向に回転す
る状態(前進状態)、出力軸が入力軸と逆の方向に回
転する状態(後退状態)を実現することができ、更に、
上記に記す前進状態では複数のギヤ比が実現できるよ
うに構成されている。
【0034】また、クラッチ12cには、プラネタリギ
ヤ12dの状態を切り換える際に固定することが必要な
複数のギヤのそれぞれに対応して設けられた複数のクラ
ッチ機構が内蔵されている。更に、バルブ機構12eに
は、クラッチ12cに内蔵される複数のクラッチ機構そ
れぞれの油圧を制御するバルブが内蔵されている。この
場合、バルブ機構12eの状態を適当に変化させること
により、トルクコンバータ12aの出力軸の回転と同
一方向の回転がプラネタリギヤ12dの出力軸に伝達さ
れる状態(前進状態)、トルクコンバータ12aの出
力軸の回転と逆方向の回転がプラネタリギヤ12dの出
力軸に伝達される状態(後退状態)、および、トルク
コンバータ12aの出力軸の回転が、プラネタリギヤ1
2dには伝達されない状態(ニュートラル状態)を実現
することができる。
【0035】本実施例においては、A/T12のシフト
レバーがDレンジ、Loレンジ、及び2ndレンジとされ
ている場合に前進状態(上記の状態)が、Rレンジが
選択されている場合に後退状態(上記の状態)が、N
レンジが選択されている場合にニュートラル状態(上記
の状態)が、それぞれ実現されるように、バルブ機構
12eが構成されている。尚、説明の便宜上、以下の記
載においては、Dレンジ、Loレンジ、及び2ndレンジ
を総称してDレンジと称す。
【0036】クラッチ12cは油圧式のクラッチであ
り、その作動に必要な油圧は、オイルポンプ12bによ
って発生される。従って、所望の動力伝達状態を実現す
るためにクラッチ12cに供給すべき油圧量が多量であ
るほど、トルクコンバータ12aの出力軸に伝達される
出力トルクの多くが、すなわち、内燃機関10が発生す
る出力トルクの多くが、オイルポンプ12bによって消
費されることになる。
【0037】ところで、A/T12のプラネタリギヤ1
2dは、後退状態とされた際のギヤ比が、前進状態での
最小のギヤ比に対して小さくなるように構成されてい
る。このため、シフトレンジとしてRレンジが選択され
ている場合は、Dレンジが選択されている場合に比して
駆動輪に大きなトルクを伝達することが可能である。換
言すると、シフトレンジとしてRレンジが選択されてい
る場合は、Dレンジが選択されている場合に比して、ト
ルクの伝達機構であるクラッチ12cに、より大きなト
ルクが作用する可能性があることになる。そこで、A/
T12のクラッチ12cは、後退状態を実現する際に、
前進状態を実現する場合に比して、より強固な連結力を
発生することができるように構成されている。
【0038】クラッチ12cが上記の如く構成されてい
ると、シフトレンジとしてRレンジが選択された場合
に、Dレンジが選択された場合に比して、クラッチ12
cを適正な状態に係合させるため、及びその状態を維持
するために多量のエネルギが必要となる。このため、内
燃機関10においては、シフトレンジとしてRレンジが
選択された場合に、Dレンジが選択された場合に比し
て、より大きくエネルギがオイルポンプ12bによって
消費されることになる。
【0039】図3は、内燃機関10においてシフトレン
ジがNレンジからDレンジ又はRレンジに変更された際
の作動を表すタイムチャートを示す。図3(A)は、シ
フトレンジの変化状態を示す。同図に示す変化は、時刻
0 にシフトレンジがNレンジからDレンジ又はRレン
ジに変化したことを表している。
【0040】図3(B)における実線は、A/T12を
前進状態とするためのクラッチ機構の係合状態を、ま
た、同図中における一点鎖線は、A/T12を後退状態
をするためのクラッチ機構の係合状態を示す。同図にお
ける変化は、時刻t0 にDレンジへの切り換えが行われ
た場合、その後時刻t1 から前進状態を実現するための
クラッチ機構の係合が開始され、時刻t3 にその係合が
完了すること、および、時刻t0 にRレンジへの切り換
えが行われた場合、その後時刻t2 から後退状態を実現
するためのクラッチ機構の係合が開始され、時刻t4
その係合が完了することを示している。
【0041】時刻t1 〜t3 、及び時刻t2 〜t4 の時
間は、それぞれクラッチ機構が切断状態から係合状態に
移行するために必要な作動時間である。また、時刻t0
〜t 1 、及び時刻t0 〜t2 の時間は、クラッチ機構が
作動を開始するために必要な応答時間と、車両において
快適な乗り心地を実現するために設けた遅延時間との和
である。人間工学的に、後退方向への移動には前進方向
への移動に比して違和感を感じ易いことが知られている
ため、前進状態を実現するためのクラッチは比較的早期
に係合を開始し、一方、後退状態を実現するためのクラ
ッチは係合が開始されるまでに比較的長期を要するよう
に遅延時間が設定されている。
【0042】図3(C)は、内燃機関10の回転数NE
の変化状態を示す。内燃機関10では、後述の如く、目
標アイドル回転数NE0 と実回転数NEとの偏差に基づ
くISCVのフィードバック制御や、シフトレンジ切り
換えに伴う回転数低下を防止するためのISCVの見込
み制御等を実行しているが、ここでは、説明の便宜上、
これらの制御を実行せずに、シフトレンジの切り換え後
も、ISC開度を、Nレンジで目標アイドル回転数NE
0 を実現するための開度に維持した場合の変化状態を示
している。
【0043】図3(C)において実線は、シフトレンジ
がNレンジからDレンジに変更された際の回転数NE
(アイドル回転数)の変動である。同図に示す如く、N
Eは、時刻t1 にクラッチ機構の係合が開始されると共
に低下し始め、その低下は、時刻t3 にクラッチ機構の
係合が完了されるまで続行される。シフトレンジがDレ
ンジに切り換えられることに伴って、トルクコンバータ
12a出力軸が実質的に固定されたため、及び、内燃機
関10の出力トルクの一部がオイルポンプ12bに消費
されたためアイドル回転数NEが低下した状態を示して
いる。
【0044】また、図3(C)における一点鎖線は、シ
フトレンジがNレンジからRレンジに変更された際のN
E変動である。同図に示す如く、NEは、時刻t2 にク
ラッチ機構の係合が開始されると共に低下し始め、その
低下は、時刻t4 にクラッチ機構の係合が完了されるま
で続行される。Dレンジの場合に比して、より多くのエ
ネルギがオイルポンプ12bによって消費されるため、
アイドル回転数NEは、Dレンジの場合に比して更に低
下されている。
【0045】上記の如くアイドル回転数NEが低下する
と、例えば、内燃機関10の運転状態が不安定になる、
オイルポンプ12bが十分な油圧を発生しなくなる、等
の不都合が生ずる。このため、シフトレンジがNレンジ
からDレンジ、またはRレンジに切り換えられた場合に
は、その後、アイドル状態での吸入空気量の増量を図る
べくISC開度を大きくする必要がある。
【0046】図4は、従来用いられていた手法を用いて
ISC開度の増大を図った場合のアイドル回転数NEの
変化状態を説明するためのタイムチャートを示す。尚、
ここでは、図4(A)に示す如く、時刻t1 にシフトレ
ンジがNレンジからDレンジに切り換えられた場合につ
いて説明する。
【0047】図4(B)は、目標アイドル回転数NE0
と実アイドル回転数NEとの偏差が“0”となるよう
に、ISCV48をフィードバック制御した場合のNE
変動を示す。時刻t0 にシフトレンジがNレンジからD
レンジに変更されると、その変化に伴って、目標アイド
ル回転数NE0 も、Nレンジに対する目標値NEN0から
Dレンジに対する目標値NED0に変化する。Nレンジか
らDレンジにシフトレンジが切り換えられると、内燃機
関10にかかる負荷が増すためアイドル回転数NEは低
下する。従って、シフトレンジ切り換え後のNEを適当
な回転数に維持するするためは、Nレンジの目標値NE
N0はある程度大きく確保することが必要である。一方、
シフトレンジがDレンジに切り換えられた後のクリープ
車速(スロットル全閉状態での車速)を適当に抑制する
ためには、Dレンジでの目標値NE D0を低くすることが
必要である。このため、NENOとNED0とは、NENO
NE D0なる関係が成立するように設定されている。尚、
ここではNENOとNED0との関係についてのみ説明した
が、同様の理由により、Rレンジでの目標回転数NE R0
も、NENO>NER0なる関係が成立するように設定され
ている。
【0048】上述の如く内燃機関10においては、NE
NOに比してNED0が小さい値とされている。このため、
ISCV48のフィードバック制御が実行されたまま、
シフトレンジがNレンジからDレンジに切り換えられる
と、図4(B)に示す如く、シフトレンジの切り換え直
後にアイドル回転数NEが、NEN0からNED0付近に低
下する。この結果、時刻t1 に前進状態を実現するため
のクラッチ機構の係合が開始されると、アイドル回転数
NEがNED0から更に低下する事態を生ずる。このよう
に、ISCV48をフィードバック制御するだけでは、
シフトレンジの切り換え前後で高精度にアイドル回転数
を制御することが困難である。
【0049】図4(C)は、上述したISCV48のフ
ィードバック制御に加え、シフトレンジの切り換え直後
にアイドルアップを行った場合のNE変動を示す。アイ
ドルアップは、シフトレンジが切り換えられた直後に、
ISCV48を所定の見込み制御量だけ開弁させること
により実行する。
【0050】上述のアイドルアップ制御が実行された場
合、時刻t1 においてクラッチ機構の係合が開始される
時点では、アイドル回転数NEが十分に高回転に維持さ
れているため、シフトレンジの切り換えに伴うアイドル
回転数NEのアンダーシュートを防止することができ
る。しかしながら、上記の如く、シフトレンジの切り換
え直後にアイドルアップを行うとすれば、未だクラッチ
機構の係合が開始されない時刻t0 から時刻t1 の間
は、内燃機関10への空気供給量が過剰となり、図4
(C)に示す如く、回転数NEにオーバーシュトが生ず
ることになる。このように、ISCV48のフィードバ
ック制御に、アイドルアップを組み合わせても、シフト
レンジの切り換え前後で高精度にアイドル回転数を制御
することは困難である。
【0051】図4(D)は、上述したアイドルアップ制
御を、シフトレンジが切り換えられた後、所定の遅延時
間が経過した時点で、より具体的には、シフトレンジが
切り換えられた後、前進状態を実現するためのクラッチ
機構の係合が開始される時点で、アイドルアップの制御
を行うこととした場合のNE変動を示す。
【0052】上記の処理によれば、シフトレンジの切り
換えが行われた直後は、ISCV48がフィードバック
制御されることにより、アイドル回転数NEがNEN0
らNED0に低下する。そして、その後クラッチ機構の係
合が開始される時点でISCV48が所定の見込み制御
量だけ開弁され、更なる回転数低下が防止される。従っ
て、かかる処理を実行することとすれば、シフトレンジ
の切り換え前後で、比較的高精度にアイドル回転数を制
御することが可能である。
【0053】ところで、上述の如くA/T12において
は、シフトレンジがNレンジからDレンジに操作された
後、クラッチ機構の係合が開始されるまでの時間と、シ
フトレンジがNレンジからRレンジに操作された後、ク
ラッチ機構の係合が開始されるまでの時間とが同一では
ない。これに対して、シフトレンジがNレンジからDレ
ンジに切り換えられた場合と、NレンジからRレンジに
切り換えられた場合とで別々の遅延時間を設定したうえ
で、上述したアイドルアップの遅延制御を実行すれば、
シフトレンジの切り換え先がDレンジであっても、また
Rレンジであっても、共に適切なアイドル回転数制御を
実現することができる。
【0054】しかしながら、シフトレンジがNレンジか
らDレンジ又はRレンジに切り換えられた後、アイドル
回転数NEのアンダーシュートを防止する意味では、ク
ラッチ機構の係合が開始される時点でのアイドル回転数
NEは高いほど有利である。かかる観点からすれば、ク
ラッチ機構の係合が開始される時点(図3における時刻
1 又はt2 )では、アイドル回転数がNEN0に維持さ
れていることが望ましい。
【0055】また、上述の如く、A/12においては、
後退状態を実現するために係合させるべきクラッチ機構
に、前進状態を実現するために係合させるべきクラッチ
機構に比して、高い係合強度が付与されている。このた
め、内燃機関10にかかる負荷の変動は、前進状態を実
現するクラッチ機構が係合される過程と、後退状態を実
現するクラッチ機構が係合される過程とで同一ではな
い。
【0056】更に、上述の如く、A/T12が前進状態
を維持する際にオイルポンプ12aで消費されるエネル
ギと、A/T12が後退状態を維持する際にオイルポン
プ12aで消費されるエネルギとは同一ではない。この
ため、シフトレンジとしてDレンジが選択されている場
合にアイドル状態を維持するために必要な空気量と、シ
フトレンジとしてRレンジが選択されている場合にアイ
ドル状態を維持するために必要な空気量とは同一ではな
い。
【0057】従って、クラッチ機構の係合が開始される
時点でNEの低下を防止すべくアイドルアップ制御を行
うにあたっては、シフトレンジがDレンジに切り換えら
れた場合と、シフトレンジがRレンジに切り換えられた
場合とで、それぞれ異なる見込み制御量を設定すること
が好ましい。
【0058】そこで、本実施例においては、シフトレン
ジの切り換えが行われた場合、切り換え先のシフトレン
ジがDレンジであるか又はRレンジであるかに応じて異
なる遅延時間を設定し、その遅延時間の経過後にアイド
ルアップを開始することに加え、シフトレンジが切り
換えられた後、遅延時間が経過するまでの間はISCV
48のフィードバック制御を停止し、かつ、アイドル
アップ制御の見込み制御量を、切り換え先のシフトレン
ジがDレンジであるか又はRレンジであるかに応じて異
ならしめることとしている。
【0059】かかる制御によれば、シフトレンジがNレ
ンジからDレンジ又はRレンジに切り換えられた後、ク
ラッチ機構の係合が開始される以前にアイドル回転数が
NE N0からNED0又はNER0に低下することがなく、ア
イドル回転数NEのアンダーシュートを有効に防止する
ことができると共に、クラッチ機構が係合する過程での
NEのオーバーシュート及びアンダーシュートを有効に
防止することができる。
【0060】以下、図5乃至図9を参照して、本実施例
の特徴的動作について説明する。図5乃至図8は、上記
の機能を実現すべくECU14が実行するルーチンのフ
ローチャートの一例を示す。また。図9は、ECU14
の動作を説明するためのタイムチャートを示す。
【0061】図5に示すルーチンが起動すると、先ずス
テップ100において、スロットルセンサ44の出力に
基づいて、スロットルバルブ42が全閉状態であるか否
かが判別される。スロットルバルブ42が全閉である場
合はステップ102へ進み、一方、スロットルバルブ4
2が全閉でない場合は、内燃機関10がアイドル状態で
はないと判断して、今回のルーチンを終了する。
【0062】ステップ102では、シフトポジションス
イッチ64の出力に基づいて、シフトレンジとしてNレ
ンジが選択されているかが判別される。その結果、Nレ
ンジが選択されていると判別された場合はステップ10
4へ進む。一方、Nレンジではないと判別された場合は
ステップ116へ進む。
【0063】ステップ104では、フラグXWRを
“0”にリセットする処理が行われる。フラグXWR
は、後述の如く、シフトレバーが後退位置に操作された
際にシフトポジションスイッチ64から発せられるリバ
ース信号を、ECU14が2ルーチン連続して受信した
際に“1”がセットされるフラグである。
【0064】上記の処理が終了したら、次にステップ1
06でフラグXDRVを“0”にリセットする処理が実
行され、更に、ステップ108でフラグXRVSを
“0”にリセットする処理が行われる。フラグXDR
V、XRVSは、後述の如く、それぞれシフトレンジと
してDレンジ、又はRレンジが選択された際に“1”が
セットされるフラグである。
【0065】次に、ステップ110では、フラグXNI
NVを“0”にリセットする処理が実行される。フラグ
XNINVは、後述の如くステップ116においてシフ
ト操作がなされたと判断された場合に“1”がセットさ
れるフラグである。尚、上記ステップ102においてシ
フトレンジがNレンジではないと判別されると、ステッ
プ116以降の処理が実行されるが、その場合、本ルー
チンを終了するに先立って必ずステップ110以降の処
理が実行される。従って、フラグXNINVは、本ルー
チンが一回実行される毎に必ず“0”にリセットされる
ことになる。
【0066】ステップ112では、後述するカウンタC
が、所定値Tα以上であるかが判別される。カウンタC
は、後述の如くシフト操作が成される毎にリスタートさ
れるカウンタである。本実施例においては、所定値Tα
は、0.1sec に設定されている。上記の判別の結果、
C≧Tαが成立する場合は、ステップ114へ進み、フ
ラグXNINV2を“0”にリセットした後、今回のル
ーチンが終了される。一方、C≧Tαが不成立である場
合は、ステップ114をジャンプして今回のルーチンが
終了される。
【0067】フラグXNINV2は、前述のフラグXN
INVと同様に、シフト操作がなされた際に“1”がセ
ットされるフラグである。XNINV2は、上記ステッ
プ112、114の処理に従ってリセットされるため、
XNINV2に一旦“1”がセットされると、その後、
XNINV2は、XNINVと異なり、所定時間Tαが
経過するまで“1”のまま維持されることになる。
【0068】シフトレンジがNレンジからDレンジ又は
Rレンジにシフトされると、シフトポジションスイッチ
64からのニュートラル信号(Nレンジが選択されてい
る際に発せられる信号)が消滅され、ステップ102に
おいて、シフトレンジがNレンジではないと判断され
る。かかる判別がなされると、ステップ102に次い
で、ステップ116の処理が実行される。
【0069】ステップ116では、前回の処理時におけ
るシフトポジションスイッチ64の出力状態と、今回の
処理時におけるシフトポジションスイッチ64の出力状
態とを比較することにより、シフト操作がなされたか否
かが判断される。尚、本ステップにおける「シフト操
作」は、NレンジからDレンジ又はRレンジへのシフト
操作のみでなく、Dレンジ・Rレンジ間でのシフト操作
をも含む概念である。
【0070】上記の判別の結果、シフトポジションスイ
ッチ64の出力状態が前回から今回にかけて変化してい
ない場合は、シフト操作はなされていない、すなわち、
継続的にDレンジ又はRレンジが維持されていると判断
され、ステップ118〜130がジャンプされる。一
方、シフトポジションスイッチ64の出力状態が前回か
ら今回にかけて変化している場合は、シフト操作がなさ
れたと判断され、ステップ118以降の処理が実行され
る。
【0071】ステップ118では、フラグXNINVに
“1”がセットされる。このフラグは、上述の如く今回
のルーチンが終了される際にリセットされる。従って、
例えば図9(A)に示す如く時刻t0 に、シフトレンジ
をNレンジからRレンジに切り換えるシフト操作がなさ
れた場合、XNINVは、図9(B)に示す如く、その
後本ルーチンの実行に要する時間Tβが経過した時点で
“0”にリセットされる。
【0072】ステップ120では、フラグXNINV2
に“1”がセットされる。このフラグは、上述の如くカ
ウンタCが所定値Tαに到達した時点でリセットされ
る。従って、例えば図9(A)に示す如く、時刻t0
シフト操作がなされた場合、XNINV2は、図9
(C)に示す如く、その後所定時間Tαが経過した時点
で“0”にリセットされる。
【0073】ステップ122では、ISCVのフィード
バック制御を停止する処理が実行される。すなわち、I
SC開度は、図9(H)中時刻t0 以前にに示す如く、
シフト操作がなされるまでは、Nレンジにおける目標ア
イドル回転数NEN02を維持するために、細かく増減さ
れている。そして、時刻t0 にシフト操作がなされる
と、その時点でISCVのフィードバック制御が停止さ
れ、その後、時刻t0 におけるISC開度が維持され
る。シフト操作がなされた後、A/T12に内蔵される
クラッチ機構の係合が開始されるまでの間は、内燃期間
10にかかる負荷が変動しない。従って、ISC開度が
維持された場合、シフト操作直後のアイドル回転数NE
は、図9(G)に示す如く、ほぼNレンジにおける目標
アイドル回転数NEN0に維持されることになる。
【0074】ステップ124では、カウンタCをリスタ
ートする処理が実行される。すなわち、カウンタCは、
シフト操作がなされる毎にリスタートされ、所定値に到
達した時点でカウントアップが停止されるカウンタであ
る。例えば図9(A)に示す如くシフト操作がなされた
場合、カウンタCは、図9(F)に示す如く、時刻t 0
以降、所定値に到達するまでカウントアップを継続す
る。
【0075】ステップ126、128、130では、そ
れぞれ上述したステップ104、106、108と同様
に、フラグXWR、XDRV、XRVSを“0”にリセ
ットする処理が実行される。従って、これらXWR、X
DRV、XRVSは、シフトレンジとしてNレンジが選
択されている場合に加え、シフト操作がなされた場合に
も必ず“0”とされることになる。
【0076】上記ステップ116においてシフト操作が
実行されていないと判断された場合、及び上記ステップ
130の処理が終了した場合は、次に図6に示すステッ
プ132の処理が実行される。ステップ132では、シ
フトレバーが後退位置に存在する場合にシフトポジショ
ンスイッチ64から発せられるリバース信号が入力され
ているか否かが判別される。その結果、リバース信号が
入力されている場合は、更にステップ134において、
前回の処理時にもリバース信号が入力されていたかが判
別される。
【0077】その結果、リバース信号が前回も入力され
ていたと判別された場合は、ステップ136へ進み、フ
ラグXWRに“1”をセットした後、ステップ138へ
進む。一方、上記ステップ132、又はステップ134
の何れかの条件が不成立である場合は、ステップ136
をジャンプして、ステップ138へ進む。このため、例
えば図9(A)に示す如く時刻t0 にシフト操作がなさ
れた場合、図9(D)に示す如く、時刻t0 の後、シフ
トレバーがニュートラル位置から後退位置に移動する時
間、及び本ルーチンが2回実行されるのに要する時間が
経過した後にXWRに“1”がセットされる。ところ
で、本ルーチンでは、上述の如く、リバース信号が2回
連続して検出された場合にのみXWRに“1”をセット
することとしている。このため、シフトポジションスイ
ッチ64のチャタリングに影響されることなく、シフト
レバーが後退位置に操作されている場合にのみ確実にX
WRを“1”とすることができる。
【0078】ステップ138では、シフトレンジとして
Rレンジが選択されていることを表すフラグXRVS
に、既に“1”がセットされているかが判別される。そ
の結果、未だXRVSに“1”がセットされていない場
合は、ステップ140へ進み、XNINV2が“1”で
あるかが判別される。上述の如く、XNINV2は、シ
フト操作がなされた後、所定時間Tα(0.1sec )は
“1”を維持するフラグである。このため、本ステップ
の条件は、シフト操作がなされた後、Tαの時間が経過
するまでは常に成立する。
【0079】上記ステップ140の条件が成立する場合
は、ステップ142において、XWRが“1”であるか
が判別される。シフトレンジがNレンジからRレンジに
切り換えられた際に、シフト操作がなされた後XWRに
“1”がセットされるまでに要する時間は、Tα、すな
わち、上記ステップ140の条件が成立する時間に比し
て十分に短い時間である。従って、上記ステップ116
で判別されたシフト操作がN又はDレンジからRレンジ
への操作であれば、上記ステップ140の条件が不成立
とされる前に、ステップ142の条件が成立するはずで
ある。一方、上記ステップ116で判別されたシフト操
作がN又はRレンジからDレンジへの操作であれば、ス
テップ142の条件が成立前にステップ140の条件が
成立するはずである。
【0080】このため、ステップ142の条件が成立し
ない場合は、以後ステップ110〜114の処理を実行
した後今回のルーチンを終了し、ステップ140の条件
が不成立となるか、或いはステップ142の条件が成立
するまで、繰り返し上記ステップ100〜142の処理
が実行される。
【0081】その結果、ステップ142の条件が成立し
た場合は、ステップ144において、シフトレンジとし
てRレンジが選択されたことを表すフラグXRVSに
“1”がセットされる。XRVSに“1”がセットされ
ると、以後、本ルーチンが起動された際には、ステップ
138の条件が成立し、ステップ140〜144はジャ
ンプされる。一方、XRVSに“1”がセットされる前
にステップ140の条件が成立した場合は、以後ステッ
プ146で、シフトレンジとしてDレンジが選択された
ことを表すフラグXDRVに“1”がセットされる。こ
のため、例えば図9(A)に示す如く、時刻t0 にシフ
トレンジをNレンジからRレンジに切り換えるシフト操
作がなされた場合、XWRフラグに“1”がセットされ
ると同時に、図9(E)に示す如く、XRVSにも
“1”がセットされる。
【0082】上記ステップ144において、XRVSに
“1”がセットされた場合、次に、ステップ148の処
理が実行される。ステップ148では、カウンタCの値
が所定時間TRDLY以上か否かが判別される。TRD
LYは、シフトレンジがNレンジからRレンジに切り換
えられた後、A/T12のクラッチ12cが後退状態を
実現すべくクラッチ機構の係合を開始するまでの期間、
すなわち、NレンジからRレンジへの切り換え時に、ア
イドルアップ制御を開始するまでの遅延時間として設定
すべき時間である。
【0083】上記の判別の結果、未だC≧TRDLYが
成立しないと判別された場合は、以後、ステップ150
〜162がジャンプされ、上記ステップ110〜114
の処理が実行された後、本ルーチンが終了される。この
場合、ISC開度が、シフト操作前の開度に維持され、
その結果、アイドル回転数NEが、ほぼNEDOに維持さ
れることになる。
【0084】一方、上記の判別の結果、既にC≧TRD
LYが成立していると判別された場合は、以後、ステッ
プ150において、前回の処理時に既にC≧TRDLY
なる条件が成立していたかが判別される。その結果、前
回の処理時にその条件が成立していなかった場合は、今
回の処理時が遅延時間TRDLYの経過時点であると判
断することができる。この場合、以後、ステップ152
へ進み、所定のISC見込み制御量UPRをISCVに
向けて出力した後ステップ110へ進む。UPRは、後
退状態を実現するクラッチ機構の係合が開始される際
に、すなわち、内燃機関10に対する負荷が大きく増加
される際に、アイドル回転数NEをNEN0付近に維持す
るために必要なISC開度の増量値として予め設定され
た値である。かかる制御によれば、図9(H)に示す如
く、シフトレンジがRレンジに切り換えられた後、クラ
ッチ機構の係合が開始されると同時にISC開度が大き
く増加され、内燃機関10にかかる負荷が大きく増加す
るにも関わらず、その時点におけるアイドル回転数NE
を、精度良くNENO近傍に維持することができる。
【0085】上記の処理が実行された後、再度本ルーチ
ンが起動されたると、今度はステップ150において、
前回の処理時に既にC≧TRDLYが成立していたとす
る判別がなされる。かかる判別がなされた場合は、以
後、ステップ154において、ISC開度の減衰量DO
WNRがISCVに向けて出力される。DOWNRは、
後退状態を実現するクラッチ機構の係合が完了するまで
の間、すなわち、内燃機関10に対する負荷が徐々に増
加される間に、アイドル回転数NEをNEN0近傍の値か
らNER0まで徐々に減少させる値として予め設定された
制御量である。かかる制御によれば、図9(H)に示す
如く、本ルーチンが実行される毎に、徐々にISC開度
が減少され、クラッチ機構が係合する過程で内燃機関1
0にかかる負荷が徐々に変化しているにも関わらず、そ
の過程でのアイドル回転数NEを適切にNEN0からNE
ROに向けて徐変させることができる。
【0086】上記ステップ154の処理を終えたら、次
にステップ156において、アイドル回転数NEが、R
レンジでの目標アイドル回転数NER0以下であるかが判
別される。その結果、未だNE≦NER0が成立しないと
判別された場合は、以後、ステップ158〜162をジ
ャンプしてステップ110へ進む。一方、既に156の
条件が成立すると判別された場合は、ステップ158へ
進み、カウンタCの値が、所定時間TREND以上であ
るかが判別される。その結果、C≧TRENDが成立す
る場合は、ISC開度の減衰処理を終了させるべくステ
ップ160へ進み、カウンタCをストップさせ、更にス
テップ162で、ISCV48のフィードバック制御を
再開した後、ステップ110へ進む。一方、C≧TRE
NDが不成立である場合は、更にISC開度の減衰処理
を続行すべく、ステップ160,162をジャンプし
て、上記ステップ110へ進む。
【0087】上記ステップ158で用いられるTREN
Dは、シフトレンジがRレンジに切り換えられた場合
に、アイドルアップ制御によって開弁されたISCV4
8が、Rレンジでの目標アイドル回転数NER0を実現す
るための適正な開度付近に復帰されるまでに最小限必要
とされる時間である。従って、内燃機関10が通常の運
転状態であれば、NE≦NER0が成立する場合には、常
にC≧TRENDが成立するはずである。このため、ス
テップ156の条件(NE≦NER0)が成立するにも関
わらず、C≧TRENDなる条件が不成立となるのは、
ISC開度が未だ十分に閉じていない段階で、何らかの
影響でNEが低下したものと推定できる。かかる段階
で、ISC開度の減衰処理を終了してISCV48のフ
ィードバック制御を復帰すると、ISC開度が、アイド
ルアップ制御の以前の開度に低下して、一層のアイドル
回転数NEの低下を招く可能性がある。一方、継続して
ISC開度の減衰処理を続行すれば、ISC開度を大き
く保持することができるため、アイドル回転数NEの更
なる低下を防止することができる。
【0088】従って、本ルーチンの如く、ステップ15
6の条件と、ステップ158の条件とが共に成立するま
でISC開度の減衰処理を続行することによれば、アイ
ドルアップ制御中に、内燃機関10に対して不測の負荷
がかかったような場合においても、安定したアイドル回
転数制御が実現できるという利益が得られることにな
る。
【0089】以上、図7に示すステップ148〜162
が、シフトレンジがRレンジに切り換えられた際に実行
される処理の内容である。一方、シフトレンジがDレン
ジに切り換えられた場合は、上記ステップ146におい
て、XDRVに“1”がセットされた後、図8に示すス
テップ164以降の処理が実行される。
【0090】ステップ164では、カウンタCの値が所
定時間TDDLY以上か否かが判別される。TDDLY
は、シフトレンジがNレンジからDレンジに切り換えら
れた後、A/T12のクラッチ12cが前進状態を実現
すべくクラッチ機構の係合を開始するまでの期間、すな
わち、NレンジからDレンジへの切り換え時に、アイド
ルアップ制御を開始するまでの遅延時間として設定すべ
き時間である。
【0091】上記の判別の結果、未だC≧TDDLYが
成立しないと判別された場合は、以後、ステップ166
〜178がジャンプされ、上記ステップ110〜114
の処理が実行された後、本ルーチンが終了される。この
場合、ISC開度が、シフト操作前の開度に維持され、
その結果、アイドル回転数NEが、ほぼNEDOに維持さ
れることになる。
【0092】一方、上記の判別の結果、既にC≧TDD
LYが成立していると判別された場合は、以後、ステッ
プ166において、前回の処理時に既にC≧TDDLY
なる条件が成立していたかが判別される。その結果、前
回の処理時にその条件が成立していなかった場合は、今
回の処理時が遅延時間TDDLYの経過時点であると判
断することができる。この場合、以後、ステップ168
へ進み、所定のISC見込み制御量UPDをISCVに
向けて出力した後ステップ110へ進む。UPDは、前
進状態を実現するクラッチ機構の係合が開始される際
に、すなわち、内燃機関10に対する負荷が大きく増加
される際に、アイドル回転数NEをNEN0付近に維持す
るために必要なISC開度の増量値として予め設定され
た値である。かかる制御によれば、シフトレンジがDレ
ンジに切り換えられた後、クラッチ機構の係合が開始さ
れると同時にISC開度が大きく増加され、内燃機関1
0にかかる負荷が大きく増加するにも関わらず、その時
点におけるアイドル回転数NEを、精度良くNENO近傍
に維持することができる。
【0093】上記の処理が実行された後、再度本ルーチ
ンが起動されたると、今度はステップ166において、
前回の処理時に既にC≧TDDLYが成立していたとす
る判別がなされる。かかる判別がなされた場合は、以
後、ステップ170において、ISC開度の減衰量DO
WNDがISCVに向けて出力される。DOWNDは、
後退状態を実現するクラッチ機構の係合が完了するまで
の間、すなわち、内燃機関10に対する負荷が徐々に増
加される間に、アイドル回転数NEをNEN0近傍の値か
らNED.まで徐々に減少させる値として予め設定された
制御量である。かかる制御によれば、本ルーチンが実行
される毎に、徐々にISC開度が減少され、クラッチ機
構が係合する過程で内燃機関10にかかる負荷が徐々に
変化しているにも関わらず、その過程でのアイドル回転
数NEを適切にNEN0からNEDOに向けて徐変させるこ
とができる。
【0094】上記ステップ170の処理を終えたら、次
にステップ172において、アイドル回転数NEが、D
レンジでの目標アイドル回転数NED0以下であるかが判
別される。その結果、未だNE≦NED0が成立しないと
判別された場合は、以後、ステップ174〜178をジ
ャンプしてステップ110へ進む。一方、既に172の
条件が成立すると判別された場合は、Rレンジの場合と
同様の理由から、ステップ174へ進み、カウンタCの
値が、所定時間TDEND以上であるかが判別される。
【0095】その結果、C≧TDENDが成立する場合
は、ISC開度の減衰処理を終了させるべくステップ1
76でカウンタCをストップさせ、更にステップ178
でISCV48のフィードバック制御を再開した後、ス
テップ110へ進む。一方、C≧TDENDが不成立で
ある場合は、更にISC開度の減衰処理を続行すべく、
ステップ176,178をジャンプして、上記ステップ
110へ進む。ここで、上記ステップ174で用いられ
るTDENDは、シフトレンジがDレンジに切り換えら
れた場合に、アイドルアップ制御によって開弁されたI
SCV48が、Dレンジでの目標アイドル回転数NED0
を実現するための適正な開度付近に復帰されるまでに最
小限必要とされる時間である。
【0096】上述の如く、本実施例の内燃機関10にお
いては、シフトレンジが切り換えられた後、A/T12
が実際に前進状態、又は後退状態を実現すべくクラッチ
機構の係合を開始するまでは、アイドル回転数のフィー
ドバック制御が禁止される。このため、クラッチの係合
が開始される時点でのアイドル回転数NEをNレンジに
おける目標回転数NEN0付近に維持することができる。
従って、本実施例の内燃機関10によれば、クラッチの
係合が開始される前後において、安定したアイドル特性
を維持することができる。
【0097】更に、本実施例の内燃機関10において
は、シフトレンジの切り換え先がDレンジであるか、或
いはRレンジであるかに応じて、異なる遅延時間の後に
アイドルアップの制御が開始されることに加えて、アイ
ドルアップ制御が、それぞれのシフトレンジに応じて設
定された制御量、すなわち、UPR,DOUWR,TR
DLY,TREND、又は、UPD,DOUWD,TD
DLY,TDENDを用いて実行される。このため、D
レンジへの切り換えが行われた場合の負荷変動と、Rレ
ンジへの切り換えが行われた場合の負荷変動とに適切に
対応したアイドルアップ制御が実現され、極めて高精度
なアイドル回転数制御が実現されている。
【0098】ところで、上述した実施例においては、ア
イドル回転数をフィードバック制御する機構としてIS
CV48を用い、ISC開度を調整することで、目標ア
イドル回転数NE0 の実現を図る構成としているが、ア
イドル回転数をフィードバック制御する機構はこれに限
定されるものではなく、例えば、開度制御を電気的に制
御することが可能な電子スロットル等を用いてアイドル
回転数制御を実行することも可能である。
【0099】尚、上記の実施例においては、ECU14
が上記図7に示すステップ148〜160の処理、及び
図8に示すステップ164〜176の処理を実行するこ
とにより、前記したアイドル回転数の見込み制御が実現
される。また、上記した実施例においては、Rレンジへ
の切り換えが実行された際のUPR,DOUWR,TR
DLY,TRENDと、Dレンジへの切り換えが実行さ
れた際のUPD,DOUWD,TDDLY,TDEND
とが、前記した異なる見込み制御量に相当している。
【0100】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、シフトレンジが変更された後、所定の遅延時間が経
過するまでの間に、アイドル回転数の制御に用いる制御
量が変更されるのを防止することができる。このため、
本発明に係る内燃機関のアイドル回転数制御装置によれ
ば、切り換え後のシフトレンジに対応した適切な時期に
アイドル回転数の見込み制御を開始することができるこ
とに加え、その見込み制御によって、アイドル回転数を
精度良く目標回転数に一致させることができる。
【0101】また、請求項2記載の発明によれば、シフ
トレンジが変更された後、各シフトレンジに対して設定
された所定の遅延時間が経過した後に、各シフトレンジ
に対応して設定された見込み制御量を用いてアイドル回
転数の見込み制御が実行される。このため、本発明に係
る内燃機関のアイドル回転数制御装置によれば、シフト
レンジが如何なるレンジに切り換えられた場合において
も、極めて精度良くアイドル回転数を目標とする回転数
に一致させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図2】図1に示す内燃機関の動力伝達機構のブロック
構成図である。
【図3】シフト操作に伴うアイドル回転数の変動状態を
説明するためのタイムチャートである。
【図4】従来実施されていたISC制御の、アイドル回
転数の変動抑制に関する効果を説明するためのタイムチ
ャートである。
【図5】本発明の一実施例において実行される制御ルー
チンの一例のフローチャート(その1)である。
【図6】本発明の一実施例において実行される制御ルー
チンの一例のフローチャート(その2)である。
【図7】本発明の一実施例において実行される制御ルー
チンの一例のフローチャート(その3)である。
【図8】本発明の一実施例において実行される制御ルー
チンの一例のフローチャート(その4)である。
【図9】本発明の一実施例のシステムの作動を説明する
ためのタイムチャートである。
【符号の説明】
10 内燃機関 12 オートマチックトランスミッション(A/T) 12a トルクコンバータ 12b オイルポンプ 12c クラッチ 12d プラネタリギヤ 12e バルブ機構 14 電子制御ユニット(ECU) 64 シフトポジションスイッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シフトレンジが変更された際にアイドル
    回転数の見込み制御を行うと共に、切り換えられたシフ
    トレンジに応じて、前記見込み制御を開始するまでの遅
    延時間を変更する内燃機関のアイドル回転数制御装置に
    おいて、 遅延時間中は、アイドル回転数のフィードバック制御を
    禁止することを特徴とする内燃機関のアイドル回転数制
    御装置。
  2. 【請求項2】 シフトレンジが変更された際にアイドル
    回転数の見込み制御を行うと共に、切り換えられたシフ
    トレンジに応じて、前記見込み制御を開始するまでの遅
    延時間を変更する内燃機関のアイドル回転数制御装置に
    おいて、 遅延時間の経過後に、切り換えられたシフトレンジに応
    じて、異なる見込み制御量で前記見込み制御を実行する
    ことを特徴とする内燃機関のアイドル回転数制御装置。
JP17900895A 1995-07-14 1995-07-14 内燃機関のアイドル回転数制御装置 Pending JPH0932607A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010144599A (ja) * 2008-12-18 2010-07-01 Fuji Heavy Ind Ltd 車両の制御装置
US7894969B2 (en) 2006-08-10 2011-02-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control apparatus for vehicle and method of controlling vehicle
US8200385B2 (en) 2008-06-18 2012-06-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Power output apparatus, control method thereof, and vehicle

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