JPH09316562A - 銅の乾式製錬法 - Google Patents

銅の乾式製錬法

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JPH09316562A
JPH09316562A JP8133922A JP13392296A JPH09316562A JP H09316562 A JPH09316562 A JP H09316562A JP 8133922 A JP8133922 A JP 8133922A JP 13392296 A JP13392296 A JP 13392296A JP H09316562 A JPH09316562 A JP H09316562A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅の乾式製錬に使用する自溶炉を高負荷状
態で操業する場合においても、自溶炉、特に反応塔への
熱負荷を増加させることなく炭材を自溶炉に装入するこ
とにより、良好な操業状態を維持する。 【解決手段】 自溶炉に添加する炭材の少なくとも一部
を炉内酸素による燃焼を防ぎ、かつ反応塔2からの落下
物により捕捉させセットラー4内のスラグ中に侵入する
ように炉内酸素分圧の低い自溶炉反応塔下部から吹込み
管3によりに吹き込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は銅の乾式製錬法に関
するものであり、さらに詳しく述べるならば、炭材の添
加方法を改良した銅の乾式製錬法に係るもので、本出願
人の特願平7−331003号(以下「先願」と言う)
の発明を改良したものである。
【0002】
【従来の技術】銅製錬操業においては、装入原料中の鉄
の一部が過酸化物であるマグネタイト(Fe34 )ま
で酸化される。このFe34 の生成量が多くなると、
炉底や炉壁へのFe34 の析出が過剰になり炉内容積
を減少させ、さらにはスラグやマットのタップホールを
埋めてタップ操業を困難とし、加えてスラグとマットの
分離を阻害したり、スラグの粘性を高くしてスラグ中の
銅品位を上昇させる。このため銅の自溶炉製錬において
は、上述の過剰なFe34 を還元して操業を安定化さ
せるとともに排出スラグ中の含銅品位を低下させかつ燃
料費の低減を図るために銅精鉱および重油とともに粉コ
ークスまたは粉コークスと微粉炭を自溶炉の反応塔に吹
き込むことが公知である(特開昭58−221241号
公報)。
【0003】一般に、自溶炉を用いた銅製錬操業では、
自溶炉反応塔において熱補償用の補助燃料として重油、
粉コークス、微粉炭などを鉱石とともに吹き込み燃焼さ
せている。この熱補償の目的に加えて、先願の発明では
粉コークスや微粉炭の一部を反応塔で燃焼させずに反応
塔下の溶体上を覆うほど添加するか、もしくはこれらの
炭材の粒度を細かくすることによって反応塔下の溶体中
に侵入させることによってFe34 を還元する目的で
自溶炉の反応塔で粉コークスや微粉炭などの固体の炭材
を装入している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】炭材を添加して自溶炉
で行なう銅の乾式製錬法において、自溶炉への送風の酸
素濃度を高めることにより鉱石装入速度を増加させた
り、自溶炉での操業を維持するための燃料の主体である
原料中のS品位の高い鉱石を処理することがある。これ
らの場合には、自溶炉への熱負荷が大きくなり、特に反
応塔への熱負荷が増大してくるため、熱補償用の補助燃
料は少なくなるかあるいは不要となる。このため、上記
のような条件で自溶炉を操業する場合には反応塔で添加
できる粉コークスや微粉炭の量も制限され、過剰に生成
したFe34 の還元に寄与する炭材量が減ってスラグ
中のFe3O 4は増加してくる。このFe34 量が多く
なってくると上述のように操業上のトラブルやスラグ中
に損失する銅量を増加させるなど種々のトラブルを引き
起こす。
【0005】したがって、本発明は自溶炉を高負荷状態
で操業する場合においても、自溶炉、特に反応塔への熱
負荷を増加させることなく炭材を自溶炉に装入すること
により、良好な操業状態を維持できる銅の乾式製錬方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明に係る方法は、自溶炉に炭材を添加して銅を乾式製錬
する方法において、前記炭材の少なくとも一部を炉内酸
素での燃焼を防ぎ、かつ反応塔からの落下物により捕捉
させセットラー内のスラグ中に侵入するように酸素分圧
の低い自溶炉の反応塔下部に吹き込むことを特徴とする
銅の乾式製錬法であり、より好ましくは、前記炭材を1
00μmアンダーの粒度が65%以上でかつ44μmア
ンダーの粒度が30%以上とする銅の乾式製錬法であ
る。
【0007】以下、本発明を詳しく説明する。先願の方
法においては、100μmアンダーの粒度が65%以上
で且つ100μmから44μmの粒度が25%以上であ
る粒度を有しかつ固定炭素含有率が80%以上の炭材を
自溶炉の反応塔頂部から予め銅精鉱などの主装入物に添
加混合して精鉱バーナーから装入するか、あるいは専用
バーナーから装入する銅の乾式製錬方法である。この方
法では、装入された炭材が40〜80%が反応塔で燃焼
するものの、燃焼しなかった炭材はその粒径が小さく、
これらの微細な未燃の炭材粒子は反応塔から同時に落下
してくる溶融した銅精鉱粒子に衝突し捕捉され、そのま
ま反応塔下部のスラグ浴面に侵入し、次に浮上してくる
までの間に炭材とFe34 との接触還元が起こり、こ
の接触還元を積極的に起こさせることによって、スラグ
浴面に未燃の炭材が浮遊、滞留し過剰還元を起こした
り、排熱ボイラーに飛散してアフターバーンするなどの
トラブルを招くことなく有効にFe34 を還元するこ
とができる。
【0008】しかし、この方法においては炭材を自溶炉
の反応塔頂部から装入するため、装入された炭材の40
〜80%は反応塔で燃焼し、熱補償のための補助燃料と
して寄与しているため、銅精鉱の装入速度の上昇などに
より必要な補助燃料の量が減少した場合には、反応塔頂
部から装入する炭材の量も減少せざるを得ず、従って反
応塔下部でのFe34 還元量が減少してスラグ中のF
34 が増加し、種々のトラブルを招くことになる。
【0009】上述の粉コークスの反応塔内での燃焼につ
いて考察した結果を説明する。反応塔で添加された炭材
の燃焼速度は反応塔内の雰囲気酸素分圧、粒子温度、ガ
ス流速等に影響される。これら要因の反応塔内における
変化を計算モデル(自溶炉モデル)により予測した例を
図1に示すが、反応塔内の酸素分圧は炭材とともに装入
される自燃性の銅精鉱の量が圧倒的に多いためこの燃焼
により支配され反応塔下部に向かって急激に低下するこ
とが分かる。なお、図中PO2 は酸素分圧、Up/Ug
はそれぞれ粒子/ガス流速(m/sec)、Tpは粒子
温度(K)、tpは粒子落下時間(sec)である。そ
こで図2に示す3種類の粒度分布の粉コークスについて
反応塔内における燃焼挙動につき検討した。図2におい
て各粉コークスの粒度分布は次のとおりである。
【0010】
【表1】 100μmアンダー 100μm〜44μm 粉コークス1 78% 63% 粉コークス2 49% 41% 粉コークス3 7% 5%
【0011】図2に示す3種の粒度分布の異なる粉コー
クスの反応塔内における燃焼率を図1に示した各種要因
の挙動をベースに次式で予測した結果を表2に示す。燃
焼後の炭材粒子の粒径は次式で計算できる。 r=ro −(Mc/ρc)×kt×C(O2 )×θ r :炭材粒子の燃焼後半径 (m) ro :炭材粒子の初期半径 (m) Mc:炭素の分子量 0.012kg/mol ρc:炭材粒子の密度 1,000kg/m3 kt:総括反応速度定数(m/hr) C(O2 ):酸素濃度(mol/Nm3 ) θ :反応時間(hr) 総括反応速度定数(kt)は製錬化学工学演習(鞭巌編
著、昭和49年1月15日、養賢堂発行、第1版)第2
5〜31頁、特に28〜31頁の計算方法により求め
た。この計算方法は焼結過程における炭素粒子の燃焼速
度を推算するためのものであり、単一炭素粒子、灰分層
による最初の外径保持、灰分層内の拡散抵抗無視可能
(すなわち、ガス境膜内拡散抵抗と化学反応抵抗のみを
考える)仮定を措いているが、これらの仮定は自溶炉内
における炭素粒子燃焼推算においても実際に妥当である
と考えられる。なお粒径(r)の式は前掲製錬化学工学
演習第30頁による。
【0012】
【表2】 反応塔内における粉コークスの燃焼率予測結果(単位:%) 反応塔内における燃焼率 計算値 測定値 粉コークス1 74 55〜80 粉コークス2 59 40〜67 粉コークス3 17 10〜30
【0013】表2には反応塔側壁の最下端部に設置した
サンプリング用孔から採取した反応塔内落下物の炭素分
析値から求めた燃焼率測定値と計算値とを併せて示して
いるが両者とも良く一致しており、これより添加粉コー
クスの粒度分布が粗い程燃焼率は低くなり未燃分が多く
なることが分かった。このようにモデルによる計算値と
測定値は良く一致していたので、次に計算モデルによ
り、反応塔内で未燃となり炉内に残るコークスの粒度分
布ついて考察した。
【0014】図1に示す自溶炉の反応塔内における酸素
分圧の変化を計算モデルにより予測した結果、反応塔内
の酸素分圧は頂部から2m程度までは変化も小さく、酸
素分圧も高いため、炭材を反応塔頂部から装入する限
り、反応塔内での炭材の燃焼を防止することはできない
が、逆に反応塔の下部では酸素分圧は急激に低下してい
ること、さらに反応塔内で燃焼しなかった粒径の小さい
炭材は反応塔内を落下している溶融した銅精鉱粒子に衝
突して捕捉されて反応塔下部のスラグ浴面に侵入し、ス
ラグ中のFe34 を還元していることに着目して本発
明に到達した。
【0015】即ち、酸素分圧の極く低い反応塔下部で溶
融した銅精鉱粒子が落下しているゾーンに炭材を吹き込
めば反応塔での炭材の燃焼を防止しでき、かつ溶融した
銅精鉱粒子に捕捉させて反応塔下部のスラグ浴面に侵入
させ、炭材のほとんどすべてをスラグ中のFe34
還元に寄与させることが可能になるため、炭材の添加量
を減少させてもスラグ中のFe34 の過剰生成を防止
して自溶炉を操業することが可能となる。
【0016】図4は本発明方法を実施するための自溶炉
の反応塔下部に挿入された炭材吹込管の位置を示した説
明図である。図において、自溶炉の反応塔2の下部のセ
ットラーコーナー部の天井に設けられた孔から、吹込管
3が反応塔下の溶融した銅精鉱粒子が落下しているゾー
ンに向くように挿入され、炭材はガスによって吹き込ま
れる。ガスは実質的に、炭材を燃焼させずかつ反応塔内
で燃焼をもたらさないことが必要であり、好ましくは、
窒素ガスなどの非酸化性ガスを吹き込み用の気体とす
る。
【0017】炭材の吹き込み位置は、原理的には酸素分
圧が低くなっている反応塔下部の側面でも良いので、吹
込管先端と反応塔下部側壁内面と一致させるように配設
された吹込管から炭材を吹込んでも良い。しかしなが
ら、反応塔の内壁は1,200℃以上の高温であり、か
つ炉壁に付着した溶融した鉱石粒子が炉壁を流下して反
応塔の側壁にあけた孔を閉塞させるため、長時間に亙っ
て炭材の吹き込みができないので、反応管は、先端が反
応塔内に突入させる配置法が好ましい。
【0018】また、炭材を吹き込む孔は数を多くしてな
るべく分散して吹き込む方が有利であり、反応塔の円周
方向で均等に配置することも考えられる。しかし、自溶
炉内では反応塔2の上部から下部に向かい、さらにセッ
トラー4からアップテイク5に向うガス流れがある。こ
のため、反応塔2のアップテイク5側から炭材を吹き込
んだ場合には自溶炉内のガス流れに逆らうことになり、
炭材の溶融銅精鉱粒子による捕捉を妨げる恐れがある。
図4に示した吹込管3の位置は反応塔2の直下から外れ
ており、かつセットラー天井から吹込管3を挿入してい
るため、上記の問題は生じない。図4では吹き込み位置
は2カ所であるが、上記の問題を回避できるならば吹き
込み位置あるいは数を限定するものではない。
【0019】炭材の組成については、反応塔頂部から装
入される補助燃料の量を、自溶炉の熱バランス上、減ら
す必要がない場合には特に限定する必要はない。しか
し、自溶炉への鉱石装入速度を増加させるなどにより補
助燃料の量が制限されあるいは全く使用しない場合に
は、還元に必要な固定炭素分が高く、揮発して燃焼し還
元には寄与しない揮発分の低い炭材が好ましい。
【0020】次に炭材の粒度についてであるが、炭材を
反応塔下に吹き込む場合にも、反応塔内を落下している
溶融した銅精鉱粒子に捕捉させてスラグ層中に侵入させ
て効率的なFe34 の還元を行う必要がある。炭材の
粒径が大きい場合にはスラグ層上に浮上、滞留して炉内
に強力な還元雰囲気を形成し、炉耐火物コーティングを
消滅させ耐火物を溶損するなどのトラブルを招くため好
ましくない。本発明者等が先願で考案したように上記の
トラブルを招くことなく有効にFe34 を還元できる
炭材の反応塔下部での未燃の炭材の粒度分布予測結果を
図5に示す。この結果より、反応塔下部で吹き込む炭材
の粒度は100μmアンダーの粒度が65%以上でかつ
44μmアンダーの粒度が30%以上を有し、好ましく
は100μmアンダーの粒度が80%以上でかつ44μ
mアンダーの粒度が50%以上である。
【0021】
【作用】反応塔下の溶融した銅精鉱粒子が落下している
ゾーンに吹き込まれた図5に示した如き粒度分布を持つ
炭材粒子は溶融した銅精鉱粒子と衝突、捕捉され、反応
塔下のスラグ層中に侵入し、炭材がスラグ浴面に浮上す
る間における接触還元によりFe34 を効率的に還元
できる。
【0022】反応塔下での炭材の吹き込みはセットラー
の上流側から反応塔下へ向かって行うため、ガス相中で
溶融した銅精鉱粒子に捕捉されなかった場合でも、炭材
はスラグ層上に落下、浮上し、反応塔下を移動する間に
反応塔から落下してくる銅精鉱粒子によりスラグ層中に
侵入することが可能であり、吹き込まれた炭材はそのほ
とんどすべてがFe34 の還元に寄与することができ
る。
【0023】これにより、炭材を自溶炉の反応塔頂部か
ら予め銅精鉱などの主装入物に添加混合して精鉱バーナ
ーから装入し、反応塔で燃焼せずに反応塔下部のスラグ
層に侵入した未燃の炭材によるFe34 の還元効果と
同様の効果を得ることができる。以下、実施例により本
発明をさらに詳しく説明する。
【0024】
【実施例】鉱石および溶剤などの主装入物の装入速度6
5t/h、原料中のS品位の上昇により補助燃料として
必要な炭材量が240kg/hで操業している自溶炉に
おいて、図6に炭材Aで示す粒度分布を持つ固定炭素含
有率93%の炭材を図4に示した反応塔下のセットラー
コーナー部の吹込管2本からそれぞれ120kg/h、
合計240kg/hの炭材添加量で吹き込み用の気体と
して窒素ガスを用いて反応塔下部に向けて吹き込んだ。
この時、自溶炉での装入鉱石量に対する炭材の重量添加
率としては0.37%に相当する。
【0025】試験操業の結果、還元効果を示す指標であ
るスラグ中のFe34 含有率は3〜6%で十分な還元
力が得られており、スラグ中の銅ロスは0.6%、炉内
観察の結果セットラ内の浴面上に浮遊している未燃の炭
材の存在は殆ど認められず、操業の良否を示す指標であ
るボイラーでの炭材のアフターバーントラブルも全く発
生しなかった。
【0026】比較のために鉱石および溶剤などの主装入
物の装入速度65t/h、原料中のS品位の上昇により
補助燃料として必要な炭材量が240kg/hで操業し
ている自溶炉において、図6に炭材Bで示す粒度分布を
持つ固定炭素含有率82%の炭材を重量添加率0.4%
で予め主装入物に添加混合し、精鉱バーナーを介して自
溶炉反応塔に装入した。炭材の装入量としては260k
g/hである。その結果、スラグ中の含有率は8〜10
%に上昇し、スラグ中の銅ロスも0.65〜0.75%
に上昇した。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、特許請求の範囲に
記載した方法で自溶炉反応塔下部において炭材を添加す
ることにより、自溶炉への炭材添加量は自溶炉反応塔頂
部から添加する場合に比較して大幅に削減でき、自溶炉
を高負荷状態で操業する場合においても、自溶炉、特に
反応塔への熱負荷を増加させることなくスラグ中のFe
34 の過剰生成を防止し、自溶炉での良好な操業状態
を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各要因の反応塔内における変化を計算モデルに
より予測した例を示すグラフである。
【図2】燃焼率予測を行った粉コークスの粒度分布を示
すグラフである。
【図3】反応塔最下端部における未燃コークスの粒度分
布を示すグラフである。
【図4】実施例で使用した自溶炉の説明図である。
【図5】反応塔最下端部における未燃炭材の粒度分布予
測結果を示すグラフである。
【図6】実施例で使用した炭材の粒度分布を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 精鉱バーナー 2 反応塔 3 吹込管 4 セットラー 5 アップテイク 6 スラグ 7 マット
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】以下、本発明を詳しく説明する。先願の方
法においては、100μmアンダーの粒度が65%以上
で且つ100μmから44μmの粒度が25%以上であ
る粒度を有しかつ固定炭素含有率が80%以上の炭材を
自溶炉の反応塔頂部から予め銅精鉱などの主装入物に添
加混合して精鉱バーナーから装入するか、あるいは専用
バーナーから装入する銅の乾式製錬方法である。この方
法では、装入された炭材の40〜80%が反応塔で燃焼
するものの、燃焼しなかった炭材はその粒径が小さく、
これらの微細な未燃の炭材粒子は反応塔から同時に落下
してくる溶融した銅精鉱粒子に衝突し捕捉され、そのま
ま反応塔下部のスラグ浴面に侵入し、次に浮上してくる
までの間に炭材とFe34 との接触還元が起こり、こ
の接触還元を積極的に起こさせることによって、スラグ
浴面に未燃の炭材が浮遊、滞留し過剰還元を起こした
り、排熱ボイラーに飛散してアフターバーンするなどの
トラブルを招くことなく有効にFe34 を還元するこ
とができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】即ち、酸素分圧の極く低い反応塔下部で溶
融した銅精鉱粒子が落下しているゾーンに炭材を吹き込
めば反応塔での炭材の燃焼を防止でき、かつ溶融した銅
精鉱粒子に捕捉させて反応塔下部のスラグ浴面に侵入さ
せ、炭材のほとんどすべてをスラグ中のFe34 の還
元に寄与させることが可能になるため、炭材の添加量を
減少させてもスラグ中のFe34 の過剰生成を防止し
て自溶炉を操業することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 義昭 大分県北海部郡佐賀関町大字関3の3382番 地 日鉱金属株式会社佐賀関製錬所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自溶炉に炭材を添加して銅を乾式製錬す
    る方法において、前記炭材の少なくとも一部を炉内酸素
    による燃焼を防ぎ、かつ反応塔からの落下物により捕捉
    させセットラー内のスラグ中に侵入するように炉内酸素
    分圧の低い自溶炉反応塔下部に吹き込むことを特徴とす
    る銅の乾式製錬法。
  2. 【請求項2】 前記炭材を100μmアンダーの粒度が
    65%以上でかつ44μmアンダーの粒度が30%以上
    である粒度とする請求項1記載の銅の乾式製錬法。
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