JPH09311102A - フロー式粒子画像解析方法および装置 - Google Patents

フロー式粒子画像解析方法および装置

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JPH09311102A
JPH09311102A JP12959896A JP12959896A JPH09311102A JP H09311102 A JPH09311102 A JP H09311102A JP 12959896 A JP12959896 A JP 12959896A JP 12959896 A JP12959896 A JP 12959896A JP H09311102 A JPH09311102 A JP H09311102A
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flow
particle image
image analysis
type particle
focus position
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JP12959896A
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Hideyuki Horiuchi
秀之 堀内
Yasuaki Kojima
康明 小島
Satoshi Mitsuyama
訓 光山
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フロー式粒子画像解析装置において、複雑な処
理を行わずに粒子画像の最適な合焦点位置を知り、焦点
調節する。 【解決手段】特徴抽出回路27からの焦点調節に関係す
る粒子画像特徴パラメータと、識別回路28の粒子分類
・識別結果のうち焦点調節に必要な粒子種類を取り出
し、焦点位置判定部60にて合焦点位置からのずれ量を
計算する。焦点位置判定部60では、複数の粒子の特徴
パラメータの平均値をパラメータ平均処理部61で計算
し、合焦点位置からのずれ演算部62でずれ量を求め
る。合焦点位置からのずれ演算部62はニューラルネッ
トワークで構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流れている液体中
に懸濁した粒子の画像を撮影し、粒子を分析する粒子画
像解析方法および装置に関し、特に粒子画像の自動焦点
調節を行うフロー式粒子画像解析方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のフロー式粒子画像解析の技術分野
において、粒子を懸濁した液体試料をフローセル中に流
し、連続して流れているサンプル試料中の静止粒子画像
を撮像し、それぞれの静止粒子画像から粒子分類および
解析することが、特表昭57−500995号公報,特開昭63−
94156号公報,特開平4−72544 号公報等に記載されてい
る。これらの先行技術では、フロー式粒子画像解析装置
におけるサンプル流れの形状を画像撮像系の光軸方向に
対して厚さを非常に薄くした扁平なサンプル流れを必要
とすることが述べられている。厚さの薄い扁平流れの必
要性は、粒子画像を撮像させるための顕微鏡対物レンズ
の焦点深度以内にサンプル流れの厚さにしないと、鮮明
な画像が得られないためである。
【0003】フロー式粒子画像解析装置における粒子画
像の自動焦点調節方法については、特開平4−81640号に
記載されている。ここで述べられている自動焦点調節の
方法は、粒子画像全体の画像の鮮明度を数量化し、この
評価パラメータの値が最大になるように、フローセルま
たは対物レンズの位置調整を行うものである。焦点調節
を行うには、対物レンズまたはフローセルの位置を移動
させながらその都度評価パラメータの値を計算する過程
と、その最大値を見つけ、対物レンズをその位置に設定
するためのアルゴリズムが必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平4−816
40号での焦点調節では、合焦点位置を見つけるための評
価パラメータは計算で簡単に求められても、その後、こ
の評価パラメータが最大になるように、フローセルまた
は対物レンズを一旦動かして、その位置での評価パラメ
ータを再び計算し、その値が以前の値と比較してどのよ
うに変化したかを逐一判定する必要がある。そのうえ
で、次のステップとしてどちらの方向に対物レンズまた
はフローセルを移動させるかを決定しなければならな
い。合焦点位置付近では、なかなか最大値が見つからな
いことがある。それは、合焦点位置近傍では、評価パラ
メータの値の変化が緩やかであるためである。そのた
め、合焦点付近に近づくほど、機構系を含めた焦点調節
処理時間がかかってしまう問題がある。通常の自動焦点
調節では、焦点調節スタート時点での状態が、合焦点位
置からどの程度ずれているかを知ることができないか
ら、上述したような処理を経て合焦点位置を見つけなけ
ればならない。
【0005】特公昭42−14096号および特公昭58−41486
号も画像全体の先鋭度を評価するパラメータについて記
述している。これらは何れも、1つの画像単位での先鋭
度の変化を観測しているため、同一の画像での先鋭度の
変化を見る必要がある。しかし、フロー式粒子画像解析
装置では、同一の画像を再現することはできない構成上
の問題がある。すなわち、サンプル粒子は常に流れてい
るため、同一の画像を撮像することができず、同一画像
での評価パラメータの変化を見ることは困難であり、画
像毎に評価パラメータが変動する可能性がある。
【0006】本発明の目的は、フロー式粒子画像解析装
置において、複雑な処理を行わずに粒子画像を撮像する
に最適な合焦点位置を簡単に知る方法および装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】粒子を懸濁したサンプル
液を清浄液で包囲してフローセル中を流し、サンプル液
に光線を照射して、サンプル液中の粒子を撮像し、撮像
した粒子画像を画像解析して、粒子分類を行うフロー式
粒子画像解析方法および装置に関するもので、特に、光
学系の焦点調節に関するもので、次に述べるような特徴
を有するものである。
【0008】(1)粒子分類に使用した1個または複数
の粒子特徴パラメータを使って、現在合焦点位置からど
の程度ずれているかを検出する手段を有することを特徴
とする。
【0009】(2)1)において、合焦点位置からどの
程度ずれているかを検出するために、予め、焦点位置を
順次ずらした時の1個または複数の粒子特徴パラメータ
の値に対する、焦点位置のずれの関係を学習する第1の
ニューラルネットワークを有することを特徴とする。
【0010】(3)2)において、サンプル流れの厚
さ、または、粒子の形状が一定でないために、1個また
は複数の粒子特徴パラメータが変動する場合、複数個の
粒子の粒子特徴パラメータのそれぞれの平均値を基にし
て第1のニューラルネットワークの学習を行うことを特
徴とする。
【0011】(4)3)において、合焦点位置からのず
れ量と粒子画像特徴パラメータの間の関係を学習する場
合において、測定点以外の位置での粒子特徴パラメータ
を測定したデータを基に内挿および外挿した値を加える
ことを特徴とする。
【0012】(5)2〜4)において、粒子特徴パラメ
ータと合焦点位置からのずれ量について学習した第1の
ニューラルネットワークを用い、サンプル中の粒子画像
の1個または複数の学習で使用した同じ粒子特徴パラメ
ータを使って現在合焦点位置からどの程度ずれているか
の情報を得ることを特徴とする。
【0013】(6)5)において、現在合焦点位置から
どの程度ずれているかを検出するために使用する1個ま
たは複数個の粒子特徴パラメータの値として、複数の粒
子画像の平均値を使って、合焦点位置からのずれを検出
することを特徴とする。
【0014】(7)2)において、合焦点位置からのず
れを示すニューラルネットワーク出力が、実際の合焦点
位置からの実際の幾何学的なずれ量に一致するように構
成したことを特徴とする。
【0015】(8)5)において、ニューラルネットワ
ーク出力結果が飛び飛びの出力では不十分な場合、複数
点の出力値からデータを内挿して合焦点位置のずれ量を
より正しく計算する手段を有することを特徴とする。
【0016】(9)サイズの揃った標準粒子を使って、
個々の粒子に関する合焦点位置からのずれを測定し、サ
ンプル流れに関する情報を得ることを特徴とする。
【0017】(10)9)において、サンプル流れの情
報のうち、特にサンプル流れの厚さに関する情報を得る
ことを特徴とする。
【0018】(11)10)において、サンプル流れの
情報のうち、特にサンプル流れの厚さに関する変動情報
を得ることを特徴とする。
【0019】(12)1〜11)において、合焦点位置
からのずれの情報を得るために、粒子画像特徴量とし
て、粒子画像のテクスチャ情報または画像の高周波成分
を抽出する特徴パラメータを用いることを特徴とする。
【0020】(13)12)において、テクスチャ情報
としては、濃度分散,濃度コントラスト,濃度微分など
の情報を使用することを特徴とする。
【0021】(14)1〜13)において、合焦点位置
からのずれを検出する粒子として、大きさの揃った標準
粒子を懸濁したサンプルを利用することを特徴とする。
【0022】(15)14)における標準粒子サンプル
において、複数粒子が連接している連接粒子,焦点調節
に関係のない不純物粒子、および、1個の標準粒子をそ
れぞれ分類識別し、上述した連接粒子および不純物粒子
を取り除く粒子分類・識別処理を有することを特徴とす
る。
【0023】(16)15)における標準粒子サンプル
において、複数粒子が連接している連接粒子,焦点調節
に関係のない不純物粒子、および、1個の標準粒子をそ
れぞれ分類識別し、上述した連接粒子および不純物粒子
を取り除く第2のニューラルネットワークを有すること
を特徴とする。
【0024】(17)1〜13)において、合焦点位置
からのずれを検出する粒子として、測定サンプル中の特
定の粒子を識別する第2のニューラルネットワークを有
し、その特定の粒子の粒子特徴パラメータを基に第1の
ニューラルネットワークを使って、合焦点位置からのず
れを検出することを特徴とする。
【0025】(18)16〜17)において、粒子分類
に関する第2のニューラルネットワークと、合焦点位置
からのずれを検出する第1のニューラルネットワークを
合成し、1つのニューラルネットワークとして構成させ
ることを特徴とする。
【0026】(19)1〜18)において得られた合焦
点位置からのずれ情報を基に、合焦点位置に光学系を調
整する手段を有することを特徴とする。
【0027】(20)19)において、合焦点位置から
のずれ情報を基に、1回の操作で、合焦点位置に光学系
を調整する手段を有することを特徴とする。
【0028】(21)1〜18)において、合焦点位置
からのずれ情報を基に、外部出力手段を使って合焦点位
置からのずれ量を表示することを特徴とする。
【0029】(22)2)における合焦点位置からのず
れと粒子特徴パラメータの関係を学習する段階であっ
て、フロー式粒子画像解析装置1台毎に第1のニューラ
ルネットワークの学習を行うことを特徴とする。
【0030】(23)2)において、フロー式粒子画像
解析装置1台毎の正規化定数、即ち、合焦点位置からの
ずれ情報を得るために使用した粒子画像特徴パラメータ
の合焦点位置での平均値でもって、測定粒子特徴パラメ
ータを正規化することを特徴とする。
【0031】(24)複数の測定モードを有するフロー
式粒子画像解析装置において、各測定モードに対し、そ
れぞれ合焦点位置からのずれ量を測定する手段を有する
ことを特徴とする。
【0032】(25)24)において、複数の測定モー
ド毎に合焦点位置からのずれ量を測定しておき、実際の
サンプル測定の時に、それぞれの測定モード毎に合焦点
位置からのずれ量を基に、焦点調節条件を切り替えて行
うことを特徴とする。
【0033】次に、本発明をさらに具体的に説明する。
【0034】粒子を懸濁したサンプル液を清浄液で包囲
してフローセル中を流す場合、特に、パルス光照射によ
る粒子静止画像を撮影し、画像中の粒子を分析するフロ
ー式粒子画像解析方法では、鮮明な粒子画像を得るため
に、焦点調節が正しく行われていなければならない。通
常これらフロー式粒子画像解析方法では、個々の粒子を
分類識別するための画像処理,粒子毎の特徴抽出、さら
に、特徴パラメータを使った分類・識別処理をリアルタ
イムで処理することが要求される。これらの粒子分類・
識別に使用する粒子特徴パラメータのいくつかを、合焦
点位置からのずれに関する情報を得るために流用でき
る。使用する特徴パラメータとしては、焦点ぼけ情報に
対応するものを1個または複数個使用する。これらのパ
ラメータは、焦点ぼけ情報と直線的な関係にある必要は
ない。
【0035】粒子画像特徴パラメータから合焦点位置か
らのずれに関する情報を得る手段の1つとして、ニュー
ラルネットワークの手法を使う。ニューラルネットワー
クは、入力層,中間層および出力層の3層構造をしてい
るとする。ニューラルネットワークを使う場合、予めネ
ットワークの内部構造を決めるための学習段階が必要で
ある。ニューラルネットワークの学習は、通常良く知ら
れているバックプロパゲーション法を使う。入力として
複数個の粒子画像特徴パラメータを入力し、出力として
合焦点位置からのずれを表す複数個の出力端子を用意す
る。条件として、合焦点位置からのずれを少しずつ変化
させて、学習を繰り返す。合焦点からのずれ量は、等間
隔で取る必要はないが、等間隔でデータを集めた方がず
れ量を表現するのに後々都合がよい。
【0036】学習により内部構造が決められた合焦点位
置からのずれを表すニューラルネットワークを、ここで
は第1のニューラルネットワークと称することにする。
通常、学習に使用するサンプル粒子の形状が一定でない
こと、また、サンプル流れがある大きさを持っているこ
とのため、粒子画像から得られた粒子画像特徴パラメー
タは変動が大きいことがある。そのため、1つの状態
(合焦点位置からのずれ)が確定できるように、複数個の
粒子画像に関する特徴パラメータの平均値を計算して、
特徴パラメータの平均値を基に第1のニューラルネット
ワークの学習を実行するのがよい。平均値を利用するこ
とにより、ニューラルネットワークの学習時間を大幅に
短縮でき、合焦点位置からのずれ量測定結果も安定であ
る。この場合、各粒子特徴パラメータを、合焦点位置で
の粒子特徴パラメータで正規化する処理を加えても良
い。
【0037】上述したように、特徴パラメータの平均値
を使用すれば、データの変動が小さくなる。また、測定
点以外の合焦点位置からのずれに対する値をスプライン
関数などで内挿または外挿することが可能になり、測定
点が少なくても学習用データを増やすことができる。こ
のようにして学習した第1のニューラルネットワークを
使って、サンプル中の粒子画像の1個ないし複数個の学
習に使用した同じ粒子特徴パラメータを使って、現在合
焦点位置からどの程度ずれているかの情報を知ることが
できる。
【0038】しかし、学習時に述べたように、サンプル
流れの厚さの問題、および、粒子サイズの違いにより、
粒子特徴パラメータが変動し、結果として合焦点位置か
らのずれ量は変動する。このような場合には、学習した
時と同じように特徴パラメータの複数個の平均値を計算
しニューラルネットワークの入力とすることにより、測
定サンプルの平均的な合焦点位置からのずれ量を知るこ
とができる。合焦点位置からのずれ量を示すニューラル
ネットワーク出力は、学習時の合焦点位置からのずれ量
で決まるから、厳密な意味での幾何学的な距離を対応さ
せることもできるし、焦点調節時のパルスモータのステ
ップ送り量や回転角度の情報であっても構わない。ま
た、ニューラルネットワークの出力結果は、出力数分の
飛び飛びの焦点位置だけの情報を得られるにすぎない
が、これで不十分な場合には、複数点の出力値からデー
タを内挿してより正確な合焦点からのずれ量を計算する
ことができる。逆に、大きさの揃った標準粒子を用い、
1個ごとの合焦点位置からのずれ量を調べれば、サンプ
ル流れの平均的な合焦点位置からのずれを粒子単位で知
ることができる。この結果、サンプル流れの情報、特に
厚さ方向の情報を得ることができる。また、この時間変
化を観測することで、サンプル流れの光軸方向の変動も
観測できる。
【0039】合焦点位置からのずれの情報を得るために
は、粒子画像特徴パラメータとして、粒子画像のテクス
チャ情報または画像の高周波成分を抽出する特徴パラメ
ータを用いるのが良い。テクスチャ情報としては、特
に、濃度分散,濃度コントラスト,濃度微分などの情報
が適している。また、合焦点位置からのずれを検出する
サンプル粒子として、大きさの揃った標準粒子を懸濁し
たものを使用するのが最良である。
【0040】焦点調節用に使用する粒子として、標準粒
子として常用されているサイズが揃ったポリスチレン粒
子を使う。これら、標準粒子は水に対する屈折率が大き
いため、レンズ効果により、粒子の光学像は一般に合焦
点位置の前後で粒子自体が明るく輝いたり、薄暗い画像
となって見られる。この変化は、上述した粒子特徴パラ
メータのうち濃度情報およびテクスチャ情報に反映され
る。合焦点の前後で、これらのパラメータ値が変化する
ことから確かめられる。また、血液サンプルを基に合焦
点位置からのずれを測定する場合には、比較的大きさの
揃った赤血球が適当である。尿サンプルでも赤血球が適
当である。
【0041】上述した標準粒子または赤血球では、複数
個の粒子が連接してあたかも1個の粒子として画像処理
されることがある。また、サンプル中に存在する焦点調
節に関係のない不要粒子を取り除く必要がある。このた
めに、合焦点位置からのずれを計算する前に、予め、1
個の粒子,連接粒子および不要粒子を分類識別する操作
を行うのが良い。血液サンプルでは、1個の赤血球,複
数個の連接した赤血球,白血球などを分類識別し、1個
の赤血球粒子だけを取り出す。この操作をした後で、合
焦点位置からのずれ情報を計算する第1のニューラルネ
ットワークの入力に導く。パラメータは平均化した値を
使用するのが良い。連接粒子,不要粒子、または血液サ
ンプルから白血球や連接粒子を分類識別するために、本
来粒子画像解析に使用する部分の、粒子分類・識別処理
を使って構成しても良い。上述した連接粒子,不要粒
子、または血液サンプルから白血球や連接粒子を分類識
別するために、第2のニューラルネットワークで構成し
ても良い。実際には、これら第1と第2のニューラルネ
ットワークを1つに纏めて、単一のニューラルネットワ
ークと見なせるように構成させることもできる。
【0042】以上述べた方法を使って、合焦点位置から
のずれ量を計測できれば、この値を基にして、顕微鏡対
物レンズから構成される結像光学系を調整することがで
きる。しかも、合焦点位置からのずれ量を直接得ること
ができるから、1回の測定で合焦点位置に光学系を調節
することができる特徴がある。焦点調節の自動化を行う
ことができる。
【0043】通常、個々の特徴パラメータは合焦点位置
からのずれ量と直線的な関係がなくても、第1のニュー
ラルネットワークの出力結果は正しく合焦点位置からの
ずれ量に対応させることができる。焦点調節の自動化を
行わない場合には、外部出力手段を用いて、合焦点位置
からのずれ量を表示することができる。表示結果を見な
がら、マニュアルにて焦点位置調節を実行することが可
能になる。この場合、実際の粒子画像を別にモニターす
る必要はない。合焦点位置からのずれ量と粒子画像特徴
パラメータの関係を学習する段階を、フロー式粒子画像
解析装置1台毎に実行すると、装置毎に焦点調節が最適
化される利点が生じる。
【0044】また、ここまで厳密に1台1台ニューラル
ネットワーク学習を実行するのは時間を要するため、個
々のフロー式粒子画像解析装置での合焦点位置での特徴
パラメータの平均値を測定し、この値を個々の装置の装
置定数とみなし、実際の測定時に測定された特徴パラメ
ータを装置毎の装置定数で正規化したものを、合焦点位
置からのずれ量計算の第1のニューラルネットワークに
入力する方法でも良い。この場合には、合焦点位置で
は、厳密に正しい結果を示すが、場合によっては個々の
装置での特徴パラメータの特性が結像系や発光強度変動
などの原因により変化することも考えられ、正確なずれ
情報を反映しないこともある。
【0045】通常、フロー式粒子画像解析装置では複数
の測定モードを用意しているものもある。すなわち、サ
ンプル流れの流速を変えたり、測定体積を大きくするた
めにサンプル流れの大きさを変更することがある。この
ように、サンプル流れの条件を変更すると、各測定モー
ドでのサンプル流れの中心位置がずれてしまう場合があ
る。このような場合には、各測定モード毎に合焦点位置
からのずれ量を測定する必要がある。複数の測定モード
で同じ標準粒子を使って合焦点位置からのずれ量を知る
場合には、第1のニューラルネットワークは同一のもの
を使うことができる。複数の測定モードごとに、合焦点
位置からのずれ量が測定されれば、実際のサンプル測定
時に、それぞれの測定モードにおいてずれ量を切り替え
ることで対応がとれる。
【0046】サンプル流れは比較的安定であるから、実
際のサンプル測定の前に焦点調節を必ず実行する必要は
ない。測定開始前に、サイズの揃った標準粒子を懸濁し
たサンプル粒子を用意して、焦点調節状態をチェックす
るのがよい。合焦点状態に調節された後、正規の測定サ
ンプルを流して、粒子画像解析処理を実行する。また、
測定サンプル中にサイズなど特徴パラメータの値の変動
が比較的小さい測定対象が含まれている場合には、その
粒子の特徴パラメータを使って、実際のサンプル測定と
平行して焦点調節状態をチェックすることが可能であ
る。上述したように、サンプル流れの厚さ要因があるた
め、焦点状態を調べるには、複数の粒子の平均値で評価
しなければならないが、十分な粒子数が確保できれば、
サンプル測定毎に焦点調節状態を調べ、合焦点状態に対
物レンズを移動させることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図を参照
しながら説明する。
【0048】図1は、本発明の一実施例に係るフロー式
粒子画像解析装置の構成を示す略示説明図、図2は、図
1の実施例における焦点位置判定部構成を示すブロック
図、図3は、合焦点位置からのずれ量を測定するために
使用した粒子画像特徴パラメータの1つである濃度分散
(画像の赤成分)の平均値の合焦点位置からのずれ量に
対する変化を示すグラフである。図4は、対物レンズを
移動させたときのニューラルネットワーク各出力端子で
のニューラルネットワーク出力値を示す。図5は、ニュ
ーラルネットワーク出力値から、より正しい合焦点位置
からのずれ量を補間計算する処理の説明図である。
【0049】図1において、100はフローセル、10
1は画像撮像手段、102は粒子検出手段、103は粒
子解析手段、1はフラッシュランプ、1aはフラッシュ
ランプ駆動回路、2はフィールドレンズ、3は顕微鏡コ
ンデンサレンズ、5は顕微鏡対物レンズ、6は結像位
置、7は投影レンズ、8はTVカメラ、11は視野絞
り、12は開口絞り、19は微小反射鏡、15は半導体
レーザ、16はコリメータレンズ、17はシリンドリカ
ルレンズ、18は反射鏡、20はビームスプリッタ、2
1は絞り、22は光検出回路、23はフラッシュランプ
点灯制御回路、24はAD変換器、25は画像メモリ、
26は画像処理制御回路、27は特徴抽出回路、28は
識別回路、29は中央制御部、40は粒子数解析部、5
0は表示部である。60は焦点位置判定部、70は対物
レンズ駆動部である。
【0050】図1において、フロー式粒子画像解析装置
は、粒子を懸濁させたサンプル液が供給されるフローセ
ル100と、フローセル100中のサンプル液を撮像す
る画像撮像手段101と、撮像された画像から粒子を検
出する粒子検出手段102と、検出された粒子を分析す
る粒子解析手段103とを備えている。
【0051】フローセル100は、サンプル液110と
共にそれを包囲するシース液が供給され、サンプル液1
10がシース液に包まれた流れを形成する。
【0052】そしてサンプル液110の流れは、画像撮
像手段101の顕微鏡光軸9に対して垂直方向に偏平な
断面形状を有する安定した定常流、いわゆるシースフロ
ーとなり、フローセル100の中心を紙面の上方から下
方へ向かって流下する。このサンプル液110の流れの
流速は、中央制御部29により制御される。
【0053】画像撮像手段101は、顕微鏡としての機
能を有し、パルス光源であるフラッシュランプ1と、フ
ラッシュランプ1を発光させるフラッシュランプ駆動回
路1aと、フラッシュランプ1からのパルス光束を平行
にするフィールドレンズ2と、フィールドレンズ2から
の平行なパルス光束10をフローセル100内のサンプ
ル液流れに集束させる顕微鏡コンデンサレンズ3と、フ
ローセル100内のサンプル液流れに照射されたパルス
光束を集光し結像位置6に結像させる顕微鏡対物レンズ
5と、投影レンズ7を介して投影した結像位置6の粒子
像を、いわゆるインターレース方式により取り込み電気
信号である画像データ信号に変換するTVカメラ8と、
パルス光束10の幅を制限する視野絞り11および開口
絞り12とを具備している。上記TVカメラ8として
は、残像の少ないCCDカメラ等が用いられる。
【0054】粒子検出手段102は、検出光としてのレ
ーザ光を発する検出光源である半導体レーザ15と、半
導体レーザ15からのレーザ光を平行なレーザ光束14
にするコリメータレンズ16と、コリメータレンズ16
からのレーザ光束14の一方向のみを集束させるシリン
ドリカルレンズ17と、シリンドリカルレンズ17から
のレーザ光束14を反射させる反射鏡18と、顕微鏡コ
ンデンサレンズ3とフローセル100との間に位置し、
前記反射鏡18からのレーザ光束14をサンプル液11
0の流れにおける画像取り込み領域の上流側近傍に導く
微小反射鏡19とから構成されている。
【0055】さらに、サンプル液中の粒子によるレーザ
光束14の散乱光を集光する顕微鏡対物レンズ5(この
顕微鏡対物レンズ5は、画像撮像手段101の結像用の
顕微鏡対物レンズ5と共用される)と、顕微鏡対物レン
ズ5で集光された散乱光を反射させるビームスプリッタ
20と、ビームスプリッタ20からの散乱光を絞り21
を介して受光し、その強度に基づく電気信号を出力する
光検出回路22と、光検出回路22からの電気信号に基
づいてフラッシュランプ駆動回路1aを作動させるフラ
ッシュランプ点灯制御回路23とを具備している。
【0056】粒子解析手段103は、TVカメラ8から
転送された画像データ信号をデジタル信号に変換するA
D変換器24と、AD変換器24からの信号に基づくデ
ータを所定のアドレスに記憶する画像メモリ25と、こ
の画像メモリにおけるデータの書き込みおよび読み出し
の制御を行う画像処理制御回路26と、画像メモリ25
からの信号に基づき画像処理を行い粒子数や分類を行う
特徴抽出回路27と、識別回路28と、中央制御部29
と、サンプル液110中の粒子数を決定する粒子数解析
部40と、画像処理の結果である粒子数や分類を表示す
る表示部50とからなっている。
【0057】中央制御部29は、TVカメラ8の撮影条
件やフローセル100のサンプル液流れの条件,画像処
理制御回路26の制御,識別回路28からの画像処理結
果の記憶,粒子数解析部40とのデータの授受,表示部
50への表示等を行うように構成されている。
【0058】焦点位置判定部60は、図2に示すよう
に、パラメータ平均処理部61,合焦点位置からのずれ
演算部62,ずれ量変換部63よりなり、ずれ量変換部
63の出力は、対物レンズ駆動部70に送られ、顕微鏡
対物レンズ5を光軸方向に前後に移動させ光学系を合焦
点状態に調整する。パラメータ平均処理部61の入力信
号は、特徴抽出回路27の粒子特徴パラメータ、特に、
焦点位置情報を得るに適した特徴パラメータが選ばれ
る。特定の粒子種類についてのパラーメータの平均を取
るために、識別回路28の粒子分類結果を利用する。
【0059】以上のように構成されたフロー式粒子画像
解析装置の働きを以下に説明する。まず、画像撮像手段
101と、粒子検出手段102との動作を説明する。半
導体レーザ15は、常時連続的に発振しており、常にサ
ンプル液110中の粒子が検出領域を通過するのを観測
している。半導体レーザ15からのレーザ光束14は、
コリメータレンズ16により平行なレーザ光束に変換さ
れ、シリンドリカルレンズ17において光束14の一方
向のみ集束される。レーザ光束14は、反射鏡18およ
び微小反射鏡19で反射されフローセル100内のサン
プル液110の流れの上に照射される。この照射位置
は、シリンドリカルレンズ17によってレーザ光束14
が集束する粒子検出位置であり、サンプル液流れ上の画
像取り込み領域の上流側近傍の位置である。
【0060】解析対象である粒子がレーザ光束14を横
切ると、このレーザ光束14は散乱される。レーザ光束
の散乱光は、ビームスプリッタ20で反射され、光検出
回路22において受光され、その強度に基づく電気信号
に変換される。さらに、光検出回路22出力は、粒子数
分析部40に送られ、信号のうち所定のレベル、所定の
パルス幅以上のものを、検出粒子とみなし、結果をフラ
ッシュランプ点灯制御回路23に伝える。粒子検出がな
されると、画像処理対象粒子が通過したものとし、検出
信号はフラッシュランプ発光制御回路23に伝送され
る。前記所定の遅延時間は、粒子検出位置と画像取り込
み領域との距離およびサンプル液110の流速等により
決定される。
【0061】フラッシュ発光信号がフラッシュランプ駆
動回路1aに伝送されると、フラッシュランプ駆動回路
1aはフラッシュランプ1を発光させる。フラッシュラ
ンプ1より発せられたパルス光は顕微鏡光軸9上を進
み、フィールドレンズ2により平行光となり、顕微鏡コ
ンデンサレンズ3により集束されてフローセル100内
のサンプル液110の流れの上に照射される。なお、視
野絞り11および開口絞り12によりパルス光束10の
幅が制限される。フローセル100内のサンプル液11
0の流れに照射されたパルス光束は、顕微鏡対物レンズ
5で集光され、結像位置6に像を結像する。この結像位
置6の像は、投影レンズ7によりTVカメラ8の撮像面
上に投影され、インターレース方式により画像データ信
号に変換される。このようにして、サンプル液110内
の粒子の静止粒子画像が撮像されたことになる。TVカ
メラ8における撮像条件は、中央制御部29に予め設定
されており、この撮像条件によってTVカメラ8の撮像
動作が制御される。
【0062】次に粒子解析手段103の動作について説
明する。TVカメラ8により撮像され、インターレース
方式により変換される画像データ信号は、AD変換器2
4でデジタル信号に変換され、これに基づくデータが、
画像処理制御回路26に制御され、画像メモリ25の所
定のアドレスに記憶される。画像メモリ25に記憶され
たデータは、画像処理制御回路26の制御により読み出
され、特徴抽出回路27および識別回路28に入力され
て画像処理が行われ、中央制御部29にその結果が記憶
される。中央制御部29に記憶される内容は、粒子分類
に用いられた粒子識別特徴パラメータと粒子分類結果デ
ータとである。
【0063】粒子の分類識別処理は、通常行われている
パターン認識処理により自動的に行われる。この画像処
理結果と測定条件および画像処理された画像数情報が、
中央制御部29から粒子数解析部40に送られる。粒子
数解析部40においては、前記中央制御部29,光検出
回路22からの粒子検出信号および画像処理制御回路2
6からの制御信号をもとに、検出粒子と粒子分類結果と
の対応関係を調べ、最終的な粒子画像の分類識別結果の
纏めが行われる。
【0064】次に、合焦点位置からのずれ量を計測する
方法を述べる。ここでは、ニューラルネットワークを使
った、合焦点位置からのずれ量計測について説明する。
先ず、このニューラルネットワークの学習過程について
述べる。
【0065】本実施例においては、合焦点状態を調べる
ために、TVカメラ画像全体に着目した焦点位置情報を
使わず、個々の粒子画像、特に、粒子画像解析装置とし
て元々粒子分類・識別に使用している粒子画像特徴パラ
メータを用いる。粒子分類に使っている全ての特徴パラ
メータを使用する必要はない。画像の合焦点位置からの
ずれに大きく影響を受ける粒子画像パラメータ,粒子画
像のテクスチャ情報が中心となる。具体的には、粒子画
像の濃度分散,濃度コントラスト,濃度微分などの粒子
画像に関するテクスチャ情報が適当である。
【0066】合焦点位置情報を得るためには、できるだ
け条件の揃った粒子を必要とする。ここでは、サイズの
揃ったポリスチレンなどで作られたラテックス標準粒子
を用いた。標準粒子は水に対する屈折率が大きいため、
レンズ効果により、粒子の光学像は一般に合焦点位置の
前後で粒子自体が明るく輝いたり,薄暗い画像となって
見られる。この変化は、上述した粒子特徴パラメータの
うち濃度情報およびテクスチャ情報に反映される。合焦
点の前後で、これらのパラメータ値が変化することから
確かめられる。
【0067】図3に、合焦点位置からのずれ量を測定す
るために使用した粒子画像特徴パラメータの1つである
濃度分散(画像の赤成分)の平均値について、合焦点位
置からのずれ量に対する変化を示す。使用した粒子サイ
ズは10μmである。図において、実際の測定点は対物
レンズ位置の1,4,7,10,13の5点で、それ以
外の点は3次のスプライン関数による補間結果である。
また、7の位置が合焦点位置であり、横軸の1目盛りは
1μmである。
【0068】学習データは、以下のようにして収集す
る。対物レンズを複数点に固定し、その位置での通常の
粒子分類・識別処理を実行する。個々の粒子分類結果と
粒子特徴パラメータが収集される。粒子分類結果のう
ち、焦点調節に有効な粒子だけ取り出し、特徴パラメー
タの平均値をパラメータ平均処理部61で計算する。複
数個の粒子特徴パラメータの平均値と対物レンズの位置
情報関係を、合焦点位置からのずれ演算部62を構成し
ているニューラルネットの中で学習する。ニューラルネ
ットワークの入力層は、使用する粒子特徴パラメータ
数,出力層は対物レンズを移動させたセッティング数,
データ補間をした場合にはそれも含めた数,中間層は適
当な数である。ニューラルネットワークの学習過程は、
別に用意したワークステーションで実行することが多
い。また、中央制御部29の内部で学習処理を行っても
良い。学習は良く知られたバックプロパゲーション法を
使用するのが一般的である。ニューラルネットワークの
学習が終了すると、ネットワークを構成している各部の
重み係数が、合焦点位置からのずれ演算部62に設定さ
れる。
【0069】実際の合焦点位置からのずれ計算は、学習
過程と同じ方法で進める。学習過程で使用したものと同
じ標準粒子をフォーカス調節用に用意し、粒子画像解析
処理を実行する。焦点調節用に特別に作られた粒子分類
・識別処理を実行しても良い。標準粒子を懸濁したサン
プルには、複数個の標準粒子が連接したもの、焦点調節
に関係のない不要粒子を区別・排除することが必要だか
らである。粒子分類結果のうち、焦点調節に有効な粒子
だけ取り出し、特徴パラメータの平均値をパラメータ平
均処理部61で計算する。この場合、粒子特徴パラメー
タは特徴抽出回路27、粒子分類・識別結果は、識別回
路28の結果を使う。焦点調節に有効な特徴パラメータ
に対するパラメータ平均処理部61の結果を、合焦点位
置ずれ演算部62を構成するニューラルネットワークの
入力層に導く。ニューラルネットワークの演算結果は出
力層から、合焦点位置からのずれの位置情報が得られ
る。ニューラルネットワークの出力層は複数個存在し、
出力値の最大値を示す位置が、合焦点位置からのずれ情
報になる。例として、図3の場合には、対物レンズの位
置は13点で学習され、ステップは1μmである。複数
の特徴パラメータを用い、実際に学習した結果を使っ
て、対物レンズ位置に対する各ニューラルネットワーク
出力端の出力値を図4に示す。
【0070】図4において、対物レンズ位置に対する、
ニューラルネットワーク出力端の最大値を示す位置の関
係は直線的になっている。しかも、結果は1つのピーク
の前後に小さなニューラルネットワーク出力を示すだけ
であり、合焦点位置の検出感度は非常に高いことが分か
る。これは、粒子特徴パラメータの複数個の平均値をも
とに、ニューラルネットワークの学習を行い、実際の合
焦点位置の演算も、同じく特徴パラメータの平均値を使
用しているためである。使用した粒子特徴パラメータは
必ずしも対物レンズの位置変化に対し直線的ではない
が、ニューラルネットワークでの結果は直線となってい
る。よって、学習時に、対物レンズの位置関係を厳密な
幾何学的な距離に対応させてあれば、対物レンズが実際
合焦点位置からどの程度ずれているかまで知ることがで
きる。
【0071】ニューラルネットワーク出力結果は複数個
の出力点での演算結果の値で示されるので、この結果か
ら出力の最大値を決定したり、実際の幾何学的な寸法に
変換する処理,対物レンズ駆動条件を定める処理をずれ
量変換部63で実行する。また、ニューラルネットワー
クの結果では、ディスクリートな結果しか示さないが、
中間的な位置の場合には、複数点に出力値が現れる。こ
の場合には、これらの結果を使って、より正確な合焦点
位置からのずれ量を計算する処理も、ずれ量変換63の
中に含めるのがよい。中間値の補間計算は簡単な線形補
間であれば、次のように計算すればよい。
【0072】p=p(n)+N(n+1)*(p(n+1)−
p(n))/(N(n)+N(n+1)) ここで、p(n),p(n+1)は対物レンズの位置、N
(n),N(n+1)はその点でのニューラルネットワーク
の出力値である。一般的な対物レンズ位置での、ニュー
ラルネットワークの各出力端でのニューラルネットワー
ク出力値の例と上式での計算結果を図5に示す。計算結
果は8.178 となり、合焦点位置が7であれば、合焦
点位置からのずれ量は1.178μm と決められる。
【0073】ずれ量変換部63の演算結果は、合焦点位
置からのずれを直接示しているから、ずれ量に相当する
移動量分、対物レンズ駆動部70を使って顕微鏡対物レ
ンズ5を合焦点位置方向に前後移動させることにより、
焦点調節ができる。この操作は、合焦点位置までの移動
量を直接ニューラルネットワーク演算で知ることができ
るため、1回の操作で焦点調節することができる。従来
方法では、最適値を見つける操作を繰り返し実行しなけ
ればならないのとは大きな違いがある。
【0074】ずれ量変換部63の出力は、対物レンズ駆
動部70の駆動方法に対応して、パルスモータのステッ
プ数に対応するように設定したり、回転角度に対応する
ように移動量を出力するようにすることもできる。フロ
ー式粒子画像解析装置においては、1度焦点調節を行え
ばサンプル流れはかなり安定であるから、頻繁に焦点調
節を実行する必要はない。測定開始時に1度、上述した
ような標準粒子をサンプル液として流し、合焦点位置か
らのずれ量を測定,焦点調節処理を行うだけで十分であ
る。
【0075】なお、合焦点位置からのずれを計測する粒
子特徴パラメータは、何等正規化された値を使うことを
前提としなかったが、実際には、合焦点位置での特徴パ
ラメータでもって正規化した値を用いて、ニューラルネ
ットワーク学習およびずれ量演算をするようにしても良
い。この場合には、パラメータ平均処理部の中に、正規
化処理を追加することになる。合焦点位置の特徴量でわ
り算する場合や、更に、合焦点位置で丁度0になるよう
に正規化しても良い。正規化した方が、ニューラルネッ
トワークの学習収束時間を短くできる。
【0076】使用する特徴パラメータとしては、焦点ぼ
け情報に対応するものを1個または複数個使用する。こ
れらのパラメータは、焦点ぼけ情報と直線的な関係にあ
る必要はない。複数個使用することにより、装置毎の変
動要因があっても、これら変動を吸収することができ
る。極力大きさの揃った標準粒子を用い、上述した平均
操作を行わずに1個ごとの合焦点位置からのずれ量を計
算すれば、サンプル流れの平均的な合焦点位置からのず
れを粒子単位で知ることができる。この結果、サンプル
流れの情報、特に厚さ方向の情報を得ることができる。
また、この時間変化を観測することで、サンプル流れの
光軸方向の変動も観測できる。また、血液サンプルを基
に合焦点位置からのずれを測定する場合には、比較的大
きさの揃った赤血球を標準粒子の代わりに使用できる。
【0077】上述した標準粒子または赤血球では、複数
個の粒子が連接してあたかも1個の粒子として画像処理
されることがある。さらに、サンプル中に存在する焦点
調節に関係のない不要粒子を取り除く必要がある。標準
粒子では、1個の粒子,連接粒子および不要粒子を分類
識別する操作を行うのが良い。血液サンプルでは、1個
の赤血球,複数個の連接した赤血球,白血球などを分類
識別し、1個赤血球粒子だけを取り出す。この操作をし
た後で、合焦点位置からのずれ情報を計算する焦点位置
判定部60の入力に導く。連接粒子,不要粒子、または
血液サンプルから白血球や連接粒子を分類識別するため
に、本来粒子画像解析に使用する部分の、粒子分類・識
別処理を行う識別回路28を使って構成しても良い。
【0078】上述した連接粒子,不要粒子、または血液
サンプルから白血球や連接粒子を分類識別するために、
識別回路28として第2のニューラルネットワークで構
成しても良い。実際には、これら第1と第2のニューラ
ルネットワークを1つに纏めて、単一のニューラルネッ
トワークと見なせるように構成させることもできる。焦
点調節の自動化を行わない場合には、外部出力手段を用
いて、合焦点位置からのずれ量を表示することができ
る。表示結果を見ながら、マニュアルにて焦点位置調節
を実行することが可能になる。この場合、実際の粒子画
像を別にモニターする必要はない。合焦点位置からのず
れ量と粒子画像特徴パラメータの関係を学習する段階
を、フロー式粒子画像解析装置1台毎に実行すると、装
置毎に焦点調節が最適化される利点が生じる。
【0079】また、ここまで厳密に1台1台ニューラル
ネットワーク学習を実行するのは時間を要するため、個
々のフロー式粒子画像解析装置での合焦点位置での特徴
パラメータの平均値を測定し、この値を個々の装置の装
置定数とみなし、実際の測定時に測定された特徴パラメ
ータを装置毎の装置定数で正規化したものを、合焦点位
置からのずれ量計算のニューラルネットワークに入力す
る方法でも良い。
【0080】フロー式粒子画像解析装置は複数の測定モ
ードを有するものであってもよい。すなわち、サンプル
流れの流速を変えたり、測定体積を大きくするためにサ
ンプル流れの大きさを変更することがある。このような
場合には、サンプル流れの条件を変更すると、各測定モ
ードでのサンプル流れの中心位置がずれてしまう場合が
ある。このような場合には、各測定モード毎に合焦点位
置からのずれ量を測定する必要がある。複数の測定モー
ドで同じ標準粒子を使って合焦点位置からのずれ量を測
定する場合には、第1のニューラルネットワークは同一
のものを使うことができる。複数の測定モードごとに、
合焦点位置からのずれ量が測定されれば、実際のサンプ
ル測定時に、それぞれの測定モードごとにずれ量を切り
替えることで対応することができる。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、以下に述べるような効
果を得ることが可能になる。
【0082】(1)ニューラルネットワークを使った場
合には、合焦点位置からのずれ量を直接測定することが
できる。
【0083】(2)フロー式粒子画像解析装置に本来持
っている粒子特徴パラメータを使うため、新たに、焦点
調節用のパラメータ抽出のハードを用意する必要がな
い。
【0084】(3)使用した粒子画像特徴パラメータ
は、複数の粒子の平均値を基に計算するため、サンプル
流れの厚さによる変動の影響を無視することができる。
【0085】(4)同じく、焦点調節に使用する標準粒
子のサイズ変動があっても、平均処理で影響を小さくす
ることができる。
【0086】(5)合焦点位置からのずれを使って、対
物レンズを制御できるため、1回の調節で焦点調節を行
うことができる。従来のような山登り法のように、繰り
返し対物レンズ調整操作が要らない。
【0087】(6)焦点調節のために、特定の粒子種類
(粒子1個,赤血球など)を選択して処理を行うため、
調整操作が安定である。
【0088】(7)複数のサンプル流れ条件の異なる測
定モードがある場合、それぞれに対し焦点調節情報,焦
点調節を行うことができる。
【0089】(8)必要に応じて、サンプル流れの厚さ
方向の情報を反映させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るフロー式粒子画像解析
装置の構成を示す略示説明図。
【図2】図1における焦点位置判定部構成を示すブロッ
ク図。
【図3】合焦点位置からのずれ量を測定するために使用
した粒子画像特徴パラメータの1つである濃度分散(画
像の赤成分)の平均値の合焦点位置からのずれ量に対す
る変化を示すグラフ。
【図4】対物レンズを移動させたときのニューラルネッ
トワーク各出力端子でのニューラルネットワーク出力値
を示す3次元グラフ。
【図5】ニューラルネットワーク出力値から、より正し
い合焦点位置からのずれ量を補間計算する処理の説明
図。
【符号の説明】
1…フラッシュランプ、5…顕微鏡対物レンズ、6…結
像位置、8…TVカメラ、15…半導体レーザ、20…
ビームスプリッタ、22…光検出回路、25…画像メモ
リ、26…画像処理制御回路、27…特徴抽出回路、2
8…識別回路、29…中央制御部、60…焦点位置判定
部、61…パラメータ平均処理部、62…合焦点位置か
らのずれ演算部、63…ずれ量変換部、70…対物レン
ズ駆動部、100…フローセル、110…サンプル液。

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子を懸濁したサンプル液をシース液で包
    囲してフローセル中を流し、上記サンプル液に光線を照
    射して、サンプル液中の粒子を撮像し、撮像した粒子画
    像を画像解析して、粒子分類を行うフロー式粒子画像解
    析方法において、光学系の焦点調節のために、粒子解析
    に使用した1個または複数の粒子特徴パラメータを使っ
    て、合焦点位置からのずれ量を測定する段階を有するこ
    とを特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載したフロー式粒子画像解析
    方法において、合焦点位置からのずれ量を測定する段階
    として、予め、焦点位置を順次ずらした時の1個または
    複数の粒子特徴パラメータの値に対する、焦点位置のず
    れの関係を学習する第1のニューラルネットワークを有
    することを特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載したフロー式粒子画
    像解析方法において、複数の粒子特徴パラメータそれぞ
    れの平均値を基にして第1のニューラルネットの学習を
    行うことを特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載したフロー式粒子画像解析
    方法において、合焦点位置からのずれ量と粒子画像特徴
    パラメータの間の関係を学習する場合において、測定点
    以外の位置での粒子特徴パラメータを測定したデータを
    基に内挿および外挿した値を加える段階を有することを
    特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  5. 【請求項5】請求項2〜4のいずれかに記載したフロー
    式粒子画像解析方法において、粒子特徴パラメータと合
    焦点位置からのずれ量について学習した第1のニューラ
    ルネットワークを用い、サンプル中の粒子画像の1個ま
    たは複数の上記学習で使用した同じ粒子特徴パラメータ
    を使って現在合焦点位置からのずれ量を測定する段階を
    有することを特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のフロー式粒子画像解析方
    法において、現在合焦点位置からのずれ量を測定するた
    めに使用する1個または複数個の粒子特徴パラメータの
    値として、複数の粒子画像の平均値を使って、合焦点位
    置からのずれ量を測定する段階を有することを特徴とす
    るフロー式粒子画像解析方法。
  7. 【請求項7】請求項2に記載のフロー式粒子画像解析方
    法において、合焦点位置からのずれ量を測定する第1の
    ニューラルネットワーク出力が、実際の合焦点位置から
    の実際の幾何学的なずれ量に一致するように構成したこ
    とを特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  8. 【請求項8】請求項5に記載のフロー式粒子画像解析方
    法において、第1のニューラルネットワーク出力結果が
    飛び飛びの出力では不十分な場合、複数点の出力値から
    データを内挿して合焦点位置のずれ量をより正しく計算
    する段階を有することを特徴とするフロー式粒子画像解
    析方法。
  9. 【請求項9】請求項5又は8に記載のフロー式粒子画像
    解析方法において、サイズの揃った標準粒子を使って、
    1個1個の粒子に関する合焦点位置からのずれ量を測定
    し、結果としてサンプル流れに関する情報を得ることを
    特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のフロー式粒子画像解析
    方法において、サンプル流れの情報のうち、特にサンプ
    ル流れの厚さに関する情報を得ることを特徴とするフロ
    ー式粒子画像解析方法。
  11. 【請求項11】請求項10に記載のフロー式粒子画像解
    析方法において、サンプル流れの情報のうち、特にサン
    プル流れの厚さに関する変動情報を得ることを特徴とす
    るフロー式粒子画像解析方法。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれかに記載のフロ
    ー式粒子画像解析方法において、合焦点位置からのずれ
    の情報を得るために、粒子画像特徴量として、粒子画像
    のテクスチャ情報または画像の高周波成分を抽出する特
    徴パラメータを用いることを特徴とするフロー式粒子画
    像解析方法。
  13. 【請求項13】請求項12に記載のフロー式粒子画像解
    析方法において、テクスチャ情報としては、濃度分散,
    濃度コントラスト,濃度微分の情報を使用することを特
    徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  14. 【請求項14】請求項1〜13のいずれかに記載のフロ
    ー式粒子画像解析方法において、合焦点位置からのずれ
    量を検出する粒子として、大きさの揃った標準粒子を懸
    濁したサンプルを利用することを特徴とするフロー式粒
    子画像解析方法。
  15. 【請求項15】請求項14に記載のフロー式粒子画像解
    析方法において、標準粒子サンプル中の複数粒子が連接
    している連接粒子,焦点調節に関係のない不純物粒子、
    および、1個の標準粒子をそれぞれ分類識別し、上述し
    た連接粒子および不純物粒子を取り除く粒子分類・識別
    処理を有することを特徴とするフロー式粒子画像解析方
    法。
  16. 【請求項16】請求項15に記載のフロー式粒子画像解
    析方法において、標準粒子サンプル中の複数粒子が連接
    している連接粒子,焦点調節に関係のない不純物粒子、
    および、1個の標準粒子をそれぞれ分類識別し、上記連
    接粒子および不純物粒子を取り除く粒子分類処理として
    第2のニューラルネットワークを有することを特徴とす
    るフロー式粒子画像解析方法。
  17. 【請求項17】請求項1〜13のいずれかに記載のフロ
    ー式粒子画像解析方法において、合焦点位置からのずれ
    を検出する粒子として、実際の測定サンプル中の特定の
    粒子を識別する第2のニューラルネットワークを有し、
    その特定の粒子の粒子特徴パラメータを基に第1のニュ
    ーラルネットワークを使って、合焦点位置からのずれを
    検出することを特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  18. 【請求項18】請求項16〜17のいずれかに記載のフ
    ロー式粒子画像解析方法において、粒子分類に関する第
    2のニューラルネットワークと、合焦点位置からのずれ
    を検出する第1のニューラルネットワークを合成し、1
    つのニューラルネットワークとして構成させることを特
    徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  19. 【請求項19】請求項1〜18のいずれかに記載のフロ
    ー式粒子画像解析方法において、得られた合焦点位置か
    らのずれ情報を基に、合焦点位置に光学系を調整する段
    階を有することを特徴とするフロー式粒子画像解析方
    法。
  20. 【請求項20】請求項19に記載のフロー式粒子画像解
    析方法において、合焦点位置からのずれ情報を基に、1
    回の操作で、合焦点位置に光学系を調整する段階を有す
    ることを特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  21. 【請求項21】請求項20に記載のフロー式粒子画像解
    析方法において、合焦点位置からのずれ情報を基に、外
    部出力手段を使って合焦点位置からのずれ量を表示する
    ことを特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  22. 【請求項22】請求項2に記載のフロー式粒子画像解析
    方法において、合焦点位置からのずれ量と粒子特徴パラ
    メータの関係を学習する段階であって、フロー式粒子画
    像解析装置1台毎に第1のニューラルネットワークの学
    習を行うことを特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  23. 【請求項23】請求項2に記載のフロー式粒子画像解析
    方法において、フロー式粒子画像解析装置1台毎の正規
    化定数、即ち、合焦点位置からのずれ情報を得るために
    使用した粒子画像特徴パラメータの合焦点位置での平均
    値でもって、測定粒子特徴パラメータを正規化すること
    を特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  24. 【請求項24】請求項2に記載のフロー式粒子画像解析
    方法において、複数の測定モードを設け、各測定モード
    に対し、それぞれ合焦点位置からのずれ量を測定する段
    階を有することを特徴とするフロー式粒子画像解析方
    法。
  25. 【請求項25】請求項24に記載のフロー式粒子画像解
    析方法において、複数の測定モード毎に合焦点位置から
    のずれ量を測定しておき、実際のサンプル測定の時に、
    それぞれの測定モード毎に合焦点位置からのずれ量を基
    に、焦点調節条件を切り替えて行うことを特徴とするフ
    ロー式粒子画像解析方法。
  26. 【請求項26】粒子を懸濁したサンプル液を清浄液で包
    囲してフローセル中を流し、上記サンプル液に光線を照
    射して、サンプル液中の粒子を撮像し、撮像した粒子画
    像を画像解析して、粒子分類を行うフロー式粒子画像解
    析装置において、光学系の焦点調節のために、粒子解析
    に使用した1個または複数の粒子特徴パラメータを使っ
    て、合焦点位置からのずれ量を測定する手段を有するこ
    とを特徴とするフロー式粒子画像解析装置。
  27. 【請求項27】請求項26に記載したフロー式粒子画像
    解析装置において、合焦点位置からのずれ量を測定する
    手段として、予め、焦点位置を順次ずらした時の1個ま
    たは複数の粒子特徴パラメータの値に対する、焦点位置
    のずれの関係を学習する第1のニューラルネットワーク
    と、1個または複数の粒子特徴パラメータそれぞれの平
    均値を計算する手段と、この特徴パラメータの平均値を
    基にして第1のニューラルネットワークの学習を行う手
    段を有することを特徴とするフロー式粒子画像解析装
    置。
  28. 【請求項28】請求項26又は27に記載のフロー式粒
    子画像解析装置において、粒子特徴パラメータと合焦点
    位置からのずれ量について学習した第1のニューラルネ
    ットワークを用い、サンプル中の粒子画像の1個または
    複数の学習で使用した同じ粒子特徴パラメータを使って
    現在合焦点位置からのずれ量を測定する手段を有するこ
    とを特徴とするフロー式粒子画像解析装置。
  29. 【請求項29】請求項28に記載のフロー式粒子画像解
    析装置において、現在合焦点位置からのずれ量を測定す
    るために使用する1個または複数個の粒子特徴パラメー
    タの値として、複数の粒子画像の平均値を計算する手段
    と、平均値を基にした粒子特徴パラメータを基に合焦点
    位置からのずれ量を測定する手段を有することを特徴と
    するフロー式粒子画像解析装置。
  30. 【請求項30】請求項28に記載のフロー式粒子画像解
    析装置において、第1のニューラルネットワーク出力結
    果が飛び飛びの出力では不十分な場合、複数点の出力値
    からデータを内挿して合焦点位置のずれ量をより正しく
    計算する手段を有することを特徴とするフロー式粒子画
    像解析装置。
  31. 【請求項31】請求項28又は30に記載のフロー式粒
    子画像解析装置において、サイズの揃った標準粒子を使
    って、1個1個の粒子に関する合焦点位置からのずれ量
    を測定する手段と、結果としてサンプル流れに関する情
    報、特に、サンプル流れの厚さ、または、サンプル流れ
    の厚さ変動情報を得る手段を有することを特徴とするフ
    ロー式粒子画像解析装置。
  32. 【請求項32】請求項26〜31のいずれかに記載のフ
    ロー式粒子画像解析装置において、標準粒子サンプル中
    の複数粒子が連接している連接粒子,焦点調節に関係の
    ない不純物粒子、および、1個の標準粒子をそれぞれ分
    類識別する手段と、上述した連接粒子および不純物粒子
    を取り除く粒子分類・識別処理手段を有することを特徴
    とするフロー式粒子画像解析装置。
  33. 【請求項33】請求項26〜31のいずれかに記載のフ
    ロー式粒子画像解析装置において、合焦点位置からのず
    れを検出する粒子として、測定サンプル中の特定の粒子
    を識別する粒子分類識別手段と、その特定の粒子の粒子
    特徴パラメータを基に第1のニューラルネットワークを
    使って合焦点位置からのずれを検出する手段を有するこ
    とを特徴とするフロー式粒子画像解析装置。
  34. 【請求項34】請求項26〜33のいずれかに記載のフ
    ロー式粒子画像解析装置において、得られた合焦点位置
    からのずれ情報を基に、合焦点位置に光学系を調整する
    手段を有することを特徴とするフロー式粒子画像解析装
    置。
  35. 【請求項35】請求項34に記載のフロー式粒子画像解
    析装置において、合焦点位置からのずれ情報を基に、1
    回の操作で、合焦点位置に光学系を調整する手段を有す
    ることを特徴とするフロー式粒子画像解析装置。
  36. 【請求項36】請求項35に記載のフロー式粒子画像解
    析解析装置において、合焦点位置からのずれ情報を基
    に、外部出力手段を使って合焦点位置からのずれ量を表
    示する手段を有することを特徴とするフロー式粒子画像
    解析装置。
  37. 【請求項37】請求項26記載のフロー式粒子画像解析
    装置、特に複数の測定モードを有するフロー式粒子画像
    解析装置において、各測定モードに対し、それぞれ合焦
    点位置からのずれ量を測定する手段を有することを特徴
    とするフロー式粒子画像解析装置。
  38. 【請求項38】請求項37に記載のフロー式粒子画像解
    析装置において、複数の測定モード毎に合焦点位置から
    のずれ量を測定する手段と、実際のサンプル測定の時
    に、それぞれの測定モード毎に合焦点位置からのずれ量
    を基に焦点調節条件を切り替えて行う手段を有すること
    を特徴とするフロー式粒子画像解析装置。
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