JPH09308790A - クリーニング処理設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺の帯状布を連続的にクリーニングするク
リーニング処理設備において、洗浄効果を向上させるこ
とを目的としている。 【解決手段】 長尺の帯状布Ｔを連続的に供給する連続
供給装置１と、供給された帯状布Ｔをつづら折り状に蓄
積する蓄積装置２と、洗浄装置３と、すすぎ装置４と、
乾燥装置５とを、帯状布Ｔの搬送経路に沿って順次配置
してなるクリーニング処理設備において、洗浄装置３
は、水を一定量貯溜した水槽３０と、水面近くの水深で
帯状布Ｔを搬送する搬送機構、たとえば搬送ローラ３５
と、搬送中の帯状布Ｔに下端発振部３１ａが当接するよ
うに配置された超音波発振器３１とを備えている。該発
振器３１により、浸潤状態で水中を搬送されるタオルＴ
を、超高速振動により叩き洗いする。また、浸漬時間を
長く確保すべく、供給工程の前工程として、洗浄液を貯
溜した浸漬装置８を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、主としてホテル
や飲食店等の洗面所等に利用されるキャビネットタオル
等を連続的に洗浄するクリーニング処理設備に関する。

【０００２】

【従来の技術】図９は従来のクリーニング処理設備を示
しており、搬送経路に沿って、連続供給装置１０１、蓄
積装置１０２、洗浄装置１０３、すすぎ装置１０４及び
乾燥装置１０５が配置されている。

【０００３】蓄積装置１０２は「Ｖ」の字形をしてお
り、洗浄液が貯溜されている。洗浄装置１０３は、上下
に配置された１対のかごロータ１１０と、各かごロータ
１１０にそれぞれ対向する水噴射ノズル１１１とから構
成されている。すすぎ装置１０４は、上下１対の搬送ロ
ーラ１１２が前後方向に間隔をおいて複数組配置される
と共に、前後のローラ間に上方から水管１１３が臨んで
おり、水管１１３に形成された孔から、搬送中の布Ｔの
表面に水を滴下するようになっている。

【０００４】クリーニング作業を行う場合には、連続供
給装置１０１のポケット１１５内に使用済みのロール状
のタオルＴを収納し、その始端部をミシンによって先の
タオルの終端部に縫い付け、設備を稼働する。

【０００５】ポケット１１５から引き出されたタオルＴ
は、連続供給装置１０１の供給ローラ１１７により蓄積
装置１０２内に供給される。蓄積装置１０２内では、適
当数のタオルを洗浄液に浸漬させると共に、つづら折り
状に蓄積する。

【０００６】蓄積装置１０２からは立上がり連絡管１１
８を介して洗浄装置１０３内へと供給され、洗浄装置１
０３内では、上下のかごローラ１１０の表面をＳ字状に
搬送され、該搬送の途中で各ノズル１１１から温水をた
れ流し（たれ落とし）することにより、搬送中のタオル
の表裏両面を洗浄する。

【０００７】すすぎ装置１０４では、搬送ローラ１１２
で搬送している間に、上方から滴下する水により残留洗
浄液を除去している。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】図９の洗浄装置１０３
内において、洗浄液が浸潤したタオルＴの表面に単に温
水をたれ流し（たれ落とし）するだけでは十分に汚れを
落とすことはできず、また、かごローラ表面に接触した
状態のタオルＴに対して温水をたれ流し（たれ落とし）
するので、かごロータ１１０の網目孔でない部分に対応
するタオル部分に汚れなどが残ることがある。

【０００９】連続供給装置１０１から始まる連続搬送ラ
インの途中に位置する蓄積装置１０２に洗浄液を貯溜
し、該蓄積装置１０２で洗浄液を浸漬させるようにして
いると、蓄積装置１０２の蓄積量には限界があるため、
十分な浸漬時間を取ることができず、たとえば、５分程
度であり、かかる短い浸漬時間では、十分に洗浄液を浸
潤させることができない。したがって、上記のように洗
浄装置１０３で単に温水をたれ流し（たれ落とし）する
だけでは洗浄機構は不十分であり、洗浄効果の向上は望
めない。

【００１０】すすぎ装置１０４では、水を滴下させて洗
浄液を除去するので、洗浄液が残留することがある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本願請求項１記載の発明は、長尺の帯状布を連続的
に供給する連続供給装置と、供給された帯状布を蓄積す
る蓄積装置と、洗浄装置と、すすぎ装置と、乾燥装置と
を、帯状布の搬送経路に沿って順次配置してなるクリー
ニング処理設備において、洗浄装置は、水を一定量貯溜
した水槽と、水面近くの水深で帯状布を搬送する搬送機
構と、搬送中の帯状布に下端発振部が当接するように配
置された超音波発振器とを備えていることを特徴として
いる。

【００１２】請求項２記載の発明は、請求項１記載のク
リーニング処理設備において、浸漬時間を長くして洗浄
効果を向上させるために、連続供給装置による供給工程
の前工程として、洗浄液を貯溜した浸漬装置を備えてい
ることを特徴としている。

【００１３】請求項３記載の発明は、請求項１記載のク
リーニング処理設備において、設備の配置スペースを節
約できるようにするため、蓄積装置内に洗浄液を貯溜し
て蓄積装置内で帯状布に洗浄液を浸潤させるようにして
いることを特徴としている。

【００１４】請求項４記載の発明は、請求項１，２又は
３記載のクリーニング処理設備において、すすぎ効果を
向上させるべく、すすぎ装置として高圧ジェット温水を
タオルに噴射するジェットノズルを備えている。

【００１５】

【発明の実施の形態】図１は本願発明を適用したクリー
ニング処理設備の全体平面略図であり、連続供給装置
１、蓄積装置２、洗浄装置３及びすすぎ装置４が一直線
上に順に配置され、すすぎ装置４の出口部には広い幅を
有する乾燥装置５が配置され、該乾燥装置５で「コ」の
字形に折り返し、巻取側の第２の蓄積装置６及び巻取装
置７が順に配置されている。以下の説明においては、供
給装置１の配置側を設備の前側、乾燥装置５の配置側を
後側と仮定する。したがって、供給装置１から乾燥装置
５までの往路のライン上では後方へタオルが搬送され、
逆に乾燥装置５から巻取装置７までの復路では前方へタ
オルが搬送される。

【００１６】上記往路及び復路の搬送ライン上に連続し
て配置された各装置１，２，３，４，５，６，７とは別
に、供給装置１の前側には、浸潤処理用の浸漬装置８が
独立して配置されている。

【００１７】浸漬装置８は、洗浄液が貯溜された３つの
液タンク１０を備えており、各液タンク１０は洗浄液供
給管１０ａを介して図示しない液循環装置に接続し、液
循環装置の濾過、循環及び洗浄液補充機能により、各液
タンク１０内に常に所定濃度の洗浄液を一定量保つよう
に制御している。洗浄液としては、メタ珪酸ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム及びトリポリリンナトリウムを主成
分とするユニファイと、過炭酸ナトリウムを主成分とす
る酸素系漂白剤とを含んだものを使用している。具体的
には、１つの液タンク１０には、水に、上記ユニファイ
と、上記漂白剤とを、略１：５で溶かした洗浄液を使用
している。

【００１８】各液タンク１０には、パレット１２上に複
数段積載されたプラスチック製のかご形コンテナ１１を
パレット１２に載せた状態で浸漬されており、各かご形
コンテナ１１には使用済み（クリーニング前）の複数の
ロール状タオルが収納される。

【００１９】側面図を示す図２において、連続供給装置
１は、一定高さに配置された供給ボックス１４内に１対
の供給ローラ１５を備え、前記ボックス１４の前下方位
置にタオル保持ポケット１６を備え、該ポケット１６と
供給ボックス１４の間には両者１６，１４を連絡する傾
斜状のガイドプレート１７を備え、該ガイドプレート１
７の途中には、手動で左右に往復動させてタオルの端部
同士を縫い付けるソーイングミシン１８を備えている。

【００２０】ポケット１６は、金属製パンチングプレー
トにより半割り筒状に形成されており、１個のロール状
タオルＴを回転可能に収納できるようになっている。

【００２１】ポケット１６の上端部には、ポケット１６
内からガイドプレート１７へと引き出されるタオルＴの
終端部の途切れを検知する光センサー２１が配置されて
おり、タオルＴの途切れを検知した時に、適宜の制御機
構を介して供給ローラ１５の回転を停止するようになっ
ている。

【００２２】供給ローラ１５は適宜の駆動機構に連結さ
れており、上側のＶ字形ホッパー２２から供給ローラ１
５間に供給されたタオルを、連続的に下方の蓄積装置２
内へと排出するようになっている。

【００２３】なお、供給ローラ１５の下側に、上端を支
点として下端側が前後に揺動する揺動板２４を配置する
ことにより、供給ローラ１５から確実に波状にタオルを
排出するようにすることができ、これによりタオルＴを
容易につづら折り状態にして蓄積部２６内に蓄積するこ
とができる。

【００２４】蓄積装置２は、供給ボックス１４の下端開
口から後下方へと延びるダクト状の上記傾斜蓄積部２６
と、該蓄積部２６の後下端部から略垂直に立ち上がる連
絡管２７とから構成されており、蓄積部２６の流通断面
積は連絡管２７の流通断面積よりも広く、タオルＴをつ
づら折り状態で十分に収納できるようになっている。

【００２５】洗浄装置３の拡大図を示す図３において、
該洗浄装置３は前記連絡管２７の上端出口に接続してお
り、一定レベルに水が張られた水槽３０と、該水槽３０
の上方に昇降駆動自在に配置された３本の超音波発振器
３１と、水槽３０の水面近傍の水深に回転自在に配置し
た搬送ローラ３５等から構成されている。

【００２６】搬送ローラ３５は、その上端が０．３〜１
cm程度の水深となるように前後１対配置されており、両
搬送ローラ３５の上端を結ぶ面により、上記水深のタオ
ル搬送面を構成している。水槽３０の後端部には、水面
よりも高い位置で次工程のすすぎ装置４へタオルＴを送
るためのガイドローラ３６が回転自在に支持されてい
る。水槽３０は水供給管３２を介して水供給源に接続す
ると共に周囲にオーバーフロー液を受け入れる排水槽３
７を備えており、水供給管３２から水槽３０内へ新しい
浄化水を継続的に供給することにより、水面近くの洗浄
に使用した水を排水槽３７へとオーバーフローさせ、こ
れにより水面を一定レベルに保ち、かつ、水を浄化する
ようになっている。

【００２７】３本の超音波発振器３１は下向きに配置さ
れると共に、１つの昇降フレーム３３に同一高さで前後
方向に等間隔をおいて取り付けられており、前後のガイ
ド突起３４と共に一体的に昇降するようになっている。
超音波発振器３１が下降した状態では、その下端発振部
（ホーン）３１ａが水面近傍の搬送面上のタオルＴに接
触するように設定されている。このように下端発振部３
１ａが水面近傍の水深でタオル表面に接触し、振動する
ことにより、タオルも振動し、洗浄液を溶解させながら
洗浄するようになっている。

【００２８】すすぎ装置４は、搬送機構として上下１対
の搬送ローラ３９を４組備えると共に、各搬送ローラ３
９間の上方に、前側から順に２本の高圧水供給管４０
と、１本の中和液供給管４１とを備えており、また、搬
送ローラ３９の下側には排液槽４３を備え、該排液槽４
３は前記洗浄装置３の排水槽３７と合流して排水管４２
に至っている。各搬送ローラ３９は、後方に行くに従い
高くなるように配置されている。

【００２９】各高圧水供給管４０には、図５に示すよう
に温水ジェットノズル４５が左右方向に間隔をおいて６
個形成されると共に高圧ポンプ４４に接続し、５．０kg
/cm2の高圧力で、水量３．２１リットル／minの水を噴
出できるようになっている。なお、各１対の搬送ローラ
３９は下側のローラが駆動用となっており、駆動プーリ
３９ａを備えている。また、図２において、上側の従動
側ローラ３９は、リンク機構を介してピストン機構４７
に連結しており、該ピストン機構４７の伸縮動作によ
り、下側のローラ３９に対して接近及び離反できるよう
になっている。

【００３０】図３の中和液供給管４１は送出ポンプ４６
を介して図示しない中和液タンクに接続しており、最大
１２リットル／minの中和液を噴出できるようになって
いる。

【００３１】図２に示す乾燥装置５は、上下１対のステ
ンレス製乾燥ドラム４８，４９を回転自在に備え、両ド
ラム４８，４９の内部を加熱蒸気供給装置に接続し、ド
ラム内に高温蒸気を通すことにより、ドラム表面を１２
０°程度に加熱できるようになっている。

【００３２】両ドラム４８，４９の周囲には、これらを
取り囲む棒状の長尺ガイドローラ５１，…５７及び５８
と、後側の上下１対の傾斜バー６０，６１が配置されて
おり、これらガイドローラ５１，…５７及び傾斜バー６
０，６１により上下両ドラム４８，４９の表面を螺旋状
に複数回巡る乾燥用搬送経路が構成されている。傾斜バ
ー６０，６１は右下がり状（図２の裏面側が下がる状
態）に傾斜している。

【００３３】この搬送経路の構成を具体的に説明する。
すすぎ装置４から弾性的に下方へ付勢された緩衝用ロー
ラ６２を介して送られてくるタオルＴは、まず上側ドラ
ム４８の前下に配置された第１のガイドローラ５１を介
して上方へと折り返し、上側ドラム４８の表面を概ね１
周程度矢印Ｘ１方向に掛け回されて第２のガイドローラ
５２に至り、ここで後方へと折り返し、後方の第３のガ
イドローラ５３を介して前方に折り返し、今度は下側の
ドラム４９の表面に矢印Ｘ２方向へと概ね一周程度掛け
回されて第４のガイドローラ５４に至る。さらに第４の
ガイドローラ５４から下方の第５のガイドローラ５５及
びこの前方の第６のガイドローラ５６を介して後方の下
側傾斜バー６１に掛けられ、ここから右斜め上方へと延
びて、上側傾斜ガイドバー６０を介して前上端の第７の
ガイドローラ５７に至り、前記１周目のタオルＴに対し
て右方向にずれた位置で再び第１のガイドローラ５１に
掛けられる。

【００３４】かかるＳ字形の搬送経路により上下乾燥ド
ラム４８，４９に螺旋状に５〜６回掛け渡していき、最
終的には、第６のガイドローラ５６から取出用ローラ６
３を介して上方へと延ばし、図７に示すように緩衝用ロ
ーラ６４を介して下方へと延ばし、駆動ローラ６５を通
って巻取側の第２の蓄積装置６内へと搬送される。

【００３５】図７は第２の蓄積装置６と巻取装置７の略
図であり、第２の蓄積装置６は搬送方向（前方向）側が
下になるように傾斜したダクト状になっており、上側に
は複数のローラ６６よりなるしわ伸ばし機構６７が設け
られている。

【００３６】巻取装置７は、１対のガイドローラ６８と
巻取軸６９とを備え、ガイドローラ６８には光学式の縫
い目検知センサー７０が設けられており、先のタオルＴ
の終端部と次のタオルＴの始端部との縫い目を検知する
と、巻取り軸６９の回転を停止するようになっている。

【００３７】図６はすすぎ装置４の駆動機構の一例を示
しており、下側搬送ローラ３９の各プーリ３９ａは、伝
動ベルト７１を介して駆動モータ７２に連動連結してお
り、各搬送ローラ３９が同一速度で同一方向に回転する
ようになっている。また、駆動モータ７２は上記伝動ベ
ルト７１、減速用中間プーリ７５及び伝動ベルト７６等
を介して第２の蓄積装置６の駆動ローラ６５にも連動連
結しており、駆動ローラ６５による搬送速度を、すすぎ
装置４の搬送ローラ３９による搬送速度よりも若干早い
目に設定している。

【００３８】クリーニング作業工程を説明する。 （１）図２において、ロール状タオルＴは幅２０cm(も
しくは２７cm)、１本の長さが２０ｍ程度のものを使用
しており、これら使用済みロール状タオルＴを複数個コ
ンテナ１１に収納すると共に、このコンテナ１１をたと
えば６箱、２段でパレット１２上に載置し、該パレット
１２に載せた状態で各液タンク１０内に浸漬する。３時
間程度浸漬した後、パレット１２に載せた状態で液タン
ク１０から取り出し、１時間程度放置することにより水
切りを行う。

【００３９】（２）作業員がコンテナ１１からロール状
タオルＴを取り出し、連続供給装置１のポケット１６内
にセットする。ロール状タオルＴの始端部をポケット１
６外へと引き出し、光センサー２１を介してガイドプレ
ート１７上に導き、ガイドプレート１７上に残っている
先のタオルＴの終端部に、ソーイングミシン１８によっ
て縫い付ける。

【００４０】なお設備の最初の使用時等で先のタオルが
設備内に存在していない場合は、口出し用ダミータオル
を連続供給装置１から巻取装置７に至るまでの搬送経路
にセットしておき、上記ダミータオルＴの終端部に、次
のロール状タオルＴの始端部を縫い付ける。

【００４１】（３）供給ローラ１５を回転駆動すること
により、ポケット１６内からタオルを引き出し、蓄積装
置２内へと供給する。センサー２１によりタオルＴの終
端部（切れ目）を検知すると、供給ローラ１５は停止す
る。そこで次のタオルＴをポケット１６内にセットし
て、その始端部を先のタオルＴの終端部につなぐ。この
ようにしてタオルを連続的につないでいき、蓄積部２６
内に適当数（たとえば７本程度）のタオルをつづら折り
状に蓄積してゆく。

【００４２】（４）上記適当数の蓄積が完了すると、ラ
イン全体を稼働する。稼働中も上記のように順次ポケッ
ト１６内のタオルＴを取り替えて、連続的に供給装置１
からタオルを供給する。

【００４３】（５）蓄積部２６に蓄積されているタオル
Ｔは、連絡管２７を通って洗浄装置３へと供給され、水
槽３０の水面下０．３cm〜１．０cmの搬送面上を後方へ
と搬送される。搬送途中においては、図３のように振動
している超音波発信器３１の下先端発振部３１ａに順次
接触していくことにより、タオルＴは高速で振動させら
れる。すなわち、洗浄液が溶解した水中であたかも超高
速の叩き洗いのように洗浄され、汚れが効果的に落ち
る。

【００４４】（６）すすぎ装置４では、タオルＴは搬送
ローラ３９により斜め後方に搬送され、その途中２カ所
で、高圧水ジェットノズル４５からの高圧ジェット水に
よりすすがれ、その後、中和剤供給管４１のノズル４１
ａから散布される中和液により、タオル内に残留してい
る洗浄液が中和される。

【００４５】（７）乾燥装置５では、図２のようにＳ字
形の搬送経路に沿って上下の乾燥ドラム４８，４９の表
面を数回に亙って螺旋状に周回し、この間にドラム４
８，４９の熱によって乾燥される。

【００４６】乾燥後、図７の第２の蓄積装置６において
は、送込用の駆動ローラ６５により乾燥済みのタオルＴ
を積極的に送り込み、一定量蓄積させる。蓄積されたタ
オルＴは、順次しわ伸ばし機構６７によりしわが延ばさ
れ、そしてローラ６８を経て、回転駆動している巻取軸
６９に巻き取られる。

【００４７】巻取中、センサー７０により次のタオルＴ
との継ぎ目部を検知すると、巻取軸６９は停止する。停
止後、タオル同士の縫い目の縫製糸を抜き取り、巻取軸
６９からロール状タオルＴを軸方向に抜き出し、次のタ
オルＴの始端部を巻取軸６９に何回か巻き付け、そして
巻取軸６９を再度回転駆動し、次のタオルＴを巻き取
る。

【００４８】

【第２の実施の形態】図８は、Ｕ字状の蓄積装置２を備
えた例である。蓄積部２６は、供給ボックス１４の下面
開口から略垂直下方に延びており、下端部は円弧状に上
方へと湾曲し、連絡管２７につながっている。その他の
構造は図２と同様であり、同じ部品には同じ符号を付し
ている。

【００４９】このように供給ボックス１４から垂直下方
へと延びる蓄積部２６を形成することにより、前工程で
既に浸潤しているタオルであっても、簡単につづら折り
状に蓄積でき、途中でタオルＴが蓄積部２６の内面に張
り付くようなことがない。

【００５０】

【第３の実施の形態】図２及び図８の構造は、連続搬送
ラインから独立した洗浄装置を前工程として備え、浸漬
時間を十分に確保できるようにしているが、請求項３記
載の発明のように蓄積装置内に洗浄液を貯溜し、蓄積部
で蓄積している間に、タオルに洗浄液を浸潤させる構成
も可能である。この場合には、たとえば、洗浄装置の超
音波発振器の数を増加させて、洗浄効果を十分に確保す
るようにする。

【００５１】

【その他の実施の形態】

（１）洗浄装置３の超音波発振器３１の数は３つに限定
されず、単一でもあるいは３つ以外の複数でも可能であ
る。

【００５２】（２）図２では、すすぎ装置４において、
前から３つめのノズルを中和液噴射用としているが、す
すぎ装置４内のすべてのノズルを高圧ジェット水の噴射
用とすることもできる。

【００５３】

【発明の効果】以上説明したように本願発明によると、 （１）洗浄装置３に超音波発振器３１を備え、該発振器
３１を、水面近くの水中で搬送されているタオルＴに接
触させた状態で振動させるようにしているので、あたか
も超高速の叩き洗いを行っているのと同様となり、単に
水を吹き付ける洗浄装置に比べ、洗浄効果が向上する。

【００５４】（２）請求項２記載の発明のように、連続
供給装置１から始まる連続搬送ラインとは独立して、前
工程として浸漬装置８を備えていると、浸漬時間を十分
に長く確保し、洗浄効果が一層向上する。また、連続搬
送ラインを構成する設備内に内に洗浄液を供給すること
がなくなる。

【００５５】（３）一方、請求項３記載の発明のよう
に、蓄積装置２内に洗浄液を貯溜して蓄積装置２内で帯
状布に洗浄液を浸潤させるようにしていると、設備の配
置スペースを節約できる。

【００５６】（４）請求項４記載の発明のように、すす
ぎ装置４として高圧ジェット水をタオルＴに噴射するよ
うにしていると、すすぎ効果が向上する。

【００５７】なお、本願発明は、長尺のタオルのクリー
ニングに使用するクリーニング処理設備には限定され
ず、その他服飾用の帯状布、さらし等、各種帯状布の連
続クリーニングに利用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本願請求項１，２及び４に係る発明を適用し
たクリーニング処理設備の平面全体略図である。

【図２】 図１の側面略図（図１のII矢視図)である。

【図３】 洗浄装置及びすすぎ装置の拡大側面図であ
る。

【図４】 図３のIV矢視図である。

【図５】 図３のV−V断面図である。

【図６】 駆動機構の一例である。

【図７】 巻取装置の側面略図（図１のVII矢視図）で
ある。

【図８】 本願発明の変形例を示す側面略図である。

【図９】 従来例の側面略図である。

【符号の説明】 １ 連続供給装置 ２ 蓄積装置 ３ 洗浄装置 ４ すすぎ装置 ５ 乾燥装置 ８ 浸漬装置 １６ タオル保持ポケット ２６ 蓄積部 ３０ 水槽 ３１ 超音波発振器 ３１ａ 下端発振部 ３５ 搬送ローラ（搬送機構） ４５ 高圧温水ジェットノズル

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 長尺の帯状布を連続的に供給する連続供
   給装置と、供給された帯状布を蓄積する蓄積装置と、洗
   浄装置と、すすぎ装置と、乾燥装置とを、帯状布の搬送
   経路に沿って順次配置してなるクリーニング処理設備に
   おいて、洗浄装置は、水を一定量貯溜した水槽と、水面
   近くの水深で帯状布を搬送する搬送機構と、搬送中の帯
   状布に下端発振部が当接するように配置された超音波発
   振器とを備えていることを特徴とするクリーニング処理
   設備。
2. 【請求項２】 請求項１記載のクリーニング処理設備に
   おいて、連続供給装置による供給工程の前工程として、
   洗浄液を貯溜した浸漬装置を備えていることを特徴とす
   るクリーニング処理設備。
3. 【請求項３】 請求項１記載のクリーニング処理設備に
   おいて、蓄積装置内に洗浄液を貯溜して蓄積装置内で帯
   状布に洗浄液を浸潤させるようにしていることを特徴と
   するクリーニング処理設備。
4. 【請求項４】 請求項１，２又は３記載のクリーニング
   処理設備において、すすぎ装置として搬送中のタオルに
   高圧ジェット水を噴射するジェットノズルを備えている
   ことを特徴とするクリーニング処理設備。