JP2002282573A - 洗濯機およびその使用方法 - Google Patents

洗濯機およびその使用方法

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JP2002282573A
JP2002282573A JP2001085431A JP2001085431A JP2002282573A JP 2002282573 A JP2002282573 A JP 2002282573A JP 2001085431 A JP2001085431 A JP 2001085431A JP 2001085431 A JP2001085431 A JP 2001085431A JP 2002282573 A JP2002282573 A JP 2002282573A
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washed
washing machine
rinsing
laundry
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Yasushi Ito
靖 伊藤
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  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】洗濯対象物に大きなダメージを与えたり、洗濯
対象物が絡むといった不具合を生じさせることなく、洗
濯対象物の汚れを効率よく、かつ適切に落とす。 【解決手段】 洗濯機Aは、洗濯液L1を貯留する洗い
槽1Aと、この洗い槽1A内に配され、かつ洗濯対象物
Wが載置可能な支持面を有する支持部材31cと、上記
支持面上に載置された洗濯対象物Wをその上方から押圧
できるように支持部材31cの上方において昇降自在な
押圧部材21Aと、を具備している。好ましくは、支持
部材31cは、透水性を有している。押圧部材21A
は、一定の領域内において複数設けられており、かつこ
れら複数の押圧部材21Aは、個別に昇降自在とされて
いる。押圧部材21Aは、洗濯対象物Wを押圧したとき
に弾性変形可能である。支持部材31cは、洗い槽1A
内において洗濯対象物Wを一定の経路で搬送可能に設け
られたベルトコンベア2Bのベルトである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類などを洗濯す
るための洗濯機、およびその使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の洗濯機としては、種々の
構造のものがある。ただし、業務用および家庭用のもの
を問わず、現状においては、ドラム型が主流である。こ
のドラム型の洗濯機は、回転自在なドラムを備えたもの
であり、このドラムの中に洗濯対象物と洗濯液とを入
れ、ドラムの回転作用により洗濯液を攪拌させるように
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の洗濯機においては、次のような不具合があった。
【0004】すなわち、たとえば衣類の汚れが洗濯によ
り落ちるのは、衣類の布地内に洗濯液が浸透することに
より、繊維に付着している汚れが繊維から分離され、か
つこの分離された汚れを含む洗濯液が再び衣類の外部に
浸出するからである。これに対し、上記従来の洗濯機に
おいては、ドラムの回転によって洗濯液に渦流が生じる
に過ぎず、衣類の布地に対して洗濯液を直接透過させる
水流を効率良く発生させることはできない。したがっ
て、従来においては、洗浄能力が低く、洗濯の時間を長
くとらざるを得ない場合があった。洗濯の時間が長くな
ると、その分だけ衣類を傷めることとなる。
【0005】また、従来においては、洗濯液を攪拌させ
ているときに、衣類どうしが擦れ合い、これに起因して
衣類の布地が傷つき易くなったり、あるいは衣類どうし
が絡み合うといった不具合もあった。さらに、従来にお
いては、たとえば衣類の一部分が他の部分よりも汚れの
度合いが高い場合に、その一部分を他の部分よりも入念
に洗うといったこともできず、このような点においても
不便を生じていた。
【0006】本発明は、このような事情のもとで考え出
されたものであって、洗濯対象物に大きなダメージを与
えたり、洗濯対象物が絡むといった不具合を生じさせる
ことなく、洗濯対象物の汚れを効率よく、かつ適切に落
とすことが可能な洗濯機を提供することをその課題とし
ている。また、本発明は、そのような洗濯機を好適に使
用するための使用方法を提供することを他の課題として
いる。
【0007】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0008】本発明の第1の側面によって提供される洗
濯機は、洗濯液を貯留する洗い槽と、この洗い槽内に配
され、かつ洗濯対象物が載置可能な支持面を有する支持
部材と、上記支持面上に載置された洗濯対象物をその上
方から押圧できるように上記支持部材の上方において昇
降自在な押圧部材と、を具備していることを特徴として
いる。
【0009】このような洗濯機においては、洗濯対象物
を上記支持部材上に載せ、かつこの洗濯対象物に上記洗
濯液を含ませた状態において、その上方から上記押圧部
材によって上記洗濯対象物を押圧することができる。す
ると、上記洗濯対象物に含まれていた洗濯液は上記押圧
部材の押圧作用により、上記洗濯対象物の外部に強制的
に排出される。本発明の洗濯機によれば、押し洗いが可
能であり、次のような効果が得られる。
【0010】第1に、従来のドラム型の洗濯機とは異な
り、洗濯対象物に含まれている洗濯液が洗濯対象物の外
部に強制的に排出される作用が簡単に得られる。したが
って、この作用により、洗濯対象物の洗浄効率が高めら
れ、従来よりも洗濯時間を短くすることが可能となる。
また、このように洗濯時間を短くすることができれば、
それだけ洗濯対象物の傷みを少なくすることができる。
【0011】第2に、洗濯対象物どうしが擦れ合うこと
がなく、擦れに起因する洗濯対象物のダメージを無くす
ことができる。また、洗濯対象物が絡みを生じることも
無くすことができる。
【0012】第3に、上記押圧部材を適当なサイズにす
ることにより、この押圧部材を洗濯対象物に対して部分
的に押し当てることが可能となり、これによって洗濯対
象物の汚れがひどい部分を他の部分よりも念入りに洗う
ことができる。したがって、洗濯対象物の一部分の汚れ
を落とすために、洗濯対象物の他の部分まで不必要に洗
濯され、洗濯対象物全体に大きなダメージが生じるとい
ったことも無くすことが可能となる。
【0013】本発明の好ましい実施の形態においては、
上記支持部材の上記支持面が形成された部分は、透水性
を有している。
【0014】このような構成によれば、洗濯対象物を上
記押圧部材によってその上方から押圧したときには、洗
濯対象物に含まれていた洗濯液をこの洗濯対象物の下方
に排出させることが可能となる。したがって、洗濯対象
物の内部から外部への洗濯液の排出が円滑化され、洗浄
効率が一層向上する。
【0015】本発明の他の好ましい実施の形態において
は、上記押圧部材は、一定の領域内において複数設けら
れており、かつこれら複数の押圧部材は、個別に昇降自
在とされている。
【0016】このような構成によれば、上記複数の押圧
部材のいずれかを選択的に昇降させることによって、洗
濯対象物の所望部分を集中的に押し洗いするといったこ
とが簡単に行なえることとなる。
【0017】本発明の他の好ましい実施の形態において
は、上記押圧部材は、上記洗濯対象物を押圧したときに
圧縮変形可能に弾性を有している。
【0018】このような構成によれば、洗濯対象物にア
クセサリやボタン類が付いている場合において、上記押
圧部材がそれらを押圧したときに、それらが容易に押し
潰されないようにすることが可能となる。また、洗濯対
象物の厚みが各所相違する場合には、上記押圧部材には
その厚みに応じた変形を生じさせて、洗濯対象物の各所
を適度な押圧力で押圧することも可能となる。
【0019】本発明の他の好ましい実施の形態において
は、上記支持面上に載置された洗濯対象物に向けて気泡
水を噴射可能なノズルを有している。
【0020】このような構成によれば、上記気泡水の噴
射による洗濯対象物の汚れ落とし効果も得られる。ま
た、上記気泡水は、上記洗い槽内の洗濯液を攪拌し、汚
れた洗濯液が洗濯対象物の周囲によどむことを防止する
ため、このことによっても洗浄効率の向上が図られる。
【0021】本発明の他の好ましい実施の形態において
は、上記支持部材は、上記洗い槽内において洗濯対象物
を一定の経路で搬送可能に設けられたベルトコンベアの
ベルトである。
【0022】このような構成によれば、上記ベルトコン
ベアを利用して洗濯対象物を搬送させながら、この洗濯
対象物を効率良く洗うことができる。
【0023】本発明の他の好ましい実施の形態において
は、上記ベルトには、複数の透水用孔が設けられている
【0024】このような構成によれば、上記ベルトが透
水性を有するものとなり、洗濯対象物を上記押圧部材に
よって押圧するときには、洗濯対象物に含まれいる洗濯
液を上記ベルトの下方に向けて円滑に流出させることが
可能となる。
【0025】本発明の他の好ましい実施の形態において
は、濯ぎ装置をさらに具備しており、かつこの濯ぎ装置
は、濯ぎ液を貯留する濯ぎ槽と、この濯ぎ槽内に配さ
れ、かつ洗濯対象物が載置可能に形成された支持部材
と、上記支持部材上に載置された洗濯対象物をその上方
から押圧できるように上記支持部材の上方において昇降
自在な押圧部材と、を具備している。
【0026】このような構成によれば、洗濯対象物の洗
い処理を終えた後には、上記濯ぎ装置を利用して上記洗
濯対象物の濯ぎ処理を続けて行なうことができる。この
濯ぎ処理においても、上記した押し洗いと同様な原理に
よって、洗濯対象物内に残存する洗濯液の成分を適切に
洗濯対象物の外部に排出させることができる。したがっ
て、濯ぎの効率が良く、短時間で濯ぎ処理を終えること
ができる。この濯ぎの場合においても、洗濯対象物どう
しの擦れによる洗濯対象物のダメージや、洗濯対象物の
絡みはない。
【0027】本発明の他の好ましい実施の形態において
は、上記濯ぎ槽内の濯ぎ液がオーバフローしたときに
は、この濯ぎ液が上記洗い槽に流入するように構成され
ている。
【0028】このような構成によれば、濯ぎ液が洗濯液
として有効に利用されるために、それらの節約を図るこ
とができる。また、上記濯ぎ液のオーバフローにより、
上記濯ぎ槽内における濯ぎ液の液面レベルを一定に維持
する効果も期待できる。
【0029】本発明の他の好ましい実施の形態において
は、洗濯対象物を、上記洗い槽の外部から上記洗い槽内
および上記濯ぎ槽内を経て上記濯ぎ槽の外部に到る一定
経路で搬送する搬送手段を具備している。
【0030】このような構成によれば、洗濯対象物を上
記搬送手段を利用して一定経路で搬送させることによ
り、その洗い処理と濯ぎ処理とを連続して効率良く、か
つ簡便に行なうことが可能となる。
【0031】本発明の他の好ましい実施の形態において
は、片もち状に支持されたドラムを有し、かつ上記搬送
手段によって上記一定経路を搬送されてきた洗濯対象物
を上記ドラムの外周に巻き付ける巻取装置をさらに具備
している。
【0032】このような構成によれば、洗い処理および
濯ぎ処理を終えた洗濯対象物を上記巻取装置のドラムの
外周に筒状に巻き付けた後に、このドラムの自由端とな
っている端部の一側方に筒状のまま抜き取ることが可能
となる。このようにすれば、洗濯対象物が不体裁に折り
畳まれた状態にならないようにし、その後の取り扱いに
便利となる。円筒状の回転ドラムを有する脱水機に上記
洗濯対象物を投入するときには、上記洗濯対象物を筒状
のまま投入すればよい。
【0033】本発明の第2の側面によって提供される洗
濯機の使用方法は、本発明の第1の側面によって提供さ
れる洗濯機の使用方法であって、洗濯対象物の移動は、
上記洗濯対象物とは別体のマット上に上記洗濯対象物を
載せた状態で行なわせることを特徴としている。
【0034】このような構成によれば、洗濯対象物を単
独で移動させる場合とは異なり、洗濯対象物が洗濯機の
各部に引っ掛かりを生じるといった不具合を生じないよ
うにすることができる。
【0035】本発明の好ましい実施の形態においては、
上記マットは、スポンジからなる。
【0036】このような構成によれば、洗濯対象物を上
記押圧部材によって押圧させたときに、上記マットの押
圧力を受けた部分を圧縮変形させることができ、この変
形によっても、上記洗濯対象物のアクセサリやボタンが
押し潰されないようにする効果が期待できる。また、上
記マットは、優れた透水性をも有することとなり、洗濯
対象物を押し洗いするときの洗濯対象物の内部から外部
への洗濯液の排出が円滑化される。
【0037】本発明の他の好ましい実施の形態において
は、上記洗濯対象物上には、吸水性を有するカバーを載
せ、上記押圧部材を利用して上記洗濯対象物を押圧する
ときには、上記カバーに洗濯液を含ませた状態でこのカ
バーの上から上記洗濯対象物を押圧する。
【0038】このような構成によれば、たとえば洗濯対
象物が薄手のものであって、この洗濯対象物自体が多量
の洗濯液を含まないものであっても、この洗濯対象物を
押し洗いするときには、上記カバーに含まれた洗濯液が
上記洗濯対象物を透過するようにすることができる。し
たがって、上記洗濯対象物に対する洗浄効果を高めるこ
とができ、洗濯対象物が薄手の場合にはとくに好適であ
る。
【0039】本発明の他の好ましい実施の形態において
は、上記マットには、上記マット上に載せられる洗濯対
象物に関するデータを表示したデータ表示手段を設け
る。
【0040】このような構成によれば、上記データ表示
手段で表示されたデータを読み取ることにより、それに
対応した内容の洗濯対象物の洗濯が可能となる。洗濯を
業務として行なう場合には、多種多様の洗濯対象物を取
り扱うこととなり、このような場合にはそのような洗濯
対象物を上記データ表示手段によって明確に区別するこ
とができ、便利となる。
【0041】本発明のその他の特徴および利点について
は、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明ら
かになるであろう。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0043】図1は、本発明に係る洗濯機の一実施形態
を示している。同図によく表われているように、本実施
形態の洗濯機Aは、洗い槽1A、洗い処理機構部2A、
濯ぎ槽1B、濯ぎ処理機構部2B、第1ないし第7のコ
ンベア3A〜3G、および巻取装置4を具備している。
濯ぎ槽1B、濯ぎ処理機構部2B、ならびに第4および
第5のコンベア3D,3Eは、濯ぎ装置Bを構成してお
り、洗濯機Aは濯ぎ装置Bを備えたものとして構成され
ている。
【0044】洗い槽1Aおよび濯ぎ槽1Bは、洗濯液L
1および濯ぎ液L2をそれぞれ貯留するためのものであ
る。これらは、たとえばステンレス製の上面開口状の箱
型であり、仕切板10を介して仕切られている。図2に
よく表われているように、水道配管のバルブ50から
は、水道水が濯ぎ槽1Bに供給され、この水道水が濯ぎ
液L2として利用されるようになっている。洗い槽1A
への給水は、濯ぎ槽1Bから行なわれる。具体的には、
濯ぎ槽1B内への給水が行なわれることにより濯ぎ液L
2の液面レベルHbが高くなると、この濯ぎ液L2の一
部は、仕切板10に設けられている排水用の開口部12
bからオーバフローし、洗い槽1Aに流入するようにな
っている。上記オーバフローの作用により、液面レベル
Haは一定に維持される。洗濯液L1は、濯ぎ槽1Bか
ら洗い槽1Aに流入してきた水に洗剤を溶かしたもので
ある。好ましくは、この洗濯機Aには、洗い槽1A内に
適当なタイミングで洗剤を自動投入する洗剤投入装置
(図示略)が設けられている。
【0045】洗い槽1Aの一側壁11には、排水用の開
口部12aが設けられている。洗濯液L1の液面レベル
Haが高くなると、この洗濯液L1の一部は開口部12
aから洗い槽1Aの外部にオーバフローし、排水路(図
示略)に流れるようにされている。上記オーバフローに
より、液面レベルHaは、液面レベルHaよりも低い一
定レベルに維持される。洗濯液L1および濯ぎ液L2
は、ポンプP1,P2によってそれぞれ汲み上げられる
ことにより、洗い処理機構部2Aおよび濯ぎ処理機構部
2Bに設けられている複数のノズル23A,23Bに供
給されるように構成されている。この構成の詳細につい
ては、後述する。
【0046】図1によく表われているように、第1ない
し第5のコンベア3A〜3Eは、衣類などの洗濯対象物
Wを順次受け渡しながら一定の経路で間欠的に搬送する
ものである。ただし、本実施形態においては、図11に
示すように、洗濯対象物Wをたとえばスポンジからなる
マット6上に載せた状態で搬送する。このマット6は、
たとえばジャケット類などを広げて載せることが可能な
サイズを有する矩形状であり、スポンジからなる。この
マット6の搬送方向(同図矢印Na方向)の先端部に
は、所望の情報を表示するバーコード60の表示片を着
脱可能に取り付けるためのバーコード取付部61が設け
られている。上記表示片の取り付け手段としては、接着
剤あるいは面ファスナを利用することができる。マット
6の搬送方向の後端部には、エンドマーク62が付され
ている。
【0047】第1のコンベア3Aは、洗濯対象物Wを洗
い槽1Aの外部から洗い槽1Aに搬入するためのもので
あり、図1によく表われているように、たとえば一対の
ローラ30a,30bに掛け廻された布製のベルト30
cが一定経路で循環駆動自在とされたベルトコンベアで
ある。図3によく表われているように、この第1のコン
ベア3Aによって洗い槽1A内に搬入された洗濯対象物
Wおよびマット6は、洗い槽1Aに設けられたガイド板
13によって第2のコンベア3B上にガイドされるよう
になっている。
【0048】第2のコンベア3Bは、洗い槽1A内に設
けられている。この第2のコンベア3Bは、第1のコン
ベア3Aから受け取ったマット6および洗濯対象物Wを
洗い槽1A内において略水平方向に搬送するためのもの
であり、一対のローラ31a,31bに掛け廻されたベ
ルト31cが一定の経路で循環駆動自在とされたベルト
コンベアである。ベルト31cは、たとえば可撓性を有
するステンレス製の金網またはパンチングメタルにより
構成されており、その厚み方向に貫通する多数の透水用
孔31gを備えている。このベルト31cは、本発明で
いう支持部材の一例に相当し、このベルト31cの上面
が本発明でいう支持面の一例に相当する。洗濯液L1の
液面レベルは、ベルト31c上にマット6および洗濯対
象物Wが載せられた場合に、これらマット6および洗濯
対象物Wの全体が洗濯液L1に浸るレベルである。
【0049】第2のコンベア3Bによってマット6およ
び洗濯対象物Wを正確に定量送りするには、ベルト31
cと駆動ローラ31aとの間にスリップを生じないよう
にすることが望まれる。このため、図4および図7によ
く表われているように、ローラ31a,31bには、タ
イミングプーリ32a,32bが取り付けられていると
ともに、これらのタイミングプーリ32a,32bには
タイミングベルト32cが掛け廻されており、このタイ
ミングベルト32cにベルト31cが連結されている。
同図において、符号Mは、ローラ31aおよびタイミン
グプーリ32aを回転させるためのモータである。
【0050】ただし、上記構成に代えて、図5に示すよ
うな構成を採用することもできる。同図においては、ロ
ーラ31aの外周に、マグネット33が取り付けられて
いる。このような構成によれば、マグネット33にベル
ト31cを磁力吸着させることにより、ローラ31aと
ベルト31cとの間にスリップを生じないようにするこ
とができる。ローラ31bは、ローラ31aとは異な
り、ローラ31aの回転およびベルト31cの移動に伴
って従動回転するものであるから、このローラ31bの
外周にはマグネットを取り付ける必要はない。
【0051】図1において、第3のコンベア3Cは、第
2のコンベア3Bによって搬送されてきたマット6およ
び洗濯対象物Wを受け取ってからこれらを濯ぎ槽1Bに
向けて搬送するためのものである。この第3のコンベア
3Cは、第2のコンベア3Bと同様に、透水性を有する
ベルト34が一定の経路で循環移動自在とされたもので
ある。ただし、この第3のコンベア3Cは、仕切板10
との干渉を回避するために傾斜して設けられている。
【0052】第4のコンベア3Dは、濯ぎ槽1B内に設
けられており、第3のコンベア3Cによって搬送されて
きたマット6および洗濯対象物Wを受け取ってからこれ
らを濯ぎ槽1B内において略水平方向に搬送するもので
ある。この第4のコンベア3Dは、一対のローラ31
d,31eに掛け廻された透水性を有するベルト31f
が一定の経路で循環駆動自在とされたベルトコンベアで
あり、その基本的な構造は、上記した第2のコンベア3
Bと同様である。第5のコンベア3Eは、第4のコンベ
ア3Dによって搬送されてきたマット6および洗濯対象
物Wを受け取ってからこれらを巻取装置4に送り込むた
めのものである。この第5のコンベア3Eの基本的な構
造は、第3のコンベア3Cと同様である。
【0053】第1ないし第5のコンベア3A〜3Eは、
互いに同期して間欠駆動するように構成されている。間
欠駆動は、たとえばタイマー設定により行なわれてい
る。これらのコンベアは、たとえば歯車機構(図示略)
を介して互いに駆動連結されており、図4に示した1つ
のモータMを共通の駆動源としたいわゆるワンモータ駆
動方式とされている。ただし、本発明はこれに限定され
ない。たとえば第1ないし第5のコンベア3A〜3Eの
それぞれの駆動機構を個別に設けて、これらをコンピュ
ータ制御により同期駆動させるようにしてもかまわな
い。
【0054】第1ないし第5のコンベア3A〜3Eに付
属して、送りローラ70a、複数のガイドローラ70
b,70c、およびスクイズローラ70d,70eも設
けられている。送りローラ70aは、洗濯対象物Wの上
面に接触して駆動回転することにより、洗濯対象物Wお
よびマット6の搬送を補助し、これらが第1のコンベア
3Aから第2のコンベア3Bに受け渡される作業を確実
化するのに役立つ。複数のガイドローラ70b,70c
は、洗濯対象物Wの上面に接触し、マット6がベルト3
1c,31fの上面から浮き上がらないようにするのに
役立つ。スクイズローラ70d,70eは、第3および
第5のコンベア3C,3Eのローラと協働してマット6
および洗濯対象物Wを挟み込むことにより、それらの粗
絞りを行なうものである。これらの各ローラは、洗濯対
象物Wの種類や厚みの変化に対応できるように、高さ調
整自在とされている。
【0055】図3によく表われているように、洗い処理
機構部2Aは、洗い槽1Aの上部に固定して設けられた
ベース板20aに、複数の押圧部材21Aを支持する複
数のエアシリンダ22Aと複数のノズル23Aとが取り
付けられた構成を有している。各押圧部材21Aは、た
とえば板状またはブロック状であり、弾性変形可能なゴ
ムまたはスポンジからなる。各押圧部材21Aは、エア
シリンダ22Aのロッド22aに取り付けられているこ
とにより、第2のコンベア3Bの上方において昇降自在
である。このことにより、各押圧部材21Aは、第2の
コンベア3B上にマット6および洗濯対象物Wが存在す
るときには、これらをその上方から適度な圧力で押圧可
能となっている。第2のコンベア3Bには、各押圧部材
21Aによってマット6および洗濯対象物Wが押圧され
たときにベルト31cが下方に弛むことを抑制するため
の複数の受け部材39が設けられている。
【0056】図6および図7によく表われているよう
に、複数の押圧部材21Aおよび複数のエアシリンダ2
2Aは、洗濯対象物Wの搬送方向(矢印x方向)および
これと直交する方向(矢印y方向)の各方向に複数列に
並んでいる。y方向における複数の押圧部材21Aの最
大列長Saは、マット6の同方向の幅Sbよりも大きく
されている。x方向において互いに隣り合う押圧部材2
1Aどうしは、y方向において互い違い状に並べられて
いる。これにより、図6に示す第1列R1および第3列
R3の各押圧部材21Aと、第2列R2および第4列R
4の各押圧部材21Aとは、y方向において互いにオー
バラップしている。複数の押圧部材21Aのそれぞれに
は、固有のアドレスが付されており、これらのアドレス
を選択することによって、各押圧部材21Aを個別に昇
降させることができるようになっている。
【0057】図3によく表われているように、洗い処理
機構部2Aよりも洗濯対象物の搬送方向上流には、バー
コードリーダ76Aおよびエンドマークセンサ77Aが
設けられている。バーコードリーダ76Aは、マット6
のバーコード60を読み取るためものであり、後述する
ように、複数の押圧部材21Aは、このバーコードリー
ダ76Aによって読み取られたバーコード60の内容に
対応した動作を行なうように制御される。洗い処理機構
部2Aの駆動は、バーコード60の検出時から所定時間
経過後に開始されるように構成されており、バーコード
60はマット6の始端を示す役割をも果たす。エンドマ
ークセンサ77Aは、マット6のエンドマーク62を検
知するためのものであり、エンドマーク62の検出時か
ら所定時間経過後に洗い処理機構部2Aの駆動が停止す
るように構成されている。
【0058】複数のノズル23Aは、第2のコンベア3
B上の洗濯対象物Wに対してその上方から気泡水を噴射
するためのものであり、図6に示したように、x方向お
よびy方向のそれぞれに適当な列数で設けられている。
図2に示したように、洗い槽1Aの洗濯液L1は、ポン
プP1によって汲み上げられ、かつ濾過器71によって
濾過されてから、配管72Aを介して各ノズル23Aに
供給されるように構成されている。配管72Aには、エ
アコンプレッサなどの空気供給源(図示略)から圧縮エ
アを供給してくるエア配管73Aが接続されており、こ
れにより各ノズル23Aは所定圧の気泡水を噴射できる
ようになっている。本実施形態においては、洗濯対象物
Wが複数の押圧部材21Aによって押圧されるときに各
ノズル23Aから洗濯対象物Wに向けて気泡水が噴射さ
れるようにしているが、本発明はこれに限定されない。
本発明では、複数のノズル23Aを複数の押圧部材21
Aが設けられている箇所よりも上流に配置することによ
り、洗濯対象物Wが複数の押圧部材21Aによって押圧
される前に、洗濯対象物Wへの気泡水の噴射がなされる
ように構成することもできる。このようにすれば、押圧
部材21Aを利用した洗濯対象物Wの押し洗いを行なう
前に、洗濯対象物Wの全体を気泡水の噴射によって充分
に湿潤させておくことができるため、本実施形態と同様
に、やはり優れた洗浄効果が得られる。
【0059】図1によく表われているように、濯ぎ処理
機構部2Bは、第3のコンベア3Cの上方に設けられて
おり、この点において上記した洗い処理機構部2Aとは
その構成が相違している。ただし、その基本的な構造
は、洗い処理機構部2Aと同様である。すなわち、濯ぎ
処理機構部2Bは、濯ぎ槽1Bの上部に固定されたベー
ス板20bに、複数の押圧部材21Bを支持する複数の
エアシリンダ22Bと複数のノズル23Bとが取り付け
られた構成を有しており、複数の押圧部材21Bは、第
3のコンベア3C上にマット6および洗濯対象物Wが存
在するときに、これらをその上方から押圧できるように
昇降自在である。複数の押圧部材21Bや複数のノズル
23Bのそれぞれの構成は、洗い処理機構部2Aの複数
の押圧部材21Aや複数のノズル23Aと同様であり、
その具体的な内容の説明は省略する。ただし、図2に示
したように、複数のノズル23Bには、ポンプP2によ
って濯ぎ槽1Bから汲み上げられた濯ぎ液L2が配管7
2Bを介して供給されるように構成されている。配管7
2Bには、圧縮エアを供給するエア配管73Bが接続さ
れている。濯ぎ液L2には不純物が多く含まれていない
ため、洗濯液L1を用いる場合とは異なり、濯ぎ液L2
については必ずしも濾過器を用いてこれを濾過する必要
はない。
【0060】図1によく表われているように、この濯ぎ
処理機構部2Bの上流にも、バーコードリーダ76Bお
よびエンドマークセンサ77Bが設けられおり、複数の
押圧部材21Bの動作開始および終了などは、マット6
のバーコード60やエンドマーク62の検出時期を基準
にして制御されるように構成されている。
【0061】図8によく表われているように、巻取装置
4は、巻取ドラム40、複数のローラ41a〜41d、
およびこれらのローラ41a〜41dや巻取ドラム40
に掛け廻されたベルト42を具備している。ベルト42
は、たとえば布製であり、マット6と略同一幅である。
この巻取装置4は、図9および図10によく表われてい
るように、第5のコンベア3Eによって搬送されてきた
マット6および洗濯対象物Wを巻取ドラム40の外周に
巻き取り可能である。より具体的には、ローラ41a
は、図示されていないモータにより駆動回転されるもの
であり、このローラ41aの回転により、ベルト42は
一定方向に循環移動する。このローラ41aは、図8の
実線および仮想線に示すように、巻取ドラム40の外周
に接近する位置と上記外周から大きく離反する位置との
間において移動自在である。
【0062】ローラ41bは、巻取ドラム40よりも第
5のコンベア3E寄りの位置に設けられている。ベルト
42のうち、巻取ドラム40の外周の一部からローラ4
1bに到るまでの一部分42aは、第5のコンベア3E
からマット6および洗濯対象物Wを受け取り、かつこれ
らを巻取ドラム40の外周に向けてガイドする役割を果
たすようになっている。ローラ41cは、図8の実線お
よび仮想線に示すように、昇降可能である。このローラ
41cは、ベルト42の移動軌跡の変更を伴うローラ4
1aの移動や巻取ドラム40の外周へのマット6および
洗濯対象物Wの巻き付けに伴って移動し、ベルト41の
テンションを略一定に維持する役割を果たす。巻取ドラ
ム40は、図10に示すように、適当なフレーム74に
片もち状に支持されている。より具体的には、フレーム
74には、スリーブ75が固定して取り付けられてお
り、このスリーブ75に軸受75aを介して巻取ドラム
40の軸部40aの一端が回転可能に支持されている。
【0063】この巻取装置4においては、図8に示した
ように、ベルト42の一部分42a上にマット6および
洗濯対象物Wが供給されると、これらはその後巻取ドラ
ム40の外周とこれに巻き付いたベルト42の一部との
間に送り込まれる。すると、その後は、図9に示すよう
に、マット6および洗濯対象物Wは、巻取ドラム40の
外周に筒状に巻き取られることとなる。ローラ41a
は、第1ないし第5のコンベア3A〜3Eに同期した間
欠回転を行なうように構成されている。ただし、ローラ
41bの上方には、エンドマークセンサ77Cが設けら
れており、このエンドマークセンサ77Cによってマッ
ト6のエンドマーク62が検出された以降については、
ローラ41aが一定時間だけ連続して回転し、マット6
および洗濯対象物Wの全体を巻取ドラム40に迅速に巻
き取るようになっている。
【0064】図1によく表われているように、第6およ
び第7のコンベア3F,3Gは、省スペースを図る観点
から、洗い処理機構部2Aや濯ぎ処理機構部2Bの上方
に設けられている。これら第6および第7のコンベア3
F,3Gは、洗濯対象物Wの搬送に利用されたマット6
を元の第1のコンベア3A付近まで戻すためのものであ
り、たとえば手動によりベルトを動かせてマット6の搬
送を可能とするコンベアとして構成されている。ただ
し、これらのコンベア3F,3Gは、モータ駆動方式の
ものにすることができる。
【0065】次に、上記構成の洗濯機Aの使用例を説明
する。
【0066】まず、第1のコンベア3A上にマット6お
よび洗濯対象物Wを載せる。図11に示したように、そ
の際に、マット6には、その洗濯対象物Wに対応する情
報を表示するバーコード60の表示片を付しておく。洗
濯機Aが業務として利用される場合、このバーコード6
0で表示される情報としては、たとえば洗濯対象物Wの
洗濯を依頼してきた顧客に関する情報が含まれる。それ
以外の情報としては、布地の材質、全体の汚れの度合
い、しみの有無、しみの種類および位置などが挙げられ
る。しみの位置は、バーコード60やエンドマーク62
の位置を基準に特定されるため、マット6上に洗濯対象
物Wを載せるときには、それらを一定の位置関係に設定
する。マット6には、マット6に対する洗濯対象物Wの
位置合わせを行なうための適当なマークを付しておくこ
ともできる。
【0067】マット6および洗濯対象物Wは、第1のコ
ンベア3Aによって搬送され、その後洗い槽1Aに搬入
されてから、第2のコンベア3B上に受け渡される。こ
のように洗濯対象物Wを搬送するときにマット6上に載
せておけば、洗濯対象物W自体が洗濯機Aの一部に引っ
掛かって破れを生じるといった不具合を防止して、最後
段の巻取装置4までの搬送を適切に行なうことができ
る。第2のコンベア3Bへの受け渡しがなされるときに
は、バーコードリーダ76Aによりバーコード60が検
知され、かつその内容が読み取られる。したがって、複
数の押圧部材21Aについては、洗濯対象物Wがそれら
の直下に搬送されてきた後の適切なタイミングで昇降を
開始させることができる。また、バーコード60により
表示された内容に応じて、次に述べるように、洗濯対象
物Wに対応した洗濯が行なえることとなる。
【0068】各押圧部材21Aは、図12(a),
(b)に示すような昇降を行ない、洗濯対象物Wを押し
洗いする。同図(b)に示すように、各押圧部材21A
が下降し、洗濯対象物Wが下方に押圧されたときには、
洗濯対象物Wの布地に含まれていた洗濯液が洗濯対象物
Wの外部に強制的に排出される。マット6およびベルト
31cは透水性を有しており、洗濯液の一部はそれらマ
ット6およびベルト31cの下方に排出されるため、洗
濯対象物Wの内部から外部への洗濯液の排出が円滑化さ
れる。このため、洗濯対象物Wの汚れを落とす作用が優
れたものとなる。その結果、この洗濯機Aによれば、洗
い時間の短縮化を図り、洗濯対象物Wが受けるダメージ
をその分だけ少なくすることが可能となる。また、上記
した押し洗いにおいては、洗濯対象物Wの布地どうしが
擦れ合うこともないため、このことによっても洗濯対象
物Wが受けるダメージが少なくなる。さらには、洗濯対
象物Wに絡みが生じることもない。
【0069】洗濯対象物Wは、第2のコンベア3Bによ
って所定ピッチずつ間欠送りされ、その停止の都度、複
数の押圧部材21Aによる押し洗いがなされる。したが
って、洗濯対象物Wの各所に対する部分的な押し洗いが
繰り返されることにより、洗濯対象物Wの全体が適切に
洗われる。とくに、図6を参照して説明したとおり、第
1および第3列R1,R3の押圧部材21Aと第2およ
び第4列R2,R4の押圧部材21Aとは、搬送方向と
直交する方向において互いにオーバラップしているた
め、同方向において洗濯対象物Wに洗い残しの部分が生
じないようにすることもできる。
【0070】一方、洗濯対象物Wを洗うときには、バー
コード60の情報に基づいて、複数の押圧部材21Aの
うちの適当なもののみを選択して動作させることによ
り、洗濯対象物Wの一部分を集中的に押し洗いすること
もできる。したがって、しみ抜きも適切に行なうことが
できる。このしみ抜きに際しては、洗濯対象物Wの他の
部分を必要以上に洗うことがないため、洗濯対象物Wが
受けるダメージを小さくすることができる。各押圧部材
21Aは、弾性変形可能であるため、たとえば洗濯対象
物Wに付いているボタン類やアクセサリ類が各押圧部材
21Aによって押し潰されるといったことが抑制される
効果もできる。さらには、洗濯対象物Wの厚みが部分ご
とに相違する場合であっても、各押圧部材21Aはその
厚みに応じて弾性変形の度合いが相違することとなり、
それらのいずれの箇所に対しても適度な押圧力を作用さ
せることができるという効果もできる。マット6も、弾
性変形可能であり、洗濯対象物Wが押圧されるときには
このマット6もその押圧力および洗濯対象物Wの形状や
硬さなどに応じて変形するために、上記した効果は一層
優れたものとなる。
【0071】上記した洗濯対象物Wの押し洗いに並行
し、複数のノズル23Aからは洗濯対象物Wに対して洗
濯液の気泡水が噴射される。この気泡水は、洗い槽1A
内の洗濯液L1を攪拌し、洗濯対象物Wの周辺に洗い落
とされた汚れがよどまないようにするのに役立つ。気泡
水に含まれている気泡は、洗濯対象物Wに対するいわゆ
る気泡洗浄を行なう作用をも発揮する。また、気泡水が
洗濯対象物Wに噴射されると、洗濯対象物Wの布地内に
洗濯液L1が浸透することも促進される。したがって、
洗濯液を浸透させにくい、たとえば撥水性繊維からなる
洗濯対象物を洗うのにも好適となる。
【0072】上記した洗い処理を終えた後には、マット
6および洗濯対象物Wは、第3のコンベア3Cにより濯
ぎ槽1B内に搬入され、第4のコンベア3D上に受け渡
される。この際にも、マット6のバーコード60および
エンドマーク62は、バーコードリーダ76Bおよびエ
ンドマークセンサ77Aにより検出され、濯ぎ処理機構
部2Bの複数の押圧部材21Bの昇降動作およびノズル
23Bからの気泡水噴射が所定の適切な時期に開始さ
れ、かつ終了する。各押圧部材21Bは、上記した洗い
処理の場合と同様に、洗濯対象物Wをその上方から押圧
する。したがって、洗濯対象物Wの布地に含まれていた
洗濯液は、その布地の外部に向けて強制的に排出される
こととなり、洗濯対象物Wの濯ぎが効率良く行なわれ
る。この濯ぎの場合においても、洗濯対象物Wが擦れ合
うことによってダメージを受けたり、あるいはからみ合
うといったことはない。また、この濯ぎ処理において
も、複数の押圧部材21Bのうちの一部を選択すること
により、洗濯対象物Wの一部分を他の部分よりも念入り
に濯ぐことができる。各ノズル23Bからは気泡を含ん
だ濯ぎ水が洗濯対象物Wに噴射されるため、このことに
よっても濯ぎが促進される。
【0073】濯ぎが終了した後には、マット6および洗
濯対象物Wは、第5のコンベア3Eによって巻取装置4
に送られる。この巻取装置4では、図8および図9を参
照して説明したように、マット6および洗濯対象物Wが
巻取ドラム40の外周に筒状に巻き取られる。巻取ドラ
ム40は、片もち状であるため、ローラ41aを図9の
符号N1で示す箇所に移動させることにより、ベルト4
2と巻取ドラム40との間に隙間を形成させれば、図1
0に示すように、マット6および洗濯対象物Wを筒状の
まま巻取ドラム40の一側方の矢印N2方向に簡単に抜
き取ることができる。
【0074】その後は、たとえばドラム式の脱水機(図
示略)を用いて、洗濯対象物Wの脱水を行なう。好まし
くは、上記脱水機は、巻取装置4の近傍に配置してお
く。脱水機のドラムに洗濯対象物Wを投入するときに
は、たとえば洗濯対象物Wを巻取ドラム40から抜き取
った際の筒状の恰好のままマット6とともに投入する。
このようにすれば、脱水機のドラムへの洗濯対象物Wの
投入が楽となり、また洗濯対象物Wを上記ドラムの周壁
に沿わせることも簡単に行なえることとなる。脱水機の
運転に際しては、事前にマット6を脱水機のドラムから
抜き取り、洗濯対象物Wのみを脱水させてもよいし、あ
るいはマット6を抜き取ることなく、洗濯対象物Wとマ
ット6とを一緒に脱水させてもかまわない。
【0075】上記脱水処理を終えた後には、洗濯対象物
Wについては乾燥およびアイロン掛けなどの次工程に送
る。マット6については、第6および第7のコンベア3
F,3Gを利用して第1コンベア3Aの近傍まで復帰さ
せる。このようすれば、マット6の繰り返し使用を行な
うのに便利となる。第6および第7のコンベア3Fの双
方または一方は、脱水を終えた洗濯対象物Wをマット6
上で折り畳んだり、バーコード60の表示片の交換を行
なうための作業台として利用することもできる。
【0076】図13は、洗濯機Aを使用する場合の他の
使用例を示している。この使用例においては、洗濯対象
物Wをマット6上に載せた状態で洗濯機Aに投入する場
合に、洗濯対象物Wの上にカバー8をさらに載せてい
る。カバー8は、吸水性を有し、かつ弾性変形可能なも
のであり、たとえば板状のスポンジからなる。このカバ
ー8は、たとえばマット6のバーコード60およびエン
ドマーク62が覆い隠されないように、マット6よりも
小さいサイズに形成され、あるいはそれらバーコード6
0やエンドマーク62を露出させるための切欠部が形成
されたものである。ただし、カバー8をマット6と略同
一サイズのものとして、このカバー8の上面に、バーコ
ード60やエンドマーク62に相当する手段を設けた構
成とすることもできる。
【0077】洗濯対象物Wを上記したような態様で洗濯
機Aに投入させた場合には、たとえば図14に示すよう
に、押圧部材21Aで洗濯対象物Wを押し洗いする場合
に、カバー8も押圧される。したがって、このカバー8
に含まれていた洗濯液が洗濯対象物Wをその上方から下
方に向けて強制的に透過することとなる。したがって、
洗濯対象物Wの厚みが小さく、洗濯対象物W自体が多く
の洗濯液を含有しないものであっても、この洗濯対象物
Wをその厚み方向に透過する洗濯液の量を多くすること
ができる。したがって、薄手の洗濯対象物Wの洗濯を行
なうのに好適となる。
【0078】本発明の内容は、上記した実施形態に限定
されない。本発明に係る洗濯液の各部の具体的な構成
は、種々に設計変更自在である。また、本発明に係る洗
濯機の使用方法の各工程の具体的な構成も種々に変更自
在である。
【0079】たとえば、本発明においては、図15に示
すような多数の毛25aを備えたブラシ25を、上記実
施形態の各押圧部材21A,21Bとともに、またはそ
れら押圧部材21A,21Bに代わる押圧部材として用
いてもかまわない。もちろん、本発明でいう押圧部材と
しては、ゴム製のプレート状のものやブラシに限らず、
これら以外のものを用いることができる。また、押圧部
材のサイズおよび個数も種々に変更可能であり、たとえ
ば複数の押圧部材を適当な方向に1列のみ設けたり、あ
るいは押圧部材の個数を1つだけにすることもできる。
押圧部材を昇降させる手段は、エアシリンダ以外の手段
を採用することもできる。
【0080】洗濯対象物を所定の経路で順次搬送する手
段としては、複数のコンベアを用いる手段に代えて、1
つのコンベアを用いた手段を用いることもできる。洗い
槽内における洗濯対象物の支持は、ベルトコンベア以外
の機器または部材を利用して行なってもよく、本発明で
いう支持手段はコンベアのベルトに限定されない。本発
明では、ベルトコンベアに代えて、たとえばチェーンコ
ンベアを用いて洗濯対象物を搬送させるようにしてもか
まわない。
【0081】本発明に係る洗濯機は、濯ぎ装置を一体に
備えた構成とすることが好ましい。ただし、本発明にお
いては、濯ぎ装置とは分離したかたちの洗濯機として構
成することも可能である。本発明においては、洗濯液の
具体的な種類、成分、洗濯対象物の種類なども限定され
ない。本発明に係る洗濯機は、業務用に最適であるが、
やはりこれに限定されない。洗濯対象物の搬送に利用さ
れるマットとしては、種々のサイズのものを予め準備し
ておき、洗濯対象物の具体的なサイズに応じて使い分け
るといったことを行なうこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る洗濯機の一実施形態を示す概略側
面図である。
【図2】図1に示す洗濯機の洗い槽および濯ぎ槽の概略
構造を示す説明図である。
【図3】図1に示す洗濯機の要部構造を示す説明図であ
る。
【図4】図1に示す洗濯機の第2のコンベアの平面図で
ある。
【図5】第2のコンベアの他の例を示す平面図である。
【図6】図1に示す洗濯機の要部構造を示す平面図であ
る。
【図7】図3のVII−VII断面図である。
【図8】図1に示す洗濯機の巻取装置を示す側面図であ
る。
【図9】図8に示す巻取装置の動作説明図である。
【図10】図8に示す巻取装置の巻取ドラムの取り付け
構造を示す断面図である。
【図11】洗濯に利用されるマットおよび洗濯対象物の
一例を示す平面図である。
【図12】(a),(b)は、図1に示す洗濯機におい
てなされる押し洗いの作用説明図である。
【図13】洗濯対象物の上にカバーを載せた状態の側面
図である。
【図14】カバーを用いた場合における押し洗いの作用
説明図である。
【図15】押圧部材の他の例を示す正面図である。
【符号の説明】
A 洗濯機 B 濯ぎ装置 L1 洗濯液 L2 濯ぎ液 W 洗濯対象物 1A 洗い槽 1B 濯ぎ槽 2A 洗い処理機構部 2B 濯ぎ処理機構部 3A〜3G 第1ないし第7のコンベア 4 巻取装置 6 マット 8 カバー 21A,21B 押圧部材 23A ノズル 31c ベルト(支持手段) 40 巻取ドラム 60 バーコード 62 エンドマーク

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯液を貯留する洗い槽と、 この洗い槽内に配され、かつ洗濯対象物が載置可能な支
    持面を有する支持部材と、 上記支持面上に載置された洗濯対象物をその上方から押
    圧できるように上記支持部材の上方において昇降自在な
    押圧部材と、 を具備していることを特徴とする、洗濯機。
  2. 【請求項2】 上記支持部材の上記支持面が形成された
    部分は、透水性を有している、請求項1に記載の洗濯
    機。
  3. 【請求項3】 上記押圧部材は、一定の領域内において
    複数設けられており、かつこれら複数の押圧部材は、個
    別に昇降自在とされている、請求項1または2に記載の
    洗濯機。
  4. 【請求項4】 上記押圧部材は、上記洗濯対象物を押圧
    したときに圧縮変形可能に弾性を有している、請求項1
    ないし3のいずれかに記載の洗濯機。
  5. 【請求項5】 上記支持面上に載置された洗濯対象物に
    向けて気泡水を噴射可能なノズルを有している、請求項
    1ないし4のいずれかに記載の洗濯機。
  6. 【請求項6】 上記支持部材は、上記洗い槽内において
    洗濯対象物を一定の経路で搬送可能に設けられたベルト
    コンベアのベルトである、請求項1ないし5のいずれか
    に記載の洗濯機。
  7. 【請求項7】 上記ベルトには、複数の透水用孔が設け
    られている、請求項6に記載の洗濯機。
  8. 【請求項8】 濯ぎ装置をさらに具備しており、かつ、 この濯ぎ装置は、濯ぎ液を貯留する濯ぎ槽と、この濯ぎ
    槽内に配され、かつ洗濯対象物が載置可能に形成された
    支持部材と、上記支持部材上に載置された洗濯対象物を
    その上方から押圧できるように上記支持部材の上方にお
    いて昇降自在な押圧部材と、を具備している、請求項1
    ないし7のいずれかに記載の洗濯機。
  9. 【請求項9】 上記濯ぎ槽内の濯ぎ液がオーバフローし
    たときには、この濯ぎ液が上記洗い槽に流入するように
    構成されている、請求項8に記載の洗濯機。
  10. 【請求項10】 洗濯対象物を、上記洗い槽の外部から
    上記洗い槽内および上記濯ぎ槽内を経て上記濯ぎ槽の外
    部に到る一定経路で搬送する搬送手段を具備している、
    請求項8または9に記載の洗濯機。
  11. 【請求項11】 片もち状に支持されたドラムを有し、
    かつ上記搬送手段によって上記一定経路を搬送されてき
    た洗濯対象物を上記ドラムの外周に巻き付ける巻取装置
    をさらに具備している、請求項10のいずれかに記載の
    洗濯機。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかに記載
    の洗濯機の使用方法であって、 洗濯対象物の移動は、上記洗濯対象物とは別体のマット
    上に上記洗濯対象物を載せた状態で行なわせることを特
    徴とする、洗濯機の使用方法。
  13. 【請求項13】 上記マットは、スポンジからなる、請
    求項12に記載の洗濯機の使用方法。
  14. 【請求項14】 上記洗濯対象物上には、吸水性を有す
    るカバーを載せ、上記押圧部材を利用して上記洗濯対象
    物を押圧するときには、上記カバーに洗濯液を含ませた
    状態でこのカバーの上から上記洗濯対象物を押圧する、
    請求項12または13に記載の洗濯機の使用方法。
  15. 【請求項15】 上記マットには、上記マット上に載せ
    られる洗濯対象物に関するデータを表示したデータ表示
    手段を設ける、請求項12ないし14のいずれかに記載
    の洗濯機の使用方法。
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