JPH09307203A - プリント配線基板およびその製造方法 - Google Patents

プリント配線基板およびその製造方法

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JPH09307203A
JPH09307203A JP11807396A JP11807396A JPH09307203A JP H09307203 A JPH09307203 A JP H09307203A JP 11807396 A JP11807396 A JP 11807396A JP 11807396 A JP11807396 A JP 11807396A JP H09307203 A JPH09307203 A JP H09307203A
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resin
printed wiring
wiring board
woven fabric
aromatic polyamide
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JP11807396A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Kawakita
嘉洋 川北
Masayuki Sakai
政行 界
Masao Hasegawa
正生 長谷川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H13/00Pulp or paper, comprising synthetic cellulose or non-cellulose fibres or web-forming material
    • D21H13/10Organic non-cellulose fibres
    • D21H13/20Organic non-cellulose fibres from macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D21H13/26Polyamides; Polyimides

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  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】全芳香族ポリアミド繊維不織布基材を用いたプ
リント配線基板において、不織布基材と樹脂間の接着強
度を向上させ、絶縁信頼性を向上させる。 【解決手段】全芳香族ポリアミド繊維を主成分とし、ポ
リアミック酸樹脂をバインダーとするか、または全芳香
族ポリアミド繊維からなる不織布をポリアミック酸樹脂
溶液に浸漬処理し、乾燥した基材に樹脂ワニスを含浸、
乾燥して得たプリプレグに銅箔を積層し、加熱加圧一体
化する。樹脂ワニスとして、エポキシ樹脂とポリアミッ
ク酸樹脂の混合樹脂ワニスを用いてもよい。また、全芳
香族ポリアミド繊維からなる不織布を非プロトン性極性
溶剤に浸漬処理し、乾燥した基材、あるいは前記基材を
さらにポリアミック酸樹脂溶液に浸漬処理し、乾燥した
不織布基材に樹脂ワニスを含浸、乾燥して得たプリプレ
グに銅箔を積層し、加熱加圧一体化してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に用
いられるプリント配線基板に関するものであり、絶縁信
頼性に優れた全芳香族ポリアミド繊維不織布基材を用い
たプリント配線基板およびその製造法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型高密度、多機能化
の要望に対し、プリント配線基板もより小型高密度化、
軽量薄形化、高速化への対応が重要となっている。これ
まで、基板材料には、補強材としてのガラス織布に熱硬
化性樹脂を含浸させたものが一般に使用されてきたが、
最近、このガラス繊維基材では上記の要求を満足させる
ことが困難になりつつある。そこで、ガラス繊維基材に
代わり、高強度、高耐熱性、軽量、低誘電率であるとい
った特徴を有する全芳香族ポリアミド繊維が注目され、
その不織布を用いて、プリント配線基板を作る試みがな
されている(例えば、特開昭62−261190号、特
開昭62−273792号、特開昭63−311747
号、特開平5−104675号、特開平5−25186
1号、特開平5−335440号等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の全芳香族ポリアミド繊維不織布基材を用いたプリン
ト配線基板は、含有不純物が多く、吸水率が高く、ソ
リ、ネジレが大きいという問題がある、さらには不織布
基材と樹脂間の接着強度が小さいといった課題を有して
いる。これらの改善については、不織布基材を構成する
全芳香族ポリアミド繊維やその繊維間の結合剤として使
用されるバインダーの改良、不織布基材の表面改質、不
織布の地合の改善、さらには含浸樹脂システムの開発等
が検討されているが、充分な効果が得られていないのが
実状である。前記不織布基材を用いたプリント配線基板
は、不織布基材と樹脂間の接着性が小さいことに起因す
る絶縁信頼性不良等の問題が挙げられる。
【0004】本発明は、かかる従来の問題点を解消する
ものであり、全芳香族ポリアミド繊維不織布基材を用い
たプリント配線基板における不織布基材と樹脂間の接着
強度を向上させ、ひいては絶縁信頼性を向上させること
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のプリント配線基板は、全芳香族ポリアミド繊
維を主成分とし、その繊維間のバインダーとしてポリイ
ミド樹脂が5〜20wt%含まれる不織布基材に、樹脂
ワニスを含浸し、乾燥して得たプリプレグに銅箔を積層
し、加熱加圧一体化してなるという構成を備えたもので
ある。
【0006】前記プリント配線基板においては、樹脂ワ
ニスが、エポキシ樹脂とポリイミド樹脂の混合樹脂ワニ
スであることが好ましい。また前記プリント配線基板に
おいては、エポキシ樹脂とポリイミド樹脂の混合樹脂ワ
ニスが、エポキシ樹脂/ポリイミド樹脂=60〜90重
量%/40〜10重量%の混合範囲であることが好まし
い。
【0007】次に本発明のプリント配線基板の製造方法
は、全芳香族ポリアミド繊維からなる不織布基材をポリ
アミック酸樹脂溶液に浸漬処理し、乾燥した後、樹脂ワ
ニスを含浸、乾燥して得たプリプレグに銅箔を積層し、
加熱加圧一体化するという構成を備えたものである。
【0008】前記方法においては、全芳香族ポリアミド
繊維からなる不織布基材を、予め非プロトン性極性溶剤
に浸漬処理し、乾燥した後、樹脂ワニスを含浸すること
が好ましい。
【0009】また前記方法においては、非プロトン性極
性溶剤が、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、
テトラヒドロフラン(THF)、N−メチル−2−ピロ
リドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)
から選ばれる少なくとも一つの溶剤であることが好まし
い。
【0010】また前記方法においては、非プロトン性極
性溶剤に浸漬処理して乾燥した後、さらにポリアミック
酸樹脂溶液に浸漬処理し、乾燥した後、樹脂ワニスを含
浸することが好ましい。
【0011】前記した本発明のプリント配線基板によれ
ば、全芳香族ポリアミド繊維を主成分とし、その繊維間
のバインダーとしてポリイミド樹脂が5〜20wt%含
まれる不織布基材に、樹脂ワニスを含浸し、乾燥して得
たプリプレグに銅箔を積層し、加熱加圧一体化すること
により、不織布基材と樹脂間の接着強度を向上し、ひい
ては絶縁信頼性を向上することができる。
【0012】次に本発明のプリント配線基板の製造方法
によれば、全芳香族ポリアミド繊維からなる不織布基材
をポリアミック酸樹脂溶液に浸漬処理し、乾燥した後、
樹脂ワニスを含浸し、乾燥して得たプリプレグに銅箔を
積層し、加熱加圧一体化することにより、不織布基材と
樹脂間の接着強度を向上し、絶縁信頼性を向上すること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、全芳香族ポリアミド繊
維不織布基材を用いたプリント配線基板において、不織
布基材と樹脂間の接着強度に大きく影響する不織布基材
の構成、含浸樹脂の構成および不織布基材の表面改質を
行ったものである。
【0014】主成分を全芳香族ポリアミド繊維とし、ポ
リアミック酸樹脂をそのバインダーとして不織布基材を
構成することで、繊維がポリアミック酸樹脂にコーティ
ングされるため、不織布基材と含浸樹脂間の親和性が向
上し、接着強度を増大することができる。添加するバイ
ンダー量としては、不織布全体の5〜20wt%が好ま
しく、この範囲外では接着強度が増大しないか、あるい
は減少する。
【0015】含浸樹脂の構成をエポキシ樹脂とポリアミ
ック酸樹脂の混合系にすることで、含浸樹脂の全芳香族
ポリアミド繊維不織布基材に対する親和性が向上し、結
果として不織布基材と樹脂間の接着強度を増大すること
ができる。含浸樹脂の構成としては、エポキシ樹脂を主
成分とし、ポリアミック酸樹脂を含浸樹脂全体の40w
t%以下にすることが好ましい。これよりポリアミック
酸樹脂の量が多くなると、含浸樹脂中のエポキシ樹脂の
比率が減少するため、不織布基材と銅箔との間の接着性
が低下する傾向がある。
【0016】全芳香族ポリアミド繊維不織布基材をポリ
アミック酸樹脂溶液に浸漬し、コーティングすること
で、不織布基材の含浸樹脂に対する親和性が向上するた
め、不織布基材と樹脂間の接着強度を増大することがで
きる。ポリアミック酸樹脂の処理量としては、不織布基
材全体の10wt%以下であることが好ましく、これよ
り処理量が多いと逆に不織布基材と樹脂間の接着性が減
少する傾向がある。
【0017】全芳香族ポリアミド繊維不織布基材を非プ
ロトン性極性溶剤に浸漬放置することで、繊維基材表面
の不純物が除去され、さらに繊維基材表面が粗くなるた
め、不織布基材と樹脂間の接着強度を増大することがで
きる。溶剤としては、DMF、THF、NMPおよびD
MSOが好ましく、またそれらの混合物でもよい。
【0018】全芳香族ポリアミド繊維不織布基材を非プ
ロトン性極性溶剤に浸漬放置した後、乾燥し、さらにポ
リアミック酸樹脂溶液に浸漬することで、繊維基材表面
の不純物が除去され、繊維基材表面が粗くなり、さらに
ポリアミック酸樹脂で基材表面がコーティングされるた
め、不織布基材と樹脂間の接着強度を増大することがで
きる。溶剤としては、DMF、THF、NMPおよびD
MSOが好ましく、あるいはそれらの混合物でもよい。
また、ポリアミック酸樹脂の処理量としては、不織布基
材全体の10wt%以下であることが好ましく、これよ
り処理量が多いと逆に基材と樹脂との間の接着性が減少
する傾向がある。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施の形態について説明す
る。なお、実施例に示した部数は、すべて重量部であ
る。
【0020】(実施例1)以下のように不織布基材、プ
リプレグおよびプリント配線基板を作成した。 (1)全芳香族ポリアミド繊維不織布基材の作成 パラ系芳香族ポリアミド繊維(例えばデュポン社”ケブ
ラー”)に下記式(化1)よりなるポリアミック酸樹脂
バインダーを不織布全体の5wt%になるように添加し
た構成で不織布を作成した。不織布は抄紙後、温度:2
50℃、圧力:250kg/cmの条件でカレンダ処理
を行った。得られた不織布シートは、目付:70g/m
2 、厚さ:100μmであった。
【0021】
【化1】
【0022】 (2)樹脂ワニス含浸操作 臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(臭素量:23%、エポキシ当量:2 70) 35.0部 3官能エポキシ樹脂(臭素量:23%、エポキシ当量:270)35.0部 ノボラック型フェノール樹脂(水酸基当量:120) 30.0部 カルボニルジイミダゾール 0.1部 メチルエチルケトン 66.6部 上記材料を溶解混合してワニスを調整した。
【0023】不織布基材にプリプレグ状態で含浸合計樹
脂量が50±1wt%になるようにワニスを含浸させ、
140℃で3分間乾燥してプリプレグとした。 (3)積層操作 樹脂ワニス含浸操作終了後、上記プリプレグの両面に厚
さ35μmの両面粗化銅箔を積層し、熱プレスして、プ
リント配線基板を作成した。熱プレスは、圧力55kg
/cm2、温度200℃で60分間の条件で行った。
【0024】(実施例2)パラ系芳香族ポリアミド繊維
に下記式(化2)よりなるポリアミック酸樹脂バインダ
ーを不織布全体の5wt%になるように添加した構成で
不織布を作成した以外は、実施例1と同様にしてカレン
ダ処理、プリプレグおよびプリント配線基板を作成し
た。
【0025】
【化2】
【0026】(実施例3)パラ系芳香族ポリアミド繊維
に下記式(化3)よりなるポリアミック酸樹脂バインダ
ーを不織布全体の5wt%になるように添加した構成で
不織布を作成した以外は、実施例1と同様にしてカレン
ダ処理、プリプレグおよびプリント配線基板を作成し
た。
【0027】
【化3】
【0028】(実施例4)パラ系芳香族ポリアミド繊維
に前記式(化1)よりなるポリアミック酸樹脂バインダ
ーを不織布全体の10wt%になるように添加した構成
で不織布を作成した以外は、実施例1と同様にしてカレ
ンダ処理、プリプレグおよびプリント配線基板を作成し
た。
【0029】(実施例5)パラ系芳香族ポリアミド繊維
に前記式(化1)よりなるポリアミック酸樹脂バインダ
ーを不織布全体の15wt%になるように添加した構成
で不織布を作成した以外は、実施例1と同様にしてカレ
ンダ処理、プリプレグおよびプリント配線基板を作成し
た。
【0030】(実施例6)パラ系芳香族ポリアミド繊維
に前記式化1よりなるポリアミック酸樹脂バインダーを
不織布全体の20wt%になるように添加した構成で不
織布を作成した以外は、実施例1と同様にしてカレンダ
処理、プリプレグおよびプリント配線基板を作成した。
【0031】(比較例1)パラ系芳香族ポリアミド繊維
のみの構成で不織布を作成した以外は、実施例1と同様
にしてカレンダ処理、プリプレグおよびプリント配線基
板を作成した。
【0032】(比較例2)パラ系芳香族ポリアミド繊維
に前記式(化1)よりなるポリアミック酸樹脂バインダ
ーを不織布全体の25wt%になるように添加した構成
で不織布を作成した以外は、実施例1と同様にしてカレ
ンダ処理、プリプレグおよびプリント配線基板を作成し
た。
【0033】(実施例7)パラ系芳香族ポリアミド繊維
のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、実施例
1のエポキシ樹脂90wt%、前記式(化1)よりなる
ポリアミック酸樹脂10wt%の構成からなる樹脂ワニ
スを含浸した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグ
およびプリント配線基板を作成した。
【0034】(実施例8)パラ系芳香族ポリアミド繊維
のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、実施例
1のエポキシ樹脂90wt%、前記式(化2)よりなる
ポリアミック酸樹脂10wt%の構成からなる樹脂ワニ
スを含浸した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグ
およびプリント配線基板を作成した。
【0035】(実施例9)パラ系芳香族ポリアミド繊維
のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、実施例
1のエポキシ樹脂90wt%、前記式(化3)よりなる
ポリアミック酸樹脂10wt%の構成からなる樹脂ワニ
スを含浸した以外は、実施例1と同様にしてプリプレグ
およびプリント配線基板を作成した。
【0036】(実施例10)パラ系芳香族ポリアミド繊
維のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、前記
式(化1)よりなるポリアミック酸樹脂を不織布基材全
体の5wt%になるように表面処理した以外は、実施例
1と同様にして、プリプレグおよびプリント配線基板を
作成した。
【0037】(実施例11)パラ系芳香族ポリアミド繊
維のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、前記
式(化2)よりなるポリアミック酸樹脂を不織布基材全
体の5wt%になるように表面処理した以外は、実施例
1と同様にして、プリプレグおよびプリント配線基板を
作成した。
【0038】(実施例12)パラ系芳香族ポリアミド繊
維のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、前記
式(化3)よりなるポリアミック酸樹脂を不織布基材全
体の5wt%になるように表面処理した以外は、実施例
1と同様にして、プリプレグおよびプリント配線基板を
作成した。
【0039】(実施例13)パラ系芳香族ポリアミド繊
維のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、DM
Fで溶剤処理した以外は、実施例1と同様にして、プリ
プレグおよびプリント配線基板を作成した。
【0040】(実施例14)パラ系芳香族ポリアミド繊
維のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、TH
Fで溶剤処理した以外は、実施例1と同様にして、プリ
プレグおよびプリント配線基板を作成した。
【0041】(実施例15)パラ系芳香族ポリアミド繊
維のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、NM
Pで溶剤処理した以外は、実施例1と同様にして、プリ
プレグおよびプリント配線基板を作成した。
【0042】(実施例16)パラ系芳香族ポリアミド繊
維のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、DM
SOで溶剤処理した以外は、実施例1と同様にして、プ
リプレグおよびプリント配線基板を作成した。
【0043】(実施例17)パラ系芳香族ポリアミド繊
維のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、DM
FとDMSOの混合物で溶剤処理した以外は、実施例1
と同様にして、プリプレグおよびプリント配線基板を作
成した。
【0044】(実施例18)パラ系芳香族ポリアミド繊
維のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、DM
FとTHFとDMSOの混合物で溶剤処理した以外は、
実施例1と同様にして、プリプレグおよびプリント配線
基板を作成した。
【0045】(実施例19)パラ系芳香族ポリアミド繊
維のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、DM
Fで溶剤処理し、次いで前記式(化1)よりなるポリア
ミック酸樹脂を不織布基材全体の5wt%になるように
表面処理した以外は、実施例1と同様にして、プリプレ
グおよびプリント配線基板を作成した。
【0046】(実施例20)パラ系芳香族ポリアミド繊
維のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、DM
Fで溶剤処理し、次いで前記式(化2)よりなるポリア
ミック酸樹脂を不織布基材全体の5wt%になるように
表面処理した以外は、実施例1と同様にして、プリプレ
グおよびプリント配線基板を作成した。
【0047】(実施例21)パラ系芳香族ポリアミド繊
維のみの構成で不織布を作成し、カレンダ処理後、DM
Fで溶剤処理し、次いで前記式(化3)よりなるポリア
ミック酸樹脂を不織布基材全体の5wt%になるように
表面処理した以外は、実施例1と同様にして、プリプレ
グおよびプリント配線基板を作成した。
【0048】以上の実施例および比較例で得られた銅張
積層板に対して、絶縁信頼性に直接影響する全芳香族ポ
リアミド繊維不織布基材と樹脂間の接着強度(層間強
度)の測定結果を表1〜3に示す。また、層間強度の測
定方法として、熱プレス後の銅張積層板を1cm幅に切
断し、引張り試験機で90°剥離試験を行った。この試
験条件において、全芳香族ポリアミド繊維不織布基材と
樹脂間で剥離していることが走査形電子顕微鏡(SE
M)観察で確認されている。したがって、この条件にお
ける測定結果を層間強度とした。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】表1において、全芳香族ポリアミド繊維不
織布のバインダーにポリアミック酸樹脂を用いた場合、
基板の層間強度が向上していることが確認できた。比較
例1のように全芳香族ポリアミド繊維のみからなる不織
布基材は、基材と含浸樹脂との間の親和性が乏しいた
め、基板の層間強度が小さくなっている。しかし、バイ
ンダーにポリアミック酸を用いることで、繊維がポリア
ミック酸樹脂でコーティングされ、基材と含浸樹脂間の
親和性が増す。その結果、基板の層間強度が向上すると
考えられる。比較例2より、バインダー量が20wt%
を越えると、基板の層間強度は増大せずに減少する。し
たがって、バインダー量は、5〜20wt%が好まし
い。
【0053】表2において、含浸樹脂にポリアミック酸
樹脂が含まれる実施例7〜9の層間強度が優れているこ
とが確認できた。含浸樹脂にアミド結合が含まれる樹脂
を混合することで、含浸樹脂の全芳香族ポリアミド繊維
不織布基材に対する親和性が向上し、基板の層間強度が
増大する。
【0054】表3において、実施例10〜12は全芳香
族ポリアミド繊維がポリアミック酸でコーティングされ
ており、そのため不織布基材と含浸樹脂間の親和性が増
し、基板の層間強度が向上することが確認できた。ま
た、実施例13〜18のように全芳香族ポリアミド繊維
不織布基材を溶剤で処理することで、繊維表面の不純物
が除去されると共に繊維表面が粗くなるため、不織布基
材と樹脂間の機械的強度が向上し、基板の層間強度が増
大する。また、実施例19〜21は、溶剤処理された不
織布基材をさらにポリアミック酸樹脂で表面処理したも
のであり、溶剤処理の効果とポリアミック酸樹脂コーテ
ィングの効果によって、基板の層間強度が増大する。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプリント
配線基板によれば、全芳香族ポリアミド繊維を主成分と
し、その繊維間のバインダーとしてポリイミド樹脂が5
〜20wt%含まれる不織布基材に、樹脂ワニスを含浸
し、乾燥して得たプリプレグに銅箔を積層し、加熱加圧
一体化することにより、不織布基材と樹脂間の接着強度
を向上し、絶縁信頼性を向上することができる。
【0056】また本発明によれば、全芳香族ポリアミド
繊維不織布のバインダーにポリアミック酸樹脂を用いる
こと、含浸樹脂にポリアミック酸樹脂を添加すること、
あるいは基材表面をポリアミック酸樹脂で処理すること
で全芳香族ポリアミド繊維不織布基材を用いたプリント
配線基板における不織布基材と樹脂間の接着強度を増大
させることができ、結果として絶縁信頼性に優れたプリ
ント配線基板を得ることができる。
【0057】次に本発明のプリント配線基板の製造方法
によれば、全芳香族ポリアミド繊維からなる不織布基材
をポリアミック酸樹脂溶液に浸漬処理し、乾燥した後、
樹脂ワニスを含浸し、乾燥して得たプリプレグに銅箔を
積層し、加熱加圧一体化することにより、不織布基材と
樹脂間の接着強度を向上し、絶縁信頼性を向上すること
ができる。
【0058】また、全芳香族ポリアミド繊維不織布基材
を溶剤処理することで、不織布基材と樹脂間の接着強度
を増大させることができ、結果として絶縁信頼性に優れ
たプリント配線基板を得ることができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全芳香族ポリアミド繊維を主成分とし、
    その繊維間のバインダーとしてポリイミド樹脂が5〜2
    0wt%含まれる不織布基材に、樹脂ワニスを含浸し、
    乾燥して得たプリプレグに銅箔を積層し、加熱加圧一体
    化してなるプリント配線基板。
  2. 【請求項2】 樹脂ワニスが、エポキシ樹脂とポリイミ
    ド樹脂の混合樹脂ワニスである請求項1に記載のプリン
    ト配線基板。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂とポリイミド樹脂の混合樹
    脂ワニスが、エポキシ樹脂/ポリイミド樹脂=60〜9
    0重量%/40〜10重量%の混合範囲である請求項2
    に記載のプリント配線基板。
  4. 【請求項4】 全芳香族ポリアミド繊維からなる不織布
    基材をポリアミック酸樹脂溶液に浸漬処理し、乾燥した
    後、樹脂ワニスを含浸、乾燥して得たプリプレグに銅箔
    を積層し、加熱加圧一体化するプリント配線基板の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 全芳香族ポリアミド繊維からなる不織布
    基材を、予め非プロトン性極性溶剤に浸漬処理し、乾燥
    した後、樹脂ワニスを含浸する請求項4に記載のプリン
    ト配線基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 非プロトン性極性溶剤が、N,N−ジメ
    チルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(T
    HF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメ
    チルスルホキシド(DMSO)から選ばれる少なくとも
    一つの溶剤である請求項5に記載のプリント配線基板の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 非プロトン性極性溶剤に浸漬処理して乾
    燥した後、さらにポリアミック酸樹脂溶液に浸漬処理
    し、乾燥した後、樹脂ワニスを含浸する請求項5に記載
    のプリント配線基板の製造方法。
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