JPH09292202A - 直線変位検出装置 - Google Patents

直線変位検出装置

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JPH09292202A
JPH09292202A JP8105593A JP10559396A JPH09292202A JP H09292202 A JPH09292202 A JP H09292202A JP 8105593 A JP8105593 A JP 8105593A JP 10559396 A JP10559396 A JP 10559396A JP H09292202 A JPH09292202 A JP H09292202A
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昌広 横谷
Hideki Umemoto
英樹 梅元
Naoki Hiraoka
直樹 平岡
Wataru Fukui
渉 福井
Yutaka Ohashi
豊 大橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り付け環境に対する自由度を拡大して汎用
性を持たせることができ、また、磁気検出素子の出力電
圧に対する永久磁石の着磁精度の影響度を小さくでき、
しかも、磁石形状を小さくできると共にコストの低廉化
を図ることができ、また、構成簡単且つ安価にして2重
系出力が可能な直線変位検出装置を得る。 【解決手段】 所定のパターンに形成された感磁面(3
b)を有する磁気検出素子(3)と、短軸方向の両端面
に磁極面を有し、この磁極面が磁気検出素子(3)の感
磁面(3b)に対向させられ、且つ長軸方向に移動可能
に配設された永久磁石(4)とを備え、この永久磁石の
長軸方向の変位を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、直線変位検出装
置に関し、特に直線変位に連動した永久磁石の直線変位
を、磁気検出素子の感磁面上の磁束方向、あるいは、磁
束密度の変化として検出する直線変位検出装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図8は、例えば特開平5−280916
号公報に示された従来の直線変位検出装置の一例を模式
的に示す平面図である。図において、1は磁気検出素子
であり、例えばガラス基板上に磁気抵抗パターンに構成
された強磁性体磁気抵抗材料であるNiFeからなる磁気
抵抗素子1aが形成され、さらに絶縁樹脂で直方体形状
にモールドされて構成され、ガラス基板表面の磁気抵抗
素子1aの形成面が感磁面1bとなっている。ここで
は、磁気抵抗素子1aの磁気抵抗パターンは、櫛歯状パ
ターンが出力端子1cのパターンを中心に左右対称にハ
の字状に構成されている。2は永久磁石であり、この永
久磁石2は、磁石長手方向に磁極面をもち、直線変位に
応じて磁石長手方向に変位し、磁気検出素子1に磁束変
化を与える。磁気検出素子1は磁束変化を出力電圧に変
換し、直線変位を検出する。
【0003】次に、動作について説明する。検出する直
線変位に応じて永久磁石2は変位し、磁気検出素子1に
は検出する直線変位に対応した磁束方向あるいは磁束密
度変化が印加される。磁気検出素子1は、この磁束変化
に応じて磁気抵抗素子1aの磁気抵抗パターンの抵抗値
が変化し、検出する直線変位に対応した電圧を出力す
る。なお、この場合、出力電圧は、磁気抵抗パターンの
抵抗値に比例して大きくなる。磁気検出素子1からの出
力電圧は、出力端子1cを介して外部に出力される。
【0004】図9は永久磁石2の変位に対する磁気検出
素子1の出力電圧の関係を示したものである。同図にお
いて、電圧V1,V2は永久磁石2が0を基準にして左右
(−X側およびX側)に変位したときの磁気検出素子1
の出力電圧のそれぞれの側における最大値を実質的に表
している。また、実線Aは磁気検出素子1の理想的な出
力電圧の特性、破線Bは磁気検出素子1の実際の出力電
圧の波形である。ここで、磁気検出素子1の直線性は、
理想的な出力電圧に対する実際の出力電圧の偏位分をΔ
V、永久磁石2の変位がフルスケール(FS)時の出力
電圧をVFSとすると、次式で与えられる。
【0005】 直線性=(ΔV/VFS)×100% ・・・(1)
【0006】図10は、磁石長手方向に磁極面を持つ永
久磁石2の変位と、その変位に対応して変化する磁気検
出素子1の出力電圧の関係を示したものである。図8に
示すように磁気検出素子1は永久磁石2の長手方向の中
心(磁極境面)に対向して配置されているため、永久磁
石2の着磁精度がよい(正常である)と、ニュートラル
ゾーンが図10(b)の符号2aで示すように磁極境面
と一致しているので、このような永久磁石2の直線変位
を、その感磁面1b上の磁束方向、あるいは、磁束密度
の変化として検出する磁気検出素子1の出力電圧の特性
は、図10(a)の実線で示すように略理想的な特性と
なるが、永久磁石2の着磁精度が悪い(異常である)
と、ニュートラルゾーンが図10(b)の符号2bで示
すように磁極境面より大きくずれるので、磁気検出素子
1の出力電圧の特性は、図10(a)の破線で示すよう
な特性となり、例えば中点電圧(永久磁石2が停止して
いるとき(X=0)の磁気検出素子1の出力電圧(V1
+V2)/2相当)に対して電圧D1なる大きなずれを生
じる。
【0007】従って、磁気検出素子1の出力電圧は永久
磁石2の着磁精度に大きく左右されることが分かる。換
言すれば、このように磁気検出素子1を永久磁石2の長
手方向の中心(磁極境面)に対向して配置した場合、磁
気検出素子1の出力電圧は、永久磁石2のニュートラル
ゾーンに大きく影響されることが分かる。一般に、永久
磁石の着磁は、N極とS極の間が長くなればなる程、難
しいと云われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の直線変位検出装
置は、以上のように、長手方向に磁極面をもつ永久磁石
を使用しているので、以下のような種々の問題点があっ
た。即ち、先ず、磁気検出素子への印加磁界が弱いため
外部磁界および外部磁性体の影響を受けやすく、取り付
け環境を考慮する必要があり、取り付け環境に対する自
由度が制限されるという問題点があった。また、磁気検
出素子は永久磁石の長手方向の中心(磁極境面)に対向
して配置されているため、磁気検出素子の出力電圧は永
久磁石の着磁精度に大きく左右されるという問題点があ
った。さらに、磁気検出素子の出力電圧の直線性を確保
するために永久磁石の長手方向寸法Lと短手方向寸法M
の比率L/Mを大きくする必要があり、磁石形状が大き
くなり、コスト的にも高価になるという問題点があっ
た。
【0009】この発明はこのような問題点を解決するた
めになされたもので、取り付け環境に対する自由度を拡
大して汎用性を持たせることができ、また、磁気検出素
子の出力電圧に対する永久磁石の着磁精度の影響度を小
さくでき、しかも、磁石形状を小さくできると共にコス
トの低廉化を図ることができ、また、構成簡単且つ安価
にして2重系出力が可能な直線変位検出装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る直線変位検出装置は、所定のパターンに形成された感
磁面を有する磁気検出素子と、短軸方向の両端面に磁極
面を有し、この磁極面が磁気検出素子の感磁面に対向さ
せられ、且つ長軸方向に移動可能に配設された永久磁石
とを備え、この永久磁石の長軸方向の変位を検出するよ
うにしたものである。
【0011】請求項2記載の発明に係る直線変位検出装
置は、所定のパターンに形成された感磁面を有し、この
感磁面が相互に所定間隔で対向するように配置された複
数の磁気検出素子と、短軸方向の両端面に磁極面を有
し、この磁極面が複数の磁気検出素子の感磁面に対向さ
せられ、且つ長軸方向に移動可能に複数の磁気検出素子
の間に配設された永久磁石とを備え、この永久磁石の長
軸方向の変位を検出するようにしたものである。
【0012】請求項3記載の発明に係る直線変位検出装
置は、請求項1または2の発明において、永久磁石の長
軸方向寸法Lと検出変位Xとの比率X/Lを0.8〜
1.2とするものである。
【0013】請求項4記載の発明に係る直線変位検出装
置は、請求項1〜3のいずれかの発明において、磁気検
出素子の感磁面は櫛歯状パターンが左右対称にハの字状
に構成されたパターンに形成されているものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を模式的
に示す平面図である。図において、3は磁気検出素子で
あり、例えばガラス基板上に磁気抵抗パターンに構成さ
れた強磁性体磁気抵抗材料であるNiFeからなる磁気抵
抗素子3aが形成され、さらに絶縁樹脂で直方体形状に
モールドされて構成され、ガラス基板表面の磁気抵抗素
子3aの形成面が感磁面3bとなっている。ここでは、
磁気抵抗素子3aの磁気抵抗パターンは、櫛歯状パター
ンが出力端子3cのパターンを中心に左右対称にハの字
状に構成されている。4は棒状の永久磁石であり、この
永久磁石4は、磁気検出素子3の感磁面の延長上に長軸
心がくるように、磁気検出素子3と対向して、長軸方向
に移動可能に配設され、かつ短軸方向の両端面を磁極面
とするものである。
【0015】次に、動作について説明する。検出する直
線変位に応じて永久磁石4は変位し、磁気検出素子3に
は検出する直線変位に対応した磁束方向あるいは磁束密
度変化が印加される。磁気検出素子3は、この磁束変化
に応じて磁気抵抗素子3aの磁気抵抗パターンの抵抗値
が変化し、検出する直線変位に対応した電圧を出力す
る。なお、この場合も、出力電圧は、磁気抵抗パターン
の抵抗値に比例して大きくなる。磁気検出素子3からの
出力電圧は、出力端子3cを介して外部に出力される。
【0016】図2は、短軸方向の両端面を磁極面として
いる永久磁石4の変位と、その変位に対応して変化する
磁気検出素子3の出力電圧の関係を示したものである。
同図において、電圧V1,V2は永久磁石4が0を基準に
して左右(−X側およびX側)に変位したときの磁気検
出素子3の出力電圧のそれぞれの側における最大値を実
質的に表している。ここでは、永久磁石4は、磁気検出
素子3の感磁面の延長上に長軸心がくるように磁気検出
素子3と対向して長軸方向に移動可能に配設され、かつ
短軸方向の両端面を磁極面としているため、図2(b)
の符号4aで示すようにそのニュートラルゾーンは、磁
気検出素子3の感磁面に対して略平行の関係にあり、こ
の場合、実質的にニュートラルゾーンを使用していない
ので、その影響を受けない。従って、磁気検出素子3の
出力電圧の理想的な特性を図2(a)の実線で示すよう
な特性とすると、実際の磁気検出素子3の出力電圧の特
性は、図2(a)の破線で示すような特性となり、中点
電圧(永久磁石4が停止しているとき(X=0)の磁気
検出素子3の出力電圧(V1+V2)/2相当)に対して
電圧D2(≪D1)なるずれを生じるのみで、略理想的な
特性に近い特性が得られる。この場合の特性のずれは、
着磁のずれや磁気検出素子と永久磁石の配置関係のずれ
等によるものと思われる。
【0017】ここで、検出する直線変位Xに対応した磁
束方向及び磁束密度の変化量を、永久磁石4の長手方向
寸法LをX/L=0.8〜1.2で設定することによ
り、図3で示すように、その出力直線性を最適にでき、
永久磁石4の長手方向寸法を短縮できるためコスト低減
が可能となる。また、検出する直線変位に対応して決定
される永久磁石4の長手方向寸法の構成上の余裕度を大
きくできる。
【0018】図4は図1で説明した磁気検出素子3およ
び永久磁石4を組み込んだこの発明に係る直線変位検出
装置の構成を示す断面図、図5は図4の線IーIの断面図
であり、各図において、図1と対応する部分には同一符
号を付し、その説明を省略する。図において、5はケー
ス本体6に形成された取付フランジ、7は取付フランジ
5から突出する状態にケース本体6に形成される挿入筒
部で、この中心線8上を永久磁石4が移動するようにシ
ャフト9が装着されている。10は被検出装置である例
えばEGRバルブで、本装置取り付け用としての鉄等の
強磁性体からなる取付フランジ10aおよび開口部10
bを有している。11は負圧室で、エンジン(図示せ
ず)に発生する負圧が供給される。12はロッドで、負
圧室11の負圧の大きさにより作動されてバルブ13を
開閉する。
【0019】また、14はケース本体6に収納された回
路基板、15はケース本体6のスペースを防ぐと共に、
シャフト9の貫挿穴を有するカバーで、ケース本体6に
接着されてシャフト9の脱落を防止している。そして、
回路基板14の固定・収納スペースとシャフト9の動作
スペースが完全に隔離されているので、装置の気密性が
確保されている。
【0020】以上のように、挿入筒部7を開口部10b
に挿入して両方の取付フランジ5および10aを固定し
て本装置をEGRバルブで10に取り付けると、図4お
よび図5に示すように、永久磁石4が取付フランジ10
aおよび開口部10bの中心線8上を直線変位するよう
になるので、強磁性体(鉄等)の取付フランジ10aに
よる影響が最も少なくなり、出力変動も最も小さく抑制
できる。
【0021】なお、本装置は、EGRバルブ10に取り
付けられて、負圧室11の負圧の大きさに応じて直線変
位するロッド12の、この直線変位をシャフト9により
取り出し、永久磁石4を磁気検出素子3に対して直線変
位することで印加磁界方向が変化し、アナログ出力を得
ることにより、EGRバルブ10の開度センサとして使
用される。
【0022】このように、本実施の形態では、磁気検出
素子と永久磁石の磁極面を対向させて配置することによ
り、磁気検出素子に強磁界が印加出来るため、外部磁界
および外部磁性体の影響を低減でき、取付環境に対して
自由度ができる。また、磁束方向変化を検出する磁気検
出素子の場合は飽和磁界以上の非常に安定した領域での
素子使用が可能である。また、永久磁石の磁極面と対向
して磁気検出素子を配置することにより、磁気検出素子
の出力電圧に対する永久磁石の着磁精度に影響度が小さ
くできる。また、検出する直線変位Xに対応した磁束方
向および磁束密度の変化量を、永久磁石の長手方向寸法
LとしてX/L=0.8〜1.2で設定することにより
出力直線性を最適にでき、永久磁石の長手方向寸法を短
縮できるためコスト低減が可能となる。さらに、検出す
る直線変位に対応して決定される永久磁石の長手方向寸
法の構成上の余裕度が大きくできる。
【0023】実施の形態2.図6はこの発明の実施の形
態2を模式的に示す平面図である。図6において、図1
と対応する部分には同一符号を付し、その説明を省略す
る。図において、21,22は磁気検出素子3と同様の
磁気検出素子であり、それぞれ、例えばガラス基板上に
磁気抵抗パターンに構成された強磁性体磁気抵抗材料で
あるNiFeからなる磁気抵抗素子21a,22aが形成
され、さらに絶縁樹脂で直方体形状にモールドされて構
成され、また、ガラス基板表面の磁気抵抗素子21a,
22aの形成面がそれぞれ感磁面21b,22bとなっ
ている。これらの磁気抵抗素子21a,22aもその磁
気抵抗パターンは、櫛歯状パターンがそれぞれ出力端子
21c,22cのパターンを中心に左右対称にハの字状
に構成されている。そして、磁気検出素子21,22
を、その感磁面21b,22bが対向するように、永久
磁石4を挟んで配置する。
【0024】次に、動作について説明する。検出する直
線変位に応じて永久磁石4は磁気検出素子21,22の
間を長軸方向に変位し、磁気検出素子21,22には検
出する直線変位に対応した磁束方向あるいは磁束密度変
化が印加される。磁気検出素子21,22は、この磁束
変化に応じて磁気抵抗素子21a,22aの磁気抵抗パ
ターンの抵抗値が変化し、検出する直線変位に対応した
電圧を出力する。なお、この場合も、出力電圧は、磁気
抵抗パターンの抵抗値に比例して大きくなる。磁気検出
素子21,22からの出力電圧は、それぞれ出力端子2
1c,22cを介して外部に出力される。
【0025】図7は、短軸方向の両端面を磁極面として
いる永久磁石4の変位と、その変位に対応して変化する
磁気検出素子21,22の出力電圧の関係を示したもの
である。同図において、電圧V1,V2は永久磁石4が0
を基準にして左右(−X側およびX側)に変位したとき
の磁気検出素子21,22の出力電圧のそれぞれの側に
おける最大値を実質的に表している。ここでは、永久磁
石4は、磁気検出素子21,22の感磁面の延長上に長
軸心がくるように磁気検出素子21,22と対向して長
軸方向に移動可能に配設され、かつ短軸方向の両端面を
磁極面としているため、図7(b)の符号4aで示すよ
うにそのニュートラルゾーンは、磁気検出素子21,2
2の感磁面に対して略平行の関係にあり、この場合、実
質的にニュートラルゾーンを使用していないので、その
影響を受けない。
【0026】従って、磁気検出素子21,22の出力電
圧の理想的な特性をそれぞれ図7(a)および図7
(c)の実線で示すような特性とすると、実際の磁気検
出素子21,22の出力電圧の特性は、それぞれ図7
(a)および図7(c)の破線で示すような特性とな
り、中点電圧(永久磁石4が停止しているときの磁気検
出素子21,22の出力電圧(V1+V2)/2相当)に
対して電圧D2(≪D1)なるずれを生じるのみで、略理
想的な特性に近い特性が得られる。この場合の特性のず
れも、着磁のずれや磁気検出素子と永久磁石の配置関係
のずれ等によるものと思われる。
【0027】この図7(a)および図7(c)の特性か
らも分かるように、磁気検出素子21,22の出力電圧
は、理想的な特性に対してそのずれ量(D2)が小さい
ので、実質的に両方の特性は、相似の関係にある。従っ
て、実質的に1つの移動軸(永久磁石)を用いて2つの
信号を同時に取り出すことができ、2重系出力が可能に
なる。
【0028】因に、上述の図8に示したような長手方向
に磁極面をもつ永久磁石に対して、これを挟むように一
対の磁気検出素子を設けた場合、理想的な特性に対する
ずれ量(D1)は図10に示したように大きいので、双
方の磁気検出素子から出力される出力電圧の特性は、相
似でなくなり、両方の信号を用いるには、もう1つ別の
移動軸を設けて直線変位検出装置を構成する必要があ
り、この場合、形状が大きくなり、また、コスト的にも
高価となる。なお、このような2重系出力が可能な一対
の磁気検出素子21,22を図4に示すような構造の直
線変位検出装置に組み込むには、図示せずも、永久磁石
4を挟んで磁気検出素子21,22を配置するようにす
ればよい。
【0029】このように、本実施の形態でも、実施の形
態1と同様の効果が得られると共に、さらに、本実施の
形態では、短軸方向の両端面を磁極面としている永久磁
石に対してこれを挟んで所定間隔で感磁面が対向するよ
うに一対の磁気検出素子を配置したので、構成簡単且つ
安価にて2重系出力が可能になる。
【0030】実施の形態3.上記実施の形態では、磁気
検出素子の磁気抵抗パターンは、出力パターンを中心に
左右対称にハの字状に構成された櫛歯状パターンの場合
であったが、その他の形状、例えば、直交する櫛歯状の
パターンでもよい。また、上記実施の形態では、磁気検
出素子として磁気抵抗素子を用いた場合について説明し
たが、同様の機能が得られれば、その他の素子、例えば
ホール素子を用いてもい。また、棒状の永久磁石の形状
は角形でもよいし、或いは円筒形でもよい。
【0031】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、所定のパターンに形成された感磁面を有する磁気
検出素子と、短軸方向の両端面に磁極面を有し、この磁
極面が磁気検出素子の感磁面に対向させられ、且つ長軸
方向に移動可能に配設された永久磁石とを備え、この永
久磁石の長軸方向の変位を検出するようにしたので、磁
気検出素子に強磁界を印加でき、外部磁界および外部磁
性体の影響を低減でき、以て、取付環境に対して自由度
ができ、装置に汎用性を持たせることが可能になり、ま
た、磁束方向変化を検出する磁気検出素子の場合は飽和
磁界以上の非常に安定した領域での素子使用が可能とな
り、さらに、磁気検出素子の出力電圧に対する永久磁石
の着磁精度の影響度を小さくできるという効果がある。
【0032】請求項2記載の発明によれば、所定のパタ
ーンに形成された感磁面を有し、この感磁面が相互に所
定間隔で対向するように配置された複数の磁気検出素子
と、短軸方向の両端面に磁極面を有し、この磁極面が複
数の磁気検出素子の感磁面に対向させられ、且つ長軸方
向に移動可能に複数の磁気検出素子の間に配設された永
久磁石とを備え、この永久磁石の長軸方向の変位を検出
するようにしたので、磁気検出素子に強磁界を印加で
き、外部磁界および外部磁性体の影響を低減でき、以
て、取付環境に対して自由度ができ、装置に汎用性を持
たせることが可能になり、また、磁束方向変化を検出す
る磁気検出素子の場合は飽和磁界以上の非常に安定した
領域での素子使用が可能となり、さらに、磁気検出素子
の出力電圧に対する永久磁石の着磁精度の影響度を小さ
くでき、しかも、構成簡単且つ安価にて2重系出力が可
能になるという効果がある。
【0033】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2の発明において、永久磁石の長軸方向寸法Lと検
出変位Xとの比率X/Lを0.8〜1.2としたので、
出力直線性を最適にでき、永久磁石の長手方向寸法を短
縮でき、以て、小型化、コストの低減が可能となり、ま
た、検出する直線変位に対応して決定される永久磁石の
長手方向寸法の構成上の余裕度が大きくできるという効
果がある。
【0034】請求項4記載の発明によれば、請求項1〜
3のいずれかの発明において、磁気検出素子の感磁面は
櫛歯状パターンが左右対称にハの字状に構成されたパタ
ーンに形成したので、磁気検出素子の出力電圧の直線域
を有効に利用できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を模式的に示す平面
図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の動作説明に供する
ための特性図である。
【図3】 この発明の実施の形態1の動作説明に供する
ための特性図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係る直線変位検出
装置の全体の構成を示す断面図である。
【図5】 図4の線I−Iの断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態2を模式的に示す平面
図である。
【図7】 この発明の実施の形態2の動作説明に供する
ための特性図である。
【図8】 従来の直線変位検出装置を模式的に示す平面
図である。
【図9】 従来の直線変位検出装置の動作説明に供する
ための特性図である。
【図10】 従来の直線変位検出装置の動作説明に供す
るための特性図である。
【符号の説明】
3,21,22 磁気検出素子、3a,21a,22a
磁気抵抗素子(磁気抵抗パターン)、3b,21b,
22b 感磁面、4 棒状の永久磁石。
フロントページの続き (72)発明者 福井 渉 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 大橋 豊 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のパターンに形成された感磁面を有
    する磁気検出素子と、 短軸方向の両端面に磁極面を有し、該磁極面が上記磁気
    検出素子の感磁面に対向させられ、且つ長軸方向に移動
    可能に配設された永久磁石とを備え、該永久磁石の上記
    長軸方向の変位を検出するようにしたことを特徴とする
    直線変位検出装置。
  2. 【請求項2】 所定のパターンに形成された感磁面を有
    し、該感磁面が相互に所定間隔で対向するように配置さ
    れた複数の磁気検出素子と、 短軸方向の両端面に磁極面を有し、該磁極面が上記複数
    の磁気検出素子の感磁面に対向させられ、且つ長軸方向
    に移動可能に上記複数の磁気検出素子の間に配設された
    永久磁石とを備え、該永久磁石の上記長軸方向の変位を
    検出するようにしたことを特徴とする直線変位検出装
    置。
  3. 【請求項3】 上記永久磁石の長軸方向寸法Lと検出変
    位Xとの比率X/Lを0.8〜1.2とすることを特徴
    とする請求項1または2記載の直線変位検出装置。
  4. 【請求項4】 上記磁気検出素子の感磁面は櫛歯状パタ
    ーンが左右対称にハの字状に構成されたパターンに形成
    されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の直線変位検出装置。
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