JPH09290385A - デパレタイズ用ハンド装置 - Google Patents

デパレタイズ用ハンド装置

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JPH09290385A
JPH09290385A JP12901396A JP12901396A JPH09290385A JP H09290385 A JPH09290385 A JP H09290385A JP 12901396 A JP12901396 A JP 12901396A JP 12901396 A JP12901396 A JP 12901396A JP H09290385 A JPH09290385 A JP H09290385A
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JP
Japan
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suction pad
work
suction
depalletizing
hand device
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JP12901396A
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English (en)
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Takahide Nagahama
恭秀 永浜
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像処理などを要しない簡単な構成によっ
て、迅速に且つ確実にワークの重心部分を吸着して持ち
上げることのできるデパレタイズ用ハンド装置を提供す
る。 【解決手段】 ワークWを吸着する吸着パッド12を、
手首8に対して自在継ぎ手27を介して傾斜可能に又は
固定的のいずれかに切換可能に支持する。吸着パッド1
2がワークWを吸着するに際して吸着パッド12を傾斜
可能に支持することにより、吸着パッド12はワークW
を偏心吸着した場合に傾斜する。吸着パッド12の傾斜
をセンサ20a〜20dにより検知する。制御部28は
センサ20a〜20dの信号に基づいて吸着パッド12
のワークWへの吸着位置を偏心のないように変更させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パレットなどに積
み上げられた、例えば米や穀物類を収納した袋などのワ
ークを一つずつ吸着してデパレタイジングするデパレタ
イズ用ハンド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、パレタイジングロボットやハ
ンドリングロボットを利用することによって、袋体など
のデパレタイジング作業の自動化が実施されており、こ
のようなデパレタイジング作業の自動化に用いるハンド
装置としては、例えば特開平6−80370号公報に記
載されているものが知られている。このハンド装置は、
吸着パッドをデパレタイジングすべきワークに当接させ
たのちに、吸着パッドに対してこれが連結されたチャン
バを介して真空吸引力を作用させることにより、ワーク
を吸着パッドで吸着して吊り上げ、その吊り上げた状態
で運ぶようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図7に示す
ように、米や穀物などを収容した袋体などのワークW
は、特定の実体がない変形し易いものであるから、パレ
ット1上に積み上げられたときに、パレタイズ(積み上
げ)時の積み卸し位置の誤差や運搬時の振動等によって
内側に倒れ込むように荷崩れしたり、或いは外側に荷が
割れて崩れる状態となっていることが多く、全てのワー
クWが規則正しく積み上げられことの方が少ない。これ
に対し、吸着パッド4がワークWの中央部に当接するす
るようにロボット2の手首(ハンド)3を位置制御がで
きなかった場合には、同図に示すように、ワークWの中
央部からずれた箇所を偏心吸着して吊り上げることにな
り、このずれによりワークWに発生するモーメントの大
きさが吸着パッド4によるワークWへの吸着力を上回っ
た場合には、デパレタイジング作業中においてワークW
が吸着パッド4から外れて落下することがある。
【0004】そこで、上述のような問題を解消するため
に、ワークWの正規の積み上げ位置からのずれを画像処
理により検出して、その検出結果に基づいて吸着パッド
4の位置を補正するようにした装置(例えば、特開平2
−269587号公報参照)が提案されている。しかし
ながら、この装置では、袋体などのように任意形状に変
形し易いワークWを画像認識するのが難しいことから、
画像信号の複雑な処理が必要となって高価なものとな
る。しかも、ワークWである袋体の収納物が小麦粉や石
炭などのように塵埃を外部に発するものである場合に
は、撮像カメラのレンズが汚損されて所期の撮像効果を
得られなくなるので、レンズの汚損防止対策が必要とな
ってさらにコスト高になる上に、レンズの頻繁な清掃を
必要とする問題がある。
【0005】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、画像処理などを要しない簡単な構成によって、
迅速に且つ確実にワークの重心部分を吸着して持ち上げ
ることのできるデパレタイズ用ハンド装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係るデパレタイズ用ハンド装置
は、ロボットの手首に吸着パッドを取付け、前記吸着パ
ッドでワークを吸着し、前記ロボットの作動によって前
記ワークをデパレタイズするデパレタイズ用ハンド装置
であって、前記吸着パッドを前記手首に対して自在継ぎ
手を介して傾斜可能に又は固定的のいずれかに切換可能
に支持し、前記吸着パッドが前記ワークを吸着するとき
に前記吸着パッドを傾斜可能に支持し、前記ワークの偏
心吸着による傾斜を検知するセンサを設け、このセンサ
によって、前記吸着パッドの前記ワークへの吸着位置を
変更させる制御部を設けている。
【0007】上記デパレタイズ用ハンド装置によれば、
吸着パッドを自在継ぎ手を介して傾斜可能に支持する状
態に切り換えたのちに、この吸着パッドでワークを吸着
して僅かに持ち上げる。このとき、吸着パッドがワーク
を偏心吸着した場合には、ワークに生じるモーメントに
応じて吸着パッドが傾斜し、この傾斜方向をセンサが検
知する。制御部は、センサが検知した傾斜方向に基づい
て手首を作動制御して、吸着パッドのワークへの吸着位
置を前記傾斜が無くなる方向に変更させ、センサによっ
て吸着パッドの傾斜が検知されなくなるまで吸着パッド
のワークへの吸着位置の修正を継続する。それにより、
吸着パッドはワークの重心部分を確実に吸着するよう吸
着位置を変更される。
【0008】上述のように、ワークの実際の姿を認識す
ることなく、ワークを吸着して僅かに持ち上げたときの
吸着パッドの傾斜のみに基づいて偏心吸着の有無を確実
に検知して、吸着パッドの吸着位置をワークの中央部に
修正できるから、複雑な画像処理や汚れ易い光学系を用
いることなく、ワークを落下するおそれの無い安定状態
に吸着できる。しかも、吸着パッドで吸着したワークを
その下方のワークに対し僅かに浮き上がる程度に持ち上
げるだけで、吸着パッドに生じる傾斜方向によって偏心
吸着を確実に検知できるから、手首の無駄な動きを可及
的に少なくして吸着パッドのワークへの吸着位置の修正
を迅速に行える。
【0009】本発明の請求項2に係るデパレタイズ用ハ
ンド装置は、請求項1における前記傾斜の程度を制限す
る制限部材が設けられている。それにより、吸着パッド
のワークへの吸着位置が修正する必要のない程度に僅か
にずれている場合には、制限部材が吸着パッドの不必要
な傾斜を阻止するよう作用し、センサにより吸着パッド
の傾斜が検知されない。また、吸着パッドの偏心吸着に
よる傾斜の程度も最小限に抑えることができ、吸着パッ
ドの吸着位置の修正を一層迅速に且つ確実に行える。
【0010】請求項3に係るデパレタイズ用ハンド装置
は、請求項2において、前記自在継ぎ手を前記制限部材
に対して引き上げる引き上げ部材が設けられ、この引き
上げ部材によって前記吸着パッドを前記手首に対して固
定する構成になっている。それにより、吸着パッドを傾
斜可能に支持していた自在継ぎ手は、吸着パッドの吸着
位置の修正が終了した時点で引き上げ部材により引き上
げられて、吸着パッドが手首に固定される。したがっ
て、吸着位置の修正された吸着パッドは、少ない動きで
迅速に手首に固定されて、吸着したワークを運搬するな
どの次のステップに速やかに移行される。
【0011】請求項4に係るデパレタイズ用ハンド装置
は、請求項2において、前記センサとして前記制限部材
より前記吸着パッドに向かって設けられた複数の近接セ
ンサを有している。それにより、例えば、吸着パッドが
矩形状である場合、その矩形の四隅に制限部材が設けら
れ、この各制限部材から吸着パッドに向かってそれぞれ
センサが取り付けられることになるので、吸着パッドが
いずれの制限部材の制限力に抗して傾いたかを各センサ
のオン・オフにより検知でき、吸着パッドの偏心吸着の
方向を簡単に、且つ正確に検出することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明
の一実施の形態に係るデパレタイズ用ハンド装置を示
し、(a)は一部破断した正面図、(b)は(a)のA
−A線断面図である。同図において、デパレタイジング
装置としてパレタイジングロボットを用いた場合を例示
してある。このロボットは垂直多関節型であり、第1な
いし第4の四つのリンクが平行四辺形状に配置されて回
転関節で連結された周知の平行四辺形リンク機構7を備
えており、この平行四辺形リンク機構7は、その先端部
に取り付けられたロボットの手首8を常に鉛直状態に保
持しながら水平方向および鉛直方向に移動させる。さら
に、手首8の下方に設けられた手首回動部9は、手首用
モータ10の回転力を手首8に内蔵された減速機を介し
て伝達されることにより、水平面内で回転する。
【0013】手首回動部9には、本発明の要旨とする構
成である傾斜検出機構11を介在して吸着パッド12が
取り付けられている。この吸着パッド12は、容器を逆
にした形状になっており、その下端に開口した吸着口1
2aには、ワークWに対する密着を高めて吸着力を向上
させることを目的として、ゴムなどの弾力性を有するシ
ール部材12bが開口縁部に沿って貼着されている。ま
た、吸着パッド12には、吸気管13が内部に連通する
よう貫通して固着されており、この吸気管13は、ニッ
プル14およびエアーホース17を介して図示しない真
空ポンプまたはブロアーなどの真空吸引装置に接続され
ている。したがって、真空吸引装置の駆動により吸着パ
ッド12の本体内空間が吸気されて、吸着口12aによ
りシール部材12bを介してワークWを吸着するように
なっている。
【0014】上記傾斜検出機構11は、吸着パッド12
がワークWを偏心吸着することによって傾いたときの傾
斜方向を検出するものである。この傾斜検出機構11
は、手首回動部9に吊り下げ状態に固定されたハウジン
グ18と、ハウジング18下部の矩形状の支持台部18
aの四隅に摺動自在に貫通された4本の支持ロッド19
と、支持台部18aにおける各支持ロッド19のそれぞ
れの近傍位置に配設された第1なしい第4の4個のセン
サ20a〜20dと、下面に吸着パッド12が固定され
るとともに上面の四隅に上記の4本の支持ロッド19の
各々の下端部が枢着状態に連結された吸着パッド取付板
21と、各支持ロッド19の上端から直交方向にそれぞ
れ突出する4個の受け部材22と、これら各受け部材2
2と支持台部18aとの間にそれぞれ介在された圧縮コ
イルばねからなる4個の制限部材23と、ハウジンク1
8上部の筒状部18b内に配置されてハウジング18に
吊り下げ状に取り付けられたシリンダからなる引き上げ
部材24と、この引き上げ部材24のシリンダロッド2
4aと吸着パッド取付板21の中央部とを連結する自在
継ぎ手27とを備えている。
【0015】自在継ぎ手27は、シリンダロッド24a
に対して吸着ロッド取付板21が水平面回りに回動せ
ず、且つ鉛直面回りの回動を許容するよう相互に連結し
ている。したがって、引き上げ部材24がシリンダロッ
ド24aを吸引していない場合には、吸着パッド取付板
21つまり吸着パッド12が自在継ぎ手27を介して鉛
直面回りに回動する傾斜可能な状態に支持され、一方、
引き上げ部材24がシリンダロッド24aを吸引する
と、吸着パッド取付板21が引き上げられて支持台部1
8aに押し付けられることにより、吸着パッド12が手
首8に対し水平状態に固定される。また、第1〜第4の
センサ20a〜20dとしては、近接センサが用いられ
ている。これら各センサ20a〜20dは、吸着パッド
取付板21における対向部位が支持台部18aに押し付
けられているのを検知してオンするとともに、吸着パッ
ド取付板21が支持台部18aから離間したときにオフ
する。また、各制限部材23は、吸着パッド12がワー
クWを僅かに偏心吸着した程度で吸着パッド12が傾か
ないように対応する支持ロッド19を介して吸着パッド
取付板21を上方に付勢している。
【0016】図2は上記デパレタイズ用ハンド装置の電
気制御系のブロック構成図である。同図において、CP
U基板28は、このハンド装置全体を制御する中央処理
回路部(図示せず)や位置補正回路部28aなどが形成
されている。第1および第4のセンサ20a〜20d2
0のそれぞれの近接検知信号は、I/Oインタフェース
29を介して位置補正回路部28aに入力される。位置
補正回路部28aは第1および第4のセンサ20a〜2
0d20による傾斜検知信号に基づき吸着パッド12の
吸着位置を修正するためのデータを算出し、中央処理回
路部は算出されたデータに基づいてサーボドライバD1
〜D4に制御信号を出力する。サーボドライバD1〜D
4は入力された制御信号に基づいてサーボモータM1〜
M4を回転制御するとともに、このサーボモータM1〜
M4の回転を検出するエンコーダE1〜E4の回転検出
信号によりサーボモータM1〜M4をフィードバック制
御する。それにより、手首10は平行四辺形リンク機構
7で常に鉛垂方向を保持したままM1〜M3のモータに
より左右方向、前後方向および鉛直方向に移動するよう
作動制御されて、吸着パッド12のワークWに対する吸
着位置が変更される。
【0017】次に、上記デパレタイズ用ハンド装置にお
ける吸着パッド12のワークWに対する吸着位置を修正
するよう変更する動作について、図3,図4のフローチ
ャートおよび図5の動作説明用の平面図および図6の一
部破断した正面図を参照しながら説明する。CPU基板
20の中央処理回路部は、所定のサーボモータM1〜M
4を回転させることにより、手首10を所定位置に移動
させたのちに降下させて、吸着パッド12をデパレタイ
ズすべきワークW上に当接させる。そののちに、中央処
理回路部は、真空吸引装置を駆動させて吸着パッド12
にワークWを吸着させて(ステップS1)、手首8を一
定量だけ上昇させ、図6に示すように、ワークWを下方
のワークWに対して僅かに浮き上がる程度に持ち上げさ
せる(ステップS2)。この吸着パッド12によるワー
クWの吸着は、引き上げ部材24がシリンダロッド24
aを吸引しない状態で行われ、吸着パッド取付板21つ
まり吸着パッド12が自在継ぎ手27を介して鉛直面回
りに回動して傾斜可能な状態で支持されている。
【0018】したがって、吸着パッド12がワークWを
偏心吸着した場合には、図6に示すように、ワークWに
発生するモーメントに対応して何れかの支持ロッド19
が制限部材23を圧縮させながら下動し、それにより吸
着パッド取付板21つまり吸着パッド12が傾斜する。
下動した支持ロッド19の近接位置のセンサ20a〜2
0dは、吸着ロッド取付板21が支持台部18aから離
間することによってオフする。ここで、吸着パッド12
の傾斜する方向について説明する。図1(b)に示すよ
うに、吸着パッド12が固定されている吸着パッド取付
板21を、前後方向中央線FRCと左右方向中央線LR
Cによって四つの領域、つまり前方右側FR、前方左側
FL、後方右側RRおよび後方左側RLに分割すると、
ワークWの偏心吸着が発生するのは、ワークWの重心が
上記四つのいずれかの領域に位置した場合と、ワークW
の重心が前後方向中央線FRCまたはと左右方向中央線
LRCのそれぞれの近辺であって前後方向Yにおける前
方向Y1または後方向Y2あるいは左右方向Xにおける
左方向X1または右方向X2のいずれかに位置した場合
との8種類のうちの何れかになる。
【0019】ワークWがその重心を上記の四つの何れか
の領域に対向して偏心吸着された場合には、重心が対向
する領域の対角線側の領域に位置するセンサ20a〜2
0dのみがオン状態を保持し、一方、ワークWがその重
心を前後方向中央線FRCまたは左右方向中央線LRC
の近辺において前後方向Yまたは左右方向Xの何れかの
方向に偏心して吸着された場合には、重心の位置とは反
対側で隣接する二つのセンサ20a〜20dがオン状態
を保持する。すなわち、吸着パッド12がワークWを偏
心吸着して傾斜した場合には、何れか一つのセンサ20
a〜20dまたは隣接する二つのセンサ20a〜20d
が同時にオン状態を保持し、偏心吸着でない場合には全
てのセンサ20a〜20dがオン状態を保持する。
【0020】中央処理回路部は、位置補正回路部21a
に入力された各センサ20a〜20dの近接検知信号に
基づいて吸着パッド12の傾斜方向を検知し、その傾斜
方向から偏心吸着を修正するための吸着パッド12の吸
着位置の変更方向を判別する。先ず、前方右側の第1の
センサ20aがオンであるか否かを判別し(ステップS
3)、オンである場合には、続いて前方左側の第2のセ
ンサ20bがオンであるか否かを判別し(ステップS
4)、これもオンである場合には、さらに後方右側の第
3のセンサ20cがオンであるか否かを判別する(ステ
ップS5)。この第3のセンサ20cもオンであると判
別した場合には、上述から明らかなように一つのセンサ
20a〜20dのみがオフする事態は発生しないので、
全てのセンサ20a〜20dがオン状態を保持している
と判断する。
【0021】この場合、吸着パッド12がワークWを偏
心吸着していなので、引き上げ部材24を作動させてシ
リンダロッド24aを引き上げ、自在継ぎ手27を介し
て吸着パッド取付板21を支持台部18aに接合させて
ハンド装置をロックし(ステップS6)、ワークWをそ
のまま持ち上げて所定の場所に搬送するなどの次のステ
ップの動作に移行して(ステップS7)、吸着パッド1
2のワークWに対する吸着位置の修正動作を終了する。
【0022】いま、吸着パッド12が、動作説明のため
の概略平面図を示す図5のように、ワークWの重心Rに
対し吸着パッド12の軸心Cが右側前方に比較的大きく
ずれた状態でワークWを吸着した場合を仮定して説明す
る。この場合、ワークWは、その重心が吸着パッド取付
板2の後方左側RLに対向した状態で偏心吸着され、後
方左側方向に向けてモーメントが作用する。それに伴っ
て、吸着パッド取付板21も後方左側部分が下がる状態
に傾斜するので、第1のセンサ20aのみがオン状態を
保持する。
【0023】中央処理回路部は、第1のセンサ20aが
オンであると判別したのちに(ステップS3)、第2お
よび第3のセンサ20b,20cが共にオフであると判
別した時点で(ステップS4,S8)、第1のセンサ2
0aのみがオンであると判断する。すなわち、偏心吸着
している場合には、対角線上に位置する第1および第4
のセンサ20a,20dが共にオン状態となることがあ
り得ないので、第4のセンサ20dの検知状態を判断す
る必要がないためである。続いて、中央処理回路部は、
所要のサーボモータM1〜M4を回転駆動させ、吸着パ
ッド12を僅かに下降させて吸着中のワークWを下方の
ワークW上に載置させたのちに、真空吸引装置の駆動を
停止させて吸着パッド12によるワークWの吸着を解除
し(ステップS9)、続いて、吸着パッド12を左方向
X1および後方向Y2へそれぞれ一定距離pだけ移動さ
せる。すなわち、吸着パッド12を後方左側へ移動させ
る(ステップS10)。それにより、吸着パッド12
は、ワークWに対して図5の実線で示す位置から破線で
示す位置まで変位される。
【0024】そののちに、吸着パッド12をワークWの
吸着が可能な位置まで一定量だけ下降させたのちに(ス
テップS11)、ステップS1にリターンして、上述の
ステップS1〜S4およびステップS8〜S11の動作
を繰り返すと、吸着パッド12は、ワークWに対して図
5の破線で示す位置から1点鎖線で示す位置まで変位さ
れる。
【0025】続いて、再びステップS1にリターンして
同様の動作を繰り返すが、1点鎖線位置の吸着パッド1
2は前後方向Yのずれが許容範囲内となり、吸着パッド
取付板21は左側部分のみが下方に傾いた状態となり、
第3のセンサ20cがオン状態となる。第1のセンサ2
0aがオンであって(ステップS3)、さらに第3のセ
ンサ20cもオンであるのを判別すると(ステップS
8)、吸着パッド12を一定量だけ下降させて吸着中の
ワークWを下方のワークW上に載置させたのちに、真空
吸引装置の駆動を停止させて吸着パッド12によるワー
クWの吸着を解除し(ステップS12)、続いて、吸着
パッド12を左方向X1へのみ一定距離pだけ移動させ
る(ステップS13)。それにより、吸着パッド12
は、ワークWに対して図5の1点鎖線で示す位置から2
点鎖線で示す位置まで変位される。
【0026】そののちに、再びステップS1にリターン
して同様の動作が行われるが、図5の2点鎖線位置の吸
着パッド12は、左右方向Xおよび前後方向Yのずれが
共に許容範囲内であるで、吸着パッド12の吸着位置の
変更が終了する。なお、上述の一定距離pは、ワークW
の重心Rと吸着パッド12の軸心Cとのずれの許容範囲
に合わせるとよい。例えば、許容範囲が±2mmである
ならば、上述の一定距離pを2mmに設定する。それに
より、ワークWが粉体などを収容した袋体などの荷姿の
不安定なものである場合においても、吸着パッド12の
位置修正を正確に行える
【0027】また、上記の吸着パッド12の吸着位置の
修正に際しては、ワークWを吸着パッド12に傾斜が生
じる程度に僅かに持ち上げるだけでよく、しかも、制限
部材23によって吸着パッド取付板21が必要以上に傾
くのを抑えて、吸着パッド12の傾斜を最小限に止めて
いるから、手首8の無駄な動きを極力抑えることがで
き、吸着パッド12の吸着位置の修正を迅速に行える。
【0028】次に、吸着パッド12がワークWに対して
図5とは異なる方向にずれて吸着した場合について説明
する。吸着パッド12がワークWの重心Rに対して軸心
Cが前後方向中央線FRCの近傍箇所において前方へず
れた状態で吸着した場合には、中央処理装置部が第1お
よび第2のセンサ20a,20bのみがオンであるのを
判別し(ステップS3,4)、且つ第3のセンサ20c
がオフであるのを判別した時点で(ステップS5)、吸
着パッド12のその吸着位置が前方へずれて後方へ向け
傾斜していると判別する。それにより、吸着パッド12
を一定量だけ下降させて吸着パッド12によるワークW
の吸着を解除し(ステップS15)、続いて、吸着パッ
ド12を後方向Y2へ一定距離pだけ移動させる(ステ
ップS16)。続いて、吸着パッド12をワークWの吸
着が可能な位置まで一定量だけ下降させたのちに(ステ
ップS17)、ステップS1にリターンして、前後方向
Yのずれが許容範囲内であると判別されるまで(ステッ
プS3〜5)、同様の動作を繰り返す。
【0029】吸着パッド12がワークWの重心Rに対し
て軸心Cが左方向X1にのみずれた状態で吸着した場合
には、吸着パッド12が右方へ傾斜する。中央処理装置
部は第2および第4のセンサ20b,20dが共にオン
であるのを判別して(ステップS18,19)、吸着パ
ッド12が右方へ向け傾いていると判断する。それによ
り、吸着パッド12を一定量だけ下降させてワークWの
吸着を解除し(ステップS20)、続いて、吸着パッド
12を右方向X2へのみ一定距離pだけ移動させる(ス
テップS21)。続いて、吸着パッド12をワークWの
吸着が可能な位置まで一定量だけ下降させたのちに(ス
テップS22)、ステップS1にリターンして、左右方
向Xおよび前後方向Yの各ずれが共に許容範囲内である
と判別されるまで(ステップS3〜5)、吸着パッド1
2の右方向X2への一定距離pの移動を継続する。
【0030】吸着パッド12がワークWの重心Wに対し
て軸心Cが左側前方にずれた状態で吸着した場合には、
吸着パッド12が後方右側へ向け傾く。中央処理装置が
第2のセンサ20bのみがオンであると判別した時点で
(ステップS3,18,19)、吸着パッド12が後方
右側へ向け傾いていると判断して、吸着パッド12によ
るワークWの吸着を解除し(ステップS24)、続い
て、吸着パッド12を右方向X2および後方向Y2方向
へそれぞれ一定距離pだけ移動させる(ステップS2
4)。そののちに、吸着パッド12をワークWの吸着が
可能な位置まで一定量だけ下降させたのちに(ステップ
S25)、ステップS1にリターンして、左右方向Xお
よび前後方向Yの各ずれが共に許容範囲内であると判別
されるまで(ステップS3〜5)、吸着パッド12の右
側後方への一定距離pの移動を継続する。
【0031】吸着パッド12がワークWの重心Wに対し
て軸心Cが後方にずれた状態で吸着した場合には、中央
処理回路部が第3および第4のセンサ20c,20dが
共にオン状態であるのを判別した時点で(ステップS
9,27)、吸着パッド12が前方へ向け傾いていると
判断して、吸着パッド12によるワークWの吸着を解除
し(ステップS27)、続いて、吸着パッド12を前方
向Y1方向へ一定距離pだけ移動させる(ステップS2
8)。そののちに、吸着パッド12をワークWの吸着が
可能な位置まで一定量だけ下降させたのちに(ステップ
S29)、ステップS1にリターンして、前後方向Yの
各ずれが許容範囲内であると判別されるまで(ステップ
S3〜5)、吸着パッド12の前方への一定距離pの移
動を継続する。
【0032】吸着パッド12がワークWの重心Rに対し
て軸心Cが右側後方へずれた状態で吸着した場合には、
中央処理装置部が第3のセンサ20cのみがオンである
と判別した時点で(ステップS3,S18,S9,S2
6)、吸着パッド12が左側前方へ向け傾いていると判
断する。続いて、吸着パッド12を一定量だけ下降させ
て吸着パッド12によるワークWの吸着を解除し(ステ
ップS30)、続いて、吸着パッド12を左方向X1お
よび前方向Y1へそれぞれ一定距離pだけ移動させる
(ステップS31)。そののちに、吸着パッド12をワ
ークWの吸着が可能な位置まで一定量だけ下降させたの
ちに(ステップS32)、ステップS1にリターンし
て、左右方向Xおよび前後方向Yのずれが共に許容範囲
内であると判別されるまで(ステップS3〜5)、吸着
パッド12の左側後方向への一定距離pの移動を継続す
る。
【0033】最後に、吸着パッド12がワークWの重心
Rに対して軸心Cが左側後方へずれた状態で吸着した場
合には、中央処理装置部が第1および第3のセンサ20
a〜20cがいずれもオフであると判別したときに(ス
テップS3,S18,S9)、全てのセンサ20a〜2
0dがオフになることはあり得ないので、第4のセンサ
20dのみがオンであって吸着パッド12が右側前方へ
向け傾いていると判断する。続いて、吸着パッド12を
一定量だけ下降させて吸着パッド12によるワークWの
吸着を解除し(ステップS30)、続いて、吸着パッド
12を右方向X2および前方向Y1へそれぞれ一定距離
pだけ移動させる(ステップS34)。そののちに、吸
着パッド12をワークWの吸着が可能な位置まで一定量
だけ下降させたのちに(ステップS35)、ステップS
1にリターンして、左右方向Xおよび前後方向Yのずれ
が共に許容範囲内であると判別されるまで(ステップS
3〜5)、吸着パッド12の右側前方への一定距離pの
移動を継続する。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、ワークを少し持ち上げるだけで、偏
心吸着が検出できるので、手首の無駄な動きを少なくし
て確実にワークを吸着できるという効果を奏する。
【0035】請求項2記載の発明は、請求項1の効果に
加えて、吸着パッドの傾斜も最小限ですむという効果を
奏する。
【0036】請求項3記載の発明は、請求項2の効果に
加えて、吸着パッドの固定も少ない動きで確実にできる
という効果を奏する。
【0037】請求項3記載の発明は、請求項1の効果に
加えて、吸着パッドの偏心吸着の方向が簡単に検出でき
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るデパレタイズ用ハ
ンド装置を示し、(a)は一部破断した正面図、(b)
は(a)のA−A線断面図である。
【図2】同上装置における電気制御系のブロック構成図
である。
【図3】同上装置の制御処理を示すフローチャート(そ
の1)である。
【図4】同上装置の制御処理を示すフローチャート(そ
の2)である。
【図5】同上装置の動作を説明するための概略平面図で
ある。
【図6】同上装置によりワークを偏心吸着した状態の正
面図である。
【図7】ハンド装置によりワークをデパレタイズしてい
る状態を示す正面図である。
【符号の説明】 8 手首 12 吸着パッド 20a〜20d センサ(近接センサ) 23 制限部材 24 引き上げ部材 27 自在継ぎ手 28 CPU基板(制御部) W ワーク(袋体)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボットの手首に吸着パッドを取付け、
    前記吸着パッドでワークを吸着し、前記ロボットの作動
    によって前記ワークをデパレタイズするデパレタイズ用
    ハンド装置であって、 前記吸着パッドを前記手首に対して自在継ぎ手を介して
    傾斜可能に又は固定的のいずれかに切換可能に支持し、 前記吸着パッドが前記ワークを吸着するときに前記吸着
    パッドを傾斜可能に支持し、前記ワークの偏心吸着によ
    る傾斜を検知するセンサを設け、 このセンサによって、前記吸着パッドの前記ワークへの
    吸着位置を変更させる制御部を設けたことを特徴とする
    デパレタイズ用ハンド装置。
  2. 【請求項2】 前記傾斜の程度を制限する制限部材が設
    けられている請求項1記載のデパレタイズ用ハンド装
    置。
  3. 【請求項3】 前記自在継ぎ手を前記制限部材に対して
    引き上げる引き上げ部材が設けられ、この引き上げ部材
    によって前記吸着パッドを前記手首に対して固定するよ
    うにした請求項2記載のデパレタイズ用ハンド装置。
  4. 【請求項4】 前記センサは前記制限部材より前記吸着
    パッドに向かって設けられた複数の近接センサである請
    求項2記載のデパレタイズ用ハンド装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102528803A (zh) * 2010-12-08 2012-07-04 株式会社安川电机 基板搬运用机器人***、基板位置偏离检测及修正方法
US10751759B2 (en) 2017-06-07 2020-08-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Sorting apparatus and sorting system
CN113710439A (zh) * 2019-05-13 2021-11-26 欧姆龙株式会社 传感器体以及吸附装置
WO2024080155A1 (ja) * 2022-10-14 2024-04-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 ロボットシステム、ロボットの制御装置、およびロボットの制御方法

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