JPH09287808A - 空気調和機の風向調節装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吹出口に設けた複数の風向板群の回動範囲を
容易に調節でき、正確に回動できるようにした空気調和
機の風向調節装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 本体ケーシング１に形成した吹出口２に
複数の連結杆で連結された風向板群３を回動自在に設
け、同風向板群をモータ７等の駆動手段により往復的に
回動してなる空気調和機の風向調節装置において、前記
連結杆4bおよび4aの一側を前記駆動手段側に重合して延
出し、同延出部を、先端を円弧状に形成して連続的な凹
凸状の係合部8aを備えた第一リンク８の他側と、前記係
合部に移動可能に係合する突部6aを備えた第二リンク６
の他側とに連結し、これら第一リンクおよび第二リンク
の一側を前記駆動手段の駆動軸7aで軸支し、前記風向板
群の回動範囲を手動で調節する際、前記突部と前記係合
部とを移動させて係合するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機の風向
調節装置に係わり、より詳細には、吹出口に設けた複数
の風向板群の回動範囲を容易に調節でき、正確に回動で
きるようにした構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の空気調和機の風向調節装置は、例
えば図３と、図４（Ａ）および図４（Ｂ）とで示すよう
に、本体ケーシング11に形成した吹出口12に、複数の風
向板群13の支軸13a を回動自在に軸支して連結杆14で連
結し、同連結杆14と、同連結杆14に連係したリンク16と
を介して、前記風向板群13を、駆動軸17a を有するモー
タ17等からなる駆動手段により往復的に回動してなる構
成であった。

【０００３】前記構成で、前記風向板群13および前記連
結杆14の連結部が、前記風向板群13に突設した突片13b
と、同突片13b に対応して前記連結杆14に連続的に形成
した凹凸状の係合部14a とからなり、同係合部14a に前
記突片13b を係合して前記連結杆14に前記風向板群13を
連動させていた。

【０００４】また、前記構成で、前記風向板群13の前記
支軸13a と前記突片13b との間に、保持片13c を突設し
てこれらを複数の手動用連結杆15で連結し、前記風向板
群13の回動範囲を手動で調節する際、前記風向板群13ま
たは手動用連結杆15を動かすことにより、前記突片13b
および前記係合部14a の係合位置を移動させていた。

【０００５】しかしながら、前記構成においては、前記
モータ17によって前記風向板群13を回動した際、図４
（Ａ）で示す矢印ａのように、前記係合部14a と前記突
片13bとが相互に摺動しながら前記風向板群13を回動さ
せるようにした構造でることから、前記係合部14a と前
記突片13b との摺動部が摩耗しやすく、係合の状態が不
安定になって前記風向板群13を正確に回動できなくなっ
てしまう恐れがあった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明においては、上
記の問題点に鑑み、吹出口に設けた複数の風向板群の回
動範囲を容易に調節でき、正確に回動できるようにした
空気調和機の風向調節装置を提供することを目的とす
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明においては上記問
題点を解決するため、本体ケーシングに形成した吹出口
に複数の連結杆で連結された風向板群を回動自在に設
け、同風向板群をモータ等の駆動手段により往復的に回
動してなる空気調和機の風向調節装置において、前記連
結杆の一側を前記駆動手段側に重合して延出し、同延出
部を、先端を円弧状に形成して連続的な凹凸状の係合部
を備えた第一リンクの他側と、前記係合部に移動可能に
係合する突部を備えた第二リンクの他側とに連結し、こ
れら第一リンクおよび第二リンクの一側を前記駆動手段
の駆動軸で軸支し、前記風向板群の回動範囲を手動で調
節する際、前記突部と前記係合部とを移動させて係合す
るようにした構成としている。

【０００８】また、前記係合部の先端および前記突部
を、略円弧状に形成した構成としている。

【０００９】また、前記延出部を、同延出部の一方に段
差部を設けて重合し、面一状の前記連結杆により前記風
向板群を連結した構成としている。

【００１０】更に、前記第一リンクおよび前記第二リン
クの一側と前記駆動軸との接続部が、同駆動軸に形成し
た平坦部と、同平坦部に対応する平坦部を有し挿通孔を
備えて前記第一リンクまたは第二リンクの一側面に突出
形成した筒状の支軸部と、同支軸部の外周に回動自在に
軸支される軸受孔とからなり、前記第一リンクと前記第
二リンクとを前記駆動軸に重合して軸支した構成として
いる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以上のように構成したので、本体
ケーシングの吹出口に設けた複数の風向板群の回動範囲
を容易に調節できるようになるとともに、モータの駆動
力を連係する連係部材を円滑に連動させて、前記風向板
群を正確に回動できるようにした空気調和機の風向調節
装置となる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図１（Ａ）および図１（Ｂ）と、図２
（Ａ）および図２（Ｂ）とにおいて、１は空気調和機を
構成する本体ケーシング、２は同本体ケーシング１に形
成された吹出口、３は同吹出口２に支軸3aにより回動自
在に軸支された複数の風向板群である。

【００１３】前記風向板群３は、連結用の突片3bを有し
た構成となっており、同突片3bが複数の連結杆4bおよび
4aで連結され、これら連結杆4bおよび4aの一側は、駆動
手段として設けられたモータ７の駆動軸7a側に、段差部
4cによって重合して延出され、同延出部を、先端を円弧
状に形成して連続的な凹凸状の係合部8aを備えた第一リ
ンク８の他側と、前記係合部8aに移動可能に係合する突
部6aを備えた第二リンク６の他側とに連結し、これら第
一リンク８および第二リンク６の一側が前記モータ７の
駆動軸7aに重合して接続され、前記風向板群３の回動範
囲を手動で調節する際、同風向板群３を回動することに
よって、前記突部6aと前記係合部8aとを移動させて係合
するようにした構成となっている。

【００１４】前記構成で、前記風向板群３が、前記モー
タ７の駆動力を、前記第一リンク８および第二リンク６
と、前記延出部と前記連結杆4bおよび4aとを介して伝達
され、前記支軸3aを中心に夫々回動するようにした構成
となっている。

【００１５】前記構成により、前記第一リンク８は、そ
の他側先端を円弧状に形成して連続的な凹凸状の係合部
8aを備えた構造となっており、また、同係合部8aに対応
して、前記第二リンク６は、前記係合部8aに移動可能に
係合するよう突部6aを備えた構造となっており、これら
突部6aおよび係合部8aが移動可能に係合することによっ
て、前記風向板群３の回動範囲を調節できるようになっ
ている。

【００１６】また、前記構成により、前記第一リンク８
および第二リンク６の一側を前記駆動軸7aに重合して接
続した構造となっており、該接続部は、前記駆動軸7aに
形成した平坦部と、同平坦部に対応する平坦部を有した
挿通孔6bを備えて前記第二リンク６の一側面に突出形成
した筒状の支軸部と、同支軸部の外周に回動自在に軸支
される軸受孔8bとからなる構造となっており、これによ
って、前記第二リンク６が前記駆動軸7aの回転を伝達
し、前記突片3bを介して前記風向板群３を回動するよう
になり、また同様に、前記第一リンク８が、前記突部6a
と前記係合部8aとによって係合されているため、前記第
二リンク６に連動して、前記突片3bを介して、前記風向
板群３を回動するようになっている。

【００１７】また、前記構成において、前記突部6aおよ
び前記係合部8aの位置を相互に移動して係合させること
により、前記突片3bの位置を任意に移動させて前記風向
板群３の回動範囲を調節することができるため、前記風
向板群３の回動範囲を調節する際、同風向板群３を手動
で回動させることによって前記突部6aおよび前記係合部
8aの位置を相互に移動させて係合することにより、前記
風向板群３の回動範囲を容易に、且つ正確に調節できる
ようにした構造となっている。

【００１８】また、前記係合部8aの先端および前記突部
6aを略円弧状に形成したことにより、前記風向板群３を
手動で回動させた際、前記突部6aおよび前記係合部8aの
位置をより円滑に移動させて正確に係合できるようにし
た構成となっている。

【００１９】なお、前記連結杆4bおよび4aは、一方の同
連結杆4bに段差部4cを形成しており、同段差部4cを形成
したことによって、前記説明のとおり、前記連結杆4bお
よび4aを面一状態にして前記風向板群３を連結できるよ
うにした構成となっている。

【００２０】以上の構成により、図１（Ａ）および図１
（Ｂ）と、図２（Ａ）および図２（Ｂ）とで示すよう
に、前記風向板群３を手動で回動することによって、前
記突部6aおよび前記係合部8aの位置を円滑に移動させて
正確に係合できるので、前記風向板群３の回動範囲を容
易に調節できるとともに、同風向板群３を正確に回動で
きるようにした空気調和機の風向調節装置となる。

【００２１】

【発明の効果】以上のように本発明によると、本体ケー
シングの吹出口に設けた複数の風向板群の回動範囲を容
易に調節できるようになるとともに、モータの駆動力を
連係する連係部材を円滑に連動させて、前記風向板群を
正確に回動できるようにした空気調和機の風向調節装置
となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による空気調和機の風向調節装置の説明
図であり、（Ａ）は要部平面図であり、（Ｂ）は要部正
面図である。

【図２】本発明による空気調和機の風向調節装置の要部
説明図であり、（Ａ）は要部拡大図であり、（Ｂ）は図
１（Ａ）で示すＡ矢視図である。

【図３】従来例による空気調和機の風向調節装置の要部
平面図である。

【図４】従来例による空気調和機の風向調節装置の要部
説明図であり、（Ａ）は要部側面図であり、（Ｂ）は要
部断面図である。

【符号の説明】

１ 本体ケーシング ２ 吹出口 ３ 風向板群 3a 支軸 3b 突片 4a，4b 連結杆 4c 段差部 ６ 第二リンク 6a 突部 6b 挿通孔 ７ モータ 7a 駆動軸 ８ 第一リンク 8a 係合部 8b 軸受孔

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体ケーシングに形成した吹出口に複数
   の連結杆で連結された風向板群を回動自在に設け、同風
   向板群をモータ等の駆動手段により往復的に回動してな
   る空気調和機の風向調節装置において、 前記連結杆の一側を前記駆動手段側に重合して延出し、
   同延出部を、先端を円弧状に形成して連続的な凹凸状の
   係合部を備えた第一リンクの他側と、前記係合部に移動
   可能に係合する突部を備えた第二リンクの他側とに連結
   し、これら第一リンクおよび第二リンクの一側を前記駆
   動手段の駆動軸で軸支し、前記風向板群の回動範囲を手
   動で調節する際、前記突部と前記係合部とを移動させて
   係合するようにしたことを特徴とする空気調和機の風向
   調節装置。
2. 【請求項２】 前記係合部の先端および前記突部を、略
   円弧状に形成したことを特徴とする請求項１記載の空気
   調和機の風向調節装置。
3. 【請求項３】 前記延出部を、同延出部の一方に段差部
   を設けて重合し、面一状の前記連結杆により前記風向板
   群を連結したことを特徴とする請求項１記載の空気調和
   機の風向調節装置。
4. 【請求項４】 前記第一リンクおよび前記第二リンクの
   一側と前記駆動軸との接続部が、同駆動軸に形成した平
   坦部と、同平坦部に対応する平坦部を有し挿通孔を備え
   て前記第一リンクまたは第二リンクの一側面に突出形成
   した筒状の支軸部と、同支軸部の外周に回動自在に軸支
   される軸受孔とからなり、前記第一リンクと前記第二リ
   ンクとを前記駆動軸に重合して軸支したことを特徴とす
   る請求項１記載の空気調和機の風向調節装置。