JPH09279070A - インクジェット記録用インクおよび記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用インクおよび記録方法

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JPH09279070A
JPH09279070A JP9456996A JP9456996A JPH09279070A JP H09279070 A JPH09279070 A JP H09279070A JP 9456996 A JP9456996 A JP 9456996A JP 9456996 A JP9456996 A JP 9456996A JP H09279070 A JPH09279070 A JP H09279070A
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ink
weight
metal salt
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water
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JP9456996A
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English (en)
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Yukari Sano
ゆかり 佐野
Kiyohiko Takemoto
清彦 竹本
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定の染料と特定の多価金属塩と水溶性低揮
発性有機溶剤を含むカラーインクと顔料と樹脂エマルジ
ョンまたは無機酸化物コロイド剤を含むブラックインク
が記録媒体上で接触することによって増粘・凝集を起こ
し、ブラックインクの速やかかつ確実な記録媒体上への
定着が得られ、良好な印字が行える。 【解決手段】 普通紙に対して混色にじみ(カラーブリ
ード)が生じないインクジェット記録用インクおよび記
録方法を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
(発明の分野)本発明は、インクジェット記録方法に関
するものであり、詳しくは普通紙に対して混色にじみ
(以下カラーブリードと記す)を起こさず、高品位印字
が得られるインクジェット記録用インクおよび記録方法
に関する。
【0002】(背景技術)インクジェット記録方法は、
インク組成物の小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着
させて印刷を行う印刷方法である。この方法は、比較的
安価な装置で高解像度、高品位な画像を、高速で印刷可
能という特徴を有する。通常インクジェット記録に使用
されるインクは、水を主成分とし、これに着色成分、及
び目詰まり防止等の目的でグリセリン等の湿潤剤を含有
したものが一般的である。
【0003】一方、インクジェット記録方法として、最
近新たに、金属塩溶液を含むカラーインク組成物と顔料
を含むブラックインクを組み合わせる方法が提案されて
いる。(特開平6−106735号公報)この方法にお
いては、金属塩と顔料を含むブラックインクとが増粘・
凝集を起こすことにより、普通紙上でも高い黒文字品質
が得られるとされている。
【0004】
【発明の概要】本発明者等は、今般、上記多価金属塩を
含むマゼンタインクと顔料と樹脂エマルジョンおよび/
または無機酸化物コロイドを含むブラックインクが記録
媒体上で同時に接触する事によって増粘・凝集を起こし
良好な画像が実現できるとの知見を得た。
【0005】そして、本発明によるインクジェット記録
方法は、多価金属塩を含むマゼンタインクと顔料と樹脂
エマルジョンおよび/または無機酸化物コロイドを含む
ブラックインクを同時に印字するインクジェット記録方
法である。
【0006】
【発明の具体的説明】
(インクジェット記録方法)本発明によるインクジェッ
ト記録方法は多価金属塩を含むマゼンタインクと顔料と
樹脂エマルジョンおよび/または無機酸化物コロイドを
含むブラックインクとを同時に印字するものである。
【0007】本来、染料は金属塩で塩析されて不溶性複
合体を形成し易い。しかし、特定の染料と特定の金属
塩、さらに特定の水溶性低揮発性有機溶剤を同時に含む
ことによって不溶性複合体を生ずること無くカラーイン
クを得ることが可能である。
【0008】また、金属塩は一価の塩を用いてもほとん
ど効果が無いため、二価以上の特定な多価金属塩を用い
る。
【0009】本発明によるインクジェット記録方法によ
れば、このカラーインクと顔料と樹脂エマルジョンおよ
び/または無機酸化物コロイドを含むブラックインクが
記録媒体上で接触することによって増粘・凝集を起こ
し、ブラックインクの速やかかつ確実な記録媒体上への
定着が得られ、良好な印字が行える。
【0010】(インク組成物)本発明に用いられるマゼ
ンタインクは下記一般式(I)で示される染料を1種以
上含有し、さらに多価金属塩と水溶性低揮発性有機溶剤
を含んでなる。
【0011】
【化2】
【0012】(式中、Aは少なくとも1つのスルホン基
を有するフェニル基あるいはナフチル基で−SO3M、
−CH3、−NHCOCH3、−OCH3、−NO3で置換
されてもよい。Rは−H、−COCH3、−COC
66、−COC65CH3である。Mはアルカリ金属、
アンモニウム、有機アミン類、アルキル基である。) 本発明で用いられる上記一般式(I)で表わされる化合
物ならばいかなるタイプのものでも良いが、特に好まし
い具体例としては、例えば下記のものがあげられる。ま
た、これらは2種以上同時に用いてもよい。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】
【0022】上記に示されるような染料の含有量は、溶
剤成分の種類、インクに要求される特性等に依存して決
定されるが、インクジェット記録方式により画像を形成
する場合、0.5〜6重量%、好ましくは1〜5重量%
の範囲である。
【0023】多価金属塩は硝酸塩、カルボン酸塩が好ま
しく、具体的にはCa2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Z
2+、Ba2+の二価金属イオン、Al3+、Fe3+、Cr
3+の三価金属イオンの塩が挙げられるが、とりわけ、C
2+またはMg2+より構成される金属塩はマゼンタイン
クのpH、得られる印刷物の品質という2つの観点から
好適な結果を与える。
【0024】これら多価金属塩のマゼンタインク中の濃
度は印字品質、目詰まり防止の効果が得られる範囲で適
宜決定されて良いが、好ましくは0.1〜40重量%程
度であり、より好ましくは5〜25重量%程度である。
【0025】水溶性低揮発性有機溶剤はグリセリンおよ
び/または2−ピロリドンを含む。
【0026】添加量は5〜40重量%、好ましくは10
〜30重量%程度であり、かつ、染料と多価金属塩の添
加量の和と水溶性低揮発性有機溶剤の重量比が1:0.
5〜1:4、好ましくは1:1〜1:2である。
【0027】本発明に用いられるブラックインクは顔料
と樹脂エマルジョンまたは無機酸化物コロイドを含んで
なる。
【0028】顔料としても、特別な制限なしに無機顔
料、有機顔料を使用することができる。無機顔料として
は、酸化チタンおよび酸化鉄に加え、コンタクト法、フ
ァーネスト法、サーマル法などの公知の方法によって製
造されたカーボンブラックを使用することができる。ま
た、有機顔料としては、アゾ染料(アゾレーキ、不溶性
アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含
む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリ
レン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナク
リドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イ
ソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キ
レート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キ
レートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブ
ラックなどを使用できる。
【0029】インクへの顔料の添加量は、0.5〜25
重量%程度が好ましく、より好ましくは2〜15重量%
程度である。
【0030】本発明のインクには樹脂エマルジョンおよ
び/または無機酸化物コロイドが添加されるのが好まし
い。樹脂エマルジョンとは、連続相が水であり、分散相
が次のような樹脂成分であるエマルジョンを意味する。
分散相の樹脂成分としては、アクリル系樹脂、酢酸ビニ
ル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系
樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、
スチレン系樹脂などがあげられる。
【0031】本発明の好ましい態様によれば、この樹脂
は親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるの
が好ましい。また、これらの樹脂成分の粒子径はエマル
ジョンを形成する限り特に限定されないが、150nm
程度以下が好ましく、より好ましくは5〜100nm程
度である。
【0032】これらの樹脂エマルジョンは、樹脂粒子
を、場合によって界面活性剤とともに水に混合すること
によって得ることができる。例えば、アクリル系樹脂ま
たはスチレン−アクリル系樹脂のエマルジョンは、(メ
タ)アクリル酸エステルまたはスチレンと、(メタ)ア
クリル酸エステルと、場合により(メタ)アクリル酸エ
ステルと、界面活性剤とを水に混合することによって得
ることができる。樹脂成分と界面活性剤との混合の割合
は、通常10:1〜5:1程度とするのが好ましい。界
面活性剤の使用量が前記範囲に満たない場合、エマルジ
ョンとなりにくく、また前記範囲を越える場合、インク
の耐水性が低下したり、浸透性が悪化する傾向があるの
で好ましくない。界面活性剤は特に限定されないが、好
ましい例としてはアニオン性界面活性剤(例えばドデシ
ルベンゼルスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート
のアンモニウム塩など)、非イオン性界面活性剤(例え
ば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポ
リオキシエチレンアルキルアミドなど)があげられ、こ
れらを単独または二種以上を混合して用いることができ
る。
【0033】また、分散相成分としての樹脂と水との割
合は、樹脂100重量部に対して水60〜400重量
部、好ましくは100〜200の範囲が適当である。
【0034】また、市販の樹脂エマルジョンを使用する
ことも可能であり、例えばマイクロジェルE−100
2、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジ
ョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001
(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業
株式会社製)ボンコート5454(スチレン−アクリル
系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社
製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エ
マルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールS
K−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化
学株式会社製)、などがあげられる。
【0035】本発明に使用するインクは、樹脂エマルジ
ョンを、その樹脂成分がインクの0.1〜40重量%と
なるよう含有するのが好ましく、より好ましくは1〜2
5重量%の範囲である。
【0036】樹脂エマルジョンは、多価金属塩との相互
作用により、増粘・凝集する性質を持ち、着色成分の浸
透を抑制し、さらに記録材への定着を促進する効果を有
する。また、樹脂エマルジョンの種類によっては記録材
上で皮膜を形成し、印刷物の耐擦性をも向上させる効果
を有する。
【0037】無機酸化物コロイドとしては、具体的には
コロイダルシリカ、アルミナコロイドがあげられる。こ
れらは、SiO2、Al2O3等の超微粒子を水または
有機溶媒中に分散したコロイド溶液として、各種のもの
が市販されている。市販されているものの例としては、
分散溶媒が水、メタノール、2−プロパノール、n−プ
ロパノール、キシレン等であり、SiO2、Al2O3
等の粒子の粒径が5〜100nmであるものが一般的で
ある。また、無機酸化物コロイド溶液のpHは中性領域
ではなく酸性またはアルカリ性に調整されているものが
多い。これは、無機酸化物のコロイドの安定分散領域が
酸性側かアルカリ性側に存在するためであり、インク中
に添加する場合は無機酸化物コロイドの安定分散領域の
pHとインクのpHを考慮して添加する必要がある。
【0038】本発明に用いることができる無機酸化物コ
ロイドの具体例としてはコロイダルシリカ、アルミナコ
ロイド等があげられるが、使用できるコロイドはこれら
に限定されるものではない。本発明に使用できる無機酸
化物コロイドは分散溶媒、無機酸化物の種類、粒径、p
H等においては特に限定されないが多価金属塩と相互作
用をして増粘・凝集する性質を持ち、かつインク中でも
無機酸化物粒子が安定して分散するものであれば全て使
用可能である。
【0039】本発明で使用するインク中の無機酸化物コ
ロイドは無機酸化物がインク中の0.1〜15重量%と
なるようにするのが好ましく、2種以上を添加してもよ
い。
【0040】本発明の好ましい態様によれば、顔料は、
顔料を分散剤で水性媒体中に分散させて得られた顔料分
散液としてインクに添加されるのが好ましい。好ましい
分散剤としては、従来公知の顔料分散液を調整するのに
用いられる公知の分散剤を使用することができる。
【0041】例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニ
ル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリ
ル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸
共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン
−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、
スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル
共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸
共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸
−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マ
レイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重
合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂
肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸
エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、
酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等があげられる。
【0042】本発明の好ましい態様によれば、これらの
共重合体は重量平均分子量が3、000〜50、000
であるのが好ましく、より好ましくは5、000〜3
0、000、最も好ましくは7、000〜15、000
である。
【0043】分散剤の添加量は、顔料を安定に分散さ
せ、本発明の他の効果を失わない範囲で適宜添加されて
良い。本発明の好ましい態様によれば、その使用量は顔
料:分散剤として1:0.06〜1:3の範囲が好まし
く、より好ましくは1:0.125〜1:3の範囲であ
る。
【0044】インク組成物に含まれてなる有機溶媒は、
好ましくは低沸点有機溶剤であり、その好ましい例とし
ては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、s
ec−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブ
タノール、n−ペンタノール等が挙げられる。特に1価
アルコールが好ましい。低沸点有機溶剤は、インクの乾
燥時間を短縮する効果がある。
【0045】また、本発明に使用されるインク組成物
は、さらに高沸点有機溶媒を含んでなることが好まし
い。高沸点有機溶媒の好ましい例としては、エチレング
リコール、ジエチレンングリコール、トリエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオ
ール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセ
リン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン
等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレング
リコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチル
エーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等の多
価アルコールのアルキルエーテル類、尿素、N−メチル
−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン、トリエタノールアミンなどがあげられる。
【0046】低沸点有機溶剤の添加量はインク組成物の
0.5〜10重量%、より好ましくは1.5〜6重量%
の範囲が適当である。また、これら高沸点有機溶媒の添
加量は、インク組成物の0.5〜40重量%、好ましく
は2〜20重量%の範囲である。
【0047】本発明に用いられるインク組成物は界面活
性剤を含むことができる。この界面活性剤の例として
は、アニオン性界面活性剤(例えばドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウ
ム塩など)、非イオン性界面活性剤(例えばポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレ
ンアルキルアミドなど)、アセチレングリコール(オレ
フィンY、ならびにサーフィノール82、104、44
0、465、および485(いずれもAir Products and
Chemicals Inc.製))を用いることも可能である。
【0048】本発明の好ましい態様によれば、インク組
成物は糖を含有してなるのが好ましい。糖類の例として
は、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類
を含む)および多糖類があげられ、好ましくはグルコー
ス、マンノース、フルクトース、リボース、キシロー
ス、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビ
オース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マル
トトリオースなどがあげられる。ここで、多糖類とは広
義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロース
など自然界に広く存在する物質を含む意味に用いること
とする。
【0049】また、これらの糖類の誘導体としては、前
記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式H
OCH2(CHOH)nCH2OH(ここでn=2〜5の
整数を表す。)で表される。)、酸化糖(例えば、アル
ドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ酸などがあげ
られる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としては
マルチトール、ソルビットなどがあげられる。
【0050】これら糖類の含有量は、インク組成物の
0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量%の
範囲が適当である。
【0051】その他必要に応じて、pH調整剤、防腐
剤、防かび剤等を添加しても良い。
【0052】
【実施例】以下本発明を以下の実施例によって詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0053】(マゼンタインク組成物の調製)多価金属
塩を除く下記の成分を混合し、次いで多価金属塩を混合
する。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィル
ターで濾過を行いインク組成物を得た。
【0054】(マゼンタインク組成物1) 例示染料(M−5) 4重量% サーフィノール465(Air Productsand Chemicals In
c.製) 0.7重量% ジエチレングリコールモノブチルエーテル 3重量
% ジエチレングリコール 4重量% グリセリン 12重量% トリエタノールアミン 0.9重量% 硝酸マグネシウム・六水和物 5重量% イオン交換水 残量 (マゼンタインク組成物2) 例示染料(M−9) 3重量% サーフィノールTG(Air Productsand Chemicals Inc.
製) 0.8重量% ジエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量
% ジエチレングリコール 20重量% グリセリン 10重量% トリエタノールアミン 0.9重量% 硝酸マグネシウム・六水和物 5重量% イオン交換水 残量 (マゼンタインク組成物3) 例示染料(M−3) 3重量% ジエチレングリコール 5重量% グリセリン 10重量% 2−ピロリドン 5重量% 酢酸マグネシウム・四水和物 4重量% イオン交換水 残量 (マゼンタインク組成物4) 例示染料(M−5) 4重量% サーフィノール465 0.7重量% ジエチレングリコールモノブチルエーテル 3重量
% ジエチレングリコール 4重量% グリセリン 12重量% トリエタノールアミン 0.9重量% 硝酸ナトリウム 5重量% イオン交換水 残量 (マゼンタインク組成物5) 例示染料(M−1) 3重量% ジエチレングリコール 20重量% 酢酸マグネシウム・四水和物 4重量% イオン交換水 残量 (ブラックインク組成物の調製)カーボンブラックと分
散剤とを混合し、サンドミル(安川製作所製)中で、ガ
ラスビーズ(直径1.7mm、混合物の1.5倍量(重
量))とともに2時間分散させた。その後ガラスビーズ
を取り除き、他の添加物を加え常温で20分間攪拌し
た。平均孔径5μmのメンブランフィルターで濾過し、
インク組成物を得た。
【0055】(ブラックインク組成物1) カーボンブラックMA7 5重量% (三菱化成株式会社製) スチレン−アクリル酸共重合体 1重量% (分散剤) ボンコート4001 50重量% (アクリル系樹脂エマルジョン、樹脂成分50%、MF
T=5℃、大日本インキ株式会社製) スクロース 0.7重量% マルチトール 6.3重量% グリセリン 10重量% 2−ピロリドン 2重量% エタノール 4重量% イオン交換水 残量 (ブラックインク組成物2) カーボンブラックRaven1080 5重量% (コロンビヤン・カーボン株式会社製) スチレン−アクリル酸共重合体 1重量% (分散剤) マイクロジェルE−5002 0.35重量% (スチレン−アクリル系エマルジョン、樹脂成分29.
2%、MFT=約80℃、日本ペイント株式会社製) スノーテックスS 3.5重量% (コロイダルシリカ、SiO2成分30%、日産化学社
製) スクロース 0.7重量% マルチトール 6.3重量% グリセリン 10重量% 2−ピロリドン 2重量% イオン交換水水 残量 (ブラックインク組成物3) C.I.フードブラック2 3重量% グリセリン 5重量% エタノール 4重量% 以上示したマゼンタインク組成物、ブラックインク組成
物を次の様に組み合わせ、インクジェットプリンタで実
際に印刷を行って印字品質等を評価した。
【0056】(実施例1)マゼンタインク組成物1とブ
ラックインク組成物1を組合せた場合である。
【0057】(実施例2)マゼンタインク組成物2とブ
ラックインク組成物1を組合せた場合である。
【0058】(実施例3)マゼンタインク組成物3とブ
ラックインク組成物2を組合せた場合である。
【0059】(比較例1)マゼンタインク組成物1とブ
ラックインク組成物3を組み合わせた場合である。
【0060】(比較例2)マゼンタインク組成物4とブ
ラックインク組成物2を組み合わせた場合である。
【0061】(比較例3)マゼンタインク組成物5とブ
ラックインク組成物1を組み合わせた場合である。
【0062】<評価1:印字品質(カラーブリード)>
インクジェトプリンタMJ−800C(セイコーエプソ
ン株式会社製)で、以下の普通紙各紙に印刷を行った。
印刷パターンは、マゼンタインクは100%duty
で、ブラックインクは文字を同時に印刷した。乾燥後、
文字におけるにじみの発生の有無を調べた。 Xerox P紙(ゼロックス株式会社製) Ricopy 6200紙(リコー株式会社製) Xerox 4024紙(ゼロックス株式会社製) Neenah Bond紙(キンバリークラーク社
製) Xerox R紙(ゼロックス株式会社製・再生紙) やまゆり紙(本州製紙株式会社製・再生紙) その結果は、表に示される通りである。 にじみがなく鮮明な印刷の場合 − ○ ひげ状のにじみが発生した場合 − △ 文字の輪郭がはっきりしないほどにじみが発生した場合
− × <評価2:目詰まり性>インクジェットプリンターMJ
−500C(セイコーエプソン(株)製)のインクカー
トリッジに所定のマゼンタインクを充填し、10分間連
続して英数文字を印字した後、プリンタを停止し、キャ
ップをせずに40℃、25%RHの環境下、2週間放置
した。放置後、再び英数文字を印字し、放置前と同等の
印字が得られるまでに要した目詰まり復帰動作の回数を
調べた。 0〜2回の復帰動作で初期と同等の印字が可能 − ○ 3〜5回の復帰動作で初期と同等の印字が可能 − △ 6回以上の復帰動作でも初期と同等の印字が不可能 −
×
【0063】
【表1】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともマゼンタの染料を含むインク
    組成物であって、前記インク組成物が多価金属塩と水溶
    性低揮発性有機溶剤を含有するインク組成物であること
    を特徴とするインクジェット記録用インク。
  2. 【請求項2】 前記マゼンタ染料として下記一般式
    (I)で示される染料を一種以上含有することを特徴と
    する請求項1記載のインクジェット記録用インク。 【化1】 (式中、Aは少なくとも1つのスルホン基を有するフェ
    ニル基あるいはナフチル基で、−SO3M、−CH3、−
    NHCOCH3、−OCH3、−NO3で置換されてもよ
    い。Rは−H、−COCH3、−COC66、−COC6
    5CH3である。Mはアルカリ金属、アンモニウム、有
    機アミン類、アルキル基である。)
  3. 【請求項3】 前記多価金属塩が硝酸塩またはカルボン
    酸塩である請求項1記載のインクジェット記録用イン
    ク。
  4. 【請求項4】 前記水溶性低揮発性有機溶剤がグリセリ
    ンおよび/または2−ピロリドンである請求項1記載の
    インクジェット記録用インク。
  5. 【請求項5】 前記水溶性低揮発性有機溶剤が5〜40
    重量%の範囲で含んでなり、かつ、染料と多価金属塩の
    添加量の和と水溶性低揮発性有機溶剤の重量比が1:
    0.5〜1:4である請求項1記載のインクジェット記
    録用インク。
  6. 【請求項6】 顔料、樹脂エマルジョンおよび/または
    無機酸化物コロイドを含むブラックインクと、前記請求
    項1乃至4のいずれか一項に記載のカラーインクとを記
    録媒体に付着させ記録像を形成するインクジェット記録
    方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001294786A (ja) * 2000-04-14 2001-10-23 Seiko Epson Corp 水溶性インク、およびそれを用いたインクジェット記録装置
US7267715B2 (en) 2003-03-27 2007-09-11 Fujifilm Corporation Ink and ink set
JP2017014325A (ja) * 2015-06-26 2017-01-19 理想科学工業株式会社 非水系インクジェット印刷方法
WO2019235628A1 (ja) 2018-06-07 2019-12-12 東洋インキScホールディングス株式会社 インクジェット用マゼンタインキ、インキセット、及びそれらを用いた印刷物の製造方法

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