JPH09276700A - アンモニア分解触媒およびアンモニア処理方法 - Google Patents

アンモニア分解触媒およびアンモニア処理方法

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JPH09276700A
JPH09276700A JP8088052A JP8805296A JPH09276700A JP H09276700 A JPH09276700 A JP H09276700A JP 8088052 A JP8088052 A JP 8088052A JP 8805296 A JP8805296 A JP 8805296A JP H09276700 A JPH09276700 A JP H09276700A
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Japan
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ammonia
catalyst
decomposition catalyst
atomic ratio
ammonia decomposition
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JP8088052A
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English (en)
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Hiroshi Kawagoe
博 川越
Toshikatsu Mori
利克 森
Kenji Baba
研二 馬場
Yukio Murai
行男 村井
Akio Tanaka
明雄 田中
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Hitachi Ltd
Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Plant Technologies Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】火力発電所,下水道処理設備,アミン製造プラ
ント,し尿処理設備,食品製造プラント等の排ガス中の
アンモニアを分解するアンモニア分解触媒の提供。 【解決手段】排ガス中のアンモニアを分解するアンモニ
ア分解触媒であって、第一活性成分としてのCu、第二
活性成分としてのFe,Ni,V,Mo,W,Na,
K,Li,Sr,Mg,Ba,Snから選ばれた一種以
上の酸化物との混合物が、酸化物担体に担持されている
アンモニア分解触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は火力発電所,下水処
理設備,アミン製造プラント,食品製造プラント,し尿
処理設備等の排ガス中に含有するアンモニア除去のため
のアンモニア分解触媒とそれを用いたアンモニア処理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所ボイラ,下水処理設備,し尿
処理設備,コークス炉製造設備等から排出される排ガス
中のアンモニアは有害物質であり、これら設備の配管等
を腐食するなど悪影響が大きい。従って、こうした排ガ
ス中のアンモニアの除去が注目されている。
【0003】排ガス中のアンモニアを除去する方法とし
て、アンモニア分解触媒を用いる方法がある。例えば、
特開平7−328440号公報に記載されているよう
に、Mn,Cu,Cr,Co,Fe,V,Ni,Mo,
Zn,Rh,Ruから選ばれた金属の10%金属塩水溶
液を、TiO2に含浸担持させた触媒に、330〜43
0℃でアンモニアを含む処理ガスを接触させて無害なN
2とH2Oに分解することが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来用いられてきたア
ンモニア分解触媒は、アンモニアを酸化分解する際に窒
素酸化物(NO,NOx,N2O)が発生する。
【0005】
【化1】4NH3+5O2=4NO+6H2O 4NH3+7O2=4NO2+6H2O 2NH3+2O2=N2O+3H2O こうした窒素酸化物は大気汚染物質であり、その発生は
最小限度に抑制すべきである。
【0006】本明の目的は、上記に鑑み排ガス中に含有
されるアンモニアを極めて効率良く分解し、かつ、窒素
酸化物の副生の恐れが極めて少ないアンモニア分解触媒
とその処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の要旨は、排ガス中のアンモニアを分解するアンモニ
ア分解触媒として、第一活性成分としてのCu、第二活
性成分としてのFe,Ni,V,Mo,W,Na,K,
Li,Sr,Mg,Ba,Snから選ばれた一種以上の
酸化物との混合物が、酸化物担体に担持されているアン
モニア分解触媒にある。
【0008】また、上記アンモニア分解触媒に200〜
500℃でアンモニアを接触させることによりアンモニ
アを酸化分解するアンモニア処理方法にある。
【0009】前記酸化物担体としてはチタニア,アルミ
ナ,シリカ,ジルコニア,ゼオライトから選ばれた一種
以上である。
【0010】該アンモニア分解触媒は、200〜500
℃で、理論酸素量以上の空気の共存下で排ガス中のアン
モニアを接触させることにより、効率良くアンモニアを
分解,除去することができ、NOx等の窒素酸化物の副
生を著しく抑制することができる。
【0011】本発明のアンモニア分解触媒は、加熱処理
することにより触媒活性の回復が顕著であると云う特長
を有する。その回復処理としては、大気中で約500℃
に加熱するだけでよい。
【0012】本発明のアンモニア分解触媒は、排ガス中
のアンモニアを高効率で分解処理することができ、プラ
ント等の排ガス処理設備を簡素化することが可能とな
る。また、下水道設備,し尿処理設備等の排ガス中のア
ンモニアを除去することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のアンモニア分解触媒の好
ましい形態は、チタニア、アルミナ,シリカ,ジルコニ
ア,ゼオライトから選ばれた一種以上の酸化物担体の表
面層に、第一活性成分であるCuと、第二活性成分であ
るFe,Ni,V,Mo,W,Na,K,Li,Sr,
Mg,Ba,Snから選ばれた一種以上の酸化物との混
合物を担持させたもので構成される。
【0014】本発明のアンモニア分解触媒は、50〜5
00m2/gの比表面積を有するものが好ましい。比表
面積の大きいものほどアンモニアの分解効果が大きいと
云う傾向がある。
【0015】上記酸化物担体の1に対し、第一活性成分
が0.005〜0.5(原子比)、第二活性成分が0.0
1〜0.005(原子比)の割合で含むものが好まし
い。この範囲内において、アンモニア除去の活性が高く
なる。
【0016】上記アンモニア分解触媒の製法には、酸化
物担体に通常の混合法,浸漬法,沈殿法,沈着法等で製
造できる。また、製造後のアンモニア分解触媒の形状と
しては使用目的に応じて任意であるが、一般には粒状,
ハニカム状,板状,金網状,三次元網目状等がよい。
【0017】本アンモニア分解触媒の酸化物担体として
用いられるチタニア,アルミナ,シリカ,ジルコニア,
ゼオライト等の原料は、硫酸塩,塩化物,硝酸塩,酸化
物,有機金属化合物等が挙げられる。また、酸化物担体
は沈澱法,加水分解法,湿式混練法等で得た酸化物粉末
を打錠成型法,転動造粒法等により作製することができ
る。
【0018】本アンモニア分解触媒の第一活性成分であ
るCuの原料としては硝酸塩,硫酸塩,塩化物,酸化
物,銅系有機化合物等が挙げられるがこれらに限定され
ない。
【0019】本アンモニア分解触媒の第二活性成分であ
るFe,Ni,V,Mo,W,Na,K,Li,Sr,
Mg,Ba,Snの原料としては硝酸塩,硫酸塩,塩化
物,アンモニウム塩,酸化物,有機金属化合物等が挙げ
られるがこれらに限定されない。
【0020】本発明のアンモニア分解触媒にアンモニア
を含む排ガスを接触させる温度は、200〜500℃の
範囲がよい。更にまた、排ガス中のアンモニアを触媒に
接触させるガス空間速度は1,000〜100,000h
~1の範囲が好ましい。なお、アンモニア分解触媒に接触
させる排ガスは大気圧でよい。
【0021】本アンモニア分解触媒の反応は酸化分解反
応である。アンモニアは分解触媒上で理論酸素量以上の
空気の存在下において、無害なN2とH2Oに変換され
る。
【0022】本発明のアンモニア分解触媒は、加熱処理
(大気中で約500℃)によって初期と同等の触媒活性
を容易に回復することができる。
【0023】
【実施例】本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
【0024】〔実施例1〕0.5〜1.0mmに破砕され
たチタニア担体の粉末10gを500℃で焼成させる。
次に、硝酸銅(Cu(NO3)3H2O)5.1gと硝酸鉄
(Fe(NO3)39H2O)4.2gを14mlの蒸留水と
混合し溶解した。
【0025】次いで上記の14mlの溶液のうち7ml
をチタニア担体10gに含浸した。120℃で1時間乾
燥、500℃で1時間焼成した。焼成後、残りの7ml
の溶液を含浸し、120℃で1時間乾燥、500℃で2
時間焼成して、本発明のアンモニア分解触媒Aを得た。
【0026】この触媒はTi−Fe−Cuであり、Ti
/Cu(原子比=10/1),Ti/Fe(原子比=1
0/0.5)である。
【0027】〔実施例2〕硝酸鉄の代わりに硝酸ニッケ
ル(Ni(NO3)26H2O)3.1gを使用した以外は実
施例1と同じである。この触媒はTi−Ni−Cuであ
り、Ti/Cu(原子比=10/1),Ti/Ni(原
子比=10/0.5)である。これを触媒Bとする。
【0028】〔実施例3〕硝酸鉄の代わりにメタバナジ
ン酸アンモニウム(NH4VO3)1.2gを過酸化水素
(30%)に溶解して使用した以外は実施例1と同じで
ある。この触媒はTi−V−Cuであり、Ti/Cu
(原子比=10/1),Ti/V(原子比=10/0.
5)である。これを触媒Cとする。
【0029】〔実施例4〕硝酸鉄の代わりにモリブデン
酸アンモニウム((NH4)6MO7242O)1.9g
を過酸化水素(30%)に溶解して使用した以外は実施
例1と同じである。この触媒はTi−Mo−Cuであ
り、Ti/Cu(原子比=10/1),Ti/Mo(原
子比=10/0.5)である。これを触媒Dとする。
【0030】〔実施例5〕硝酸鉄の代わりにタングステ
ン酸アンモニウム((NH41012415H2O)2.
74gを過酸化水素(30%)に溶解して使用した以外
は実施例1と同じである。この触媒はTi−W−Cuで
あり、Ti/Cu(原子比=10/1),Ti/W(原
子比=10/0.5)である。これを触媒Eとする。
【0031】〔実施例6〕硝酸鉄の代わりに硝酸ナトリ
ウム(NaNO3)0.89gを使用した以外は実施例1
と同じである。この触媒はTi−Na−Cuであり、T
i/Cu(原子比=10/1),Ti/Na(原子比=
10/0.5)である。これを触媒Fとする。
【0032】〔実施例7〕硝酸鉄の代わりに硝酸カリウ
ム(KNO3)1.1gを使用した以外は実施例1と同じ
である。この触媒はTi−K−Cuであり、Ti/Cu
(原子比=10/1),Ti/K(原子比=10/0.
5)である。これを触媒Gとする。
【0033】〔実施例8〕硝酸鉄の代わりに硝酸リチウ
ム(LiNO3)0.72gを使用した以外は実施例1と
同じである。この触媒はTi−Li−Cuであり、Ti
/Cu(原子比=10/1),Ti/Li(原子比=1
0/0.5)である。これを触媒Hとする。
【0034】〔実施例9〕硝酸鉄の代わりに硝酸ストロ
ンチウム(Sr(NO3)2)2.2gを使用した以外は実
施例1と同じである。この触媒はTi−Sr−Cuであ
り、Ti/Cu(原子比=10/1),Ti/Sr(原
子比=10/0.5)である。これを触媒Iとする。
【0035】〔実施例10〕硝酸鉄の代わりに硝酸マグ
ネシウム(Mg(NO3)26H2O)2.7gを使用した以
外は実施例1と同じである。この触媒はTi−Mg−C
uであり、Ti/Cu(原子比=10/1),Ti/M
g(原子比=10/0.5)である。これを触媒Jとす
る。
【0036】〔実施例11〕硝酸鉄の代わりに硝酸バリ
ウム(Ba(NO3)2)2.7gを使用した以外は実施例
1と同じである。この触媒はTi−Ba−Cuであり、
Ti/Cu(原子比=10/1),Ti/Ba(原子比
=10/0.5)である。これを触媒Kとする。
【0037】〔実施例12〕硝酸鉄の代わりに塩化第1
錫(SnCl22H2O)2.3gを使用した以外は実施
例1と同じである。この触媒はTi−Sn−Cuであ
り、Ti/Cu(原子比=10/1),Ti/Sn(原
子比=10/0.5)である。これを触媒Lとする。
【0038】〔比較例1〕0.5〜1.0mmに破砕され
たチタニア担体の粉末30gを500℃で良く乾燥させ
る。10%の硝酸クロム(Cr(NO3)39H2O)溶液
100g中にチタニア担体30gを浸漬した。次いで、
120℃で1時間乾燥、600℃で2時間焼成した。こ
の触媒はCr−Tiである。これを比較例触媒1とす
る。
【0039】〔比較例2〕硝酸鉄の代わりに硝酸コバル
ト(Cn(NO3)26H2O)5.1gを使用した以外は
実施例1と同じである。この触媒はTi−Co−Cuで
あり、Ti/Cu(原子比=10/1),Ti/Co
(原子比=10/0.5)である。これを比較例触媒2
とする。
【0040】〔実施例13〕前記実施例で得た触媒A〜
Lおよび比較例触媒1,2のそれぞれを内径19mmの
石英反応管内に設置した。アンモニアの模擬排ガスとし
て空気にアンモニアを希釈,混合したガスを、上記石英
反応管内に導入し触媒と接触させた。反応管出口の模擬
排ガス中のアンモニア量を、イオンクロマト分析計によ
り測定し、アンモニアの分解除去率を求めた。なお、反
応条件は以下の通りである。
【0041】アンモニア濃度:3000ppm 水蒸気濃度 :12%(残り空気) 反応温度 :300℃ ガス空間速度 :30,000/h(単位時間当り,触
媒単位体積当りのガス供給量) 図1に実施例触媒A〜Oと比較例触媒1,2との性能比
較を示す。図からも明らかなように、実施例触媒は比較
例触媒に比べアンモニアの除去性能が高く、また、窒素
酸化物の副生もほとんど認められなかった。
【0042】〔実施例14〕実施例触媒として以下の触
媒を得た。
【0043】 a;Ti(9)−Cu(1)−Fe(1)−V(0.5) b;Ti(9)−Cu(1)−Fe(1)−Mo(0.5) c;Ti(9)−Cu(1)−W(1)−Li(0.5) d;Ti(5)−Al(5)−Cu(1)−Ni(0.5) 図2に本実施例のa〜d触媒と比較例触媒1との性能比
較を示す。図からも明らかなように、実施例触媒は比較
例触媒に比べてアンモニアの除去性能が高く、窒素酸化
物の副生もほとんど認められなかった。
【0044】〔実施例15〕前記A〜L触媒において、
チタニア担体の原子比に対する第1活性成分と第2活性
成分の原子比を、以下のように変えて調製した。
【0045】 A1;Ti(8)Cu(2)Fe(1.5) A2;Ti(5)Cu(5)Fe(1.5) B1;Ti(8)Cu(2)Ni(1.5) B2;Ti(5)Cu(5)Ni(1.5) C1;Ti(8)Cu(2)V(1.5) C2;Ti(5)Cu(5)V(1.5) D1;Ti(8)Cu(2)Mo(1.5) D2;Ti(5)Cu(5)Mo(1.5) E1;Ti(8)Cu(2)W(1.5) E2;Ti(5)Cu(5)W(1.5) F1;Ti(8)Cu(2)Na(1.5) F2;Ti(5)Cu(5)Na(1.5) G1;Ti(8)Cu(2)K(1.5) G2;Ti(5)Cu(5)K(1.5) H1;Ti(8)Cu(2)Li(1.5) H2;Ti(5)Cu(5)Li(1.5) I1;Ti(8)Cu(2)Sr(1.5) I2;Ti(5)Cu(5)Sr(1.5) J1;Ti(8)Cu(2)Mg(1.5) J2;Ti(5)Cu(5)Mg(1.5) K1;Ti(8)Cu(2)Ba(1.5) K2;Ti(5)Cu(5)Ba(1.5) L1;Ti(8)Cu(2)Sn(1.5) L2;Ti(5)Cu(5)Sn(1.5) A1〜L1触媒,A2〜L2触媒および比較触媒1の性
能評価を実施例13と同様にして求めたアンモニア除去
性能の結果を図3に示す。図からも明らかなように第一
活性成分および第二活性成分の原子比を変化させても、
比較例触媒1に比べてアンモニア除去性能が高いことが
分かる。
【0046】〔実施例15〕実施例1〜12のA〜L触
媒を用いて、実施例13の実験方法により温度を250
℃,300℃,350℃,400℃に変化させてアンモ
ニアの除去率を求めた。その結果を図4,図5に示す。
【0047】図4,図5の結果からも明らかなようにい
ずれの触媒の場合も、反応温度を変えても、比較例触媒
1に比べてアンモニアの除去性能が高いことが確認され
た。
【0048】〔実施例16〕前記A,C,D,F,H,
I,L触媒においてチタニア担体の代わりにアルミナ担
体を用いた以外は、実施例1,3,4,6,8,9,1
2と同様にして作製した。得られた触媒を以下に示す。
【0049】A11;Al−Cu−Fe A12;Al−Cu−V A13;Al−Cu−Mo A14;Al−Cu−Na A15;Al−Cu−Li A16;Al−Cu−Sr A17;Al−Cu−Sn A11〜A17触媒および比較例触媒1を用いて、実施
例13と同様にして求めたアンモニアの除去率を図6に
示す。
【0050】図6の結果からも明らかなようにアルミナ
担体に変えてもほとんどアンモニア除去性能は変わらな
い。一方、窒素酸化物の副生も認められなかった。ま
た、比較例触媒1に比べてアンモニアの除去性能が高い
ことが確認された。
【0051】〔実施例17〕前記A,C,D,F,H,
I,L触媒においてチタニア担体の代わりにシリカ担体
を用いた以外は同である。得られた触媒を以下に示す。
【0052】B11;Si−Cu−Fe B12;Si−Cu−V B13;Si−Cu−Mo B14;Si−Cu−Na B15;Si−Cu−Li B16;Si−Cu−Sr B17;Si−Cu−Sn B11〜B17触媒および比較例触媒1を用いて、実施
例13と同様にして求めたアンモニアの除去率の結果を
図7に示す。
【0053】図7の結果からも明らかなようにシリカ担
体に変えてもほとんどアンモニア除去性能は変わらな
い。一方、窒素酸化物の副生も認められなかった。ま
た、比較例触媒1に比べてアンモニアの除去性能が高い
ことが確認された。
【0054】〔実施例18〕前記A,C,D,F,H,
I,L触媒においてチタニア担体の代わりにジルコニア
担体を用いた以外は同じである。得られた触媒を以下に
示す。
【0055】C11;Zr−Cu−Fe C12;Zr−Cu−V C13;Zr−Cu−Mo C14;Zr−Cu−Na C15;Zr−Cu−Li C16;Zr−Cu−Sr C17;Zr−Cu−Sn C11〜C17触媒および比較例触媒1を用いて実施例
13と同様にして求めたアンモニアの除去率の結果を図
8に示す。
【0056】図8の結果からも明らかなようにジルコニ
ア担体に変えてもほとんど除去性能は変わらない。一
方、窒素酸化物の副生も認められなかった。また、比較
例触媒1に比べてアンモニアの除去性能が高いことが確
認された。
【0057】〔実施例19〕前記A,C,D,F,H,
I,L触媒においてチタニア担体の代わりにゼオライト
担体を用いた以外は同である。なお、ゼオライトはHY
型(0.32Na2OAl235.5SiO2)ゼオライト
を用いた。得られた触媒を以下に示す。
【0058】D11;Si−Al−Cu−Fe D12;Si−Al−Cu−V D13;Si−Al−Cu−Mo D14;Si−Al−Cu−Na D15;Si−Al−Cu−Li D16;Si−Al−Cu−Sr D17;Si−Al−Cu−Sn D11〜D17触媒および比較例触媒1を用いて、実施
例13と同様にして求めたアンモニアの除去率の結果を
図9に示す。
【0059】図9の結果からも明らかなようにゼオライ
ト担体に変えてもほとんどアンモニア除去性能は変わら
ない。一方、窒素酸化物の副生もほとんど認められなか
った。また、比較例触媒1に比べてアンモニアの除去性
能が高いことが確認された。
【0060】〔実施例20〕実施例16のA11触媒を
用いて、比表面積を50m2/g、100m2/g、20
0m2/g、300m2/gと変えたものを調製した。
【0061】〔比較例3〕チタニア担体の代わりにアル
ミナ担体を用いた以外は比較例1と同である。この触媒
の比表面積を100m2/g、200m2/g、300m
2/gと変えたものを調製した。これを比較例触媒3と
する。
【0062】〔実施例21〕比表面積が異なる実施例2
0のA11触媒と比較例触媒3とを用い、実施例16と
同様にして求めたアンモニアの除去率の結果を図10に
示す。図10の結果からも明らかなように本発明の触媒
は比表面積を変えても、比較例触媒3に比べてアンモニ
アの除去性能が高いことが確認された。
【0063】〔実施例22〕第1活性成分と第2活性成
分の原子割合がAl/第一活性成分=10/1とAl/
第2活性成分=20/1となるよう混合溶液を調製し
た。混合溶液にアルミナハニカム担体(縦30mm×横
30mm×長200mm,セル数400□)を浸漬し
た。得られた触媒を以下に示す。
【0064】B102;Al−Cu−Fe B103;Al−Cu−V B104;Al−Cu−Mo B105;Al−Cu−Na B106;Al−Cu−Li B107;Al−Cu−Sr B108;Al−Cu−Sn 〔比較例4〕10%硝酸クロム溶液にアルミナハニカム
担体((縦30mm×横30mm×長200mm,セル
数400□)を浸漬した。120℃で1時間乾燥し、5
00℃で2時間焼成して比較例触媒4とした。
【0065】〔実施例23〕ハニカム触媒を充填する反
応管の内径を35mmに変えた以外は実施例13と同で
ある。これによってアンモニアの除去率を求めた。
【0066】〔実施例24〕前記B102〜B108触
媒および比較例触媒4の性能評価を実施例23の方法に
より、アンモニアの除去率を求めた。その結果を図11
に示す。図11の結果からも明らかなようにハニカム担
体に変えても、粒状触媒とほとんど変わらな結果を得
た。また、比較例触媒4に比べてアンモニアの除去性能
が高いことが確認された。
【0067】〔実施例25〕パイロットプラント用触媒
として平均粒径2〜4mmの粒状担体に、第一活性成分
と第二活性成分を含浸した。120℃で1時間乾燥し、
500℃で2時間焼成した。得られた触媒を以下に示
す。
【0068】 P10;Ti(10)−Cu(1)−Fe(0.5) 〔実施例26〕前記P10触媒をアンモニア酸化分解塔
に充填し使用した場合を示す。
【0069】内径300mmのアンモニア酸化分解塔に
P10のアンモニア分解触媒を設置し、100時間のパ
イロット試験を実施した。排ガス処理条件は以下の通り
である。
【0070】排ガスの組成:アンモニア濃度(3000
ppm),水蒸気濃度(12%),残り空気 排ガス処理量:100m2/h,触媒形状:2〜4m
m,触媒量:0.05m3 ガス空間速度:10,000/h~1,反応温度:320
℃ その結果、100時間後における酸化分解塔出口のアン
モニアの除去率は99%であり、除去性能の高いことが
確認された。
【0071】〔実施例27〕前記P10触媒を火力発電
所廃水処理設備のアンモニア酸化分解塔に充填して使用
した場合を示す。
【0072】1000MWの石炭火力発電所のエアーヒ
ータ、集塵器、復水器から排出された2g/lのアンモ
ニア態窒素を含有するpH1.36の廃液を貯槽から8
4トン/日で、連続的にpH調整槽に導き、濃度10%
の水酸化ナトリウム溶液を200kg/時で添加してア
ンモニアを発生させた。
【0073】アンモニア発生後の廃液はシックナに導
き、重金属類のスラッジを回収した。シックナからのオ
ーバフロー液を棚段方式のアンモニアストリッパの塔頂
に導き塔底から空気を3500m3/時で供給して、ア
ンモニアをストリッピングした。
【0074】ストリッピングされたアンモニア含有ガス
は、熱交換器で約300℃まで加熱されて、アンモニア
を分解するアンモニア分解触媒塔を備えた火力発電所廃
水処理設備に導入される。アンモニア分解触媒塔に実施
例16のA15触媒を使用した。運転条件は以下の通り
である。
【0075】排ガス処理量:3,000m3/h,触媒
形状:2〜4mm,触媒充填量:0.3m3,ガス空間速
度:10,000/h~1,反応温度:300℃である。
【0076】その結果、1000時間後におけるアンモ
ニア分解触媒塔出口のアンモニアの除去率は97%であ
り、アンモニア除去性能の高いことが確認された。
【0077】
【発明の効果】本発明のアンモニア分解触媒は、排ガス
中のアンモニア除去効果が優れ、窒素酸化物の副生も著
しく少ないので、耐環境性の上からも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】アンモニア分解触媒性能結果を示す図である。
【図2】アンモニア分解触媒性能結果を示す図である。
【図3】アンモニア分解触媒性能結果を示す図である。
【図4】アンモニア分解触媒性能結果を示す図である。
【図5】アンモニア分解触媒性能結果を示す図である。
【図6】アンモニア分解触媒性能結果を示す図である。
【図7】アンモニア分解触媒性能結果を示す図である。
【図8】アンモニア分解触媒性能結果を示す図である。
【図9】アンモニア分解触媒性能結果を示す図である。
【図10】アンモニア分解触媒性能結果を示す図であ
る。
【図11】アンモニア分解触媒性能結果を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/835 B01J 23/88 A 23/84 ZAB 29/04 A 23/847 32/00 23/88 B01D 53/36 E // B01J 29/04 B01J 23/82 A 32/00 23/84 301A (72)発明者 馬場 研二 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 村井 行男 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社 (72)発明者 田中 明雄 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス中のアンモニアを分解するアンモ
    ニア分解触媒であって、第一活性成分としてのCu、第
    二活性成分としてのFe,Ni,V,Mo,W,Na,
    K,Li,Sr,Mg,Ba,Snから選ばれた一種以
    上の酸化物との混合物が、酸化物担体に担持されている
    ことを特徴とするアンモニア分解触媒。
  2. 【請求項2】 前記酸化物担体がチタニア,アルミナ,
    シリカ,ジルコニア,ゼオライトから選ばれた一種以上
    からなる請求項1に記載のアンモニア分解触媒。
  3. 【請求項3】 前記酸化物担体の1に対し、前記第一活
    性成分が0.005〜0.5(原子比)、前記第二活性成
    分が0.01〜0.005(原子比)の割合で含む請求項
    1に記載のアンモニア分解触媒。
  4. 【請求項4】 前記アンモニア分解触媒の比表面積が5
    0m2/g以上である請求項1に記載のアンモニア分解
    触媒。
  5. 【請求項5】 前記アンモニア分解触媒の形状が粒状,
    ハニカム状,板状,金網状,三次元網状のいずれかであ
    る請求項1に記載のアンモニア分解触媒。
  6. 【請求項6】 アンモニアを触媒により酸化分解して除
    去するアンモニア処理方法であって、前記触媒が、第一
    活性成分としてのCu、第二活性成分としてのFe,N
    i,V,Mo,W,Na,K,Li,Sr,Mg,B
    a,Snから選ばれた一種以上の酸化物との混合物が、
    酸化物担体に担持されており、該触媒に理論酸素量以上
    の空気を共存させ200〜500℃でアンモニアを接触
    させて酸化分解することを特徴とするアンモニア処理方
    法。
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