JPH09274708A - 磁気ヘッド及び磁気ヘッド組立体 - Google Patents

磁気ヘッド及び磁気ヘッド組立体

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JPH09274708A
JPH09274708A JP8106357A JP10635796A JPH09274708A JP H09274708 A JPH09274708 A JP H09274708A JP 8106357 A JP8106357 A JP 8106357A JP 10635796 A JP10635796 A JP 10635796A JP H09274708 A JPH09274708 A JP H09274708A
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正宏 松丸
Hiroshi Minami
寛 南
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な耐摩耗性と、所定の磁気ギャップ間隔
で配置したとき良好なクロストーク特性を有する磁気ヘ
ッドを提供する。 【解決手段】 磁気コアを含む２つのコア３１、３２を
対向させて、所定の深さを有する磁気ギャップ３３と磁
気テープと摺動する摺動部３８を形成し、摺動方向の摺
動部の幅を前記コアのコア幅とする磁気ヘッド３におい
て、少なくとも一つの前記コア３２のコア幅を前記摺動
部及びその近辺以外については、前記摺動部及びその近
辺より狭くした。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度磁気記録再
生装置に使用するのに好適な磁気ヘッド及び磁気ヘッド
組立体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】現在、高密度磁気記録再生装置において
は、回転ドラムの一つの窓内に複数の磁気ヘッドを配置
し、複数の磁気ヘッドを平行動作させて複数のトラック
を同時に記録又は再生するマルチチャンネル方式が採用
されている。図１は、従来例のマルチチャンネル磁気ヘ
ッド組立体をテープ摺動面側から見た図である。これ
は、例えば、同時記録再生方式に使用される磁気ヘッド
組立体を示している。この場合、回転ドラム１４の所定
形状の窓１６内の所定位置に取り付けられたヘッドベー
ス上には、例えば、記録用の磁気ヘッド１と再生用の磁
気ヘッド２が、所定の磁気ギャップ間隔Ｄ1 で配置され
ている。磁気ヘッド１のコア１１とコア１２のコア幅Ｗ
1 は同一である。同様に磁気ヘッド２のコア２１とコア
２２のコア幅Ｗ1 は同一である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】同時記録再生方式等に
おいては、磁気ヘッド１と磁気ヘッド２の間のクロスト
ークが問題となる。磁気ヘッド１と磁気ヘッド２の間の
クロストークを所定値以下にするには、磁気ギャップ間
隔Ｄ1 を十分大きくするか、磁気ヘッド１と磁気ヘッド
２の間にシールド材１７を挿入することが必要になる。
【０００４】ここで、磁気ギャップ間隔Ｄ1 は、電気系
の仕様に対応して決定されるので、小さくする必要が生
じる場合もあり、十分に大きくできない場合もある。ま
た、磁気ギャップ間隔Ｄ1 が余りに大きいと、磁気テー
プ走行中、磁気ヘッド１と磁気ヘッド２の間で、磁気テ
ープが弛み、磁気ギャップと磁気テープの安定な接触を
妨げたり、磁気テープを傷つける原因となる。クロスト
ークを所定の値以下にするために、コア間隔を変えず
に、磁気ギャップ間隔Ｄ1 を小さくするには、少なくと
もコア１２及び／又はコア２１のコア幅Ｗ1 を小さくす
る。しかしながら、コア幅Ｗ1 を小さくすると、磁気テ
ープと摺動する磁気ヘッドの摺動部の面積が小さくなる
ので、磁気ヘッドの耐摩耗性が劣化する。そして、これ
らの課題を解決して、小さい磁気ギャップ間隔でありな
がら、良好なクロストーク特性と耐摩耗性を有する磁気
ヘッド及び磁気ヘッド組立体が求められていた。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明に係わる磁気ヘッドは、磁気コアを含む２つのコア
を対向させて、所定の深さを有する磁気ギャップと磁気
テープと摺動する摺動部を形成し、摺動方向の摺動部の
幅を前記コアのコア幅とする磁気ヘッドにおいて、少な
くとも一つの前記コアのコア幅を前記摺動部及びその近
辺以外については、前記摺動部及びその近辺より狭くし
たことにより、上述の目的を達成するものである。
【０００６】また、本発明に関わる磁気ヘッド組立体
は、磁気コアを含む２つのコアを対向させて、所定の深
さを有する磁気ギャップと磁気テープと摺動する摺動部
を形成し、摺動方向の摺動部の幅を前記コアのコア幅と
する磁気ヘッドの少なくとも２個を、摺動方向に沿っ
て、所定の磁気ギャップ間隔を持って所定のベース上に
配置した磁気ヘッド組立体において、各前記磁気ヘッド
の前記コアのうち、前記磁気ギャップ間隔内に相対する
各前記コアの少なくとも１つの前記コアのコア幅を、前
記摺動部及びその近辺以外については、前記摺動部及び
その近辺より狭くしたことにより、上述の目的を達成す
るものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明の磁気ヘッド及び磁気ヘッ
ド組立体の実施の形態を、添付図面を参照して、好まし
い実施例によって説明する。
【実施例】以下に、本発明による磁気ヘッド及び磁気ヘ
ッド組立体の一実施例及び比較例について、図２から図
８までを参照して、詳細に説明する。まず、実施例及び
比較例の磁気ヘッドの構造をそれぞれ説明する。
【０００８】＜実施例＞図２は、本発明による磁気ヘッ
ドの一実施例を示す斜視図である。本発明の一実施例の
磁気ヘッド３は、それぞれ所定形状のＣ型コア部３１、
Ｌ型コア部３２、Ｃ型コア部３１とＬ型コア部３２とが
突き合わされて形成された磁気ギャップ３３、及び巻線
窓３６を通してＬ型コア部３２に施された巻線３４、及
び巻線窓３６、巻線溝３７を通してＣ型コア部３１に施
された巻線３５などより構成されている。
【０００９】Ｃ型コア部３１は、補強材３１ａ、磁気コ
ア３１ｂ及び補強材３１ｃを積層して構成されている。
Ｌ型コア部３２は、補強材３２ａ、磁気コア３２ｂ及び
補強材３２ｃを積層して構成されている。磁気コア３１
ｂと磁気コア３２ｂは、例えば、Ｆｅ−Ｓｉ−Ａｌ合金
より構成されて、磁気回路を形成している。磁気ヘッド
３は、そのテープ摺動面３８で磁気テープと接触する。
【００１０】図３は、本発明による磁気ヘッドの組立体
の一実施例をテープ摺動面側から見た図である。磁気ヘ
ッド３は、図示しない回転ドラム上の所定の位置に配置
されたヘッドベース５のベース面５´上の所定位置に固
定されている。磁気ギャップ３３はベース面５´に垂直
から時計方向にθ傾いている。磁気ヘッド４は、その磁
気コア４１ｂ、４２ｂの厚さを除き、磁気ヘッド３とベ
ース面５´の垂線に対し対称に構成されており、磁気ギ
ャップ３３及び磁気ギャップ４３の間隔Ｄ2 になるよう
に配置されている。ここで、磁気ギャップ３３と磁気ギ
ャップ４３の傾きθは、ベース面５´に対して互いに反
対方向になっているが、同一方向にする場合もある。
【００１１】図４は、本発明による磁気ヘッドの組立体
の一実施例の側面図である。ここで、Ｃ型コア部幅Ｗ1
は０．８ｍｍ、Ｌ型コア部３２についてはテープ摺動面
３８側の幅Ｗ3 は０．５ｍｍ、幅Ｗ2 は０．３ｍｍ、コ
アの上端高さｌは０．２ｍｍである。
【００１２】＜比較例１＞図５は、比較例１の磁気ヘッ
ド組立体の側面図である。図示しない回転ドラムの所定
の位置に配置された図示しないヘッドベース上に比較例
１の磁気ヘッド６、７が所定の磁気ヘッド間隔Ｄ2 で配
置されている。比較例１の磁気ヘッド６は、実施例の磁
気ヘッド３において、Ｌ型コア部３２の代わりにＩ型コ
ア部６２を用いた以外は、同一の構成をしている。
【００１３】Ｉ型コア部６２は、それを構成する補強材
及び磁気コアの材料及び厚みはＣ型コア部３１のものと
同一である。コア巾Ｗ2 は、０．３ｍｍである。また、
磁気ヘッド６と磁気ギャップ間隔をＤ2 として配置され
る比較例１の磁気ヘッド７は、実施例の磁気ヘッド４に
おいて、Ｌ型コア部４２の代わりにＩ型コア部７２を用
いた以外は、同一の構成をしている。Ｉ型コア部７２
は、それを構成する補強材及び磁気コアの材料及び厚み
はＣ型コア部４１のものと同一である。コア巾Ｗ2 は、
０．３ｍｍである。
【００１４】＜比較例２＞図６は、比較例２の磁気ヘッ
ド組立体の側面図である。図示しない回転ドラムの所定
の位置に配置された図示しないヘッドベース上に比較例
２の磁気ヘッド８、９が所定の磁気ヘッド間隔Ｄ2 で配
置されている。比較例２の磁気ヘッド８は、実施例の磁
気ヘッド３において、Ｌ型コア部３２の代わりにＩ型コ
ア部８２を用いた以外は、同一の構成をしている。
【００１５】Ｉ型コア部８２は、それを構成する補強材
及び磁気コアの材料及び厚みはＣ型コア部３１のものと
同一である。コア巾Ｗ3 は、０．５ｍｍである。また、
磁気ヘッド８と磁気ギャップ間隔をＤ2 として配置され
る比較例２の磁気ヘッド９は、実施例の磁気ヘッド４に
おいて、Ｌ型コア部４２の代わりにＩ型コア部９２を用
いた以外は、同一の構成をしている。Ｉ型コア部９２
は、それを構成する補強材及び磁気コアの材料及び厚み
はＣ型コア部４１のものと同一である。コア巾Ｗ3 は、
０．５ｍｍである。
【００１６】以上説明した、実施例、比較例１及び比較
例の磁気ヘッド組立体に対し、クロストークの測定と摩
耗試験を行った。クロストークの測定は、以下の条件で
行った。磁気ギャップ間隔Ｄ2 をパラメータとして、磁
気ヘッド３、６、８に２５ＭＨｚの正弦波信号を与え、
このときの磁気ヘッド４、７、９で得られる信号をクロ
ストークとした。
【００１７】測定結果を図７に示す。図７は、磁気ヘッ
ド組立体のクロストーク特性を示すグラフ図である。磁
気ギャップ間隔Ｄ2 が例えば１．４ｍｍの時、クロスト
ーク値は、実施例では４０ｄＢ、比較例１では４５ｄ
Ｂ、比較例２では３６ｄＢであった。クロストークの許
容範囲は４０ｄＢ以上である。なお、実施例の磁気ヘッ
ド３、４において、Ｌ型コア部３２、４２の形状を図４
に示すように、それぞれ破線ｎ，ｎ´の所までコア部と
しても、クロストークは、上述のものと同様に良好な結
果を得ている。
【００１８】磁気ヘッド組立体の摩耗試験は次の条件で
行った。磁気ヘッド組立体の磁気テープと接触する部分
の外観形状は、実施例と比較例２は同一であるので、実
施例と比較例１に対して、摩耗試験を行った。回転ドラ
ムの回転数は、４５００ｒｐｍであり、ヘッド／テープ
相対速度は１４．５ｍ／ｓｅｃであり、磁気テープは市
販の塗布型メタルテープを使用し、温度２０℃、相対湿
度６５％の条件下で、合計２０００時間の耐久試験を行
った。磁気ヘッドの摩耗量は、回転ドラム摺動面からの
ヘッド突き出し量の測定結果より求めた。
【００１９】この結果を図８に示す。図８は、磁気ヘッ
ドのランニング時間とヘッド摩耗量の関係を示すグラフ
図である。２０００時間走行後の実施例の磁気ヘッドの
摩耗量は、比較例１の約７０％であり、実施例の磁気ヘ
ッドは、耐摩耗性も優れていることが確認された。
【００２０】なお、本発明の磁気ヘッド組立体に関し、
２個の磁気ヘッドが所定の磁気ギャップ間隔で配置され
た場合について説明したが、３個以上の磁気ヘッドをそ
れぞれ所定の磁気ギャップ間隔で配置した場合でも、Ｌ
型コアを採用できることは言うまでもない。また、磁気
ヘッドとしてＦｅ−Ｓｉ−Ａｌ合金の積層構造の磁気ヘ
ッドについて説明したが、材質、構造に限定されるもの
でないことはいうまでもない。
【００２１】
【発明の効果】以上詳述した本発明に係わる磁気ヘッド
によると、磁気コアを含む２つのコアを対向させて、所
定の深さを有する磁気ギャップと磁気テープと摺動する
摺動部を形成し、摺動方向の摺動部の幅を前記コアのコ
ア幅とする磁気ヘッドにおいて、少なくとも一つの前記
コアのコア幅を前記摺動部及びその近辺以外について
は、前記摺動部及びその近辺より狭くしたことにより、
良好な耐摩耗性と、所定の磁気ギャップ間隔で配置した
とき良好なクロストーク特性を有する磁気ヘッドを提供
することができる。
【００２２】また、本発明に関わる磁気ヘッド組立体に
よると、磁気コアを含む２つのコアを対向させて、所定
の深さを有する磁気ギャップと磁気テープと摺動する摺
動部を形成し、摺動方向の摺動部の幅を前記コアのコア
幅とする磁気ヘッドの少なくとも２個を、摺動方向に沿
って、所定の磁気ギャップ間隔を持って所定のベース上
に配置した磁気ヘッド組立体において、各前記磁気ヘッ
ドの前記コアのうち、前記磁気ギャップ間隔内に相対す
る各前記コア少なくとも１つの前記コアのコア幅を、前
記摺動部及びその近辺以外については、前記摺動部及び
その近辺より狭くしたことにより、良好な耐摩耗性と、
所定の磁気ギャップ間隔で配置したとき良好なクロスト
ーク特性を有する磁気ヘッド組立体を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図１】従来例の磁気ヘッド組立体をテープ摺動面側か
ら見た図である。
【図２】本発明による磁気ヘッドの一実施例を示す斜視
図である。
【図３】本発明による磁気ヘッド組立体の一実施例をテ
ープ摺動面側から見た図である。
【図４】本発明による磁気ヘッド組立体の一実施例の側
面図である。
【図５】比較例１の磁気ヘッド組立体の側面図である。
【図６】比較例２の磁気ヘッド組立体の側面図である。
【図７】磁気ヘッド組立体のクロストーク特性を示すグ
ラフ図である。
【図８】磁気ヘッドのランニング時間とヘッド摩耗量の
関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
１ 従来例の磁気ヘッド ２ 従来例の磁気ヘッド ３ 本発明による磁気ヘッド ４ 本発明による磁気ヘッド ５ ヘッドベース ６ 比較例１の磁気ヘッド ７ 比較例１の磁気ヘッド ８ 比較低２の磁気ヘッド ９ 比較例２の磁気ヘッド １１ コア部 １２ コア部 １３ 磁気ギャップ １４ 回転ドラム １５ ヘッドベース １６ 窓部 １７ シールド材 ３１ Ｃ型コア部 ３２ Ｌ型コア部 ３３ 磁気ギャップ ３４ 巻線 ３５ 巻線 ３６ 巻線窓 ３７ 巻線溝 ３８ テープ摺動面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】磁気コアを含む２つのコアを対向させて、
    所定の深さを有する磁気ギャップと磁気テープと摺動す
    る摺動部を形成し、摺動方向の摺動部の幅を前記コアの
    コア幅とする磁気ヘッドにおいて、 少なくとも一つの前記コアのコア幅を前記摺動部及びそ
    の近辺以外については、前記摺動部及びその近辺より狭
    くしたことを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項２】磁気コアを含む２つのコアを対向させて、
    所定の深さを有する磁気ギャップと磁気テープと摺動す
    る摺動部を形成し、摺動方向の摺動部の幅を前記コアの
    コア幅とする磁気ヘッドの少なくとも２個を、摺動方向
    に沿って、所定の磁気ギャップ間隔を持って所定のベー
    ス上に配置した磁気ヘッド組立体において、 各前記磁気ヘッドの前記コアのうち、前記磁気ギャップ
    間隔内に相対する各前記コアの少なくとも１つの前記コ
    アのコア幅を、前記摺動部及びその近辺以外について
    は、前記摺動部及びその近辺より狭くしたことを特徴と
    する磁気ヘッド組立体。
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